JPH04266379A - エレベータの安全装置 - Google Patents

エレベータの安全装置

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JPH04266379A
JPH04266379A JP101091A JP101091A JPH04266379A JP H04266379 A JPH04266379 A JP H04266379A JP 101091 A JP101091 A JP 101091A JP 101091 A JP101091 A JP 101091A JP H04266379 A JPH04266379 A JP H04266379A
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JP
Japan
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braking
guide rail
elevator
linear motor
moving body
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JP101091A
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English (en)
Inventor
Hidenori Watanabe
渡辺 英紀
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B7/00Other common features of elevators
    • B66B7/02Guideways; Guides
    • B66B7/022Guideways; Guides with a special shape

Landscapes

  • Types And Forms Of Lifts (AREA)
  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)
  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエレベータの安全装置に
関するものであり、特に、エレベータかご等の移動体の
昇降を案内するガイドレールを握持して移動体の制動を
行なうエレベータの安全装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、従来のロープ式エレベータは、
ロープの一端にエレベータかごを設け、このロープの他
方の端に釣合錘を設け、このロープを巻上機の綱車に巻
掛けて、摩擦力によってエレベータかご及び釣合錘の移
動体を昇降させる、所謂、トラクション式が採用されて
いる。しかし、エレベータかごを超軽量化すると、摩擦
力が低減し過ぎてトラクション式ではエレベータの駆動
ができないことがある。そこで、ロープを使用しないロ
ープレス方式のエレベータが提案されている。
【0003】図3は従来のエレベータの安全装置を備え
たロープレス方式のエレベータを示す斜視図である。
【0004】図において、1はエレベータの昇降路、2
は昇降路1内を昇降するエレベータかご、3は昇降路1
の左右両壁面に敷設された一対のガイドレール、4は両
ガイドレール3を挾持するようにエレベータかご2の左
右両側面の上部及び下部にそれぞれ配設されたガイドロ
ーラ、6はビル等の建造物の階床である。7は昇降路1
の左右両壁面に配設されたリニアモータの一次側コイル
であって、隣接する階床6と階床6との中間位置で上下
に分離されるとともに、レール3により前後に分離され
た四個の伝導コイル7A〜7Dで構成されている。8は
エレベータかご2の左右両側面に配設されたリニアモー
タの二次側導体であり、一次側コイル7の各常伝導コイ
ル7A〜7Dに対向する四個の永久磁石8A〜8Dで構
成されている。この永久磁石8A〜8Dは、厚さ5mm
程度の稀度類磁石が用いられ、それらの裏面には磁路を
形成する厚さ5mm程度の鉄板が裏打ちされている。1
0はエレベータかご2に取付けられた制動装置であり、
