JPH04254878A - 傾斜羽根を有する現像装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は，電子写真装置に使用さ
れる現像器に関し，特に現像器に含まれる少なくとも２
つの成分現像剤を攪拌・搬送するために，傾斜羽根を有
する回転搬送・攪拌手段を備えた形式の現像装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】電子写真装置は，一般に図１に示すよう
な構成を有する。すなわち，矢印の方向に回転する静電
潜像形成体，即ち感光ドラム１の周囲に，帯電器２，露
光器３，現像器４，転写器５，除電ランプ６，クリーナ
７が配置されている。この感光ドラム１の表面が，まず
帯電器２のコロナ放電によって全面にマイナス帯電され
る。次にこの感光ドラム１の表面に対して，露光器３か
ら所定のパターンに応じた光があてられると，露光した
部分の電荷が減少して静電潜像が形成される。この潜像
領域が現像器４を通過すると，マイナスに帯電した現像
剤中のトナーがこれに付着してトナー像が形成される。

【０００３】一方，画像がプリントされる用紙８は，ピ
ックアップローラ９と待機ローラ１０の作用によって１
枚ずつ感光ドラム１上に形成されたトナー像に接触する
位置に供給される。前記転写器５はこの用紙８を挟んで
感光ドラム１の下方に設置され，用紙８にプラスの電荷
を与えるように構成されている。したがって，感光ドラ
ム１の表面に形成されたトナー像は用紙８のプラス電荷
に吸引されてこれに転写される。

【０００４】トナー像を担持した用紙８は，定着器１１
を構成するヒートローラ１２とこれに押し付けられて回
転するゴムローラ１３の間に挟まれ，トナー像が熱と圧
力によって用紙８に定着され，更に搬送ローラ１４によ
り搬送される。用紙８にトナーを転写した感光ドラム１
の表面は，除電ランプ６によって全面的に除電され且つ
，クリーナ７によって残留トナーを清掃されて初期状態
に戻り，再び前述のサイクルを繰り返す。但し，上記は
マイナス帯電の場合のプロセスであるが，プラス帯電さ
せる場合においても同様のプロセスで行うことができる
。

【０００５】従来の現像器を図２に示す。（ａ）は断面
図，（ｂ）は上面図である。この従来の現像器の構成は
，マグネットを固定した，スリーブ回転式の現像ローラ
２０と，非磁性の金属ブレード２１と，軸に垂直羽根の
ついた回収ローラ２３と，現像ローラ２０上の現像剤を
剥ぎ取るための剥ぎ取りブレード２２及び，搬送・攪拌
手段である，二本の螺旋型スクリュー２４，２５から構
成される。回収ローラ２３と二本の螺旋型スクリュー２
４，２５は，現像ローラ２０と平行に配置される。現像
剤２６は螺旋型スクリューの上端まで入れられる現像剤
２６の流れは次の通りである。

【０００６】現像剤を循環させるもう一つの螺旋型スク
リュー２５により，現像剤２６は一方向に送られ，現像
ローラ２０に近い側の螺旋型スクリュー２４に移動する
。移動した現像剤２６は，現像ローラ側の螺旋型スクリ
ュー２４の回転に伴い，上部羽根により現像ローラ側に
供給される。そして，現像ローラ２０の磁力に引かれて
現像ローラ２０のスリーブ上に付着する。現像ローラ２
０上の現像剤はスリーブの回転により，現像部で現像さ
れ，残った現像剤は剥ぎ取りブレード２２により現像ロ
ーラ２０からひき剥がされて，現像ローラ側の螺旋型ス
クリュー２４の下部羽根により戻される。

【０００７】また，スリーブ上に付着しなかった現像剤
は，回収ローラ２３により現像ローラ側の螺旋型スクリ
ュー２４に戻される。現像剤を循環させるもう一つの螺
旋型スクリュー２５は，現像剤を攪拌してトナーを十分
に帯電させる働きをもっている。但し，二本の螺旋型ス
クリュー２４，２５は，同外径，同ピッチ，同回転数で
ある。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上記のように，従来の
現像装置においては，搬送・攪拌手段である，二本の螺
旋型スクリュー２４，２５が同外径，同ピッチ，同回転
数であったため，現像剤にトナーを多量に補給した場合
，トナーを十分に帯電させることができず，カブリの多
い画像となっていた。そのため，現像剤を循環させるも
う一つの螺旋型スクリュー２５の攪拌能力を向上させる
必要があった。

