JPH04268389A - ゲストホスト型液晶光学素子 - Google Patents

ゲストホスト型液晶光学素子

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JPH04268389A
JPH04268389A JP4874891A JP4874891A JPH04268389A JP H04268389 A JPH04268389 A JP H04268389A JP 4874891 A JP4874891 A JP 4874891A JP 4874891 A JP4874891 A JP 4874891A JP H04268389 A JPH04268389 A JP H04268389A
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liquid crystal
ferroelectric
molecular
tilt angle
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Hiroyuki Endo
博之 遠藤
Koyo Yuasa
公洋 湯浅
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオプトエレクトロニクス
の分野、特に電卓、時計などのデジタル表示素子、常温
スイッチング素子、電子光学シャッター、電子光学絞り
、光変調器、光通信光路切替スイッチ、メモリー、液晶
プリンターヘッド、焦点距離可変レンズなどに用いられ
る液晶光学素子及びその製造に好適に用いられる強誘電
性高分子液晶組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種の液晶を用いた液晶表示素子
が使用されているが、これらの表示モードの代表的なも
のとしてゲストホストモードと複屈折モードが挙げられ
る。ゲストホストモードは複屈折モードに比べてコント
ラストの高い液晶を得にくいという問題点があるものの
、複屈折モードほど液晶層の厚みを薄くしなくてよく、
また色むらが発生しにくいなどの利点がある。ゲストホ
ストモードに使う液晶としては種々提案されているが、
特に強誘電性液晶を用いると電界応答性がネマティック
液晶に比べて大幅に改善される。コントラストをよくす
るためには強誘電性液晶のチルト角を大きくする必要が
あり、例えば特開昭58−173714号公報、特開昭
61−179420号公報、特開昭63−137983
号公報、特開平2−212588号公報などに提案され
ている液晶表示素子がある。
【0003】しかしながらこれらに通常使用されている
強誘電性液晶は低分子液晶であるため、素子の生産性、
大画面化等に問題がある。
【0004】また、特開平2−202981号公報記載
の高分子液晶を含む液晶組成物を液晶光学素子に用いる
と生産性などの点は改善できるが、チルト角が十分には
大きくなく、コントラストが悪くなるのでゲストホスト
モードには好適に使用できない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は素子の生産性
が高く大面積化が容易なチルト角の大きい強誘電性高分
子液晶組成物を提供しようとするものである。
【0006】本発明はまた、上記組成物を用いて色むら
がなくコントラストが良好なゲストホスト型の液晶光学
素子を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決するため鋭意研究を重ねた結果、チルト角の大きな
強誘電性高分子液晶組成物により前記課題が解決される
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は1種又は2種以上の強
誘電性高分子液晶、1種又は2種以上の低分子液晶及び
二色性色素を含む液晶組成物であって、強誘電相でのチ
ルト角が35°以上であることを特徴とする強誘電性高
分子液晶組成物を提供するものである。
【0009】本発明の強誘電性高分子液晶組成物は1種