この制動装置10については、後述の図5の説明で述べ
る。
【0005】リニアモータの二次側導体8としては、単
に、アルミニュウム板を鉄板で裏打ちしたものであって
もよいが、リニアモータで駆動されるエレベータの安全
装置においては、もし電源が遮断された場合に、エレベ
ータかご2が重力により自由落下するために、本方式の
如くリニアシンクロナスモータ方式を採用することによ
り、リニアモータの一次側コイル7を短絡しさえすれば
、所謂、ダイナミックブレーキが作動し、エレベータか
ごの落下速度を抑制できる。即ち、もし一次側コイル7
の%インピーダンスを5%とした場合に、エレベータか
ご2の落下速度は定格速度の5%となって、極めて安全
であり、且つ、短絡抵抗によって自由に減速度を調整で
きる。
【0006】ところで、リニアモータの二次側導体8で
ある永久磁石の大きさは大略次のとおりである。いま、
定格積載量1500kg、かご総重量5000kg、定
格速度300m/分、加速度0.1g(0.98m/秒
/秒)のとき、推力は5500kgである。なお、リニ
アモータの推力は概略0.2kg/cm2 であるので
、所要磁石の大きさは5500/0.2=27500c
m2 となる。 したがって、エレベータかご2に取付けられた永久磁石
8A〜8Dは各々略0.7m×1.0mと極めて小さく
て済む。また、リニアモータの一次側の電源は、速度3
00m/分の場合、定格出力電力=5000kg×5m
/秒=250kwであり、定格入力電力=250kw/
0.85=300kwである。
【0007】ここで、従来のエレベータの制動装置につ
いて説明をする。図5は従来のエレベータの制動装置を
示す平面図である。
【0008】図において、10はエレベータかご2に取
付けられた制動装置、11はガイドレール3の側面3b
に各々対向して配設された制動シュー、12は制動シュ
ー11が取付けられたレバー、13はレバー12を介し
て制動シュー11をガイドレール3に押圧するように付
勢するばね、14はレバー12の接合軸、15は電磁石
、16は電磁石15により移動するプランジャである。
【0009】この構成の制動装置10では、電磁石15
が励磁されることにより、ばね13の付勢力に抗して制
動シュー11が開放状態になる。通常、この制動装置1
0はエレベータかご2が目的の階床6に停止する度に電
磁石15が消勢されてエレベータかご2をガイドレール
3に保持する。このように、上記の制動装置10はエレ
ベータを安全に運行するためのエレベータの安全装置と
して機能している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のエ
レベータの安全装置では、非常時には、エレベータかご
2の制動装置10を作動させて、ガイドレール3を握持
することによりエレベータかご2を制動していた。特に
、リニアモータで駆動されるロープレス方式のエレベー
タの安全装置においては、この制動力は極めて重要であ
った。したがって、制動装置10の制動シュー11とガ
イドレール3との摩擦力を安定に維持する必要があった
。なお、この摩擦力は制動装置10の制動シュー11と
ガイドレール3との摩擦係数で定まっていた。
【0011】通常、ガイドレール3は鋼材からなり、こ
のガイドレール3の頂面3a及び側面3bは無処理であ
り、それ以外の面はフェノールエナメル等の防  塗料
が塗布されていた。また、制動装置10を作動させたと
きの停止力Fは次式で与えらていた。
【0012】なお、上記のようなガイドレール3の頂面
3a及び側面3bは前述のように無処理であるため、ガ
イドレール3の錆により摩擦力が低下する虞れもあった
。特に、屋外にガイドレール3が設置されるエレベータ
にあっては、錆の発生が著しく、安定した制動力を維持
することが困難であった。このため、実公平2−180
56号公報に開示されているようにガイドレール3の案
内面を軟質金属材で被覆することが考えられていた。
【0013】そこで、この第一の発明は安定した制動力
が発揮でき、安全で信頼性の高い制動ができるエレベー
タの安全装置の提供を目的とするものである。
【0014】また、上記公報の技術のようにガイドレー
