JPH04258349A - 水平回転連続鋳造開始方法およびトップ処理方法ならびに装置 - Google Patents
水平回転連続鋳造開始方法およびトップ処理方法ならびに装置Info
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- JPH04258349A JPH04258349A JP1870191A JP1870191A JPH04258349A JP H04258349 A JPH04258349 A JP H04258349A JP 1870191 A JP1870191 A JP 1870191A JP 1870191 A JP1870191 A JP 1870191A JP H04258349 A JPH04258349 A JP H04258349A
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Landscapes
- Continuous Casting (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小断面の鋳片を鋳造す
るのに適した複数の無端溝型鋳型を有する水平回転連続
鋳造機における鋳造開始方法および鋳造終了後のトップ
処理方法、ならびに無端溝型鋳型を有する水平回転連続
鋳造機に用いる溶融金属の流出防止部材およびダミーバ
ー装置に関するものである。
るのに適した複数の無端溝型鋳型を有する水平回転連続
鋳造機における鋳造開始方法および鋳造終了後のトップ
処理方法、ならびに無端溝型鋳型を有する水平回転連続
鋳造機に用いる溶融金属の流出防止部材およびダミーバ
ー装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】小断面鋳片を連続鋳造する方式に水平回
転溝型方式がある。この水平連鋳法は、断面の一辺が1
0〜100mm角程度の小断面ビレット鋳造に適し、設
備費が低廉で、生産性が高いことが特徴であり、例えば
、米国特許第3284859号、米国特許第34788
10号や特公昭63−13785号などが例示できる。 米国特許第3284859号には、梯型断面の環状の回
転鋳型冷却鋳型を備え、前記梯型の長辺が金属供給装置
に対面している連続鋳造装置が開示されている。この鋳
型には、溶融金属をゲート装置から供給する鋳造用溝が
形成されている。鋳型は垂直軸芯の回りに回転駆動され
る。鋳型に注入された溶融金属を冷却するために、鋳型
壁に対してほぼ直角に配置されたスプレーノズルにより
構成された強制冷却装置が設けられている。凝固した鋳
片は注入点から200〜270°に位置する点から鋳造
用溝から連続的に引出されて連続ミル装置へ供給される
。
転溝型方式がある。この水平連鋳法は、断面の一辺が1
0〜100mm角程度の小断面ビレット鋳造に適し、設
備費が低廉で、生産性が高いことが特徴であり、例えば
、米国特許第3284859号、米国特許第34788
10号や特公昭63−13785号などが例示できる。 米国特許第3284859号には、梯型断面の環状の回
転鋳型冷却鋳型を備え、前記梯型の長辺が金属供給装置
に対面している連続鋳造装置が開示されている。この鋳
型には、溶融金属をゲート装置から供給する鋳造用溝が
形成されている。鋳型は垂直軸芯の回りに回転駆動され
る。鋳型に注入された溶融金属を冷却するために、鋳型
壁に対してほぼ直角に配置されたスプレーノズルにより
構成された強制冷却装置が設けられている。凝固した鋳
片は注入点から200〜270°に位置する点から鋳造
用溝から連続的に引出されて連続ミル装置へ供給される
。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上の開示は、鋳片を
溝型水平回転連鋳機で鋳造する際に、一つの鋳片を鋳造
するもので1ストリーム鋳造である。しかし、鋳造生産
性を向上させ生産コストを低減させる場合、鋳造速度の
増大、鋳造断面積の増大のいづれかによって行なう必要
がある。しかし、鋳造速度の増大は、凝固完了時間によ
って規定されるマシンレングスがあり結果的には鋳造装
置の大型化が必要となる。また、鋳造断面積の増大は、
同様に装置大型化が必要となり、該連鋳装置の特徴であ
る低設備費が犠牲となり、強いては鋳造費用の削減は難
しいものとなる。従って、小断面で且つ比較的小型の装
置特性を生かすには、小断面鋳片を同時に多数鋳込む多
ストリーム鋳造が有効である。
溝型水平回転連鋳機で鋳造する際に、一つの鋳片を鋳造
するもので1ストリーム鋳造である。しかし、鋳造生産
性を向上させ生産コストを低減させる場合、鋳造速度の
増大、鋳造断面積の増大のいづれかによって行なう必要
がある。しかし、鋳造速度の増大は、凝固完了時間によ
って規定されるマシンレングスがあり結果的には鋳造装
置の大型化が必要となる。また、鋳造断面積の増大は、
同様に装置大型化が必要となり、該連鋳装置の特徴であ
る低設備費が犠牲となり、強いては鋳造費用の削減は難
しいものとなる。従って、小断面で且つ比較的小型の装
置特性を生かすには、小断面鋳片を同時に多数鋳込む多
ストリーム鋳造が有効である。
【0004】該連鋳機は、凹型鋳型が回転する無端溝型
水平連続鋳造機であることから、溶融金属を鋳造する際
に、溶融金属注入点を境にして、鋳造方向とは逆方向に
固定された溶融金属逆流防止堰(以後、テール堰と呼ぶ
)が用いられる。更に、注入点を境にして鋳造方向には
、ダミーバーまたは溶融金属流出防止部材(以後、フロ
ント堰と呼ぶ)が用いられる。従って、鋳造開始時の位
置関係は、ダミーバーまたはフロント堰とテール堰の間
に溶融金属注入点が位置する。通常鋳造開始は、溶融金
属を注入点からテール堰〜ダミーバー先端またはテール
堰〜フロント堰によって形成された初期注入空間に注入
し、湯面高さが所望の高さとなった時点で回転を開始し
連続的に鋳造が行なわれる。この際、ダミーバーまたは
フロント堰は鋳型と共に移動し、鋳片の先端部形状を決
定することになる。
水平連続鋳造機であることから、溶融金属を鋳造する際
に、溶融金属注入点を境にして、鋳造方向とは逆方向に
固定された溶融金属逆流防止堰(以後、テール堰と呼ぶ
)が用いられる。更に、注入点を境にして鋳造方向には
、ダミーバーまたは溶融金属流出防止部材(以後、フロ
ント堰と呼ぶ)が用いられる。従って、鋳造開始時の位
置関係は、ダミーバーまたはフロント堰とテール堰の間
に溶融金属注入点が位置する。通常鋳造開始は、溶融金
属を注入点からテール堰〜ダミーバー先端またはテール
堰〜フロント堰によって形成された初期注入空間に注入
し、湯面高さが所望の高さとなった時点で回転を開始し
連続的に鋳造が行なわれる。この際、ダミーバーまたは
フロント堰は鋳型と共に移動し、鋳片の先端部形状を決
定することになる。
【0005】一方、テール堰は、回転鋳型とは独立で静
止した部材に連結されており鋳造終了まで初期の位置に
留る。従って、鋳片高さは、溶融金属湯面の湯面高さに
よって決定され注入量と引抜き速度のバランスで調整さ
れる。勿論、初期注入空間内の溶融金属が十分充満しな
いまま鋳造を行なうことが可能ではあるが、鋳片サイズ
変動が大きい上、歩留り低下や圧延障害を招き賢明では
ない。この基本的鋳造形態は、多ストリーム鋳造である
場合一層深刻な問題を与える。多ストリーム鋳造の場合
、鋳型回転駆動系が同一であるのでストリーム間の湯面
レベルが同時刻に同一又は所望の高さに到達する必要が
ある。しかし、初期注入空間容積はストリーム毎に必ず
しも同一ではないこと、溶融金属の流動状態が常に一定
ではないことから注入速度をストリーム間で完全に一致
させることが事実上不可能に近いことなどから鋳造開始
に置いて何等かの対策を講じる必要がある。
止した部材に連結されており鋳造終了まで初期の位置に
留る。従って、鋳片高さは、溶融金属湯面の湯面高さに
