JPH0424573B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0424573B2
JPH0424573B2 JP15932985A JP15932985A JPH0424573B2 JP H0424573 B2 JPH0424573 B2 JP H0424573B2 JP 15932985 A JP15932985 A JP 15932985A JP 15932985 A JP15932985 A JP 15932985A JP H0424573 B2 JPH0424573 B2 JP H0424573B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sliding surface
thrust bearing
ceramic
bearing plate
surface member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP15932985A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6220911A (ja
Inventor
Shotaro Mizobuchi
Yoshiichi Kimura
Katsumi Sasaki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Priority to JP60159329A priority Critical patent/JPS6220911A/ja
Priority to US06/894,776 priority patent/US4699525A/en
Priority to DE8686109491T priority patent/DE3673278D1/de
Priority to EP86109491A priority patent/EP0209808B1/en
Priority to KR1019860005748A priority patent/KR960000987B1/ko
Priority to CN86105825.9A priority patent/CN1005351B/zh
Publication of JPS6220911A publication Critical patent/JPS6220911A/ja
Publication of JPH0424573B2 publication Critical patent/JPH0424573B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 「産業上の利用分野」 本発明は動圧効果を利用した正逆転可能なスラ
スト軸受に関する。
「従来の技術」 従来、例えば水中ポンプや水中モータを駆動す
る際、配線ミスのためポンプ軸を逆方向に回転さ
せる場合がある。そして立軸型ポンプ等にあつて
は、自重分のスラスト荷重が軸受に負荷されるこ
とになる。この場合逆回転に対して負荷能力のあ
るスラスト軸受を用いる必要がある。
正逆回転可能なスラスト軸受としてはテイルテ
イングパツドを用いた浮動型スラスト軸受があ
る。
又、最新の提案としては特願昭58−134475号
(特開昭60−26814号公報)のスラスト軸受の発明
がある。該発明は表面に、正転時に動圧効果を生
じさせる方向に形成されたスパイラル溝を、また
裏面には、逆回転時に動圧効果を生じさせる方向
に形成されたスパイラル溝をそれぞれ設けた硬質
材料からなる中間板を、一方が回転し他方が固定
された対向する2個の受板の間に介在させたこと
を特徴とするスラスト軸受であつて、回転軸の正
逆転何れの状態においても動圧効果により同様に
スラスト荷重を担持でき、不作動側の軸受面は吸
引力が生じ軸受は強力に固定される作用があり、
従来のテイルテイングパツドを用いた浮動型のス
ラスト軸受に比較して動力損失が5分の1以下で
あつて摩擦損失熱が少く、温度上昇が少なく特に
冷却を考慮する必要がない特徴がある。
「発明が解決しようとする問題点」 テイルテイングパツドを用いた浮動型のスラス
ト軸受では軸方向の長さが大きく、機械装置例え
ば水中ポンプに用いるとポンプの縦長を大きくし
てしまう。そしてテイルテイングパツドとスラス
ト板との摺動面での発生熱が大きいために充分な
冷却を考慮しなければならず、冷却と潤滑を兼用
する液体を大量に必要とする。そして構成部品も
