JPH04277340A - 流体封入式マウント装置 - Google Patents

流体封入式マウント装置

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Publication number
JPH04277340A
JPH04277340A JP6130791A JP6130791A JPH04277340A JP H04277340 A JPH04277340 A JP H04277340A JP 6130791 A JP6130791 A JP 6130791A JP 6130791 A JP6130791 A JP 6130791A JP H04277340 A JPH04277340 A JP H04277340A
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JP
Japan
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chamber
fluid
orifice passage
vibration
pressure receiving
Prior art date
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Application number
JP6130791A
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English (en)
Inventor
Atsushi Muramatsu
篤 村松
Akira Ide
井出 明良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、内部に封入された流体の流動に
基づいて防振効果を得るようにした流体封入式マウント
装置に係り、特に防振特性の切換制御が可能で、自動車
用エンジンマウント等として好適に用いられ得る流体封
入式マウント装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、自動車用エンジンマウント等の
防振支持体の一種として、特開昭57−9340号公報
等に開示されているように、互いに所定距離を隔てて配
された第一の取付部材と第二の取付部材とを、それらの
間に介装されたゴム弾性体にて連結すると共に、第二の
取付部材にて支持された仕切部材を挟んで、それぞれ内
部に所定の非圧縮性流体が封入された、振動が入力され
る受圧室と、容積可変の平衡室とを形成し、更にそれら
受圧室と平衡室との間での流体の流動を許容するオリフ
ィス通路を設けてなる構造の、所謂流体封入式マウント
装置が知られている。このような流体封入式マウント装
置にあっては、オリフィス通路内を流動せしめられる流
体の共振作用に基づいて、ゴム弾性体のみでは得られな
い、優れた防振効果が発揮され得るのである。
【0003】ところで、防振支持体において要求される
防振特性は、入力振動の種類によって異なり、例えば、
自動車用エンジンマウントにあっては、シェイクやバウ
ンス等の低周波数域の振動に対しては高減衰特性が要求
される一方、アイドリング振動等の中乃至高周波数域の
振動に対しては低動ばね特性が要求されることとなる。
【0004】しかしながら、上述の如き構造とされた従
来の流体入マウント装置にあっては、オリフィス通路内
を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて発揮され
る防振効果が、該オリフィス通路がチューニングされた
限られた周波数域でしか有効には発揮され得ないために
、複数種の入力振動に対して、相異なる防振特性を得る
ことが極めて難しかったのであり、未だ、要求される防
振特性を充分に満足し得るものではなかったのである。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、流体の流動に基づいて発揮される防振特性
を切換制御することのできるマウント装置を、コンパク
トで且つ簡略な構造をもって実現せしめることにある。
【0006】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明にあっては、振動入力方向に所定距離を隔てて配さ
れた第一の取付部材と第二の取付部材とを、それらの間
に介装されたゴム弾性体にて連結すると共に、前記第二
の取付部材にて支持された仕切部材を挟んで、振動入力
時に前記ゴム弾性体の弾性変形に基づいて内圧変動が惹
起される受圧室を前記第一の取付部材側に、壁部の一部
が第一の可撓性膜にて構成されて容積変化が容易に許容