ル3の案内面を軟質金属材で被覆することは極めて高価
であった。しかも、通常、昇降路1内で制動装置10の
作動する範囲は或程度限定されていた。このため、安価
にガイドレール3の案内面を軟質金属材で被覆すること
が求められていた。
【0015】そこで、この第二の発明は安定した制動力
が発揮でき、安全で信頼性の高い制動ができ、しかも、
安価で経済的なエレベータの安全装置の提供を目的とす
るものである。
【0016】更に、従来のエレベータの安全装置では、
エレベータかご2の運転状態等によっては、著しく減速
度の異なる制動状態となっていた。このため、エレベー
タかご2内の乗客の安全をも考慮し、上昇運転時であっ
ても、下降運転であっても、非常時と同一の一定の減速
度による安定した制動ができるエレベータの安全装置が
望まれていた。
【0017】そこで、この第三の発明はエレベータの運
転状態の如何に拘らず、常に、安定した制動力が発揮で
き、安全で信頼性の高い制動ができるエレベータの安全
装置の提供を目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明において
は、リニアモータによって昇降路1内を昇降するロープ
レス移動体と、前記昇降路1内に配設され、前記ロープ
レス移動体と係合し前記ロープレス移動体の昇降を案内
するガイドレール3と、前記ガイドレール3の案内面に
被着された軟質金属材からなる被覆膜31と、前記ガイ
ドレール3を握持して前記ロープレス移動体を制動する
制動手段とを具備するものである。
【0019】請求項2の発明においては、上記請求項1
の発明と同様のロープレス移動体と、ガイドレール3と
、被覆膜31と、制動手段とを備え、軟質金属材からな
る被覆膜31を、制動手段の作動する範囲に対応して、
昇降路1の所定位置のガイドレール3の案内面に被着し
たものである。
【0020】請求項3の発明においては、上記請求項1
の発明と同様のロープレス移動体と、ガイドレール3と
、被覆膜31と、制動手段とを備えるとともに、加えて
、前記リニヤモータを駆動するインバータ手段と、前記
インバータ手段を介してリニヤモータに前記ロープレス
移動体の運転状態に応じた電気制動をかけるリニヤモー
タ制動手段とを具備するものである。
【0021】
【作用】この請求項1の発明のエレベータの安全装置に
おいては、リニアモータよって昇降するロープレスの移
動体を案内するガイドレール3を制動手段が握持して移
動体を制動するとともに、このガイドレール3の案内面
に軟質金属材からなる被覆膜31が被着されたものであ
るから、制動手段とガイドレール3との摩擦係数が大き
くなり、ガイドレール3の摩擦係数が変動しないので、
安定した摩擦力が得られる。
【0022】請求項2の発明のエレベータの安全装置に
おいては、上記請求項1の発明と同様に制動手段とガイ
ドレール3との摩擦係数が大きくなり、ガイドレール3
の摩擦係数が変動しないので、安定した摩擦力が得られ
るとともに、軟質金属材からなる被覆膜31を、制動手
段の作動する範囲に対応して、昇降路1の所定位置のガ
イドレール3の案内面にのみ被着したものであるから、
ガイドレール3の案内面を軟質金属材で被覆する範囲を
効率良く狭めることができる。
【0023】請求項3の発明のエレベータの安全装置に
おいては、上記請求項1及び請求項2の発明と同様に制
動手段とガイドレール3との摩擦係数が大きくなり、ガ
イドレール3の摩擦係数が変動しないので、安定した摩
擦力が得られるとともに、リニヤモータを駆動するイン
バータ手段を介して、リニヤモータに前記ロープレス移
動体の運転状態に応じた電気制動をかけるものであるか
ら、上昇運転時であっても、下降運転であっても、運転
状態の如何に拘らず、非常時と同一の所定の減速度によ
る制動ができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の各実施例について説明をする
【0025】図1はこの発明の一実施例であるエレベー
タの安全装置のガイドレールを示す断面図である。なお
、図3及び図5は従来例と共通であり、ここでは重複す
る説明を省略する。図中、上記従来例と同一符号及び記