【０００９】このように，従来技術においては，現像剤
を循環させるもう一つの螺旋型スクリュー２５は，現像
剤を攪拌してトナーを十分に帯電させる働きをもってい
る。しかし，トナーを多量に補給した場合，トナーを十
分に帯電させるためにはキャリアとの接触回数（時間）
を多くしなければならない。そのため，現像剤の攪拌時
間を長くとる必要があった。

【００１０】本発明は，このような従来技術の課題を解
決するもので，もう一つの搬送・攪拌手段である螺旋型
スクリューを，キャリアとの接触回数（時間）を多くし
てトナーの帯電効果をより一層向上するようにした，現
像器を提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために，本発明によれば，静電潜像形成体（１）に近
接して配置され，現像剤（２６）を該静電潜像形成体上
へ搬送するべく電極効果を持つ現像ローラ（２０）と，
該現像ローラ上に一定の厚さの現像剤の層を形成する現
像剤層形成手段（２１）と，現像剤中のトナーを帯電さ
せるように，現像剤を前記現像ローラの軸と平行な方向
に循環移動させながら前記現像ローラへ供給する，平行
に配置された少なくとも２つの，傾斜羽根を有する回転
搬送・攪拌手段（２４，２５）とから構成される現像装
置において，図３及び図４に示すように，現像ローラ（
２０）に近い側の第１の搬送・攪拌手段（２４）と現像
ローラに遠い側の第２の搬送・攪拌手段（２５）は，回
転速度は等しいが，第２の搬送・攪拌手段（２５）は第
１の搬送・攪拌手段（２４）より外径は大きく且つ傾斜
羽根のピッチは小さいことを特徴とする，傾斜羽根を有
する現像装置が提供される。

【００１２】また，同様の現像装置において，現像ロー
ラ（２０）に近い側の第１の搬送・攪拌手段（２４）と
現像ローラに遠い側の第２の搬送・攪拌手段（２５）は
，傾斜羽根のピッチは等しいが，第２の搬送・攪拌手段
（２５）は第１の搬送・攪拌手段（２４）より外径が大
きく且つ回転速度は小さいことを特徴とする，傾斜羽根
を有する現像装置が提供される。

【００１３】

【作用】本発明の原理を図３，４に示す。図３の（ａ）
は現像剤におけるキャリアとトナーの接触回数（時間）
とトナー帯電量との関係を示したものである。接触回数
（時間）の増加と共に帯電量も増加し，あるところで一
定になる。図３の（ｂ）は現像器の（スクリューによる
）攪拌時間とトナー帯電量の関係を示す。図３の（ａ）
と同様に，接触回数（時間）の増加と共に帯電量も増加
し，あるところで一定になる。つまり，十分なトナー帯
電量を得るためには，ある一定以上の攪拌時間をとる必
要がある。本発明は以上の原理を利用し，攪拌時間を十
分にとるための方法を示したものである。

【００１４】図４は本発明の現像器の構成原理を示す。 本発明は現像ローラ２０側の搬送・攪拌手段である螺旋
型スクリュー２４と，現像剤を循環させるもう一つの搬
送・攪拌手段である螺旋型スクリュー２５の回転数が同
じときの外径とピッチを変化させたものである。つまり
，現像ローラ２０側の螺旋型スクリュー２４及びもう一
つの螺旋型スクリー２５の各々の外径とピッチをＤ１，
Ｐ１，Ｄ２，Ｐ２　とした時，本発明は，Ｄ１＜Ｄ２，
Ｐ１＞Ｐ２なる関係にしたものである。

【００１５】つまり，二本の螺旋型スクリュー２４，２
５による現像剤の送り量（Ｖ１，Ｖ２　）は一定でなけ
ればならない。もし一定でないならば，どこかで現像剤
が溢れてしまうためである。よって，この関係から，両
者のスクリュー回転数が同じとしたとき，スクリュー外
径とスクリューピッチの関係は，式（１）となる。 Ｖ１　　＝　　Ｖ２　　より， （ρＳ１Ｒ１Ｐ１）／　６０　＝　（ρＳ２Ｒ２Ｐ２）
／　６０但し，搬送部の断面積 Ｓ　＝　　（Ｄ２−ｄ２）　π／４ Ｒ　：スクリューの回転速度 ｄ　：スクリューの軸径 ρ：現像剤密度 上式を整理すると， 　　　　　　　　　　　　　　　　（Ｄ１２−　ｄ２）
Ｐ１　＝　（Ｄ２２−　ｄ２）Ｐ２　　　──────
──（１）　　つまり，スクリュー外径とスクリューピ
ッチがＤ１＜Ｄ２，Ｐ１＞Ｐ２なる関係にあり且つ，式
（１）を満足すれば，現像剤は溢れることはない。また
，スクリューピッチが小さいため，攪拌時間を長くとれ
るので，十分なトナー帯電量も得られる。