多く、特にテイルテイングパツドの製作は工数の
かゝるものであり、スラスト軸受のコストに占め
る割合は大である。
上記した特願昭58−134475(特開昭60−26814号
公報)に係わるスラスト軸受はこのようなテイル
テイングパツドを用いた浮動型スラスト軸受の欠
点はなく、安価で軸方向寸法が短かく、部品点数
は少い。そしてテイルテイングパツドを用いるス
ラスト軸受よりも極めて大きな負荷能力を持ち、
軸受外径も小さくなる特徴を有するが、回転軸が
正逆転時に中間板(以下軸受板という)が半径方
向に移動してしまうことがある。そのため軸受外
周に軸受板がずれないように軸受板外周と近接し
て軸受板の動きを阻止する部材を固設する必要が
ある。そこで正逆転時に軸受板がずれると該軸受
板外周は抵抗を受け、軸受損失が増大するし、軸
受が正常位置で作動せず動圧が充分発生できない
という問題が生じる。
又、先願発明の軸受板は半径方向に脱出するこ
とを防止する部材はあるが横軸の回転軸に用いる
と不作動時に軸受板がずれてしまい、軸受板外周
が軸受板を半径方向の動きを阻止する部材に摺擦
するために横型の回転軸を有する機械に使用でき
ない。
本発明は上記先願の発明の改良に係わるもので
軸受板がずれることなく、措逆転動作を行うこと
のできる動圧スラスト軸受を提供することを目的
とするものである。
〔発明の構成〕
「問題点を解決するための手段」 本願第1発明は回転軸の軸端部に設けられた回
転側摺動面部材の軸直角の摺動面とこの摺動面に
対向する固定側摺動面部材の摺動面との間に、両
面に夫々の面側から見て互に逆方向のスパイラル
溝を形成したセラミツクス円板を回転側摺動面部
材及び固定側摺動面部材の摺動面に摺動するよう
に介在したスラスト軸受において、該セラミツク
ス円板の少くとも一方の面もしくは両面の中心に
凹部を形成し、該凹部のあるセラミツクス円板の
面に対向する摺動面を有する摺動面部材に該凹部
と対向して凹部を設け、対向する両凹部にわたつ
て芯材を収容してなるスラスト軸受である。
本願第2発明はセラミツクス円板の両面には
夫々の面側から見て互に逆方向のスパイラル溝が
設けられ、両面が相手摺動面と摺擦するスラスト
軸受において、回転軸の軸端部に設けられた回転
側摺動面部材の軸直角の摺動面とこの摺動面に対
向する固定側摺動面部材の摺動面との間に、回転
側摺動面部材に摺擦するセラミツクス円板及び固
定側摺動面部材に摺擦するセラミツクス円板を
夫々配し、回転側及び固定側摺動面部材間に、こ
の両セラミツクス円板を含めて、単数又は複数の
平板の円板とセラミツクス円板を摺擦するように
交互に配し、各セラミツクス円板と摺動面部材、
各セラミツクス円板と平板の円板の対向面全部又
は一つの対向面を除き対向する中心部の両側にわ
たつて凹部を設け、対向する両凹部にわたつて芯
材を収容してなるスラスト軸受である。
「作用」 本願第1発明は回転軸が一旦停止することなく
回転方向を変えるに際して、回転軸の軸端部に設
けられた摺動面部材と固定側摺動面部材間に配さ
れたセラミツクス円板もしくはセラミツクス円板
間に挾持されている円板は半径方向に附勢される
ことがあるが、各対向凹部には芯材が入つている
ためにセラミツクス円板もしくはセラミツクス円
板間に挾持されている円板は常に中心を保つ、又
セラミツクス円板両面に凹部を設けたものは或程
度のラジアル荷重を担持できる。
本願第2発明は複数のセラミツクス円板と平板
の円板との間で焼付、或は損傷が生じて抵抗が増
しても、他のセラミツクス円板と平板の円板間で
すべりスラスト軸受の機能が保たれる作用のほか
本願第1発明の作用を呈し半径方向にセラミツク
ス円板及び平板がずれることがない。
「実施例」 以下、本発明の実施例を図面により説明する。
第1図は本発明の実施例の縦断面図である。回転
軸1端には回転側の摺動面部材として円板状の回
転受板2がキー1aを介して圧入固定され、回転
受板2にはセラミツクス円板である軸受板3の表
の面が接して配され、軸受板3の回転受板2と接
する面と反対の裏面には固定側の摺動面部材とし
て円板状の固定受板5が接して配されている。軸
受板3の該裏面の中心及び固定受板5の軸受板3
に対向する面の中心には夫々半球状の凹部4,6
が設けられ、該凹部4,6に芯材として小球7が
嵌まり込んでいる。固定受板5の軸受板3と接す
る面の反対面の中心には球面凹座8が設けられ、
球面凹座8には固設部材にねじ込まれたアジヤス
トスクリユー9の先端の球面が当接して接してい
る。固定受板5の外周上の軸方向の孔には不動部
