JPH04244084A - ピラゾロピリジン化合物含有医薬組成物 - Google Patents

ピラゾロピリジン化合物含有医薬組成物

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JPH04244084A
JPH04244084A JP3247114A JP24711491A JPH04244084A JP H04244084 A JPH04244084 A JP H04244084A JP 3247114 A JP3247114 A JP 3247114A JP 24711491 A JP24711491 A JP 24711491A JP H04244084 A JPH04244084 A JP H04244084A
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JP
Japan
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group
compound
salts
formula
acid
Prior art date
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Pending
Application number
JP3247114A
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English (en)
Inventor
Yoichi Shiokawa
塩川 洋一
Atsushi Akaha
厚 赤羽
Hirohito Katayama
片山 博仁
Takafumi Mitsunaga
光長 孝文
Yoshio Suzuki
良雄 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH04244084A publication Critical patent/JPH04244084A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はピラゾロピリジン化合
物およびその塩類に関する。
【0002】この発明のピラゾロピリジン化合物および
その塩類は、アデノシン拮抗剤であり、認識増強作用、
鎮痛作用、自発運動量増加作用、抗うつ作用、脳血管拡
張作用、利尿作用、強心作用、血管拡張作用、腎血流増
加作用、腎機能保護作用、腎機能改善作用、脂肪分解促
進作用、抗喘息作用、インシュリン分泌促進作用等の種
々の薬理作用を有し、精神刺激剤、鎮痛剤、抗うつ剤、
脳循環改善剤、心不全治療剤、強心剤、降圧剤、腎不全
用剤、腎毒性予防・治療剤、腎機能保護剤、腎機能改善
剤、腎炎予防・治療剤、ネフローゼ症候群予防・治療剤
、利尿剤、浮腫治療剤、抗肥満剤、抗喘息剤、気管支拡
張剤、無呼吸治療剤、痛風治療剤、高尿酸血症治療剤、
乳幼児突然死症候群治療剤、アデノシンによる免疫抑制
の改善剤、抗糖尿病剤として有用であり、従って、うつ
状態、心不全、高血圧症(例えば、本態性高血圧症、腎
性高血圧症、等)、腎不全(例えば、急性腎不全、等)
、腎毒性[例えば、シスプラチン、ゲンタマイシン、F
R−900506物質(EP−0184162号に記載
されている)、サイクロスポリン類(例えば、サイクロ
スポリンA)等の薬物やグリセロール等により引き起さ
れる腎毒性(腎機能障害)等]、ネフローゼ症候群、腎
炎、浮腫(例えば、心性浮腫、腎性浮腫、肝性浮腫、特
発性浮腫、薬剤性浮腫、急性血管神経性浮腫、遺伝性血
管神経性浮腫、癌性腹水、妊娠性浮腫、等)、肥満症、
気管支喘息、痛風、高尿酸血症、乳幼児突然死症候群、
免疫抑制、糖尿病等の予防もしくは治療に有用である。
【0003】また、この発明のピラゾロピリジン化合物
およびその塩類は、血小板凝集抑制剤でもあり、血栓症
治療剤、心筋梗塞治療剤、塞栓症治療剤、閉塞性動脈硬
化症治療剤、血栓性静脈炎治療剤、脳梗塞治療剤、一過
性脳虚血治療剤、狭心症治療剤として有用であり、従っ
て、心筋梗塞、血栓症(例えば、動脈血栓、脳血栓、等
)、塞栓症、閉塞性動脈硬化症、血栓性静脈炎、脳梗塞
、一過性脳虚血、狭心症等の予防もしくは治療に有用で
ある。
【0004】すなわち、この発明の一つの目的は、前記
種々の薬剤として有用なピラゾロピリジン化合物および
その塩類を提供することである。
【0005】この発明のもう一つの目的は、ビラゾロピ
リジン化合物またはその塩類の製造法を提供することで
ある。
【0006】この発明のさらにもう一つの目的は、有効
成分として前記ピラゾロピリジン化合物またはその塩類
を含有する精神刺激剤、鎮痛剤、抗うつ剤、脳循環改善
剤、心不全治療剤、強心剤、降圧剤、腎不全用剤、腎毒
性予防・治療剤、腎機能保護剤、腎機能改善剤、腎炎予
防・治療剤、ネフローゼ症候群予防・治療剤、利尿剤、
浮腫治療剤、抗肥満剤、抗喘息剤、気管支拡張剤、無呼
吸治療剤、痛風治療剤、高尿酸血症治療剤、乳幼児突然
死症候群治療剤、アデノシンによる免疫抑制の改善剤、
抗糖尿病剤、血栓症治療剤、心筋梗塞治療剤、塞栓症治
療剤、閉塞性動脈硬化症治療剤、血栓性静脈炎治療剤、
脳梗塞治療剤、一過性脳虚血治療剤および狭心症治療剤
を提供することである。
【0007】
【発明の構成】この発明のピラゾロピリジン化合物は下
記式(I)で示すことができる。 [式中、R1は低級アルキル基、適当な置換基を1個以
上有していてもよいアリール基または複素環基、R2は
式: (式中、R4は保護されたアミノ基またはヒドロキシ基
、およびR5は水素または低級アルキル基を意味する)
で示される基;シアノ基; 式: (式中、R6はアシル基、およびAは適当な置換基を1
個以上有していてもよい低級脂肪族炭化水素基を意味す
る)で示される基;アミド化されたカルボキシ基;アミ
ノ基または保護されたアミノ基;およびR3は水素、低
級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロゲンを意味
する]。
【0008】この発明の目的化合物(I)またはその塩
類は、下記反応式で示される製造法により製造すること
ができる。
【0009】製造法1
【0010】製造法2
【0011】製造法3
【0012】製造法4
【0013】製造法5
【0014】製造法6
【0015】製造法7
【0016】製造法8
【0017】製造法9
【0018】製造法10
【0019】製造法11
【0020】製造法12
【0021】製造法13
【0022】製造法14
【0023】製造法15
【0024】製造法16
【0025】製造法17
【0026】製造法18
【0027】
【0028】原料化合物については、化合物(IV)お
よび(IX)のあるものは新規であり、これらは後述の
製造例1および2に開示された製造法またはこれらと同
様の方法に従って製造することができる。
【0029】目的化合物(I)の好適な塩類は常用のも
のであり、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアル
カリ金属塩および例えば、カルシウム塩、マグネシウム
塩等のアルカリ土類金属塩のような金属塩、アンモニウ
ム塩、例えば、トリメチルアミン塩、トリエチルアミン
塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミン
塩、N,N′−ジベンジルエチレンジアミン塩等の有機
塩基塩、例えば酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン
酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、メタンスルホン酸塩、ベ
ンゼンスルホン酸塩、ギ酸塩、トルエンスルホン酸塩等
の有機酸塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水
素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、例えば、アル
ギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等のアミノ酸と
の塩等が挙げられる。