よって決定され注入量と引抜き速度のバランスで調整さ
れる。勿論、初期注入空間内の溶融金属が十分充満しな
いまま鋳造を行なうことが可能ではあるが、鋳片サイズ
変動が大きい上、歩留り低下や圧延障害を招き賢明では
ない。この基本的鋳造形態は、多ストリーム鋳造である
場合一層深刻な問題を与える。多ストリーム鋳造の場合
、鋳型回転駆動系が同一であるのでストリーム間の湯面
レベルが同時刻に同一又は所望の高さに到達する必要が
ある。しかし、初期注入空間容積はストリーム毎に必ず
しも同一ではないこと、溶融金属の流動状態が常に一定
ではないことから注入速度をストリーム間で完全に一致
させることが事実上不可能に近いことなどから鋳造開始
に置いて何等かの対策を講じる必要がある。
【0006】一方、鋳造を終了する場合は、鋳片の最終
部(トップ片と称する)の成型を行なうために、鋳型回
転を停止して、トップ部を凝固させた後に回転を再開す
る必要がある(この処理をトップ処理と称する)が、こ
の間引抜きを停止することから、鋳型内の鋳片温度降下
が大きく溶鋼顕熱を利用した鋳造圧延が不可能となり省
エネルギーを達成する上で望ましい方法でない。また、
溶融金属として炭素鋼など鋼の場合は、通常600〜1
200℃で脆化することが知られており、鋳型内に鋳片
をとどめてトップ処理する場合この温度範囲に到達し後
の鋳片矯正過程で鋳片割れを発生しやすい。従って、鋳
片の鋳型内での停滞がない状態でトップ処理を完了する
必要がある。また、複数の無端溝型鋳型を有する水平回
転連鋳機による鋳造の場合に限らないが、初期注入空間
を形成する溶融金属流出防止部材およびダミーバーとし
て適したものの出現が望まれていた。
部(トップ片と称する)の成型を行なうために、鋳型回
転を停止して、トップ部を凝固させた後に回転を再開す
る必要がある(この処理をトップ処理と称する)が、こ
の間引抜きを停止することから、鋳型内の鋳片温度降下
が大きく溶鋼顕熱を利用した鋳造圧延が不可能となり省
エネルギーを達成する上で望ましい方法でない。また、
溶融金属として炭素鋼など鋼の場合は、通常600〜1
200℃で脆化することが知られており、鋳型内に鋳片
をとどめてトップ処理する場合この温度範囲に到達し後
の鋳片矯正過程で鋳片割れを発生しやすい。従って、鋳
片の鋳型内での停滞がない状態でトップ処理を完了する
必要がある。また、複数の無端溝型鋳型を有する水平回
転連鋳機による鋳造の場合に限らないが、初期注入空間
を形成する溶融金属流出防止部材およびダミーバーとし
て適したものの出現が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、上部が
開放された無端溝付きリング鋳型を有した鋳型が水平方
向に回転する溶融金属の連続鋳造装置により、断面の一
片が10〜100mm角程度の小断面鋳片鋳造を行なう
際に、その特徴である低設備費、高生産性を最大限に発
揮すべく、1ストリームのみならず多ストリーム鋳造に
も耐え得る鋳造法を提供するもので、鋳造装置上の欠点
である注入速度差、鋳造速度差に起因した問題点を解決
するための具体的手段を示すことである。
開放された無端溝付きリング鋳型を有した鋳型が水平方
向に回転する溶融金属の連続鋳造装置により、断面の一
片が10〜100mm角程度の小断面鋳片鋳造を行なう
際に、その特徴である低設備費、高生産性を最大限に発
揮すべく、1ストリームのみならず多ストリーム鋳造に
も耐え得る鋳造法を提供するもので、鋳造装置上の欠点
である注入速度差、鋳造速度差に起因した問題点を解決
するための具体的手段を示すことである。
【0008】すなわち、本発明の要旨とするところは、
◎ (1) 上部が開放された複数の無端溝型鋳型を有す
る水平回転連続鋳造機において、溶融金属の注入位置か
ら鋳造方向に対し反対方向側の鋳型溝内に逆流防止堰を
設けるとともに鋳造方向側には流出防止部材を各溝毎に
設けてそれぞれ独立した初期注入空間を形成し、該初期
注入空間に複数の溝内の湯面高さが同時に所定の鋳片高
さとなるように溶融金属の注入量を調整して注入し、同
時に鋳型の回転を開始することを特徴とする水平回転連
続鋳造開始方法。 (2) 上部が開放された複数の無端溝型鋳型を有す
る水平回転連続鋳造機において、溶融金属の注入位置か
ら鋳造方向に対し反対方向側の鋳型溝内に逆流防止堰を
摺動可能に設けるとともに鋳造方向側には流出防止部材
を各溝毎に摺動可能に設けてそれぞれ独立した初期注入
空間を形成し、該初期注入空間に溶融金属を注入し、何
れかの溝内の湯面高さが所定の鋳片高さと一致した場合
には当該ストリーム鋳型から順次引き抜きを開始するこ
とを特徴とする水平回転連続鋳造開始方法。 (3) 上部が開放された複数の無端溝型鋳型を有す
る水平回転連続鋳造機において、溶融金属の注入位置か
ら鋳造方向に対し反対方向側の鋳型溝内に逆流防止堰を
設け、鋳造終了と同時に該逆流防止堰を係止装置から切
離し鋳片に付随させて最終鋳片部の湯面降下および引け
巣の発生を防止することを特徴とする鋳片のトップ処理
方法。 (4) 上部が開放された複数の無端溝型鋳型を有す
る水平回転連続鋳造機において、溶融金属の注入位置か
ら鋳造方向に対し反対方向側の鋳型溝内に逆流防止堰を
設け、鋳造終了と同時に該逆流防止堰の後方に冷却部材
を投入して該逆流防止堰を除外し、冷却部材を鋳片に付
随させて最終鋳片部の湯面降下および引け巣の発生を防
止することを特徴とする鋳片のトップ処理方法。 (5) 上部が開放された無端溝型鋳型を有する水平
回転連続鋳造機において、溶融金属の注入位置から鋳造
方向側に設ける溶融金属の流出防止部材として消耗性部
材を用いることにより初期注入空間を形成した水平回転
連続鋳造装置。 (6) 溶融金属の流出防止部材が耐火物成形体であ
る上記(5)項の装置。 (7) 溶融金属の流出防止部材が耐火繊維成形体で
ある上記(5)項の装置。 (8) 溶融金属の流出防止部材としての機能をもつ
ダミーバー頭部と、鋳造方向に2自由度以上の自由度で
屈曲可能な複数のリンク機構部から構成されていること
を特徴とする水平回転連続鋳造機用ダミーバー装置。 (9) リンク機構部が細径線材などの可撓性物体の
集合体により構成されている上記8項のダミーバー装置
にある。
◎ (1) 上部が開放された複数の無端溝型鋳型を有す
る水平回転連続鋳造機において、溶融金属の注入位置か
ら鋳造方向に対し反対方向側の鋳型溝内に逆流防止堰を
設けるとともに鋳造方向側には流出防止部材を各溝毎に
設けてそれぞれ独立した初期注入空間を形成し、該初期
注入空間に複数の溝内の湯面高さが同時に所定の鋳片高
さとなるように溶融金属の注入量を調整して注入し、同
時に鋳型の回転を開始することを特徴とする水平回転連
続鋳造開始方法。 (2) 上部が開放された複数の無端溝型鋳型を有す
る水平回転連続鋳造機において、溶融金属の注入位置か
ら鋳造方向に対し反対方向側の鋳型溝内に逆流防止堰を
摺動可能に設けるとともに鋳造方向側には流出防止部材
を各溝毎に摺動可能に設けてそれぞれ独立した初期注入
空間を形成し、該初期注入空間に溶融金属を注入し、何
れかの溝内の湯面高さが所定の鋳片高さと一致した場合
には当該ストリーム鋳型から順次引き抜きを開始するこ
とを特徴とする水平回転連続鋳造開始方法。 (3) 上部が開放された複数の無端溝型鋳型を有す
る水平回転連続鋳造機において、溶融金属の注入位置か
ら鋳造方向に対し反対方向側の鋳型溝内に逆流防止堰を
設け、鋳造終了と同時に該逆流防止堰を係止装置から切
離し鋳片に付随させて最終鋳片部の湯面降下および引け
巣の発生を防止することを特徴とする鋳片のトップ処理
方法。 (4) 上部が開放された複数の無端溝型鋳型を有す
る水平回転連続鋳造機において、溶融金属の注入位置か
ら鋳造方向に対し反対方向側の鋳型溝内に逆流防止堰を
設け、鋳造終了と同時に該逆流防止堰の後方に冷却部材
を投入して該逆流防止堰を除外し、冷却部材を鋳片に付
