JPH0426562A - 繊維強化セラミックス複合材料 - Google Patents

繊維強化セラミックス複合材料

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JPH0426562A
JPH0426562A JP2126776A JP12677690A JPH0426562A JP H0426562 A JPH0426562 A JP H0426562A JP 2126776 A JP2126776 A JP 2126776A JP 12677690 A JP12677690 A JP 12677690A JP H0426562 A JPH0426562 A JP H0426562A
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JP
Japan
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fiber
fibers
boron
composite material
silicon nitride
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JP2126776A
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Inventor
Toru Funayama
舟山 徹
Sunao Suzuki
直 鈴木
Takeshi Isoda
礒田 武志
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Tonen General Sekiyu KK
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Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高強度、高弾性、高耐熱性を示す繊維強化セラ
ミックス複合材料に関する。
〔従来の技術〕
セラミックス特に耐熱性セラミックスは、従来のものに
比べて優れた耐熱性を有するために、超高温下、超高圧
下あるいは腐食性環境下などの苛酷条件下で広く使用さ
れている。
しかしながら、これら耐熱性セラミックスは、通常、機
械的衝撃に弱く、高温になると機械的強度が低下する欠
点を有している。これらの欠点を補うため、金属とセラ
ミックスを複合させたサーメット複合材料、あるいは溶
融石英、アルミナ、炭素などからなる連続繊維もしくは
炭化珪素、などからなる短繊維やウィスカーとセラミッ
クスとを複合させた複合材料が開発されている。
しかしながら、サーメット複合材料は、それを構成する
金属が高温において酸化されやすく、また軟化温度がセ
ラミックスに較べて低いので十分な高温強度が得られな
いため、寿命が短かい上に、その使用範囲が著しく制限
されている。一方、溶融石英、アルミナなどからなる連
続繊維との複合材料は、これら繊維の製造コストが非常
に高いのが最大の欠点である上に、溶融石英にあっては
弾性率が低く、アルミナにあっては耐熱衝撃性が劣るた
め、複合材料としての用途が制限されている。
また、大量に生産でき、経済的にも比較的使用し易い炭
素繊維複合材料は、高温酸化性環境では、使用すること
ができない欠点が依然として残っている。
また、炭化珪素などの炭化物や窒化物による短繊維およ
びウィスカーとの複合材料は、高温酸化性環境において
も、優れた耐久性を示すものであるが、これらの繊維や
ウィスカーは、均一な太さのものが得られず、またその
均質性に欠け、さらにはマトリックス中へ均一に分離さ
せることが難かしい。このため、これらを強化材料とし
て用いた複合材料は、強度などの特性に均等性を欠き、
材料の信鉱性が低く、またこれらの繊維やウィスカーは
大量生産できないため、製造コストが高く、経済的に未
だ多くの欠点がある。
また有機珪素高分子化合物を紡糸、不融化及び焼成して
得られる炭化珪素taXは、焼成温度1200℃で機械
的強度が最大となり、1300℃以上でばβ−5iCの
微結晶を析出するために強度が急激に低下することや高
価格であるという面から、この材料を用いたセラミック
ス複合材料は実用化されていない。
これらの問題点を解消するために、先に本発明者らは珪
素、窒素及び金属元素からなる窒化珪素質繊維を用いた
繊維強化セラミックス複合材料を提案した(特願平1−
47950号明細書)。かかる繊維強化セラミックス複
合材料は、従来技術の欠点を解消するものの、繊維自体
が、たとえば1300℃〜1400℃という高温下では
強度や弾性率が低下するため、複合材料としての耐熱性
(高温強度)が不十分であることが明らかとなった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記した従来のセラミックス複合材料とは異
なり、引張強度、弾性率が高く、耐熱性、耐摩耗性にも
すぐれ、しかも製造コストの安価な無機繊維強化セラミ
ックス複合材料を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するために、セラミックスマ
トリックスを無機繊維で強化して成る繊維強化セラミッ
ク複合材料であり、該無機繊維が珪素、窒素及びホウ素
を必須成分とし、酸素、炭素及び水素を任意成分とし、
各元素の比率が原子数比で表わしてN/Si0.05〜
2.5.B/5iO0O1〜3 、 O/Si 2.0
以下、C/Si1.5以下、H/SiO,1以下である
ことを特徴とする繊維強化セラミックス複合材を提供す
る。このホウ素含有窒化珪素賞強化繊維は、非晶質又は
結晶子の大きさが2000Å以下の微結晶相を含有する
非晶質からなることが好ましく、さらにX線小角散乱強
度が1°及び0.56において空気のそれに対して各々
1倍〜20倍であることが好ましい。
本発明者らは、前記特定の無機繊維は金属炭化物、金属
窒化物等のセラミックス材料との密着性に優れるうえ、
反応性も低いことを知見し、かかる繊維を強化材とする
ならば機械的強度に優れるとともに、耐熱性にも優れ、
しかも製造コストも安価な繊維強化セラミックス複合材
料が得られることを知得し、本発明を完成するに到った
本発明の繊ll11強化セラミックス複合材料の強化用
材料として用いる無機繊維は、珪素、窒素及びホウ素を
必須成分とし、酸素、炭素及び水素を任意の成分とする
無機繊維であり、結晶性については、結晶又は非晶質の
如何を問わないが、実質的に非晶質であるものが好まし
い。
即ち、X線回折分析による非晶質のものまたは結晶子の
大きさ(X線回折半値巾法(JONES法)を用いて測
定)がすべての方位で2000Å以下の微結晶相を含有
するものが好ましい。特に好ましい結晶子の大きさはl
000Å以下であり、更に好ましい結晶子の大きさは5
00Å以下である。
また、微結晶相の割合はX線小角散乱強度が空気のそれ
の20倍を越えないように設定される。
本発明で用いる無機繊維を構成する各元素の比率は原子
比で表わして、 N / S i O,05〜2.5 B/S’0.01〜3 0/Si2.0以下 C/Si1.5以下 H/S’O,1以下 であり、好ましい原子比は、 N/S’0.1〜2.3 B/S’0.05〜2 0/S’1.7以下 C/Si1.2以下 H/ S iO,05以下 である。更に好ましい原子比は、 N/Si0.5〜2.0 B/Si 0.1 = 1 0/Si1.5以下 C/Si0.5以下 H/ S i 0.01以下 である。
元素比が上記の範囲に包含されない場合、セラミックス
複合材料の強化用繊維としての引張強度、弾性率及び耐
熱性を充足しうる性能を発揮することができない。
更に、本発明者らの検討によれば、セラミックス複合材
料の強化用繊維としての無機繊維が、特定の小角散乱強
度を有することが極めて効果的であることが判明した。
セラミックス複合材料の強化用繊維として要求される性
質は、小角散乱強度が1”及び0.5°において各々空
気の散乱強度の1倍〜20倍の範囲にあることである。
好ましい小角散乱強度比は、1〜10倍であり、更に好
ましい強度は、1″及び0.5°のいずれもが1倍〜5
倍の範囲である。
小角散乱強度は、無機繊維の内部の微細孔、卯ちボイド
(void)又は空孔の存在を検知するものであり、繊
維中に微細孔が存在すれば、系内の電子密度の偏在によ
り小角散乱が観測される。
小角散乱強度の測定は、一般に日本化学余線[実験化学
講座4固体物理学J  (1956年)に記載される方
法で行なわれるが、本発明に係る無機繊維の測定におい
ては、以下に示される方法が採用される。
理学電機株式会社製RJ −200B型にpspc c
位置検出比例計数装置)−5を持続し、管電圧45KV
、管電流95mA、第1及び第2スリツトを各々0.2
■φ、0.15■φのものを使用し、0.02°毎に1
ooo秒積算して散乱強度を測定した。試料として長さ
15amの繊維を18■切り出し、lO園長さ×4■巾
のスリット内に均一に張りつけ、lo及び0.5°にお
ける空気散乱強度と比較して強度比[1(窒化珪素質繊
維)/M  (空気)]を算出した。
本発明で用いる強化用8機繊維は、ポリシラザンに下記
一般式(i)または(11)または(山)または(iv
)で表わされる架橋結合を有し、B/Si原子比が0.
