JPH0744365Y2 - 連続鋳造装置 - Google Patents

連続鋳造装置

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JPH0744365Y2
JPH0744365Y2 JP1989000624U JP62489U JPH0744365Y2 JP H0744365 Y2 JPH0744365 Y2 JP H0744365Y2 JP 1989000624 U JP1989000624 U JP 1989000624U JP 62489 U JP62489 U JP 62489U JP H0744365 Y2 JPH0744365 Y2 JP H0744365Y2
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casting
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英夫 金子
初義 神代
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Kawasaki Motors Ltd
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Kawasaki Jukogyo KK
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、タンディッシュとモールドとを密に接続す
る方式の、多ストランド型(モールド以下の鋳造ライン
を複数そなえるもの)連続鋳造装置に関するものであ
る。
[従来の技術] 多ストランド型の連続鋳造装置は、1つのタンディッシ
ュに貯留した溶湯(溶融金属)から複数条の鋳片を一度
に得ることができて生産性が高いため、鋳用の縦型連続
鋳造においてすでに広く普及しており、8ストランドの
装置も現に稼働している。周知のように縦型連続鋳造装
置は、溶湯を、タンディッシュ下部の出湯孔に取り付け
た注湯ノズルから、その下方に配置したモールド(冷却
鋳型)内に注いで鋳片としたうえ、これをピンチロール
などの引抜き手段で引き出すものである。なお上記の注
湯ノズルは、モールドには接触しないようにその開口内
に挿入される。ストランド数が複数の場合は、ストラン
ドごとに鋳造の開始・終了などをコントロールできるよ
う、上記したタンディッシュの出湯孔と注湯ノズルとの
間にスライディングゲート装置が取り付けられる。
スライディングゲート装置は、溶融金属の通過孔をもつ
2枚または3枚の耐熱プレートを重ね合わせ、そべての
孔位置が一致することにより溶湯が通り、孔位置がずれ
ることにより遮断されるようにしたものである。この作
用をなすために、各プレートの摺動面は平滑に仕上げら
れて互いに挟圧されたうえ、うち1枚の動作プレート
(2枚プレートのものでは下プレート、3枚プレートの
ものでは中間のプレート)が油圧シリンダなどの駆動手
段に連結されてスライドするようになっている。上記の
縦型連続鋳造装置においては、タンディッシュの出湯孔
に上プレートが取り付けられるとともに、下プレートに
注湯ノズルが接続されて使用される。なお、2枚プレー
トのものは動作プレート(下プレート)とともに注湯ノ
ズルが移動するので、モールドの開口寸法(鋳片の断面
寸法に等しい)が小さくて注湯ノズルの移動しろがない
場合には、上プレートに対する下プレートの位置が変わ
らない3枚プレートのものが使用される。
ところで近年、タンディッシュとモールドとを密に接続
する方式の連続鋳造装置が注目を集めている。この方式
は、タンディッシュの出湯孔に、ブレークリング(後
述)などの接続耐火物を介してモールドを直結するもの
で、タンディッシュからモールドへ至る間に空気接触に
よる溶湯の酸化がないので鋳片の清浄度が高い、モール
ド内にもタンディッシュの溶湯圧に等しい高い内圧が作
用するので凝固殻がモールド壁に密着して形状精度の高
い鋳片が形成される、などの特長を有している。モール
ド(の軸線)を水平に配備した水平連続鋳造用の装置と
してすでに実用化されているが、縦型連続鋳造にこの方
式を採用することも検討され始めている。
こういった、いわば密接方式の連続鋳造装置において
も、タンディッシュとモールドとの間にはスライディン
グゲート装置が適用される。鋳造末期におけるモールド
内へのスラグ流入の防止や、非常時の鋳造停止のため
