JPH04263922A - ライニング工法 - Google Patents

ライニング工法

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Publication number
JPH04263922A
JPH04263922A JP3044029A JP4402991A JPH04263922A JP H04263922 A JPH04263922 A JP H04263922A JP 3044029 A JP3044029 A JP 3044029A JP 4402991 A JP4402991 A JP 4402991A JP H04263922 A JPH04263922 A JP H04263922A
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JP
Japan
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pipe
resin pipe
film tube
thermoplastic resin
existing
Prior art date
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Pending
Application number
JP3044029A
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English (en)
Inventor
Takao Yamamura
山村 隆男
Shintaro Ikeda
新太郎 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kokan Koji KK
Original Assignee
Nippon Kokan Koji KK
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Publication date
Application filed by Nippon Kokan Koji KK filed Critical Nippon Kokan Koji KK
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  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、下水道,上水道,送
油管その他あらゆる既設配管内に合成樹脂管を形成する
ライニング工法、特に合成樹脂管の密着性の向上と、疵
,破断の防止に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、下水道や上水道等の既設管の強度
補強や防食対策,漏水・浸水対策あるいは流量改善など
を目的として、既設管内面に合成樹脂管を形成するライ
ニング工法が脚光を浴びている。
【0003】従来のライニング工法は、塩化ビニルパイ
プ,ポリエチレンパイプ,ポリプロピレンパイプ,ポリ
ブデンパイプなどの熱可塑性樹脂パイプを軟化点以上に
加熱軟化しながら既設管の全長にわたって牽引挿入して
いる。この樹脂パイプを牽引挿入するときに、既設管内
径とほぼ同じ外径を有する樹脂パイプを挿入する場合に
は、例えば特開昭64−56531号公報や特開平2−
43024号公報に開示されているように、熱可塑性樹
脂パイプをあらかじめ平に押し潰して扁平に加工してお
く。そして既設管内に牽引挿入するときには、扁平加工
した樹脂パイプを軟化点以上に加熱して軟化させながら
、両端が接近するように彎曲させて断面積が小さくなる
よう加工し、既設管内に牽引挿入している。また、既設
管内径より小さな熱可塑性樹脂パイプを挿入する場合に
は、例えば特開平2−202432号公報に開示されて
いるように、樹脂パイプの断面を小さくすることなしで
