JPH04258357A - 横型ダイカストマシンの射出スリーブ給湯口と給湯口ブロックとの接口構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電磁ポンプ給湯装置等の
溶湯圧送装置で金型キャビティに給湯を行う横型ダイカ
ストマシンの射出スリーブ給湯口と給湯口ブロックとの
接口構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】横型ダイカストマシンの電磁ポンプによ
る給湯装置の例として、同一出願人による実公平２−２
５５６２号公報に開示されたものがある。

【０００３】図３に概略構造を示して説明すると、横型
ダイカストマシン４１は、固定および移動ダイプレート
４２，４３に夫々固定および移動金型４４，４５を取付
け、両金型４４，４５の合せ面に金型キャビティ４６を
形成し、固定金型４４を貫通し固定ダイプレート４２に
嵌入された射出スリーブ４７の内孔に射出プランジャ４
８を不図示の射出シリンダにより進退させるもので、保
持炉４９の溶湯５０が電磁ポンプ５１の作動により電熱
ヒータ５２で加温された給湯管５３を送給されて射出ス
リーブ４７の給湯口５４に接口したアダプタ（以下給湯
口ブロックという）５５を介して射出スリーブ４７に給
湯される構造となっており、保持炉４９から射出スリー
ブ４７まで連通した湯路を溶湯５０が流れて導入される
ため密閉状態の給湯となり外気に触れて酸化することを
最小限にして鋳造品質の安定化が達成されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
な電磁ポンプ給湯装置等の溶湯圧送装置で給湯を行う横
型ダイカストマシンにおいては、給湯口ブロック５５と
射出スリーブ給湯口５４の接口する部分の構造上、それ
らが固定ダイプレート４２の金型取付面とは反対の外側
に位置しているため射出スリーブ４７が比較的長くなっ
ている。従って、給湯された溶湯５０が射出スリーブ４
７内の容積に対し占める割合、即ち給湯充填率は約３０
％程度と低くなり射出スリーブ４７内の溶湯面上方の上
部空間５６に多量の空気を存在させることになる。この
ことは射出プランジャ４８が前進して溶湯５０が射出さ
れるとき、上部空間５６の多量の空気が溶湯５０と一緒
に射出され、金型キャビティ４６のゲート５７を通過す
る際に噴出状態となり溶湯に空気を巻き込み混入させ製
品に巣を生じるなどの品質低下の要因となっている。経
験的には空気の巻き込みを防止するために給湯充填率を
約８０％以上に高めることが必要とされており、射出ス
リーブ４７内の上部空間５６の空気を可能な限り少なく
することが課題となっている。また、高温の溶湯５０を
保温するために給湯管５３および給湯口ブロック５５を
電熱ヒータ５２などにより加温することが成されている
が、構造上から保温できる範囲に限度があり特に給湯口
５４近傍の保温について十分ではなく、温度低下による
溶湯５０の凝固、付着および給湯口５４の詰まりを生じ
るという問題が存在する。さらに給湯口ブロック５５は
脱着することがあり、作業条件の悪い場所で作業を行う
ことになるのでその作業性が問題となっている。

【０００５】上記のことに鑑みて成された本発明の目的
は、電磁ポンプ給湯装置等の溶湯圧送装置を備えた横型
ダイカストマシンにおいて、射出スリーブを可能な限り
短くして給湯充填率を高めるために、射出スリーブ給湯
口に接口させる給湯口ブロックの構造を小型化して給湯
口を固定ダイプレートの厚さ内に設けるとともに、給湯
口近傍の温度を高温に維持することや、給湯口ブロック
の脱着作業が容易なことなど本来要求されている課題を
併せて解決させた横型ダイカストマシンの射出スリーブ
給湯口と給湯口ブロックとの接口構造を提供することに
ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに成された本発明は、電磁ポンプ給湯装置等の溶湯圧
送装置により給湯を行う横型ダイカストマシンの射出ス
リーブ給湯口とそれに接する給湯口ブロックとの接口構
造において、一端が金型キャビティのゲートに開口する
とともに、他端部に設けた給湯口が固定金型を取付けた
固定ダイプレートの厚さ内に開口している射出スリーブ
と、前記給湯口の外側に同給湯口と同心に穿設された断
熱溝と、同断熱溝と前記給湯口の間に同給湯口に対し直
角に射出スリーブ外周面より穿設されて凹部を形成する
環状座と、一端が前記環状座にパッキンを挟んで押接さ
れ前記給湯口に連通するとともに他端を溶湯保温炉内の
溶湯を導出する給湯管に連通した通路を有する給湯口ブ
ロックと、同給湯口ブロックを断熱部材を介して一体的
に内設したケースと、同ケースの芯出し穴に着脱自在に
取付けられ前記給湯口ブロックの前記給湯口に対する芯
出しを行う案内軸と、同案内軸に穿設した溝に中央段付
軸部が嵌入され軸心を中心に回転動作のみ可能に取付け
られるとともに前記案内軸を直角に貫通し両端部から中
央に向けて右・左ネジを夫々螺刻された調整軸と、前記
固定ダイプレートの切欠き部内面に取付けるとともに同
取付面とは反対側に位置し前記ケースに対向する面に前
記調整軸に平行な中高部を有した傾斜面を両側に設けか
つ同中高部に前記案内軸を前記ケースとの着脱方向に案
内する穴部を設けた受け台と、一端面を前記ケースに他
端面を前記受け台の両傾斜面に摺接するとともに前記調
整軸の右・左ネジに螺合し同調整軸の回転により調整軸
方向に移動しクサビ作用をして前記ケースと前記受け台
との間の距離を調整し前記給湯口ブロックの前記給湯口
への着脱を行うクサビブロックとからなることを特徴と
した横型ダイカストマシンの射出スリーブ給湯口と給湯
口ブロックとの接口構造とする。