又は2種以上の強誘電性高分子液晶、1種又は2種以上
の低分子液晶及び二色性色素を含む。必要に応じて接着
剤、減粘剤等が含まれていてもよい。
【0010】ここで強誘電性高分子液晶の分子量として
は、1000〜10万が好ましい。また、高分子液晶は
2〜3量体のオリゴマー液晶であってもよい。低分子液
晶の分子量を規定するのは困難であるが構造上繰り返し
単位を有しない液晶であり、モノマー液晶をも含む。
【0011】組成物中、強誘電性高分子液晶の割合とし
ては2〜95重量%が好ましく、特に好ましくは5〜9
5重量%、更に好ましくは20〜95重量%である。強
誘電性高分子液晶の割合が2重量%未満であると得られ
る組成物の配向性が損われ、これを用いて光学素子とす
る際の生産性や大画面化等に支障をきたすことがある。 95重量%を超えると電界応答性が悪くなる場合がある
【0012】また、低分子液晶の割合としては5〜98
重量%が好ましく、特に好ましくは5〜80重量%であ
る。5重量%未満であると電界応答性が悪くなる場合が
あり、98重量%を超えると得られる組成物の配向性が
損われ、これを用いて光学素子とする際の生産性や大画
面化等に支障をきたすことがある。
【0013】また、二色性色素の割合としては0.1〜
10重量%程度とすることが好ましく、特に好ましくは
0.5〜5重量%である。0.1重量%未満であるとコ
ントラスト比が悪くなり、10重量%を超えると組成物
の液晶性が悪くなり液晶の強誘電相が狭くなる場合があ
る。
【0014】更に本発明の強誘電性高分子液晶組成物は
強誘電相でのチルト角が35°以上であることを特徴と
する。チルト角が35°未満ではこの組成物を用いて光
学素子を作成した際、十分なコントラストが得られない
【0015】チルト角が35°以上の強誘電性高分子液
晶組成物を得るためには、チルト角の大きな強誘電性高
分子液晶又は低分子の強誘電性液晶あるいはこれらの混
合物を用いることが好ましい。特にチルト角が35°を
超える強誘電性高分子液晶又は低分子の強誘電性液晶あ
るいはこれらの混合物を用いることが好ましい。
【0016】ここで図1はチルト角θを示す説明図であ
る。2枚の電極1間に強誘電性液晶を挟持し、例えば上
向きの電界を印加すると液晶分子2は自発分極3を持っ
ているので自発分極3が上向きになり、液晶分子2の長
軸は図1のaの位置にくる。電界を反転すると自発分極
3の向きも反転し、液晶分子2の長軸は図1のbの位置
にくる。このとき液晶分子2は図1に示したコーン4(
円錐形)上を動くように反転している。このときの円錐
の頂角の半分の角度θをチルト角と呼んでいる。
【0017】本発明の組成物に用いる強誘電性高分子液
晶としては、チルト角の大きなものであればその分子構
造等特に限定しないが、次の一般式で表わされる繰り返
し単位からなり、[I]と[II]のモル比がほぼ1:
1である液晶共重合体のうち、特定のものが特にチルト
角θも大きく好適に用いられる。
【化1】 [式中、r及びpは2〜5の整数、qは0〜3の整数、
mは1〜20の整数であり、R1は
【化2】 である。ただし、R2は−COOR3、−OR3又は−
OCOR3であり、R3は
【化3】 であり、R4及びR5は−CH3又はハロゲン原子であ
り、a及びdは0〜10の整数であり、bは0又は1で
ある。(R5が−CH3である場合、dは0ではない。 )]具体的には以下に示すようなものがある。
【0018】液晶a
【化4】 [glass:ガラス状態、SmC*:カイラルスメク
チックC相、SmA:スメクチックA相、Iso:等方
相]
【0019】液晶b
【化5】 [SmX:高次のスメクチック相]
【0020】液晶c
【化6】
【0021】液晶d
【化7】
【0022】そのほか、次の高分子液晶が好適に用いら
れる。 液晶e
【化8】
【0023】本発明に用いる強誘電性高分子液晶は1種
単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい
【0024】低分子液晶としては、特に制限はないが、