01〜3の範囲内かつ数平均分子量が約200〜500
,000のポリポロシラザン(特願平1−69169号
)を紡糸し、その紡糸した繊維を焼成して得ることがで
きる。
(ij)  −〇−8−0− ; 上記式中、Rhは水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数
1〜20個を有するアルキル基、アルケニル基、シクロ
アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルアミ
ノ基、水酸基、又はアミノ基であり、R7はBbのうち
窒素原子を有する基の窒素原子に結合している残基であ
り、式(1v)では各3個の窒素原子及びホウ素原子か
らなる合計6個の原子のうち少な(とも2個が架橋に使
われ、残りの原子にはRhが結合することができる。
このポリポロシラザンは、主として一般式(1)(式中
、R1、Rx  、R3はそれぞれ独立に水素原子、ア
ルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール
基、またはこれらの基以外でケイ素に直結する基が炭素
である基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、アル
コキシ基を表わす。
但し、R1、R1、Rxの少なくとも1個は水素原子で
ある。) で表わされる単位からなる主骨格を有する数平均分子量
が約100〜5万のポリシラザンと、一般式%式%()
: (これらの式中、R4は同一でも異なっていてもよく、
水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20個を有す
るアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリ
ール基、アルコキシ基、アルキルアミノ基、水素基又は
アミノ基であり、LはB(R’)sと錯体を形成する化
合物である。)で表わされるホウ素化合物を反応させて
得られる。
このようなポリシラザンとホウ素化合物との反応及びそ
の反応によって得られるポリマー化合物の構造は、ホウ
素化合物の種類に依存する。
例えば、ホウ素化合物としてホウ素アルキコキシドを用
いる場合、得られるポリボロシラザンは、ポリシラザン
の主骨格中の少なくとも一部のケイ素原子に結合した水
素原子および/または窒素原子に結合した水素原子とホ
ウ素アルコキシドとが反応して、そのケイ素原子および
/または窒素原子がホウ素アルコキシドと縮合した側鎖
基あるいは、環状、架橋構造を有することを特徴とする
化合物である。詳しくは、特願平1−69169号明細
書を参照されたいが、要するに、このポリボロシラザン
はポリシラザンに式(I)〜(V)で表わされるホウ素
化合物を反応させて、ホウ素を含む高分子量のポリシラ
ザン構造を含む化合物である。
本発明においてポリボロシラザンを生成する原料として
用いるポリシラザンは、分子内に少なくとも5i−H結
合、あるいはN−H結合を有するポリシラザンであるが
、ポリシラザン単独は勿論のこと、ポリシラザンと他の
ポリマーとの共重合体やポリシラザンと他の化合物との
混合物でも利用できる。
用いるポリシラザンには、鎖状、環状、あるいは架橋構
造を有するもの、あるいは分子内にこれら複数の構造を
同時に有するものがあり、これら単独でもあるいは混合
物でも利用できる。
代表的なポリシラザンを簡単に挙げると次の如くである
一般式(1)”?’RI  、R2、及びR”に水素原
子を有するものは、ベルヒドロポリシラザンであり、そ
の製造法は例えば特開昭60−145903号公報、口
、5eyferthらCos+5unication 
 of  ^−,Cer、Soc、、  C−13、J
anuary 1983.に報告されている。
一般式(1)でR1及びR2に水素原子、R2にメチル
基を有するポリシラザンの製造法は、+1Seyfer
thらPo1y@+Prepr、、  Am、Che+
m、Soc、、  Div。
Po1y−、Chem、、 25.10(1984)に
報告されている。
一般式(1)でR1及びR3に水素原子、Rtに有機基
を有するポリオルガノ(ヒドロ)シラザンの製造法は、
D、5eyferthらPo1ys、Prepr、、 
Ays。
Ches、Soc、+ Div、Polym、Che+
w、、 25+ 10(1984)、特開昭61−89
230号公報に報告されている。
一般式(I)以外のポリシラザンも用いることができ、
例えばり、5eyferthらCommunicati
on of^−、Cer、Soc、、 C−132,J
uly、 1984に報告しているポリオルガノ(ヒド
ロ)シラザンなどがある。
用いるポリシラザンは特に制約はなく、入手可能なもの
を用いることができるが、ホウ素化合物との反応性の点
で、式(1)におけるR’、R”及びR1ば立体障害の
小さい基が好ましい。即ち、RI 、Rt及びR3とし
ては水素原子及びC9〜。
のアルキル基が好ましく、水素原子及びC6〜2のアル
キル基がさらに好ましい。
用いるホウ素化合物は、特に制約はないが、反応性の点
で、式(If)〜(V)におけるR4は水素原子及びハ
ロゲン原子及びC0〜2゜のアルキル基及びアルコキシ
基が好ましく、水素原子及びハロゲン原子及びCl−1
0のアルキル基及びアルコキシ基がさらに好ましく、水
素原子及びハロゲン原子及ヒ01〜.のアルキル基及び
アルコキシ基が最も好ましい。
ポリシラザンとホウ素化合物との混合比は、B / S
 i原子比が0.001から60になるように、好まし
