JPH04251789A - 乾式転写材製造用インクリボン - Google Patents

乾式転写材製造用インクリボン

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JPH04251789A
JPH04251789A JP3009117A JP911791A JPH04251789A JP H04251789 A JPH04251789 A JP H04251789A JP 3009117 A JP3009117 A JP 3009117A JP 911791 A JP911791 A JP 911791A JP H04251789 A JPH04251789 A JP H04251789A
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JP
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pressure
ink
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sensitive
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JP3009117A
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Inventor
Tadashi Mizutani
水谷 正
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乾式転写材製造用イン
クリボンに関し、特に、感熱転写機構を有するプリンタ
、タイプライタ、ワ−ドプロセッサ等を用いて、濡れ性
の悪い、もしくは剥離性の強い面へも転写、印字可能で
あるとともに、感熱転写して得られるインク転写像が、
外部圧力により、所望とする最終被転写物上へ感圧再転
写できるようにした乾式転写材製造用インクリボンに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、乾式転写材製造用インクリボンが
実用化されている。そして、その乾式転写材製造用イン
クリボンを収納したリボンカ−トリッジを、乾式転写材
製造装置内に装着して、サ−マルヘッドの多数の発熱素
子のうち、記録する文字や図形等に対応した発熱素子の
みを発熱せしめることにより、所望の文字や図形等に対
応した乾式転写材製造用インクリボンのインク主成分が
、乾式転写材用の再転写シ−ト上に感熱転写される。 これにより、文字や図形等の所望のインク転写像を有し
た乾式転写材を製造することが可能である。
【0003】そして、例えば、乾式転写材製造用インク
リボンの構造に関しては、特開昭63−128990号
公報及び特開昭63−128991号公報に記載されて
いるように、フィルム状リボン基材上に、感圧接着性を
有する樹脂と色素を含有構成する均質なインク層と、感
熱接着性を有する樹脂を含有構成する均質な層とを配置
した2層構成、もしくは特開昭63−251287号公
報に記載されているように、フィルム状リボン基材上に
、感圧接着性を有する樹脂を含有構成する均質な層と、
感熱接着性を有する樹脂と色素を含有構成する均質なイ
ンク層とを配置した2層構成のいずれかを以って、乾式
転写材製造用インクリボンが作製されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のように作製され
た乾式転写材製造用インクリボンを用いて、再転写シ−
ト上にインク主成分を感熱転写せしめることでインク転
写像を形成する。ところが、その再転写シ−トから感圧
再転写を行う際に、インク転写像の被転写物への感圧再
転写性が厳密には劣るという課題を有していた。
【0005】具体的に述べるならば、感圧再転写を完了
するには、再転写シ−トのインク転写像が形成された面
を紙、プラスチック、金属、木材等の最終被転写物と密
着固定せしめた後に、再転写シ−トのインク転写像が形
成された面とは反対側の面から一定時間擦り続ける必要
がある。そのため再転写シ−トの最終被転写物への固定
が不十分で、再転写シ−トがずれたりすると、潰れ、広