【0030】この明細書の以上および以下の記載におい
て、この発明の範囲内に包含される種々の定義の好適な
例および説明を以下詳細に述べる。
【0031】「低級」とは、特に指示がなければ、炭素
原子数1個ないし6個を意味するものとする。
【0032】「高級」とは、特に指示がなければ、炭素
原子数7個ないし20個を意味するものとする。
【0033】好適な「低級脂肪族炭化水素基」としては
、後述のような低級アルキル基、低級アルケニル基、低
級アルキニル基等が挙げられる。
【0034】好適な「低級アルキル基」としては、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第三級
ブチル、ペンチル、ヘキシル等のような直鎖または分枝
鎖アルキル基が挙げられるが、それらの中で好ましいも
のとしては(C1−C4)アルキル基が挙げられ、さら
に好ましいものとしてはメチル、エチル、プロピルおよ
びイソプロピルが挙げられる。
【0035】好適な「低級アルケニル基」としては、ビ
ニル、1−メチルビニル、2−メチルビニル、1−プロ
ペニル、2−プロペニル、1−ブテニル、2−メチル−
1−プロペニル、1,3−ブタジエニル、1−ペンテニ
ル、4−ペンテニル、1−ヘキセニル、1,4−ヘキサ
ジエニル、5−ヘキセニル等のような直鎖または分枝鎖
アルケニル基が挙げられ、それらの中で好ましいものと
しては(C2−C4)アルケニル基が挙げられ、さらに
好ましいものとしてはビニル、1−メチルビニル、2−
メチルビニルおよび1,3−ブタジエニルが挙げられる
【0036】好適な「低級アルキニル基」としては、エ
チニル、1−プロピニル、1−メチルエチニル、2−ブ
チニル、2−メチル−3−ブチニル、2−ペンチニル、
1−ヘキシニル等のような直鎖または分枝鎖アルキニル
基が挙げられ、それらの中で好ましいものとしては(C
2−C4)アルキニル基が挙げられ、さらに好ましいも
のとしてはエチニル基が挙げられる。
【0037】前記「低級脂肪族炭化水素基」は例えばク
ロロ、ブロモ、フルオロ、ヨウドのようなハロゲン等の
ような適当な置換基を1個以上、好ましくは、1個ない
し3個有していてもよい。好適な「保護されたアミノ基
」としては、例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロ
ピルアミノ、ブチルアミノ、第三級ブチルアミノ、ペン
チルアミノ、ヘキシルアミノ等の低級アルキルアミノ基
、例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−エチ
ルプロピルアミノ、ジブチルアミノ、N−(第三級ブチ
ル)ペンチルアミノ、ジヘキシルアミノ等のジ(低級)
アルキルアミノ基、下記アシルアミノ基等のような常用
のアミノ保護基で置換されたアミノ基が挙げられる。
【0038】好適な「アシルアミノ基」としてはウレイ
ド基;例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、プロ
ピオニルアミノ、ブチリルアミノ、イソブチリルアミノ
、ピバロイルアミノ、ヘキサノイルアミノ等の低級アル
カノイルアミノ基;例えば、メトキシカルボニルアミノ
、エトキシカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルア
ミノ、第三級ブトキシカルボニルアミノ、ペンチルオキ
シカルボニルアミノ、ヘキシルオキシカルボニルアミノ
等の低級アルコキシカルボニルアミノ基;例えば、メト
キシカルボニルアセチルアミノ、エトキシカルボニルア
セチルアミノ、2−(プロポキシカルボニル)プロピオ
ニルアミノ、4−(第三級ブトキシカルボニル)ブチリ
ルアミノ、2−(ブトキシカルボニルメチル)プロピオ
ニルアミノ、2−メチル−2−(ペンチルオキシカルボ
ニルメチル)−プロピオニルアミノ、6−ヘキシルオキ
シカルボニルヘキサノイルアミノ等の低級アルコキシカ
ルボニル(低級)アルカノイルアミノ基;例えば、メタ
ンスルホニルアミノ、エタンスルホニルアミノ、プロパ
ンスルホニルアミノ、ブタンスルホニルアミノ、第三級
ブタンスルホニルアミノ、ペンタンスルホニルアミノ、
ヘキサンスルホニルアミノ等の低級アルカンスルホニル
アミノ基等が挙げられる。
【0039】前記「低級アルカノイルアミノ基」は、例
えば、ジメチルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ
、ジプロピルアミノ、ジ第三級ブチルアミノ、N−ペン
チル−N−ヘキシルアミノ等のジ(低級)アルキルアミ
ノ基;例えばピペリジノ等の低級アルキル基を有してい
てもよい環状アミノ基等のような適当な置換基を有して
いてもよく、そのような「適当な置換基を有する低級ア
ルカノイルアミノ基」の好適な例としては、例えば、ジ
メチルアミノカルボニルアミノ、2−ジメチルアミノア
セチルアミノ、2−(N−メチル−N−エチルアミノ)
アセチルアミノ、2−ジメチルアミノプロピオニルアミ
ノ、3−ジプロピルアミノブチリルアミノ、2−(ジ第
三級ブチルアミノ)−2−メチルプロピオニルアミノ、
2−ジメチルアミノメチル−2−メチルプロピオニルア
ミノ、6−(N−ペンチル−N−ヘキシルアミノ)ヘキ
サノイルアミノ等のジ(低級)アルキルアミノ基を有す
る低級アルカノイルアミノ基;例えば、ピペリジノカル
ボニルアミノ、2−ピペリジノアセチルアミノ、2−(
2−メチルピペリジノ)アセチルアミノ、2−(2−エ
チルピペリジノ)アセチルアミノ、2−ピペリジノプロ
ピオニルアミノ、3−(2−エチルピペリジノ)ブチリ
ルアミノ、2−(4−エチルピペリジノ)−2−メチル
プロピオニルアミノ、2−ピペリジノメチル−2−メチ
ルプロピオニルアミノ、6−(3−プロピルピペリジノ
)ヘキサノイルアミノ等の低級アルキル基を有していて
もよい環状アミノ基を有する低級アルカノイルアミノ基
等が挙げられる。
【0040】前記「アシルアミノ基」中で好ましいもの
としては、ウレイド基、(C1−C4)アルカノイルア
ミノ基、(C1−C4)アルコキシカルボニル(C1−
C4)アルカノイルアミノ基、ジ(C1−C4)アルキ
ルアミノ(C1−C4)アルカノイルアミノ基、(C1
−C4)アルキルピペリジノ(C1−C4)アルカノイ
ルアミノ基、(C1−C4)アルコキシカルボニルアミ
ノ基、(C1−C4)アルカンスルホニルアミノ基、(
C1−C4)アルキルアミノ基およびジ(C1−C4)
アルキルアミノ基が挙げられ、それらの中でさらに好ま
しいものとしては、ウレイド基、アセチルアミノ、2−
(エトキシカルボニル)アセチルアミノ、2−ジメチル
アミノアセチルアミノ、2−(2−エチルピペリジノ)
アセチルアミノ、メトキシカルボニルアミノ、メタンス
ルホニルアミノ、メチルアミノおよびジメチルアミノが
挙げられる。
【0041】好適な「アシル基」としては、例えば、ホ
ルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチ
リル、ピバロイル、ヘキサノイル等の低級アルカノイル
基;カルボキシ基;保護されたカルボキシ基等が挙げら
れる。
【0042】前記「保護されたカルボキシ基」の好適な
例としては、例えばメトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、
第三級ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル
、ヘキシルオキシカルボニル等の窒素含有複素環基を有
していてもよい低級アルコキシカルボニル基等がその好
適な例として挙げられるエステル化されたカルボキシ基
【0043】例えば、N−メチルカルバモイル、N−エ
チルカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N
−ブチルカルバモイル、N−ペンチルカルバモイル、N
−ヘキシルカルバモイル等のN−(低級)アルキルカル
バモイル基;
【0044】例えば、N−ヘプチルカルバモイル、N−
(2−メチルヘプチル)カルバモイル、N−ノニルカル
バモイル、N−デカニルカルバモイル、N−トリシクロ
[3.3.1.13,7]デカニルカルバモイル、N−
ウンデカニルカルバモイル、N−(ビシクロ[4.3.
