JPH04250833A - フィルターエレメント - Google Patents

フィルターエレメント

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JPH04250833A
JPH04250833A JP50391A JP50391A JPH04250833A JP H04250833 A JPH04250833 A JP H04250833A JP 50391 A JP50391 A JP 50391A JP 50391 A JP50391 A JP 50391A JP H04250833 A JPH04250833 A JP H04250833A
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JP
Japan
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titanium
porous
filter element
porous support
porous membrane
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Application number
JP50391A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Nishio
浩明 西尾
Hiromitsu Riku
寛光 陸
Shiro Toritsuka
史郎 鳥塚
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は食品、薬品等の精密濾
過、限外濾過等に使用する多層フィルターエレメントに
関するものであり、特に酸及びアルカリに対して強く、
かつ熱および機械的衝撃に強いフィルターエレメントに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】セラミックスよりなる管状、板状、ハニ
カム状等の多孔質支持体の一方の面にこの支持体の平均
気孔径より小さい平均気孔径を有するセラミックスの多
孔質膜を固着させたフィルターエレメントは既に使用さ
れている。
【0003】例えば、特開昭61−23830号公報に
そのような多層構成のフィルターエレメントの一例が開
示されている。このフィルターエレメントにおいては、
多孔質支持体上の多孔質膜を形成するセラミック粒子の
粒子径およびこの粒子により形成された気孔径を多孔質
膜底面部から多孔質膜表面部に向かってほぼ連続的に変
化させている。底面部における気孔径は1〜5μm、そ
して表面部における気孔径は0.1〜0.5μmであり
、多孔質支持体の気孔径は例えば15μmである。材料
は多孔質膜、多孔質支持体のいずれもアルミナである。
【0004】特開平1−304006号公報には、多孔
質膜をもっと細かい0.08μm以下の気孔径のチタニ
アを表面層にし、0.1μm以下の気孔径のアルミナを
底面層にした2層で構成することが開示されている。多
孔質支持体の材質としてはアルミナ、ジルコニア、酸化
チタン等のセラミックス、ホウケイ酸ガラス等のガラス
、ニッケル等の金属が使用されている。このようなフィ
ルターエレメントが、例えば有機コロイド等の微粒子を
濾別する精密濾過、限外濾過に使用される場合には、目
詰まりにより低下した濾過機能を回復する手段として酸
洗浄、アルカリ洗浄が行なわれ、さらに殺菌手段として
スチーム洗浄が行なわれる。その結果、酸、アルカリ、
スチームに対する耐食性、100〜150℃のスチーム
洗浄に対する耐熱衝撃性がフィルターエレメントに要求
される。これに対して、特開平1−304006号公報
開示のフィルターエレメントにおいては、多孔質膜の表
面層を純度99.5%以上の酸化チタンとすることによ
って酸、アルカリによる膜成分の微量な溶出が実質的に
防止されるとしている。多孔質支持体と多孔質膜の底面
層については、高純度のα−アルミナ、酸化チタンを主
原料として溶出の原因となる不純物を0.5wt%未満
としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の多層フィルター
エレメントは酸、アルカリに対する耐食性を向上させる
ために、多孔質膜の表面層の材料には酸化チタン、底面
層と多孔質支持体の材料にはα−アルミナまたは酸化チ
タンを選択している。しかしながら、アルミナはpH4