号は上記従来例の構成部分と同一または相当する構成部
分を示す。また、リニアモータによる駆動方式として、
かご側にリニアモータの一次側コイルを設け、昇降路側
に二次側導体を設ける構成も考えられるが、これによる
と、エレベータかごへの給電が難しいうえ、一次側コイ
ルが常伝導コイルではエレベータかごの重量が重くなり
過ぎて、所望の推力を発揮できないため、本実施例では
一次側コイルを昇降路に配置している。
【0026】図において、31はガイドレール3の頂面
3a、側面3b、及び取付脚面3cに被着された被覆膜
であり、この被覆膜31は溶融亜鉛メッキ、電気亜鉛メ
ッキ等の軟質金属材からなる。他は、上記従来例と同一
の構成である。即ち、この実施例は、ガイドレール3の
表面全体を軟質金属材からなる被覆膜31で覆ったもの
である。
【0027】したがって、この被覆膜31の介在により
、制動装置10の制動シュー11がガイドレール3の側
面3bに押圧されたときの摩擦係数は0.4程度で極め
て安定する。このため、所定の停止力Fを得るための押
圧力Pは従来よりも小さくてよい。また、ガイドレール
3の表面が被覆膜31で覆われているため、防  力も
強化されている。
【0028】このように、この実施例のエレベータの安
全装置は、リニアモータによって昇降路1内を昇降する
ロープレス方式のエレベータかご2(ロープレス移動体
)と、前記昇降路1内に配設され、前記ロープレス方式
のエレベータかご2(ロープレス移動体)のガイドロー
ラ4と係合し前記エレベータかご2(ロープレス移動体
)の昇降を案内するガイドレール3と、前記ガイドレー
ル3の頂面3a及び側面3b(案内面)と取付脚面3c
に被着された溶融亜鉛メッキ、電気亜鉛メッキ等の軟質
金属材からなる被覆膜31と、前記ガイドレール3を握
持して前記ロープレス方式のエレベータかご2(ロープ
レス移動体)を制動する制動装置10(制動手段)とを
備えている。
【0029】即ち、リニアモータよって昇降するロープ
レス方式のエレベータかご2の昇降を案内するガイドレ
ール3が昇降路1内に配設されており、このガイドレー
ル3を制動装置10の制動シュー11が握持してエレベ
ータかご2を制動する。しかも、このガイドレール3の
表面全体(頂面3a、側面3b、取付脚面3c)に軟質
金属材からなる被覆膜31が被着されたものである。
【0030】したがって、制動装置10の制動シュー1
1とガイドレール3との摩擦係数が従来の無処理状態の
ガイドレール3に比べて大きくなる。また、ガイドレー
ル3の摩擦面に錆が発生しないので、安定した摩擦力が
得られる。特に、屋外にガイドレール3が設置されるエ
レベータの安全装置においては、錆の発生を防止でき、
安定した制動力が得られる。この結果、リニアモータ駆
動による安全性の高いロープレス式のエレベータの安全
装置となる。
【0031】次に、このガイドレール3の他の実施例に
ついて説明をする。図2はこの発明の他の実施例である
エレベータの安全装置のガイドレールを示す断面図であ
る。図中、上記実施例と同一符号及び記号は上記実施例
の構成部分と同一または相当する構成部分を示す。
【0032】図において、被覆膜31はガイドレール3
の頂面3a及び側面3bにのみ被着されている。なお、
この被覆膜31は上記実施例と同様に、溶融亜鉛メッキ
、電気亜鉛メッキ等の軟質金属材からなる。他は、上記
従来例及び上記実施例と同様である。即ち、この実施例
は、ガイドレール3の頂面3a及び側面3bのみを軟質
金属材からなる被覆膜31で覆ったものである。
【0033】したがって、このガイドレール3において
も、被覆膜31の介在により、摩擦係数は0.4程度で
極めて安定し、ガイドレール3の表面の防  力も強化
される。
【0034】このように、この実施例のエレベータの安
全装置は、上記実施例と同様のロープレス方式のエレベ
ータかご2(移動体)と、ガイドレール3と、制動装置
10(制動手段)を備え、このガイドレール3の案内面
である頂面3a及び側面3bに被着された溶融亜鉛メッ
キ、電気亜鉛メッキ等の軟質金属材からなる被覆膜31
を備えている。
【0035】即ち、この実施例のエレベータの安全装置