くは0.01から5になるように、さらに好ましくは0
.05から2.5になる様に加える。
反応は、無溶媒で行なうこともできるが、有機溶媒を使
用する時に比べて反応制御が難しく、ゲル状物質が生成
する場合もあるので、一般に有機溶媒を用いた方が良い
、溶媒としては、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂
環式炭化水素の炭化水素溶媒、ハロゲン化炭化水素、脂
肪族エーテル、脂環式エーテル類が使用できる。高分子
量ポリボロシラザンを得るためには、塩基性条件下でポ
リシラザンとホウ素化合物との反応を行なうのが好まし
い。
反応温度は反応系が液体系である範囲にするのが好まし
い。ポリボロシラザンの高分子量化をさらに進めるには
溶媒の沸点以上で反応させることもできるが、ポリボロ
シラザンの熱分解によるゲル化を防ぐため、一般に40
0℃以下、好ましくは一78℃〜300℃にするのが好
ましい。
圧力は常圧が好ましい。加圧にすることには特に制約は
ないが、減圧下では、低沸点成分が留去され、収率が低
下するので好ましくない。
反応時間は、一般に30分間から1日程度であるが、ポ
リボロシラザンの高分子量化をさらに進めるには、反応
時間を延長することが好ましい。
また、反応雰囲気としては原料のホウ素化合物及びポリ
シラザンあるいは生成物のポリボロシラザンの酸化や加
水分解を防ぐため、乾燥させた不活性雰囲気、例えば乾
燥窒素、乾燥アルゴン等が好ましい。
この反応は貴金属等の高価な触媒を必要としない点で有
利である。
生成物のポリボロシラザンと出発原料のホウ素化合物と
は、ホウ素化合物の減圧留去あるいはゲルパーミェーシ
ョンクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー
によって分離することができる。
この方法で得られるポリボロシラザンは、ポリシラザン
の一部のケイ素−水素結合がホウ素化合物の水素原子ま
たはハロゲン原子またはを機基と縮合し、新たにケイ素
−(酸素)−ホウ素結合またはケイ素−窒素−ホウ素結
合を形成し、かつ/または、ポリシラザンの一部の窒素
−水素結合もホウ素化合物と縮合した構造を有する重合
体である。
つぎに、前記で得たポリボロシラザンを紡糸溶液となし
た後、紡糸及び焼成して、無機繊維を製造する。
具体的に説明すると、紡糸溶液の溶媒としては、前記ポ
リボロシラザンに対して反応性を示さないものが用いら
れ、このような非反応性溶媒としては、炭化水素、ハロ
ゲン化炭化水素、エーテル、硫黄化合物等が使用できる
ポリボロシラザンを含む紡糸溶液は、有機高分子を添加
しなくても、それ自体で乾式紡糸に通した十分な曳糸性
を示す。しかし、必ずしも有機高分子の添加を排除する
ものではなく、場合によっては、有機高分子を微量添加
する場合もある。
紡糸溶液は、紡糸に先立ち、脱泡、濾過等の処理を施す
ことによって、溶液中に含まれているゲル、夾雑物等の
紡糸に対して有害な作用を与える物質を除去する。
乾式紡糸が好都合であるが、遠心紡糸、吹き出し紡糸等
も用いることができる。乾式紡糸においては、紡糸溶液
を紡糸口金より紡糸筒内に吐出して繊維化し、巻取るこ
とによって連続的に繊維を得ることができる。この場合
、紡糸口金の孔径、吐出速度及び巻取速度は、複合材料
の用途によって異なるが、−船釣には、口金孔径(直径
):0.035〜0.5閣、好ましくは0.05〜0.
3 wm、巻取速度: 30〜5000m /分、好ま
しくは60〜2500m/分である。紡糸筒内の雰囲気
としては、乾燥空気、アンモニア及び不活性ガスの中か
ら選ばれる少なくとも1種の気体を用いたり、あるいは
水蒸気や前記非反応性溶媒の少な(とも1種を雰囲気中
に共存させたり雰囲気を加熱することにより紡糸筒内の
繊維の不融化や乾燥による固化を制御する。
紡糸溶液の温度は通常20〜300℃、好ましくは30
〜200°Cであり、紡糸筒内の雰囲気温度は、通常2
0〜300℃、好ましくは40〜250℃である。
乾式紡糸して巻取った繊維中には紡糸溶媒が残存してい
るので、通常の大気、真空条件下、乾燥空気、アンモニ
ア、不活性気体を使用して繊維を乾燥、加熱することに
より除去する。加熱温度は、通常20〜500″Cの範
囲内である。また、この乾燥において、繊維を緊張させ
ると、固化に際して繊維に起る、そり、よじれ、屈曲を
防止することができる。張力は通常、Ig/■2〜50
kg/閣2の範囲内である。
前記のようにして得られるポリボロシラザン紡糸繊維は
、白色であるが、焼成前でも高い強度を有するので、最
初に、繊維をヤーン、織布等の形態に加工し、その後焼
成することもできる。
前記無機繊維の製法は、連続繊維を製造する方法として
好適なものであるが、短繊維の製造にも適用できるもの
である。このような短繊維は、焼成して得られた最終の
連続繊維を切断したり、プリカーサすなわちポリボロシ
ラザンの連続繊維を切断して短繊維とし、それを焼成し
て無機短繊維としたり、さらには、ポリボロシラザン(
プリカーサ)を直接短繊維に紡糸し、それを焼成して短
繊維にすることによって製造することができる。
ポリボロシラザンは、雰囲気ガス下、あるいは真空中で
焼成する。雰囲気ガスとしては窒素が好ltL&である
が、アルゴン、アンモニアを用いることもできる。また
、窒素、アンモニア、アルゴン、水素等の混合ガスを利
用することもできる。
焼成温度は、一般には、700〜1900℃の範囲内と
する。焼成時間は0.2時間以上であればよい。
この焼成工程において、繊維中の揮散成分は300〜6
00℃の温度範囲でその殆どが気化するため、繊維が収
