JPH0425149B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 この発明は、印字装置のキヤリア構造に関する
ものである。

発明の技術的背景及びその問題点 従来、プラテンにそう直線運動を回転運動に変
換する伝達機構とこの伝達機構に駆動されるイン
キリボン駆動軸とを搭載したキヤリアが存する。
このようなキヤリアは伝達機構を取付けるととも
にこれを覆うために二分割されるフレームにより
構成する場合が多い。一般には、ダイカスト製の
フレームに板金製の他方のフレームをネジにより
結合しているが、タツピング等の加工工数及び組
立工数が増加する。しかも重量が嵩むためクイツ
クな移動性が適さなくなる。ダイカスト製のフレ
ームと合成樹脂のフレームとを結合したキヤリア
も存するが、やはりネジ結合のため組立工数が増
加する問題は残る。

発明の目的 この発明はこのような点に鑑みなされたもの
で、ネジや工具を用いることなくワンタツチで組
立てうる印字装置のキヤリア構造を提供すること
を目的とするものである。

発明の概要 この発明は、インキリボン駆動軸と、このイン
キリボン駆動軸に回転力を伝える伝達機構と、印
字機構とを保持するメインフレームを設け、この
メインフレームと対向するサブフレームを合成樹
脂により形成し、メインフレームとサブフレーム
との対向面に形成したガイド孔とガイド軸とを嵌
合させて両者の対向位置を位置決めし、サブフレ
ームに形成した弾性爪をメインフレームに形成し
た係止部に弾発的に係合し、また、サブフレーム
とメインフレームとの対向面の一部を当接して両
者の対向間隔を定め、したがつて、工具やネジを
用いることなく低工数でキヤリアの組立てが行な
えるように構成したものである。

発明の実施例 この発明の一実施例を図面に基いて説明する。
アルミダイカスト製のメインフレーム１と弾性を
有する合成樹脂によるサブフレーム２とが設けら
れている。メインフレーム１はプラテン３と平行
なキヤリアシヤフト４にスライド自在に保持され
ている。また、メインフレーム１には印字機構で
ある印字ヘツド５を着脱自在に保持するヘツドク
ランプ６と、リボンカセツト載置面７の両側に位
置してリボンカセツト（図示せず）を着脱自在に
保持するカセツトクランプ８とが取付けられてい
る。

ついで、メインフレーム１には下方に突出する
支軸９，１０，１１が加締められ、右側にはイン
キリボン駆動軸１２を突出させる孔１３が形成さ
れている。サブフレーム２には支軸９の下端を保
持するボス１４とリボン駆動軸１２の下部の軸受
１５を保持するボス１６とが形成されている。支
軸９にはリンク１７の一端が回動自在に保持され
るとともに回転体であるプーリ１８及びギヤ１９
が一体的に回転するように嵌合され、支軸１０に
は回転体であるギヤ２０，２１が一体的に回転す
るように嵌合され、支軸１１には回転体であるギ
ヤ２２，２３が嵌合され、インキリボン駆動軸１
２には回転体であるギヤ２４が固定され、前記リ
ング１７の先端には回転体であるギヤ２５が回転
自在に取付けられている。ギヤ１９，２５は常に
噛合され、ギヤ２１，２４は常時噛合されてい
る。また、ギヤ２４とインキリボン駆動軸１２と
はスプリング２６により上方へ付勢されている。
プーリ１８に巻回されたワイヤ２７は両側に引出
されて左右のフレーム（図示せず）に止着されて
いる。そして、プーリ１８とリンク１７とギヤ１
９〜２４とにより伝達機構２８が形成されてい
る。

ついで、サブフレーム２にはギヤ２０，２２の
スラスト荷重を受ける受部２９，３０と、複数の
当接面３１と、これらの当接面３１から立設する
テーパー状のガイド軸３２と、先端に爪部３３を
有して上方に延出する複数の弾性爪３４とが一体
的に形成されている。そして、メインフレーム１
にはガイド軸３２に嵌合されるガイド孔３５と、
弾性爪３４に対応する孔３６とが形成され、ガイ
ド孔３５の下端には当接面３１に当接する当接面
３７が形成され、孔３６の内部には爪部３３に係
合する段付状の係止部３８が形成されている。

