JPH04272119A - 酸化物系介在物を無害化した鋼材の製造方法 - Google Patents
酸化物系介在物を無害化した鋼材の製造方法Info
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- JPH04272119A JPH04272119A JP3055556A JP5555691A JPH04272119A JP H04272119 A JPH04272119 A JP H04272119A JP 3055556 A JP3055556 A JP 3055556A JP 5555691 A JP5555691 A JP 5555691A JP H04272119 A JPH04272119 A JP H04272119A
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
- Continuous Casting (AREA)
- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸化物系介在物を完全に
無害化した材質特性に優れた鋼材を低コストで製造する
方法に関するものである。
無害化した材質特性に優れた鋼材を低コストで製造する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、鋼材に要求される品質は次第に厳
しく、かつ多様化してきており、より清浄な鋼を製造す
る技術の開発が強く望まれている。鋼材中の酸化物系介
在物も例外ではなく、鋼材中での悪影響度を軽減するた
めに一層の低減が要求されてきた。即ち、鋼材中の酸化
物系介在物はタイヤコード等線材の断線原因、軸受鋼等
の棒鋼では転動疲労特性の悪化原因、さらにDI缶等の
薄鋼板では製缶時ワレの原因になることが知られており
、この対策として酸化物系介在物の低減技術が種々開発
あるいは検討されてきた。その概要は昭和63年11月
、日本鉄鋼協会発行の第126・127回西山記念技術
講座「高清浄鋼」第11〜第15ページに詳述されてお
り、さらに第12ページのTable4には技術要約が
なされており、それによると酸化物系介在物の除去技術
は以下のように大別できる。 (1)脱酸生成物の低減技術 Al等脱酸剤添加により生成する酸化物系介在物の除去
技術 (2)再酸化防止技術 溶鋼中Al,Si等の空気酸化により生成する酸化物の
低減・除去技術 (3)混入酸化物系介在物の低減技術 スラグ、耐火物破片等の混入酸化物系介在物の防止技術
実際の工業プロセスにおいては、上記分類された要素技
術を種々組合せて酸化物系介在物の低減を図っているの
が現状である。即ち、RH、粉体吹込装置等の二次精錬
法の適用による脱酸生成物の低減を中心として、断気、
スラグ改質、耐火物の選択等による再酸化防止、混入酸
化物系介在物の低減を組合せ、その低減ニーズに対処し
ている。
しく、かつ多様化してきており、より清浄な鋼を製造す
る技術の開発が強く望まれている。鋼材中の酸化物系介
在物も例外ではなく、鋼材中での悪影響度を軽減するた
めに一層の低減が要求されてきた。即ち、鋼材中の酸化
物系介在物はタイヤコード等線材の断線原因、軸受鋼等
の棒鋼では転動疲労特性の悪化原因、さらにDI缶等の
薄鋼板では製缶時ワレの原因になることが知られており
、この対策として酸化物系介在物の低減技術が種々開発
あるいは検討されてきた。その概要は昭和63年11月
、日本鉄鋼協会発行の第126・127回西山記念技術
講座「高清浄鋼」第11〜第15ページに詳述されてお
り、さらに第12ページのTable4には技術要約が
なされており、それによると酸化物系介在物の除去技術
は以下のように大別できる。 (1)脱酸生成物の低減技術 Al等脱酸剤添加により生成する酸化物系介在物の除去
技術 (2)再酸化防止技術 溶鋼中Al,Si等の空気酸化により生成する酸化物の
低減・除去技術 (3)混入酸化物系介在物の低減技術 スラグ、耐火物破片等の混入酸化物系介在物の防止技術
実際の工業プロセスにおいては、上記分類された要素技
術を種々組合せて酸化物系介在物の低減を図っているの
が現状である。即ち、RH、粉体吹込装置等の二次精錬
法の適用による脱酸生成物の低減を中心として、断気、
スラグ改質、耐火物の選択等による再酸化防止、混入酸