【０００７】この場合、前記断熱溝に電熱リングを挿設
し、また、給湯口の環状座と給湯口ブロックとの間に挟
んで押接される前記パッキンの外径を前記断熱溝の外周
径に合せ前記環状座が形成された凹部に前記パッキンを
嵌入可能にさせると好適である。

【０００８】

【作用】ケースに一体的に内設した給湯口ブロックが、
ケースの芯出し穴に嵌入した案内軸の溝に嵌入されて貫
通した調整軸を回転させ、調整軸に螺合したクサビブロ
ックをケースの面に摺接させて移動調整し、射出スリー
ブ給湯口凹部の環状座にパッキンを嵌入して押接・座着
される接口構造となり、給湯口の位置が固定ダイプレー
トの厚さ内におさまることにより、射出スリーブが短く
なり給湯充填率を高めることになる。

【０００９】また、給湯口に同心に穿設した断熱溝に挿
設した電熱リングにより、給湯口近傍の温度を高温に維
持することになる。

【００１０】給湯口ブロックの着脱に際は、上記のよう
に調整軸を回転させて調整軸に螺合したクサビブロック
を、ケースの面に摺接させてケースが移動可能となり、
案内軸をケースの芯出し穴から着脱し横移動することが
でき、さらに給湯口の環状座と給湯口ブロックの間に挟
むパッキンは断熱溝の外周に合せてあり環状座の形成さ
れた凹部に嵌入されており、着脱作業が容易に行えるこ
とになる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照しな
がら詳細に説明する。

【００１２】第１図において、１０は射出スリーブで、
固定ダイプレート１２に取着された固定金型１３に嵌着
されていて、一端が不図示の金型キャビティのゲートに
開口し、他端の溶湯供給用の給湯部が固定ダイプレート
１２の厚さＴ内になるように構成されている。１４は射
出プランジャで、不図示の射出シリンダに連結されて射
出スリーブ１０内を進退可能に嵌入されており、給湯さ
れた溶湯を押出して不図示の金型キャビティに加圧鋳造
する。

【００１３】１５は給湯管で不図示の電磁ポンプ給湯装
置に連通し溶湯保温炉から溶湯が圧送される。給湯管１
５の外周には電熱ヒータなどを巻き付けて加温されてい
る。給湯装置は電磁ポンプ給湯装置に限定するものでは
なく、空圧加圧給湯装置あるいは真空給湯装置の場合に
も適用される。

【００１４】１６は射出スリーブ１０に穿設された射出
スリーブ給湯口で、１７は射出スリーブ給湯口１６の外
側に同心で穿設された環状の断熱溝である。断熱溝１７
の底部と射出スリーブ１０内周面との間の厚さｔを射出
スリーブ１０の強度の上で許容する限り小とし熱伝導に
係る断面積を小さくして高温の給湯口１６から低温の射
出スリーブ１０側への熱伝導を少なくし給湯口１６の温
度低下による溶湯の凝固、付着および給湯口１６の詰ま
りを防止している。