随させて最終鋳片部の湯面降下および引け巣の発生を防
止することを特徴とする鋳片のトップ処理方法。 (5) 上部が開放された無端溝型鋳型を有する水平
回転連続鋳造機において、溶融金属の注入位置から鋳造
方向側に設ける溶融金属の流出防止部材として消耗性部
材を用いることにより初期注入空間を形成した水平回転
連続鋳造装置。 (6) 溶融金属の流出防止部材が耐火物成形体であ
る上記(5)項の装置。 (7) 溶融金属の流出防止部材が耐火繊維成形体で
ある上記(5)項の装置。 (8) 溶融金属の流出防止部材としての機能をもつ
ダミーバー頭部と、鋳造方向に2自由度以上の自由度で
屈曲可能な複数のリンク機構部から構成されていること
を特徴とする水平回転連続鋳造機用ダミーバー装置。 (9) リンク機構部が細径線材などの可撓性物体の
集合体により構成されている上記8項のダミーバー装置
にある。
【0009】以下、本発明について図面を用いて詳細に
説明する。図1(a)は、本発明に係る無端溝型回転鋳
型を用いた水平回転連続鋳造装置の概要を示す平面図、
同図(b)は(a)図のA−A断面を示している。図2
は、図1(a)の鋳造方向X−X断面を示す。図3は、
水平回転連続鋳造装置において鋳造開始する際に最適な
ダミーバーを示す説明図で、(a)がダミーバー自由度
を2自由度以上としたリンク機構で構成したもので、(
b),(c),(d),(e)がリンク部の種々の接続
詳細、(f),(g)が十字状リンクをもちいて自由度
を更に拡大したものである。(h)は可撓性構造体とす
るダミーバーで細径線材などの集合体で構成したものを
示している。図4は、ダミーバーを用いた場合の鋳造状
況をX−X断面で示した説明図で、ダミーバー分割装置
、収納装置などから構成される。図5は、鋳造を開始す
る際に鋳型内にフロント堰を用いる場合の設置例を示す
要部斜視図で、後述する溶融金属初期注入空間を示す図
である。説明の便宜上本来鋳型は円弧状であるが、これ
を直線状態として図示している。図6は、複数列からな
る場合の鋳造開始方法を示す詳細図で、フロント堰の固
定切り離し手段を設けた構成例である。図7は、鋳片ト
ップ処理時のテール堰切り離し方法を示す概要図である
。図8は、鋳片トップ処理の効果を示す模式図である。 図9は、鋳片トップ処理にテール堰後方に冷却部材を投
入を行なう場合のフロー図である。
説明する。図1(a)は、本発明に係る無端溝型回転鋳
型を用いた水平回転連続鋳造装置の概要を示す平面図、
同図(b)は(a)図のA−A断面を示している。図2
は、図1(a)の鋳造方向X−X断面を示す。図3は、
水平回転連続鋳造装置において鋳造開始する際に最適な
ダミーバーを示す説明図で、(a)がダミーバー自由度
を2自由度以上としたリンク機構で構成したもので、(
b),(c),(d),(e)がリンク部の種々の接続
詳細、(f),(g)が十字状リンクをもちいて自由度
を更に拡大したものである。(h)は可撓性構造体とす
るダミーバーで細径線材などの集合体で構成したものを
示している。図4は、ダミーバーを用いた場合の鋳造状
況をX−X断面で示した説明図で、ダミーバー分割装置
、収納装置などから構成される。図5は、鋳造を開始す
る際に鋳型内にフロント堰を用いる場合の設置例を示す
要部斜視図で、後述する溶融金属初期注入空間を示す図
である。説明の便宜上本来鋳型は円弧状であるが、これ
を直線状態として図示している。図6は、複数列からな
る場合の鋳造開始方法を示す詳細図で、フロント堰の固
定切り離し手段を設けた構成例である。図7は、鋳片ト
ップ処理時のテール堰切り離し方法を示す概要図である
。図8は、鋳片トップ処理の効果を示す模式図である。 図9は、鋳片トップ処理にテール堰後方に冷却部材を投
入を行なう場合のフロー図である。
【0010】先ず図1(a)を用いて装置構成を詳細に
述べる。1は溶融金属取鍋、2は溶融金属、3は溶融金
属注入装置、4は注入用駆動手段、5は中間容器、6は
注入量制御手段および注入ノズル、7は無端溝型回転鋳
型、8は溶融金属逆流防止堰(テール堰)、9は堰支持
手段、10は鋳型回転支持手段、11は鋳造方向、12
は非酸化性雰囲気保持手段、13は非酸化性媒体導入部
、14は鋳片推進装置、15は推進駆動手段、16は鋳
片引出し用ナイフエッジ、17〜25は鋳片矯正装置、
26は切断機、27は鋳片、28,29は鋳型回転駆動
手段である。図1(b)は、(a)の断面A−Aを示す
。
述べる。1は溶融金属取鍋、2は溶融金属、3は溶融金
属注入装置、4は注入用駆動手段、5は中間容器、6は
注入量制御手段および注入ノズル、7は無端溝型回転鋳
型、8は溶融金属逆流防止堰(テール堰)、9は堰支持
手段、10は鋳型回転支持手段、11は鋳造方向、12
は非酸化性雰囲気保持手段、13は非酸化性媒体導入部
、14は鋳片推進装置、15は推進駆動手段、16は鋳
片引出し用ナイフエッジ、17〜25は鋳片矯正装置、
26は切断機、27は鋳片、28,29は鋳型回転駆動
手段である。図1(b)は、(a)の断面A−Aを示す
。
【0011】次に、溶融金属2が鋳造される過程を図1
(a)および図2を用いて具体的に示す。溶融金属2を
取鍋1から溶融金属注入装置3を用いて中間容器5に注
入し、注入量制御手段および注入ノズル6を介して無端
溝型鋳型7に注入する。鋳型内には、テール堰8が設け
てあり溶融金属は鋳造方向11にのみ鋳造され凝固が進
行しつつ鋳片27となる。また、必要に応じて鋳片上面
の非酸化性雰囲気保持手段12および13を設けて上面
側の溶融金属の酸化による品質劣化を防止する。
(a)および図2を用いて具体的に示す。溶融金属2を
取鍋1から溶融金属注入装置3を用いて中間容器5に注
入し、注入量制御手段および注入ノズル6を介して無端
溝型鋳型7に注入する。鋳型内には、テール堰8が設け
てあり溶融金属は鋳造方向11にのみ鋳造され凝固が進
行しつつ鋳片27となる。また、必要に応じて鋳片上面
の非酸化性雰囲気保持手段12および13を設けて上面
側の溶融金属の酸化による品質劣化を防止する。
【0012】この間に溶融金属は無端溝型鋳型7内で側
面及び底面側から優先的に冷却され凝固が進む、やがて
上面側も主に輻射伝熱により冷却され凝固し凝固殻が形
成され鋳片推進装置14に至る。鋳片は、推進装置14
により溝型鋳型および推進装置により周囲から推進力が
加えられ、鋳片引出し用ナイフエッジ16上に送られ、
やがて鋳片矯正装置17〜25に到達する。鋳片27は
、鋳片矯正装置17〜25によって矯正され、切断機2
6によって所望の長さに切断される。勿論、鋳造装置後
段に圧延機を配して切断後または切断なしに直接圧延を
行なうことも可能である。
面及び底面側から優先的に冷却され凝固が進む、やがて
上面側も主に輻射伝熱により冷却され凝固し凝固殻が形
成され鋳片推進装置14に至る。鋳片は、推進装置14
により溝型鋳型および推進装置により周囲から推進力が
加えられ、鋳片引出し用ナイフエッジ16上に送られ、
やがて鋳片矯正装置17〜25に到達する。鋳片27は
、鋳片矯正装置17〜25によって矯正され、切断機2
6によって所望の長さに切断される。勿論、鋳造装置後
段に圧延機を配して切断後または切断なしに直接圧延を
行なうことも可能である。
【0013】鋳造開始方法について、ダミーバーを用い
る場合と用いない場合について次に説明する。最初に、
ダミーバーを使用する場合について述べる。図3は、水
平回転連続鋳造装置において鋳造開始する際に使用する
ダミーバーの構成例を示す説明図であって、(a)がダ
ミーバー自由度を2自由度であるリンク構造体としたも
ので、(b),(c),(d),(e)がリンク部の接
続詳細、(f),(g)が十字状リンクを用いて自由度
を更に拡大したものである。(h)は可撓性構造体とす
るダミーバーで細径線材などの集合体32cで構成した
ものである。32はダミーバー、32aはダミーバー頭
部、32bはリンク機構を示す。
