JPH0343536Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は湯水混合弁を介して設定温度の湯を出
湯口に供給するようにした給湯装置に関するもの
である。

（従来の技術） 従来湯水混合弁のサーモエレメントの作用で湯
側流路と水側流路の開度を制御して設定湯温の出
湯を行う給湯装置は公知（実開昭54−180340号公
報）である。又かかる給湯装置において充分な給
湯量を確保する目的で給水管に加圧ポンプを設
け、この加圧ポンプの加圧作用で湯水を湯水混合
弁に供給することも通常行われている。

（考案が解決しようとする問題点） ところで上記加圧ポンプを設けた構成では給湯
器から加圧ポンプや湯水混合弁の給水管側への逆
流を防止すべく逆止弁を設ける必要があり、その
場合出湯停止により加圧ポンプを停止すると湯水
混合弁には給湯管側から加圧ポンプの残圧で高温
の湯がサーモエレメントに流れ、この為再出湯開
始時にはサーモエレメントの応答遅れが大きく、
設定温度より低い湯が出湯される問題がある。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記問題点を解決せんとしたものであ
り、この為に本考案では加圧ポンプを介設した給
水管と該給水管の加圧ポンプ下流側と連通せしめ
た給湯器の給湯管とを湯側流路と水側流路の開度
を制御するサーモエレメントを有する湯水混合弁
に接続すると共に湯水混合弁の下流側の給湯路を
電磁弁を介設して出湯口に接続したものにおい
て、上記湯水混合弁の湯水流入側に夫々逆止弁を
設けると共に出湯停止時に前記電磁弁の閉弁後時
間差を有して加圧ポンプを停止せしめた構成とし
ている。

（作用） 出湯時は加圧ポンプの駆動と電磁弁の開弁を行
えば給湯器が作動して給湯管から高温の湯が、給
水管から冷水が湯水混合弁に送られ、サーモエレ
メントの作用で設定温度の湯が電磁弁を介して出
湯口から出湯される。そして出湯停止時には電磁
弁の閉弁と加圧ポンプの停止との間に時間差を持
たせることで、湯水混合弁内の給水管側圧力と給
湯管側圧力とを等圧力として加圧ポンプが停止す
ることになる。

（実施例） １は浴室に設置固定するシヤワー搭体で、搭体
表面には縦列に複数個シヤワー用の出湯口２，
３，４，５，６を設けてある。１２はエアマツサ
ージシヤワー等多機能シヤワー用出湯口、１３は
打たせ湯の出湯口である。１４はシスターン、１
５，１６は直列接続した給湯器である。１７は給
水管、１８は給湯管、１９は給湯器の給水側へ湯
を戻す戻し管である。２１，２２は加圧ポンプ、
２３は逆止弁である。２４は給水管１７と給湯管
１８とを接続した湯水混合弁で、流出側に設けた
サーモエレメント２５の検出により給水管１７側
と給湯管１８側からの流入口の開度を調節して設
定温度の湯が流出するよう制御される。２６は電
磁弁、２７は排水用電磁弁、２８は流量制御弁で
ある。流量制御弁２８は流量検出器２９の検出流
量により設定流量となるよう制御され、流量制御
弁２８から前記した出湯口２等へ給湯路３０を介
して給湯される。３１は各給湯路３０に介設した
電磁弁である。尚、上記した各電磁弁やポンプは
制御器４０からの開弁信号の出力や駆動信号の出
力によりリレーが駆動され、そのリレー接点の閉
成により通電されて開弁や駆動が行われるように
してある。

以上の給湯装置の動作は図示しない台所等に設
置した運転スイツチの投入を制御器４０が検出し
て加圧ポンプ２２を駆動し給湯管１８と戻り管１
９の間で設定温度（70℃）の湯を循環させながら
生成させるのである。シヤワー搭体１の不使用時
電磁弁２６は閉、排水電磁弁２７は開、電磁弁３
１は一定時間開となつた後閉止されており、従つ
て電磁弁２６以降の給湯路内は排水されている。
次に例えばかぶり湯を使用する場合にはかぶり湯
を選択し、かつ湯温と流量を設定すれば加圧ポン
プ２１が動き、加圧ポンプ２２が停止して電磁弁
２６が開、排水電磁弁が閉、出湯口２〜６への電
磁弁３１が開となり、湯水混合弁２４により湯温
が、流量制御弁２８により流量が設定値に制御さ
れて供給される。

以上の構成において、その動作を更に第２図、
第３図に基づき詳細に説明する。

前記かぶり湯メニユーの選択信号Ａを制御器４
０が検出すると、先ず制御器４０は加圧ポンプ２
２の駆動を停止し、加圧ポンプ２１の駆動信号Ｂ
を出力して（第３図１）、リレー２１ａを駆動し、
同ポンプ２１を駆動すると共に、電磁弁２６の開
弁信号Ｃを出力して（第３図２）、リレー２６ａ
を駆動し、同電磁弁２６を開弁しかつ排水電磁弁
２７を同様に開弁する。そして排水電磁弁２７は
開弁後タイマーで設定した一定時間経過後に閉弁
され、かつ下方の出湯口６から出湯口２までの電
磁弁３１が順次開弁されて、かぶり湯が行われ
る。そしてかぶり湯の停止操作により制御器４０
が選択信号Ａの出力停止を検出すると、先ず電磁
弁２６の開弁信号Ｃの出力を停止して（第３図
３）リレー２６ａを停止し電磁弁２６を閉弁す
る。電磁弁２６の開弁信号Ｃの出力停止と同時に
制御器４０はタイマをセツトし（第３図４）、当
該タイマがタイムアツプした時点でポンプ２１の
駆動信号Ｂの出力を停止し（第３図５）リレー２
１ａを停止してポンプ２１を停止させ、同時に電
磁弁３１を閉弁させる。

そしてかかる停止状態が制御器４０のタイマで
設定した時間継続した場合には、排水電磁弁２７
並びに電磁弁３１を開弁するのであり、この動作
により電磁弁２６以降の給湯路内の滞留水は排水
路６６より排水されるのである。

（考案の効果） 以上説明したように本考案によれば出湯停止時
に湯水混合弁下流側の電磁弁が閉弁後時間差を有
して加圧ポンプを停止させたので、湯水混合弁の
流入側の給水管と給湯管に設けた逆止弁と電磁弁
との間は加圧状態で加圧ポンプ停止後も保持され
ることになつてサーモエレメントは設定状態が保
たれ、従つて再出湯時のサーモエレメントの応答
遅れは少なくなり、出湯特性は良好なものとな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体構成図、
第２図は同例の要部回路図、第３図は同例の要部
の制御フローチヤートである。 ２〜６……出湯口、１５……給湯器、１６……
給湯器、１７……給水管、１８……給湯管、２１
……加圧ポンプ、２３……逆止弁、２４……湯水
混合弁、２６……電磁弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 加圧ポンプを介設した給水管と該給水管の加圧
   ポンプ下流側と連通せしめた給湯器の給湯管とを
   湯側流路と水側流路の開度を制御するサーモエレ
   メントを有する湯水混合弁に接続すると共に湯水
   混合弁の下流側の給湯路を電磁弁を介設して出湯
   口の接続したものにおいて、上記湯水混合弁の湯
   水流入側に夫々逆止弁を設けると共に出湯停止時
   に前記電磁弁の閉弁後時間差を有して加圧ポンプ
   を停止せしめたことを特徴とする給湯装置。