【００１５】給湯口１６と外側の断熱溝１７との間には
同給湯口１６に対し直角に射出スリーブ１０外周面より
穿設されて凹部を形成する環状座１８を設け、肉厚ａと
幅ｈの環状部を形成して強度を維持できるよう設計する
ことにより、給湯口ブロック１９の押接による環状座１
８の変形、破損を防止することができる。

【００１６】前記給湯口ブロック１９は耐溶湯セラミッ
クス材で形成しており、内部にＬ字形の通路２０が貫設
され一端を前記給湯口１６に押接するテーパ部２１の端
面に開口し他端を給湯管１５に接続している。給湯口ブ
ロック１９はテーパ部２１の端面をパッキン２２を挟ん
で環状座１８に押接・座着することにより給湯口１６に
接合されている。

【００１７】前記パッキン２２は外径が前記断熱溝１７
の外周径Ｄと同一径に合せてあり、給湯口ブロック１９
を給湯口１６の環状座１８に押接・座着する際、ずれた
り脱落したりすることのないようになっている。

【００１８】２３はケースでステンレス鋼などの耐熱鋼
からなり、断熱板２４などの断熱手段を介して前記給湯
口ブロック１９を一体的になって内設している。

【００１９】２５は案内軸で、上端の突起部２６は前記
ケース２３の芯出し用穴３６に着脱自在に嵌入して給湯
口ブロック１９の給湯口１６に対する芯出し機能を有し
、下端からは十字形に溝２７が穿設されている。

【００２０】２８は調整軸で、中央段付軸部２９を前記
溝２７に挿入され軸心を中心に回転のみ自在とし、かつ
案内軸２５を直角方向に貫通し、中央段付軸部２９の両
側を右・左ネジに螺刻し、受け台３３に軸支されている
。

【００２１】３０は一対のクサビブロックで前記調整軸
２８の両側の右・左ネジにそれぞれ螺合するとともに、
その一側の面３１は前記ケース２３の面に摺接し、他側
は傾斜面３２となっていて前記受け台３３の傾斜面３４
に摺接している。

【００２２】前記受け台３３は固定ダイプレート１２に
形成された切欠き部３７内面に取着されており、前記調
整軸２８に平行な中高部を設けて両側に前記傾斜面３４
を形成し、かつ前記中高部に前記案内軸２５を案内する
穴３８を設けている。

【００２３】従って、前記調整軸２８を回転させると螺
合した右・左ネジによりクサビブロック３０は調整軸２
８の軸方向に進退し、前記傾斜面３２と３４および面３
１とケース２３の面の間で摺接して固定の受け台３３に
対してケース２３を移動調整し、給湯口ブロック１９を
給湯口１６の環状座１８に対し押接・座着することがで
きる。

【００２４】第２図は第１図で説明した実施例の射出ス
リーブ給湯口１６の部分に関する別の実施例を図示し、
環状断熱溝１７に電熱リング３５を挿設して巻き付け不
図示の電源に接続し、通電加熱させて給湯口１６の部分
を高温に維持する構造としているもので、給湯口１６の
部分の温度低下による溶湯の凝固、付着および給湯口１
６の詰まりを防止する機能を向上させている。

【００２５】このようにして、固定ダイプレート１２の
設けられた切欠き内面に取着された受け台３３にケース
２３を介して給湯口ブロック１９を保持して給湯口１６
に接口させる構造とし、給湯口１６を固定金型１３の方
へ可能な限り近付け射出スリーブ１０を短くして、給湯
充填率を高くすることができる。

【００２６】また、給湯口ブロック１９を着脱する際は
、前述のように調整軸２８を回転させて右・左ネジで両
側に螺合するクサビブロック３０を受け台３３の傾斜面
３４とケース２３の面との間で摺接して移動させて固定
ダイプレート１２に取着した固定の受け台３３に対して
ケース２３を移動調整することにより受け台３３の穴３
８に案内された案内軸２５の上端の突起部２６をケース
２３の芯出し用穴３６から着脱し、給湯口ブロック１９
をケース２３ごと横移動させることにより行うことがで
きる。

【００２７】さらに、射出スリーブ給湯口１６の環状座
１８と給湯口ブロック１９との間に挟むパッキン２２の
外径を断熱溝１７の外周径Ｄに合せるとともに、環状座
１８の高さｈを断熱溝１７の外周壁の高さＨより低くし
凹部を形成してパッキン２２を嵌入可能な構造とし、給
湯口ブロック１９を着脱する際のパッキン２２の芯ずれ
や脱落を防止して作業性を良くしている。