る場合と用いない場合について次に説明する。最初に、
ダミーバーを使用する場合について述べる。図3は、水
平回転連続鋳造装置において鋳造開始する際に使用する
ダミーバーの構成例を示す説明図であって、(a)がダ
ミーバー自由度を2自由度であるリンク構造体としたも
ので、(b),(c),(d),(e)がリンク部の接
続詳細、(f),(g)が十字状リンクを用いて自由度
を更に拡大したものである。(h)は可撓性構造体とす
るダミーバーで細径線材などの集合体32cで構成した
ものである。32はダミーバー、32aはダミーバー頭
部、32bはリンク機構を示す。
【0014】鋳造開始は、無端溝型鋳型7内にテール堰
8および上記ダミーバー32を鋳型内に設置しテール堰
とダミーバーで構成された空間に溶融金属を注入し、目
的とする溶鋼高さ即ち鋳片高さとなった時点でダミーバ
ーを駆動し鋳片を引抜く。ダミーバーの駆動は、鋳型の
回転装置の駆動、鋳片推進装置および矯正装置の駆動に
よって容易に行なえる。即ち、鋳型自身の回転によりな
んら問題なく駆動できるが、鋳片推進装置および矯正装
置に設けた鋳片噛み込み手段15および18によってダ
ミーバーをピンチすることで確実にダミーバーを駆動す
ることができる。また、必要に応じてダミーバーに連結
されたダミーバー回収装置33の駆動を併用することで
完璧にダミーバーを使用した操業が可能である。
8および上記ダミーバー32を鋳型内に設置しテール堰
とダミーバーで構成された空間に溶融金属を注入し、目
的とする溶鋼高さ即ち鋳片高さとなった時点でダミーバ
ーを駆動し鋳片を引抜く。ダミーバーの駆動は、鋳型の
回転装置の駆動、鋳片推進装置および矯正装置の駆動に
よって容易に行なえる。即ち、鋳型自身の回転によりな
んら問題なく駆動できるが、鋳片推進装置および矯正装
置に設けた鋳片噛み込み手段15および18によってダ
ミーバーをピンチすることで確実にダミーバーを駆動す
ることができる。また、必要に応じてダミーバーに連結
されたダミーバー回収装置33の駆動を併用することで
完璧にダミーバーを使用した操業が可能である。
【0015】ダミーバーは、図1並びに図2に示したよ
うに無端溝型鋳型、鋳片矯正装置など3次元的に構成さ
れた通路を通過する必要がある。従って、ダミーバーは
リンク機構などで構成する必要があり、鋳造方向におい
て少なくとも2自由度以上、望ましくは3自由度以上の
屈曲特性を有することが必要である。その具体的、構成
例を図3(a),(f),(h)に示した。(b)は接
続金具を平行にした最も単純なもの、(c),(d)は
球面接触としたもの、(e)はダミーバーの接続金具と
リンク接触面を球面で構成し回転時の弛みを防止したも
のである。(h)は(g)の十字状金具を用いて多自由
度化を図ったもの、(f)はダミーバーを細径線材を複
数束ねて構成したものである。細径線材は、例えばピア
ノ線などの極細線(直径0.1〜0.2mm)をワイヤ
や金網状に成型したものを使用することで実用に供する
ことができる。以上の多自由度ダミーバーが適当である
が、(f)に示すものが簡便でかつ望ましい構造と言え
る。また、ダミーバーの材質は特殊な材料を用いる必要
性は全くなく炭素鋼などで製作すれば良い。ダミーバー
頭部32aは溶融金属の流出防止部材として機能するこ
とは勿論であり、複数のストリームに限定されない。
うに無端溝型鋳型、鋳片矯正装置など3次元的に構成さ
れた通路を通過する必要がある。従って、ダミーバーは
リンク機構などで構成する必要があり、鋳造方向におい
て少なくとも2自由度以上、望ましくは3自由度以上の
屈曲特性を有することが必要である。その具体的、構成
例を図3(a),(f),(h)に示した。(b)は接
続金具を平行にした最も単純なもの、(c),(d)は
球面接触としたもの、(e)はダミーバーの接続金具と
リンク接触面を球面で構成し回転時の弛みを防止したも
のである。(h)は(g)の十字状金具を用いて多自由
度化を図ったもの、(f)はダミーバーを細径線材を複
数束ねて構成したものである。細径線材は、例えばピア
ノ線などの極細線(直径0.1〜0.2mm)をワイヤ
や金網状に成型したものを使用することで実用に供する
ことができる。以上の多自由度ダミーバーが適当である
が、(f)に示すものが簡便でかつ望ましい構造と言え
る。また、ダミーバーの材質は特殊な材料を用いる必要
性は全くなく炭素鋼などで製作すれば良い。ダミーバー
頭部32aは溶融金属の流出防止部材として機能するこ
とは勿論であり、複数のストリームに限定されない。
【0016】図4は、ダミーバー32を用いた場合の鋳
造状況をX−X断面で示した。ダミーバー分割用スイン
グフレーム31、鋳片押し付け用ロール30、ローラー
テーブル29およびダミーバー収納装置33などから構
成される。鋳片が鋳造され、ダミーバー32の先端がダ
ミーバー分割スイングフレーム31に到達した時点で鋳
片と分離され収納される。一方、鋳片は、ローラーテー
ブルを直進し必要に応じて切断され次工程に搬出され所
望の長さの鋳片35となる。
造状況をX−X断面で示した。ダミーバー分割用スイン
グフレーム31、鋳片押し付け用ロール30、ローラー
テーブル29およびダミーバー収納装置33などから構
成される。鋳片が鋳造され、ダミーバー32の先端がダ
ミーバー分割スイングフレーム31に到達した時点で鋳
片と分離され収納される。一方、鋳片は、ローラーテー
ブルを直進し必要に応じて切断され次工程に搬出され所
望の長さの鋳片35となる。
【0017】次に、ダミーバーを用いないで鋳造開始す
る方法について説明する。図5は、鋳造を開始する際に
鋳型内にフロント堰37を用いる場合の設置例を示す。 本鋳造方式の場合、溶融金属の逆流を防止するテール堰
を用いることは既に説明した。同様に、鋳造開始時は溶
融金属を保持するフロント堰37を用いるものである。 また、図5は、複数列からなる場合の溶鋼注入点近傍の
詳細図を示す。テール堰8、テール堰支持装置9および
36、フロント堰37、フロント堰支持装置38,39
で構成される。溶融金属は、フロント堰とテール堰の間
に注入されるが、ここでは繁雑さを避ける為に注入手段
を省略した。フロント堰とテール堰並びに鋳型によって
構成された上面開放の空間が初期注入空間40である。 この初期注入空間に図示を省略した注入手段から溶融金
属を注入する。この場合、複数の鋳型内の湯面の上昇速
度が同一となるように溶融金属の注入量を調整して行な
う。フロント堰は、支持装置39によって保持されるが
、回転開始時には支持フレーム38が支持装置39の支
点などを利用して堰を離脱させることができる装置と組
合せて使用される。湯面レベルが所期の鋳片高さに達し
たときに同時に鋳型の回転を開始する。勿論、単一スト
リームの場合には支持装置は用いなくともなんら問題が
ない。更に、それぞれの初期注入空間を溶融金属で満た
す場合は、完全に同一条件を達成できるか、鋳片高さを
なんら問題としない場合に支持装置は不要である。しか
し、一般には、複数の初期注入空間内の湯面レベルを完
全に一致させることは困難な場合が多く、支持装置を用
いて独立して離脱できるようにすることが賢明である。 また、支持装置は、図に示した構造で十分であるが、基
本的機能として堰の支持および円滑な切り離しができる
構造であればいかなる方式でもかまわない。本発明例で
は、最も単純な機構を示した。駆動は、油圧あるいは空
圧シリンダーなど更にはリンク、偏芯カムなどで容易に
行なえる。フロント堰とテール堰は、それぞれ鋳型に対
し摺動可能に構成しておく。
る方法について説明する。図5は、鋳造を開始する際に
鋳型内にフロント堰37を用いる場合の設置例を示す。 本鋳造方式の場合、溶融金属の逆流を防止するテール堰
を用いることは既に説明した。同様に、鋳造開始時は溶
融金属を保持するフロント堰37を用いるものである。 また、図5は、複数列からなる場合の溶鋼注入点近傍の