納して、一般に、よじれや屈曲を生るが、このようなこ
とは、焼成中に繊維に張力を作用させることによって防
止することができる。
この場合、張力としては、通常、1g/1m2〜50k
g/m”の範囲のものが用いられる。
ポリボロシラザンの原料として用いたポリシラザン、特
に本出願人が先に開示したポリシラザンの繊維を焼成し
て得られる窒化珪素質繊維は、−般に非晶質であり、弾
性率等の高温強度に優れるという特徴を有する。例えば
、1200℃〜1300“Cで1時間程度保持しても非
晶質を保つ。しかしながら、ポリボロシラザン繊維を焼
成して得られるホウ素含有窒化珪素賞繊維はさらに耐熱
性に優れ、1500℃以上で、好ましいものは1700
℃以上で加熱してもまだ非晶質を保つという著しい性質
を示す。
−船釣に多結晶物質は粒界が破壊源となるため、非晶質
物質に比べ機械的強度が劣る。ポリボロシラザンを焼成
して得られる無機繊維は、1700℃においても非晶質
を保つため、優れた高温機械的強度を有する。1700
℃で非晶質ということはSi −N系では理論的にほぼ
最高値と考えられるものであり、また結晶質のSi  
N系でも1700℃はその耐熱性の上限に近いことを考
えると、この効果は極めて優れたものである。
前記で得た無機繊維は、(1)繊維そのものを車軸方向
あるいは多軸方向によって配列する方法(2)繊維を手
織、朱子織、綾織、模紗織、交織からの織等の三次元織
物やそれ以上の多次元織物とする方法(3)チタップフ
ァイバーとして用いる方法等の手段を採用してその好ま
しい特性を発揮させることが好ましい。
また種々の用途、目的に合った繊維強化セラミックス複
合材料を製造するために、前記無機繊維に他の無機繊維
を併用することもできる。こうした、併用可能な無機繊
維としては、ガラス繊維、炭素繊維、ボロン繊維、炭化
珪素繊維、アルミナ繊維、シリカ−アルミナ繊維、窒化
ホウ素繊維、炭化ホウ素繊維、炭化珪素−炭化チタン繊
維等をあげることができる。
繊維の複合材料に占める体積割合の増大とともに、複合
材の力学的特性は向上する。繊維の体積割合の理論最大
値は、繊維の配列や、織物構造に依存するので、実用性
がある繊維強化セラミックス複合材料とするには、繊維
の体積割合は10%〜90%(好ましくは10%〜70
%)とすると良い結果が得られる。
本発明で用いられるマトリックスとしてのセラミックス
は、繊維強化セラミックス複合材料に用いられる公知の
セラミックスの少なくとも一つから任意に採用できるが
、本発明の目的としている高温における高強度、高弾性
、耐食性、耐熱衝撃性などの極端な条件下に耐えうる性
質を有する高温材料の提供をより効果的に達成するため
には、セラミックス基材として、炭化物、窒化物を用い
ることが有利である。ただし、材料としてよりゆるやか
な耐性を有すれば、十分な場合は、他のセラミックス例
えば酸化物、珪化物、硼化物などを、基材として用いる
ことができる。
本発明の目的を達成する上で好ましいセラミックスマト
リックスを具体的に例示すると次の如くである。
炭化物: 炭化珪素、炭化チタン、炭化ジルコニウム、炭化バナジ
ウム、炭化クロム、炭化モリブデン、炭化タングステン
、炭化ベリリウム及び炭化硼素、その他の炭素物。
窒化物: 窒化珪素、窒化チタン、窒化ジルコニウム、窒化バナジ
ウム、窒化ベリリウム、窒化硼素及び窒化アルミニウム
、その他の窒化物。
酸化物: アルミナ、シリカ、マグネシア、ジルコニア、チタニア
、ムライト、コージライト、イツトリア、硼珪酸塩ガラ
ス、高シリカ含有ガラス、アルミノ珪酸塩ガラス、酸窒
化珪素及びサイアロン、その他の酸化物。
珪化物ニ ー珪化鉄、−珪化三硼素、−珪化穴硼素、−珪化二マグ
ネシウム、−珪化マンガン、珪化コバルト及び−珪化バ
ナジウム、その他の珪化物。
硼化物: 硼化クロム、硼化タングステン、硼化チタン、硼化モリ
ブデン、硼化ニッケル、硼化二モリブデン、硼化二タン
グステン、炭化四硼素及び三酸化二硼素、その他の硼化
物。
その他二 カーボン。
本発明によれば、上記の如きセラミックスマトリックス
材料の一種又は二種以上を混合して使用することができ
る。又、マトリックスとして珪素質ポリマーを使用する
こともできる。
これらのセラミックス繊維との密着性を向上させるため
平均粒径が10μ以下のものが好適である。
次に、本発明において、必要により加えられる結合材に
ついて述べる。まず、主としてセラミックス粉粒体を高
密度に焼結するための結合剤については、それぞれ炭化
物および窒化物を焼結する際に用いられる通常の結合剤
を使用することができる。たとえば、炭化珪素の結合剤
としては、硼素、アルミニウム、鉄、炭素と珪素、窒化
珪素等があり、窒化硼素の結合剤としては、硼素、硼酸
塩、酸化硼素、窒化珪素、燐酸アルミニウム、高珪酸ガ
ラス等があり、窒化珪素の結合剤としては、酸化マグネ
シウム、酸化アルミニウム、酸化イツトリウム等があり
、窒化アルミニウムの結合剤としてはパラフィン、酸化
イツトリウム等がある。
また、主としてマトリックスとしてのセラミックスと繊
維の密着性を高めるために用いることのできる結合剤と
しては、ジフェニルシロキサン、ジメチルシロキサン、
ポリポロジフェニルシロキサン、ポリポロジメチルシロ
キサン、ポリカルボシラン、ポリジメチルシラザン、ポ
リチタノカルボシラン、ポリジルコノカルボシラン、ジ
フェニルシランジオール、ヘキサメチルジシラザンなど
の有機珪素ポリマーおよび珪素質ポリマーの群から選ば
れる少なくとも1種を使用することができる。
セラミックス粉状体と無機繊維の密着性を高めるだめの
結合剤は、加熱により主として、5ilN、 。