分に固定した回り止めピン10がゆるく嵌入して
いる。
この固定受板5はレベリングブロツクの機能を
果すと同時に軸受板3に対する摺動面部材となつ
ている。小球7と凹部4,6とは軸受板3と固定
受板5が固体接触する状態において固体接触又は
微小間があり、軸受板3が半径方向に移動が許さ
れないようになつている。
軸受板3の表の面には第2図の上側より見た平
面図に示すようにスパイラル溝11が等配して設
けてある。このスパイラル溝11は軸受板3の外
周を放射状に夫々外方へ突きぬけており、中心部
には存しない。軸受板3の裏面にはスパイラル溝
11と同様なスパイラル溝11′が設けてある
(図には点線で示されている)。
この上下のスパイラル溝11,11′は捩れ方
向が反対方向である(第3図は底面図である)。
同じ側から見ると第2図のように同方向である。
軸受板3の両面は夫々平行で平面度1μ以下の平
面の摺動面12,12′に作られており、スパイ
ラル溝11,11′の深さは夫々3〜50μm程度
となつている。
スパイラル溝11,11′及び凹部4,6には
例えばグリースのような高粘性潤滑剤が封ぜられ
ている。スパイラル溝11,11′の深さを定め
る要因としては用いられる潤滑剤の粘性が最も大
きく、又回転速度にも依存する。軸受板3と回転
受板2、固定受板5を引離すように軸方向に引張
力を加えたとき真空圧により極めて大きな抵抗力
が働くような深さであつて、潤滑剤の粘度が大き
いときには深く、粘度が小さいときには浅くする
ように選ばれる。スパイラル溝11,11′の幅
は軸受負荷能力の点からはせまい方がよいが、こ
の軸受では負荷能力がテイルテイングパツドを用
いた浮動型のスラスト軸受に比べて極めて大であ
るのでそれ程の制約はない。
軸受板3はセラミツクス材例えば炭化珪素
(Sic)、窒化珪素(Si3N4)が使用され、回転受
板2、固定受板5にはアルミナセラミツクス、超
硬合金、ステンレス、高鉛青銅、普通鋳鉄或いは
軸受板と同一材料等の何れかが用いられ、小球7
は硬質材料で熱伝導のよいものが望ましく、β−
Sicの針状結晶で緻密体は硬質であり、熱の良導
体であるから好適である。或いは高強度のSi3N4
緻密体も好適である。
軸受板3に用いられてセラミツクス材は、耐食
性に優れている反面、加工性が悪いため、その表
面に3〜50μmの極めて浅いスパイラル状の溝加
工を施すことは容易ではないが、本発明では、所
定形状のセラミツクス製の被加工材の表面を、所
定形状のスパイラル状の樹脂マスクで遮蔽した
上、微粉のアルミナ質研削材を上記樹脂マスク上
に噴射するシヨツトブラスト加工法により、極め
て短時間にスパイラル溝を形成する。
上記のスパイラル状の樹脂マスクは、ポリエス
テル系の液体感光性樹脂を紫外線で露光・硬化さ
せたもので、製作方法としては、先ず、スパイラ
ル状溝のネガフイルムを作成し、これをガラス板
上に置き、この上に透明のカバーフイルムを重
ね、感光性を有する液体樹脂を注加する。また、
この樹脂の上に、さらに、ベース・フイルムをロ
ールでラミネートする。
次に、紫外線ランプで数秒間露光させ、ネガフ
イルムを通して、露光した部分の樹脂は硬化し、
フイルムと同一形状のスパイラル溝形状をした樹
脂マスクが出来る。
軸受板3の製作用に使用した樹脂マスクは、2
層のベースフイルムと粘着性を有するスパイラル
溝模様を有する樹脂、及び保護用紙とからなつて
いる。シヨツト加工するときは保護用紙をとり、
被加工材表面に貼り付け、ベース・フイルムの一
層をはがした後行う。軸受板3の厚みは2mm程
度、直径は平面図に示す程度である。
回転軸1を第2図において図示矢印イの反時計
方向に回転すると回転受板2は同方向に回転す
る。回転受板2と軸受板3の表側の面間の潤滑剤
は同矢印方向に附勢されるのでスパイラル溝11
中の潤滑剤は該溝中を中心に向かい動圧が発生
し、軸受板3の摺動面12と回転受板2間に発生
した動圧により回転軸1のスラスト負荷に対向し
て液膜が形成せられ、流体潤滑が行われる。軸受
板3の裏面では、軸受板3と固定受板5間の潤滑
剤が軸受板3のスパイラル溝11′により放射状
に移動しようとして軸受板3と固定受板5の中心
部の間に真空圧が生ずる(考察によれば潤滑剤は
外方へ附勢はされるが移動しない)軸受板3は固
定受板5に対して引張られて液膜は極薄となつて
密接し、固定された状態となる。
次に静止状態から上記と逆方向に第2図の図示
矢印ロ方向に回転軸1を回転すると回転受板2が
時計方向に回転するので回転受板2と軸受板3間