2]ウンデカニル)カルバモイル、N−ドデカニルカル
バモイル、N−トリデカニルカルバモイル、N−テトラ
デカニルカルバモイル、N−ペンタデカニルカルバモイ
ル、N−ヘキサデカニルカルバモイル、N−ヘプタデカ
ニルカルバモイル、N−オクタデカニルカルバモイル、
N−ノナデカニルカルバモイル、N−イコサニルカルバ
モイル等のN−(高級)アルキルカルバモイル基;
【0
045】例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、N,
N−ジエチルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカ
ルバモイル、N,N−ジプロピルカルバモイル、N,N
−ジ(第三級ブチル)カルバモイル、N−ペンチル−N
−ヘキシルカルバモイル等のN,N−ジ(低級)アルキ
ルカルバモイル基;
【0046】例えば、N−メチル−N−ベンジルカルバ
モイル等のN−(低級)アルキル−N−アル(低級)ア
ルキルカルバモイル基;
【0047】式: (式中、RNは適当な置換基を1個以上有していてもよ
い窒素含有複素環基を意味し、該窒素含有複素環基RN
は環中にN,O,またはSのような別のヘテロ原子を含
んでいてもよい)で示される基がその好適な例として挙
げられるアミド化されたカルボキシ基が挙げられる。
【0048】好適な「窒素含有複素環基」としては、例
えば1H−アゼピニル等のアゼピニル、ピロリル、ピロ
リニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジルおよびそ
のN−オキシド、ジヒドロピリジル、ピリミジニル、ピ
ラジニル、ピリダジニル、例えば、4H−1,2,4−
トリアゾリル、1H−1,2,3−トリアゾリル、2H
−1,2,3−トリアゾリル等のトリアゾリル、例えば
、1H−テトラゾリル、2H−テトラゾリル等のテトラ
ゾリル等がその例として挙げられる窒素原子1個ないし
4個を含む不飽和3ないし8員(さらに好ましくは5な
いし7員)複素単環基;
【0049】例えば、ペルヒドロ−1H−アゼピニル等
のペルヒドロアゼピニル、ピロリジニル、イミダゾリジ
ニル、ピペリジノ、ピペラジニルがその例として挙げら
れる窒素原子1ないし4個を含む飽和3ないし8員(さ
らに好ましくは5ないし7員)複素単環基;
【0050
】例えば、インドリル、イソインドリル、インドリジニ
ル、ベンズイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、イ
ンダゾリル、ベンゾトリアゾリル等の窒素原子1ないし
4個を含む不飽和縮合複素環基;
【0051】例えば、
7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、3−アザビ
シクロ[3.2.2]ノナニル等の窒素原子1ないし4
個を含む飽和縮合複素環基;
【0052】オキサゾリル
、イソオキサゾリル、例えば1,2,4−オキサジアゾ
リル、13,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキ
サジアゾリル等のオキサジアゾリル等がその例として挙
げられる酸素原子1ないし2個および窒素原子1ないし
3個を含む不飽和3ないし8員(さらに好ましくは5ま
たは6員)複素単環基;
【0053】例えば、モルホリ
ニル、シドノニル等の酸素原子1ないし2個および窒素
原子1ないし3個を含む飽和3ないし8員(さらに好ま
しくは5または6員)複素単環基;
【0054】例えば、ベンズオキサゾリル、ベンズオキ
サジアゾリル等の酸素原子1ないし2個および窒素原子
1ないし3個を含む不飽和縮合複素環基;
【0055】
チアゾリル、イソチアゾリル、例えば、1,2,3−チ
アジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,
4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル等の
チアジアゾリル、ジヒドロチアジニル等がその例として
挙げられるイオウ原子1ないし2個および窒素原子1な
いし3個を含む不飽和3ないし8員(さらに好ましくは
5または6員)複素単環基;
【0056】例えば、チア
ゾリジニル等のイオウ原子1ないし2個および窒素原子
1ないし3個を含む飽和3ないし8員(さらに好ましく
は5または6員)複素単環基;
【0057】例えば、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジ
アゾリル等のイオウ原子1ないし2個および窒素原子1
ないし3個を含む不飽和縮合複素環基のような飽和また
は不飽和単環式または多環式複素環基が挙げられる。
【0058】それらの中で好ましいものとしては、窒素
原子1ないし4個を含む飽和3ないし8員複素単環基、
窒素原子1ないし4個を含む飽和縮合複素環基および酸
素原子1ないし2個および窒素原子1ないし3個を含む
飽和3ないし8員複素単環基が挙げられる。
【0059】このような「窒素含有複素環基」は、前記
低級アルキル基;例えば、ヒドロキシメチル、1−ヒド
ロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシ
プロピル、2−ヒドロキシブチル、1−メチル−1−ヒ
ドロキシメチルエチル、4−ヒドロキシペンチル、3−
ヒドロキシヘキシル等のヒドロキシ(低級)アルキル基
;例えば、メトキシメチル、2−メトキシエチル、1−
エトキシエチル、3−プロポキシプロピル、2−(第三
級ブトキシ)ブチル、5−ペンチルオキシペンチル、3
−ヘキシルオキシヘキシル等の低級アルコキシ(低級)
アルキル基;例えば、アセトキシメチル、1−アセトキ
シエチル、2−アセトキシエチル、2−プロピオニルオ
キシエチル、3−プロピオニルオキシプロピル、2−ブ
チリルオキシブチル、4−ピバロイルオキシペンチル、
6−ヘキサノイルオキシヘキシル等の低級アルカノイル
オキシ(低級)アルキル基のようなアシルオキシ(低級
)アルキル基;前記低級アルコキシカルボニル基のよう
な保護されたカルボキシ基;カルボキシ基等のような適
当な置換基を1個以上有していてもよい。
【0060】前記「適当な置換基を1個以上有していて
もよい窒素含有複素環基」中で好ましいものとしては、
例えば、ピペリジノ、2−メチルピペリジノ、2−エチ
ルピペリジノ、3−エチルピペリジノ、4−エチルピペ
リジノ、2−プロピルピペリジノ、4−イソプロピルピ
ペリジノ、2−ブチルピペリジノ、3−(第三級ブチル
)ピペリジノ、2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ノ、2,2−ジメチル−6,6−ジエチルピペリジノ、
2−ヒドロキシメチルピペリジノ、3−ヒドロキシメチ
ルピペリジノ、2−(1−ヒドロキシエチル)ピペリジ
ノ、2−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジノ、3−(
2−ヒドロキシエチル)ピペリジノ、4−(2−ヒドロ
キシエチル)ピペリジノ、2−(3−ヒドロキシプロピ
ル)ピペリジノ、3−(2−ヒドロキシブチル)ピペリ
ジノ、2−(1−メチル−1−ヒドロキシメチルエチル
)ピペリジノ、2−メトキシメチルピペリジノ、2−(
2−メトキシエチル)ピペリジノ、2−(1−エトキシ
エチル)ピペリジノ、3−(3−プロポキシプロピル)
ピぺリジノ、4−{2−(第三級ブトキシ)ブチル}ピ
ペリジノ、2−アセトキシメチルピペリジノ、3−(1
−アセトキシエチル)ピペリジノ、2−(2−アセトキ
シエチル)ピペリジノ、3−(2−プロピオニルオキシ
エチル)ピペリジノ、4−(3−プロピオニルオキシプ
ロピル)ピペリジノ、2−(2−ブチリルオキシブチル
)ピペリジノ、2−メトキシカルボニルピペリジノ、2
−エトキシカルボニルピペリジノ、2−プロポキシカル
ボニルピペリジノ、3−ブトキシカルボニルピペリジノ
、4−(第三級ブトキシカルボニル)ピペリジノ、2−
カルボキシピペリジノ、3−カルボキシピペリジノ、4
−カルボキシピペリジノ、2−(2−ヒドロキシエチル
)−3−メチルピペリジノ、2−(2−ヒドロキシエチ
ル)−4−カルボキシピペリジノ等の、(C1−C4)