詳細図を示す。テール堰8、テール堰支持装置9および
36、フロント堰37、フロント堰支持装置38,39
で構成される。溶融金属は、フロント堰とテール堰の間
に注入されるが、ここでは繁雑さを避ける為に注入手段
を省略した。フロント堰とテール堰並びに鋳型によって
構成された上面開放の空間が初期注入空間40である。 この初期注入空間に図示を省略した注入手段から溶融金
属を注入する。この場合、複数の鋳型内の湯面の上昇速
度が同一となるように溶融金属の注入量を調整して行な
う。フロント堰は、支持装置39によって保持されるが
、回転開始時には支持フレーム38が支持装置39の支
点などを利用して堰を離脱させることができる装置と組
合せて使用される。湯面レベルが所期の鋳片高さに達し
たときに同時に鋳型の回転を開始する。勿論、単一スト
リームの場合には支持装置は用いなくともなんら問題が
ない。更に、それぞれの初期注入空間を溶融金属で満た
す場合は、完全に同一条件を達成できるか、鋳片高さを
なんら問題としない場合に支持装置は不要である。しか
し、一般には、複数の初期注入空間内の湯面レベルを完
全に一致させることは困難な場合が多く、支持装置を用
いて独立して離脱できるようにすることが賢明である。 また、支持装置は、図に示した構造で十分であるが、基
本的機能として堰の支持および円滑な切り離しができる
構造であればいかなる方式でもかまわない。本発明例で
は、最も単純な機構を示した。駆動は、油圧あるいは空
圧シリンダーなど更にはリンク、偏芯カムなどで容易に
行なえる。フロント堰とテール堰は、それぞれ鋳型に対
し摺動可能に構成しておく。
【0018】
【作用】鋳造は、無端溝型鋳型7、テール堰8およびフ
ロント堰37で構成された初期注入空間40に溶融金属
を注入し、目的とする高さ即ち鋳片高さとなった時点で
鋳型を回転させ鋳片引抜きを開始する。引抜きは、鋳型
に回転駆動装置を設けることで容易に行なえる。即ち、
鋳片と鋳型の摩擦力を利用して鋳片と鋳型の回転が同期
して行なうことができダミーバーのない鋳造引抜きが可
能で、設備費の低減を達成することができる。
ロント堰37で構成された初期注入空間40に溶融金属
を注入し、目的とする高さ即ち鋳片高さとなった時点で
鋳型を回転させ鋳片引抜きを開始する。引抜きは、鋳型
に回転駆動装置を設けることで容易に行なえる。即ち、
鋳片と鋳型の摩擦力を利用して鋳片と鋳型の回転が同期
して行なうことができダミーバーのない鋳造引抜きが可
能で、設備費の低減を達成することができる。
【0019】上記方法によって鋳造を開始した後は、鋳
片高さが一定となるよう溶融金属注入量及び引抜き速度
を調整して連続的に鋳片を得ることができる。注入を終
了する場合、溶融金属注入停止と共に引抜きを停止して
鋳片高さを維持しつつ最終鋳片が凝固するまで停止する
ことで鋳片最終部まで所望の鋳片高さを維持できる。上
記フロント堰すなわち、溶融金属の流出防止部材の材質
は、一般の金属材料例えば炭素鋼でもよいが、消耗性材
料または耐火物成型体または耐火繊維成型体とすること
で、使い捨てダミーバーとして簡便である。消耗性材料
としては、木材、圧縮紙、耐火物、耐火繊維成型体など
がある。耐火繊維成型体には、例えばAl2 O3 や
SiO2 などの繊維を成型したものが適用できる。ま
た、耐火物成形体としては、Al2 O3 ,SiO2
,BN,SiC,AlN,ZrO2 ,MgO,Al
2 O3 ,CaO,グラファイトなどを少なくとも1
種以上を含む耐火材料により形成することで実用に供す
ることができる。 また、十分乾燥すれば、粘土やモルタルでも良い。その
理由は、本鋳造方式の場合、最初に注入される溶融金属
は、種々の通路を通過して到達する為に抜熱され凝固点
近傍にまで温度が低下するのでフロント堰に到達すると
瞬時(少なくとも5秒以内のことが多い)に凝固しフロ
ント堰を焼損するまでに溶融金属の凝固殻自身がフロン
ト堰として機能する為である。従って、消耗性材料を使
用する場合には、溶融金属の温度や凝固時間を考慮する
ことで容易に形状を決めることができる。例えば、炭素
鋼(融点1490℃)を鋳造する場合では、フロント堰
として例えば木材を使用する場合には堰の厚さを20〜
30mmとすることで十分であった。その他の、耐火性
材料についてもなんら問題なく適用できた。これらの流
出防止部材は複数のストリームに限定されず適用可能で
ある。
片高さが一定となるよう溶融金属注入量及び引抜き速度
を調整して連続的に鋳片を得ることができる。注入を終
了する場合、溶融金属注入停止と共に引抜きを停止して
鋳片高さを維持しつつ最終鋳片が凝固するまで停止する
ことで鋳片最終部まで所望の鋳片高さを維持できる。上
記フロント堰すなわち、溶融金属の流出防止部材の材質
は、一般の金属材料例えば炭素鋼でもよいが、消耗性材
料または耐火物成型体または耐火繊維成型体とすること
で、使い捨てダミーバーとして簡便である。消耗性材料
としては、木材、圧縮紙、耐火物、耐火繊維成型体など
がある。耐火繊維成型体には、例えばAl2 O3 や
SiO2 などの繊維を成型したものが適用できる。ま
た、耐火物成形体としては、Al2 O3 ,SiO2
,BN,SiC,AlN,ZrO2 ,MgO,Al
2 O3 ,CaO,グラファイトなどを少なくとも1
種以上を含む耐火材料により形成することで実用に供す
ることができる。 また、十分乾燥すれば、粘土やモルタルでも良い。その
理由は、本鋳造方式の場合、最初に注入される溶融金属
は、種々の通路を通過して到達する為に抜熱され凝固点
近傍にまで温度が低下するのでフロント堰に到達すると
瞬時(少なくとも5秒以内のことが多い)に凝固しフロ
ント堰を焼損するまでに溶融金属の凝固殻自身がフロン
ト堰として機能する為である。従って、消耗性材料を使
用する場合には、溶融金属の温度や凝固時間を考慮する
ことで容易に形状を決めることができる。例えば、炭素
鋼(融点1490℃)を鋳造する場合では、フロント堰
として例えば木材を使用する場合には堰の厚さを20〜
30mmとすることで十分であった。その他の、耐火性
材料についてもなんら問題なく適用できた。これらの流
出防止部材は複数のストリームに限定されず適用可能で
ある。
【0020】なお、フロント堰として、前述の金属材料
を使用する場合、若干の検討が必要である。即ち、該金
属材料の長さを短くするか長い場合曲線状とすることが
必要である。この理由は、本鋳造方法によれば図1に示
すように複雑な形状をした矯正装置内を通過する必要が
あるので通路に衝突しない長さとする必要がある。長さ
は、矯正装置の鋳片通過幅、高さ、駆動手段、例えばロ
ールとの幾何学的形状によって容易に決定することがで
きる。しかし、この問題は深刻なものではなく、例えば
前述の炭素鋼を鋳造する場合でもフロント堰として炭素
鋼を用いたが、板厚を2mm以上でフロント堰の機能を
果すので、実用的には10mmあれば堰自身の倒れもな
くなんら問題がない。
を使用する場合、若干の検討が必要である。即ち、該金
属材料の長さを短くするか長い場合曲線状とすることが
必要である。この理由は、本鋳造方法によれば図1に示
すように複雑な形状をした矯正装置内を通過する必要が
あるので通路に衝突しない長さとする必要がある。長さ
は、矯正装置の鋳片通過幅、高さ、駆動手段、例えばロ
ールとの幾何学的形状によって容易に決定することがで
きる。しかし、この問題は深刻なものではなく、例えば
前述の炭素鋼を鋳造する場合でもフロント堰として炭素
鋼を用いたが、板厚を2mm以上でフロント堰の機能を
果すので、実用的には10mmあれば堰自身の倒れもな
くなんら問題がない。
【0021】図6は、複数列からなる場合の鋳造開始方
法を示す詳細図で、フロント堰の固定切り離しを行なっ
た例である。フロント堰の固定切り離しを行なうことに
よって、以下の点で大きな効果を発生する。即ち、多ス
トリーム鋳造を行なう場合、ストリーム間の初期注入空