の潤滑剤はスパイラル溝11により外周に向つて
排除されようとして真空圧が生じて、回転受板2
と軸受板3は吸着固定され、軸受板3は時計方向
に回転する。軸受板3が時計方向に回転すると固
定受板5との間の潤滑剤はスパイラル溝11′に
より中心側へ移動させられ、軸受板3と固定受板
5間には動圧が発生して液膜が生成されてスラス
ト荷重に抗し、流体潤滑が行われる。
回転中の回転軸1を停止しないで回転方向を変
えると、最初の回転方向が上述した反時計回りの
矢印イ、二番目に説明した時計回りの矢印ロにか
かわらず回転方向を変換する過程において軸受板
3が中心から半径方向にずれようとする現象が見
られる。これは第1図において小球7を外してお
いて回転軸1を停止しないで正逆転すると生ずる
場合があることで確かめられる。この原因は矢印
イの回転方向から矢印ロに回転方向が変る際は軸
受板3と固定受板5の吸着力が完全にとけない間
に軸受板3と回転受板2の吸着力が不完全に発生
し、且つ動圧が充分発生しないので動圧発生によ
る潤滑剤の渦流によるセンタリング作用が小さい
ためと考えられ、又、矢印ロの回転方向から矢印
イの回転方向に変える際には軸受板3と回転受板
2の吸着力が完全にとけない間に、軸受板3と固
定受板5との吸着が不完全に起り且つ動圧が充分
発生しないので上記センタリング作用が小さいた
めと考えることができる。
本発明では軸受板3と固定受板5には夫々凹部
4,6を設けて小球7を納めてあるため、軸受板
3は固定受板5の中心に対して同中心を保つ。
本発明のスラスト軸受の負荷実験をのべる。実
験による上記軸受板3と回転受板2、軸受板3と
固定受板5間に粘性の大きいグリース、油等を塗
布し、スラスト負荷を加えてくり返し正逆転を行
つた処、10万回くり返すも、軸受面の損傷は一切
なく、且つ上記の潤滑油が全く損耗していないこ
とが判明した。
常温水道水中で、回転数3000rpmの試験環境
で、回転受板2、固定受板5に夫々アルミナ・セ
ラミツクスを用いた場合、正回転、逆回転とも
に、3500Kgfのスラスト荷重のとき350W(ワツ
ト)の動力損失のみであつた。動圧を生じない側
の面間では軸受板3は回転していないことが、確
認された。これは、スパイラル溝で動圧効果を有
するときの摩擦係数は0.003であるのに対し、こ
のときの裏面と対向受板間での摩擦係数は0.3前
後であり、両面間には回転トルク値として約100
倍以上の差があることによるためである。
尚、回転軸1のスラスト荷重が負の値、即ち、
軸受板3と各受板2,5を引離す方向の荷重に対
しても、吸着力が発生して抵抗力があり、この方
向の負荷にも対抗できる。
第4図は従来のテイルテイングパツトを用いた
浮動型スラスト軸受と本発明のスラスト軸受の動
力損失を比較した線図であつて、75%プロピレ
ン・グリコール液中で、回転受板2、固定受板5
に夫々普通鋳鉄(FC20)を用いたときの10000Kg
fまでの損失動力(図の四角印)と、従来、水中
モータ等に使われているテイルテイングパツド軸
受を使用したときの損失動力(図の三角印)を示
す。従来品の軸受は1800Kgfで焼付き、このとき
の損失動力は1200Wと大きく、本発明品では
10000Kgfの高負荷でも焼付かず、損失動力も
280Wと極端に少ない。
更に、スラリー液中において試験した処、上記
性能を発揮し、軸受板3と各受板2,5との間に
はスラリーの浸入が見られなかつた。
第5図はセラミツクス円板の軸受板と摺擦する
摺動面部材の中心の各凹部、及び該両凹部に収容
される芯材の形状を示す。
第5図aは芯材が小球7、凹部4,6が円錐孔
である。この実施例によれば小球7の球径を選ん
で凹部4,6と小球7間のすきま調整が容易であ
る。
第5図bは芯材が小球7、凹部4,6は小球7
の球径と同径の円筒孔である。この実施例では円
筒孔を研削して加工精度を確保し得る。
第5図c、第5図dは芯材が断面楕円形の回転
軸1の中心を中心とする回転体の楕円体16,1
7であつて第5図cは軸方向に短かく、第5図d
は軸方向に長く、夫々凹部4,6は該楕円体1
6,17に夫々沿つた形状である。
第5図eは芯材が円筒18で、凹所4,6が同
円筒の嵌入する円筒形である。
実施例は高粘性液体を軸受板と各受板間で保持
させたが、軸受板又は受板を多孔質部材としてお
けば湿潤性があるので、潤滑剤を含浸させておく
と万一軸受板と受板間の潤滑剤がなくなつても再
起動が容易で運転可能となる。
実施例は軸受板と各受板間に高粘性潤滑剤例え