アルキル、ヒドロキシ(C1−C4)アルキル、(C1
−C4)アルコキシ(C1−C4)アルキル、(C1−
C4)アルカノイルオキシ(C1−C4)アルキル、(
C1−C4)アルコキシカルボニルおよびカルボキシよ
りなる群から選択された適当な置換基を1ないし4個有
していてもよいピペリジノ基;
【0061】例えば、ピ
ロリジン−1−イル、2−メトキシメチルピロリジン−
1−イル、2−(2−メトキシエチル)ピロリジン−1
−イル、2−(1−エトキシエチル)ピロリジン−1−
イル、3−(3−プロポキシプロピル)ピロリジン−1
−イル、3−{2−(第三級ブトキシ)ブチル}ピロリ
ジン−1−イル等の、(C1−C4)アルコキシ(C1
−C4)アルキル基を有していてもよいピロリジン−1
−イル基;
【0062】例えば、ペルヒドロ−1H−アゼピン−1
−イル等のペルヒドロアゼピン−1−イル基;
【006
3】例えば、ピペラジン−1−イル、2−メチルピペラ
ジン−1−イル、3−メチルピペラジン−1−イル、4
−メチルピペラジン−1−イル、2−エチルピペラジン
−1−イル、3−プロピルピペラジン−1−イル、4−
イソプロピルピペラジン−1−イル、2−ブチルピペラ
ジン−1−イル、3−(第三級ブチル)ピペラジン−1
−イル、等の、(C1−C4)アルキル基を有していて
もよいピペラジン−1−イル基;モルホリノ基;
【0064】7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン
−7−イル基;3−アザビシクロ[3.2.2]ノナン
−3−イル基等が挙げられ、最も好ましいものとしては
ピペリジノ、2−メチルピペリジノ、2−エチルピペリ
ジノ、3−エチルピペリジノ、4−エチルピペリジノ、
2−プロピルピペリジノ、2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジノ、2−ヒドロキシメチルピペリジノ、2−
(2−ヒドロキシエチル)ピペリジノ、4−(2−ヒド
ロキシエチル)ピペリジノ、2−メトキシメチルピペリ
ジノ、2−(2−メトキシエチル)ピペリジノ、2−ア
セトキシメチルピペリジノ、2−(2−アセトキシエチ
ル)ピペリジノ、2−エトキシカルボニルピペリジノ、
2−カルボキシピペリジノ、ピロリジン−1−イル、2
−メトキシメチルピロリジン−1−イル、ペルヒドロ−
1H−アゼピン−1−イル、4−メチルピペラジン−1
−イル、モルホリノ、7−アザビシクロ[2.2.1]
ヘプタン−7−イル、3−アザビシクロ[3.2.2]
ノナン−3−イル等が挙げられる。
【0065】好適な「N−置換アミン」としては、例え
ば、メチルアミン、エチルアミン、イソプロピルアミン
、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン等の
低級アルキルアミン;
【0066】例えば、ヘプチルアミン、2−メチルヘプ
チルアミン、ノニルアミン、デカニルアミン、トリシク
ロ[3.3.1.13,7]デカニルアミン、ウンデカ
ニルアミン、ビシクロ[4.3.2]ウンデカニルアミ
ン、ドデカニルアミン、トリデカニルアミン、テトラデ
カニルアミン、ペンタデカニルアミン、ヘキサデカニル
アミン、ヘプタデカニルアミン、オクタデカニルアミン
、ノナデカニルアミン、イコサニルアミン等の高級アル
キルアミン;
【0067】例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン
、N−メチルエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ(第
三級ブチル)アミン、N−ペンチルヘキシルアミン等の
ジ(低級)アルキルアミン;
【0068】例えば、N−メチルベンジルアミン等のN
−(低級)アルキル−アル(低級)アルキルアミン;式
: (式中、RNは前と同じ意味)で示される化合物が挙げ
られる。
【0069】好適な「アリール基」としては、フェニル
、ナフチル、インデニル、アントリル等が挙げられ、該
「アリール基」は例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、
ヨウドのようなハロゲン;例えば、メトキシ、エトキシ
、プロポキシ、第三級ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキ
シルオキシ等の低級アルコキシ基;ニトロ基、アミノ基
、前記のような保護されたアミノ基等のような適当な置
換基を1個以上有していてもよい。
【0070】「適当な置換基を1個以上有していてもよ
いアリール基」の好ましい例としては、ハロゲン、(C
1−C4)アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、(C1
−C4)アルカノイルアミノ基、(C1−C4)アルコ
キシカルボニルアミノ基、(C1−C4)アルカンスル
ホニルアミノ基、(C1−C4)アルキルアミノ基およ
びジ(C1−C4)アルキルアミノ基よりなる群から選
択された適当な置換基を1個ないし3個有していてもよ
いフェニル基が挙げられ、それらの中でさらに好ましい
ものとしてはフェニル、クロロを有するフェニル、メト
キシを有するフェニル、ニトロを有するフェニル、アミ
ノを有するフェニル、アセチルアミノを有するフェニル
、メトキシカルボニルアミノを有するフェニル、メタン
スルホニルアミノを有するフェニル、メチルアミノを有
するフェニルおよびジメチルアミノを有するフェニルが
挙げられる。
【0071】好適な「複素環基」としては、前述の「窒
素含有複素環基」について例示したようなもの;
【00
72】例えば、フリル等の酸素原子1個を含む不飽和3
ないし8員(さらに好ましくは5または6員)複素単環
基;
【0073】例えば、ジヒドロオキサチイニル等の酸素
原子1個およびイオウ原子1ないし2個を含む不飽和3
ないし8員(さらに好ましくは5または6員)複素単環
基;
【0074】例えば、ベンゾチエニル、ベンゾジチイニ
ル等のイオウ原子1ないし2個を含む不飽和縮合複素環
基;
【0075】例えば、ベンズオキサチイニル等の酸素原
子1個およびイオウ原子1ないし2個を含む不飽和縮合
複素環基等が挙げられ、それらの中で好ましいものとし
ては窒素原子1ないし4個を含む不飽和3ないし8員複
素単環基が挙げられ、さらに好ましいものとしてはピリ
ジルが挙げられ、最も好ましいものとしては2−ピリジ
ル、3−ピリジルおよび4−ピリジルが挙げられる。
【0076】好適な「ハロゲンを有する低級アルケニル
基」としては、1−フルオロビニル、1−ブロモビニル
、1−クロロ−2−メチルビニル、1−ブロモ−1−プ
ロペニル、2−クロロ−2−プロペニル、1−ヨウド−
1−ブテニル、1−ブロモ−2−メチル−1−プロペニ
ル、3−ブロモ−1,3−ブタジエニル、1−クロロ−
1−ペンテニル、4−クロロ−4−ペンテニル、1−ブ
ロモ−1−ヘキセニル等が挙げられる。
【0077】好適な「低級アルコキシ基」としては、メ
トキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブト
キシ、第三級ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキ
シ等が挙げられる。
【0078】好適な「ハロゲン」としてはフルオロ、ク
ロロ、ブロモおよびヨウドが挙げられる。
【0079】好適な「脱離基」としては例えば、ジメチ
ルアミノ、ジエチルアミノ、N−エチルプロピルアミノ
、ジブチルアミノ、N−ペンチルヘキシルアミノ等のジ
(低級)アルキルアミノ基、前記のような低級アルコキ
シ基、前記のようなハロゲン、例えば、メチルチオ、エ
チルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、
ヘキシルチオ等の低級アルキルチオ基が挙げられる。
【0080】この発明の目的化合物(I)の製造法を以
下詳細に説明する。
【0081】製造法1 目的化合物(Ia)またはその塩類は、化合物(II)
またはその塩類を化合物(III)またはその塩類と反
応させることにより製造することができる。化合物(I
a)、(II)および(III)の好適な塩類について
は、化合物(I)について例示した酸付加塩類を挙げる