以下の酸性水溶液でもpH8以上のアルカリ性水溶液で
も水に溶出し、耐食性はよくない。一方、酸化チタンは
アルカリ性水溶液では抜群の耐食性を示すが酸性水溶液
ではやはり溶出が起こり、pH3以下になるとこの溶出
は顕著になる。したがって、従来の多層フィルターエレ
メントは多孔質膜と多孔質支持体の両方すなわち全体を
酸化チタンにしたときにはアルカリ性水溶液に対する耐
食性の点で満足のいく特性を示すが、酸性水溶液に対す
る耐食性に問題がある。
【0006】また、このような酸化チタンの多層フィル
ターエレメントはセラミックスに共通の欠点を有する。 すなわち、100〜150℃のスチーム洗浄を行うにあ
たってあらかじめ穏やかに加熱してスチーム温度に近い
温度まで予熱する必要がある。さもないとスチーム洗浄
の熱衝撃でフィルターエレメントが破損する恐れがある
。また、機械的な衝撃にも弱いのでフィルターエレメン
トの取扱いはきわめて慎重に行なう必要がある。
【0007】以上より、この発明は上記のような問題を
課題するためになされたものであり、酸性及びアルカリ
性に強く、熱および機械的な衝撃にも強いフィルターを
提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、多孔質支持
体と該支持体に固着され、かつ該支持体の平均気孔径よ
り小さい平均気孔径を有する多孔質膜とからなるフィル
ターエレメントにおいて、多孔質支持体をチタンで形成
し、多孔質膜をチタンで形成するか、または酸素、炭素
及び窒素から選ばれた少なくとも一の元素とチタンから
なる化合物もしくは固溶体で形成することによって解決
される。
【0009】多孔質支持体は流体の通路になることから
流体の通過抵抗かつ小さいほうが好ましく、このために
平均気孔径を5μm以上とする。5μm未満だと通過抵
抗が増すので流体の供給圧力を高めなければならないか
らである。多孔質支持体の平均気孔径は、100μm以
下とする。100μmを越えると後記するように多孔質
膜を多層として、しかも構成する層の数を著しく多くせ
ざるを得なくなり、製造に手間がかかるにもかかわらず
、多孔質支持体の通過抵抗は多孔質膜の通気抵抗に比べ
て無視できる位小さいので多層を形成する労力が報われ
ないのである。したがって、多孔質膜の平均気孔径にあ
わせて適度の平均気孔径の多孔質支持体を選ぶ。多孔質
膜の平均気孔径との比では多孔質支持体の平均気孔径は
5〜2000倍程度が通常適当である。
【0010】本発明の多孔質支持体の気孔率は20〜7
0%が適当である。気孔率が20%未満では濾過時の圧
力損失が大きくなり、それに伴い濾過効率も悪くなる。 一方、70%を越えると焼結体の強度を左右する接合点
が少なくなり、その結果強度が不十分となる。好ましい
気孔率は30〜55%である。
【0011】チタンは酸素を吸収しやすい金属であり、
このため多孔質支持体の内表面は酸化チタンの膜で覆わ
れている。酸化チタンはTiO2、Ti2O3、TiO
のいずれであってもよく、TiとOの固溶体であっても
よい。 この酸化チタン薄層がアルカリ性水溶液に対して良好な
耐食性を発揮する。
【0012】本発明における多孔質支持体は、形状を特
に問うものではなく、板状、管状、ハニカム状等いずれ
でもよい。板状の場合、平板でもよく、あるいは例えば
プリーツ状板等の曲面板でもよい。管状の場合、直管で
もよく、あるいは例えばスパイラル状管等の曲管でもよ
い。
【0013】本発明の多孔質支持体はチタンで形成され
る。製造方法に関して制約はなく、チタンのファイバー
、ワイヤーの編み板、ショートファイバーの充填体また
は成形体を焼結して一体化してもよい。チタン粉末の充
填体または成形体を焼結して一体化してもよい。
【0014】チタン粉末はスポンジチタンであってもよ
く、ガスアトマイズ法、REP法、プラズマREP法等
で作製した緻密な球形粉であってもよい。このうち、ス
ポンジチタンがより好ましい。スポンジチタンの品質は
JIS H 2151で規定されている。本発明では、
JIS規格品でもよいがこれに限定されずTi、Fe、
Ni、Cr等の酸化物や塩化物、炭素等が混じっていて
もよい。このスポンジチタンを破砕して平均粒径10〜
500μm程度、好ましくは50〜300μm程度の破
砕粉とする。破砕を容易にするために、あらかじめスポ
ンジチタンを水素化して脆化させてもよい。破砕後脱水
素してもよいし、また多孔質支持体に成形後脱水素して
もよい。この破砕粉を多孔質支持体に成形する方法は特