円形を保持したまま加熱軟化させて既設管内に牽引して
挿入している。このようにして既設管内に樹脂パイプを
牽引挿入した後、樹脂パイプを軟化状態で拡径して既設
管内面にライニングしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】既設管として使用され
ているヒュ−ム管や陶管などの差し込み継手や、鋳鉄管
などの機械継手は、長年の車両荷重,地盤沈下,地震な
どによりずれ,はずれが生じる。また、溶接継手にあっ
ては裏波溶接部の突起があり、温泉パイプや下水道管内
では固形残留物が存在する。このため上記従来のライニ
ング工法のように、加熱して軟化させた熱可塑性樹脂パ
イプを直接既設管内に牽引挿入すると、軟化している樹
脂パイプの表面がずれや突起等に当り鋭利な引っ掻き疵
が生じる。このためライニングした合成樹脂管の強度が
低下するという短所があった。
【0005】また、軟化した状態で樹脂パイプを牽引す
るので、自重が重くなるような中・大口径管や長距離施
工では樹脂パイプの伸びが異常に大きくなり、厚さが薄
くなったり肉厚が不均一になってしまう。また樹脂パイ
プの軟化状態における引張強度は常温のときと比べて著
しく低下しているので、厚さが薄くなったり不均一にな
ると牽引挿入中に破断してしまう危険性もあった。
【0006】また、既設管内に牽引挿入した樹脂パイプ
を拡径してライニングしているが、上下左右に蛇行した
既設管、例えば下水道管のように滞留水があったりある
いは地下浸入水が連続して流れ込むなどして、滞留流体
を排出するのが困難な既設管においては、樹脂パイプを
拡管するときに既設管内面と樹脂パイプ外面との間に流
体が封じ込まれ、流路断面積が減少してまうという短所
があった。同様な現象は、既設管の蛇行部分で既設管と
樹脂パイプ間に空気を封じ込めたときにも生じる。
【0007】また、既設管内面に樹脂パイプをライニン
グするときに、軟化して拡管した樹脂パイプの内部を流
体やピグなどの拡管治具などで加圧して既設管内面に押
圧しながら冷却するが、特に既設管内径より小さな径の
樹脂パイプを冷却すると、冷却過程で樹脂が収縮して既
設管との間に隙間が生じ、地下浸入水等を止めることが
できなくなるという短所もあった。
【0008】この発明はかかる短所を解決するためにな
されたものであり、樹脂パイプを疵等を付けずに既設管
内に挿入するとともに、樹脂パイプを既設管内面に確実
に密着させることができるライニング工法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るライニン
グ工法は、既設管内径より小さいか同じ程度の口径の熱
可塑性樹脂パイプを既設管に挿入し、加熱加圧流体によ
って軟化膨張させて既設管内面にライニングする工法に
おいて、耐熱性と抗張力を有し、既設管の管長より長い
フィルムチュ−ブの先端を環状に固定し、該フィルムチ
ュ−ブの内側に圧力流体を供給して既設管内全長にわた
って反転挿入しながら、上記フィルムチュ−ブの後端に
取付けられた熱可塑性樹脂パイプを加熱軟化しつつ既設
管内に牽引挿入し、既設管全長にわたって熱可塑性樹脂
パイプを挿入した後、熱可塑性樹脂パイプを加熱しなが
ら拡管することを特徴とする。
【0010】上記熱可塑性樹脂パイプを既設管内径の7
0%から既設管内径よりやや大きい外径に形成した後、
断面積が小さくなるよう扁平加工を行い、フイルムチュ
−ブ内を牽引挿入するときに、加熱・軟化雰囲気中で扁
平加工された両端が近接するように彎曲加工すると良い
【0011】また、上記フィルムチュ−ブの内面にゴム
系,エラストマ系の軟質弾性材をコ−ティングしたり、
フィルムチュ−ブを長手方向には抗張力を有し、断面方
向には弾性伸長する円筒形織布にゴム系又は熱可塑エラ
ストマ系の軟質弾性材を塗布して形成したり、あるいは
フィルムチュ−ブの後端に接続されたフィルムチュ−ブ
で熱可塑性樹脂パイプの外周全面を覆っても良い。
【0012】さらに、熱可塑性樹脂パイプを拡管すると
