JPH04258011A - 弾性表面波装置 - Google Patents
弾性表面波装置Info
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- JPH04258011A JPH04258011A JP1908091A JP1908091A JPH04258011A JP H04258011 A JPH04258011 A JP H04258011A JP 1908091 A JP1908091 A JP 1908091A JP 1908091 A JP1908091 A JP 1908091A JP H04258011 A JPH04258011 A JP H04258011A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、64YX−LiNb
O3 基板を備える弾性表面波装置に関するもので、特
に、このような弾性表面波装置が与える諸特性の向上を
図るための改良に関するものである。
O3 基板を備える弾性表面波装置に関するもので、特
に、このような弾性表面波装置が与える諸特性の向上を
図るための改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】64YX−LiNbO3 基板を伝搬す
る圧電表面すべり波は、次の性質を示すことが知られて
いる。
る圧電表面すべり波は、次の性質を示すことが知られて
いる。
【0003】(1) 高音速であること。すなわち、
位相速度Vp が、約4500m/sと大きいこと。
位相速度Vp が、約4500m/sと大きいこと。
【0004】(2) 低損失であること。すなわち、
波の減衰定数δが、約2×10−2dB/λと小さいこ
と。
波の減衰定数δが、約2×10−2dB/λと小さいこ
と。
【0005】(3) 高結合であること。すなわち、
電気機械結合係数k2 が、約11%と大きいこと。
電気機械結合係数k2 が、約11%と大きいこと。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近、
弾性表面波装置において強く求められている低損失化を
進めていくためには、基板の減衰定数をさらに低下させ
る必要がある。
弾性表面波装置において強く求められている低損失化を
進めていくためには、基板の減衰定数をさらに低下させ
る必要がある。
【0007】なお、64YX−LiNbO3 基板上に
、SiO2薄膜を形成することによって、減衰定数が約
1×10−2dB/λ程度にまで減少した、という報告
が、たとえば、水上他「SiO2 /LiNbO3 構
造の圧電表面すべり波」電子通信学会超音波研究会資料
(US82−81)においてなされているが、その効果
は十分とはいえない。
、SiO2薄膜を形成することによって、減衰定数が約
1×10−2dB/λ程度にまで減少した、という報告
が、たとえば、水上他「SiO2 /LiNbO3 構
造の圧電表面すべり波」電子通信学会超音波研究会資料
(US82−81)においてなされているが、その効果
は十分とはいえない。
【0008】それゆえに、この発明の目的は、64YX
−LiNbO3 基板を用いる弾性表面波装置において
、減衰定数をさらに低下させ、一層の低損失化を可能に
しようとすることである。
−LiNbO3 基板を用いる弾性表面波装置において
、減衰定数をさらに低下させ、一層の低損失化を可能に
しようとすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、64YX−
LiNbO3 基板および基板上に形成されるインタデ
ィジタルトランスデューサを備える、弾性表面波装置に
向けられるものであって、上述した技術的課題を解決す
るため、次のような構成を備えることを特徴としている
。
LiNbO3 基板および基板上に形成されるインタデ
ィジタルトランスデューサを備える、弾性表面波装置に
向けられるものであって、上述した技術的課題を解決す
るため、次のような構成を備えることを特徴としている
。
【0010】すなわち、前記基板の、前記インタディジ
タルトランスデューサが形成された面上に、酸化亜鉛薄
膜が、0<h/λ≦2.5%(h:厚み、λ:波長)の
厚みをもって形成される。
タルトランスデューサが形成された面上に、酸化亜鉛薄
膜が、0<h/λ≦2.5%(h:厚み、λ:波長)の
厚みをもって形成される。
【0011】
【発明の作用および効果】この発明によれば、後述する
実験例からわかるように、波が基板中を伝搬するときの
減衰定数を低減することができる。特に、h/λが1%
付近となるように、酸化亜鉛薄膜の厚みが選ばれている
と、このような酸化亜鉛薄膜がない場合に比べて、減衰