がりが発生する等、良好な感圧再転写像が得にくいとい
う課題を有していた。
【0006】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところの第1の目
的は、感熱転写方法により再転写シ−ト上に転写して得
られたインク転写像を、最終被転写物上へ極めて容易に
感圧再転写させることを可能とした乾式転写材製造用イ
ンクリボンを提供するところにある。
【0007】そして、第2の目的は、感熱転写方法によ
り再転写シ−ト上に転写して得られるインク転写像の凝
集力を大幅に向上させることにより、インク転写像を最
終被転写物上にかすれ、潰れ等の全くない完全な形で感
圧再転写させることを可能とした乾式転写材製造用イン
クリボンを提供するところにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の乾式転写材製造
用インクリボンは、感熱転写方法を用いて得られる文字
や図形等のインク転写像を、外部圧力により、所望とす
る最終被転写物上へ感圧再転写せしめられ得るようにし
た乾式転写材製造用インクリボンにおいて、フィルム状
リボン基材上に、感圧接着性層と離型剤を含有内包した
マイクロカプセルを含有して構成される感圧再転写調整
層とを設けることを特徴とする。
【0009】
【作用】上述した本発明の構成によれば、フィルム状リ
ボン基材上に、感圧接着性層と、離型剤を含有内包した
マイクロカプセルを含有して構成される感圧再転写調整
層とを設けたことにより、感熱転写方法を用いて再転写
シ−ト上に印字されたインク転写像を、再転写シ−トの
インク転写像が形成された面と反対側の面から圧力を瞬
時に加えるだけで、紙、プラスチック、金属、木材等の
所望の最終被転写物上への感圧再転写が極めて容易に可
能となる。そして、感圧再転写後、かかる再転写シ−ト
上には残留インクがなく、更には感圧再転写した印字像
も潰れ、かすれ、広がり、脆さがなく、従って最終被転
写物上に感圧接着した良好な像を得ることが可能である
【0010】
【実施例】図1は、本発明の乾式転写材製造用インクリ
ボンの断面拡大図である。
【0011】乾式転写材製造用インクリボンは、図1に
示すように、フィルム状リボン基材1上に、感圧接着性
層2と感圧再転写調整層4とを設けて作製される。そし
て、感圧接着性層2は、感圧接着性組成を含有構成して
なる層である。また、感圧再転写調整層4は、離型剤5
を含有内包したマイクロカプセル6及び感熱接着性組成
を含有構成してなる層である。
【0012】そして、サ−マルヘッド8は図示しない多
数の発熱素子から構成され、記録する文字や図形等に対
応した発熱素子のみが記録時に発熱するという機構を有
するものである。
【0013】本実施例で用いる離型剤5は、優れた離型
性を有するものであれば、一般に限定されないものであ
るが、最も好ましくはシリコ−ン系オイル、フッ素系オ
イル、オレフィン系オイル、パラフィン系オイル、アル
キド系オイルのいずれかを用いることが望ましい。
【0014】そして、外部圧力によって破壊するマイク
ロカプセル壁物質材料としては、メラミン−ホルムアル
デヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、ゼラチン、
アラビアゴム、ポリビニルアルコ−ル、卵白、アルギン
酸塩、ゼイン(ツェイン)、カゼイン、メチルセルロ−
ス、カルボキシメチルセルロ−ス、エチレン−無水マレ
イン酸共重合体、ビニルメチルエ−テル−無水マレイン
酸共重合体、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマ
リン樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリ尿素等の公知の材
料を用いることが可能である。
【0015】そして、マイクロカプセル6のカプセル径
は、0.1〜20μmが望ましいが、スタンプ圧力相当
の圧力を以って、良好な感圧再転写像を極めて容易に得
るために好ましくは、0.5〜10μmであることが特
に望ましい。つまり、マイクロカプセル6のカプセル径
が0.1μm未満ではマイクロカプセル6の破壊に最低