以下に示す構造のものは特にチルト角が大きく好適に用
いられる。
【0025】
【化9】
【0026】上記の低分子液晶のほかにも以下の強誘電
性液晶が好適に用いられる。例えばシッフ塩基系強誘電
性低分子液晶、アゾ及びアゾキシ系強誘電性低分子液晶
、ビフェニル及びアロマティックスエステル系強誘電性
低分子液晶、1級又は2級アルコールを不斉源とした非
シッフ塩基系強誘電性低分子液晶、ハロゲン、シアノ基
等の環置換基を導入した強誘電性低分子液晶、複素環を
有する強誘電性低分子液晶、乳酸誘導体又はアミノ酸誘
導体を不斉源とする強誘電性低分子液晶、ハロゲン又は
シアノ基が不斉炭素に直結した強誘電性低分子液晶など
が掲げられる。
【0027】シッフ塩基系強誘電性低分子液晶としては
、例えば、
【化10】 などのアミルアルコールを不斉源とした化合物、
【00
28】
【化11】 などの水酸基を導入したシッフ塩基系化合物、
【002
9】
【化12】 などの2級アルコール等を不斉源としたシッフ塩基系化
合物、
【0030】
【化13】 などのハロゲン、シアノ基が不斉炭素に直結した化合物
などが挙げられる。
【0031】アゾ及びアゾキシ系強誘電性低分子液晶と
しては、例えば、
【化14】 などが挙げられる。
【0032】ビフェニル及びアロマティックスエステル
系強誘電性低分子液晶としては、例えば、
【化15】 などの2環系化合物、
【0033】
【化16】 などの多環系化合物などが挙げられる。
【0034】1級又は2級アルコールを不斉源とした非
シッフ塩基系強誘電性低分子液晶としては、例えば、

化17】 などが挙げられる。
【0035】ハロゲン、シアノ基等の環置換基を導入し
た強誘電性低分子液晶としては、例えば、
【化18】 などが挙げられる。
【0036】複素環を有する強誘電性低分子液晶として
は、例えば、
【化19】 などが挙げられる。
【0037】乳酸誘導体を不斉源とする強誘電性低分子
液晶としては、例えば、
【化20】 などが挙げられる。
【0038】アミノ酸誘導体を不斉源とする強誘電性低
分子液晶としては、例えば
【化21】 などが挙げられる。
【0039】ハロゲン又はシアノ基が不斉炭素に直結し
た強誘電性低分子液晶としては、例えば
【化22】 などが挙げられる。
【0040】また、上記化合物以外にも、例えば
【化2
3】 などが挙げられる。
【0041】なお、前記化合物は、強誘電性低分子液晶
の代表的な化合物であり、本発明の強誘電性低分子液晶
はなんら、これらの構造のものに限定されるものではな
い。
【0042】本発明に用いる強誘電性低分子液晶は、1
種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよ
い。2種以上の強誘電性低分子液晶を混合して用いる場
合、らせんのねじれ方向がそれぞれ反対向きの強誘電性
低分子液晶化合物の混合物が好ましい。これらの反対向
きのらせんのねじれ方向を有する強誘電性低分子液晶化
合物を混合することにより、任意のらせんの長さに容易
に調整することができる。
【0043】また、低分子液晶として前記強誘電性液晶
以外のスメクチック相を有する液晶を用いると、組成物
が広い範囲において強誘電性液晶相を示し、かつ、らせ
んピッチが長くなって双安定性が得られやすい上、配向
が容易となり、しかも減粘効果により、低分子強誘電性
液晶に匹敵する高速応答可能な液晶組成物を与えること
ができて好ましい。
【0044】このようなスメクチック相を有する液晶に
ついては特に制限はなく、従来公知の化合物の中から任
意のものを1種以上選択して用いることができる。該液
晶としては、例えば
【0045】
【化24】
【化25】
【0046】(式中のR1及びR2は、それぞれ炭素数
1〜12の直鎖状又は分岐状のアルキル基及びアルコキ
シ基であり、それらは同一であってもよいし、互いに異
なっていてもよい)などを挙げることができる。
【0047】更に、一般式
【化26】 で表される化合物なども用いることができる。前記一般
式(I)におけるR3は炭素数6〜11のアルコキシ基