化物系介在物の低減を組合せ、その低減ニーズに対処し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記、
酸化物系介在物の除去は、技術的に限界に達してきてい
るのも事実である。即ち、溶鋼中の酸化物系介在物含有
度を示す尺度である溶鋼中T.O濃度をみても5ppm
以下にすることは不可能である。一方、T.Oを5〜7
ppm含有していても、酸化物系介在物が製品段階で欠
陥原因となることも多い。それゆえ酸化物系介在物の問
題は技術的に大きな障壁にぶつかっていると言っても過
言ではない。本発明は以上のような問題を有利に解決し
たものであり、新しい概念により抜本的な対策を確立し
たものである。
酸化物系介在物の除去は、技術的に限界に達してきてい
るのも事実である。即ち、溶鋼中の酸化物系介在物含有
度を示す尺度である溶鋼中T.O濃度をみても5ppm
以下にすることは不可能である。一方、T.Oを5〜7
ppm含有していても、酸化物系介在物が製品段階で欠
陥原因となることも多い。それゆえ酸化物系介在物の問
題は技術的に大きな障壁にぶつかっていると言っても過
言ではない。本発明は以上のような問題を有利に解決し
たものであり、新しい概念により抜本的な対策を確立し
たものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは以下の通りである。製鋼炉より排出された取鍋内溶
鋼に、酸化物系介在物の融点を低下させるフラックスを
添加し、溶鋼と接触混合することにより、溶鋼中の酸化
物系介在物の融点を1500℃以下にせしめ、当該溶鋼
から連続鋳造法により鋳片を製造し、次いで該鋳片を8
50〜1350℃に加熱した後圧延することを特徴とし
た、酸化物系介在物を無害化した良質鋼材の製造方法を
提示するものである。
ろは以下の通りである。製鋼炉より排出された取鍋内溶
鋼に、酸化物系介在物の融点を低下させるフラックスを
添加し、溶鋼と接触混合することにより、溶鋼中の酸化
物系介在物の融点を1500℃以下にせしめ、当該溶鋼
から連続鋳造法により鋳片を製造し、次いで該鋳片を8
50〜1350℃に加熱した後圧延することを特徴とし
た、酸化物系介在物を無害化した良質鋼材の製造方法を
提示するものである。
【0005】
【作用】本発明の基本的な考え方は、酸化物系介在物を
鋼材中で悪影響を及ぼさないように、完全に無害化しよ
うとすることである。これにより、酸化物系介在物の低
減限界の問題を解決しようとするものである。即ち、酸
化物系介在物が無害化されれば、酸化物系介在物を徹底
的に除去・低減したことになるとの考え方に基づくもの
である。この考え方に基ずき、酸化物系介在物の無害化
条件を検討した結果、鋼材中の酸化物系介在物が、圧下
を加えられた時に鋼と同じように変形すればよいことが
わかった。そこで以下のような手法を開発し、酸化物系
介在物の鋼材中での変形挙動を調査した。まず種々の組
成の酸化物をタンマン炉にて溶解合成し、酸化物を50
μ以下に粉砕する。一方、所定の成分の鋼の小片を製作
し、中心部に孔をあける。鋼の小片中心部孔に酸化物と
鋼の切粉を充填する。続いて、この充填物に電子ビーム
を照射し酸化物系介在物を鋼小片中に溶融分散化させる
。こうして得た酸化物系介在物を含有した鋼小片を、例
えばグリーブル圧下装置等を用い、種々の温度、圧下条
件で圧下する。圧下後の鋼小片を切断し(酸化物が充填
された部分)し、酸化物の変形挙動を顕微鏡観察により
調査する。この手法は任意の組成の酸化物の変形挙動を
調査でき、さらに圧下温度と変形の関係等を知ることが
できる画期的なものである。この手法を駆使して、酸化
物の変形挙動を調査・解析した結果、本発明を構成する
主要な要件が導出された。以下にその詳細を述べる。
鋼材中で悪影響を及ぼさないように、完全に無害化しよ
うとすることである。これにより、酸化物系介在物の低
減限界の問題を解決しようとするものである。即ち、酸
化物系介在物が無害化されれば、酸化物系介在物を徹底
的に除去・低減したことになるとの考え方に基づくもの
である。この考え方に基ずき、酸化物系介在物の無害化
条件を検討した結果、鋼材中の酸化物系介在物が、圧下
を加えられた時に鋼と同じように変形すればよいことが
わかった。そこで以下のような手法を開発し、酸化物系
介在物の鋼材中での変形挙動を調査した。まず種々の組
成の酸化物をタンマン炉にて溶解合成し、酸化物を50