ばグリースを保持させたから、大気中、液体中に
かゝわらず利用できるが、軸受板と各受板間に当
初潤滑剤を保有せずスラスト軸受全体を液体例え
ば水中において用いることができる。
実施例は凹部4,6を軸受板と固定受板との間
に設けたが、軸受板と回転受板間の中心に凹部を
設けて、小球をこの凹部に嵌めてもよい。この場
合軸受板両面に小球を配するようにすると或程度
のラジアル荷重を担持できる。
実施例は回転受板2を回転軸1に取付けている
がこれは回転軸1端を軸受板に対する摺動面部材
としてもよいことは勿論である(次の本願第2発
明参照)。
第6図は本願第2発明の実施例の要部を示す縦
断面図である。回転軸1の端面は回転平面15と
なつており、回転平面15と軸受板3−1が接し
ている。回転平面15は第1実施例の回転受板2
の摺動面に相当する。軸受板3−1は第1実施例
の軸受板3と同一である。固定受板5−1は両面
が平行な円板であつて固定受板5−1と軸受板3
−1の面、小球7−1と凹部4,6の関係等は第
1実施例の固定受板5と軸受板3間の関係と同じ
である。固定受板5−1の下面には軸受板3−2
が小球7−2を介して接し、軸受板3−2の下面
は小球7を介してベリングブロツクを兼ねる固定
受板5が接する。
この場合スパイラル溝の捩れ方向は第6図の上
方から見て総て第2図(以下第6図の回転方向は
第2図で示す)と同方向としてあるから、軸受板
3−1は軸受板3(第1発明)、或は軸受板3−
2を用いることができる。
回転軸1が第2図において反時計方向に回転す
ると通常は回転軸1の回転平面15と軸受板3−
1の上側の面で摺動し、固定受板5−1、軸受板
3−2、固定受板5は静止している。(慣性、静
止摩擦、動摩擦を考慮に入れると先ずこのように
なる)。回転軸1が上記と反対に回転すると回転
平面15と軸受板3−1の上面は吸着固定され、
軸受板3−1と固定受板5−1間で摺動回転す
る。
軸受板3−1と回転平面15間で焼付いたり、
摺動面の損傷により抵抗力が増大すると反時計方
向の回転軸1の回転では軸受板3−1と固定受板
5−1は吸着固定されるので固定受板5−1が回
転板となつて回転し、固定受板5−1と軸受板3
−2間が摺動面となつて回転する。同様に軸受板
3−1と固定受板5−1間で焼付いたり摺動面の
損傷があり抵抗が増大すると時計方向の回転軸1
の回転では回転軸1の回転平面15と軸受板3−
1は吸着固定され、固定受板5−1は時計方向に
回転して軸受板3−2と吸着固定されて、軸受板
3−2は時計方向に回転し、軸受板3−2と固定
受板5の間に動圧が発生してスラスト軸受の作用
をする。
このようにこの実施例によれば安全性、信頼性
を高度に要求されるスラスト軸受に適する。この
実施例の技術思想を拡張すると軸受板と各受板を
交互に小球を重ねることにより安全性を高め得
る。
尚、このような多重に軸受板と各受板を重ねた
スラスト軸受において各摺動面の相対回転数を低
くするように軸受板と受板外周に羽根又は羽根相
当の形状を備えるようにして相対回転割合を保つ
ようにすると高速回転可能となる。
第6図において小球を備えない面は回転平面と
軸受板3−1間としたが小球を備えない対向摺動
面な一個所に限られるがどの摺動面間でもよい。
勿論、回転軸1と軸受3−1間に小球を備え、全
摺動面間に小球を配するとラジアル荷重を担持で
きる。
〔発明の効果〕
本願第1発明は回転軸の軸端部に設けられた回
転側摺動面部材の軸直角の摺動面に対向する固定
側摺動面部材の摺動面との間に、両面に夫々の面
側から見て互に逆方向のスパイラル溝を形成した
セラミツクス円板を回転側摺動面部材及び固定側
摺動面部材の摺動面に摺動するように介在したス
ラスト軸受において、該セラミツクス円板の少く
とも一方の面もしくは両面の中心に凹部を形成
し、該凹部のあるセラミツクス円板の面に対向す
る摺動面を有する摺動面部材に該凹部と対向して
凹部を設け、対向する両凹部にわたつて芯材を収
容してなるスラスト軸受としたから軸受板が半径
方向に移動する現象がなくなり、正逆転自在に用
いることができ、横型機械にも用いることができ
る。小球を用いている場合、軸受板は自在に傾き
得るので正確に均一な潤滑剤の液膜が形成され
る。
小球が耐摩耗性の優れた緻密質セラミツクスで
あり、予めこの小球の入る凹部及びスパイラル状
溝部に高粘性の液体、例えば蒸気圧の低いフツ素
オイル等を塗布して付着しておけば乾式状態でも
起動トルクが小さく、回転駆動させることができ
る。またこの場合動圧の発生時は高圧部で高粘性