【００２８】

【発明の効果】以上述べたように本発明は、電磁ポンプ
給湯装置等の溶湯圧送装置により給湯を行う横型ダイカ
ストマシンにおいて、射出スリーブ給湯口に接口させる
給湯口ブロックの構造を小型化して、固定ダイプレート
の厚さ内に挿入し給湯口を固定金型の方へ近付けて射出
スリーブを短くし、溶湯が射出スリーブ内に給湯された
ときの溶湯面上方の空間容積を小さくして空気量を少な
くし、給湯充填率を高めることができるため、溶湯が射
出される際の空気の巻み込み混入を著しく減少させ、製
品の品質低下を防止することができる。

【００２９】また、給湯口に設けた断熱溝に電熱リング
を挿設して給湯口の部分を加熱させるため、温度低下に
よる溶湯の凝固、付着および給湯口の詰まりを防止する
ことができる。

【００３０】さらに、ケースに一体的に内設した給湯口
ブロックは、調整軸を回転し螺合したクサビブロックを
ケースと受け台の間で摺接させて移動可能にするととも
に、射出スリーブ給湯口に設けた環状座に形成された凹
部に環状座と同径のパッキンを嵌入して押接・座着させ
る接口構造となっているため、給湯口ブロックの脱着作
業が容易に行なえるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す断面図である。

【図２】射出スリーブ給湯口の部分に関する別の実施例
を示す断面図である。

【図３】従来の横型ダイカストマシンの電磁ポンプ給湯
装置の概略構造を示す断面図である。

【符号の説明】

１０　　射出スリーブ １２　　固定ダイプレート １６　　射出スリーブ給湯口 １７　　断熱溝 １８　　環状座 １９　　給湯口ブロック ２２　　パッキン ２３　　ケース ２５　　案内軸 ２８　　調整軸 ３０　　クサビブロック ３３　　受け台 ３５　　電熱リング

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　電磁ポンプ給湯装置等の溶湯圧送装置
   により給湯を行う横型ダイカストマシンの射出スリーブ
   給湯口とそれに接する給湯口ブロックとの接口構造にお
   いて、一端が金型キャビティのゲートに開口するととも
   に、他端部に設けた給湯口が固定金型を取付けた固定ダ
   イプレートの厚さ内に開口している射出スリーブと、前
   記給湯口の外側に同給湯口と同心に穿設された断熱溝と
   、同断熱溝と前記給湯口の間に同給湯口に対し直角に射
   出スリーブ外周面より穿設されて凹部を形成する環状座
   と、一端が前記環状座にパッキンを挟んで押接され前記
   給湯口に連通するとともに他端を溶湯保温炉内の溶湯を
   導出する給湯管に連通した通路を有する給湯口ブロック
   と、同給湯口ブロックを断熱部材を介して一体的に内設
   したケースと、同ケースの芯出し穴に着脱自在に取付け
   られ前記給湯口ブロックの前記給湯口に対する芯出しを
   行う案内軸と、同案内軸に穿設した溝に中央段付軸部が
   嵌入され軸心を中心に回転動作のみ可能に取付けられる
   とともに前記案内軸を直角に貫通し両端部から中央に向
   けて右・左ネジを夫々螺刻された調整軸と、前記固定ダ
   イプレートの切欠き部内面に取付けるとともに同取付面
   とは反対側に位置し前記ケースに対向する面に前記調整
   軸に平行な中高部を有した傾斜面を両側に設けかつ同中
   高部に前記案内軸を前記ケースとの着脱方向に案内する
   穴部を設けた受け台と、一端面を前記ケースに他端面を
   前記受け台の両傾斜面に摺接するとともに前記調整軸の
   右・左ネジに螺合し同調整軸の回転により調整軸方向に
   移動しクサビ作用をして前記ケースと前記受け台との間
   の距離を調整し前記給湯口ブロックの前記給湯口への着
   脱を行うクサビブロックとからなることを特徴とする横
   型ダイカストマシンの射出スリーブ給湯口と給湯口ブロ
   ックとの接口構造。
2. 【請求項２】　　前記断熱溝に電熱リングを挿設したこ
   とを特徴とする請求項１記載の射出スリーブ給湯口と給
   湯口ブロックとの接口構造。
3. 【請求項３】　　給湯口の環状座と給湯口ブロックとの
   間に挟んで押接される前記パッキンの外径を前記断熱溝
   の外周径に合せ前記環状座が形成された凹部に前記パッ
   キンを嵌入可能にさせたことを特徴とする請求項１およ
   び２記載の射出スリーブ給湯口と給湯口ブロックとの接
   口構造。