μ以下に粉砕する。一方、所定の成分の鋼の小片を製作
し、中心部に孔をあける。鋼の小片中心部孔に酸化物と
鋼の切粉を充填する。続いて、この充填物に電子ビーム
を照射し酸化物系介在物を鋼小片中に溶融分散化させる
。こうして得た酸化物系介在物を含有した鋼小片を、例
えばグリーブル圧下装置等を用い、種々の温度、圧下条
件で圧下する。圧下後の鋼小片を切断し(酸化物が充填
された部分)し、酸化物の変形挙動を顕微鏡観察により
調査する。この手法は任意の組成の酸化物の変形挙動を
調査でき、さらに圧下温度と変形の関係等を知ることが
できる画期的なものである。この手法を駆使して、酸化
物の変形挙動を調査・解析した結果、本発明を構成する
主要な要件が導出された。以下にその詳細を述べる。
【0006】本発明において、溶鋼中の酸化物系介在物
の融点を1500℃以下にする理由は、酸化物系介在物
の圧延時の変形を鋼と同等にするために必要な条件だか
らである。即ち、酸化物系介在物の融点が1500℃を
超えると、圧延工程にていかなる処理を施しても、酸化
物系介在物の圧延時の変形を鋼と同等にすることが出来
ない。酸化物系介在物の融点が1500℃以下になると
、圧延前の加熱温度、及び圧延温度を本発明の範囲に特
定することにより、酸化物系介在物の圧延時の変形を鋼
と同等にすることが出来る。溶鋼炉より排出された取鍋
内溶鋼にフラックスを添加し、溶鋼と接触混合する目的
は、溶鋼中の酸化物系介在物の融点を1500℃以下に
することにある。一般に溶鋼中酸化物系介在物はAl2
O3を主成分としており、 その融点は1500℃以上
である。 このためCaOとSiO2の混合物フラック
スを溶鋼表面に添加、あるいは溶鋼中に吹込み、溶鋼を
撹拌することにより、溶鋼とフラックスを接触・混合さ
せ、酸化物系介在物組成をAl2O3系からCaO−S
iO2−Al2O3系に変換する。CaOとSiO2の
混合比は重量%でCaO35〜55%,SiO245〜
65%が最適である。この組成のフラックスと溶鋼中A
l2O3が接触することにより、Al2O3は融点15
00℃以下のCaO−SiO2−Al2O3系介在物に
改質される。 さらにフラックス成分としてCaF2,MgO,Na2
O,K2O,MnOの1種類以上をCaO−SiO2混
合フラックスに対して5〜30重量%複合することによ
り、融点が1500℃以下の低融点酸化物系介在物を造
り込むことができる。
の融点を1500℃以下にする理由は、酸化物系介在物
の圧延時の変形を鋼と同等にするために必要な条件だか
らである。即ち、酸化物系介在物の融点が1500℃を
超えると、圧延工程にていかなる処理を施しても、酸化
物系介在物の圧延時の変形を鋼と同等にすることが出来
ない。酸化物系介在物の融点が1500℃以下になると
、圧延前の加熱温度、及び圧延温度を本発明の範囲に特
定することにより、酸化物系介在物の圧延時の変形を鋼
と同等にすることが出来る。溶鋼炉より排出された取鍋
内溶鋼にフラックスを添加し、溶鋼と接触混合する目的
は、溶鋼中の酸化物系介在物の融点を1500℃以下に
することにある。一般に溶鋼中酸化物系介在物はAl2
O3を主成分としており、 その融点は1500℃以上
である。 このためCaOとSiO2の混合物フラック
スを溶鋼表面に添加、あるいは溶鋼中に吹込み、溶鋼を
撹拌することにより、溶鋼とフラックスを接触・混合さ
せ、酸化物系介在物組成をAl2O3系からCaO−S
iO2−Al2O3系に変換する。CaOとSiO2の
混合比は重量%でCaO35〜55%,SiO245〜
65%が最適である。この組成のフラックスと溶鋼中A
l2O3が接触することにより、Al2O3は融点15
00℃以下のCaO−SiO2−Al2O3系介在物に
改質される。 さらにフラックス成分としてCaF2,MgO,Na2
O,K2O,MnOの1種類以上をCaO−SiO2混
合フラックスに対して5〜30重量%複合することによ
り、融点が1500℃以下の低融点酸化物系介在物を造
り込むことができる。
【0007】次に、連続鋳造法により製造された鋳片を
850〜1350℃に加熱した後、圧延する理由を述べ
る。この処理は、いわゆる酸化物系介在物の溶体化と、
酸化物系介在物の圧延時の変形を鋼と同等にするために
不可欠なものである。850〜1350℃に加熱後、圧
延することにより酸化物系介在物が軟質化されるととも