このような構成において、支軸９にリンク１７
とギヤ１９とプーリ１８とを嵌合し、支軸１０に
ギヤ２０，２１を嵌合し、支軸１１にギヤ２２，
２３を嵌合し、軸受１５をボス１６に嵌合し、イ
ンキリボン駆動軸１２を孔１３に突出させ、ガイ
ド軸３２とガイド孔３５とを嵌合させてメインフ
レーム１とサブフレーム２とを対向方向に押圧す
る。このときに弾性爪３４の爪部３３が係止部３
８に弾発的に係合する。したがつて、インキリボ
ン駆動軸１２及び伝達機構２８の取付けと、メイ
ンフレーム１とサブフレーム２との結合とは、ネ
ジや工具を用いることなくワンタツチで行なうこ
とができる。メインフレーム１とサブフレーム２
との対向間隔は当接面３１，３７の接触により一
定に維持される。

印字に際してはメインフレーム１及びサブフレ
ーム２をプラテン３にそつて左から右に移動させ
る過程で行なう。このときに、プーリ１８はギヤ
１９とともに反時計方向に回転し、そのフリクシ
ヨンによつてリンク１７も反時計方向に回動して
ギヤ１９の回転がギヤ２５，２０，２１，２４を
介してインキリボン駆動軸１２に伝達され、リボ
ンカセツトのインキリボンが送られる。

逆にメインフレーム１が右から左へリターンす
るときはプーリ１８が時計方向に回転し、リンク
１７も時計方向に回動しギヤ２５がギヤ２０から
離れるのでインキリボン駆動軸１２への回転伝達
は行なわれない。

この動作において、メインフレーム１はアルミ
ダイカスト製でありサブフレーム２は合成樹脂製
であるので軽量であり、高速運転に好適である。

なお、サブフレーム２にはメインフレーム１及
びサブフレーム２等の重量によりキヤリアシヤフ
ト４と平行なガイド部材（図示せず）に接触する
ローラ（図示せず）を有している。また、リボン
カセツトを外すときにサブフレーム２の上方への
浮きを阻止するために、上述のガイド部材の縁に
係合する爪３９がサブフレーム２に一体的に形成
されている。

発明の効果 この発明は上述のように構成したので、弾性爪
と係止部との係合によりメインフレームとサブフ
レームとを工具を用いることなくワンタツチで結
合してキヤリアを形成することができ、また、こ
のときにガイド軸とガイド孔とにより対向位置を
定めるとともに当接面により対向間隔を一定に定
めることができる等の効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示すもので、第１
図は平面図、第２図は分解斜視図、第３図はメイ
ンフレームとサブフレームとの結合状態を示す断
面図である。 １……メインフレーム、２……サブフレーム、
３……プラテン、５……印字ヘツド（印字機構）、
１２……インキリボン駆動軸、１８……プーリ
（回転体）、１９〜２５……ギヤ（回転体）、２８
……伝達機構、３１……当接面、３２……ガイド
軸、３４……弾性爪、３５……ガイド孔、３７…
…当接面、３８……係止部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 印字機構を保持してプラテンにそつて移動す
   る金属材によるメインフレームを設け、このメイ
   ンフレームにインキリボン駆動軸を回転自在に取
   付けるとともに前記メインフレームの裏面にこの
   メインフレームの直線運動を回転運動に変換して
   前記インキリボン駆動軸に伝達する伝達機構を取
   付け、この伝達機構を構成する複数の回転体のう
   ち少なくとも一部を保持するとともに前記伝達機
   構を覆うサブフレームを弾性を有する合成樹脂に
   より形成し、前記メインフレームと前記サブフレ
   ームとの対向面に互いに当接して両者の対向間隔
   を定める当接面を形成し、前記メインフレームと
   前記サブフレームとの対向面に互いに嵌合して両
   者の対向位置を定める複数のガイド孔とガイド軸
   とを一体的に形成し、前記サブフレームに前記メ
   インフレームに向けて突出する複数の弾性爪を一
   体的に形成しこれらの弾性爪と係合する係止部を
   前記メインフレームに一体的に形成したことを特
   徴とする印字装置のキヤリア構造。