SiCt St zNzまたはSiO・SiO□等に転
換するが、これらはセラミックス粉状体の表面で反応を
起し、新たな炭化物、窒化物または酸化物を形成するた
め、セラミックス粉状体と無機繊維との密着性がきわめ
て優れたものとなる。またこれらの有機珪素ポリマーは
前者の通常の結合剤と同様にセラミックス粉状体の焼結
性をも高める働きをする。このため、これらの添加は高
密度、高強度の複合材料を製造するためには大変有利で
ある。
しかしながら、セラミックス粉状体と無機繊維の強固な
密着を得ることが可能な場合には、結合剤を添加する必
要はない。
珪素ポリマーには、固体状、液体状あるいはその中間状
態のものがあるが、そのまま、もしくは加熱溶融した状
態で使用するかあるいは必要に応じてこれらを可溶する
溶媒、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン
、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロロ
ホルム、メチレンクロリド、石油エーテル、石油ベンヂ
ン、リグロイン、DMSO,DMF等を用いて溶解し、
粘稠な液体状として、基材と混和することができる。ま
た前記有機珪素ポリマーのうち、製造が比較的容易であ
り、かつ加熱後の重量減少が少なくないものを使用する
ことが本発明においては有利であり、このような例とし
てポリシラザンがある。
以上述べた結合剤の添加量は特に制限されるものではな
いが、その添加効果を十分得ることのできる範囲でよく
、通常セラミックス粉状体に対して0.5重量%〜80
重量%が好ましい。
すなわち、0.5重量%以下の添加量ではその効果に乏
しく、80重量%を超えるとマトリックス材料の焼結性
を防げ、ひいては高密度化を防げるためむしろ強度を弱
めるからである。
本発明の繊m強化セラミックス複合材料は、以上述べた
セラミックス粉粒体、珪素質ポリマー及び前記特定の無
機繊維と、必要により添加する結合剤とよりなる集合体
を、加圧する工程と加熱する工程とを包含する焼結方法
により得られるが、前記複合材料を得る方法は種々あり
、特にマトリックス粉粒体またはマトリックス材料と結
合剤よりなる混和体に繊維を埋設する方法や、繊維と上
記マトリックス材料粉粒体または上記混和体を交互に配
設する方法や、あらかじめ繊維を設置しておき、その間
隙に上記マトリックス材料粉粒体または上記混和を充填
する方法などによれば比較的容易に集合体を得ることが
できる。
これらの集合体を焼結する方法としては、ラバープレス
、金型ブレスなどを用いて前記集合体を50kg/d〜
5000kg/Cjの圧力で加圧成形した後、加熱炉で
、700℃〜2500℃の温度範囲で焼結する方法や、
50kg/ail 〜2000kg/cjの圧力で加圧
したままで700℃〜2500℃の温度範囲でホットプ
レス焼結する方法などが採用される。
上記焼結方法における雰囲気としては、真空中、アンモ
ニア、不活性ガスのうちから選ばれる少なくとも1種以
上からなる雰囲気とする。ただし、マトリックス材料の
種類によっては、上記雰囲気中に酸化性ガス、炭化性ガ
ス、水素ガスのうちいずれか少なくとも1種がlO■)
g以下の分圧で存在しても前記焼結を遂行するのに差し
支えがない。
このようにして得られた複合材料焼結体は以下に述べる
一連の処理を少なくとも1回以上施すことにより、さら
により高密度な焼結体を得ることができる。すなわち焼
結体を減圧下で、珪素ポリマーの溶融液、又は必要によ
り該ポリマーをを機溶媒に溶解させた溶液に浸して、該
溶媒を焼結体の粒界および気孔に含浸させ、前記含浸液
の焼結体を加熱する一連の操作により、より高密度な焼
結体を得ることができる。含浸した珪素ポリマーは、加
熱により主として5ites 、 SiCまたは5iz
N40または5iO−5i01等に転換する。
これらは複合焼結体の粒界および気孔に存在し、気孔を
減少させると同時にセラミックスマトリックス中に強固
な結合を形成するため機械的強度を向上させる。
また上記の珪素ポリマーをそのまま、又は必要により有
機溶媒に希釈させた溶液を塗布して、開気孔を無くした
り、表面コーティングをし、上記と同じように熱処理を
することによっても機械的強度を向上させることができ
る。
必要に応じて用いられる有機溶媒としては、上記の化合
物を可溶する溶媒、たとえばベンゼン、トルエン、キシ
レン、ヘキサン、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、クロロホルム、メチレンクロリド、リグロイン
、石油エーテル、石油ベンヂン、DIgSO,DMFな
どを用いて溶解し、より粘性の少ない溶液として使用す
ることができる。
加熱処理は、800℃〜2500℃の温度範囲で実施す
るが、その雰囲気は、真空中、不活性ガス、アンモニア
のうちから選ばれる少なくとも1種からなる雰囲気とす
る。ただし、上記雰囲気中に酸化性ガス、炭化性ガス、
水素ガスのうちのいずれか1種以上が10 ss Hg
以下の分圧で存在しても、上記加熱を遂行するのに差し
支えがない、また前記一連の高密度化処理は、含浸が可
能な限り何回でも繰返し実施することができる。
〔効 果〕
本発明によって得られる無機繊維強化セラミックス複合
材料は、引張強度、弾性率が高く、耐熱性、耐摩耗性に
すぐれ、かつ製造コストが安価であるため、航空機、宇
宙開発用材料、船舶海洋構築物材料、陸上輸送機器材料
、建築土木用材料、機械工作材料、医療、介護材料等に
用いることができる。