【００１６】また，さらに本発明は，現像ローラ側の螺
旋型スクリュー２４と，現像剤を循環させるもう一つの
螺旋型スクリュー２５のピッチが同じときの外径と回転
数を変化させたものである。つまり，現像ローラ側の螺
旋型スクリュー２４及びもう一つの螺旋型スクリー２５
の各々の外径と回転数をＤ１，Ｒ１，Ｄ２，Ｒ２　とし
た時，本発明は，Ｄ１＜Ｄ２，Ｒ１＞Ｒ２なる関係にし
たものである。

【００１７】つまり，二本の螺旋型スクリュー２４，２
５の現像剤送り量（Ｖ１，Ｖ２　）　は一定でなければ
ならないため，両者のスクリューピッチが同じとしたと
き，スクリュー外径とスクリュー回転数の関係は，式（
２）　となる。 　　　　　　　　　　　　　　　　　（Ｄ１２　−　ｄ
２）Ｒ１＝　（Ｄ２２　−　　ｄ２）Ｒ２　　　　　　
────　　（２）但し，ｄ　：スクリューの軸径 つまり，スクリュー外径とスクリューピッチがＤ１＜Ｄ
２，Ｒ１＞Ｒ２なる関係にあり且つ，式（２）を満足す
れば，現像剤は溢れることはない。また，スクリュー回
転数が小さいため，攪拌時間を長くとれるので，十分な
トナー帯電量も得られる。

【００１８】

【実施例】図５は本発明の実施例１及び実施例２を断面
図で示す。図６は本発明の実施例１の上面図である。本
発明の現像器の構成は，マグネットが固定された，スリ
ーブ回転式の現像ローラ２０と，この現像ローラ２０上
に一定の厚さの現像剤２６の層を形成するための，非磁
性の金属ブレード２１と，軸に垂直羽根のついた回収ロ
ーラ２３と，現像ローラ２０上の現像剤２６を剥ぎ取る
ための剥ぎ取りブレード２２及び，搬送・攪拌手段であ
る二本の螺旋型スクリュー２４，２５から構成される。 回収ローラ２３と二本の螺旋型スクリューは，現像ロー
ラと平行に配置される。現像剤２６は螺旋型スクリュー
の上端まで入れられる。

【００１９】現像剤２６の流れは次の通りである。現像
剤２６を循環させるもう一つの螺旋型スクリュー２５に
より，現像剤２６は十分攪拌されてその基端部から先端
部へ矢印方向に軸方向に移動され，現像ローラ２０側の
螺旋型スクリュー２４の基端部へ移動する。移動した現
像剤２６は，現像ローラ側の螺旋型スクリュー２４の回
転に伴い，その基端部から先端部へと矢印方向に移動さ
れ，その間にブレード２１を介して現像ローラ２０上に
一定の層厚で現像剤が供給される。そして，現像ローラ
２０の磁力に引かれて現像ローラ２０のスリーブ上に付
着する。

【００２０】現像ローラ２０上の現像剤２６はスリーブ
の回転により，現像部で現像され，残った現像剤は剥ぎ
取りブレード２２により現像ローラ２０からひき剥がさ
れて，現像ローラ側の螺旋型スクリュー２４に戻される
。また，スリーブ上に付着しなかった現像剤２６は，回
収ローラ２３により現像ローラ側の螺旋型スクリュー２
４に戻される。

【００２１】以上より，現像剤２６は滞留なくスムーズ
に流れる。また，本実施例では，スクリュー回転数１０
０ｒｐｍ，スクリュー長さ３２０ｍｍ　のとき，スクリ
ュー外径Ｄ１，Ｄ２とスクリューピッチＰ１，Ｐ２は次
の通りとした。 Ｄ１：　２０　　（ｍｍ）　，Ｐ１：　２０　　　　（
ｍｍ）Ｄ２：　３０　　（ｍｍ）　，　Ｐ２：　８．４
　　　（ｍｍ）以上の条件より，この実施例の現像装置
を実際に稼働した場合，十分帯電されたトナーが現像ロ
ーラに供給され，良好な印字が得られることが確認され
た。