間が同一でない場合が多く、更に注入手段によって供給
される溶融金属の供給速度も同一でない場合が多い。鋳
造開始つまり引抜き開始は、理想的には初期溶融金属注
入空間内の湯面が所望の位置に達した時に独立に実施さ
れるのが望ましい。しかし、独立した駆動系とすること
は、設備費の増加につながり賢明ではなく、複数のスト
リーム間の湯面到達時間差を吸収することが必要である
。これを具体化するのがフロント堰37の固定切り離し
である。即ち、注入開始時は、複数のストリーム間でそ
れぞれ独立にフロント堰37を固定せしめ、注入により
最初に所望の鋳片高さとなった時点で鋳型に回転かつフ
ロント堰を切り離す。他のストランドにおいても同様に
所望の鋳片高さとなった時点で順次切り離すものである
。従って、最初のストリームが鋳片高さを満足してから
は残りのストリームはフロント堰が鋳型壁と摺動するこ
とになる。これによって湯面到達の時間差を吸収するも
のである。図6は、先行鋳片42が最初に所定湯面位置
に達したので鋳型7が鋳造方向11に回転始めた状態を
示す説明図である。後行鋳片43は、湯面が到達してい
ないのでフロント堰は初期位置に固定されたままの状態
で鋳型と摺動している。フロント堰37は、フロント堰
支持フレーム38およびフロント堰支持装置39によっ
て固定切り離しが行なわれる。また、特に限定されるも
のではないが、フロント堰を鋳型形状に類似した箱型の
形状として初期注入空間40を形成すれば、鋳型回転前
の鋳型壁と溶融金属の焼き付きや摺動抵抗を低減でき、
より安定した時間差スタートができるので望ましい。
法を示す詳細図で、フロント堰の固定切り離しを行なっ
た例である。フロント堰の固定切り離しを行なうことに
よって、以下の点で大きな効果を発生する。即ち、多ス
トリーム鋳造を行なう場合、ストリーム間の初期注入空
間が同一でない場合が多く、更に注入手段によって供給
される溶融金属の供給速度も同一でない場合が多い。鋳
造開始つまり引抜き開始は、理想的には初期溶融金属注
入空間内の湯面が所望の位置に達した時に独立に実施さ
れるのが望ましい。しかし、独立した駆動系とすること
は、設備費の増加につながり賢明ではなく、複数のスト
リーム間の湯面到達時間差を吸収することが必要である
。これを具体化するのがフロント堰37の固定切り離し
である。即ち、注入開始時は、複数のストリーム間でそ
れぞれ独立にフロント堰37を固定せしめ、注入により
最初に所望の鋳片高さとなった時点で鋳型に回転かつフ
ロント堰を切り離す。他のストランドにおいても同様に
所望の鋳片高さとなった時点で順次切り離すものである
。従って、最初のストリームが鋳片高さを満足してから
は残りのストリームはフロント堰が鋳型壁と摺動するこ
とになる。これによって湯面到達の時間差を吸収するも
のである。図6は、先行鋳片42が最初に所定湯面位置
に達したので鋳型7が鋳造方向11に回転始めた状態を
示す説明図である。後行鋳片43は、湯面が到達してい
ないのでフロント堰は初期位置に固定されたままの状態
で鋳型と摺動している。フロント堰37は、フロント堰
支持フレーム38およびフロント堰支持装置39によっ
て固定切り離しが行なわれる。また、特に限定されるも
のではないが、フロント堰を鋳型形状に類似した箱型の
形状として初期注入空間40を形成すれば、鋳型回転前
の鋳型壁と溶融金属の焼き付きや摺動抵抗を低減でき、
より安定した時間差スタートができるので望ましい。
【0022】次に、鋳造終了時の鋳片トップ処理方法に
ついて詳細に述べる。図7は、鋳片トップ処理時のテー
ル堰切り離し方法を示す説明図である。鋳片トップ即ち
鋳造最終部は、溶融金属の供給を停止する段階であるた
め、注入停止後も鋳型の回転を持続すれば必然的に湯面
高さが減少し目的とした形状の鋳片を得ることができな
い。従って、これを避けるには、鋳型の回転を停止して
鋳片の最終凝固部の凝固完了を待って再起動する必要が
ある。しかし、本鋳造装置の大きな特徴の一つに鋳片を
直接圧延する点がある。もし、鋳型に長時間留れば鋳片
温度が低下し、圧延できない状態となる。従って、鋳片
の引抜きを停止せずに最終凝固部の処理を行なうことが
重要である。この点に関して、本発明者らは、鋳造中は
、鋳型と独立した場所に固定されているテール堰8を溶
融金属供給停止と共にテール堰支持装置9,36から切
り離し鋳片27に付随させることで最終凝固部の湯面高
さ低下を防止する方法を適用した(図7(a)(b)(
c))。これによって、鋳造歩留りを極限まで上昇可能
で製品価格を低下できる。
ついて詳細に述べる。図7は、鋳片トップ処理時のテー
ル堰切り離し方法を示す説明図である。鋳片トップ即ち
鋳造最終部は、溶融金属の供給を停止する段階であるた
め、注入停止後も鋳型の回転を持続すれば必然的に湯面
高さが減少し目的とした形状の鋳片を得ることができな
い。従って、これを避けるには、鋳型の回転を停止して
鋳片の最終凝固部の凝固完了を待って再起動する必要が
ある。しかし、本鋳造装置の大きな特徴の一つに鋳片を
直接圧延する点がある。もし、鋳型に長時間留れば鋳片
温度が低下し、圧延できない状態となる。従って、鋳片
の引抜きを停止せずに最終凝固部の処理を行なうことが
重要である。この点に関して、本発明者らは、鋳造中は
、鋳型と独立した場所に固定されているテール堰8を溶
融金属供給停止と共にテール堰支持装置9,36から切
り離し鋳片27に付随させることで最終凝固部の湯面高
さ低下を防止する方法を適用した(図7(a)(b)(
c))。これによって、鋳造歩留りを極限まで上昇可能
で製品価格を低下できる。
【0023】図8は、テール堰切り離しによる鋳片トッ
プ処理の効果を示す説明図で鋳片縦断面を示す。図8(
a)はテール堰8を鋳片27に付随させない場合、図8
(b)は付随させる場合である。溶融金属の高さが最終
部まで維持できることは明らかである。図9は、テール
堰後方に冷却部材投入を行なうことによって鋳片トップ
処理を行なう場合のフロー図である。
プ処理の効果を示す説明図で鋳片縦断面を示す。図8(
a)はテール堰8を鋳片27に付随させない場合、図8
(b)は付随させる場合である。溶融金属の高さが最終
部まで維持できることは明らかである。図9は、テール
堰後方に冷却部材投入を行なうことによって鋳片トップ
処理を行なう場合のフロー図である。
【0024】図7に示す方法では、テール堰を鋳片に付
随させる方法であったが、本方法は、溶融金属供給停止
直後にテール堰後方に冷却部材44を投入し鋳片27に
付随させるものである。冷却部材44は、炭素鋼など普
通の材料で十分であり、特別な材料を特に用いることは
ない。テール堰材質と同様でも良く木片や耐火材料など
も勿論何等問題がなく、製造費用に見合った材料で十分
である。この方法によれば、テール堰と冷却部材の入替
えのための簡単な装置が必要となるが、テール堰はフロ
ント堰同様の材料で構成可能で、一般に耐火材料で構成
することから鉄などの金属材料と比較すると高価である
。従って、交換装置などの設備を導入しても十分にコス
トを低下させることができる。
随させる方法であったが、本方法は、溶融金属供給停止
直後にテール堰後方に冷却部材44を投入し鋳片27に
付随させるものである。冷却部材44は、炭素鋼など普
通の材料で十分であり、特別な材料を特に用いることは
ない。テール堰材質と同様でも良く木片や耐火材料など
も勿論何等問題がなく、製造費用に見合った材料で十分
である。この方法によれば、テール堰と冷却部材の入替
えのための簡単な装置が必要となるが、テール堰はフロ
ント堰同様の材料で構成可能で、一般に耐火材料で構成
することから鉄などの金属材料と比較すると高価である
。従って、交換装置などの設備を導入しても十分にコス
トを低下させることができる。
【0025】
【実施例】以下実施例、比較例を説明する。鋳造に用い
た金属成分は以下に示す炭素鋼である。即ち、Cが0.
