JPH0425636B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、光方式ビデオデイスク等を量産する
場合に用いる事が出来る摺動装置に関するもので
ある。

従来の技術 現在、光学式ビデオデイスクにおいては、回転
するデイスクの下方に、その半径方向に往復運動
するように光学ヘツドを設置してデイスク上に記
録された情報の再生、あるいはデイスクへの情報
の記録を行うようにしている。この場合、光学ヘ
ツドは２本のレールに摺動自在に取付けられた摺
動台に固定するようにしている。

上記摺動台のレールへの取付けは、取付け時は
もちろんのこと、その後の両者の接触部の摩耗等
によりがたつきが生じないようにしなければなら
ない。

従来、この様な摺動台のレールへの取付けは、
第６図、第７図の様に、レール２には上側にＶロ
ーラ５が、そして下側にローラー１０が設けら
れ、レール３にはその上下に、ローラー１４，１
８が設けられており移送台１の上下、左右方向の
位置決めが行われている。摺動台１のレール２に
対するガタ（隙間）を完全になくするためには、
Ｖローラ５が取り付けられているローラ軸４の４
ａ部の直径の中心と４ｂ部の直径の中心とをΔx
だけわずかに偏芯させており、４ｃ部にマイナス
ドライバー等の先端を挿込み、回転させる事によ
り隙間ａ，ｂ，ｃをなくする様に調整している。
レール３側の部分も同じ手段により調整されてい
る。

発明が解決しようとする問題点 ところが、このような従来の技術では、第７図
に示す様にレール２，３とＶローラ５、ローラー
１０，１４，１８の接触部であるａ，ｂ，ｃ，
ｄ，ｅ部が摩耗すると当然隙間が発生し、その結
果、この装置全体の振動の原因となつていた。

また、組立時においてもこの部分の隙間ａ，
ｂ，ｃ，ｄ，ｅをなくするための調整も微妙な調
整が要求され、その調整工数も多くなつていた。

さらに、この構造にはダンパー的効果をもたら
す様な部分がないため、製品の落下時にはその衝
撃力が直接この摺動台１に伝わり、この摺動台１
に搭載される部品に悪影響を及ぼすという問題が
あつた。

本発明は、かかる従来の問題点を解決した摺動
装置を提供することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 本発明においては、前記問題点を解決するた
め、ローラーの支持部に金属性の板バネを用い、
その弾性を利用してローラーをレールに圧接する
ように構成したことを特徴とする。

作 用 本発明の構成によれば、部品単品精度、組立精
度に起因する組立時におけるがたつきや、レール
及びローラーの摩耗によつて発生するがたつきを
板バネの弾性により吸収することができるもので
ある。

また、この板ばねの弾性により摺動台及びそれ
に載つている部品へ加わる衝撃力も弱める事が出
来る利点を有する。

実施例 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明
する。第１図〜第５図に示す様に、移送台１に固
定ローラーユニツト２が５個、止ネジ３によつて
取付けられ、可動ローラーユニツト４１，４２，
４３がネジ５によつて取り付けられている。

固定ローラーユニツト２は、第３図に示す様に
シヤフト２ａにベアリング２ｂが回転自在に挿入
され、Ｅリング２ｃにより固定されて構成されて
いる。

可動ローラーユニツト４１，４２，４３は、第
５図に示す様に板バネ４ａにシヤフト４a′が絞め
により固定されており、このシヤフト４a′にロー
ラー４ｂが回転自在に挿入され、Ｅリング４ｃに
より固定されて構成されている。

第１図に示す様に、レール６側においては可動
ローラーユニツト４１を上下方向に、レール７側
においては可動ローラーユニツト４２，４３を上
下方向と左右方向に各々バネ力が働く様あらかじ
め若干板バネ４ａをたわませて取り付けてあり、
摺動台１のレール６，７に対しての上下、左右方
向の位置決めを行つている。

したがつて、組立時におけるがたつきや、また
レール６，７およびベアリング２ｂ、ローラー４
ｂの摩耗によつて発生するがたつきを上記板バネ
４ａの弾性力によつて吸収することができ、また
上記板バネ４ａにより、摺動台１およびこの摺動
台１に載つている部品へ加わる衝撃力を弱めるこ
とができる。

発明の効果 以上の様に、本発明の構成によれば、ローラー
の支持に板バネを用いたものであり、これによつ
て従来レールとローラーの接触部における摩耗か
ら発生していたがたつきを吸収する事が出来るも
のである。また、組立時における調整の手間も省
くことができ、さらに衝撃力に対しても強い構造
となり、その実用的価値は極めて大なるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における摺動装置の
断面図、第２図はその摺動台部分の分解斜視図、
第３図はその固定ローラーユニツトの分解斜視
図、第４図はその摺動台部の底側から見た分解斜
視図、第５図はその可動ローラーユニツトの分解
斜視図、第６図は従来例における摺動装置の斜視
図、第７図はその装置の断面図である。 １……摺動台、２……固定ローラーユニツト、
３……止ネジ、４１，４２，４３……可動ローラ
ーユニツト、５……ネジ、６，７……レール、４
ａ……板バネ、４a′……シヤフト、４ｂ……ロー
ラー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ シヤフトにローラーを回転自在に支持した固
   定ローラーユニツトと、 板バネに固定したシヤフトにローラーを回転自
   在に支持した可動ローラーユニツトと、 前記複数の固定ローラーユニツトと、複数の可
   動ローラーユニツトが取り付けられる摺動台と、 前記摺動台が摺動自在に取り付けられるレール
   を備え、 前記固定ローラーユニツトを前記レールの上方
   を摺動するように前記摺動台に取り付け、 前記複数の可動ローラーユニツトの一部を前記
   板バネの弾性力の方向が前記レールに対して垂直
   に作用するように前記レールの下方を摺動するよ
   うに取り付けるとともに、他の可動ローラーユニ
   ツトを前記レールに対して前記板バネの弾性力の
   方向が水平に作用するように取り付けて、 前記各ユニツトのローラーをレールに当接せし
   めて摺動台の位置決めをしつつレールに沿つて摺
   動するように構成したことを特徴とする摺動装
   置。