〔実施例] 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
、比較1 平均粒径0.5 tanのα型窒化珪素粉末に2重量%
のAitos 、 3重量%のYzOs、3重量%のA
ffiN粉末及び10重量%のポリシラザン粉末を添加
し、よく混合したものと、長さ50■の一方向に配列さ
せた下記の如き製造法で得られ、次のような性状を有す
る窒化珪素質無機繊維とを繊維含有量が40重量%にな
るように交互に積層させ、金型ブレスを用いて500k
g/C11iでプレス成形した。
− 、  ゛ N/Si      1.27 C/ S i     0.058 0 / S i      0.043H/Si   
   0.15 Xハ 1 ’   1.2 0.5 ”   1.8 この成形体を窒素ガス雰囲気下で200℃/1時間の昇
温速度で1550℃に加熱し、1時間保持して窒化珪素
質無機繊維強化窒化珪素質セラミックス複合材料焼結体
を得た。
該焼結体の室温及び1300℃における抗折強度を測定
したところ各々123kg/m”及び70kg/m”で
あった。該焼結体をさらに窒素ガス雰囲気下で200℃
/1時間の昇温速度で1700°Cに加熱し、1時間保
持した。室温における抗折強度を測定したところ140
kg/閣2と上昇したが、繊維のプルアウトは観察され
なかった。
〔窒化珪素質無機繊維の製造〕
内容積10f!の四つロフラスコに、ガス吹きこみ管、
メカニカルスターラー、ジュワーコンデンサーを装置し
た。反応器内部を脱酸素した乾燥空気で置換した後、四
つロフラスコに脱気した乾燥ピリジン4900mを入れ
、これを水冷した。次にジクロロシラン744gを加え
ると白色固体状のアダクト(SiHzCl t ・2C
JsN)が生成した。反応混合物を氷冷し、撹拌しなが
ら、水酸化ナトリウム管及び活性炭管を通して精製した
アンモニア735gを吹き込んだ後、100℃に加熱し
た。
反応終了後、反応混合物を遠心分離し、乾燥ピリジンを
用いて洗浄した後、更に窒素雰囲気下で濾過して濾液5
100afを得た。濾液5IIlから溶媒を減圧留去す
ると樹脂状固体ベルヒドロポリシラザン0.24 gが
得られた。
得られたポリマーの数平均分子量はGPCにより測定し
たところ980であった。
次に、得られた5%ベルヒドロポリシラザン−ピリジン
溶液5000mを10ffiステンレス製オートクレー
プに取り、100gのアンモニアを加えた後、80℃で
3時間撹拌して重縮合反応させた。室温まで静置放冷後
、窒素で気体を放出置換した。この改tされたベルヒド
ロポリシラザンは数平均分子量: 2400、重量平均
分子量: 20000(ゲル透過クロマトグラフィ法、
ポリスチレン標準)になった。
この溶液に5000idのキシレンを加えてロータリー
エバポレーターで60℃で溶液の体積が100(ldな
るまで減圧留去した。この操作をさらに2回繰り返すと
、溶液に含まれるピリジン量は0.03重量%(ガスク
ロマトグラフィ法)となった。
さらにロータリーエバポレーターで溶媒を除去した。溶
液が十分に曳糸性を示すようになった時減圧除去を中止
した。この溶液を乾式紡糸装置の脱泡容器に移送して紡
糸溶液とした。約2時間、60℃で静置脱泡後、30℃
で口径0.1閣のノズルより、130℃の空気雰囲気下
の紡糸筒内に吐出し、300m/分の速度で巻き取り、
平均繊維径7−の繊維を得た。
次いで前記紡糸繊維に500 g /踵2の張力を作用
させながら、窒素雰囲気下で室温から900℃まで、1
80℃/時間で昇温しで窒化珪素繊維とした。
この窒化珪素繊維の引張強度は230〜390kg/■
8(平均270kg/m勺、弾性率は20〜73ton
/m”(平均28ton /■2)であった。この窒化
珪素繊維を元素分析したところ、珪素は58.1重量%
、窒素は35.1重量%、酸素は1.42重量%、炭素
は1.45重量%であった。
北較舅I 平均粒径0.2 teaのβ型炭化珪素粉末に3重量%
の炭化硼素及び5重量%のポリシラザン粉末を添加し、
よく混合したものと、長さ50■の一方向に配列させた
、下記製造で得られ次のような性状を有する窒化珪素質
無機繊維とを繊維含有量が10容量%になるように交互
に積層させた。
−〜 ・ N/Si0.902 C/ S i    O,013 0/Si0.060 H/St    0.08 X7%1uPIi比 1 ’         8.7 0.5’         11.4 この時、窒化珪素質無機繊維を0°/90°の多軸方向
に積層させてホットプレス装置により1750℃、30
0kg/cjで30分間保持して窒化珪素質無機繊維強
化炭化珪素複合材料焼結体を得た。室温及び1400℃
における抗折強度は各々61kg/閤2及び50kg/
■1であった。
〔窒化珪素繊維の製造〕
実施例1で得られたベルヒドロポリシラザンのピリジン
溶液500I11を内容積1001の耐圧反応容器に入
れ、窒素雰囲気、密閉系で120℃ 3時間撹拌しなが
ら反応を行なった。この間大量の気体が発生し、反応前
後で圧力が2.0 kg/cj上昇した。
室温まで静置後、窒素で気体を放出置換した。この改質
されたベルヒドロポリシラザンの数平均分子量は195
0であった。この溶液に100(ldのエチルベンゼン
を加えて、温度70℃で溶媒を減圧留去したところ、白
色粉末が得られた。
この白色粉末のトルエンを徐々に加えて溶解し、溶液が
十分に曳糸性を示すようになった時、トルエンの添加を
中止した。この溶液を乾式紡糸装置の脱泡容器に移送し
、約4時間、60℃で静置脱泡後、40℃で口径0.0
8閣のノズルより100℃のアルゴン雰囲気下の紡糸筒