30〜0.32重量%、Siが0.3〜0.32重量%
、Mnが0.98〜1.02重量%、Pが0.010重
量%以下、Sが0.015重量%以下およびAlが0.
046〜0.050重量%の炭素鋼である。
た金属成分は以下に示す炭素鋼である。即ち、Cが0.
30〜0.32重量%、Siが0.3〜0.32重量%
、Mnが0.98〜1.02重量%、Pが0.010重
量%以下、Sが0.015重量%以下およびAlが0.
046〜0.050重量%の炭素鋼である。
【0026】鋳造、圧延条件を以下に示す。鋳造は、無
端溝型水平連続鋳造機を用い、鋳造サイズ40mm角、
鋳型半径1000(mm)、鋳造速度7.0(m/mi
n)、溶鋼過熱度36℃の条件の下で溶鋼量300kg
を鋳造した。2ストリーム鋳造、テール堰に窒化硼素(
BN)を用い、鋳造機の後段には6段の連続熱間圧延機
および巻取装置を配した。これにより、鋳造〜製品の一
貫製造を行ない評価を行なった。ダミーバーおよび冷却
部材44の材質は、S10Cで行なった。ダミーバーを
用いない場合は、フロント堰としてAl2 O3 繊維
の成型体、木材を用いた。更に、溶鋼注入量制御は、油
圧シリンダ駆動のストッパー方式である。
端溝型水平連続鋳造機を用い、鋳造サイズ40mm角、
鋳型半径1000(mm)、鋳造速度7.0(m/mi
n)、溶鋼過熱度36℃の条件の下で溶鋼量300kg
を鋳造した。2ストリーム鋳造、テール堰に窒化硼素(
BN)を用い、鋳造機の後段には6段の連続熱間圧延機
および巻取装置を配した。これにより、鋳造〜製品の一
貫製造を行ない評価を行なった。ダミーバーおよび冷却
部材44の材質は、S10Cで行なった。ダミーバーを
用いない場合は、フロント堰としてAl2 O3 繊維
の成型体、木材を用いた。更に、溶鋼注入量制御は、油
圧シリンダ駆動のストッパー方式である。
【0027】本発明法によれば、溶鋼をストッパー注入
量を制御する方式であるため、各ストリームの初期注入
空間(40mm角、長さ約500mm)の充満時間は約
6〜7秒であるが、時間差は2〜3秒に及んだ。この2
秒の時間差により、従来の時間差スタートを行なわない
場合、約78%の確率で溶鋼のオーバーフロー(溶鋼が
溝型鋳型から溢れる)が発生した。これに対し、フロン
ト堰の固定切り離し手段(油圧駆動で堰をクランプおよ
び開放)を適用することで溶鋼オーバーフローは、全く
発生しなかった。更に、テール堰または冷却部材を鋳片
最終部に付随させる鋳片トップ処理について、その効果
を説明する。テール堰はBN、冷却部材は、炭素鋼鋼片
(φ40、長さ50mm)を用いた。テール堰を直接付
随させた場合は、いづれも鋳造後の熱間圧延が可能で圧
延前の温度は1100℃を確保できた。更に、それぞれ
の鋳造〜製品の一貫歩留りは、テール堰付随で99.8
%、冷却部材を付随させた場合でも99.7%を達成し
た。
量を制御する方式であるため、各ストリームの初期注入
空間(40mm角、長さ約500mm)の充満時間は約
6〜7秒であるが、時間差は2〜3秒に及んだ。この2
秒の時間差により、従来の時間差スタートを行なわない
場合、約78%の確率で溶鋼のオーバーフロー(溶鋼が
溝型鋳型から溢れる)が発生した。これに対し、フロン
ト堰の固定切り離し手段(油圧駆動で堰をクランプおよ
び開放)を適用することで溶鋼オーバーフローは、全く
発生しなかった。更に、テール堰または冷却部材を鋳片
最終部に付随させる鋳片トップ処理について、その効果
を説明する。テール堰はBN、冷却部材は、炭素鋼鋼片
(φ40、長さ50mm)を用いた。テール堰を直接付
随させた場合は、いづれも鋳造後の熱間圧延が可能で圧
延前の温度は1100℃を確保できた。更に、それぞれ
の鋳造〜製品の一貫歩留りは、テール堰付随で99.8
%、冷却部材を付随させた場合でも99.7%を達成し
た。
【0028】一方、こうした手段ととらない即ち注入完
了後そのまま連続的に引抜き熱間圧延まで行なった場合
には一貫歩留りは、89%に留った。また、鋳造歩留り
を向上すべく注入完了と同時に引抜きを停止(約30秒
)しトップ処理を行なって再開した場合には、最終部の
鋳片温度が低下(約700℃)し、圧延温度不足による
熱間圧延不良(割れ)が発生したため、結果的に一貫歩
留りは85%に悪化した。本発明は、上記のような溶鋼
の場合に限定されるものではなく、銅等の他の金属にお
いても同様の効果を奏する。
了後そのまま連続的に引抜き熱間圧延まで行なった場合
には一貫歩留りは、89%に留った。また、鋳造歩留り
を向上すべく注入完了と同時に引抜きを停止(約30秒
)しトップ処理を行なって再開した場合には、最終部の
鋳片温度が低下(約700℃)し、圧延温度不足による
熱間圧延不良(割れ)が発生したため、結果的に一貫歩
留りは85%に悪化した。本発明は、上記のような溶鋼
の場合に限定されるものではなく、銅等の他の金属にお
いても同様の効果を奏する。
【0029】
【発明の効果】以上、示したように、上部が開放された
無端溝付きリング鋳型を有した鋳型が水平方向に回転す
る溶融金属、特に溶鋼の小断面の連続鋳造装置において
、多ストリーム鋳造の操業上問題となる注入速度差の吸
収およびストリーム間の鋳造速度差が解決され円滑な鋳
造を行なうことができる。さらに、本発明方法によれば
、製品歩留り、生産性を一層向上させることが可能とな
り、製造コストを大幅に低減できるなど、鉄鋼業のみな
らず産業上極めて有益な発明である。
無端溝付きリング鋳型を有した鋳型が水平方向に回転す
る溶融金属、特に溶鋼の小断面の連続鋳造装置において
、多ストリーム鋳造の操業上問題となる注入速度差の吸
収およびストリーム間の鋳造速度差が解決され円滑な鋳
造を行なうことができる。さらに、本発明方法によれば
、製品歩留り、生産性を一層向上させることが可能とな
り、製造コストを大幅に低減できるなど、鉄鋼業のみな
らず産業上極めて有益な発明である。
【図1】(a)は本発明の実施態様を示す平面図である
。 (b)は図1(a)のA−A断面図である。
。 (b)は図1(a)のA−A断面図である。
【図2】図1のX−X断面図である。
【図3】(a)〜(h)は本発明のダミーバーについて
その各種構成例を示す説明図である。
その各種構成例を示す説明図である。
【図4】ダミーバーを用いた場合の実施態様を示す図1
のX−X断面説明図である。
のX−X断面説明図である。
【図5】本発明の係る初期注入空間の構成例を示す斜視
図である。
図である。
【図6】鋳造開始の状態を示す説明図である。
【図7】鋳片トップ処理記のテール堰切り離し方法を示
す説明図である。
す説明図である。
【図8】鋳片トップ処理の効果を比較して示す説明図で
ある。
ある。
【図9】鋳片トップ処理にテール堰後方に冷却部材の投
入を行なう場合のフロー図である。
入を行なう場合のフロー図である。
1 溶融金属取鍋
2 溶融金属
3 溶融金属注入装置
4 注入用駆動手段
5 中間容器
6 注入量制御手段および注入ノズル7
無端溝型回転鋳型 8 逆流防止堰(テール堰) 9 テール堰(逆流防止堰)支持装置10 鋳