に指定はなく、例えばプレス成形、振動プレス成形、ラ
ンマリング、CIP、鋳込み成形、振動や加圧を含んだ
鋳込み成形、押し出し成形、射出成形等の方法のいずれ
によってもよい。あるいは、耐熱性の型にチタン粉末を
充填し、プレス等を用いた加圧・圧縮の成形をせず型ご
と加熱し焼結してもよい。
【0015】多孔質支持体の焼結温度は800〜120
0℃の範囲で行なう。焼結温度が800℃未満では十分
な焼結が行われず、強度が不足となる。逆に1200℃
を越えた温度で焼結すると、焼結が進行しすぎて適当な
気孔率、気孔径が得られない。
【0016】多孔質支持体は成形後、焼結せずに多孔質
膜形成工程に移してその後焼結することにより多孔質膜
の焼結を兼ねてもよいし、また焼結後多孔質膜形成工程
に移してもよい。
【0017】多孔質膜は、多孔質支持体と同様にチタン
で形成してもよい。また酸素、炭素、窒素から選ばれた
少なくとも一の元素とチタンとからなる化合物または固
溶体で形成してもよい。組成としては、TiOxCyN
z(ここでx、y、zはTi1原子に対するO、C、N
それぞれの元素の原子数の比)の表現で、O≦x+y+
z+≦2.1 とする。すなわち、チタンに対する酸素、炭素及び窒素
の含有率の総和を原子数比でチタン1原子に対し2.1
以下とするのである。酸素、炭素及び窒素の含有率の総
和がチタン原子に対する原子数比で2.1を越えると、
アルカリ性水溶液に弱い過酸化チタンが生成する場合が
あるからである。酸素、炭素又は窒素の含有による効果
を発揮させる場合の好ましい含有率は、総和でチタン1
原子に対する原子数比で0.05〜20程度である。C
またはNを高めてTiCまたはTiN、Ti2Nのよう
な化合物としてもよく、あるいはそれらの中間的な組成
の固溶体としてもよい。CまたはNの含有量を増加させ
るとアルカリ性水溶液のみならず酸性水溶液に対する耐
食性も改善され、また酸化の進行も防止できる。したが
って、用途に応じて組成を適宜選択することが好ましい
【0018】またこれ以外の元素、例えばCa、Mg、
Na、Fe、Ni、Cr等が1wt%未満含有されるこ
とは妨げない。すなわち、TiOxCyNzの含有率を
99wt%以上とするのである。これは、99wt%未
満だと不純物の溶出が問題となるからである。
【0019】多孔質膜の平均気孔径は濾過対象物質の大
きさに応じて選択されるべきであり、通常限外濾過では
0.003μm以上、5μm以下、特に0.01μm以
上、0.5μm以下が選択される。また、精密濾過では
0.09μm以上、5μm以下、特に0.5μm以上、
2μm以下が選択される。
【0020】TiOxCyNzの多孔質膜の内表面は、
多孔質支持体と同様に酸化チタンの薄層となっている。
【0021】多孔質膜は同一組成である必要はない。例
えば、多孔質支持体に接する側の層をチタンで構成し、
その上にTiO2を積層することが考えられる。また、
多孔質支持体の平均気孔径が多孔質膜中の最も平均気孔
径の小さい層(最細孔管)の平均気孔径の5倍以上ある
場合には、多孔質膜を平均気孔径の異なる多層で構成し
、多孔質支持体に接する側に平均気孔径の大きい層を配
し、平均気孔径の大きい層から小さい層へ段階的に変化
させて、最外層を最細孔層とすることが好ましい。もし
多孔質支持体の上に直接最細孔層を形成すると、多孔質
支持体表面の凸凹の影響を受けて均一な膜厚の形成が困
難となるのみならず亀裂が発生し易いからである。多孔
質膜が多層よりなっている場合には、前記の多孔質膜の
平均気孔径は最細孔層のそれである。多孔質膜の厚みは
0.5〜1000μm程度であり、1.0〜500μm
程度が好ましい。
【0022】多孔質膜の形成法にはとくに制約はなく、
例えばTi、TiO2、Ti2O3、TiO、TiN、
TiC等の粉末の積層によって行なってもよい。積層の
方法は、例えばスラリーの塗布でもよく静電塗装でもよ
い。有機バインダーの塗布と粉末の付着を繰り返しもよ
い。水酸化チタンまたは酸化チタンを含むハイドロゾル
液の塗布と乾燥を繰返してもよい。ハイドロゾル液は水
酸化チタン、酸化チタンを形成する前駆体を酸の存在下
で加水分解することにより得られる。前駆体の例として
はアルコキシド、アシレート、キレート等の有機チタネ
ート化合物、四塩化チタン等のチタニウム塩、メタおよ
びオルトチタン酸等が挙げられる。添加する酸としては
硝酸、塩酸、酢酸、低級脂肪酸等が挙げられる。液のp