又は炭素数6〜12のアシルオキシ基、R4は炭素数7
〜11のアルキル基である。また、一般式(II)にお
けるR5及びR6は、それぞれ炭素数4〜14のアルキ
ル基又はアルコキシ基であり、それらは同一であっても
よいし、互いに異なっていてもよい。一方、一般式(I
II)におけるR7は炭素数4〜14のアルキル基、R
8は炭素数5〜14のアルキル基又は炭素数4〜14の
アルコキシ基である。
【0048】これら液晶の具体例としては、
【化27】
【化28】 などが挙げられる。
【0049】本発明の液晶組成物においては、前記スメ
クチック相を有する液晶は1種用いてもよいし、2種以
上を組み合わせて用いてもよい。
【0050】二色性色素としては、従来のゲストホスト
型液晶表示素子に用いることのできる公知の色素を好適
に用いることができる。具体的には例えばアントラキノ
ン誘導体、アゾ誘導体、ジアゾ誘導体、メロシアニン誘
導体、テトラジン誘導体などが挙げられる。これらを1
種又は2種以上混合して用いることができる。色素の色
としては容易に高コントラスト化できる黒色色素が好ま
しい。
【0051】本発明はまた、前記強誘電性高分子液晶組
成物を用い、これを2枚の電極間に挟持してなる液晶光
学素子を提供するものである。
【0052】図2は、本発明の液晶光学素子の一例を示
す断面図である。上記強誘電性高分子液晶組成物5は2
枚の電極6間に挟持されている。この例に示すように電
極6は基板7に支持されていることが好ましい。また、
通常電極6の外側には偏光板8を設けることが好ましい
【0053】電極としては、例えば酸化インジウムある
いは酸化インジウムと酸化スズとの混合物からなるIT
O等の透明電極を基板に蒸着したものが好適である。
【0054】基板としては透明性の材料ならば特に限定
されない。例えばガラス、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリカ
ーボネート(PC)などのプラスチックフィルムなどを
用いることができる。本液晶光学素子では高分子液晶を
用いているので生産性を向上させるためにはプラスチッ
クフィルムのような可撓性基板が好ましい。厚さは10
μm〜数mmが好ましい。
【0055】偏光板としては、通常のものを好適に使用
することができる。偏光軸方向は特に限定されないが、
強誘電性高分子液晶組成物に電界を正又は負に印加した
ときの液晶分子軸方向の一方、すなわち二色性色素の分
子長軸方向に一致させることが好ましい。
【0056】本発明の液晶光学素子ではゲストホストモ
ードの表示を行うので、強誘電性高分子液晶組成物から
なる液晶層の厚みを複屈折モードを利用する素子ほど薄
くする必要がなく、生産性が高い。好適な液晶層の厚み
は2〜10μmである。
【0057】また強誘電性高分子液晶組成物は均一配向
されていることが好ましい。本発明の素子構成では液晶
層と電極の間に配向膜を設けていないため、液晶セルに
液晶を封入しただけでは均一配向が得られず、光学素子
としての役割を果たさない。そこで、液晶を封入後、配
向処理を行うことが望ましい。本発明では液晶材料とし
て高分子液晶を含んでいる強誘電性高分子液晶組成物を
用いるので、剪断法と呼ばれる方法で簡便に配向処理を
行うことができる。
【0058】図3は剪断法による配向処理の方法を表す
略示図である。上下の電極付基板10に剪断応力をかけ
る。更に上下の電極付基板10に逆方向に剪断を1〜数
回かけることにより液晶層9を構成する液晶材料の均一
配向が得られる。
【0059】基板として可撓性フィルムを用いる場合に
は、液晶材料を製膜して単独で又は可撓性フィルムで挟
持して一組のローラ群を用いて曲げ変形により配向処理
すると、生産性よく均一配向を得ることができて好まし
い。図4は、曲げ変形による配向装置の一例である。加
熱装置13で加熱された液晶光学素子11は、一組の自
由回転ロール12により配向処理される。ここで、液晶
材料の製膜方法には、特に制限はない。例えば、液晶材
料を電極付可撓性フィルムの電極面上にバーコーター、
ロールコーター等により塗布する方法などが用いられる