に、1ストランドのみの連続鋳造装置にもゲート装置の
配備されることがあるが、ストランドが2以上の場合に
は、前述したのと同じ理由によりゲート装置が不可欠で
あるといってよい。水平連続鋳造装置にゲート装置が使
用された例は、特開昭54−16333号や特開昭58−86957号
などに示されている。
上記方式の連続鋳造装置にスライディングゲート装置が
配備されるときは、タンディッシュの出湯孔に上流側
(上)プレートが取り付けられるとともに、下流側
(下)プレートに前記接続耐火物が直結されてモールド
につながるのが普通である。接続耐火物がモールドに対
し密に固定されているので、2枚プレートのものは適用
されず、3枚プレートのスライディングゲート装置が使
用される。この3枚プレートのゲート装置は、前述の縦
型連続鋳造に用いられるのと同じく、上流側プレートと
下流側プレートとにより中間の動作プレートを挟圧し、
上流側プレートに対して下流側プレートが変位しないよ
うにしたものである。そして、高い内圧が作用するにも
かかわらず溶湯の漏出を避ける必要があるため、同装置
の各プレート間のほかタンディッシュ出湯孔と上流側プ
レートとの間、下流側プレートと接続耐火物との間、お
よび接続耐火物からモールドに至る間は、それぞれ緊密
に接続される。
[考案が解決しようとする課題] 上記のような密接方式で、タンディッシュ・モールド間
にスライディングゲート装置を介装して多ストランドの
連続鋳造装置を構成する場合、従来は、鋳造中のタンデ
ィッシュの熱膨張にともなってつぎの不都合が生じた。
すなわち、タンディッシュが熱膨張してその出湯孔位置
が変位することにより、これとモールドの間に介装され
たゲート装置や接続耐火物に支障をきたすのである。こ
れは、出湯孔(多ストランドなので当然に複数であ
る)は、モールド以下の鋳造ライン(引抜き装置や搬送
装置などを含む)に合わせて、同ラインの設備寸法に応
じた間隔をおいて設けられるので、タンディッシュの熱
膨張によってその間隔が広がり、鋳造前の位置からいく
らか変位すること、鋳造中のモールドは、それ以下の
鋳造ラインに軸心を合わせる必要があるので、タンディ
ッシュの長手方向へは変位しないこと、前述したよう
に、接続耐火物はモールドに固定されてゲート装置の下
流側プレートと緊密に接続されていること、および、
やはり前述のように、ゲート装置は、上流側プレートが
出湯孔に取り付けられ、下流側プレートがこれに対して
相対変位しない構造であって、下流側プレートまでが出
湯孔とともに変位すること−が原因である。したがっ
て、タンディッシュに高温の溶湯を保持させて一定時間
以上の鋳造を続けると、上記のように熱膨張してタンデ
ィッシュ・モールド間にずれが生じ、その間に介装した
ゲート装置や接続耐火物に無理な力が作用する結果、下
流側プレートや接続耐火物が破損したりこれら接続部分
の緊密性が損なわれたりする。
上記のについては、ストランド数が多くなってタンデ
ィッシュが長くなるとその熱膨張量も増大するので、基
準点(タンディッシュの位置を規制した箇所)から離れ
た位置にある出湯孔の変位量は当然に大きくなる。タン
ディッシュ・モールド間密接方式の連続鋳造装置が、水
平連続鋳造の形態で実現されながらも多ストランド型と
してほとんど実用化されないのは、こういった熱膨張変
位による上記の問題点を解消できないことに基づくとさ
え言われている。
[考案の目的] この考案は、タンディッシュが熱膨張してその出湯孔が
変位しても、これとモールドとの間に介装されたスライ
ディングゲート装置や接続耐火物に支障をきたすことの
ない連続鋳造装置を提供し、上記した密接方式の多スト
ランド化にともなう問題点を解消しようとするものであ
る。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するため、この考案の連続鋳造装置で
は、タンディッシュと各モールドとの間に介装する3枚
プレートのスライディングゲート装置につき、動作プレ
ートを挟圧した状態で上流側プレートと下流側プレート
とがタンディッシュの長手方向に相対変位可能な構造と
したうえ、鋳造中は、上流側プレートがタンディッシュ
に対して変位せず、下流側プレートがモールドに対して
変位しないようにした。いいかえれば本考案は、ゲート
装置の構造とその取付け態様を、密接方式でない旧来の
縦型連続鋳造におけるものから変更することにより、前