定数を、7分の1以下にまで低下させることができる。
実験例からわかるように、波が基板中を伝搬するときの
減衰定数を低減することができる。特に、h/λが1%
付近となるように、酸化亜鉛薄膜の厚みが選ばれている
と、このような酸化亜鉛薄膜がない場合に比べて、減衰
定数を、7分の1以下にまで低下させることができる。
【0012】また、上述のように酸化亜鉛薄膜を形成し
て、減衰定数を低下させたとしても、他の特性に悪影響
を及ぼすものではない。すなわち、波の位相速度につい
ては、4340m/s以上の値を得ることができる。ま
た、電気機械結合係数k2 については、h/λが1%
において8.4%、h/λが2%において11.9%、
という大きな値を得ることができる。
て、減衰定数を低下させたとしても、他の特性に悪影響
を及ぼすものではない。すなわち、波の位相速度につい
ては、4340m/s以上の値を得ることができる。ま
た、電気機械結合係数k2 については、h/λが1%
において8.4%、h/λが2%において11.9%、
という大きな値を得ることができる。
【0013】さらに、従来のSiO2 薄膜が形成され
た場合と比較して、この発明に係る酸化亜鉛薄膜が形成
された場合には、次のような効果も奏される。
た場合と比較して、この発明に係る酸化亜鉛薄膜が形成
された場合には、次のような効果も奏される。
【0014】すなわち、SiO2 /64YX−LiN
bO3 基板において、減衰定数が最も小さくなるSi
O2 の厚みh/λは、約5%付近であるが、この発明
によるZnO/64YX−LiNbO3 基板において
は、減衰定数が最も小さくなるZnOの厚みh/λは、
約1%であり、かなり薄い膜厚であっても、減衰定数の
大幅な低下を実現することができる。
bO3 基板において、減衰定数が最も小さくなるSi
O2 の厚みh/λは、約5%付近であるが、この発明
によるZnO/64YX−LiNbO3 基板において
は、減衰定数が最も小さくなるZnOの厚みh/λは、
約1%であり、かなり薄い膜厚であっても、減衰定数の
大幅な低下を実現することができる。
【0015】また、現実的な問題として、SiO2 /
64YX−LiNbO3 またはZnO/64YX−L
iNbO3 構造の基板を用いて、弾性表面波装置を作
製する場合、インタディジタルトランスデューサを構成
する電極パッド上には、ボンディングワイヤなどによる
配線を行なうため、SiO2 またはZnOがあっては
ならない。そのため、一般的には、(1) 基板上に
SiO2 またはZnOを成膜する際、電極パッド上に
成膜されないようにするためのマスキングをするか、(
2) 基板全面にSiO2 またはZnOを形成した
後、エッチングにより、電極パッド上のSiO2 また
はZnOを除去することが行なわれる。
64YX−LiNbO3 またはZnO/64YX−L
iNbO3 構造の基板を用いて、弾性表面波装置を作
製する場合、インタディジタルトランスデューサを構成
する電極パッド上には、ボンディングワイヤなどによる
配線を行なうため、SiO2 またはZnOがあっては
ならない。そのため、一般的には、(1) 基板上に
SiO2 またはZnOを成膜する際、電極パッド上に
成膜されないようにするためのマスキングをするか、(
2) 基板全面にSiO2 またはZnOを形成した
後、エッチングにより、電極パッド上のSiO2 また
はZnOを除去することが行なわれる。
【0016】しかしながら、上記(1)の方法は、非常
に能率的ではあるが、弾性表面波装置の1単位の大きさ
が小さいときには、マスキングが困難であるとともに、
たとえばスパッタリング法により成膜する場合には、マ
スクと基板との間にスパッタリング粒子の回り込みが生
じるなどの問題がある。
に能率的ではあるが、弾性表面波装置の1単位の大きさ
が小さいときには、マスキングが困難であるとともに、
たとえばスパッタリング法により成膜する場合には、マ
スクと基板との間にスパッタリング粒子の回り込みが生
じるなどの問題がある。
【0017】他方、上記(2)の方法を採用する場合に
は、SiO2 の場合に比べて、ZnOの場合の方が有
利である。すなわち、SiO2 は、化学的に非常に安
定な酸化物であるので、フッ化水素などの特殊な液にし
か溶けないばかりでなく、もし、フッ化水素を用いれば
、たとえばアルミニウムによって形成された電極パッド
もすぐに溶けてしまう。これに対して、ZnOは、両性
酸化物であり、多くの酸またはアルカリによってすぐに
溶かされることができ、したがって、適当な酸またはア
ルカリを選べば、アルミニウムを溶かさずにZnOのみ
を容易にエッチングできる。
は、SiO2 の場合に比べて、ZnOの場合の方が有
利である。すなわち、SiO2 は、化学的に非常に安