は、ガイドレール3の頂面3a及び側面3bに軟質金属
材からなる被覆膜31が被着されたものである。
【0036】したがって、上記実施例と同様に、制動装
置10の制動シュー11とガイドレール3との摩擦係数
が大きくなり、ガイドレール3の摩擦面に錆が発生しな
いので、安定した摩擦力が得られ、安定した制動力が得
られる。特に、この実施例のようにガイドレール3の頂
面3a及び側面3bのみに被覆膜31を被着すれば、ガ
イドレール3を廉価で提供でき、最低限の安全性を確保
できる。この結果、リニアモータ駆動による安全性の高
いロープレス式のエレベータの安全装置となる。
【0037】次に、図4及び図6でこの実施例のエレベ
ータの安全装置を備えたロープレス方式のエレベータの
リニアモータの一次側コイル、制御装置、及びインバー
タ装置につい述べる。
【0038】図4はこの発明の一実施例であるエレベー
タの安全装置を備えたロープレス方式のエレベータのリ
ニアモータの一次側コイル及び制御装置を示す概略構成
図である。
【0039】図において、19はエレベータかご2に配
設されたかご位置検出装置であり、例えば、パルスをカ
ウントすることによりエレベータかご2の位置を検出す
るものである。20はエレベータリニアモータ駆動用の
インバータ装置である。一次側コイル7は各階床6の中
間で各セクションに分割された一次側コイル71〜78
となっており、各組の一次側コイル71〜78に別個に
給電して、リニアモータを制御する。例えば、各セクシ
ョンの一次側コイル71〜78にインバータ装置20が
独立して給電したり、或いは、インバータ装置20を適
宜切換えて給電したりして、エレベータかご2の存在な
い区間のリニアモータの一次側コイル7に通電すること
による無効電力の増大を低減している。21はインバー
タ装置20を制御するためのマイクロコンピュータで構
成された制御装置であり、マイクロプロセッサCPUと
、ランダムアクセスメモリRAM、リードオンリーメモ
リROM、インターフェイスI/Fを有している。22
及び23は制御装置21により作動するコンタクタであ
る。かご位置検出装置19からは伝送装置(図示せず)
を介して制御装置21にかご位置信号が伝送される。
【0040】ところで、被覆膜31を案内面に施したガ
イドレール3は無処理のガイドレール3に比べて高価で
あり、必ずしも、昇降路1の全域に亘って装着するのは
得策ではない。即ち、ガイドレール3が錆びて摩擦係数
が変動し、制動装置10の制動力に影響の出る範囲に限
定すればよい。例えば、制動装置10の制動力が変動し
て困る場合としては、エレベータかご2が各階床に停止
して扉の開閉動作を行なっている場合や、昇降路1の両
終端近辺で非常停止を行なう場合である。
【0041】そこで、図4では、エレベータかご2が各
階床に位置しているときに、制動装置10の制動シュー
11がガイドレール3と対向する部分(正確には、その
上下に所定長の余裕分をみて)の案内面に被覆膜31が
被着されている。また、昇降路1の両終端近辺で非常停
止がかかった場合の停止距離に所定の余裕をもった長さ
の部分にも被覆膜31を被着したガイドレール3が配設
されている。
【0042】このように、この実施例のエレベータの安
全装置は、上記各実施例と同様のロープレス方式のエレ
ベータかご2(移動体)と、ガイドレール3と、制動装
置10(制動手段)を備えるとともに、溶融亜鉛メッキ
、電気亜鉛メッキ等の軟質金属材からなる被覆膜31を
、エレベータかご2が各階床に位置している場合に制動
装置10の制動シュー11がガイドレール3と対向する
部分、及び昇降路1の両終端近辺で非常停止がかかった
場合の停止距離に所定の余裕をもった長さの部分のガイ
ドレール3の案内面に配設したものである。
【0043】即ち、この実施例のエレベータの安全装置
は、被覆膜31を制動装置10の作動する範囲に対応す
べく、昇降路1の所定位置のガイドレール3にのみ配設
したものである。
【0044】したがって、上記各実施例と同様に、制動
装置10の制動シュー11とガイドレール3との摩擦係
数が大きくなり、ガイドレール3の摩擦面に錆が発生し
ないので、安定した摩擦力が得られ、安定した制動力が