ことができる。この反応は通常、例えば、メタノール、
エタノール等のアルコールのような常用の溶媒中で行わ
れるが、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればその他
のいかなる溶媒中でも反応を行うことができる。この反
応は通常弱酸性条件で行われる。反応温度は特に限定さ
れないが、通常は加温下ないし加熱下に反応が行われる
【0082】製造法2 目的化合物(Ic)またはその塩類は、化合物(Ib)
またはその塩類を脱水反応に付すことにより製造するこ
とができる。化合物(Ib)および(Ic)の好適な塩
類については、化合物(I)について例示したような酸
付加塩類を挙げることができる。この製造法の脱水反応
は常法に従って行うことができるが、また、化合物(I
b)またはその塩類を例えばイソシアン酸メチル等のイ
ソシアン酸(低級)アルキルと、例えば塩化メチレン、
クロロホルム等の常用の溶媒中、冷却下、室温または加
温下に反応させることによっても行うことができる。
【0083】製造法3 目的化合物(Id)またはその塩類は、化合物(IV)
またはその塩類をいわゆるウィティッヒ型反応に付すこ
とにより製造することができる。化合物(Id)の好適
な塩類としては、化合物(I)について例示したような
ものが挙げられる。化合物(IV)の好適な塩類につい
ては、化合物(I)で例示したような酸付加塩が挙げら
れる。この製造法の反応は化合物(IV)またはその塩
類を下記式で示されるいわゆるウィティッヒ試薬と反応
させることにより行うことができる。 または [式中、R9はそれぞれ前に述べたようなアリール基ま
たは低級アルキル基、R10は前記低級アルキル基を意
味し、R6は前と同じ意味であり、A3は例えば、メチ
レン、エチリデン、プロピリデン、1−メチルエチリデ
ン、ブチリデン、2−メチルプロピリデン、ペンチリデ
ン等の低級アルキリデン基または例えば、ビニリデン、
2−プロペニリデン、2−ブテニリデン、4−ペンテニ
リデン等の低級アルケニリデン基、A4はそれぞれ前に
述べたような低級アルキル基または低級アルケニル基を
意味する]。前記ウィティッヒ試薬(X)および(XI
)は常法により製造することができる。
【0084】この製造法の反応は、ウィティッヒ試薬(
XI)を用いる場合には例えば、水素化ナトリウム、水
素化カリウム等のアルカリ金属水素化物、例えば、カリ
ウム第三級ブトキシド等のアルカリ金属(低級)アルコ
キシド等のような塩基の存在下に行うことができる。 反応は通常、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
塩化メチレン、ベンゼン、トルエン、N,N−ジメチル
ホルムアミドのような慣用の溶媒中で行われるが、反応
に悪影響を及ぼさない溶媒であればその他のいかなる溶
媒中でも反応を行うことができる。反応温度は特に限定
されず、冷却下、室温、加温下または加熱下に反応を行
うことができる。反応条件は使用される化合物(IV)
の種類およびウィティッヒ試薬の種類によって決定する
ことができる。
【0085】製造法4 目的化合物(If)またはその塩類は、化合物(Ie)
またはその塩類をカルボキシ保護基の脱離反応に付すこ
とにより製造することができる。化合物(Ie)および
(If)の好適な塩類については、化合物(I)につい
て例示したような塩類が挙げられる。この反応は加水分
解等のような常法に従って行うことができる。加水分解
は好ましくは塩基、またはルイス酸を含めた酸の存在下
に行われる。好適な塩基としては、例えば、ナトリウム
、カリウム等のアルカリ金属、例えば、マグネシウム、
カルシウム等のアルカリ土類金属、それらの金属の水酸
化物または炭酸塩または炭酸水素塩、例えば、トリメチ
ルアミン塩、トリエチルアミン塩等のトリアルキルアミ
ン、ピコリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]
ノン−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2
]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウ
ンデス−7−エン等のような無機塩基および有機塩基が
挙げられる。
【0086】好適な酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、
プロピオン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸等の
有機酸、および例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸等の無
機酸が挙げられる。例えば、トリクロロ酢酸、トリフル
オロ酢酸等のトリハロ酢酸等のようなルイス酸を使用す
る脱離は、例えばアニソール、フェノール等の陽イオン
捕捉剤の存在下に行うのが好ましい。反応は通常、水、
例えば、メタノール、エタノール等のアルコール、塩化
メチレン、テトラヒドロフランのような溶媒、それらの
混合物中で行われるが、反応に悪影響を及ぼさない溶媒
であればその他のいかなる溶媒中でも反応を行うことが
できる。液状の塩基または酸も溶媒として使用すること
ができる。反応温度は特に限定されず、冷却下ないし加
熱下に反応が行われる。
【0087】製造法5 目的化合物(Ig)またはその塩類は、化合物(If)
またはカルボキシ基におけるその反応性誘導体またはそ
の塩類を、N−置換アミン(V)またはアミノ基におけ
るその反応性誘導体またはその塩類と反応させることに
より製造することができる。化合物(If)および(I
g)の好適な塩類については、化合物(I)について例
示した塩類が挙げられる。N−置換アミン(V)の好適
な塩類については、化合物(I)について例示したよう
な塩類が挙げられる。
【0088】化合物(If)のカルボキシ基における好
適な反応性誘導体としては、酸ハロゲン化物、酸無水物
、活性化アミド、活性化エステル等が挙げられる。反応
性誘導体の好適な例としては酸塩化物;酸アジ化物;例
えば、ジアルキルリン酸、フェニルリン酸、ジフェニル
リン酸、ジベンジルリン酸、ハロゲン化リン酸等の置換
されたリン酸、ジアルキル亜リン酸、亜硫酸、チオ硫酸
、硫酸、例えばメタンスルホン酸等のスルホン酸、例え
ば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、ピバリン酸
、ペンタン酸、イソペンタン酸、2−エチル酪酸、トリ
クロロ酪酸等の脂肪族カルボン酸または例えば、安息香
酸等の芳香族カルボン酸のような酸との混合酸無水物;
対称酸無水物;イミダゾール、4−置換イミダゾール、
ジメチルピラゾール、トリアゾール、テトラゾールまた
は1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾールとの活性
化アミド;または例えば、シアノメチルエステル、メト
キシ テル、プロパルギルエステル、p−ニトロフェニルエス
テル、2,4−ジニトロフェニルエステル、トリクロロ
フェニルエステル、ペンタクロロフェニルエステル、メ
シルフェニルエステル、フェニルアゾフェニルエステル
、フェニルチオエステル、p−ニトロフェニルチオエス
テル、p−クレジルチオエステル、カルボキシメチルチ
オエステル、ピラニルエステル、ピリジルエステル、ピ
ペリジルエステル、8−キノリルチオエステル等の活性
化エステルまたは例えば、N,N−ジメチルヒドロキシ
ルアミン、1−ヒドロキシ−2−(1H)−ピリドン、
N−ヒドロキシスクシンイミド、N−ヒドロキシフタル
イミド、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール等
のN−ヒドロキシ化合物とのエステル等が挙げられる。 これらの反応性誘導体は使用される化合物(If)の種
類によってそれらの中から任意に選択することができる
【0089】N−置換アミン(V)のアミノ基における
好適な反応性誘導体としては、N−置換アミン(V)と
アルデヒド、ケトン等のようなカルボニル化合物との反
応によって生成するシッフの塩基型イミノまたはそのエ
ナミン型互変異性体;N−置換アミン(V)とビス(ト