定な酸化物であるので、フッ化水素などの特殊な液にし
か溶けないばかりでなく、もし、フッ化水素を用いれば
、たとえばアルミニウムによって形成された電極パッド
もすぐに溶けてしまう。これに対して、ZnOは、両性
酸化物であり、多くの酸またはアルカリによってすぐに
溶かされることができ、したがって、適当な酸またはア
ルカリを選べば、アルミニウムを溶かさずにZnOのみ
を容易にエッチングできる。
【0018】
【実施例】図2に示すように、64YX−LiNbO3
基板1上に、フォトリソグラフィ技術を用いて、波長
λが9.2μm、伝搬距離が108.7λ、交叉幅が5
4.3λ、電極対数が10対の正規型の入力側インタデ
ィジタルトランスデューサ(IDT)2および出力側I
DT3を備える、フィルタとして用いられ得る弾性表面
波装置を作製した。
基板1上に、フォトリソグラフィ技術を用いて、波長
λが9.2μm、伝搬距離が108.7λ、交叉幅が5
4.3λ、電極対数が10対の正規型の入力側インタデ
ィジタルトランスデューサ(IDT)2および出力側I
DT3を備える、フィルタとして用いられ得る弾性表面
波装置を作製した。
【0019】次に、この基板1の、IDT2および3が
形成された面上に、スパッタリング法によって、図1に
示すように、いくつかの厚みの酸化亜鉛薄膜4を形成し
た。
形成された面上に、スパッタリング法によって、図1に
示すように、いくつかの厚みの酸化亜鉛薄膜4を形成し
た。
【0020】次に、IDT2および3上の酸化亜鉛薄膜
4を、酸によるエッチングにより除去し、次いで、ボン
ディングワイヤによる配線およびパッケージングを行な
った。
4を、酸によるエッチングにより除去し、次いで、ボン
ディングワイヤによる配線およびパッケージングを行な
った。
【0021】このようにして作製された弾性表面波フィ
ルタの挿入損失とh/λ(h:ZnOの厚み、λ:波長
)との関係を図3に示す。図3からわかるように、h/
λが、0<h/λ≦2.5%の範囲で、酸化亜鉛薄膜4
を形成することによって、このような酸化亜鉛薄膜がな
い場合に比べ、挿入損失が低下している。この挿入損失
の低下は、波が基板1中を伝搬する間に減衰することに
よる損失、すなわち伝搬損失の低下によるものである。
ルタの挿入損失とh/λ(h:ZnOの厚み、λ:波長
)との関係を図3に示す。図3からわかるように、h/
λが、0<h/λ≦2.5%の範囲で、酸化亜鉛薄膜4
を形成することによって、このような酸化亜鉛薄膜がな
い場合に比べ、挿入損失が低下している。この挿入損失
の低下は、波が基板1中を伝搬する間に減衰することに
よる損失、すなわち伝搬損失の低下によるものである。
【0022】図4に、波の減衰定数とh/λとの関係を
示す。図4からわかるように、h/λが、0<h/λ≦
2.5%の範囲において、減衰定数が低下している。特
に、h/λが1%付近では、減衰定数が0.0026d
B/λとなり、64YX−LiNbO3 基板単体での
減衰定数の7分の1以下となっている。また、先に示し
た文献で報告されているSiO2 /64YX−LiN
bO3 基板での減衰定数の最小値である約0.01d
B/λに比べても、約4分の1になっている。
示す。図4からわかるように、h/λが、0<h/λ≦
2.5%の範囲において、減衰定数が低下している。特
に、h/λが1%付近では、減衰定数が0.0026d
B/λとなり、64YX−LiNbO3 基板単体での
減衰定数の7分の1以下となっている。また、先に示し
た文献で報告されているSiO2 /64YX−LiN
bO3 基板での減衰定数の最小値である約0.01d
B/λに比べても、約4分の1になっている。
【0023】図5には、位相速度Vp のh/λ分散性
が示されている。図5からわかるように、h/λが、0
<h/λ≦2.5%の範囲では、位相速度Vp は43
40m/s以上4510m/s未満となり、かなり高音
速を実現することができる。
が示されている。図5からわかるように、h/λが、0
<h/λ≦2.5%の範囲では、位相速度Vp は43
40m/s以上4510m/s未満となり、かなり高音
速を実現することができる。
【0024】64YX−LiNbO3 基板の大きな特
徴として、高結合性、すなわち電気機械結合係数k2
が、約11%と非常に大きなことが挙げられる。試作し
た弾性表面波フィルタを用いて、ZnO/64YX−L
iNbO3 基板の電気機械結合係数k2 を測定した
ところ、h/λが1%では、k2 が8.4%、h/λ
が2%では、k2 が11.9%となり、かなり高結合
性であることがわかった。
徴として、高結合性、すなわち電気機械結合係数k2
が、約11%と非常に大きなことが挙げられる。試作し
た弾性表面波フィルタを用いて、ZnO/64YX−L