得られる。しかも、被覆膜31のガイドレール3への被
着範囲を制動装置10の作動する範囲に対応して或程度
限定することにより、エレベータの安全装置を安価に構
成することができ、経済的である。
【0045】図6はこの発明の一実施例であるエレベー
タのインバータ装置を示す回路構成図である。
【0046】図において、22b,23bは各コンタク
タ22,23のコンタクタ接点、24は制動抵抗、R,
S,Tは三相交流電源、25a〜25fはコンバータ側
のトランジスタ、26a〜26fはインバータ側のトラ
ンジスタ、27a〜27fはコンバータ側のダイオード
、28a〜28fはインバータ側のダイオード、29は
コンデンサ、U,V,W,はインバータ装置20の出力
でリニアモータの一次側コイル7に接続されている。 このインバータ装置20では、コンバータ側のトランジ
スタ25a〜25fとダイオード27a〜27fは夫々
逆並列に接続されている。また、インバータ側のトラン
ジスタ26a〜26fとダイオード28a〜28fも夫
々逆並列に接続されている。更に、制動抵抗24は単極
のコンタクタ接点22bを介して直流回路に接続されて
いる。
【0047】この構成のインバータ装置20においては
、非常制動を掛けるときには、インバータ側のトランジ
スタ26a〜26fはベースが遮断されてカットオフ状
態になり、制動装置10の電磁石15が消勢される。 同時に、コンタクタ22のコンタクタ接点22bが閉じ
て制動抵抗24が直流回路に接続される。例えば、エレ
ベータかご2の速度が異常に速いときに、コンタクタ2
3のコンタクタ接点23bは開放状態となる。このとき
のエレベータかご2の減速度は制動装置10の機械的な
制動力と、制動抵抗24による電気的な制動力によって
決まる。また、エレベータかご2の速度が低下すると、
再びコンタクタ23のコンタクタ接点23bは閉状態と
なり、制動抵抗24の一部が短絡され、制動装置10の
機械的な制動力と、制動抵抗24による電気的な制動力
は解除される。
【0048】また、エレベータかご2内に設けられた非
常停止釦(図示せず)が操作されるか、或いはエレベー
タかご2等の昇降体に設けられた調速機(図示せず)内
の異常速度検出接点が動作することによっても制動装置
10は作動する。通常、この異常速度検出接点は昇降体
の速度が異常に増大し、定格速度の1.3倍に達しない
うちに動作する。このときには、リニアモータの一次側
コイル7は前述の如く駆動用のインバータ装置20から
切放され短絡状態となり、エレベータかご2を制動する
とともに、制動装置10の電磁石15が消勢される。そ
して、制動装置10の制動力によってエレベータかご2
が制動される。このため、非常停止釦が操作されたとき
、或いは、異常が発生し異常速度検出接点の動作等した
ときには、エレベータかご2は短い制動距離で非常停止
できる。
【0049】このように、このインバータ装置20は、
通常運転時にはリニアモータを駆動し、緊急時にはスイ
ッチング素子たるトランジスタ26a〜26fのベース
がカッオフ状態(電気的に遮断状態)になり、リニアモ
ータの一次側コイル7に制動抵抗24が接続され、制動
装置10の電磁石15が消勢され、制動装置10が作動
する。この結果、エレベータかご2は制動装置10の制
動力によって制動されるとともに、リニアモータの一次
側コイル7からの回生電力が制動抵抗24で消費される
。なお、このときのエレベータかご2の減速度は制動抵
抗24の値によって調整できる。
【0050】ところで、非常制動時の減速度は前記制動
装置10による機械式制動と制動抵抗24による電気式
制動の両制動力によって決まるが、この制動力が常に一
定であると、エレベータかご2の上昇時と下降時とでか
ご内減速度が大幅に相違することになる。即ち、上昇時
にはエレベータかご2及びかご内乗客の重さが制動力を
強める作用をするが、下降時には加速力として制動力を
弱める方向作に用するため、上昇時には減速度は極めて
大きく、下降時には小さくなる。しかし、エレベータと
しては、上昇時と下降時との減速度は略同一であること
が望ましい。
【0051】そこで、この実施例では、エレベータかご