リメチルシリル)アセトアミド、モノ(トリメチルシリ
ル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリル)尿素等の
ようなシリル化合物との反応によって生成するシリル誘
導体;N−置換アミン(V)と三塩化リンまたはホスゲ
ンとの反応によって生成する誘導体等が挙げられる。反
応は通常、水、例えば、メタノール、エタノール等のア
ルコール、アセトン、ジオキサン、アセトニトリル、ク
ロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレン、テトラヒド
ロフラン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド
、ピリジンのような慣用の溶媒中で行われるが、反応に
悪影響を及ぼさない溶媒であればその他いかなる有機溶
媒中でも反応を行うことができる。これらの慣用の溶媒
は水との混合物として使用してもよい。
【0090】この反応において、化合物(If)を遊離
酸の形またはその塩類の形で使用する場合には、N,N
′−ジシクロヘキシルカルボジイミド等のような慣用の
縮合剤の存在下に反応を行うのが好ましい。反応はまた
アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、例えば
トリエチルアミン等のトリ(低級)アルキルアミン、ピ
リジン、N−(低級)アルキルモルホリン、N,N−ジ
(低級)アルキルベンジルアミン等のような無機塩基ま
たは有機塩基の存在下に行ってもよい。反応温度は特に
限定されないが、通常は冷却下ないし加温下に反応が行
われる。
【0091】製造法6 目的化合物(Ii)またはその塩類は、化合物(Ih)
またはその塩類をハロゲン化反応に付すことにより製造
することができる。化合物(Ih)および(Ii)の好
適な塩類については、化合物(I)について例示した塩
類が挙げられる。このハロゲン化反応は常法に従って、
例えば、化合物(Ih)またはその塩類を例えば臭素、
塩素等のハロゲンと、塩化メチレン、クロロホルムまた
は反応に悪影響を及ぼさないその他のあらゆる常用の溶
媒中、冷却下または室温で反応させることにより行うこ
とができる。
【0092】製造法7 目的化合物(Ij)またはその塩類は、化合物(Ii)
またはその塩類をハロゲン化水素の脱離反応に付すこと
により製造することができる。化合物(Ii)および(
Ij)の好適な塩類については、化合物(I)について
例示した塩類が挙げられる。この脱離反応は常法に従っ
て、例えば、化合物(Ii)またはその塩類を、例えば
、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属
水酸化物、例えばナトリウムエトキシド、カリウム第三
級ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドのような塩
基と、例えば、クロロホルム、メタノール、エタノール
、ジメチルスルホキシド等の慣用の溶媒中、冷却下ない
し加熱下に反応させることにより行うことができる。
【0093】製造法8 目的化合物(Ih)またはその塩類は化合物(Ij)ま
たはその塩類を三重結合の還元に付すことにより製造す
ることができる。この製造法の還元は、三重結合の二重
結合への還元に常用される方法に従って、例えば、リン
ドラー(Lindler)触媒等を使用する接触還元に
より行うことができる。
【0094】製造法9 目的化合物(Ik)またはその塩類は、化合物(If)
またはカルボキシ基におけるその反応性誘導体またはそ
の塩類をエステル化反応に付すことにより製造すること
ができる。化合物(Ik)の好適な塩類については、化
合物(I)について例示したような酸付加塩が挙げられ
る。このエステル化反応は化合物(If)またはカルボ
キシ基におけるその反応性誘導体またはその塩類を、例
えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル、第三級ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール等
の低級アルカノールのような慣用のエステル化剤と製造
法5の方法と同様にして反応させることにより行うこと
ができる。
【0095】製造法10 目的化合物(Im)またはその塩類は、化合物(Il)
またはその塩類を低級アルキル化反応に付すことにより
製造することができる。化合物(Il)および(Im)
の好適な塩類については、化合物(I)について例示し
たような酸付加塩類が挙げられる。この製造法の低級ア
ルキル化反応は化合物(Il)またはその塩類を、例え
ばヨウ化メチル、塩化メチル、臭化エチル、ヨウ化プロ
ピル、塩化イソプロピル、ヨウ化ブチル、塩化第三級ブ
チル、臭化ペンチル、ヨウ化ヘキシル等の低級アルキル
ハロゲン化物等のような常用の低級アルキル化剤と、例
えば、テトラヒドロフラン等の常用の溶媒中、冷却下な
いし加温下に反応させることにより行うことができる。
【0096】製造法11 目的化合物(In)またはその塩類は、化合物(Il)
またはその塩類をアシル化反応に付すことにより製造す
ることができる。化合物(In)の好適な塩類について
は、化合物(I)について例示したような酸付加塩が挙
げられる。この製造法のアシル化反応は化合物(Il)
またはその塩類を、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸
、酪酸、イソ酪酸、ピバリン酸、ヘキサン酸等の低級ア
ルカン酸、それらの酸のハロゲン化物、それらの酸の酸
無水物等のような常用のアシル化剤と、例えば、ピリジ
ン等の常用の溶媒中、冷却下ないし加温下に反応させる
ことにより行うことができる。
【0097】製造法12 目的化合物(Ip)またはその塩類は、化合物(Io)
またはその塩類をカルボキシ保護基の脱離反応に付すこ
とにより製造することができる。化合物(Io)の好適
な塩類については、化合物(I)ついて例示したような
酸付加塩が挙げられる。化合物(Ip)の好適な塩類に
ついては、化合物(I)について例示したような塩類が
挙げられる。この製造法の脱離反応は、製造法4の方法
と同様にして行うことができる。
【0098】製造法13 目的化合物(1r)またはその塩類は、化合物(Iq)
またはその塩類をニトロ基の還元反応に付すことにより
製造することができる。化合物(Iq)および(1r)
の好適な塩類については、化合物(I)について例示し
た塩類が挙げられる。この反応はニトロ基のアミノ基へ
の還元に使用される常法、すなわち、例えばスズ、塩化
第一スズ、鉄、塩化第一鉄、硫酸第一鉄、亜鉛等の金属
またはその塩類と、例えば塩酸、硫酸、酢酸等の酸との
組合わせを用いること等により行うことができる。
【0099】製造法14 目的化合物(Is)またはその塩類は、化合物(Ir)
またはその塩類をアミノ保護基の導入反応に付すことに
より製造することができる。化合物(Ir)および(I
s)の好適な塩類については、化合物(I)について例
示した塩類が挙げられる。この反応は化合物(Ir)ま
たはその塩類を、前記のような低級アルカン酸、その酸
ハロゲン化物およびその酸無水物;例えばクロロギ酸メ
チル、クロロギ酸エチル、ブロモギ酸プロピル、クロロ
ギ酸イソプロピル、ブロモギ酸ブチル、クロロギ酸第三
級ブチル、クロロギ酸ペンチル、クロロギ酸ヘキシル等
のハロギ酸(低級)アルキル;例えば塩化メタンスルホ
ニル、塩化エタンスルホニル、臭化プロパンスルホニル
、塩化イソプロパンスルホニル、臭化ブタンスルホニル
、塩化第三級ブタンスルホニル、塩化ペンタンスルホニ
ル、塩化ヘキサンスルホニル等の低級アルカンスルホニ
ルハライド;前記のような低級アルキルハロゲン化物等
のような常用のアミノ保護基導入剤と、例えば塩化メチ
レン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド等の常
用の溶媒中、冷却下ないし加熱下に反応させることによ
り行うことができる。
【0100】製造法15 目的化合物(Id)またはその塩類は、化合物(VI)
またはその塩類を化合物(VII)またはその塩類と反
応させることにより製造することができる。化合物(V
II)の好適な塩類については、化合物(I)について