限必要な圧力値が大幅に増加することにより、マイクロ
カプセル6が破壊しにくくなる。一方、マイクロカプセ
ル6のカプセル径が20μm以上では、マイクロカプセ
ル6の破壊に最低限必要な圧力値が大幅に低下する。従
って、マイクロカプセル6が破壊しやすくなり、マイク
ロカプセル6の保存性が低下することになるため、上述
の範囲が特に望ましい。
【0016】同様に塗布厚も、1〜20μm、好ましく
は1〜10μmであることが特に望ましい。つまり、塗
布厚が1μm未満では、良好な感圧再転写に必要な離型
性が得られない。一方、塗布厚が20μm以上で、且つ
マイクロカプセル6のカプセル径が小さい場合は、マイ
クロカプセル6が効率良く破壊しにくくなり、塗布厚が
20μm以上で、且つマイクロカプセル6のカプセル径
が大きい場合は、マイクロカプセル6が破壊しやすくな
る。従って、上述の範囲が特に望ましい。
【0017】そして、本実施例の乾式転写材製造用イン
クリボンに用いるフィルム状リボン基材1として、何等
限定されないものであるが、好ましくは従来から感熱転
写インクリボンの基材として用いられている公知のもの
が好ましい。最も好ましくはサ−マルヘッド8が接触密
着するものであるがため、フィルム状リボン基材1には
、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタ
レ−ト等のポリエステル、ポリイミド、ポリカ−ボネ−
ト、ポリサルフォン、ポリエ−テルサルフォン、ポリフ
ェニレンサルファイド等からなる樹脂フィルム、もしく
はコンデンサ−紙、グラシン紙等の紙が望ましい。
【0018】また、その厚さとしても材料の種類により
適宜に決定されることとなるが、1〜30μmが望まし
い。しかしながら、良好なインク転写像を得るために、
好ましくは3〜20μmの厚さのものを用いることが特
に望ましい。即ち、フィルム状リボン基材の厚さが1μ
m未満では、インクリボンの走行性が大幅に低下するこ
とになり、一方で、フィルム状リボン基材の厚さが30
μm以上では、記録時にサ−マルヘッド8の各々の発熱
素子を発熱せしめるのに必要な発熱量が大きくなる。従
って、上述の範囲が特に望ましい。
【0019】更には、離型剤5をマイクロカプセル化す
る際と、マイクロカプセル液を調製する際を始めとして
主に用いる分散剤、もしくは乳化剤としては、ヘキサメ
タリン酸ナトリウム、縮合ナフタレンスルホン酸ナトリ
ウムを始めとするイオン性界面活性剤等の公知の分散剤
、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、
ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコ−ル脂肪
酸エステルを始めとする非イオン性界面活性剤等の公知
の乳化剤を用いることが可能である。
【0020】また、感圧接着性層2及び感圧再転写調整
層4より選ばれる少なくとも1種類以上の層に含有せし
める着色剤としては、主としてカ−ボンブラック等を始
めとする顔料が使用されることになるが、酸によって発
色するロイコ系染料、塩基によって発色するジアゾ系染
料等を始めとする染料を必要に応じて適宜使用すること
が可能であり、何等限定されないものである。
【0021】例えば、酸によって発色するロイコ系染料
の発色成分には、フタライド系化合物、フルオラン系化
合物、ラクトン系化合物、トリフェニルメタン系化合物
、ロ−ダミンラクタム系化合物及びキノン系化合物等の
公知の材料を主に使用することができる。そして、顕色
剤として、フェノ−ル系物質、もしくは酸性物質が主に
用いられ、発色成分と熱発色温度で発色反応が進行する
ことで単色発色する機構となっている。
【0022】また、塩基によって発色するジアゾ系染料
は、酸性物質であるジアゾ化合物と、塩基性染料前駆体
であるカップリング化合物を組み合わせて構成されるも
のであり、加熱によるジアゾ化合物及びカップリング化
合物の接触に基づいて単色発色するものである。
【0023】次に、感圧再転写調整層4を構成する一成
分として用いる感熱接着性組成としては、特に感熱接着
性の大きな樹脂、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体