2が上昇中なのか、或いは、下降中なのかを判断して、
上昇時にはコンタクタ23が付勢されたままにし、コン
タクタ接点23bを開放状態のままとし、大きな値の制
動抵抗24を挿入する。これにより、電気式の制動力は
小さくなり、制動は主に制動装置10により行なわれる
ので、減速度は下降時と略同一となる。また、かご内乗
客の人数によっても減速度は変化するので、かご内乗客
を検出して、かご内重量に応じて制動抵抗24の値を変
化するように構成すれば、更に、精度のよい減速度の同
一化を実現できる。
【0052】なお、一つの昇降路内で複数台のエレベー
タが稼動する、所謂、ワンシャフトマルチカーにおいて
は、或る一のエレベータかごが非常制動したときに、そ
の先に他の別のエレベータかごがある場合、これらのエ
レベータかご2の間が譬え所定の距離以上離れていても
、万一の場合を考えると十分に安全であるとは言い難い
。特に、所定の距離以内に別のエレベータかごがあり、
斯かる状況下で非常制動をかけるような場合には、エレ
ベータかご内の減速度は大きくなるものの、制動力を通
常よりも大きくして急制動する必要がある。そこで、こ
のような場合にも、インバータ装置20の制動抵抗24
の値を変化させて電気式制動力を増大し、制動装置10
による機械式制動との両制動力によって非常制動を行な
うことにより、安全性を高めることができる。即ち、エ
レベータかご間の距離を制御装置21によって計測し、
所定の距離以内と判断されたときには、コンタクタ23
が解放され、制動抵抗24がコンタクタ接点23bによ
って一部短絡されることで、制動力を増大することがで
きる。
【0053】このように、この実施例のエレベータの安
全装置は、上記各実施例と同様のロープレス方式のエレ
ベータかご2(移動体)と、ガイドレール3と、制動装
置10(制動手段)を備えるとともに、加えて、前記リ
ニヤモータを駆動するインバータ装置20(インバータ
手段)と、前記インバータ装置20を介して前記リニヤ
モータに前記エレベータかご2の運転状態に応じた電気
制動をかける制御装置21(リニヤモータ制動手段)と
を備えるものである。
【0054】したがって、上記各実施例と同様に、制動
装置10の制動シュー11とガイドレール3との摩擦係
数が大きくなり、ガイドレール3の摩擦面に錆が発生し
ないので、安定した摩擦力が得られ、安定した制動力が
得られる。しかも、上昇運転時であっても、下降運転で
あっても、運転状態の如何に拘らず、機械的及び電気的
な制動力の働きで非常時と同一の一定の減速度による制
動ができ、常に、安定した制動力が発揮でき、安全で信
頼性の高い制動ができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明の
エレベータの安全装置は、昇降路内を昇降する移動体と
、昇降路内に配設されたガイドレールと、ガイドレール
の案内面に被着された被覆膜と、移動体を制動する制動
手段とを備え、リニアモータによって昇降するロープレ
ス移動体を案内するガイドレールを制動手段が握持して
移動体を制動するとともに、このガイドレールの案内面
に軟質金属材からなる被覆膜が被着されたことにより、
制動手段とガイドレールとの摩擦係数が大きくなり、ガ
イドレールの摩擦面に錆が発生せず、安定した摩擦力が
得られるので、安定した制動力が発揮でき、安全で信頼
性の高い制動ができる。
【0056】また、請求項2の発明のエレベータの安全
装置は、上記請求項1の発明と同様のロープレス移動体
と、ガイドレールと、被覆膜と、制動手段とを備え、軟
質金属材からなる被覆膜を、制動手段の作動する範囲に
対応して、昇降路の所定位置のガイドレールの案内面に
被着したことにより、上記請求項1の発明と同様に制動
手段とガイドレールとの摩擦係数が大きくなり、ガイド
レールの摩擦係数が変動しないので、安定した摩擦力が
得られるとともに、ガイドレールの案内面を軟質金属材
で被覆する範囲を効率良く狭めることができるので、エ
レベータの安全装置を安価に構成することができ、経済
的である。
【0057】更に、請求項3の発明のエレベータの安全
装置は、上記請求項1の発明と同様のロープレス移動体