述の不都合をもたらした原因のうち前記を取り除くも
のである。
[作用] この考案の連続鋳造装置によれば、鋳造中にタンディッ
シュが熱膨張してその出湯孔位置が変位し、出湯孔とと
もに上流側プレートの位置が変わっても、下流側プレー
トのモールドに対する位置は変わらないので、下流側プ
レートや、これと緊密に接続されてモールドに固定され
ている接続耐火物を破損したり、その接続部分の緊密性
を損なったりすることがない。またスライディングゲー
ト装置については、3枚のプレートが平滑面で互いに挟
圧された状態のまま、上流側プレートと下流側プレート
とがタンディッシュの長手方向に相対変位可能な構造な
ので、上記の熱膨張によって上流側プレートに対する下
流側プレートの位置がずれても支障はない。つまり本装
置は、鋳造中のタンディッシュ(出湯孔)・モールド間
のずれを、スライディングゲート装置のプレート相互の
摺動によって無理なく吸収するわけである。なお、この
摺動によって各プレートの溶湯通過孔の位置も多少ずれ
るが、通過孔の径(鋳片の断面寸法よりやや小さく設定
される)が出湯孔の変位量(一般には数mmの範囲内)に
比べて十分に大きい場合には、鋳造中、モールドへの溶
湯の流入が妨げられることはない。
[実施例] 第2図はこの考案の実施例に関する連続鋳造装置の平面
図、第1図は第2図におけるI部の拡大断面図である。
図示の装置は鋼用の水平連続鋳造装置であり、第2図の
ように、1つのタンディッシュ10に対し、モールド40、
搬送装置50、引抜き装置60および鋳片切断装置(図示せ
ず)などからなる鋳造ラインを4組そなえる4ストラン
ドの装置である。4組の鋳造ラインは、互いに干渉せぬ
ようタンディッシュ10の長手方向に間隔(この例では中
心間が1500mm)をおいて平行に配備されており、右から
順に第1〜第4ストランドと名付けられている。そして
鋳造中は、タンディッシュ10と各モールド40の上流端と
が、スライディングゲート装置20および接続耐火物30を
介して密に接続される。なお図において、Aは溶鋼、B
は鋳片であり、タンディッシュ10に貯留された溶鋼Aが
モールド40内で冷却・凝固させられて鋳片B(直径100m
mの円形断面をもつもの)となり、水平ガイドロール51
および縦ガイドロール52を配列した搬送装置50上を、ピ
ンチロール61、駆動モータ62および減速機63からなる引
抜き装置60により引き抜かれて送り出される状態を示し
ている。
モールド40は鋳造ライン上に固定されているが、鋳造を
始める前にはタンディッシュ10とモールド40との接続を
解いて両者間の各種消耗品(接続耐火物30など)を取り
替える必要があるので、タンディッシュ10はストランド
方向(図の上下方向)に移動可能なように設置されてい
る。すなわちタンディッシュ10の底部外側には、タンデ
ィッシュ10本体の支持手段、移動手段および位置規制手
段(いずれも図示せず)が配備されている。位置規制手
段としては、タンディッシュ10本体の熱膨張を考慮し、
その長手方向の中央位置に鋳造ラインと平行な1条のガ
イドレールが敷設されている。
第1図に示すように、タンディッシュ10は、高温の溶鋼
Aを受けるため鉄皮11の内側に耐火物12を張ったもので
あるが、出湯孔として開口13aをもつノズル13を、モー
ルド40の軸心に合わせた位置に取り付けられている。
タンディッシュ10にはスライディングゲート装置20が取
り付けられ、その上流側プレート21が上記ノズル13の前
面に密着している。スライディングゲート装置20は、上
流側プレート21、動作プレート(中間プレート)22およ
び下流側プレート23からなる3枚のプレートが、フレー
ム25の前面にボルト26とナット29で挟圧されて一体とな
り(この詳細は後述する)、うち動作プレート22が、フ
レーム25の一端に固着された油圧シリンダ24(第2図)
の伸縮ロッド24aに連結されて摺動するようになったも
のである。上記3枚のプレートは、耐熱性の高いセラミ
ックによりそれぞれに溶湯通過孔をもつ板状に形成さ
れ、摺動面が平滑に仕上げられて互いに密着しているの
で、シリンダ24の伸縮に応じて動作プレート22が摺動す
ることにより、溶鋼Aの通過・遮断をコントロールでき
る。なお、上流側プレート21は図のようにフレーム25に
はめ込まれ、フレーム25は鉄皮11に植え込まれたスタッ
ドボルト(図示せず)により取り付けられて、いずれも
タンディッシュ10に固定されている。