、ポリ酢酸ビニル、アイオノマ−、アクリル系重合体、
エチレン−エチルアクリレ−ト共重合体、エチレン−ア
クリル酸共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、
ポリビニルブチラ−ル、ポリビニルピロリドン、ポリビ
ニルアルコ−ル、ポリアミド、エチルセルロ−ス等より
選ばれる少なくとも1種以上を含有せしめて用いられる
【0024】また、感圧接着性層2を構成する一成分と
して用いる感圧接着性組成としては、ポリ塩化ビニル、
ポリアクリル酸エステル、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−エチルアクリレ−ト共重合体、ポリ酢酸
ビニル、ポリビニルエ−テル、ポリビニルアセタ−ル、
ポリイソブチレン等のビニル系高分子、エチルセルロ−
ス、ニトロセルロ−ス、酢酸セルロ−ス等の繊維系高分
子及び塩化ゴム、天然ゴム等のゴム系高分子より選ばれ
る少なくとも1種以上を含有せしめて用いられる。
【0025】また、感圧接着性層2及び感圧再転写調整
層4には、粘着付与剤、バインダ−剤、表面改質剤等を
含有せしめることが可能である。
【0026】粘着付与剤は、主にインクの密着性、硬度
向上、凝集力付与、粘着力付与及び感熱接着性組成と感
圧接着性組成の粘着付与の働きを有するものであり、そ
の具体例としては、石油系樹脂、ロジン系樹脂、ケトン
系樹脂、ポリアミド系樹脂、フェノ−ル系樹脂等から含
有構成されてなるものが用いられる。
【0027】また、バインダ−としては、カゼイン、ゼ
イン(ツェイン)を始めとするタンパク質系・ニトロセ
ルロ−ス、アセチルセルロ−スを始めとするセルロ−ス
系等の親油性バインダ−剤と、ポリビニルアルコ−ル、
ポリエチレンオキシド、カルボキシメチルセルロ−ス、
ポリビニルピロリドン、ヒドリキシプロピルセルロ−ス
等の水溶性バインダ−剤、ポリアミド樹脂・ポリエステ
ル樹脂・ポリエチレン樹脂・ポリプロピレン樹脂・ポリ
スチレン樹脂・ポリ塩化ビニル樹脂・エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体・ポリメチルメタアクリル酸メチル・アイ
オノマ−樹脂等の熱可塑性バインダ−剤より選ばれる少
なくとも1種類以上を含有構成してなる樹脂系バインダ
−が用いられ、また、キャンデリラワックス、カルナバ
ワックス、ライスワックス、木ろう等の植物系ワックス
,蜜ろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス,モン
タンワックス、セレシン等の鉱物系ワックス,パラフィ
ンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワ
ックスより選ばれる少なくとも1種類以上を含有構成し
てなるワックス系バインダ−を用いることも可能である
【0028】また、樹脂系バインダ−より選ばれる少な
くとも1種類以上とワックス系バインダ−より選ばれる
少なくとも1種類以上とを組み合わせて用いることも可
能であり、何等差しつかえのないものである。
【0029】そして、表面改質剤は、インクリボン表面
のべとつき、粘着性を低減し、摩擦抵抗を小さくするこ
とによって、ブロッキング等の無い良好な保存性及び蛇
行、スリップのない良好なリボン走行性を得ることを可
能とするものであり、その具体例としては、フッ素系ポ
リマ−、シリコ−ン系ポリマ−等を始めとする公知の材
料を用いることが可能である。
【0030】そして、フィルム状リボン基材1の感圧接
着性層2及び感圧再転写調整層4の塗工面とは反対側の
面には、シリコン樹脂等の耐熱性樹脂を含有したスティ
ッキング防止層を設けることが可能であり、更には硫酸
バリウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛
、炭酸カルシウム等の顔料より選ばれる少なくとも1種
類以上を含有せしめても何等差しつかえのないものであ
る。
【0031】以下に、本発明を詳細に説明することとす
るが、本発明が、そのような記載によって何等制約をも
受けるものでないことは言うまでもないところである。