液の膜が形成され、停止時には再びスパイラル溝
部に滞留するので高粘性液体の消耗は極めて少な
く、実用上、長期間にわたつて乾式条件下で運転
できる。
本願第2発明は回転側摺動面部材と固定側摺動
面部材間に交互にスパイラル溝を設けたセラミツ
クス円板と平板の円板を摺擦し、夫々の対向摺動
面側全部又は一つを除く全部の中心部に凹部を設
けて該対向する凹部にわたつて芯材を配したか
ら、セラミツクス円板及び平板の円板は半径方向
に逸脱せず、正逆転自在となる。何れかセラミツ
クス円板と他の平板の円板の摺動面間に抵抗増大
又は焼付が生じても他のセラミツクス円板が作動
してスラスト軸受として機能し、信頼性が高くな
る。
各実施態様は上記本願第1発明の実施態様と同
効を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本願第1発明の実施例の縦断面図、第
2図は軸受板の平面図、第3図は軸受板の底面
図、第4図は動力損失を比較した線図、第5図a
乃至第5図eは凹部と芯材の他の実施例を示す縦
断面図、第6図は本願第2発明の実施例の要部を
示す縦断面図である。 1……回転軸、1a……キー、2……回転受
板、3,3−1,3−2……軸受板、4,6……
凹部、5,5−1,5−2……固定受板、7,7
−1,7−2……小球、8……球面凹座、9……
アジヤストスクリユー、10……回り止めピン、
11,11′……スパイラル溝、12,12′……
摺動面、15……回転平面、16,17……楕円
体。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 回転軸の軸端部に設けられた回転側摺動面部
    材の軸直角の摺動面とこの摺動面に対向する固定
    側摺動面部材の摺動面との間に、両面に夫々の面
    側から見て互に逆方向のスパイラル溝を形成した
    セラミツクス円板を回転側摺動面部材及び固定側
    摺動面部材の摺動面に摺動するように介在したス
    ラスト軸受において、該セラミツクス円板の少く
    とも一方の面もしくは両面の中心に凹部を形成
    し、該凹部のあるセラミツクス円板の面に対向す
    る摺動面を有する摺動面部材に該凹部と対向して
    凹部を設け、対向する両凹部にわたつて芯材を収
    容してなるスラスト軸受。 2 芯材が小球である特許請求の範囲第1項記載
    のスラスト軸受。 3 凹部が半球状である特許請求の範囲第2項記
    載のスラスト軸受。 4 小球が緻密質のセラミツクス材である特許請
    求の範囲第2項又は第3項記載のスラスト軸受。 5 小球が入る凹部及びスパイラル溝部に予め高
    粘性液体を付着したものである特許請求の範囲第
    2項又は第3項記載のスラスト軸受。 6 セラミツクス円板の両面には夫々の面側から
    見て互に逆方向のスパイラル溝が設けられ、両面
    が相手摺動面と摺擦するスラスト軸受において、
    回転軸の軸端部に設けられた回転側摺動面部材の
    軸直角の摺動面とこの摺動面に対向する固定側摺
    動面部材の摺動面との間に、回転側摺動面部材に
    摺擦するセラミツクス円板及び固定側摺動面部材
    に摺擦するセラミツクス円板を夫々配し、回転側
    及び固定側摺動面部材間に、この両セラミツクス
    円板を含めて、単数又は複数の平板の円板とセラ
    ミツクス円板を摺擦するように交互に配し、各セ
    ラミツクス円板と摺動面部材、各セラミツクス円
    板と平板の円板の対向面全部又は一つの対向面を
    除き対向する中心部の両側にわたつて凹部を設
    け、対向する両凹部にわたつて芯材を収容してな
    るスラスト軸受。 7 芯材が小球である特許請求の範囲第6項記載
    のスラスト軸受。 8 各凹部が半球状である特許請求の範囲第7項
    記載のスラスト軸受。 9 小球が緻密質のセラミツクス材である特許請
    求の範囲第7項又は第8項記載のスラスト軸受。 10 小球が緻密質のセラミツクス材であつて且
    つ高粘性液体を付着したものである特許請求の範
    囲第7項又は第8項記載のスラスト軸受。
JP60159329A 1985-07-18 1985-07-18 スラスト軸受 Granted JPS6220911A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60159329A JPS6220911A (ja) 1985-07-18 1985-07-18 スラスト軸受
