JPH0424387B2 - - Google Patents

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JPH0424387B2
JPH0424387B2 JP7688388A JP7688388A JPH0424387B2 JP H0424387 B2 JPH0424387 B2 JP H0424387B2 JP 7688388 A JP7688388 A JP 7688388A JP 7688388 A JP7688388 A JP 7688388A JP H0424387 B2 JPH0424387 B2 JP H0424387B2
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pps
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olefin copolymer
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organic solvent
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Akira Kadoi
Hirokazu Kobayashi
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Toray Industries Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野> 本発明は、衝撃特性の改良されたポリフエニレ
ンスルフイド樹脂組成物に関するものであり、更
に詳しくは、特定のポリフエニレンスルフイド樹
脂にオレフイン系共重合体を含有せしめることに
より衝撃特性の改良されたポリフエニレンスルフ
イド樹脂組成物に関するものである。 <従来の技術> 従来、衝撃特性の改善されたポリフエニレンス
ルフイド樹脂組成物としては、特開昭58−154757
号公報に、α−オレフインとα,β−不飽和酸の
グリシジルエステルからなるオレフイン系共重合
体を配合せしめてなる組成物が開示されている。 <発明が解決しようとする課題> しかしながら、前記公報記載の組成物において
も通常のポリフエニレンスルフイド樹脂をそのま
ま前記公報記載のオレフイン系共重合体のような
エポキシ基を含むゴム成分を配合しても、十分な
衝撃特性の改善効果が得られていないのが現状で
ある。そこで本発明は、ゴム成分の衝撃特性改善
効果の顕著なポリフエニレンスルフイド樹脂組成
物を得ることを課題とする。 <課題を解決するための手段> 本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を
行ない、特定のポリフエニレンスルフイド樹脂に
特定のゴム成分を配合することにより、上記課題
が解決することを見出し本発明に到達した。 すなわち本発明は、有機溶媒で洗浄したポリフ
エニレンスルフイド樹脂にα−オレフイン60〜
99.5重量%およびα,β−不飽和酸のグリシジル
エステル0.5〜40重量%を必須成分とするグリシ
ジル基を有するオレフイン系共重合体を含有せし
めることを特徴とするポリフエニレンスルフイド
樹脂組成物を提供するものである。 本発明で使用するポリフエニレンスルフイド
(以下PPSと称する)とは、構造式
【式】で示される繰返し単位を70 モル%以上、より好ましくは90モル%以上を含む
重合体である。上記繰返し単位が70モル%未満で
は耐熱性が損なわれる傾向があり、実用的でな
い。 PPSには一般に、特公昭45−3368号公報で代表
される製造法により得られる比較的分子量の小さ
い重合体と、特公昭52−12240号公報で代表され
る製造法により得られる本質的に線状で比較的高
分子量の重合体等があり、前記特公昭45−3368号
公報記載の方法で得られた重合体においては、重
合後、酸素雰囲気下において加熱することによ
り、あるいは過酸化物等の架橋剤を添加して加熱
することにより高重合度化して用いることも可能
である。本発明においてはいかなる方法により得
られたPPSを用いることも可能であるが、本発明
の効果が顕著であること、および、PPS自体の靱
性が優れるという理由で、前記特公昭52−12240
号公報で代表される製造法により得られる本質的
に線状で比較的高分子量の重合体が、より好まし
く用いられ得る。 また、PPSはその繰返し単位の30モル%未満を
下記の構造式を有する繰返し単位等で構成するこ
とが可能である。 本発明で用いられるPPSの溶融粘度は、成形品
を得ることが可能であれば特に制限はないが、
PPS自体の靱性の面では100ポアズ以上のものが、
成形性の面では10000ポアズ以下のものがより好
ましく用いられる。 本発明の最も重要な点は、PPSを有機溶媒で洗
浄して用いることである。詳細な理由は不明であ
るが、PPSを有機溶媒で洗浄してオレフイン系共
重合体を配合することにより衝撃特性が著しく改
善されるのである。 本発明でPPSの洗浄に用いる有機溶媒は、PPS
を分解する作用等を有しないものであれば特に制
限はなく、例えばN−メチルピロリドン、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,3
−ジメチルイミダゾリジノン、ヘキサメチルホス
ホラスアミド、ピペラジノン類等の含窒素極性溶
媒、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、
スルホラン等のスルホキシド・スルホン系溶媒、
アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケト
ン、アセトフエノン等のケトン系溶媒、ジメチル
エーテル、ジプロピルエーテル、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、クロロホ
ルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン、2塩
化エチレン、パークロルエチレン、モノクロルエ
タン、ジクロルエタン、テトラクロルエタン、パ
ークロルエタン、クロルベンゼン等のハロゲン系
溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール、ペンタノール、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、フエノール、クレゾ