【0060】
【実施例】実施例1
【0061】液晶aの製造を以下のように行った。
【化29】
【0062】
【化30】 1,5−ヘキサジエン−3−オール0.1モル及び水素
化ナトリウム0.17モルをTHF150ml中、室温
で1時間攪拌する。次に反応系に1,8−ジトシルオク
タン0.3モルを導入し、12時間還流する。反応液を
瀘過、濃縮後カラムクロマトグラフィーにて精製し、目
的とするエーテル体(1)を得た。(収率69%)
【0
063】
【化31】 [1]で得られたエーテル体(1)60ミリモル、4′
−ヒドロキシビフェニル−4−カルボン酸メチルエステ
ル60ミリモル及び炭酸カリウム0.2モルのアセトン
150ml溶液を12時間還流した。反応液を瀘過、濃
縮後カラムクロマトグラフィーにて精製し、目的とする
エーテル体(2)を得た。(収率67%)
【0064】
【化32】 [2]で得られたエーテル体(2)30ミリモル、水酸
化ナトリウム0.1モル、エタノール50ml及び水2
0mlの溶液を30分還流する。反応液を500mlの
水に投入し、希HCl水にてpHを2にし、反応液をエ
ーテル抽出、乾燥、濃縮後、カラムクロマトグラフィー
にて精製し、目的とするカルボン酸誘導体(3)を得た
。(収率98%)
【0065】
【化33】 [3]で得られたカルボン酸誘導体(3)20ミリモル
に塩化チオニル30mlのトルエン20ml溶液とピリ
ジン0.1mlを導入し、室温で3時間攪拌する。反応
液を減圧蒸留で、溶媒及び過剰の塩化チオニルを留去し
、酸塩化物を得る。4−ヒドロキシ安息香酸1−メチル
ブチルエステル25ミリモル及びトリエチルアミン30
ミリモルのTHF80ml溶液を室温で攪拌する。次に
、先に得られた酸塩化物THF30ml溶液を滴下し、
12時間攪拌した。反応液をエーテル抽出、乾燥、濃縮
後、カラムクロマトグラフィーにて精製し目的とするジ
エン化合物(4)を得た。(収率66%)
【0066】
このジエン化合物は、液晶性を示し、下記のような相転
移挙動及び物性値を示す。
【化34】 応答時間:13μs(55℃)、41μs(35℃)、
300μs(15℃)傾き角(2θ):76°(25℃
【0067】−重付加反応−
【化35】
【0068】[4]で得られたジエン化合物(4)10
ミリモル、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン
10ミリモル及び塩化白金酸20mgのトルエン溶液を
アルゴンガス中、80℃、24時間攪拌した。反応液を
濃縮後、カラムクロマトグラフィーにて精製し、目的と
する液晶aを得た。(転化率78%)
【0069】液晶a0.9gに下記液晶f50mg、黒
色色素50mgを混合した。黒色色素としては日本感光
色素NKX−1033を用いた。
【0070】混合は上記試料を30mlの溶媒(ジクロ
ロメタン)に溶解し、混合攪拌した後、80℃で溶媒を
蒸発させて行った。 液晶a:液晶f:黒色色素=90:5:5(重量比)

0071】
【化36】 θ=28°(30℃) (特開平2−287322号公報記載)
【0072】こ
の強誘電性高分子液晶組成物について相転移挙動を偏光
顕微鏡下で2枚のITO電極付ガラス基板に挟持し、温
度を変えて観察、測定したところ、以下のようであった
。また、液晶組成物を配向させ、電極間に10V/μm
の正負の電界を印加し、チルト角を室温で測定したとこ
ろ、θ=37°であった。
【化37】
【0073】上記組成物をガラス基板(ITO電極を蒸
着したもの)のITO電極上にバーコーターを用いて液
晶温度100℃で塗布し、もう一方の同様の基板を重ね
合わせて、面積5×5cm、液晶層厚2.5μmの液晶
光学素子を得た。
【0074】次に、基板全体の温度を85℃に保ったま
ま、上下基板に数回剪断応力をかけて配向させ、25℃
まで徐冷した。
【0075】この光学素子の一方の面に偏光板を偏光軸
方向が液晶のスメクチック層法線方向からチルト角θ(
37°)だけ傾いた方向となるよう配し、2枚の電極間
に±10Vの電圧を印加したところ、室温でコントラス