される第一の平衡室を該受圧室とは反対側に、それぞれ
形成して、それら受圧室と平衡室とに所定の非圧縮性流
体を封入し、更にそれら受圧室と平衡室とを相互に連通
せしめる第一のオリフィス通路を設けて成る流体封入式
マウント装置において、前記第一の取付部材の内部に、
壁部の一部が第二の可撓性膜にて構成されて容積変化が
容易に許容される、所定の非圧縮性流体が封入された第
二の平衡室を形成すると共に、かかる第一の取付部材を
貫通して、該第二の平衡室を前記受圧室に連通せしめる
第二のオリフィス通路を形成する一方、前記第二の可撓
性膜を挟んで該第二の平衡室とは反対側に密閉された作
用室を形成し、該作用室への負圧の作用によって、前記
第二の可撓性膜の変形を制御せしめるようにしたことを
、その特徴とするものである。
【0007】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明することとする。
【0008】先ず、図1には、本発明に従う構造とされ
た自動車用エンジンマウントの一具体例が示されている
。かかる図において、10および12は、第一の取付金
具および第二の取付金具であって、主たる振動入力方向
(図1中、上下方向)に所定距離を隔てて配置されてい
ると共に、それらの間に介装されたゴム弾性体14によ
って、一体的に連結されている。そして、かかるエンジ
ンマウント16にあっては、第一の取付金具10がパワ
ーユニット側に、第二の取付金具12が車体側に、それ
ぞれ取り付けられることにより、パワーユニットと車体
との間に装着されることとなり、また、そのような装着
状態下、それら第一の取付金具10と第二の取付金具1
2との間に対し、防振すべき振動が、主として、図1中
の上下方向に入力されることとなる。
【0009】より詳細には、前記第一の取付金具10は
、それぞれ略ロッド形状を呈する下金具18と上金具2
0とが、軸方向一端側において互いに螺合されて、同軸
的に連結されることによって、全体として略段付の長手
ロッド型の外形をもって形成されている。なお、下金具
18と上金具20との螺着面間には、Oリング22が介
装されており、それらの螺着面が流体密にシールされて
いる。また、これら下金具18と上金具20との間には
、取付ボルト21を備えた略L字型形状を呈するブラケ
ット23が、嵌合されて固定されており、このブラケッ
ト23を介して、かかる第一の取付金具10が、図示し
ないパワーユニット側に取り付けられるようになってい
る。
【0010】そこにおいて、かかる下金具18は、軸方
向中央部分がテーパ面24とされて、上金具20に螺着
されていない側の軸方向端部が小径部26とされている
。また、この小径部26の軸方向端部には、かしめ部2
8が設けられており、該かしめ部28によって、略円板
形状を呈する傘金具30が、軸直角方向に広がる状態で
、固着されている。
【0011】また一方、上金具20は、下金具18に螺
着されていない側の軸方向端部が拡径されて大径部32
とされていると共に、該大径部32が中空化されて、そ
の内部に、軸方向外方に向かって開口する空所34が形
成されている。更に、この空所34の開口部に対して、
略円板形状を呈する蓋金具35が重ね合わされて、その
外周縁部をかしめ固定されており、該蓋金具35によっ
て、かかる空所34の開口が閉塞せしめられている。ま
た、この空所34内には、薄肉円板形状のゴム弾性膜3
6が、その外周縁部に加硫接着された取付リング38を
、上金具20と蓋金具36との間で挟持されることによ
り、軸直角方向に広がる状態で収容配置されており、そ
れによって、かかる空所34内が流体密に二分されて、
該ゴム弾性膜36を挟んで軸方向両側に位置する分割室
42,44に仕切られている。
【0012】さらに、第一の取付金具10には、下金具
18および上金具20の軸心上を連続して直線状に延び
る通孔40が形成されている。そして、この通孔40を
通じて、空所34に形成された一方の分割室42が、下
金具18の小径部26の端面上に連通、開口せしめられ
ている。一方、蓋金具35には、外方に突出するポート
部46が形成されており、該ポート部46により、上記
空所34に形成された他方の分割室44が、外部に連通
せしめられている。
【0013】一方、前記第二の取付金具12は、全体と
して略大径円筒形状をもって形成されており、その軸方
向一端側に、軸方向外方に向かって拡径するテーパ部4
8が設けられている一方、軸方向他端側に、かしめ部5
0が設けられている。また、第二の取付金具12の外周
面には、取付ナット52を備えたブラケット54が溶着
固定されており、このブラケット54により、第二の取