Hが0.5〜2.0の範囲となるように酸を添加する。 この適正範囲を外れるとゾル粒子が凝集して沈殿するか
ゾル粒子の粒径が細かくなりすぎる。このような前駆体
を前記粉末による多孔質膜形成のためのバインダーとし
て使用してもよい。
【0023】焼成は400℃以上950℃以下とする。 焼成温度400℃未満では多孔質支持体に対する多孔質
膜の密着性が不足する。950℃を越えると多孔質膜の
気孔率減少が起こり、液通過時の圧損が大きくなる。
【0024】多孔質支持体の耐酸性向上をはかるために
400〜950℃の窒化性または炭化性のガスと接触さ
せて内表面をすべて窒化または炭化させることが好まし
い。400℃未満では反応が不十分となる。一方、95
0℃を越えると反応が進行しすぎて内部までセラミック
化し、多孔質支持体そのものが衝撃に対して弱くなる。 窒化性ガスとしては窒素、アンモニア、アンモニア分解
ガス等が挙げられ、炭化性ガスとしてはメタン、プロパ
ン等の炭化水素、一酸化炭素等が挙げられる。この処理
は多孔質膜形成前に実施してもよく、また形成後に実施
してもよい。
【0025】一方、このような窒化処理、炭化処理を多
孔質膜に施こして多孔質膜の組成を制御することもでき
る。すなわち、前者では窒素の増量、後者では炭素の増
量を図るのである。
【0026】
【作用】多孔質支持体はフィルターエレメントの機械的
強度を高めるとともに、平均気孔径を多孔質膜より大き
くすることによって濾過時の圧損を少なくしている。多
孔質支持体を設けることによって濾過膜である多孔質膜
を薄くし、それによって熱衝撃による破損を少なくして
いる。本発明のフィルターエレメントにおいては、多孔
質支持体をチタンで形成することによって機械強度、熱
衝撃に対する強度を高めるとともに、その表面に自動的
に形成される酸化被膜で耐酸耐アルカリを高め、多孔質
膜をチタン又はチタンを主体として酸素、炭素もしくは
窒素をさらに含有せしめた材料を使用することによって
機械強度、耐酸耐アルカリ性を高めるとともに、焼結に
よる多孔質膜の多孔質支持体への固着性を高めている。
【0027】
【実施例】実施例1 外径12.5mm、長さ510mmの円筒形のネオプレ
ンゴム容器の中心に内径8mmのジュラルミン製中子を
配設し、振動テーブルに載せて上下振動を与え、かつ側
面から棒状バイブレーターで振動を与えながら、粒径1
0〜100μmのスポンジチタンを充填した。充填口を
ネオプレンゴム蓋で封入後、CIP装置で水圧50MP
aで圧縮し、外径12.1mm、内径8.1mm、長さ
510mmのチューブ状の多孔体を得た。これを焼結炉
に入れ、真空度10−3Torr、温度900℃に3時
間保持後放冷して多孔質支持体を得た。この支持体の大
きさは外径12mm、内径8mm、長さ503mmであ
った。一方、粒径5〜15μmのスポンジチタン、10
0重量部を400重量部の純水に分散させた。スポンジ
チタン100重量部に対して2重量部に相当するPVA
を加えて溶解させた。多孔質支持体を回転させながら外
面をこのスラリーに接触させて塗膜を形成し、ついで回
転させながら8時間大気中で乾燥した。この操作を12
回繰返し、厚さ約200μmの多孔質膜の第1層を形成
した。つぎに、粒径1〜2μmのチタニア100重量部
を800重量部の純水に分散させた。チタニア100重
量部に対して2重量部に相当するPVAを加えて溶解さ
せた。第1層と同様の方法で厚さ約15μmの多孔質膜
の第2層を形成した。
【0028】これを焼結炉に入れ真空度10−3Tor
r、温度900℃で3時間保持後放冷した。このように
して作製したフィルターエレメントのうち1本から試験
片を切出して測定した結果、多孔質支持体の平均気孔径
は12μm、気孔率は45%、そして多孔質膜の最細孔
層の平均気孔径は0.4μmであった(表1)。
【0029】このフィルターエレメントの濾過性能を直
濾過試験により評価した。500ppmのチタニア粉(
平均粒径0.8μm)を含む水溶液を1m/sの速度、
入口圧0.2kg/cm2で外部より内部へ通過、循環
させた。液中のチタニアの濃度を測定し、フィルターに
よる捕集率を求めたところ、捕集率100%であった。
【0030】つぎに、HC1でpH=0に調製した水溶
液を90℃に加熱し、これにフィルターエレメントを2
00時間浸漬した。こののち前記の方法でフィルターエ
レメントの捕集率を求めたところ表1に示すように96
%であった。局部的な腐食が発生したものと推察される
【0031】一方、NaOHでpH=14に調製した水