ト比30のゲストホストモードによる白黒表示ができた
【0076】実施例2 液晶b、液晶f及び実施例1で用いたのと同様の黒色色
素を実施例1と同様の方法で混合した。
【0077】得られた強誘電性高分子液晶組成物につい
て相転移挙動及びチルト角θを実施例1と同様にして測
定したところ、下記のとおりであった。 混合比 液晶b:液晶f:黒色色素=70:25:5(重量比)
相転移挙動
【化38】 θ=35°(30℃)
【0078】上記組成物を溶媒(ジクロロメタン)に溶
解し、バーコーターを用いてガラス基板(ITO電極を
蒸着したもの)のITO電極上に塗布し、70℃で溶媒
を蒸発させた後、もう一方の同様の基板を重ね合わせて
、面積5×5cm、液晶層厚2.0μmの液晶光学素子
を得た。
【0079】次いで、基板全体の温度を72℃に保った
まま、上下基板に数回剪断応力をかけて配向させ25℃
まで徐冷した。
【0080】実施例1と同様に偏光板を配置し、コント
ラスト比を測定したところ28でありゲストホストモー
ドによる良好な白黒表示ができた。
【0081】実施例3 液晶dの製造を以下のように行った。
【化39】
【0082】上記エーテル体(6)30ミリモル、上記
フェノール体(7)30ミリモル、炭酸カリウム0.1
モルのアセトン150ml溶液を12時間攪拌する。反
応液を瀘過、濃縮後、カラムクロマトグラフィーにて精
製し、目的とするジエン化合物(5)を得た(収率42
%)。
【0083】このジエン化合物は液晶性を示し、下記の
ような相転移挙動及び物性値を示す。
【化40】 応答時間:115μs(59℃)、815μs(39℃
) 傾き角(2θ):88゜(39℃) −重付加反応−
【化41】
【0084】上記で得られたジエン化合物(5)10ミ
リモル、1,1,3,3−テトラメチルジシクロヘキサ
ン10ミリモル及び塩化白金酸20mgのトルエン溶液
をアルゴンガス中、80℃、24時間攪拌した。反応液
を濃縮後、カラムクロマトグラフィーにて精製し、目的
とする共重合体dを得た(収率67%)。
【0085】液晶d、下記液晶g及び実施例1で用いた
のと同様の黒色色素を下記割合で実施例1と同様にして
混合した。
【化42】 θ=30°(30℃) (特開平2−287322号公報記載)混合比 液晶d:液晶g:色素=90:5:5(重量比)得られ
た強誘電性高分子液晶組成物について相転移挙動及びチ
ルト角θを実施例1と同様にして測定したところ下記の
とおりであった。相転移挙動
【化43】 θ=42°(30℃)
【0086】上記組成物を20重量%のトルエン溶液と
し、ITO電極付きのポリエーテルスルホン(PES)
基板の電極面上にマイクログラビアコーターを用いて厚
み3.0μmに製膜した。溶媒乾燥後、直ちに何も塗布
していない同種の基板を液晶層と電極面が接するように
ラミネートし、配向処理前の未配向素子原反(幅150
mm、長さ3m)を作製した。
【0087】次いで、図5に示すような4本の加熱ロー
ル群からなる配向装置を用いて、上記の未配向素子15
の曲げ配向処理を行った。各加熱ロール14は直径80
mmのクロムメッキを施した鉄製であり、幅300mm
のものを用いた。表面温度はT1=98℃、T2=95
℃、T3=90℃、T4=85℃にコントロールし、ラ
イン速度はv=8m/分とした。この配向装置によって
未配向素子14の液晶は曲げ変形による剪断を与えられ
ながら等方相から液晶相へ冷却され、最終的に基板長手
方向と垂直な方向に一軸水平配向し、配向済素子16が
得られた。
【0088】この配向済素子を幅150mm、長さ20
0mmに切り出し、実施例1と同様に偏光板を配置し、
コントラスト比を測定したところ35であり、鮮明な白
黒素子ができた。
【0089】実施例4〜6
【化44】 (特開平1−168793号公報記載)
【化45】 (特開平2−287322号公報記載)
【0090】次
の組成の強誘電性高分子液晶組成物を実施例1と同様に
して調合した。 実施例4  液晶a:液晶h:色素=80:15:5(
重量比)実施例5  液晶b:液晶i:色素=80:1