と、ガイドレール3と、被覆膜31と、制動手段とを備
えるとともに、加えて、前記リニヤモータを駆動するイ
ンバータ手段と、前記インバータ手段を介してリニヤモ
ータに前記ロープレス移動体の運転状態に応じた電気制
動をかけるリニヤモータ制動手段とを具備することによ
り、上記請求項1及び請求項2の発明と同様に制動手段
とガイドレールとの摩擦係数が大きくなり、ガイドレー
ルの摩擦係数が変動しないので、安定した摩擦力が得ら
れるとともに、前記ロープレス移動体の運転状態に応じ
た電気制動をかけるものであるから、上昇運転時であっ
ても、下降運転であっても、運転状態の如何に拘らず、
非常時と同一の一定の減速度による制動ができるので、
エレベータの運転状態の如何に拘らず、常に、安定した
制動力が発揮でき、安全で信頼性の高い制動ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施例であるエレベータの
安全装置のガイドレールを示す断面図である。
【図2】図2はこの発明の他の実施例であるエレベータ
の安全装置のガイドレールを示す断面図である。
【図3】図3はこの発明の一実施例及び従来のエレベー
タの安全装置を備えたロープレス方式のエレベータを示
す斜視図である。
【図4】図4はこの発明の一実施例であるエレベータの
安全装置を備えたロープレス方式のエレベータのリニア
モータの一次側コイル及び制御装置を示す概略構成図で
ある。
【図5】図5図はこの発明の一実施例及び従来のエレベ
ータの制動装置を示す平面図である。
【図6】図6はこの発明の一実施例であるエレベータの
インバータ装置を示す回路構成図である。
【符号の説明】
1    昇降路 2    エレベータかご 3    ガイドレール 20    インバータ装置 21    制御装置 31    被覆膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  リニアモータによって昇降路内を昇降
    するロープレス移動体と、前記昇降路内に配設され、前
    記ロープレス移動体と係合し前記ロープレス移動体の昇
    降を案内するガイドレールと、前記ガイドレールの案内
    面に被着された軟質金属材からなる被覆膜と、前記ガイ
    ドレールを握持して前記ロープレス移動体を制動する制
    動手段とを具備することを特徴とするエレベータの安全
    装置。
  2. 【請求項2】  前記ガイドレールの案内面に被着され
    た軟質金属材からなる被覆膜は、前記制動手段の作動す
    る範囲に対応して、昇降路の所定位置のガイドレールに
    のみ配設したことを特徴とする請求項1に記載のエレベ
    ータの安全装置。
  3. 【請求項3】  リニアモータによって昇降路内を昇降
    するロープレス移動体と、前記昇降路内に配設され、前
    記ロープレス移動体と係合し前記ロープレス移動体の昇
    降を案内するガイドレールと、前記ガイドレールの案内
    面に被着された軟質金属材からなる被覆膜と、前記ガイ
    ドレールを握持して前記ロープレス移動体を制動する制
    動手段と、前記リニヤモータを駆動するインバータ手段
    と、前記インバータ手段を介してリニヤモータに前記ロ
    ープレス移動体の運転状態に応じた電気制動をかけるリ
    ニヤモータ制動手段とを具備することを特徴とするエレ
    ベータの安全装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1697248A1 (en) * 2003-12-09 2006-09-06 Otis Elevator Company Guide rail for an elevator system
JP2008001524A (ja) * 2006-06-19 2008-01-10 Inventio Ag エレベータのブレーキ装置の検査方法、エレベータ装置を稼働状態に移行させるための方法、および稼働状態への移行を実行するための装置

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