【0032】また、本発明には、以下の実施例の他にも
、本発明の主旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知
識に基づいて種々たる変更、修正、改良等を加え得るも
のであることが理解されるべきところである。
【0033】(実施例1)図1に示すように、フィルム
状リボン基材1上に、着色剤3、感圧接着性組成を含有
構成した感圧接着性層2と、離型剤5を含有内包したマ
イクロカプセル6、着色剤7及び感熱接着性組成を含有
構成した感圧再転写調整層4とを順に設けた。
【0034】次に、図2に示す乾式転写材製造用インク
リボンの製造工程にしたがって本発明の一実施例を説明
する。
【0035】まず最初に、感圧接着性層成分の微分散、
乳化工程を行う。感圧接着性層成分の微分散、乳化工程
は、着色剤3及び感圧接着性組成を攪拌等の機械的方法
で微粒化することにより、着色剤3及び感圧接着性組成
を均一に含有構成する微分散液、もしくは乳化液の調製
を行う工程である。ここでは、効率良く微分散、もしく
は乳化させ、且つ得られた微分散液及び乳化液を安定に
維持するために分散剤、もしくは乳化剤を用いた。
【0036】続いて、感圧接着性層成分の微分散、乳化
工程で調製した微分散液、もしくは乳化液を、公知の塗
布方法、例えばバ−塗布方法、ブレ−ド塗布方法、エア
ナイフ塗布方法、グラビア塗布方法、ロ−ルコ−ティン
グ塗布方法、スプレ−塗布方法、もしくはディップ塗布
方法等により、フィルム状リボン基材1のポリエチレン
テレフタレ−ト上に塗布する。
【0037】次いで、感圧接着性層成分の塗布工程での
塗布直後に、110℃雰囲気下の加熱乾燥を行う。この
感圧接着性塗布層の乾燥工程により、感圧接着性層2が
形成される。
【0038】次に、シリコ−ンオイル離型剤5を攪拌等
の機械的方法で微粒化することにより、シリコ−ンオイ
ル離型剤5を均一に含有構成する微分散液、もしくは乳
化液を調製する離型剤の微分散、乳化工程を行う。ここ
でも、効率良く微分散、もしくは乳化させ、且つ得られ
た微分散液及び乳化液を安定に維持するために分散剤、
もしくは乳化剤を用いた。
【0039】更に、離型剤の微分散、乳化工程で調製し
た微分散液、もしくは乳化液を、特定の外部圧力値以上
で破壊する特性を有したマイクロカプセル壁物質、メラ
ミン−ホルムアルデヒド樹脂を以って含有内包させて、
マイクロカプセル6を作製するマイクロカプセル化工程
を行う。
【0040】続いて、マイクロカプセル化工程で作製し
たマイクロカプセル6、着色剤7及び感熱接着性組成と
を分散剤、もしくは乳化剤を用いて、微分散、もしくは
乳化させた後、ワックスバインダを添加することでマイ
クロカプセル液を調製するマイクロカプセルの微分散、
乳化工程を行う。
【0041】マイクロカプセルの微分散、乳化工程で調
製したマイクロカプセル液を、公知の塗布方法、例えば
バ−塗布方法、ブレ−ド塗布方法、エアナイフ塗布方法
、グラビア塗布方法、ロ−ルコ−ティング塗布方法、ス
プレ−塗布方法、もしくはディップ塗布方法等により、
感圧接着性層2上に塗布する。
【0042】そして、最終工程であるマイクロカプセル
塗布層の乾燥工程により、マイクロカプセル液が塗布さ
れたフィルム状リボン基材1のポリエチレンテレフタレ
−トを110℃雰囲気下において加熱乾燥することで、
感圧再転写調整層4が形成されるとともに、最終的な本
実施例1の乾式転写材製造用インクリボンが形成される
【0043】尚、着色剤3と着色剤7とは、同一の材料
を用いることが一般的となっているが、構造の異なる材
料を用いて、同一の色相を表現したり、中間色を表現し
たりすることも可能であり何等差しつかえのないもので
ある。
【0044】一方、図3は、本実施例1の乾式転写材製
造用インクリボンを用いて作製した乾式転写材の断面拡
大図である。乾式転写材10は、再転写シ−ト9上に離
型剤5を含有内包したマイクロカプセル6を含有構成し
てなる感圧再転写調整層4及び感圧接着性層2を順次積
層して作製されるものである。
【0045】次に乾式転写材10の製造方法の手順を簡
略に説明する。
【0046】まず、本実施例1の乾式転写材製造用イン