きに、樹脂パイプの内外面を同時に加熱することが好ま
しい。
【0013】また、熱可塑性樹脂パイプを拡管した後、
熱可塑性樹脂パイプを加熱加圧流体で再度加熱加圧し、
加圧した状態で徐冷することが好ましい。
【0014】
【作用】この発明においては、熱可塑性樹脂パイプを既
設管内に挿入するにあたり、まず耐熱性と抗張力を有す
るフィルムチュ−ブを既設管内に圧力流体で反転挿入す
ることにより、既設管内に滞留している流体や空気を排
除しながらフィルムチュ−ブの反転面を進行させて既設
管内面をフィルムチュ−ブで覆う。このフィルムチュ−
ブを反転面の進行により、フィルムチュ−ブの後端に取
付けられ、加熱軟化している熱可塑性樹脂パイプを既設
管内に徐々に牽引挿入することにより、軟化している熱
可塑性樹脂パイプをフィルムチュ−ブの内面に沿って既
設管内に挿入する。
【0015】熱可塑性樹脂パイプを既設管全長にわたっ
てを挿入した後、熱可塑性樹脂パイプを加熱しながら拡
管し既設管内面にフィルムチュ−ブを介して合成樹脂管
を形成する。
【0016】上記熱可塑性樹脂パイプとして既設管内径
の70%から既設管内径よりやや大きい外径の樹脂パイ
プを使用する場合には、円筒状の樹脂パイプを形成した
後に断面積が小さくなるよう扁平加工を行い、さらにフ
イルムチュ−ブ内を牽引挿入するときに、扁平加工され
た樹脂パイプを加熱・軟化雰囲気中で両端が近接するよ
うに彎曲させて断面が二重壁円形形状になるように加工
することにより、樹脂パイプの牽引挿入を容易にする。
【0017】また、上記フィルムチュ−ブの内面にゴム
系,エラストマ系の耐水性を有する軟質弾性材をコ−テ
ィングして、反転挿入することによりフィルムチュ−ブ
の外面を耐水性を有する軟質弾性材で覆うことができる
。また、フィルムチュ−ブの後端に熱可塑性樹脂パイプ
の外周全面を覆うフィルムチュ−ブを接続することによ
り、加熱軟化した熱可塑性樹脂パイプを牽引挿入すると
きの抗張力を増大させることができる。
【0018】さらに、熱可塑性樹脂パイプを拡管すると
きに、樹脂パイプの内外面を同時に加熱することにより
樹脂パイプを均一に拡管することができる。
【0019】また、熱可塑性樹脂パイプを拡管した後、
熱可塑性樹脂パイプを加熱加圧流体で再度加熱加圧し、
加圧した状態で徐冷することにより既設管とライニング
層との密着性をより向上させることができる。
【0020】
【実施例】図1はこの発明の一実施例を示す断面図であ
る。図において、1は既設管、2は内張り材である。内
張り材2はフィルムチュ−ブ3と、フィルムチュ−ブ3
の後端に接続された樹脂パイプ4からなる。フィルムチ
ュ−ブ3は、例えば、ガラス繊維やナイロン繊維などの
耐熱性と抗張力を有する織布にポリウレタン系,シリコ
ン系,四フッ化エチレン系などの耐熱性樹脂をコ−ティ
ングしたものからなり、耐水,気密性があり、厚さは通
常1mm以下、口径は既設管1の内径と同じかやや大き
く形成されている。樹脂パイプ4は、例えば塩化ビニル
,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブテン等の熱可
塑性樹脂からなり、図2に示すように、円筒状に押出し
成形して、既設管1の管路長以上の長さに形成する。こ
の樹脂パイプ4を軟化温度、例えば塩化ビニルのときは
摂氏80〜140度の熱加工温度を有する加熱雰囲気内
で軟化させながら、成形ロ−ラや押出しスリット等の機
械的方法により、図3に示すように、中央部を扁平にし
両端に空隙5を有する樹脂パイプ4を形成する。この扁
平樹脂パイプ4を、図4に示すようにフィルムチュ−ブ
3の後端に接続して内張り材2を形成し、軟化している
樹脂パイプ4を内側にしてドラムに巻取る。
【0021】この内張り材2を既設管1内にライニング
するときは、巻取られた内張り材2を収納ケ−ス7に収
納して現地に搬入し、例えば既設管1が下水道管の場合
にはマンホ−ルの近傍に設置する。この収納ケ−ス7の
