JPH04270753A - 低比重化された樹脂組成物および自動車内装用部品 - Google Patents

低比重化された樹脂組成物および自動車内装用部品

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JPH04270753A
JPH04270753A JP5397991A JP5397991A JPH04270753A JP H04270753 A JPH04270753 A JP H04270753A JP 5397991 A JP5397991 A JP 5397991A JP 5397991 A JP5397991 A JP 5397991A JP H04270753 A JPH04270753 A JP H04270753A
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JP
Japan
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propylene
ethylene
mfr
resin composition
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Application number
JP5397991A
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English (en)
Inventor
Takanobu Kawamura
川村 隆宣
Masahiro Sudo
昌宏 須藤
Shinji Chiku
知久 真司
Takahiro Oka
隆弘 岡
Yoshiro Umemoto
芳朗 梅本
Masaji Iwakiri
正司 岩切
Kazunori Aozuka
青塚 和憲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Chisso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、低比重化された樹脂組
成物および自動車内装用部品に関する。更に詳しくは、
特定の高結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体
を基本とし、これに特定の粒子分布を有するタルクを所
定量配合し、さらに特定の造核剤を配合し、必要に応じ
て、特定の非晶性プピレン−エチレンランダム共重合体
(EPR)を配合してなる樹脂組成物と該組成物を成形
してなる成形品と該成形品からなる自動車内装用部品に
関する。上述の樹脂組成物を公知の方法で成形すること
により、今までに実用化されている樹脂ピラーやトリム
類、コンソールボックス、クラスター、インパネロア等
の自動車内装用樹脂組成物と比較して、剛性(曲げ弾性
率)と耐熱剛性(熱変形温度)および耐衝撃性(アイゾ
ット衝撃強度)を保持しながら、低比重化及びハイフロ
ー化を実現し、薄肉軽量化された自動車内装用部品が得
られるものである。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
アメリカ合衆国で提案され法案化が進められているCo
rporate AverageFuel Econo
my(CAFE)問題に対して、自動車の燃費を良くす
る目的で、自動車の軽量化が進められようとしている。 自動車内装用部品に於ても同様の目的で低比重化および
薄肉化等による軽量化が進められようとしている。 【0003】上述のCAFE問題を考慮した場合、自動
車内装用部品は、現在の重量の約15%以上を軽量化に
より減少させることが望ましく、その比重は1.01以
下が望ましい。さらに、成形品の肉厚は現行の2.5m
m厚から2.2mm厚以下程度にまで薄肉化する必要が
あり、このため薄肉成形品を成形する際の流動性を考慮
しMFRは20以上にまで高める必要がある。また薄肉
化した際の剛性や高温剛性の低下を抑えるために曲げ弾
性率(ASTM  D790)は24000kg/cm
2 以上、熱変形温度(264PSi荷重)は70℃以
上の樹脂組成物が必要である。 【0004】さらに、自動車内装部品は組み付け時の衝
撃にも優れていなければならないことは言うまでもなく
、該部品としての商品性を保つためには、アイゾット衝
撃試験(ASTM256)に於て、衝撃強度(常温)が
6以上が必要である。 【0005】しかしながら、現在実用化されている自動
車内装用部品には、ABS樹脂あるいは結晶性プロピレ
ン−エチレンブロック共重合体にタルク等の無機フィラ
ーが20重量%以上配合された樹脂組成物が多く使用さ
れ、比重は1.04を超えており、低比重であるとはい
