JPH0426837Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は浴槽湯温を設定温度に保温する機能を
有する自動風呂装置に関するものである。

（従来の技術） 従来より、一定時間毎に浴槽湯温を検出し、浴
槽湯温が設定温度より低い場合には自動的に設定
温度まで浴槽湯を加熱するようにした自動風呂装
置が提案されている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしこの種従来の自動風呂装置では、浴槽湯
温が希望の温度より高い場合には、浴室の水栓か
ら差し水を行なうしかなく、また保温運転中にお
いては、差し水によつて浴槽湯温が設定温度より
低下するから、保温タイマーが差し水した直後に
タイムアツプして自動保温機能が働き浴槽湯を設
定温度に加熱してしまう場合があり、差し水して
もすぐに元の温度（設定温度）に戻つてしまう問
題点があつた。

尚、これを避けるためには、予め設定温度を下
げてから差し水するか、自動保温機能を止させて
から差し水する等の操作を行わねばならず煩わし
い。

本考案は上記従来の問題点を解決し、保温運転
を継続させたままで簡単に浴槽湯温を低下させる
ことのできる自動風呂装置の提供を目的としてい
る。

（問題点を解決するための手段） 上記の目的を達成させるために本考案は次のよ
うな構成としている。すなわち、保温タイマーで
設定された一定時間毎に浴槽湯温を検出し、設定
温度まで浴槽湯を加熱する自動保温機能を有する
ものにおいて、浴槽への所定量の注水を指令する
差し水スイツチを設け、該差し水スイツチの操作
により前記保温タイマーをリセツトするようにし
ている。

（作用） 保温運転中において浴槽湯温を下げたいとき、
差し水スイツチを操作すると、予め決められた所
定量の注水が行われて浴槽湯温が降温されると共
に保温タイマーがリセツトされ、降温された状態
から保温タイマーがスタートするので該タイマー
の設定時間は降温された状態が維持される。

（実施例） 第１図は本考案の実施例を示し、１は給湯器で
あり、給湯器用熱交換器２から台所、洗面所等に
設けた給湯栓３に至る出湯管４から風呂給湯管５
を分岐してある。風呂給湯管５は途中に三方切換
弁６、水量センサ７、水量調節弁８、電磁弁９を
備え、大気開放のタンク１０の上方に臨ませてい
る。前記三方切換弁６の一端には給水管１１から
分岐したバイパス管１２が接続される。１３は給
水管１１に設けた水量センサである。１５は風呂
釜、１６は浴槽であり、風呂釜用熱交換器１７の
出口と浴槽１６とを連絡する往き管１８と、風呂
釜用熱交換器１７の入口と浴槽１６とを連絡する
戻り管１９とから強制循環路２０を形成してい
る。２１は戻り管１９に設けたポンプ、２２は温
度センサであり、前記タンク１０は三方弁２３を
介して戻り管１９に接続されている。２４は戻り
管１９におけるポンプ２１の下流側から三方弁２
３の上流側に接続する風呂側バイパス管であり、
途中に電磁弁２５を設けている。該電磁弁２５は
通常は閉止されている。２６は当該自動風呂装置
の諸機能を制御する制御器であり、２７は浴室に
設置されるリモコン、２８は差し水スイツチであ
る。

保温運転においては、第２図に示すように、ま
ずポンプ２１を運転して温度センサ２２により浴
槽湯温Ｔを検出し、設定温度TSと比較して低温
の場合には風呂釜１５にて追焚きを停止してポン
プ２１も停止させる。そして保温タイマーがスタ
ートし、予じめ設定した時間（例えば30分）が経
過して保温タイマーがタイムアツプすると再び上
記の浴槽湯温Ｔの検出動作に戻る。このように保
温タイマーの設定時間おきに浴槽湯温が検出さ
れ、設定温度に保温するのである。

さて、設定温度が希望の温度より高い場合に
は、差し水スイツチ２８を入力すればよい。差し
水スイツチ２８が入力されると三方切換弁６がバ
イパス管１２側に切換えられると共に電磁弁９が
開成され、ポンプ２１が運転されて給湯器用熱交
換器２を迂回した水がタンク１０を介して強制循
環路２０から浴槽１６に注水される。このとき電
磁弁２５を開いて往き管１８、戻り管１９の両管
から注水するようにしてもよい。差し水は、差し
水スイツチ２８をオフにすれば停止し、またオフ
にしなくても水量センサ７で積算する水量Ｖが所
定量VSに達すると自動的に停止され、ポンプ２
１への給電が停止されると共に保温タイマーがリ
セツトされて再スタートされる。

したがつて差し水によつて浴槽湯温が設定温度
より低下しても、直後に保温タイマーがタイムア
ツプして自動保温機能が働くことがなく、保温タ
イマーの設定時間は浴槽湯温を降温させたまま維
持されるのである。

（考案の効果） 本考案は以下に示すようなすぐれた効果を奏す
るものである。すなわち、設定温度を変更したり
する手間を要することなく自動保温運転を継続さ
せたままで簡単な操作により浴槽湯温を降温させ
ることができ、しかも降温した状態を確実に一定
時間維持できるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す全体構成図、第
２図は同実施例の作用を示す動作フローチヤート
図である。 １……給湯器、７……水量センサ、１２……バ
イパス管、１５……風呂釜、１６……浴槽、２１
……ポンプ、２２……温度センサ、２８……差し
水スイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 保温タイマーで設定された一定時間毎に浴槽湯
   温を検出し、設定温度まで浴槽湯を加熱する自動
   保温機能を有するものにおいて、浴槽への所定量
   の注水を命令する差し水スイツチを設け、該差し
   水スイツチの操作により前記保温タイマーをリセ
   ツトするようにしたことを特徴とする自動風呂装
   置。