出側からフィルムチュ−ブ3の先端部を引出して導入ガ
イドホ−ス8を接続し、導入ガイドホ−ス8の先端部に
取り付けられ、既設管1の管口近傍に配置された曲管9
の加熱流体供給口10と温水ボイラや蒸気ボイラ等から
なる加熱流体発生装置11を加熱流体往路ホ−ス12で
接続する。そして温水ボイラの場合には収納ケ−ス7と
加熱流体発生装置11を加熱流体復路ホ−ス13で接続
する。また、蒸気ボイラの場合には加熱流体復路ホ−ス
13を閉状態として収納ケ−ス7下部のドレンコック5
0から制御圧を保ちながら排気する。このように収納ケ
−ス7等を設置した後、フィルムチュ−ブ3の先端を裏
返して曲管9の先端にある固定リング9aにスチ−ルバ
ンド14で固定する。
【0022】この状態で加熱流体発生装置11から加熱
流体供給口10から導入ガイドホ−ス8内に樹脂パイプ
4の軟化点以上の温度を有する加熱流体を供給する。こ
の加熱流体は導入ガイドホ−ス8から収納ケ−ス7に送
られ、温水の場合には加熱流体復路ホ−ス13を通って
循環し、蒸気の場合には制御圧力を保ちながら排気する
。所定時間加熱流体を循環させて内張り材2の樹脂パイ
プ4を予備加熱して樹脂パイプ4が軟化したら、加熱流
体発生装置11から地下水頭圧以上の圧力を有する加熱
加圧流体を供給する。この加熱加圧流体の圧力と大気圧
の差圧により、先端が反転して固定されたフィルムチュ
−ブ3の反転面15が既設管1内に進行する。この反転
面15が進行するときに、フィルムチュ−ブ3は加熱加
圧流体の圧力により既設管1の管壁に押圧され、この押
圧力と反転面15の圧力によって、既設管1内に滞留水
16があっても、滞留水16は前方に押し出される。 また同時に既設管1内部の空気も前方に排気される。し
たがって、既設管1の管路内壁とフィルムチュ−ブ3と
の間に隙間や介在物が発生することを防止することがで
きる。
【0023】フィルムチュ−ブ3の反転面15が既設管
1の管路全長の約半分まで進行すると、フィルムチュ−
ブ3の後端に取付けられた扁平樹脂パイプ4の先端18
が既設管1内に牽引挿入させ始める。この扁平樹脂パイ
プ4を牽引挿入するときに、樹脂パイプ4は予備加熱さ
れて軟化状態となっているから、ドラムからの巻も戻し
や、導入ガイドホ−ス8と曲管9の通過を円滑に行うこ
とができる。
【0024】このフィルムチュ−ブ3を反転進行させる
ときに、フィルムチュ−ブ3の反転推進圧力は、地下水
頭圧や使用する蒸気の温度などから0.5kgf/cm
2以上となることが通例であり、口径250mmの管路
では理想的には240kgf程度以上の推進力になる。 このため、加熱加圧流体として蒸気を使用した場合でも
フィルムチュ−ブ3と樹脂パイプ4との摩擦係数を勘案
すると、樹脂パイプ4を確実に牽引挿入することができ
る。 さらに、加熱加圧流体として温水を使用すると、温水の
浮力を利用しながら樹脂パイプ4を牽引することができ
、より容易に牽引挿入することができる。
【0025】フィルムチュ−ブ3の反転面15を進行さ
せながら樹脂パイプ4を牽引挿入し、反転面15が既設
管1の遠端17に達すると、樹脂パイプ4の先端も遠端
17まで挿入される。このように樹脂パイプ4はフィル
ムチュ−ブ3の内部で牽引されながら既設管1内に挿入
されるから、樹脂パイプ4の表面が直接既設管1の内壁
には接触せず、既設管1の継手部にずれや突起等があっ
ても樹脂パイプ4に疵を付けることなしで挿入すること
ができる。
【0026】なお、樹脂パイプ4を既設管1内に牽引挿
入するときに、扁平加工した樹脂パイプ4の長幅Lが既
設管1の内径より十分小さければ、そのままの状態で軟
化挿入することができる。扁平加工前の樹脂パイプ4の
外径が、既設管1の内径の70%から既設管1の内径よ
りやや大きな場合には、曲管9の部分に順次外径が小さ
くなる複数の矯正ロ−ラを設け、この矯正ロ−ラにより
扁平樹脂パイプ4を、図5に示すように、長幅の両端が