モールド40の上流端には、ブレークリング31が先端部を
嵌入した状態で取り付けられ、その上流側端面には中間
リング32が密着され、押え板33およびボルト34により固
定されている。前述したように、これらはタンディッシ
ュ10を接続する前にモールド40に対して装着される。そ
して鋳造の直前には、中間リング32の上流側端面に未固
化の不定形耐火物35が塗り付けられたうえ、タンディッ
シュ10が移動して上記下流側プレート23と中間リング32
とが接続される。そして不定型耐火物35は、こののち鋳
造までに予熱されて固化する。なおブレークリング31、
中間リング32および不定形耐火物35は、一般に接続耐火
物30と総称され、タンディッシュ10・モールド40間を溶
鋼Aが漏出せぬように密封する役目を負う。とくにブレ
ークリング31には、その前端面をもって溶鋼Aの凝固開
始点を定めるという重要な役目もあるため、その材質、
寸法および取付け精度には特別な注意が払われている。
モールド40は、鋳片Bの断面形状に応じた開口をもつ銅
合金製の鋳型41、その外側の水冷ジャケット42および両
者間の整流管43を図のように組み合わせたものである。
熱伝導のよい鋳型41が水冷されているので、供給される
溶鋼Aはこれに接触し冷却されて鋳片Bになる。
この連続鋳造装置においては、タンディッシュ10の熱膨
張にともなう不都合をなくすため、スライディングゲー
ト装置20とその取付け態様に関して下記の工夫を施して
いる。すなわち、 (a)3枚のプレート21、22、23を挟圧する前記のボル
ト26は、水平方向(タンディッシュ10の長手方向)に揺
動自在なようにフレーム25に枢着し、これに球面座27を
嵌挿してその球面部を下流側プレート23に当接させると
ともに、その背面に皿ばね28を介装したうえナット29を
締め込んだ。これにより、プレート21、22、23がナット
29の締付け力(つまり皿ばね28の反力)で挟圧された状
態で、下流側プレート23は上流側プレート21に対し相対
的に変位できることになる。
(b)先端部がタンディッシュ10寄りに延びたブラケッ
ト45をモールド40(ジャケット42)に取り付け、タンデ
ィッシュ10とモールド40とを接続したときにはその先端
部が下流側プレート23の位置を規制するようにした。つ
まりこのブラケット45によって、下流側プレート23の位
置はその溶湯通過孔がモールド40の軸心に一致するよう
に定められ、鋳造中にも変位しない。
前述のように上流側プレート21は、フレーム25とともに
タンディッシュ10に固定されているので、鋳造中はタン
ディッシュ10の熱膨張とともに変位するが、上記(a)
および(b)の工夫を施したために、下流側プレート23
は、モールド40および接続耐火物30に対して変位するこ
とがない。
これに関して定量的に説明するとつぎのようになる。鋼
の連続鋳造に用いるタンディッシュ(1500℃前後の溶湯
(溶鋼)を受けるもの)の場合、一般的には、溶湯を受
けたのちは常温時に比べて1mあたり3mm程度その長さが
膨張する。この鋳造装置のストランド間隔は1500mmであ
るため、タンディッシュ10の中央部(長手方向の位置が
規制された箇所)から第2・第3ストランドのノズル13
までの距離は750mm、同じく第1・第4ストランドのノ
ズル13までの距離は2250mmである。したがって、ノズル
13およびその前面に固定された上流側プレート21が鋳造
中のタンディッシュ10の熱膨張にともなって変位する量
は、第1および第4ストランドにおいて最大で、約6.8m
m(=2250mm×3mm/1000mm)になる。しかしながら、上
記(a)、(b)を施したこの連続鋳造装置において
は、上流側プレート21の変位に拘わらず下流側プレート
23はモールド40から変位しないので、上記の熱膨張変位
はゲート装置20のプレート21、22、23の間の摺動によっ
て吸収され、接続耐火物30などに無理な力を作用するこ
とがない。なお、各プレートの溶湯通過孔はモールド40
の開口径(鋳片の直径=100mm)を考慮して60mm径とし
ているため、上記の摺動による溶湯通過孔の心ずれが溶
鋼Aの流入を妨げることはない。またこのときゲート装
置20の挟圧用ボルト26については,フレーム25への枢着
点から球面座27まで(この間は90mm)が、上記の摺動量
だけ変位し、4.3°(=tan-1(6.8mm/90mm))だけ傾く