い難い。さらに、上述の樹脂組成物はMFRが5から1
0であるために、製品を薄肉化するための溶融時の流動
性に劣りショートショット等の問題点がある。 【0006】本発明者は自動車内装用樹脂組成物に関す
る上述の問題点を解決すべく鋭意研究した。その結果、
特定の高結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体
を基本とし、これに特定の粒子分布を有するタルクを所
定量配合し、さらに特定の造核剤を配合し、必要に応じ
て特定の非晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体
を配合してなる樹脂組成物により、今までに実用化され
ている自動車内装用樹脂組成物と比較して、剛性(曲げ
弾性率)と耐熱剛性(熱変形温度)および耐衝撃性(ア
イゾット衝撃強度)を保持しながら、低比重化及びハイ
フロー化を実現し、薄肉軽量化された自動車内装部品が
得られることを見いだし本発明を完成した。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を有
する。 (1)■プロピレン単独重合体部分であってそのメルト
フローレート(MFR)が110g/10分〜1g/1
0分で、アイソタクチックペンタッド分率(P)とMF
Rとの関係が   1.00≧P≧0.0151ogMFR+0.95
5…(1)である第1段階重合体が全重合体量の70〜
95重量%であり、ついで全重量体量の30〜5重量%
のエチレンとプロピレンを1段階以上で重合させてなり
、プロピレン−エチレン共重合体部分のエチレン含有量
が45〜55重量%であるMFR10〜40の高結晶性
プロピレン−エチレンブロック共重合体に、■ムーニー
粘度ML1+4 (100℃)が50以下でエチレン含
有量が40〜60重量%である非晶性プロピレン−エチ
レンランダム共重合体10〜0重量%と■平均粒子径が
1.5〜0.1ミクロンでかつ粒子径4ミクロン以上の
ものの含有量が4〜0重量%である超微粒子タルク10
〜16重量%からなり、■上記■と■と■の各成分の合
計量100重量%に対して、下記一般式(II)で示さ
れるフォスフェート系化合物(以下、化合物Aという。 )を0.01〜1重量%を配合してなり、 【化2】 (但し、式中R1 は直接結合、硫黄または炭素数1〜
4のアルキリデン基を、R2 およびR3 はそれぞれ
水素または炭素数1〜8の同種もしくは異種のアルキル
基を、Mは1価〜3価の金属原子を、nは1〜3の整数
を示す。)樹脂組成物のMFRが20以上である低比重
化された樹脂組成物。 (2)前記(1)の樹脂組成物を成形してなり、その比
重が1.01〜0.960、常温の曲げ弾性率(AST
M  D790)が24000〜33000、熱変形温
度(264PSi)が70〜90℃であり、かつ、常温
アイゾット衝撃強度(ASTM256)が6〜10であ
る成形品。 (3)前記(2)の成形品からなる自動車内装用部品。 【0008】本発明で用いる高結晶性プロピレン−エチ
レンブロック共重合体とは、第1段階目のプロピレンの
重合で得られるプロピレン単独重合体のメルトフローレ
ート(MFR)が110g/10分〜1g/10分でア
イソタクチックペンタッド分率(P)とメルトフローレ
ートとの関係が1.00≧P≧0.0151ogMFR
+0.955を満足するものである。MFRが高い程該
(P)は高くなりやすい傾向にあるが、MFRは110
g/10分を越えてはならない。また1g/10分未満
でも格別の利点はない。 【0009】該共重合体製造の第1段階目の重合におい
ては、全重量体量(但し、重量溶媒に対して可溶性の重
合体を除く)の70〜95重量%のプロピレンを重合さ
せる。ついで第2段階目以降においてはエチレンとプロ
ピレンを1段階以上で重合させる。この場合の1段階と
は、これらの単量体の連続的なもしくは1時的な供給の
1区分を意味する。この第2段階目以降において前述の
全重合体量の30〜5重量%のエチレンとプロピレンを
1段階以上で重合させる。ただし、エチレン含有量は、
この第2段階目以降に得られたエチレン−プロピレン共
重合体中の45〜55重量%の範囲内になければならな
い。 【0010】従って、第1段階目でプロピレンのみを全
重合体量の70重量%重合させた場合には、第2段階目
で共重合されるプロピレン−エチレン共重合体部分は全
重合体の30重量%に限定され、エチレン含有量はプロ
ピレン−エチレン共重合体部分中の45〜55重量%の
範囲になければならないから全重合体中のエチレン含有
量は13.5〜16.5重量%に限定される。前述のM
FRはJIS  K  7210に準拠し、230℃、
荷重2.16kgで測定する。また、前述のエチレン含