接近するように彎曲させて既設管1の内径より小さな二
重壁円形断面に再加工する。このように樹脂パイプ4の
断面を小さくすることにより、外径が大きい樹脂パイプ
4も簡単に既設管1内に挿入することができる。
【0027】フィルムチュ−ブ3と扁平樹脂パイプ4を
既設管1内に挿入した後、扁平樹脂パイプ4の拡管,ラ
イニング工程に入る。まず、加熱流体発生装置11から
の加熱加圧流体の供給を停止して、フィルムチュ−ブ3
の端部を曲管9から取り外して、導入ガイドホ−ス8等
をマンホ−ルから取り出す。そして、図6に示すように
、既設管1の遠端17側から管口19近傍まで外面加熱
ホ−ス20をフィルムチュ−ブ3と樹脂パイプ4との間
に引き込む。なお、外面加熱ホ−ス20は樹脂パイプ4
が牽引されると同様に、あらかじめ外面加熱ホ−ス20
の端部をフィルムチュ−ブ3の後端に結び付けておき、
樹脂パイプ4と一緒に牽引挿入しても良い。
【0028】また、樹脂パイプ4の端部の空隙5には内
面加熱ホ−ス21を引き込む。内面加熱ホ−ス21は、
樹脂パイプ4を扁平加工するときに、空隙5内に内面加
熱ホ−ス21を挿入しておいても良い。この内部加熱ホ
−ス21の先端を管口19から引出し、既設管1の内径
よりやや大きい外径をし、弾性を有する拡管治具22を
ロ−プ28で取付ける。そして樹脂パイプ4の端部4a
を加熱軟化して拡管治具22を押し込んでおく。また外
部加熱ホ−ス20の先端には蒸気が通る中空球形の蒸気
放出治具23を取付け、この蒸気放出治具23を拡管治
具22の前面、すなわち樹脂パイプ4の拡管面24より
拡管進行方向前方に位置するように配置する。
【0029】この外部加熱ホ−ス20と内面加熱ホ−ス
21の他端部は遠端17の近傍に設置されたスイベル機
構付きのドラム25,26に巻回されている。外部加熱
ホ−ス20を巻回したドラム25は加熱流体発生装置2
7の蒸気ボイラに接続され、内面加熱ホ−ス21を巻回
したドラム26は加熱流体発生装置27の温水ボイラや
蒸気ボイラに接続されている。
【0030】この状態で加熱流体発生装置27からスイ
ベル機構付きのドラム25,26を介して外部加熱ホ−
ス20と内面加熱ホ−ス21に加熱流体を供給する。外
部加熱ホ−ス20に供給された加熱流体は、図7に示す
ように蒸気放出治具23から放出されて樹脂パイプ4の
外面を加熱する。内面加熱ホ−ス21に供給された加熱
流体はホ−ス先端21aとその近傍に設けられた貫通孔
から樹脂パイプ4の端部空隙5内に放出されて樹脂パイ
プ4の内部を加熱する。このように樹脂パイプ4の内外
面を加熱して樹脂パイプ4を軟化する。この状態を維持
しながらドラム25とドラム26を同期した一定速度で
回転して外部加熱ホ−ス20と内面加熱ホ−ス21を巻
き取る。この巻き取りにより内面加熱ホ−ス21の先端
にロ−プ28で取付けられた拡管治具22が管口19か
ら遠端17に向かって進行する。この拡管治具22の進
行に伴い、軟化している樹脂パイプ4が拡径されて既設
管1の内面にフィルムチュ−ブ3を介して押圧され、フ
ィルムチュ−ブ3と樹脂パイプ4からなる自立型のライ
ニング層を既設管1の内面に形成する。
【0031】この樹脂パイプ4を拡径するときに、外部
加熱ホ−ス20と内面加熱ホ−ス21がフィルムチュ−
ブ3内の樹脂パイプ4に沿って配置されているから、フ
ィルムチュ−ブ3や樹脂パイプ4が巻き込まれることを
防いでいる。また、樹脂パイプ4は管口19から遠端1
7に向かって順次拡管し、ライニングするから既設管1
内の空気や管底の滞留水を拡管進行方向前方に排気,排
出するので、既設管1内面とフィルムチュ−ブ3との間
及びフィルムチュ−ブ3と樹脂パイプ4との間に空気等
の溜りはなく、形成されたライニング層による有効断面
積を大きく取ることができ、流体抵抗を低減することが
できる。
【0032】このように樹脂パイプ4を拡管治具22で
拡管してフィルムチュ−ブ3と樹脂パイプ4を既設管1
の内面に密着させた後、再度樹脂パイプ4内に加熱加圧