US06/894,776 US4699525A (en) 1985-07-18 1986-07-10 Thrust bearing
DE8686109491T DE3673278D1 (de) 1985-07-18 1986-07-11 Axiallager.
EP86109491A EP0209808B1 (en) 1985-07-18 1986-07-11 Thrust bearing
KR1019860005748A KR960000987B1 (ko) 1985-07-18 1986-07-16 쓰러스트 베어링
CN86105825.9A CN1005351B (zh) 1985-07-18 1986-07-18 推力轴承

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60159329A JPS6220911A (ja) 1985-07-18 1985-07-18 スラスト軸受

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6220911A JPS6220911A (ja) 1987-01-29
JPH0424573B2 true JPH0424573B2 (ja) 1992-04-27

Family

ID=15691435

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60159329A Granted JPS6220911A (ja) 1985-07-18 1985-07-18 スラスト軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6220911A (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6220912A (ja) * 1985-07-19 1987-01-29 Ebara Res Co Ltd スラスト軸受ユニットの取扱方法
JPH01106625U (ja) * 1988-01-08 1989-07-18
JPH01293979A (ja) * 1988-05-21 1989-11-27 Eidai Co Ltd 流し台等の天板製造方法
CA2955686C (en) * 2014-07-21 2018-03-06 Joint Stock Company "Central Design Bureau Of Machine Building" Axial sliding bearing
RU2592176C1 (ru) * 2015-06-25 2016-07-20 Игнат Игоревич Иванов Подшипник скольжения

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6220911A (ja) 1987-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0209808B1 (en) Thrust bearing
JPH0240881B2 (ja)
JP3894648B2 (ja) 流体軸受装置
KR100709101B1 (ko) 동압형 베어링 유닛
JPS6321244B2 (ja)
JPH0424573B2 (ja)
JPH10184668A (ja) 流体ベアリング装置
JPH10131954A (ja) 動圧形流体ベアリング装置
JPH11351242A (ja) 低粘度液潤滑軸受
JPS6387162A (ja) 電動機械
JPS6199718A (ja) スラスト軸受
JP3936527B2 (ja) 動圧型軸受装置の製造方法
JPH0424572B2 (ja)
JP4024007B2 (ja) 動圧型軸受ユニット
JPH0456892B2 (ja)
JPH0456891B2 (ja)
JP2001146915A (ja) ディスク装置用流体軸受装置
JP3893018B2 (ja) 動圧型軸受装置
JPH0142660Y2 (ja)
JPS6220912A (ja) スラスト軸受ユニットの取扱方法
JPH08335365A (ja) 動圧軸受を使用したディスク駆動装置
JPH0456893B2 (ja)
JPH0143848B2 (ja)
JPS624920A (ja) スラスト軸受
JPS61223320A (ja) スラスト軸受