有量は赤外吸収スペクトル法で測定する。 【0011】ここで、アイソタクチックペンタッド分率
(P)とは、A.Zambelli等によってマクロモ
レキュールズ、6巻、6号、11月〜12月、925 
〜926 頁(1973年)[Macromolecu
les, Vol.6, No.6, Novembe
r−December, 925−926(1973)
]に発表されている方法、すなわち、13C−NMRを
使用して測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッ
ド単位に於けるアイソタクチック分率である。いい換え
ると該分率は、プロピレンモノマー単位が5個連続して
アイソタクチック結合したプロピレンモノマー単位の分
率を意味する。上述のNMRを使用した測定におけるピ
ークの帰属決定法は、マクロモレキュールズ、8巻、5
号、9月〜10月、687 〜689 頁(1975年
)[Macromolecules, Vol.8, 
No.5, September−October, 
687−689(1975)]に発表されている方法に
基づいて測定される。   【0012】後述の実施例におけるNMRによる測定に
はFT−NMRの270MHzの装置を用い、2700
0回の積算測定により、シグナル検出限界をアイソタク
チックペンタッド分率で0.001にまで向上させて行
った。そして該分率(P)が0.955未満の結晶性プ
ロピレン−エチレン共重合体を使用した場合は、その成
形物から得られた成形品の曲げ弾性率は耐衝撃性の改良
効果に比べ、充分な改良効果は期待できず、自動車内装
用部品の剛性の目標値である曲げ弾性率(常温,AST
M  D790)が24000kg/cm2 以上で熱
変形温度(264PSi荷重)が70℃以上を満足する
ことが出来ず好ましくない。さらに、プロピレン単独重
合体部分のメルトフローレートが110g/10分を越
えた場合は、耐衝撃性が著しく低下するので好ましくな
い。 他方、該メルトフローレートが1g/10分未満であっ
ても格別の利点はない。 【0013】また同様にプロピレン−エチレン共重合体
部分のエチレン含有量が45〜55重量%の範囲外にあ
るものを使用した場合は、その成形物から得られた成形
品の耐衝撃性は剛性の改良効果に比べ、充分な改良効果
は期待できず、自動車内装用部品の耐衝撃性の目標値で
あるアイゾット衝撃強度(常温,ASTM256)が6
〜10を満足することが出来ず好ましくない。また該高
結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体のメルト
フローレートは10から40g/10分が好ましく、さ
らには15から25g/10分が好ましい。メルトフロ
ーレートが10g/10分未満では自動車内装部品を薄
肉化した時の流動性が十分ではなく、40g/10分を
越えると成形品の耐衝撃性が低下するので好ましくない
。 【0014】本発明の樹脂組成物には必要に応じて耐衝
撃性改良の目的でムーニー粘度ML1+4 (100℃
)が50以下好ましくは30以下で、エチレン含有量が
40〜60重量%である非晶性プロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体を10重量%以下配合することが出来る
。該ランダム共重合体のムーニー粘度が50を越えたり
、エチレン含有量が40〜60重量%の範囲外にあるも
のを配合した場合は、該樹脂組成物を用いて得られる成
形品の耐衝撃性の改良効果の割に剛性の低下が大きくな
り過ぎるために好ましくない。また、該ランダム共重合
体を10重量%を越えて配合した場合も同様に剛性の低
下が大きくなりすぎるために好ましくない。 【0015】本発明の樹脂組成物には剛性改良の目的で
平均粒子径が1.5ミクロン以下でかつ粒子径4ミクロ
ン以上のものの含有量が4〜0重量%である超微粒子タ
ルクを所定量配合する。好ましくは平均粒子径が1.3
ミクロン以下であり、粒子径4ミクロン以上の含有量が
3重量%以下である。前述の平均粒子径及び粒子径は島
津製作所(株)製SA−CP2−20型を用い、遠心沈
降法により測定した。平均粒子径が1.5ミクロンを越
え、粒子径4ミクロン以上の含有量が4重量%を超えた
タルクを配合した場合は耐衝撃性の低下が大きい割に剛
性の増加が少ないので好ましくない。また、該タルクの
配合量は10〜16重量%であり、該タルクの配合量が
10重量%未満の場合は剛性改良効果が満足でなく、自
動車内装用部品の剛性の目標値である曲げ弾性率を24
000kgf/cm2 以上にすることは困難であり、
16重量%を越えて配合した場合は本樹脂組成物の本来
の目的である比重1.01以下を満足できないので好ま
しくない。また、該タルクの配合は成形品の線膨張係数