型回転支持手段 11 鋳造方向 12 非酸化性雰囲気保持手段 13 非酸化性媒体導入部 14 鋳片推進装置 15 推進駆動手段 16 鋳片引出し用ナイフエッジ 17 鋳片矯正縦ロール 18 矯正縦ロール押しつけ手段 19 鋳片検出器1 20 鋳片案内横ロール 21 矯正装置架台 22 鋳片矯正横ロール 23 矯正横ロール押しつけ手段 24 鋳片案内縦ロール 25 鋳片検出器2 26 切断機 27 鋳片 28 鋳型回転駆動手段 29 ローラーテーブル 30 鋳片押しつけ用ロール 31 ダミーバー分割用スイングフレーム32 ダ
ミーバー 33 ダミーバー収納装置 34 搬出用ローラーテーブル 35 切断後鋳片 36 テール堰支持装置 37 流出防止部材(フロント堰) 38 フロント堰(流出防止部材)支持フレーム39
フロント堰(流出防止部材)支持装置40 初期
溶融金属注入空間 41 冷却媒体流路 42 先行鋳片 43 後行鋳片 44 冷却部材
無端溝型回転鋳型 8 逆流防止堰(テール堰) 9 テール堰(逆流防止堰)支持装置10 鋳
型回転支持手段 11 鋳造方向 12 非酸化性雰囲気保持手段 13 非酸化性媒体導入部 14 鋳片推進装置 15 推進駆動手段 16 鋳片引出し用ナイフエッジ 17 鋳片矯正縦ロール 18 矯正縦ロール押しつけ手段 19 鋳片検出器1 20 鋳片案内横ロール 21 矯正装置架台 22 鋳片矯正横ロール 23 矯正横ロール押しつけ手段 24 鋳片案内縦ロール 25 鋳片検出器2 26 切断機 27 鋳片 28 鋳型回転駆動手段 29 ローラーテーブル 30 鋳片押しつけ用ロール 31 ダミーバー分割用スイングフレーム32 ダ
ミーバー 33 ダミーバー収納装置 34 搬出用ローラーテーブル 35 切断後鋳片 36 テール堰支持装置 37 流出防止部材(フロント堰) 38 フロント堰(流出防止部材)支持フレーム39
フロント堰(流出防止部材)支持装置40 初期
溶融金属注入空間 41 冷却媒体流路 42 先行鋳片 43 後行鋳片 44 冷却部材
Claims (9)
- 【請求項1】 上部が開放された複数の無端溝型鋳型
を有する水平回転連続鋳造機において、溶融金属の注入
位置から鋳造方向に対し反対方向側の鋳型溝内に逆流防
止堰を設けるとともに鋳造方向側には流出防止部材を各
溝毎に設けてそれぞれ独立した初期注入空間を形成し、
該初期注入空間に複数の溝内の湯面高さが同時に所定の
鋳片高さとなるように溶融金属の注入量を調整して注入
し、同時に鋳型の回転を開始することを特徴とする水平
回転連続鋳造開始方法。 - 【請求項2】 上部が開放された複数の無端溝型鋳型
を有する水平回転連続鋳造機において、溶融金属の注入
位置から鋳造方向に対し反対方向側の鋳型溝内に逆流防
止堰を摺動可能に設けるとともに鋳造方向側には流出防
止部材を各溝毎に摺動可能に設けてそれぞれ独立した初
期注入空間を形成し、該初期注入空間に溶融金属を注入
し、何れかの溝内の湯面高さが所定の鋳片高さと一致し
た場合には当該ストリーム鋳型から順次引き抜きを開始
することを特徴とする水平回転連続鋳造開始方法。 - 【請求項3】 上部が開放された複数の無端溝型鋳型
を有する水平回転連続鋳造機において、溶融金属の注入
位置から鋳造方向に対し反対方向側の鋳型溝内に逆流防
止堰を設け、鋳造終了と同時に該逆流防止堰を係止装置
から切離し鋳片に付随させて最終鋳片部の湯面降下およ
び引け巣の発生を防止することを特徴とする鋳片のトッ
プ処理方法。 - 【請求項4】 上部が開放された複数の無端溝型鋳型
を有する水平回転連続鋳造機において、溶融金属の注入
位置から鋳造方向に対し反対方向側の鋳型溝内に逆流防
止堰を設け、鋳造終了と同時に該逆流防止堰の後方に冷
却部材を投入して該逆流防止堰を除外し、冷却部材を鋳
片に付随させて最終鋳片部の湯面降下および引け巣の発
生を防止することを特徴とする鋳片のトップ処理方法。 - 【請求項5】 上部が開放された無端溝型鋳型を有す
る水平回転連続鋳造機において、溶融金属の注入位置か
ら鋳造方向側に設ける溶融金属の流出防止部材として消
耗性部材を用いることにより初期注入空間を形成した水
平回転連続鋳造装置。 - 【請求項6】 溶融金属の流出防止部材が耐火物成形
体である請求項5の装置。 - 【請求項7】 溶融金属の流出防止部材が耐火繊維成
形体である請求項5の装置。 - 【請求項8】 溶融金属の流出防止部材としての機能
をもつダミーバー頭部と、鋳造方向に2自由度以上の自
由度で屈曲可能な複数のリンク機構部から構成されてい
ることを特徴とする水平回転連続鋳造機用ダミーバー装
置。 - 【請求項9】 リンク機構部が細径線材などの可撓性
物体の集合体により構成されている請求項8のダミーバ
ー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1870191A JPH04258349A (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | 水平回転連続鋳造開始方法およびトップ処理方法ならびに装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1870191A JPH04258349A (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | 水平回転連続鋳造開始方法およびトップ処理方法ならびに装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04258349A true JPH04258349A (ja) | 1992-09-14 |
Family
ID=11978942
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1870191A Withdrawn JPH04258349A (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | 水平回転連続鋳造開始方法およびトップ処理方法ならびに装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04258349A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160099281A (ko) * | 2015-02-12 | 2016-08-22 | 주식회사 포스코 | 냉각부재 삽입장치 및 냉각부재 삽입방법 |
-
1991
- 1991-02-12 JP JP1870191A patent/JPH04258349A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20160099281A (ko) * | 2015-02-12 | 2016-08-22 | 주식회사 포스코 | 냉각부재 삽입장치 및 냉각부재 삽입방법 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980514 |