に圧延時の好ましい変形が容易に確保される。850℃
以下では軟質化が不十分であり、かつ鋼の変形量に対し
て酸化物系介在物の変形量が小さすぎ、望ましい変形が
得られない。また、1350℃を超えた温度では、それ
以上の変形を得ることができない。850〜1350℃
の範囲で圧延された場合には、酸化物系介在物の変形を
鋼と同等にすることが出来、その結果、圧延後の鋼材中
酸化物系介在物形状は長楕円形となり、酸化物系介在物
が完全に無害化される。酸化物系介在物の変形量が小さ
い場合は角バッタ形状であり、そのため酸化物系介在物
に応力が集中しやすい状況となり、製品欠陥の原因とな
る。以下に本発明の実施例並びに比較例を述べ、本発明
の具体的効果について記載する。
850〜1350℃に加熱した後、圧延する理由を述べ
る。この処理は、いわゆる酸化物系介在物の溶体化と、
酸化物系介在物の圧延時の変形を鋼と同等にするために
不可欠なものである。850〜1350℃に加熱後、圧
延することにより酸化物系介在物が軟質化されるととも
に圧延時の好ましい変形が容易に確保される。850℃
以下では軟質化が不十分であり、かつ鋼の変形量に対し
て酸化物系介在物の変形量が小さすぎ、望ましい変形が
得られない。また、1350℃を超えた温度では、それ
以上の変形を得ることができない。850〜1350℃
の範囲で圧延された場合には、酸化物系介在物の変形を
鋼と同等にすることが出来、その結果、圧延後の鋼材中
酸化物系介在物形状は長楕円形となり、酸化物系介在物
が完全に無害化される。酸化物系介在物の変形量が小さ
い場合は角バッタ形状であり、そのため酸化物系介在物
に応力が集中しやすい状況となり、製品欠陥の原因とな
る。以下に本発明の実施例並びに比較例を述べ、本発明
の具体的効果について記載する。
【0008】
【実施例】実施例
表1に示す軸受鋼相当成分の取鍋内溶鋼各120ton
に、表2に示すように種々の混合フラックスを、それぞ
れArガスをキャリアとして吹込み、吹込み完了後15
分間Arガス吹込みにより溶鋼とフラックスを接触・混
合した。得られたそれぞれの溶鋼から連続鋳造法により
同一条件のもとにブルーム鋳片(厚み247mm×幅3
00mm)を製造し、この鋳片を長さ5mに切断した後
、当該5m鋳片を加熱炉に挿入し、2時間にわたり、表
2に示すように本発明の範囲内の温度条件で加熱した。 加熱炉から取り出した鋳片を圧延し、直径60mmの棒
鋼を製造した。この棒鋼から内径12mm,長さ22m
mの材質試験片を製作し、転動疲労試験を行なった結果
、表2に示すように良好な成績が得られた。
に、表2に示すように種々の混合フラックスを、それぞ
れArガスをキャリアとして吹込み、吹込み完了後15
分間Arガス吹込みにより溶鋼とフラックスを接触・混
合した。得られたそれぞれの溶鋼から連続鋳造法により
同一条件のもとにブルーム鋳片(厚み247mm×幅3
00mm)を製造し、この鋳片を長さ5mに切断した後
、当該5m鋳片を加熱炉に挿入し、2時間にわたり、表
2に示すように本発明の範囲内の温度条件で加熱した。 加熱炉から取り出した鋳片を圧延し、直径60mmの棒
鋼を製造した。この棒鋼から内径12mm,長さ22m
mの材質試験片を製作し、転動疲労試験を行なった結果
、表2に示すように良好な成績が得られた。
【0009】
【表1】
【0010】
【表2】
【0011】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により酸化
物系介在物を完全に無害化した良質な鋼材を低コストで
製造することが可能となった。これにより、酸化物系介
在物の問題が解消され、従来にない優れた特性を有する
鋼材を供給することが可能となり、その波及効果は極め
て大きく、産業界にとって極めて有益なものである。
物系介在物を完全に無害化した良質な鋼材を低コストで
製造することが可能となった。これにより、酸化物系介
在物の問題が解消され、従来にない優れた特性を有する
鋼材を供給することが可能となり、その波及効果は極め
て大きく、産業界にとって極めて有益なものである。
Claims (3)
- 【請求項1】 製鋼炉より排出された取鍋内の溶鋼に
、酸化物系介在物の融点を低下させるフラックスを添加
し、溶鋼と接触混合することにより溶鋼中の酸化物系介
在物の融点を1500℃以下にせしめ、当該溶鋼から連