を小さくし、寸法安定性を増すのにも有用であり、タル
クの添加量が10重量%未満の場合は線膨張係数が大き
くなりすぎるために望ましくない。 【0016】本発明で用いられる化合物Aとしてはナト
リウム−2,2’−メチレン− ビス−(4,6−ジ−
t− ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−
 2,2’− エチリデン− ビス−(4,6−ジ−t
− ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−2,
2’−メチレン− ビス−(4,6−ジ−t− ブチル
フェニル)フォスフェート、リチウム−2,2’−エチ
リデン− ビス−(4,6−ジ−t− ブチルフェニル
)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−エチリデン
− ビス−(4−i−プロピル−6−t− ブチルフェ
ニル)フォスフェート、リチウム−2,2’−メチレン
− ビス−(4−メチル−6−t− ブチルフェニル)
フォスフェート、リチウム−2,2’−メチレン− ビ
ス−(4−エチル−6−t− ブチルフェニル)フォス
フェート、カルシウム− ビス−[2,2’− チオビ
ス−(4−メチル−6−t− ブチルフェニル)フォス
フェート]、カルシウム− ビス−[2,2’− チオ
ビス−(4−エチル−6−t− ブチルフェニル)フォ
スフェート]、カルシウム− ビス−[2,2’− チ
オビス−(4,6−ジ−t− ブチルフェニル)フォス
フェート]、マグネシウム− ビス−[2,2’− チ
オビス−(4,6−ジ−t− ブチルフェニル)フォス
フェート]、マグネシウム− ビス−[2,2’− チ
オビス−(4−t−オクチルフェニル)フォスフェート
]、ナトリウム−2,2’−ブチリデン− ビス−(4
,6−ジ− メチルフェニル)フォスフェート、ナトリ
ウム−2,2’−ブチリデン− ビス−(4,6−ジ−
t− ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−
2,2’−t−オクチルメチレン− ビス−(4,6−
ジ− メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−
2,2’−t−オクチルメチレン− ビス−(4,6−
ジ−t− ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウ
ム− ビス−[2,2’− メチレン− ビス−(4,
6−ジ−t− ブチルフェニル)フォスフェート]、マ
グネシウム− ビス−[2,2’− メチレン− ビス
−(4,6−ジ−t− ブチルフェニル)フォスフェー
ト]、バリウム− ビス−[2,2’− メチレン− 
ビス−(4,6−ジ−t− ブチルフェニル)フォスフ
ェート]、ナトリウム−2,2’−メチレン− ビス−
(4−メチル−6−t− ブチルフェニル)フォスフェ
ート、ナトリウム−2,2’−メチレン− ビス−(4
−エチル−6−t− ブチルフェニル)フォスフェート
、ナトリウム(4,4’− ジメチル−6,6’−ジー
t− ブチル−2,2’−ビフェニル)フォスフェート
、カルシウム− ビス−[(4,4’−ジメチル−6,
6’−ジーt− ブチル−2,2’−ビフェニル)フォ
スフェート]、ナトリウム−2,2’−エチリデン− 
ビス−(4−s−ブチル−6−t− ブチルフェニル)
フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン− 
ビス−(4,6−ジ−メチルフェニル)フォスフェート
、ナトリウム−2,2’−メチレン− ビス−(4,6
−ジ− エチルフェニル)フォスフェート、カリウム−
2,2’−エチリデン− ビス−(4,6−ジ−t− 
ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム− ビス
−[2,2’− エチリデン− ビス−(4,6−ジ−
t− ブチルフェニル)フォスフェート]、マグネシウ
ム− ビス−[2,2’− エチリデン−ビス−(4,
6−ジ−t− ブチルフェニル)フォスフェート]、バ
リウム− ビス−[2,2’− エチリデン− ビス−
(4,6−ジ−t− ブチルフェニル)フォスフェート
]、アルミニウム− トリス−[2,2’− メチレン
− ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォス
フェート]およびアルミニウム− トリス−[2,2’
− エチリデン− ビス−(4,6−ジ−t− ブチル
フェニル)フォスフェート]などを例示できる。特にナ
トリウム−2,2’−メチレン− ビス−(4,6−ジ