クリボンをカ−トリッジ内に収納してリボンカ−トリッ
ジを作製する。そして、リボンカ−トリッジを乾式転写
材製造装置(ブラザ−工業株式会社製、テ−プライタ 
 P−touch)に装着して、乾式転写材製造装置内
蔵のサ−マルヘッド8と接触密着させる。
【0047】続いて、デ−タを入力することにより、サ
−マルヘッド8の多数の発熱素子のうち、記録する文字
や図形等に対応した発熱素子のみを感圧再転写調整層4
及び感圧接着性層2の熱溶融温度以上に発熱させる。こ
れにより、再転写シ−ト9上に所望のインク転写像が感
熱転写され、所望のインク転写像を有した乾式転写材1
0を作製することができる。
【0048】そして、再転写シ−ト9のインク転写像が
形成された面を最終被転写物に密着固定した後、再転写
シ−ト9のインク転写像が形成された面とは反対側の面
から、スタンプ圧力に相当する圧力を瞬時に加えて、マ
イクロカプセル6を破壊、含有内包するシリコ−ンオイ
ル離型剤5を流出せしめることにより、感圧再転写調整
層4と再転写シ−ト9との密着力が大幅に低下する。
【0049】従って、所望のインク転写像を紙、プラス
チック、金属、木材等の最終被転写物上に、潰れ、広が
り、脆さ等のない良好な品質の感圧再転写像を得ること
ができた。
【0050】シリコ−ンオイル離型剤5が瞬時に流出、
感圧再転写調整層4と再転写シ−ト9との密着力が瞬時
に低下するため、極短時間で感圧再転写像を得ることも
可能となった。
【0051】尚、スタンプ圧力の大きさはマイクロカプ
セル6の破壊に必要な圧力値と対応するもので、10g
/cm2〜2000g/cm2が望ましいが、良好な感
圧再転写像を容易に得るために好ましくは、70g/c
m2〜1000g/cm2であることが特に望ましい。 つまり、スタンプ圧力の大きさが10g/cm2未満で
は、マイクロカプセル6が破壊しにくくなるため、感圧
再転写性に劣ることとなる。  一方、スタンプ圧力の
大きさが2000g/cm2以上では、スタンプでは得
られない圧力値である。従って、上述の範囲が特に望ま
しい。
【0052】しかも、感圧再転写調整層4に着色剤7を
含有せしめ、感圧接着性層2に着色剤3を含有せしめた
ことにより、感圧再転写調整層4及び感圧接着性層2で
構成されるインク転写像の凝集力が大幅に向上したため
、インク転写像を所望とする最終被転写物上に、かすれ
等の全くない完全な形で感圧再転写せしめることが可能
となった。
【0053】以上のようにして、本実施例1の乾式転写
材製造用インクリボンから作製した乾式転写材を用いて
得られた感圧再転写像と、比較例として従来例の感圧再
転写像を用いて、耐候性を観察比較した結果を図5に示
した。
【0054】尚、試料1が、本実施例1の乾式転写材製
造用インクリボンから作製した乾式転写材を用いて得ら
れた感圧再転写像に基づくものであり、観察及び比較方
法としては、60℃85%RH雰囲気下において連続放
置しながら目視にて観察を行い、亀裂、滲み等の発生及
び色相等の変化が確認された試料数を試験試料数100
個に対して求めたものである。
【0055】また、従来例の感圧再転写像とは、具体的
に述べるならば、離型剤を含有内包したマイクロカプセ
ルを含有していない乾式転写材製造用インクリボンから
作製した乾式転写材を用いて得られた感圧再転写像をさ
すものである。
【0056】従来例の感圧再転写像と観察比較した結果
、本実施例1の感圧再転写調整層として、耐熱性及び撥
水性に優れたシリコ−ンオイル離型剤を用いて含有せし
めたため、本実施例1の乾式転写材製造用インクリボン
から作製した乾式転写材を用いて得られた感圧再転写像
は、480〜720時間経過した後も、亀裂、滲み等の
発生及び色相等の変化も見られず、従来例の感圧再転写
像と同様、耐候性に優れていることがわかる。
【0057】(実施例2)図1における感圧接着性層2
の構成成分である着色剤3を除いた他は、実施例1と同
様にして、乾式転写材製造用インクリボンを作製した。 図4が本実施例2の乾式転写材製造用インクリボンの断
面拡大図である。
【0058】そして、実施例1と同じようにして、乾式
転写材製造用インクリボンから乾式転写材を作製して、
感圧再転写試験を行った結果、スタンプ圧力に相当する