続鋳造法により鋳片を製造し、次いで該鋳片を850〜
1350℃に加熱した後圧延することを特徴とする酸化
物系介在物を無害化した鋼材の製造方法。 - 【請求項2】 フラックスとして、CaO 35〜5
5%、SiO245〜60%の混合物を用いる請求項(
1)記載の方法。 - 【請求項3】 請求項(2)記載のフラックスに、更
にCaF2、MgO、Na2O、K2O、MnOのうち
の1種以上を5〜30%複合添加して用いる請求項(1
)記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3055556A JPH04272119A (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | 酸化物系介在物を無害化した鋼材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3055556A JPH04272119A (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | 酸化物系介在物を無害化した鋼材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04272119A true JPH04272119A (ja) | 1992-09-28 |
Family
ID=13001977
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3055556A Pending JPH04272119A (ja) | 1991-02-28 | 1991-02-28 | 酸化物系介在物を無害化した鋼材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04272119A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5690753A (en) * | 1993-08-16 | 1997-11-25 | Nippon Steel Corporation | Steel containing super-finely dispersed oxide system inclusions |
US8668783B2 (en) | 2005-09-05 | 2014-03-11 | Kobe Steel, Ltd. | Steel wire rod having excellent drawability and fatigue properties, and manufacturing method of the same |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6338512A (ja) * | 1986-08-04 | 1988-02-19 | Kobe Steel Ltd | 低炭素極細線用鋼の製造方法 |
JPH0225966A (ja) * | 1988-07-15 | 1990-01-29 | Casio Comput Co Ltd | データ集計装置 |
-
1991
- 1991-02-28 JP JP3055556A patent/JPH04272119A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6338512A (ja) * | 1986-08-04 | 1988-02-19 | Kobe Steel Ltd | 低炭素極細線用鋼の製造方法 |
JPH0225966A (ja) * | 1988-07-15 | 1990-01-29 | Casio Comput Co Ltd | データ集計装置 |
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US8668783B2 (en) | 2005-09-05 | 2014-03-11 | Kobe Steel, Ltd. | Steel wire rod having excellent drawability and fatigue properties, and manufacturing method of the same |
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