−t− ブチルフェニル)フォスフェートが好ましい。 【0017】これら化合物Aの単独使用は勿論のこと、
2種以上の化合物Aを併用することもできる。該化合物
Aの配合割合は、上述の高結晶性エチレン−プロピレン
ブロック共重合体と超微粒子タルクの合計量100重量
部に対して0.01〜1重量部、好ましくは0.05〜
0.5重量部である。0.01重量部未満の配合では剛
性および耐熱剛性の改善効果が充分に発揮されず、また
1重量部を超えても構わないが、それ以上の上述の効果
の向上が期待できず実際的でないばかりでなくまた不経
済である。 【0018】さらに本発明により得られる樹脂組成物の
MFRが20以上、好ましくは150以下で、該樹脂組
成物から得られる成形品の比重が1.01以下、常温の
曲げ弾性率が24000〜33000kg/cm2 、
熱変形温度(264PSi荷重)が70〜90℃で、か
つ常温のアイゾット衝撃強度が6〜10であることが好
ましい。MFRが20未満の場合は薄肉化した際の流動
性に劣り、ショートショット等の問題があり好ましくな
い。また比重は、公用の1.04以上に対して1.01
以下であることが好ましい。剛性に於いて、曲げ弾性率
(ASTM  D990)が24000kg/cm2 
未満または熱変形温度(264PSi荷重)が70℃未
満である場合は、薄肉化した際の剛性及び耐熱剛性に劣
り、変形、反りなどが大きくなるために好ましくない。 耐衝撃性に於いてアイゾット衝撃強度が6未満の場合は
、部品の組み付け時及び走行中の衝撃に対し割れが発生
し易いため商品価値を著しく損なう恐れがある。また、
該曲げ弾性率、該熱変形温度および該アイゾット衝撃値
の夫々上限値は、本発明で到達可能な数値を示すもので
あり、これらを超える数値を否定するものではない。 【0019】本発明の樹脂組成物にあっては、本発明の
効果を阻害しない範囲で、必要に応じて適宜に各種添加
剤例えば、フェノール系、チオエーテル系、リン系等の
酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安
定剤、重金属不活性化剤(銅害防止剤)、過酸化物の如
きラジカル発生剤、スリップ剤、可塑剤、EPDM用エ
キステンダーオイル、顔料などの各種添加剤の1種以上
を配合することが出来る。本発明の組成物の製造方法と
しては、高結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合
体と非晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体およ
び超微粒子タルクの所定量並びに化合物Aと上述の各種
添加剤の1種以上の所定量をリボンブレンダー、タンブ
ラーミキサー、ヘンシェルミキサー(商品名)、スーパ
ーミキサー等で攪伴混合した後、該混合物をロール、バ
ンバリーミキサー、押出機などで溶融温度150℃から
300℃、好ましくは180℃から250℃で溶融混練
ペレタイズする方法を例示することが出来る。 【0020】かくして得られた本発明の樹脂組成物は、
射出成形、押出成形、真空成形、圧空成形などの各種成
形法によりピラー、トリム類、コンソールボックス、ク
ラスター、インパネロア等の自動車内装用部品の製造に
供することが出来る。 【0021】 【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を具
体的に説明するが本発明はこれによって限定されるもの
ではない。尚、実施例及び比較例で用いた配合成分及び
評価方法は以下の通りである。 (評価方法) (1)メルトフローレート(g/10分)得られたペレ
ットを230℃、荷重2.16kgの条件下で測定(J
IS  K7210に準拠)する事により流動性を評価
した。 (2)比重(水中置換法) 得られたペレットを用いて長さ65mm、巾13mm、
厚み3.5mmの試験片を射出成形法により作成し該試
験片を用いて比重を測定(JIS  K  7112に
準拠)した。 (3)曲げ弾性率(3点曲げ弾性率)(kgf/cm2
 ) 得られたペレットを用いて長さ130mm、巾13mm
、厚み6.4mmの試験片を射出成形法により作成し該
試験片を用いて23℃の条件下で曲げ弾性率を測定(A
STM  D  790に準拠)する事により剛性を評
価した。 (4)熱変形温度(℃) 得られたペレットを用いて長さ130mm、巾13mm
、厚み6.4mmの試験片を射出成形法により作成し、
該試験片を用いて熱変形温度を測定(ASTMD648
に準拠;264PSi荷重)することにより耐熱剛性を
評価した。 (5)アイゾット衝撃強度(kgf−cm/cm2 )
得られたペレットを用いて長さ63.5mm、巾12.