iNbO3 基板の電気機械結合係数k2 を測定した
ところ、h/λが1%では、k2 が8.4%、h/λ
が2%では、k2 が11.9%となり、かなり高結合
性であることがわかった。
【図1】この発明の一実施例による弾性表面波装置を示
す断面図である。
す断面図である。
【図2】図1に示した弾性表面波装置の酸化亜鉛薄膜4
を形成する前の状態を示す斜視図である。
を形成する前の状態を示す斜視図である。
【図3】図1に示した弾性表面波装置のフィルタとして
の挿入損失とh/λとの関係を示す図である。
の挿入損失とh/λとの関係を示す図である。
【図4】図1に示した弾性表面波装置の波の減衰定数と
h/λとの関係を示す図である。
h/λとの関係を示す図である。
【図5】図1に示した弾性表面波装置の位相速度Vp
のh/λ分散性を示す図である。
のh/λ分散性を示す図である。
1 64YX−LiNbO3 基板
2,3 インタディジタルトランスデューサ(IDT
)4 酸化亜鉛薄膜
)4 酸化亜鉛薄膜
Claims (1)
- 【請求項1】 64YX−LiNbO3 基板および
前記基板上に形成されるインタディジタルトランスデュ
ーサを備える、弾性表面波装置において、前記基板の、
前記インタディジタルトランスデューサが形成された面
上に、酸化亜鉛薄膜が、0<h/λ≦2.5%(h:厚
み、λ:波長)の厚みをもって形成されたことを特徴と
する、弾性表面波装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1908091A JPH04258011A (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | 弾性表面波装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1908091A JPH04258011A (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | 弾性表面波装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04258011A true JPH04258011A (ja) | 1992-09-14 |
Family
ID=11989467
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1908091A Pending JPH04258011A (ja) | 1991-02-12 | 1991-02-12 | 弾性表面波装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04258011A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013062481A (ja) * | 2011-09-12 | 2013-04-04 | Tdk Corp | マスクの作成方法、このマスクを用いたパターニング方法およびマイクロデバイスの製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59143411A (ja) * | 1983-02-04 | 1984-08-17 | Hitachi Ltd | 弾性表面波装置 |
JPS63102410A (ja) * | 1986-10-17 | 1988-05-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 表面波フイルタ製造法 |
-
1991
- 1991-02-12 JP JP1908091A patent/JPH04258011A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59143411A (ja) * | 1983-02-04 | 1984-08-17 | Hitachi Ltd | 弾性表面波装置 |
JPS63102410A (ja) * | 1986-10-17 | 1988-05-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 表面波フイルタ製造法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013062481A (ja) * | 2011-09-12 | 2013-04-04 | Tdk Corp | マスクの作成方法、このマスクを用いたパターニング方法およびマイクロデバイスの製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19971209 |