内に吐出し、1000m/分の速度で巻き取り平均繊維
径Ioimの繊維を得た。次いで前記紡糸繊維に500
 g / wm ”の張力を作用させなからN−、雰囲
気で室温から1100℃まで200℃/時間で昇温しで
窒化珪素繊維とした。
この窒化珪素繊維の引張強度は210〜360kg/−
〇、弾性率35〜75ton/■2であった。
を較t3 平均粒径0.2 mの^i、N粉末に10重置%のCa
Oを添加したものに15重量%のポリシラザンのキシレ
ン溶液〔ポリシラザン/キシレン=1/1 (重量)〕
を加えてよく混和して、キシレンを蒸発させてフレーク
状とし、325メツシユふるいを通して粒子を揃えた混
和体とこの混和体に対して30容量%の下記の如き方法
で製造した次の性状を有する窒化珪素質無機繊維を平織
(折込み、経糸6本、緯糸6本/cm、ヤーン5000
本)したものを交互に積層してホットプレス装置により
1700°C51時間保持して窒化珪素質無機繊維強化
AIN複合材料焼結体を得た。
N/SiO,786 C/ S i    O,629 0/ S f    O,479 Xハ 11 6.8 0.5 ”   10.5 得られた焼結体の室温抗折強度は40kg/■2であっ
た。
〔窒化珪素質無機繊維の製造〕
11の四つロフラスコにメカニカル撹拌、デユワ−コン
デンサー、ガス吹込管および滴下ロートをとりつけ、こ
れを窒素を流しながら熱風ヒータで加熱して乾燥した。
デエワーコンデンサーをドライアイス−メタノールで冷
却した。ついで、ナトリウムベンゾフェノンを加えて蒸
留したジエチルエーテル350mおよび金属マグネシウ
ムを加えて蒸留したメチルヒドロジクロロシラン(CH
sSiHCR,z)32、1 g (0,279*o 
l )を滴下ロートよりこのフラスコに加え、氷−水浴
で0°Cに冷却した。KOHベレットを充填した管を通
して乾燥したアンモニアを窒素ガスキャリヤーとともに
120d(NH,換算)7分の速度で4時間かけて、溶
液に吹き込んだ。
全体で20g(1,18モル)のアンモニアを加えた。
この反応混合物を室温まで加熱して反応混合物をさらに
4時間撹拌した。その際、反応しなかった過剰のアンモ
ニアを反応混合物から追出すため、窒素を吹き込むと同
時に、デユワ−コンデンサーの冷媒を取り去った。窒化
雰囲気に保ったドライボックス中で反応混合物350d
をガラスフィルターCG3)を用いて濾過し、副生じた
塩化アンモニウムを除去した。さらに塩化アンモニウム
濾過残分を20dづつのエーテルで4回濾過洗浄した。
濾液を合わせてコールドトラップへジエチルエーテルを
トラップ−トウートラップ減圧蒸留(室温)にて除去し
た。透明で流動性のある液体が11.5g(CHiSi
HNH)にとして収率70%)が得られた。
内容積200M1の4つ目フラスコにソーダライム管、
100m20フラスコ、コンデンサ及び滴下ロートを装
着した反応装置にアルゴンガスを流しながらドライヤー
で加熱乾燥させた後、放置して冷却させた。アルゴンガ
スによる置換は反応終了まで続けた。4つロフラスコに
乾燥テトラヒドロフラン16id及び水素化カリウム0
.247 g (6,0m−o 1 )を入れ、磁気撹
拌を開始した。滴下ロートに得られた→CHiSiHN
H→−6−68 (Q、II2 mol 。
(CHsSiHNH)ユニット基準〕、及び乾燥テトラ
ヒドロフラン65+dを入れ、これを水素化カリウムに
約20分かけて滴下した。、11やかに水素ガスが発生
した。室温で1晩反応させると、反応混合物は白色懸濁
溶液から微黄色溶液に変化し、水素ガスの発生は止まっ
ていた。続いて滴下ロートにヨウ化メタン2.09 g
 (14,7mmo 1 )及び乾燥テトラヒドロフラ
ン1.3 mを入れ、これを反応溶液に滴下すると微黄
色懸濁溶液が得られた。滴下終了後、さらに室温で1時
間反応させた8反応終了後、溶媒を減圧留去し、乾燥n
−ヘキサン52M1を加え、遠心分離した後、濾過した
。上澄み液の溶媒を減圧留去すると、白色固体6.40
gが得られた。
この白色固体ポリメチルシラザン重合体50gを窒素ド
ライボックス中で乾燥0−キシレン500mに溶解して
紡糸原液を調製した。紡糸原液の粘度は100ボワズ(
室温)であった。紡糸原液の曳糸性と固化性をガラス棒
による引出しで確認した後、温度60℃、圧力(差圧)
2kg/d、窒素雰囲気中で孔径5趨のフィルターを用
いて濾過をした。濾過に3時間要した。濾過後、紡糸溶
液は乾式紡糸装置に注入し、温度80℃、圧力5 kg
/cdの窒素雰囲気下で脱泡した。脱泡後、紡糸溶液は
孔径0.1閣の紡糸ノズルより’13m/分の吐出速度
で紡糸筒内に吐出した。吐出した繊維は90m/分の速
度で巻き取った。この時紡糸ノズル部55℃、紡糸筒上
部35℃、中間部60℃、下端部80℃であった。紡糸
筒内は、デストリビューター人口で33℃の乾燥空気が
繊維吐出方向に0.5m/秒の速度で流れていた、雰囲
気の温度は紡糸筒上部35℃、中間部54℃、下端部7
5℃であった。巻取った繊維は空気中25℃で3時間保
持して乾燥した。乾燥した繊維は絶対湿度0.011の
空気中30℃で100g/冒2張力をかけて不融化した
。不融化した繊維を窒素雰囲気中で、室温から400℃
まで昇温速度3℃/分、100 g /■2の張力をか
けて低温焼成した。さらに窒素雰囲気下で900℃、昇
温速度3℃/分で高温焼成した。このセラミックス繊維
の引張強度は平均120ton/m”(平均繊維径25
4)で弾性率は平均12tsn /Hzであった。電気
伝導度は平均1.5XIO−’S/mであり、色は黒色
であった。また元素組成(wt%) Si : 51.