7mm、厚み6.4mmの試験片を射出成形法により作
成し、ノッチ加工を施し、該試験片を用いて23℃にお
けるアイゾット衝撃強度を測定(ASTM  256に
準拠)することにより耐衝撃性を評価した。耐衝撃性の
優れた材料とはアイゾット衝撃強度の大きいものをいう
。 【0022】(配合方法例)実施例1から6、比較例1
から9 実施例1から6として後述の表1に示した各メルトフロ
ーレート(MFR)、各アイソタクチックペンタッド分
率(P)および各エチレン含有量を有する粉末状高結晶
性プロピレン−エチレンブロック共重合体と平均粒子径
が1.5ミクロン以下でかつ粒子径4ミクロン以上の含
有量が4重量%以下である超微粒子タルクとムーニー粘
度ML1+4 (100℃)が26でエチレン含有量が
50重量%である非晶性プロピレン−エチレンランダム
共重合体をそれぞれ所定量配合し、上記配合物の100
重量部に、化合物Aとしてナトリウム−2,2’−メチ
レン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォ
スフェートと他の添加剤のそれぞれ所定量を後述の表1
に記載した配合割合でヘンシェルミキサー(商品名)に
入れ、3分間攪拌混合したのち、口径50mmの単軸押
出機で240℃にて溶融混練処理してペレット化した。 【0023】また比較例1〜9として後述の表1に示し
た各メルトフローレート(MFR)、各アイソタクチッ
クペンタッド分率(P)および各エチレン含有量を有す
る粉末状結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体
と平均粒子径が1.90ミクロンでかつ粒子径4ミクロ
ン以上のものの含有率が7.7重量%であるタルク及び
ムーニー粘度ML1+4 (100℃)が55でかつエ
チレン含有量が26重量%である非晶性プロピレン−エ
チレンランダム共重合体をそれぞれ所定量配合し、上記
配合物の100重量部に後述の表1に記載の添加剤のそ
れぞれ所定量を配合し、実施例1〜6に準拠して溶融混
練処理してペレットを得た。 【0024】剛性、耐熱剛性および耐衝撃性試験に用い
る試験片は、得られたペレットを樹脂温度230℃、金
型温度40℃で射出成形により調製した。得られた試験
片を用いて前述の試験方法により剛性、耐熱剛性および
耐衝撃性の評価を行った。これらの結果を表1〜3に示
した。表1〜3に示される本発明にかかわる化合物およ
び添加剤は下記の通りである。 EPR1:非晶性プロピレン−エチレンランダム共重合
体 ムーニー粘度ML1+4 (100℃)  27エチレ
ン含有量                    4
9重量%日本合成ゴム株式会社製          
  EP921EPR2:非晶性プロピレン−エチレン
ランダム共重合体 ムーニー粘度ML1+4 (100℃)  58エチレ
ン含有量                    2
6重量%三井石油化学株式会社製          
  タフマーP0680 タルク1:平均粒子径  1.25ミクロン粒子径4ミ
クロン以上の含有率      2.0重量%タルク2
:平均粒子径  1.90ミクロン粒子径4ミクロン以
上の含有率  7.7重量%化合物A:ナトリウム−2
,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフ
ェニル)フォスフェート(旭電化工業(株)製  アデ
カスタブ  NA−11UF) 造核剤1:p−t−ブチル安息香酸アルミニウムフェノ
ール系酸化防止剤:テトラキス[メチレン−3−(3’
,5’ −ジ−t−ブチル−4’ −ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]メタン   リン系酸化防止剤:ビス(2, 4−ジ−t−ブチルフ
ェニル)−ペンタエリスリトール−ジフォスファイト帯
電防止剤:グリセリルモノステアレート耐候剤:ビス(
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート 【0025】 【表1】 【表2】 【表3】 【0026】 【発明の効果】表1〜3から明らかなように、本発明に
かかる樹脂組成物を用いた成形品は、現在実用化されて
いる自動車内装用部品と比較して、剛性と耐熱剛性及び
耐衝撃性を保持したまま高流動、低比重化を実現し薄肉
軽量化された自動車内装部品が得られるものである。こ
れに反し、プロピレン単独重合体部分のメルトフロ−レ
−トが110g/10分を越えた高結晶性プロピレン−
エチレンブロック共重合体を配合した比較例1及びプロ
ピレン−エチレン共重合体部分のエチレン含有量が45
〜55重量%の範囲外にある高結晶性プロピレン−エチ
レンブロック共重合体を配合した比較例2、3、5及び
さらにムーニー粘度ML1+4 (100℃)が26で
エチレン含有量が50重量%である非晶性プロピレン−
エチレンランダム共重合体を配合した比較例4は、目標
物性値である曲げ弾性率が24000kg/cm2 以
上でアイゾット衝撃強度が6以上というバランスに劣る
ため好ましくない。さらに、比較例6〜9においては高
結晶性プロピレン−エチレンブロック共重合体に変えて
、該P分率値の低い結晶性プロピレン−エチレンブロッ
ク共重合体を配合し、比較例7〜9では平均粒子径が1
.90ミクロンで粒子径4ミクロン以上の含有率が7.