流体を供給することにより、より密着性を向上させるこ
とができる。この場合は、樹脂パイプ4を拡管治具22
で拡管した後、図8に示すように、既設管1にライニン
グされた樹脂パイプ4の両端内部に貫通孔付止水栓30
,31、例えば六菱ゴム(株)製の止水プラグをはめ込
んで固定して樹脂パイプ4内を気密にした後、一方の止
水栓30の貫通孔32から加熱加圧流体を供給し、他方
の止水栓31の貫通孔33から排出して、樹脂パイプ4
内を樹脂の軟化点以上の温度、例えば摂氏70〜110
度、圧力0.5〜2.5kgf/cm2の雰囲気に保ち
、樹脂パイプ4を再軟化して拡管する。その後加えてい
る圧力を保持したままで流体の温度を徐徐にさげて樹脂
パイプ4を徐冷硬化する。このように軟化した樹脂パイ
プ4に圧力をかけながら硬化すると、樹脂パイプ4は拡
径した状態のままで硬化させることができ、既設管1と
ライニング層との隙間を非常に小さくすることができる
と共に、継手部のずれやはずれ等既設管の損傷部にも完
全に密着することができる。
【0033】なお、上記実施例は内張り材2をフィルム
チュ−ブ3と樹脂パイプ4で形成した場合について説明
したが、図9の斜視図と図10の断面図に示すように、
フィルムチュ−ブ3の後端に接続された樹脂パイプ4を
フィルムチュ−ブ3と同様な特性を有し、既設管1の内
径と同じかやや大きい直径のフィルムチュ−ブ34で覆
うことにより、樹脂パイプ4を牽引挿入するときの抗張
力を増大させることができる。このように樹脂パイプ4
をフィルムチュ−ブ34で覆うことにより、フィルムチ
ュ−ブ3の反転挿入に伴って軟化している樹脂パイプが
牽引挿入されるとき、抗張力を有するフィルムチュ−ブ
34が牽引張力を受け持ち、軟化状態の樹脂パイプ4の
伸びを抑えることができる。また、牽引挿入されるとき
に樹脂パイプ4の外面が二重のフィルムチュ−ブ3,3
4で覆われるため、既設管1のはずれや突起による損傷
をより発生しにくくすることができる。
【0034】さらに、図11に示すように、フィルムチ
ュ−ブ3の内面にゴム系,エラストマ等の軟質な弾性体
35を塗布することにより、より止水効果を持たせるこ
とができる。この場合は、反転挿入に先立ってフィルム
チュ−ブ3の内面に、例えば耐水性の加硫ゴムや熱可塑
性エラストマ,水膨張性ゴム等を1mm以下の厚さにな
るようコ−ティングして柔軟な弾性体35を形成してお
く。フィルムチュ−ブ3を既設管1内に反転挿入すると
、この弾性体35は既設管1の内面とフィルムチュ−ブ
3の間に挾まれた状態になり、樹脂パイプ4を軟化して
拡管し冷却する間、常に加圧された状態で保持され、ラ
イニング後も圧縮された状態になっている。したがって
ライニング後に樹脂パイプ4が管断面方向にわずかに熱
収縮したとしても既設管1のひび割れや継手部のずれ,
はずれを弾性体35で抑えることができ、地下水等の侵
入を抑えることができる。また、弾性体35を水との接
触によって体積が大きく増加する特性を有する水膨張性
弾性体で形成すると、より止水効果を発揮することがで
きる。また、長手方向の糸はナイロン繊維やポリエステ
ル繊維などを使ってストレ−トで伸びが少なく、円周方
向は伸長するようにル−ズに織り込んだり、あるいはエ
ラストマ系繊維を使って円周方向の一方向だけを弾性・
伸長する円筒形織布を形成し、この円筒形織布にゴム系
又は熱可塑性エラストマ系のエラストマをコ−ティング
して厚さが1mm以下で、既設管1内径よりやや小さな
外形を有するのフィルムチュ−ブ3を使用しても上記と
同様な効果を発揮することができる。
【0035】また、上記各実施例は樹脂パイプ4を拡径
するときに、樹脂パイプ4の端部空隙5引き込んだ内面
加熱ホ−ス21から樹脂パイプ4内に加熱流体を供給し
ながら弾性を有する拡管治具22で樹脂パイプ4を拡径
する場合について説明したが、図12に示すように、中
空拡管治具40の後端に内面加熱ホ−ス41を取付けて
樹脂パイプ4の内面を加熱しながら拡径しても良い。こ