0. N :20.O,C:13.7゜0 : 13.
9であった。
ル較■土 平均粒径0.5−のA l tosとTi0□2重量%
及び窒化珪素質無機繊維のプレカーサーであるポリシラ
ザン繊維15容量%をアルミナ製ボール中でよく混和し
た。プレカーサー繊維の平均長さは、約0、5−となっ
た。この混合物をホットプレス装置により1700℃で
焼成した。窒化珪素質無機織雑強化アルミナ焼結体のス
ポーリング試験を平板(40X10X3■)を用いて1
500℃に保持した。炉内に入れ30分間、急熱後取り
出して20分間強制空冷を行って亀裂の発生を調べた。
その結果、上記焼結体は亀裂発生までの処理回数は10
回であった。
〔プレカーサー繊維の製造] 内容積2000mの四つロフラスコにコンデンサーシー
ラムキャップ、温度計、及びマグネティックスターシー
を装置した。反応器内部を乾燥窒素で置換した後、四つ
ロフラスコに参考例1と同様の方法で得られたベルヒド
ロポリシラザンの溶液(ベルヒドロポリシラザンの濃度
:5.0重量%)tooo gを入れ、撹拌しながらチ
タンテトライソプロポキシド7、0 g (24,6m
moffi)を乾燥キシレン6、5112に溶解させた
ものを注射器を用いて加えた。
反応溶液は無色から淡褐色、紫色、黒色へと変化した0
反応終了後、溶媒を減圧留去すると、ポリヒドロチタノ
シラザンが暗褐色固体として得られた。収率は84.0
%であった。生成したポリヒドロチタノシラザンは数平
均分子量: 1800、重量平均分子量: 15000
(ゲル透過クロマトグラフィ法、ポリスチレン標準)に
なった。
このポリチタノシラザンの乾燥キシレン溶液にポリエチ
ルメタクリレート(分子量34万)をポリチタノシラザ
ンに対゛L 5.0重量%加え1時間撹拌した後、ロー
タリーエバポレーターで溶媒を除去した。
溶液が十分に曳糸性を示すようになった時、減圧除去を
中止した。この溶液を乾式紡糸装置の脱泡容器に移送し
て紡糸溶液とした。約2時間、60℃で静置脱泡後、3
0℃で口径0.1閣のノズルより、130℃の空気雰囲
気下で紡糸筒内に吐出し、300m/分の速度で巻き取
り、平均繊維径10−の繊維を得た。
この紡糸繊維に500 g /■2の張力を作用させな
がら、窒素雰囲気下で室温から1100”Cまで、30
0℃/時間で昇温してSi −Ti−N−C−0−H繊
維とした。
この5i−Ti−N−C−OH繊維の引張強度は210
〜350kg/■2(平均285kg/■2)、弾性率
は20〜65toロ/■t(平均29ton/−2)で
あった。
この繊維の性状は以下のとおりであった。
−1・ N/Si    O,96 C/Si    0.31 0/Si0.22 H/ S i    O,0? Ti/Si0.02 久豊土魚激盈弦皮止 1 ’       9.3 0.5°      7.0 11■工 平均粒径0.5 tsmのα型窒化珪素粉末に2重量%
のn1tto3.3重量%のY2O,,3重量%のAf
N粉末及び10重量%のポリシラザン粉末を添加し、よ
く混合したものと、長さ5o■の一方向に配列させた参
考例3で得られたホウ素含有窒化珪素賞無機繊維とを繊
維含有量が40重量%になるように交互に積層させ、金
型プレスを用いて500kg/cjでプレス成形した。
この成形体を窒素ガス雰囲気下で200℃/1時間の昇
温速度で1700°Cに加熱し、1時間保持してホウ素
含有窒化珪素質無機繊維強化窒化珪素質セラミックス複
合材料焼結体を得た。
該焼結体の室温及び1300℃における抗折強度を測定
したところ各々145kg/■2及び80kg/閣2で
あったが、破断面において繊維のプルアウトが観察され
、靭性の向上が図れた。
!施撚I 平均粒径0.2趨のβ型炭化珪素粉末に3重量%の炭化
硼素及び5重量%のポリシラザン粉末を添加し、よく混
合したものと、長さ50■の一方向に配列させた、参考
例4で得られたホウ素含有窒化珪素質無機繊維とを繊維
含有量が10容量%になるように交互に積層させた。こ
の時、ホウ素含有窒化珪素質無機繊維を0°/90°の
多軸方向に積層させてホットプレス装置により1750
℃、300kg/−で30分間保持してホウ素含有窒化
珪素質無機繊維強化炭化珪素複合材料焼結体を得た。室
温及び1400℃における抗折強度は各々65kg/■
2及び52kg/■2であったが、破断面において繊維
のプルアウトが観察され、靭性の向上が図れた。
実隻貫主 平均粒径0.2趨のAfN粉末に10重量%のCaOを
添加したものに15重量%のポリシラザンのキシレン溶
液〔ポリシラザン/キシレン=1/1 (重量)〕を加
えてよく混和して、キシレンを蒸発させてフレーク状と
し、325メツシユふるいを通して粒子を揃えた混和体
とこの混和体に対して30容量%の参考例5で得たホウ
素含有窒化珪素質無機繊維を平織(折込み、経糸6本、
緯糸6本/CI+、ヤーン5000本)したものを交互
に積層してホットプレス装置により1700℃、1時間
保持してホウ素含有窒化珪素質無機繊維強化AlN複合
材料焼結体を得た。得られた焼結体の室温抗折強度は4
5kg/■2であったが、破断面では繊維のプルアウト
が観察され、靭性の向上が図れた。
11貫土 平均粒径0.5 sのAzzoユとTi022重量%及
び参考例3で得られるホウ素含有窒化珪素質無機繊維の
プレカーサーであるポリボロシラザン繊維15容量%を
アルミナ製ボール中でよく混和した。プレカーサー繊維
の平均長さは約0.5閣となった。
この混合物をホットプレス装置により1700″Cで焼
成した。ホウ素含有窒化珪素質無機繊維強化アルミナ焼
結体のスポーリング試験を平板(40X10X3■)を
用いて1500℃に保持した。炉内に入れ30分間、急
熱後取り出して20分間強制空冷を行って亀裂の発生を
調べた。その結果、上記焼結体は亀裂発生までの処理回
数は16回であり、強化されていないA f zo:+
焼結体では2回であった。従って本発明の耐スポーリン
グ性は比較例4の1.5倍、強化されていない焼結体の
8倍の値を示すことがわかった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.セラミックスマトリックスを無機繊維で強化して成
    る繊維強化セラミックス複合材であり、該無機繊維が珪
    素、窒素及びホウ素を必須成分とし、酸素、炭素及び水
    素を任意成分とし、各元素の比率が原子数比で表わして
    N/Si0.05〜2.5、B/Si0.01〜3、O
    /Si2.0以下、C/Si1.5以下、H/Si0.
    1以下であることを特徴とする繊維強化セラミックス複
    合材料。
  2. 2.前記無機繊維が非晶質又は結晶子の大きさが200
    0Å以下の微結晶相を含有する非晶質である請求項1記
    載の複合材料。
  3. 3.前記無機繊維がX線小角散乱強度が1°及び0.5
    °において空気のそれに対して各々1倍〜20倍である
    請求項1又は2記載の複合材料。
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JP2126776A Pending JPH0426562A (ja) 1990-05-18 1990-05-18 繊維強化セラミックス複合材料

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JP (1) JPH0426562A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5847934A (en) * 1996-05-20 1998-12-08 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Hybrid integrated circuit

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US5847934A (en) * 1996-05-20 1998-12-08 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Hybrid integrated circuit

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