付金具12が、図示しない車体側に取り付けられるよう
になっている。
【0014】そして、かかる第二の取付金具12は、前
記第一の取付金具10に対し、下金具18側に所定距離
を隔てて、そのテーパ部48が、該下金具18のテーパ
面24に対して対向位置する状態で、同軸的に配置され
ている。また、それら第二の取付金具12のテーパ部4
8と第一の取付金具10(下金具18)のテーパ面24
との対向面間には、略中空円錐台状乃至は厚肉テーパ筒
状のゴム弾性体14が介装されており、該ゴム弾性体1
4によって、それら両金具12,10が、弾性的に連結
されている。また、それによって、第二の取付金具12
の軸方向一方の開口部が、ゴム弾性体14にて閉塞され
て、その内部に、軸方向他方の側に開口する空所56が
形成されている。更に、かかる空所56の内部には、前
記下金具18の軸方向端部にかしめ固定された傘金具3
0が、軸直角方向に広がって位置せしめられている。
【0015】また、第二の取付金具12における、空所
56が開口する側の軸方向端部には、仕切金具58およ
びダイヤフラム60が、その外周縁部を互いに重ね合わ
されて、かしめ部50にてかしめ固定されることにより
、取り付けられている。
【0016】そこにおいて、仕切金具58は、開口周縁
部に外向のフランジ部68を有する略有底円筒形状を呈
しており、その外向のフランジ部68を第二の取付金具
12のかしめ部50にて挟持されることによって、空所
56内に入り込むようにして装着されており、それによ
って、かかる空所56が、該仕切金具58を挟んで、軸
方向両側部分に仕切られている。また、この仕切金具5
8の筒壁部には、厚肉円筒状のオリフィス形成部材64
が嵌着固定されており、該オリフィス形成部材64と仕
切金具58との間に、仕切金具58にて仕切られた空所
56の両側部分を相互に連通する螺旋状の第一のオリフ
ィス通路66が形成されている。
【0017】また、前記ダイヤフラム60は、薄肉円板
形状のゴム弾性板にて構成されており、その外周縁部に
加硫接着された取付リング70を、仕切金具58のフラ
ンジ部68と共に、第二の取付金具12のかしめ部50
にて挟持されることによって、該第二の取付金具12の
空所56の開口部に装着されており、それによって、か
かる空所56の開口が、該ダイヤフラム60にて流体密
に覆蓋されている。更にまた、このダイヤフラム60の
外側には、略浅底の有底円筒形状を呈する底金具62が
、外周縁部において重ね合わされて、一体的にかしめ固
定されており、この底金具62によって、ダイヤフラム
60が保護されている。
【0018】さらに、このダイヤフラム60によって密
閉された空所56には、水やアルキレングリコール、ポ
リアルキレングリコール、シリコーン油等の、所定の非
圧縮性流体が封入されている。即ち、それによって、空
所56が流体室として構成されているのであり、しかも
、かかる流体室が仕切金具58にて仕切られていること
により、該仕切金具58を挟んで第一の取付金具10側
には、壁部の一部がゴム弾性体14にて構成されて振動
入力時に該ゴム弾性体14の変形に基づいて内圧変動が
惹起される受圧室72が形成されている一方、仕切金具
58を挟んで該受圧室72と反対側には、壁部の一部が
第一の可撓性膜としてのダイヤフラム60にて構成され
て、容積変化が容易に許容される第一の平衡室74が形
成されている。
【0019】そして、振動入力時に、これら受圧室72
と第一の平衡室74との間に惹起される内圧差に基づい
て、第一のオリフィス通路66を通じての流体の流動が
生ぜしめられることとなり、以て、かかる流体の共振作
用に基づいて、所定の防振効果が発揮され得るようにな
っているのである。なお、特に本実施例では、かかる第
一のオリフィス通路66を通じて流動せしめられる流体
の共振作用に基づいて、シェイクやバウンス等に相当す
る低周波数域の入力振動に対して高減衰効果が発揮され
得るように、該第一のオリフィス通路66の長さや断面
積等が設定されている。
【0020】また、本実施例においては、受圧室72内
に配された傘金具30によって、該受圧室72の内部が
振動入力方向の略中央部分において狭窄されて、そこに
環状の狭窄流路76が形成されている。そして、振動入
力時、受圧室72内において、傘金具30が変位せしめ
られることに伴って、かかる狭窄流路76を通じての流
体の流動が生ぜしめられることとなり、以て、この狭窄
流路76を通じて流動せしめられる流体の共振作用に基
づいて、こもり音等に相当する高周波振動に対する低動
ばね効果が発揮され得るようになっているのである。
【0021】また一方、受圧室72には、第一の取付金