5:5(重量比)実施例6  液晶e:液晶h:液晶i
:色素=70:5:20:5(重量比)
【0091】各
強誘電性液晶組成物について相転移挙動及びチルト角θ
を実施例1と同様にして測定したところ、下記のとおり
であった。 相転移挙動
【化46】
【0092】実施例3と同様の方法で液晶光学素子を作
製した。各素子の配向条件及び実施例1と同様にして測
定したコントラスト比を表1に示す。
【0093】
【表1】
【0094】実施例7 下記液晶j、液晶k、液晶l及び実施例1で用いたのと
同様の黒色色素を下記混合比で実施例1と同様にして混
合した。
【化47】 (両者とも特開昭63−137983号公報記載)
【化
48】 Mn=3000 θ=23゜(25℃) (特開平2−287322号公報記載)混合比   液晶l:液晶j:液晶k:色素=30:30:35
:5(重量比)
【0095】得られた強誘電性高分子液
晶組成物について相転移挙動及びチルト角θを実施1と
同様にして測定したところ下記のとおりであった。
【化49】
【0096】上記組成物を用い実施例2と同様の方法で
液晶光学素子を作製した。ただし、剪断温度は70℃と
した。コントラスト比の測定は45℃で実施例1と同様
に行い、コントラスト比33を得た。
【0097】比較例1 液晶l、液晶f及び実施例1で用いたのと同様の黒色色
素を下記の割合で混合し、下記の相転移挙動及びチルト
角を有する組成物を得た。 l:高分子液晶  θ=23゜(25℃)f:低分子液
晶  θ=28゜(30℃)混合比 液晶l:液晶f:黒色色素=70:25:5(重量比)
相転移挙動
【化50】
【0098】実施例1と同様に液晶光学素子を作製した
。ただし、塗布温度は100℃、剪断温度は82℃、そ
の後25℃まで冷却した。ゲストホストモードで実施例
1と同様にコントラスト比を測定したところ3であり、
実施例1、2、7に比べてコントラスト比が悪かった。
【0099】
【発明の効果】本発明によると、素子の生産性が高く、
大面積化が容易なチルト角の大きい強誘電性高分子液晶
組成物を得ることができる。
【0100】また、上記組成物を用いて色むらがなくコ
ントラストが良好なゲストホスト型の液晶光学素子を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チルト角θを示す説明図。
【図2】本発明の液晶光学素子の一例を示す断面図。
【図3】剪断法による配向処理の方法を表す略示図。
【図4】曲げ変形による配向装置の一例を示す略示図。
【図5】実施例3で用いた配向装置を示す略示図。
【符号の説明】
1  電極 2  液晶分子 3  自発分極 4  コーン 5  強誘電性高分子液晶組成物 6  電極 7  基板 8  偏光板 9  液晶層 10  電極付基板 11  液晶光学素子 12  自由回転ロール 13  加熱装置 14  加熱ロール 15  未配向素子 16  配向済素子

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  1種又は2種以上の強誘電性高分子液
    晶、1種又は2種以上の低分子液晶及び二色性色素を含
    む液晶組成物であって、強誘電相でのチルト角が35°
    以上であることを特徴とする強誘電性高分子液晶組成物
  2. 【請求項2】  低分子液晶がスメクチック相を有する
    液晶である請求項1記載の強誘電性高分子液晶組成物。
  3. 【請求項3】  低分子液晶が強誘電性液晶である請求
    項1記載の強誘電性高分子液晶組成物。
  4. 【請求項4】  請求項1記載の強誘電性高分子液晶組
    成物を2枚の電極間に挟持してなる液晶光学素子。
  5. 【請求項5】  低分子液晶がスメクチック相を有する
    液晶である請求項4記載の液晶光学素子。
  6. 【請求項6】  低分子液晶が強誘電性液晶である請求
    項4記載の液晶光学素子。
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