例示したような塩類が挙げられる。化合物(VI)の好
適な塩類については、化合物(I)について例示したよ
うな酸付加塩が挙げられる。この反応は、例えば塩化ア
ルミニウム等のハロゲン化アルミニウム、例えば三フッ
化ホウ素等のハロゲン化ホウ素のようなルイス酸、例え
ば塩酸、硫酸等の無機酸、例えば酢酸等の有機酸等のよ
うな酸の存在下に行うのが好ましい。この反応は通常、
塩化メチレン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、N
,N−ジメチルホルムアミドのような慣用の溶媒中で行
われるが、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればその
他のいかなる溶媒中でも反応を行うことができる。反応
温度は特に限定されず、冷却下、室温、加温下または加
熱下にこの反応を行うことができる。
【0101】製造法16 目的化合物(It)またはその塩類は、化合物(VII
I)またはカルボキシ基におけるその反応性誘導体また
はその塩類を、N−置換アミン(V)またはアミノ基に
おけるその反応性誘導体またはその塩類と反応させるこ
とにより製造することができる。化合物(It)および
(VIII)の好適な塩類については、化合物(I)に
ついて例示したような塩類が挙げられる。この反応は製
造法5と同様にして行うことができる。
【0102】製造法17 目的化合物(Iu)またはその塩類は、化合物(IX)
またはその塩類をニトロソ基の還元反応に付すことによ
り製造することができる。化合物(Iu)および(IX
)の好適な塩類については、化合物(I)について例示
したような酸付加塩が挙げられる。この製造法の還元は
ニトロソ基のアミノ基への還元に使用される常法に従っ
て行うことができる。その方法については製造法13の
ニトロ基の還元について例示した方法を参照すればよい
。低級アルカン酸のような有機酸を酸として使用する場
合には、生成するアミノ基が時としてはさらにその酸と
反応して対応する保護されたアミノ基へと変化すること
がある。その場合もこの発明の範囲内に包含される。
【0103】製造法18 目的化合物(Iw)またはその塩類は、化合物(Iv)
またはその塩類をアミノ保護基の導入反応に付すことに
より製造することができる。化合物(Iv)および(I
w)の好適な塩類については、化合物(I)について例
示したような酸付加塩類が挙げられる。この反応は製造
法14と同様にして行うことができる。
【0104】目的化合物(I)には不斉炭素原子および
二重結合に基づく立体異性体1個以上が含まれることが
あるが、そのような異性体およびそれらの混合物はすべ
てこの発明の範囲内に包含されるものとする。さらにま
た、光、酸、塩基等の作用に基づく目的化合物(I)の
異性化または転位が起ることがあるが、そのような異性
化または転位の結果として得られた化合物もこの発明の
範囲内に包含されるものとする。
【0105】
【発明の効果】この発明の目的化合物(I)およびその
塩類はアデノシン拮抗剤であり、腎毒性予防・治療剤、
腎機能保護剤、腎機能改善剤、腎炎予防・治療剤、ネフ
ローゼ症候群予防・治療剤等として有用である。この発
明の化合物(I)のこれらの有用性を示すために、この
発明の代表的化合物の薬理試験結果の幾つかを以下に示
す。
【0106】試験1.血管拡張作用 [I]試験法 体重200−300gの雄性S.D.系ラットを脱血に
より屠殺して胸部大動脈を取り出した。ら線状血管標本
(20×15mm)をタイロード溶液25mlで満たし
たマグヌス槽中に懸垂した。血管標本をひずみゲージに
接続し、張力を等尺性に測定した。タイロード液をO2
95%、CO25%の混合ガスで通気下、マグヌス槽を
37℃に維持した。張力を0.5gに調整し、動脈標本
を3.2×10−8Mノルエピネフリンで収縮せしめた
。試験薬物をマグヌス槽に漸増的に加えた。各試験終了
時にマグヌス槽に10−4Mパパベリンを加えて最大弛
緩値を得た。 [II]試験化合物 (2R)−1−[3−(2−フェニルピラゾロ[1,5
−a]ピリジン−3−イル)アクリロイル]−2−(2
−ヒドロキシエチル)ピペリジン(トランス異性体)。 [III]試験結果 IC50値=5.3×10−7(g/ml)
【0107
】試験2.腎血流増加作用 [I]試験法 体重8−15kgの雌雄の成熟したビーグル犬を使用し
た。ペントバルビタール・ナトリウム35mg/kg腹
腔内投与による麻酔下に、気管に人工呼吸のためのカテ
ーテルを挿入した。薬物投与のためカテーテルを大腿静
脈中に挿入した。左腎動脈を側腹部切開により曝露し、
付着組織を取除いて電磁血流計用の流量プローブを腎動
脈に挿管した。流量プローブを流量計に接続することに
より腎血流量を測定した。 [II]試験化合物 試験1で使用した化合物と同じ化合物。 [III]試験結果
【0108】試験3.利尿作用 [I]試験法 生後6週齢、体重170−206gのJCL:SD系雄
性ラットを18時間絶食後に使用した。0.5%メチル
セルロース(0.5%MC)に懸濁した試験薬物を経口
投与した直後に、動物に生理食塩水20ml/kgを経
口負荷した。ラットを代謝ケージに3匹ずつ収容し、3
時間採尿した。尿量はメスシリンダーで容量測定し、尿
中尿酸はデターミナー(Deter−miner)UA
キットR(協和メデックス社製)で測定した。試験は一
群3匹で3群それぞれの投与量について実施した。 [II]試験化合物 試験1で使用した化合物と同じ化合物。 [11I]試験結果 尿および尿酸の排泄(対照=100%)
【0109】試
験4・抗高血圧作用 [I]試験法 生後11週齢のウィスター系雄性ラットを麻酔下に片腎
摘した。その後落花生油に懸濁したデオキシコルチコス
テロン・酢酸塩(DOCA)を30mg/kgの割合で
1週間に2回皮下注射し、1%食塩水を飲料水とした。 平均血圧が150−200mmHgの範囲の動物を、手
術後5週目から13週目の間に実験に使用した。試験化
合物(投与量:10mg/kg)をDOCA高血圧ラッ
トに5日間毎日経口投与した。血圧は大腿動脈より圧力
トランスデューサーを用い測定し、平均動脈圧の電気積
分値として記録した。 [II]試験化合物 試験1で使用した化合物と同じ化合物。 [III]試験結果 血圧の最大減少値(%)=27
【0110】試験5.血小板凝集阻害作用[I]試験法 体重2.5−3kgの雄性日本白色在来種を用い頸動脈
から採血し、3.8%クエン酸ナトリウム1/10容と
混合した。混合物を150×gで15分間遠心分離して
富血小板血漿(PRP)を得た。血小板凝集は凝集計(
日光機材、NKKヘマトレーサーモデルPAT−4A)
を用いて測定した。血小板6.5−7.5×108個/
mlを含むPRP0.24mlおよびPEG200:E
tOH:H2O(1:1:2)の試験溶液5μlをキュ
ベットに順次加えた。混合物を37℃で2分間攪拌し、
125μg/mlコラーゲン5μlを加えて凝集を誘発
した。試験は3匹の異なる家兎から得たPRPを使用し
て行った。 [II]試験化合物 試験1で使用した化合物と同じ化合物。 [III]試験結果 血小板凝集阻害作用 IC50値=7.9×10−6(g/ml)
【0111
】試験6.強心作用 [I]試験法 体重500−600gのハートレー系雄性モルモットを
脱血により屠殺し、心臓を取り出した。心房標本をタイ
ロード溶液50mlを含むマグヌス槽に、温度を30℃
に維持しながらO295%  CO25%の混合ガスの
通気下に懸垂した。心房を初期張力0.4−0.6gで
張力ゲージに接続した。一定の運動性が得られた後、薬
物をタイロード液に加えて収縮力および心拍数に対する
効果を30分間観察した。効果を投与前後の百分率とし
て表わした。各濃度で三匹の異なる標本を使用した。 [II]試験化合物 試験1で使用した化合物と同じ化合物。 [III]試験結果
【0112】試験7.抗高血圧作用 [I]試験法 生後11週齢のウィスター系雄性ラットを麻酔下に片腎
摘した。落花生油に懸濁したデオキシコルチコステロン
・酢酸塩(DOCA)を1週間に2回30mg/kg皮
下注射し、1%食塩水を飲料水とした。平均血圧150
−200mmHgの範囲の動物を手術後5週目から13
週目の間に実験に使用した。試験化合物(投与量:3.