7重量%であるタルクを、比較例8ではさらに化合物A
にかえて他の造核剤を配合した例を示した。いずれの場
合も剛性及び耐熱剛性の低下が大きく、曲げ弾性率が2
4000kg/cm2 以上で、熱変形温度(264P
Si荷重)が70℃以上を保持できないために好ましく
ない。 比較例9においては、MFRの低い結晶性プロピレン−
エチレンブロック共重合体とタルクを所定量以上配合し
ているために、比重が1.01を超えており低比重であ
るとはいい難く、さらにMFRが20未満であるために
薄肉成形品の流動性に劣り好ましくない。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ■プロピレン単独重合体部分であって
    そのメルトフローレート(MFR)が110g/10分
    〜1g/10分で、アイソタクチックペンタッド分率(
    P)とMFRとの関係が   1.00≧P≧0.0151ogMFR+0.95
    5…(1)である第1段階重合体が全重合体量の70〜
    95重量%であり、ついで全重量体量の30〜5重量%
    のエチレンとプロピレンを1段階以上で重合させてなり
    、プロピレン−エチレン共重合体部分のエチレン含有量
    が45〜55重量%であるMFR10〜40の高結晶性
    プロピレン−エチレンブロック共重合体に、■ムーニー
    粘度ML1+4 (100℃)が50以下でエチレン含
    有量が40〜60重量%である非晶性プロピレン−エチ
    レンランダム共重合体10〜0重量%と■平均粒子径が
    1.5〜0.1ミクロンでかつ粒子径4ミクロン以上の
    ものの含有量が4〜0重量%である超微粒子タルク10
    〜16重量%からなり、■上記■と■と■の各成分の合
    計量100重量%に対して、下記一般式(II)で示さ
    れるフォスフェート系化合物(以下、化合物Aという。 )を0.01〜1重量%を配合してなり、 【化1】 (但し、式中R1 は直接結合、硫黄または炭素数1〜
    4のアルキリデン基を、R2 およびR3 はそれぞれ
    水素または炭素数1〜8の同種もしくは異種のアルキル
    基を、Mは1価〜3価の金属原子を、nは1〜3の整数
    を示す。)樹脂組成物のMFRが20以上である低比重
    化された樹脂組成物。
  2. 【請求項2】  請求項1記載の樹脂組成物を成形して
    なり、その比重が1.01〜0.960、常温の曲げ弾
    性率(ASTM  D790)が24000〜3300
    0、熱変形温度(264PSi)が70〜90℃であり
    、かつ、常温アイゾット衝撃強度(ASTM256)が
    6〜10である成形品。
  3. 【請求項3】  請求項2記載の成形品からなる自動車
    内装用部品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000077086A1 (fr) * 1999-06-15 2000-12-21 Asahi Denka Kogyo K.K. Agent nucleant
KR20020046389A (ko) * 2000-12-13 2002-06-21 유현식 폴리프로필렌계 수지 조성물
JP2016098338A (ja) * 2014-11-25 2016-05-30 大日精化工業株式会社 ポリオレフィン樹脂組成物及び該組成物によって成形された成形体

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KR20020046389A (ko) * 2000-12-13 2002-06-21 유현식 폴리프로필렌계 수지 조성물
JP2016098338A (ja) * 2014-11-25 2016-05-30 大日精化工業株式会社 ポリオレフィン樹脂組成物及び該組成物によって成形された成形体

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