の場合は管口19を内面加熱ホ−ス41が通る貫通孔を
有する止水栓42で密閉し、内面加熱ホ−ス41にスイ
ベル機構付きドラムを介して加熱加圧流体を供給し、供
給された加熱加圧流体を中空拡管治具40の先端開口4
3及内面加熱ホ−ス41の先端部に設けた複数の流体放
出口44から放出することにより樹脂パイプ4の内部を
加熱することができる。この場合、中空拡管治具40の
先端開口43から放出された加熱加圧流体は樹脂パイプ
4の端部空隙5を通って前方に送られ樹脂パイプ4の前
方を予備加熱する。また、内面加熱ホ−ス41の先端部
に設けた複数の流体放出口44から放出された加熱加圧
流体の圧力により中空拡管治具40に推進力を与えて、
中空拡管治具40を前進させて、樹脂パイプ4を順次拡
径する。
【0036】なお、この場合中空拡管治具40の前方に
図7に示した内面加熱ホ−ス21を配置し、内面加熱ホ
−ス41と内面加熱ホ−ス21を利用して樹脂パイプ4
の内面を加熱しても良い。
【0037】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、熱可塑
性樹脂パイプを既設管内に挿入するにあたり、まず耐熱
性と抗張力を有するフィルムチュ−ブを既設管内に圧力
流体で反転挿入することにより、反転面を進行させて既
設管内面をフィルムチュ−ブで覆いようにしたから、既
設管内に滞留している流体や空気を排除しながらフィル
ムチュ−ブを既設管内に挿入することができる。
【0038】このフィルムチュ−ブを反転面の進行によ
り、フィルムチュ−ブの後端に取付けられて加熱軟化し
ている熱可塑性樹脂パイプを既設管内に徐々に牽引挿入
することにより、軟化している熱可塑性樹脂パイプをフ
ィルムチュ−ブの内面に沿って既設管内に挿入するから
、軟化している熱可塑性樹脂パイプが既設管の継手部の
ずれ,はずれや裏波溶接の突起等に直接接触することな
しに既設管内に牽引挿入することができ、熱可塑性樹脂
パイプに疵を付けることを防止することができる。した
がって強度が均一な合成樹脂管を形成することができる
【0039】また、熱可塑性樹脂パイプを既設管全長に
わたってを挿入した後、熱可塑性樹脂パイプを加熱しな
がら管端部から徐除に拡管し既設管内面にフィルムチュ
−ブを介して合成樹脂管を形成することにより、滞留水
や空気溜りのない合成樹脂管を形成することができ流体
通路の有効断面積を大きくとることができる。
【0040】また、熱可塑性樹脂パイプとして既設管内
径の70%から既設管内径よりやや大きい外径の樹脂パ
イプを使用する場合には、円筒状の樹脂パイプを形成し
た後に断面積が小さくなるよう扁平加工を行った樹脂パ
イプをさらに加熱・軟化雰囲気中で両端が近接するよう
に彎曲させて断面が二重壁円形形状になるように加工し
て既設管内に牽引挿入することにより、樹脂パイプの牽
引挿入を抵抗なく容易に行うことができる。
【0041】また、フィルムチュ−ブの内面にゴム系,
エラストマ系の耐水性を有する軟質弾性材をコ−ティン
グして、反転挿入することによりフィルムチュ−ブの外
面を耐水性を有する軟質弾性材で覆うことができ、止水
性をより向上させることができる。
【0042】また、フィルムチュ−ブの後端に熱可塑性
樹脂パイプの外周全面を覆うフィルムチュ−ブを接続す
ることにより、加熱軟化した熱可塑性樹脂パイプを牽引
挿入するときの抗張力を増大させることができ、熱可塑
性樹脂パイプの厚さが不均一になることを防止すること
ができる。
【0043】さらに、熱可塑性樹脂パイプを拡管すると
きに、樹脂パイプの内外面を同時に加熱することにより
樹脂パイプを均一に拡管することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の実施例を示す断面図である。
【図2】樹脂パイプを示す斜視図である。
【図3】扁平樹脂パイプを示す斜視図である。
【図4】内張り材を示す斜視図である。