2mg/kg)をDOCA高血圧ラットに5日間毎日経
口投与した。血圧は大腿動脈より圧力トランスデューサ
ーを用いて測定し、平均動脈圧の電気積分値として記録
した。 [II]試験化合物 1−[3−(2−フェニルピラゾロ[1,5−a]ピリ
ジン−3−イル)アクリロイル]−2−エチルピペリジ
ン・1/2フマル酸塩(トランス異性体)。 [III]試験結果
【0113】試験8.アデノシン拮抗作用[I]試験法 体重500−650gの雄性ハートレー系モルモットを
使用した。放血により屠殺し、心臓を摘出した。心房標
本を作製した後、27−30℃に維持され、95%O2
−5%CO2混合ガスを通気したタイロード液50ml
を含むマグヌス槽に心房を懸垂した。心房の収縮力は張
力トランスジューサーにより測定し、標本に0.4−0
.6gの緊張を加えた。収縮力が一定になった後、試験
化合物とアデノシン(1×10−5M)を添加した。 アデノシンにより惹起した負の変力作用の阻害効果を指
標にアデノシン拮抗作用を求めた。アデノシン拮抗作用
は、IC50値(M)で表示した。 [II]試験化合物 (2R)−1−[3−(2−フェニルピラゾロ[1,5
−a]ピリジン−3−イル)アクリロイル]−2−(2
−ヒドロキシエチル)ピペリジン(トランス異性体)[
III]試験結果 IC50値=4.9×10−10(M)
【0114】試
験9.50%グリセロール誘発腎毒性に対する作用 [I]試験法 体重280−300gの9週齢雄性Jcl:SD系ラッ
トを使用前に18時間絶水、絶食し、実験に供した。試
験化合物(投与量:100mg/kg)をラットに経口
投与した。溶媒対照群のラットには、0.5%メチルセ
ルロースを投与した。試験化合物または溶媒の投与60
分後に、生理食塩水に溶解した50%グリセロール溶液
を筋注し(10ml/kg)、腎毒性を惹起した。無処
置群のラットは、処置群のラット同様、絶水、絶食した
が、50%グリセロール溶液の代りに生理食塩水を筋注
した。初回投与の19時間後に、試験化合物または溶媒
を追加投与した。生理食塩水(20ml/kg)を経口
負荷し、採尿ケージに入れ、尿を採取した。グリセロー
ル投与後、18−24時間の6時間尿を採尿後、ラット
をエーテル麻酔し、血漿中尿素(BUN)および血漿中
クレアチニンの定量のため採血した。 [II]試験化合物 試験1および8で使用した化合物と同じ化合物。 [III]試験結果
【0115】試験10.シスプラチン誘発腎毒性に対す
る作用 [I]試験法 体重280−300gの9週令雄性Jcl:SD系ラッ
トにシスプラチン(7mg/kg)腹腔内投与し、腎毒
性を惹起した。無処置群のラットにはシスプラチンの代
りに同量の生理食塩水を投与した。試験化合物はシスプ
ラチン投与の60分前に、第1回目の投与を行い、1日
2回8日間10mg/kgの投与量で経口投与した。溶
媒対象群には、0.5%メチルセルロースの投与を行い
、8日目に、血漿中クレアチニン及び血漿中尿素(BU
N)を測定した。 [II]試験化合物 試験1および8で使用した化合物と同じ化合物。 [III]試験結果
【0116】試験11.ゲンタマイシン誘発腎毒性に対
する作用 [I]試験法 ゲンタマイシンにより惹起した腎毒性に対する作用をラ
ットを用いて検討した。体重215−245gの9週令
雄性フィッシャー344系ラットに、ゲンタマイシン(
50mg/kg、1日2回)を7日間(1、2、3、6
、7、8および9日目に投与)した。無処置群のラット
には、ゲンタマイシンの代りに、同量の生理食塩水を投
与した。溶媒対照群のラットには、0.5%メチルセル
ロースを投与し、試験化合物は、1日2回、連続10日
間経口投与した(投与量:1mg/kg)。投与10日
目に採血し、血漿中尿素(BUN)および血漿中クレア
チニンの定量を行った。 [II]試験化合物 試験1および8で使用した化合物と同じ化合物。 [III]試験結果
【0117】試験12.腎炎における尿中蛋白排泄量に
対する作用 [I]試験法 体重160−170gのS.D.系雄性ラット(一群7
匹)に、抗糸球体基底膜ウサギ血清0.6mlを静脈内
投与し、24時間後にウサギガンマーグロブリン6.5
mgを皮内投与して腎炎を惹起した。試験化合物(0.
5mg/kg)は、ウサギガンマーグロブリンを投与し
た直後から、1日2回経口投与した。また、試験化合物
の代りに同量の0.5%メチルセルロース溶液を経口投
与した対照群と無処置の正常群を設けた。その後所定の
日に採尿(24時間尿)を行ない、尿中蛋白量を測定し
た。 [II]試験化合物 試験1および8で使用した化合物と同じ化合物。 [III]試験結果 33日目における各群の尿中蛋白量は以下の通りであっ
た。 なお、病理組織においても、明らかな効果が見られた。
【0118】この発明の製剤は、有効成分として目的化
合物(I)またはその塩類を直腸投与、経肺(経鼻ない
しバッカル吸入)、点鼻、点眼、外用(局所)、経口ま
たは非経口(皮下、静脈内および筋肉内を含む)などの
投与または吸入に適した有機あるいは無機担体または賦
形剤と共に含有する固形、半固形あるいは液状の製剤の
形で用いることができる。有効成分は、例えば、錠剤、
ペレット剤、トローチ、カプセル剤、坐剤、クリーム剤
、軟膏剤、エアゾール剤、吸入用粉末薬、液剤、乳剤、
懸濁剤、その他使用に適した剤形に用いられる慣用の無
毒性の医薬として許容される担体と共に配合することが
できる。さらに、必要に応じて補助剤、安定化剤、粘稠
化剤、着色剤および香料を使用することができる。 目的化合物(I)またはその塩類は疾患の経過または状
態に所望の治療効果を生じるに足りる量を製剤に含有さ
せればよい。
【0119】この製剤をヒトまたは動物に適用する場合
、静脈内、筋肉内または経口投与によるのが好ましい。 目的化合物(I)の治療有効量は治療される各患者の年
令および条件によっても変動するが、一般には目的化合
物(I)を、静脈内投与の場合にはヒトまたは動物の体
重1kg当り1日量0.01−20mg、筋肉内投与の
場合にはヒトまたは動物の体重1kg当り1日量0.1
−20mg、経口投与の場合にはヒトまたは動物の体重
1kg当り1日量0.5−50mgで前記疾患の治療ま
たは予防のために投与することができる。
【0120】
【実施例】この発明のピラゾロピリジン化合物は、例え
ば、特開昭64一45385号において公知の物質であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  式: [式中、R1は低級アルキル基、適当な置換基を1個以
    上有していてもよいアリール基または複素環基、R2は
    式: (式中、R4は保護されたアミノ基またはヒドロキシ基
    、およびR5は水素または低級アルキル基を意味する)
    で示される基;シアノ基; 式: (式中、R6はアシル基、およびAは適当な置換基を1
    個以上有していてもよい低級脂肪族炭化水素基を意味す
    る)で示される基;アミド化されたカルボキシ基;アミ
    ノ基または保護されたアミノ基、およびR3は水素、低
    級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロゲンを意味
    する]で示されるピラゾロピリジン化合物およびその塩
    類を有効成分として含有する腎毒性予防・治療剤、腎機
    能保護剤、腎機能改善剤、腎炎予防・治療剤およびネフ
    ローゼ症候群予防・治療剤。
JP3247114A 1990-06-19 1991-06-19 ピラゾロピリジン化合物含有医薬組成物 Pending JPH04244084A (ja)

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US07/540,325 1990-06-19
US07/540,325 US5102869A (en) 1987-06-15 1990-06-19 Method of treating kidney disease using pyrazolopyridine compound
US64832091A 1991-01-29 1991-01-29
US07/648,320 1991-01-29

Publications (1)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997040047A1 (fr) * 1996-04-25 1997-10-30 Fujisawa Pharmaceutical Co., Ltd. Medicaments pour la prevention et le traitement des lesions et de l'ileus par ischemie intestinale

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