ことになるが、この程度の角度変位に対しては球面座27
の球面部が有効に作用し、プレート間の挟圧力はほとん
ど変化しない。
特定のストランドの鋳造を終了ためには、そのストラン
ドにおけるゲート装置20の動作プレート22を、シリンダ
24により動作させて、溶鋼Aを遮断すればよい。上記の
ようにプレート間の挟圧力変化がわずかなので、プレー
ト22の動作はスムーズである。
続いて、この考案に関する他の実施例を紹介する。
第3図は第2実施例としての水平連続鋳造装置の、第1
図に対応する部分の水平断面図である。この連続鋳造装
置では、スライディングゲート装置120がモールド140の
側に取り付けられている。すなわちゲート装置120の3
枚のプレート121、122、123は、モールド140に固設した
ブラケット145に対し、挟圧用のボルト126、皿ばね128
およびナット129を用いて組み付けられ、動作プレート1
22に連結されたシリンダ(図示せず)もモールド140に
設けた他のブラケット(図示せず)で保持されている。
したがって鋳造の前後には、タンディッシュ110が後退
(図の上方へ移動)することにより、ノズル113と上流
側プレート121との間が分離される。なお131、132は接
続耐火物であるが、モールド140・タンディッシュ110の
接続前から下流側プレート123に密着されることから、
不定形耐火物が省略され、また形状も第1実施例とはや
や異なっている。
この連続鋳造装置においては、タンディッシュ110の熱
膨張にともなう不都合を避けるため、前述の(a)、
(b)に代えて下記の処置(a′)、(b′)を施して
いる。すなわち、 (a′)3枚のプレート121、122、123が挟圧された状
態で、上流側プレート121が下流側プレート123に対し相
対変位できるように、プレート121の前記ボルト126の挿
通孔121aを水平方向(タンディッシュ110の長手方向)
に長寸の長穴とした。
(b′)下流側プレート123がブラケット145にはめ込ま
れてモールド140から変位しないのに対し、上流側プレ
ート121がタンディッシュ110のノズル113に合致して変
位しないように、プレート121の周囲に当接する突出部1
11aをタンディッシュ110の鉄皮111に形成した。
これら(a′)、(b′)を施したことにより、この連
続鋳造装置においても、タンディッシュ110が熱膨張し
てノズル113の位置が変わっても、その変位はゲート装
置120のプレート121、122、123の間の摺動によって吸収
され、他の部分に無理な力が作用しない。
つぎに第4図は、第3実施例としての水平連続鋳造装置
の側面図(一部は断面で示す)であり、タンディッシュ
から外側ストランドのモールドまでの部分を側面視した
ものである。この連続鋳造装置では、タンディッシュ21
0が地上(床面上)に固定配置され、スライディングゲ
ート装置220およびモールド240は、それぞれが鋳造方向
(図の左右)に移動可能なように設置されている。つま
りゲート装置220は、3枚のプレート221、222、223がフ
レーム225内に組み付けられたうえ、そのフレーム225
が、地上に固定した支持枠252により直線動ベアリング2
51を介して鋳造方向に移動可能に支持されている。ま
た、動作プレート222の駆動用シリンダ(図示せず)も
フレーム225の側方に取り付けられている。そしてモー
ルド240は、支持架台(図示せず)上に載置されたう
え、地上に固定した移動用シリンダの伸縮ロッド246に
連結されて移動可能になっている。このため鋳造の前後
には、モールド240およびゲート装置220が鋳造方向に移
動し、モールド240(接続耐火物230)とゲート装置220
との間、ゲート装置220とタンディッシュ210との間の2
箇所が分離または接続される。
この連続鋳造装置においては、前述したのと同じ観点か
ら、下記の処理を施している。
(a″)ゲート装置220の上記3枚のプレート221、22
2、223は、各プレートの側方(紙面と直角方向)への摺
動しろを残した状態、つまりフレーム225の側部との間
に十分なすき間のある状態でフレーム225内にはめ込
み、上下部分をその板厚方向に押え板225aで挟圧してい
る。この押え板225aは、コイルスプリング228を介装し
たボルト226によりフレーム225に取り付けている。した
がって、前記第1、第2実施例と同様に、上流側プレー
ト221と下流側プレート223とは,動作プレート222を挟