【図5】内張り材を挿入した既設管の縦断面図である。
【図6】樹脂パイプの拡径工程を示す断面図である。
【図7】樹脂パイプの拡径部の詳細を示す部分断面図で
ある。
【図8】樹脂パイプの再拡径工程を示す断面図である。
【図9】他の実施例に係る内張り材を示す斜視図である
【図10】図9に示した内張り材の樹脂パイプ部を示す
断面図である。
【図11】他の実施例に係るフィルムチュ−ブを示す斜
視図である。
【図12】樹脂パイプの拡径工程の他の実施例を示す部
分断面図である。
【符号の説明】
1      既設管 2      内張り材 3      フィルムチュ−ブ 4      樹脂パイプ 7      収納ケ−ス 8      導入ガイドホ−ス 9      曲管 10    加熱流体供給口 11    加熱流体発生装置 20    外面加熱ホ−ス 21    内面加熱ホ−ス 22    拡管治具 27    加熱流体発生装置 34    フィルムチュ−ブ 35    弾性体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  既設管内径より小さいか同じ程度の口
    径の熱可塑性樹脂パイプを既設管に挿入し、加熱加圧流
    体によって軟化膨張させて既設管内面にライニングする
    工法において、耐熱性と抗張力を有し、既設管の管長よ
    り長いフィルムチュ−ブの先端を環状に固定し、該フィ
    ルムチュ−ブの内側に圧力流体を供給して既設管内全長
    にわたって反転挿入しながら、上記フィルムチュ−ブの
    後端に取付けられた熱可塑性樹脂パイプを加熱軟化しつ
    つ既設管内に牽引挿入し、既設管全長にわたって熱可塑
    性樹脂パイプを挿入した後、熱可塑性樹脂パイプを加熱
    しながら拡管することを特徴とするライニング工法。
  2. 【請求項2】  上記熱可塑性樹脂パイプを既設管内径
    の70%から既設管内径よりやや大きい外径に形成した
    後、断面積が小さくなるよう扁平加工を行い、フイルム
    チュ−ブ内を牽引挿入するときに、加熱・軟化雰囲気中
    で扁平加工された両端が近接するように彎曲加工する請
    求項1記載のライニング工法。
  3. 【請求項3】  上記フィルムチュ−ブの内面にゴム系
    ,エラストマ系の軟質弾性材をコ−ティングした請求項
    1又は2記載のライニング工法。
  4. 【請求項4】  上記フィルムチュ−ブが長手方向には
    抗張力を有し、断面方向には弾性伸長する円筒形織布に
    ゴム系又は熱可塑エラストマ系の軟質弾性材を塗布した
    チュ−ブからなる請求項1又は2記載のライニング工法
  5. 【請求項5】  上記フィルムチュ−ブの後端に接続さ
    れ、熱可塑性樹脂パイプの外周全面を覆うフィルムチュ
    −ブを有する請求項1,2,3又は4記載のライニング
    工法。
  6. 【請求項6】  上記熱可塑性樹脂パイプの内外面を同
    時に加熱して拡管する請求項1,2,3,4又は5記載
    のライニング工法。
  7. 【請求項7】  上記熱可塑性樹脂パイプを拡管した後
    、熱可塑性樹脂パイプを加熱加圧流体で再度加熱加圧し
    、加圧しながら徐冷する請求項1,2,3,4,5又は
    6記載のライニング工法。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6283126A (ja) * 1985-10-09 1987-04-16 Mitsubishi Plastics Ind Ltd ライニング管の製法
JPS63270995A (ja) * 1986-10-15 1988-11-08 小川 清 配管内壁防錆方法および防錆用チユ−ブ

Patent Citations (2)

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