溶液を90℃に加熱し、これにフィルターエレメントを
200時間浸漬した。こののち、同様に捕集率を求めた
ところ100%であった。
【0032】実施例2 実施例1と同一条件で多孔質支持体を成形した。これに
実施例1と同一条件で多孔質膜を形成した。これに90
0℃、10−3Torr、3時間保持の焼結を行なった
ところ実施例1と同等のフィルターエレメントが得られ
、酸およびアルカリに対する耐食性もほぼ同等であった
【0033】実施例3 実施例2と同一条件で多孔質支持体を成形し、多孔質膜
を形成し900℃、10−3Torr、3時間保持後、
800℃に降温し、5vol%N2−95vol%Ar
を大気圧で供給し、1時間流通後放冷した。このフィル
ターエレメントの特性を測定したところ、酸またはアル
カリ水溶液への浸漬の有無にかかわらず濾過性能の低下
はなかった。
【0034】実施例4 実施例2と同一条件で多孔質支持体を成形し、多孔質膜
を形成し900℃、10−3Torr、3時間保持後、
900℃を維持しつつ10%C3H8−90%Arを大
気圧で供給し、1時間流通後放冷した。このフィルター
エレメントの特性を測定したところ、酸またはアルカリ
水溶液への浸漬の有無にかかわらず濾過性能の低下はな
かった。
【0035】実施例5 実施例1と多孔質支持体を作製しスポンジチタンの第1
層、チタニアの第2層を形成後、次のように第3層を形
成した。濃度0.1モル/水1lの塩酸20重量部にチ
タニウムイソプロポキシド1重量部を添加して90℃、
3時間加水分解しハイドロゾル液を調製した。これを3
倍に希釈したのち、多孔質支持体を回転させながら外面
をこの液に接触させて塗膜を形成し、ついで回転させな
がら8時間大気中で乾燥した。この操作を10回繰返し
た。これを焼結炉に入れ、真空度10−3Torr、温
度800℃で3時間保持後放冷した。
【0036】このようにして作製したフィルターエレメ
ントのうち1本から試験片を切出して測定したところ、
多孔質膜の第3層は厚さ約1.5μm、平均気孔径0.
09μmであった。
【0037】このフィルターエレメントの濾過性能をク
ロスフロー濾過試験により評価した。500ppmのア
ルミナ粉(平均粒径0.2μm)を含む水溶液を3.5
m/sの速度、入口圧2kg/cm2で最細孔層に沿っ
て長さ方向に流通、循環させた。液中のアルミナの濃度
を測定し、フィルターによる捕集率を求めたところ、捕
集率100%であった。 実施例1と同一条件で酸水溶液浸漬処理後の捕集率は9
3%に低下していた。一方、アルカリ水溶液浸漬処理に
よる捕集性能の低下は認められなかった。
【0038】実施例6 実施例5の多孔質膜の焼結工程に引き続き、800℃に
維持したまま5vol%N2−95vol%Arを大気
圧で供給し、1時間流通後放冷した。このフィルターエ
レメントは酸、アルカリ水溶液への浸漬による濾過性能
低下は認められなかった。
【0039】上記実施例の結果を表1にまとめて示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば多孔質
支持体と多孔質膜はその内表面がチタンの酸化物、炭化
物、窒化物で構成されるので酸性及びアルカリ性水溶液
に強く、多孔質支持体にチタンが残留することにより熱
および機械的な衝撃にも強いフィルターエレメントが得
られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  多孔質支持体と該支持体に固着され、
    かつ該支持体の平均気孔径より小さい平均気孔径を有す
    る多孔質膜とからなるフィルターエレメントにおいて、
    多孔質支持体をチタンで形成し、多孔質膜をチタン又は
    酸素、炭素及び窒素から選ばれた少なくとも一の元素と
    チタンとからなる化合物もしくは固溶体で形成したこと
    を特徴とするフィルターエレメント
  2. 【請求項2】  フィルターエレメントの内表面に窒化
    処理または炭化処理を施こしたことを特徴とする請求項
    1に記載のフィルターエレメント
  3. 【請求項3】  多孔質膜を形成している酸素、炭素及
    び窒素の総和のチタンに対する割合を原子数比でチタン
    1に対し、2.1以下としたことを特徴とする請求項1
    又は2に記載のフィルターエレメント
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