具10に形成された通孔40が開口せしめられている。 そして、かかる通孔40を通じて、受圧室72が、第一
の取付金具10の内部に形成された、前記分割室42に
対して連通されているのである。即ち、かかる分割室4
2にあっては、その内部に、前述の如き所定の非圧縮性
流体が封入されており、それによって、該分割室42に
より、壁部の一部を構成するゴム弾性膜36の変形に基
づいて容積変化が容易に許容される第二の平衡室84が
構成されていると共に、通孔40により、該第二の平衡
室84を受圧室72に連通せしめる第二のオリフィス通
路86が構成されているのである。なお、このことから
明らかなように、本実施例では、ゴム弾性膜36によっ
て第二の可撓性膜が構成されている。
【0022】そして、振動入力時に、それら受圧室72
と第二の平衡室84との間に惹起される内圧差に基づい
て、第二のオリフィス通路86を通じての流体の流動が
生ぜしめられることとなり、以て、かかる流体の共振作
用に基づいて、所定の防振効果が発揮され得るようにな
っているのである。なお、かかる第二のオリフィス通路
86は、その断面積:Aと長さ:Lとの比(A/L)が
、第一のオリフィス通路66よりも大きく設定されてお
り、特に本実施例では、該第二のオリフィス通路86を
通じて流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、ア
イドリング振動等に相当する中周波数域の入力振動に対
して低動ばね効果が発揮され得るように、該第二のオリ
フィス通路86の長さや断面積等が設定されている。
【0023】更にまた、かかる第二の平衡室84を構成
する分割室42に対して、ゴム弾性膜36を挟んで反対
側に形成された、前記分割室44にあっては、ゴム弾性
膜36の変形を許容する作用室88として構成されてお
り、マウントの装着状態下、図示されているように、ポ
ート部46に接続される空気管路78を通じて、切換バ
ルブ80に連通されることとなる。そして、該切換バル
ブ80の切換操作に従い、かかる作用室88が、大気中
および外部の負圧源82に対して、択一的に連通される
ようになっている。
【0024】そうして、この作用室88が大気中に連通
された状態下では、前記ゴム弾性膜36の変形が許容さ
れ得る一方、該作用室88が負圧源82に連通された状
態下では、図2に示されているように、ゴム弾性膜36
が蓋金具35の内面に吸着されることにより、該作用室
88が実質的に消失されてしまい、ゴム弾性膜36の変
形が阻止され得ることとなるのである。
【0025】そして、このような構造とされたエンジン
マウント16にあっては、その装着状態下、第一の取付
金具10と第二の取付金具12との間に振動が入力され
た際、受圧室72と第一及び第二の平衡室74,84と
の間に惹起される内圧変動に基づいて、第一及び第二の
オリフィス通路66,86を通じての流体の流動が生ぜ
しめられることとなるが、そこにおいて、作用室88に
対する大気乃至は負圧源82の連通を、切換バルブ80
の操作にて切り換えることによって、それら第一のオリ
フィス通路66と第二のオリフィス通路86とが、択一
的に機能せしめられることとなるのであり、それらの内
部を流動せしめられる流体の共振作用に基づく防振効果
を、入力振動に応じて、何れも有効に且つ選択的に得る
ことができるのである。
【0026】より具体的には、第一のオリフィス通路6
6による防振効果が要求されるシェイク等の低周波振動
の入力時には、作用室88を負圧源82に連通するよう
に、切換バルブ80が切り換えられることとなる。即ち
、それによって、図2に示されているように、ゴム弾性
膜36が吸引されて、その自由な変形が阻止されること
により、第二の平衡室84の容積変化が阻止されて、そ
の機能が実質的に消失せしめられるのであり、それ故、
受圧室72内に惹起される内圧変動に基づいて、専ら、
該受圧室72と第一の平衡室74との間における第一の
オリフィス通路66を通じての流体の流動が生ぜしめら
れることとなって、該第一のオリフィス通路66内を流
動せしめられる流体の共振作用に基づいて、優れた振動
減衰効果を得ることができるのである。
【0027】また一方、第二のオリフィス通路86によ
る防振効果が要求されるアイドリング振動等の中周波振
動の入力時には、作用室88を大気中に連通するように
、切換バルブ80が切り換えられることとなる。即ち、
それによって、図1に示されているように、作用室88
が所定容積をもって現出せしめられて、ゴム弾性膜36
の変形、延いては第二の平衡室84の容積変化が許容さ
れるのであり、それ故、受圧室72内に惹起される内圧