圧した状態で側方に相対変位することができる。
(b″)タンディッシュ210には上流側プレート221の位
置規制用ブラケット210aを設け、モールド240には下流
側プレート223の位置規制用ブラケット245を取り付け
た。鋳造に際して、図のようにタンディッシュ210から
モールド240までを接続したとき、これらのブラケット2
10a、245は、ゲート装置220の各プレートとフレーム225
の側部との間のすき間に入ってそれぞれプレート221、2
23の側面に当接するので、鋳造中には上流側プレート22
1をタンディッシュ210から変位させず、下流側プレート
223をモールド240から変位させない。
これら(a″)、(b″)を施したことにより、やはり
この連続鋳造装置においても、タンディッシュ210が熱
膨張してノズル213が側方に変位しても、その変位はゲ
ート装置220のプレート間の摺動によって無理なく吸収
されることになる。
以上、3つの実施例を紹介したが、この考案に基づけば
下記のように実施することもできる。
すなわち、 イ)例にあげた4ストランドに限らず、2以上の複数の
ストランドの装置として実施できる。また1ストランド
の場合でも、タンディッシュが側端部分で位置規制され
るためその熱膨張で出湯孔が変位するときには、本考案
を適用することにより複数ストランドの場合と同じ効果
が得られる。
ロ)以上で接続耐火物と称したものは、スライディング
ゲート装置とともにタンディッシュ・モールド間を接続
するものであり、適宜、形状および配設箇所を改変でき
る。したがって、これをタンディッシュの出湯孔とゲー
ト装置との間に介装したり、ゲート装置のプレートに一
体化したりすることも可能である。そういった改変を進
めると、ゲート装置を2枚あるいは4枚以上のプレート
で構成するなどの例もさほどの困難をともなわずに実現
される。
ハ)実施例に示した水平連続鋳造装置に限らず、タンデ
ィッシュとモールドとが密に接続される方式の縦型連続
鋳造装置においても実施できる。鋼の鋳造用に限定され
ないことはもちろんである。
[考案の効果] この考案の連続鋳造装置によれば、つぎの効果がもたら
される。
1)鋳造中にタンディッシュが熱膨張してその出湯孔位
置が変わっても、タンディッシュ・モールド間に介装さ
れる耐火物やスライディングゲート装置を破損したり、
その接続部分のの緊密性を損なったりすることがない。
したがって、タンディッシュとモールドとを密に接続す
る方式の、多ストランド型鋳造装置の実用化を容易にす
る。
2)タンディッシュの出湯孔(ノズル)とモールドとの
ずれ(軸心の不一致)が許容されるので、消耗品である
ノズルの取付け位置精度が緩和され、事前作業が迅速化
される。
【図面の簡単な説明】
図面はいずれもこの考案の実施例に関するものである。
第1図および第2図は第1実施例を示し、第1図はタン
ディッシュからモールドまでの水平断面図(第2図にお
けるI部の拡大断面図)、第2図は水平連続鋳造装置の
平面図である。第3図は第2実施例に関して第1図に対
応する水平断面図、第4図は第3実施例に関するタンデ
ィッシュ・モールド間の側面図である。 10,110,210…タンディッシュ、20,120,220…スライディ
ングゲート装置、21,121,221…上流側プレート、22,12
2,222…動作プレート、23,123,223…下流側プレート、4
0,140,240…モールド。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】モールド以下の鋳造ラインを1つのタンデ
    ィッシュの長手方向に間隔をおいて複数配備し、各モー
    ルドは、動作プレートが上流側プレートと下流側プレー
    トとで挟圧されたスライディングゲート装置を介して、
    上記タンディッシュに密に接続する連続鋳造装置におい
    て、 上記の各スライディングゲート装置は、動作プレートを
    挟圧した状態で上流側プレートと下流側プレートとがタ
    ンディッシュの長手方向に相対変位可能な構造としたう
    え、 鋳造中は、上流側プレートがタンディッシュに対して変
    位せず、下流側プレートがモールドに対して変位しない
    ようにしたことを特徴とする連続鋳造装置。
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