【００２２】図７は本発明の実施例２の上面図である。 実施例２の現像装置は，下記の点以外は実施例１と同様
である。実施例２では，スクリューピッチ３０ｍｍ，　
スクリュー長さ３２０ｍｍ　のとき，スクリュー外径Ｄ
１，Ｄ２とスクリュー回転数Ｒ１，Ｒ２を下記の通りと
した。 Ｄ１：　２０　　（ｍｍ）　，Ｒ１：　２３７　　　（
ｒｐｍ）Ｄ２：　３０　　（ｍｍ）　，　Ｒ２：　１０
０　　　（ｒｐｍ）以上の条件より，この実施例２の現
像装置を実際に稼働した場合，実施例１の場合と同様十
分帯電されたトナーが現像ローラに供給され，良好な印
字が得られることが確認された。

【００２３】

【発明の効果】以上に説明したように，本発明の少なく
とも２つの搬送・攪拌手段の外径及びピッチ，又は外径
及び回転速度を相対的に変化させることにより，現像剤
を十分攪拌することができ，また，攪拌された現像剤（
トナー）を現像ローラに供給することができるため，良
好な画像を安定的に出力することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明が適用される電子写真装置の全体構成を
示す側面図である。

【図２】従来の現像器の構成図であり，（ａ）は断面図
，（ｂ）は上面図である。

【図３】本発明の原理を示すグラフであり，（ａ）はキ
ャリアとトナーき接触回数（時間）とトナー帯電量との
関係，（ｂ）はスクリューによる攪拌時間とトナー帯電
量との関係をそれぞれ示すものである。

【図４】本発明の現像器の構成原理を示す図であり，（
ａ）は断面図，（ｂ）及び（ｃ）は上面図である。

【図５】本発明の実施例１，２を示す断面図である。

【図６】本発明の実施例１の上面図である。

【図７】本発明の実施例２の上面図である。

【符号の説明】

１…静電潜像形成媒体（感光ドラム） ２０…現像ローラ ２１…現像剤層形成手段（ブレード） ２２…金属ブレード ２３…回収ローラ ２４…第１の搬送・攪拌手段（螺旋スクリュー）２５…
第２の搬送・攪拌手段（螺旋スクリュー）２６…現像剤

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　静電潜像形成体（１）に近接して配置
   され，現像剤（２６）を該静電潜像形成体上へ搬送する
   べく電極効果を持つ現像ローラ（２０）と，該現像ロー
   ラ上に一定の厚さの現像剤の層を形成する現像剤層形成
   手段（２１）と，現像剤中のトナーを帯電させるように
   ，現像剤を前記現像ローラの軸と平行な方向に循環移動
   させながら前記現像ローラへ供給する，平行に配置され
   た少なくとも２つの，傾斜羽根を有する回転搬送・攪拌
   手段（２４，２５）とから構成される現像装置において
   ，現像ローラ（２０）に近い側の第１の搬送・攪拌手段
   （２４）と現像ローラに遠い側の第２の搬送・攪拌手段
   （２５）は，回転速度は等しいが，第２の搬送・攪拌手
   段（２５）は第１の搬送・攪拌手段（２４）より外径は
   大きく且つ傾斜羽根のピッチは小さいことを特徴とする
   ，傾斜羽根を有する現像装置。
2. 【請求項２】　　請求項１に記載の現像装置において，
   傾斜羽根を有する第１及び第２の回転搬送・攪拌手段（
   ２４，２５）は螺旋型スクリューであることを特徴とす
   る，傾斜羽根を有する現像装置。
3. 【請求項３】　　静電潜像形成体（１）に近接して配置
   され，現像剤（２６）を該静電潜像形成体上へ搬送する
   べく電極効果を持つ現像ローラ（２０）と，該現像ロー
   ラ上に一定の厚さの現像剤の層を形成する現像剤層形成
   手段（２１）と，現像剤中のトナーを帯電させるように
   ，現像剤を前記現像ローラの軸と平行な方向に循環移動
   させながら前記現像ローラへ供給する，平行に配置され
   た少なくとも２つの，傾斜羽根を有する回転搬送・攪拌
   手段（２４，２５）とから構成される現像装置において
   ，現像ローラ（２０）に近い側の第１の搬送・攪拌手段
   （２４）と現像ローラに遠い側の第２の搬送・攪拌手段
   （２５）は，傾斜羽根のピッチは等しいが，第２の搬送
   ・攪拌手段（２５）は第１の搬送・攪拌手段（２４）よ
   り外径が大きく且つ回転速度は小さいことを特徴とする
   ，傾斜羽根を有する現像装置。
4. 【請求項４】　　請求項３に記載の現像装置において，
   傾斜羽根を有する第１及び第２の回転搬送・攪拌手段（
   ２４，２５）は螺旋型スクリューであることを特徴とす
   る，傾斜羽根を有する現像装置。