変動に基づいて、該受圧室72と第二の平衡室84との
間での第二のオリフィス通路86を通じての流体の流動
が有利に生ぜしめられることとなって、該第二のオリフ
ィス通路86内を流動せしめられる流体の共振作用に基
づいて、優れた低動ばね効果を得ることができるのであ
る。なお、かかる状態下、第一のオリフィス通路66も
連通状態に維持されることとなるが、この第一のオリフ
ィス通路66は、第二のオリフィス通路86よりも、流
体の流動抵抗が大きいために、受圧室72と第一の平衡
室74との間での流体の流動は惹起され難く、実質上、
上記第二のオリフィス通路86を通じての流体の流動の
みが有効に生ぜしめられることとなる。
【0028】そして、それ故、上述の如きエンジンマウ
ント16にあっては、切換バルブ80を切換制御するこ
とによって、その防振特性の切換えが可能であり、車両
走行状態下では、作用室88を負圧源82に連通せしめ
る一方、車両停車状態下では、作用室88を大気中に連
通せしめることにより、車両走行時に入力されるシェイ
ク等の低周波振動に対する高減衰特性を、第一のオリフ
ィス通路66を通じて流動せしめられる流体の共振作用
に基づいて有効に得ることができると共に、車両停車時
に入力されるアイドリング振動に対する低動ばね効果を
、第二のオリフィス通路86を通じて流動せしめられる
流体の共振作用に基づいて、有効に得ることができるの
であり、それによって車両の乗り心地の向上が、極めて
有効に達成され得ることとなるのである。
【0029】しかも、かかるエンジンマウント16では
、第二の平衡室84および第二のオリフィス通路86が
、何れも、第一の取付金具10の内部に形成されている
ことから、スペースの有効利用が極めて効果的に達成さ
れ得ることとなる。そして、それ故、二つの平衡室と二
つのオリフィス通路を形成するに際しての、マウントの
著しい大型化が有利に抑えられ得ると共に、仕切部材の
構造の複雑化が有利に回避され得て、良好なる製作性も
確保され得るのである。
【0030】また、かかるエンジンマウント16におい
ては、第二の平衡室84を、第一の取付金具10側に形
成したことにより、該第二の平衡室84の容積を有利に
確保することができると共に、該第二の平衡室84の容
積変化を許容する第二の可撓性膜としてのゴム弾性膜3
6の面積も充分に大きく設定することができるのであり
、それによって、かかる第二の平衡室84における容積
可変性、延いては第二のオリフィス通路86を通じての
流体の流動性が、安定して確保され得て、マウント防振
特性の安定化が有利に図られ得ることとなる。
【0031】さらに、本実施例においては、第二のオリ
フィス通路86が、直線状形態をもって形成されている
ことから、その内部を流動せしめられる流体の流通抵抗
を充分に小さく抑えることが可能となり、それによって
、該第二のオリフィス通路86内を流動せしめられる流
体の共振効果、即ち低動ばね効果が、より一層有効に発
揮され得るといった、利点をも有しているのである。
【0032】以上、本発明の一実施例について詳述して
きたが、これは文字通りの例示であって、本発明は、か
かる具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0033】例えば、受圧室と第一の平衡室とを連通す
る第一のオリフィス通路の具体的構造は、何等限定され
るものでなく、マウントに要求される防振特性等に応じ
て、適宜決定されるものである。
【0034】また、受圧室と第二の平衡室とを連通する
第二のオリフィス通路にあっても、その具体的な形態は
、何等限定されるものではなく、例えば、第一の取付金
具の内部を湾曲乃至は屈曲して延びる形態をもって形成
することも可能である。
【0035】更にまた、前記実施例では、第一の取付金
具10が、下金具18と上金具20とからなる分割構造
とされていたが、ブラケットの構造等によっては、かか
る第一の取付金具を一体的構造と為すことも、勿論、可
能である。
【0036】加えて、前記実施例では、本発明を自動車
用エンジンマウントに対して適用したものの一具体例を
示したが、本発明は、その他、自動車用ボデーマウント
やデフマウント、或いは自動車以外の各種防振支持体に
対しても、有利に適用され得るものである。
【0037】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り
、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは
、言うまでもないところである。
【0038】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた流体封入式マウント装置においては