外部圧力を以って、マイクロカプセル6が破壊、離型剤
5が流出、感圧再転写調整層4と再転写シ−トとの密着
力が大幅に低下するため、潰れ、広がり、脆さ等のない
良好な品質の感圧再転写像を得ることが可能であった。
【0059】また、実施例1と同様に、極短時間で、感
圧再転写調整層4と再転写シ−トとの密着力を大幅に低
下せしめる離型剤5を用いたため、極短時間で感圧再転
写像を得ることも可能となった。
【0060】以上のようにして、得られた感圧再転写像
と、比較例として従来例の感圧再転写像とを用いて、実
施例1と同じように耐候性を観察比較した結果を図5に
示す。
【0061】尚、試料2が、本実施例2の乾式転写材製
造用インクリボンから作製した乾式転写材を用いて得ら
れた感圧再転写像に基づくものである。
【0062】従来例の感圧再転写像と観察比較した結果
、本実施例2の感圧再転写調整層として耐熱性及び撥水
性に優れたシリコ−ンオイル離型剤を用いて含有せしめ
たため、本実施例2の乾式転写材製造用インクリボンか
ら作製した乾式転写材を用いて得られた感圧再転写像は
、480〜720時間経過した後も、亀裂、滲み等の発
生及び色相等の変化も見られず、従来例の感圧再転写像
と同様、耐候性に優れていることがわかる。
【0063】
【発明の効果】以上に述べたように本発明によれば、フ
ィルム状リボン基材上に、感圧接着性層及び離型剤を含
有内包したマイクロカプセルを含有して構成される感圧
再転写調整層を設けた2層構成にしたことにより、感熱
転写方法を用いて印字されたインク転写像を、再転写シ
−トのインク転写像が形成された面とは反対側の面から
圧力を瞬時に加えて、所望の紙、プラスチック、金属、
木材等の最終被転写物上に感圧再転写せしめても、かか
る再転写シ−ト上には残留インクがなく、更には感圧再
転写した印字像も潰れ、広がり、脆さがなく、従って最
終被転写物上に感圧接着した良好な像を得ることが可能
となった。
【0064】また、再転写シ−トのインク転写像が形成
された面とは反対側の面からの圧力もスタンプ圧力に相
当する圧力のみを瞬時に加えることにより、極短時間で
感圧再転写が完了することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乾式転写材製造用インクリボンの断面
拡大図である。
【図2】乾式転写材製造用インクリボンの製造工程を示
すブロック図である。
【図3】本実施例1の乾式転写材製造用インクリボンを
用いて作製した乾式転写材の断面拡大図である。
【図4】本実施例2の乾式転写材製造用インクリボンの
断面拡大図である。
【図5】本発明の乾式転写材製造用インクリボンから作
製した乾式転写材を用いて得られた感圧再転写像と、比
較例として従来例の感圧再転写像を用いて、耐候性を観
察比較した結果を示す図である。
【符号の説明】
1  フィルム状リボン基材 2  感圧接着性層 3  着色剤 4  感圧再転写調整層 5  離型剤 6  マイクロカプセル 7  着色剤 8  サ−マルヘッド 9  再転写シ−ト 10  乾式転写材 11  感圧接着性層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  感熱転写方法を用いて得られる文字や
    図形等のインク転写像を、外部圧力により、所望とする
    最終被転写物上へ感圧再転写せしめられ得るようにした
    乾式転写材製造用インクリボンにおいて、フィルム状リ
    ボン基材上に、感圧接着性層と、離型剤を含有内包した
    マイクロカプセルを含有して構成される感圧再転写調整
    層とを設けることを特徴とする乾式転写材製造用インク
    リボン。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8770052B2 (en) 2009-12-11 2014-07-08 Sanyo Denki Co., Ltd. Linear actuator

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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