、作用室に対する負圧の作用を切換制御することによっ
て、互いに異なるチューニングが施された第一のオリフ
ィス通路と第二のオリフィス通路とを、択一的に機能せ
しめることができることから、それら二つのオリフィス
通路内を流動せしめられる流体による防振効果を、入力
振動等に応じて、選択的に発揮せしめることにより、防
振特性を適宜切り換えることのできるマウント装置が、
簡略な構造をもって有利に実現され得るのである。
【0039】しかも、本発明に係るマウント装置にあっ
ては、第二の平衡室および第二のオリフィス通路が、何
れも、第一の取付金具の内部に形成されることから、ス
ペースの有効利用が極めて効果的に図られ得ることとな
り、それによって、マウントの著しい大型化や仕切部材
の構造の複雑化等を伴うことなく、第二の平衡室を充分
な容積変化許容量をもって形成せしめて、第二のオリフ
ィス通路を通じて流動せしめられる流体の共振作用に基
づく防振効果を、有利に且つ安定して得ることが可能と
なるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を自動車用エンジンマウントに対して適
用したものの一実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1に示されているエンジンマウントの別の作
動状態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
10:第一の取付金具               
   12:第二の取付金具 14:ゴム弾性体                 
     16:エンジンマウント 36:ゴム弾性膜(第二の可撓性膜)    58:仕
切金具 60:ダイヤフラム(第一の可撓性膜)  66:第一
のオリフィス通路 72:受圧室                   
       74:第一の平衡室 80:切換バルブ                 
     82:負圧源84:第二の平衡室     
               86:第二のオリフィ
ス通路 88:作用室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  振動入力方向に所定距離を隔てて配さ
    れた第一の取付部材と第二の取付部材とを、それらの間
    に介装されたゴム弾性体にて連結すると共に、前記第二
    の取付部材にて支持された仕切部材を挟んで、振動入力
    時に前記ゴム弾性体の弾性変形に基づいて内圧変動が惹
    起される受圧室を前記第一の取付部材側に、壁部の一部
    が第一の可撓性膜にて構成されて容積変化が容易に許容
    される第一の平衡室を該受圧室とは反対側に、それぞれ
    形成して、それら受圧室と平衡室とに所定の非圧縮性流
    体を封入し、更にそれら受圧室と平衡室とを相互に連通
    せしめる第一のオリフィス通路を設けて成る流体封入式
    マウント装置において、前記第一の取付部材の内部に、
    壁部の一部が第二の可撓性膜にて構成されて容積変化が
    容易に許容される、所定の非圧縮性流体が封入された第
    二の平衡室を形成すると共に、かかる第一の取付部材を
    貫通して、該第二の平衡室を前記受圧室に連通せしめる
    第二のオリフィス通路を形成する一方、前記第二の可撓
    性膜を挟んで該第二の平衡室とは反対側に密閉された作
    用室を形成し、該作用室への負圧の作用によって、前記
    第二の可撓性膜の変形を制御せしめるようにしたことを
    特徴とする流体封入式マウント装置。
JP6130791A 1991-03-01 1991-03-01 流体封入式マウント装置 Pending JPH04277340A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008051136A (ja) * 2006-08-22 2008-03-06 Bridgestone Corp 防振装置
JP2012202426A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 液封入式防振装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008051136A (ja) * 2006-08-22 2008-03-06 Bridgestone Corp 防振装置
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