ール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール等のアルコール・フエノール系溶媒、
ベンゼン、トルエン、キレシン等の芳香族炭化水
素系溶媒等が挙げられる。これらの有機溶媒のう
ちでも、N−メチルピロリドン、アセトン、ジメ
チルホルムアミド、クロロホルム等の使用が特に
好ましい。また、これらの有機溶媒は、1種類ま
たは2種類以上の混合で使用される。 有機溶媒による洗浄の方法としては、有機溶媒
中にPPSを浸漬せしめる等の方法があり、必要に
より適宜攪拌または加熱することも可能である。 また、有機溶媒による洗浄の時期については
PPSの重合後なら特に制限はなく、重合後、後処
理/乾燥を終えたPPSを有機溶媒洗浄に供するこ
とも可能であるし、重合後の重合溶媒で浸潤状態
のPPSあるいは水洗浄後の水で浸潤状態のPPSを
そのまま有機溶媒洗浄することも可能であり、さ
らにはPPS重合終了後の反応混合物を洗浄用有機
溶媒中に投入あるいは反応混合物中に洗浄用有機
溶媒を添加して洗浄することも可能である。 有機溶媒でPPSを洗浄する際の洗浄温度につい
ては特に制限はなく、常温〜300℃程度の任意の
温度が選択できる。洗浄温度が高くなる程洗浄効
率が高くなる傾向があるが、通常は常温〜150℃
の洗浄温度で十分効果が得られる。 圧力容器中で、有機溶媒の沸点以上の温度で加
圧下に洗浄することも可能である。また、洗浄時
間についても特に制限はない。洗浄条件にもよる
が、バツチ式洗浄の場合、通常5分間以上洗浄す
ることにより、十分な効果が得られる。また連続
式で洗浄することも可能である。 重合により生成したPPSを有機溶媒で洗浄する
のみで十分であるが、本発明の効果をさらに発揮
させるために、水洗浄または温水洗浄と組合わせ
るのが好ましい。また、N−メチルピロリドン等
の高沸点水溶性有機溶媒を用いた場合は、有機溶
媒洗浄後、水または温水で洗浄することにより、
残存有機溶媒の除去が容易に行なえて好ましい。
これらの洗浄に用いる水は蒸留水、脱イオン水で
あることが好ましい。 また、本発明で用いるPPSには、本発明の効果
を損なわない範囲で、酸化防止剤、熱安定剤、滑
剤、結晶核剤、紫外線防止剤、着色剤等の通常の
添加剤および少量の多種ポリマを添加することが
でき、更に、PPSの架橋度を制御する目的で、通
常の過酸化剤および、特開昭59−131650号公報に
記載されているチオホスフイン酸金属塩等の架橋
促進剤または特開昭58−204045号公報、特開昭58
−204046号公報等に記載されているジアルキル錫
ジカルボキシレート、アミノトリアゾール等の架
橋防止剤を配合することも可能である。 本発明で用いるオレフイン系共重合体とはα−
オレフインとα,β不飽和酸のグリシジルエステ
ルからなる共重合体であり、ここでいうα−オレ
フインとはエチレン、プロピレン、ブテン−1等
が挙げられるが、なかでもエチレンが好ましく用
いられる。 また、α,β−不飽和酸のグリシジルエステル
とは一般式 (Rは水素原子または低級アルキル基を示す。)
で示される化合物であり、具体的にはアクリル酸
グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリ
ル酸グリシジル等が挙げられるが、なかでもメタ
クリル酸グリシジルが好ましく使用される。オレ
フイン系共重合体におけるα,β−不飽和酸のグ
リシジルエステルの共重合量は0.5〜40重量%、
特に3〜30重量%が好ましく、0.5重量%未満で
は目的とする効果が得られず、40重量%を越える
とPPSとの溶融混練時にゲル化を生じ、押出安定
性、成形性および機械的特性が低下するため好ま
しくない。 また、オレフイン系共重合体には40重量%以下
で、かつ、本発明の目的を損なわない範囲で、更
に共重合可能な他の不飽和モノマ、例えば、ビニ
ルエーテル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリ
ロニトリル、スチレン等を共重合せしめてもよ
い。 PPSとオレフイン系共重合体を配合する割合に
特に制限はないが、目的とする効果を十分に発揮
させるためには、オレフイン系共重合体が1重量
%以上、また、耐熱性の点、溶融混練時のゲル化
の抑制、押出安定性、成形性の点から50重量%以
下の範囲で配合されることが好ましい。特に
PPS50〜99重量%に対し、オレフイン系共重合体
50〜1重量%の範囲で配合されることが好まし
い。また、剛性、強度が必要な用途に対しては
PPS70〜99重量%に対してオレフイン系共重合体
30〜1重量%の範囲で配合されることがより好ま
しい。 本発明において、繊維状および/または粒状の
強化剤は必須成分ではないが、必要に応じてPPS
とオレフイン系共重合体の組成物の合計100重量
部に対して400重量部を越えない範囲で配合する
ことが可能であり、通常10〜300重量部の範囲で
配合することにより強度、剛性、耐熱性、寸法安
定性の向上を図ることが可能である。 かかる繊維状強化剤としては、ガラス繊維、シ
ラスガラス繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、
セラミツク繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、
金属繊維等の無機繊維および炭素繊維等が挙げら
れる。 また粒状の強化剤としては、ワラステナイト、
セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、ベント
ナイト、アスベスト、タルク、アルミナシリケー
ト等の珪酸塩、アルミナ、塩化珪素、酸化マグネ
シウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン等の金属
酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ド
ロマイト等の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリ
ウム等の硫酸塩、ガラス・ビーズ、窒化ホウ素、
炭化珪素、サイアロン、シリカ等が挙げられ、こ
れらは中空であつてもよい。これら強化剤は2種
以上を併用することが可能であり、必要によりシ
ラン系およびチタン系等のカツプリング剤で予備
処理して使用することができる。 本発明の組成物の調整手段は特に制限はない
が、PPSとオレフイン系共重合体と強化剤とを
PPSの融点以上の温度で、押出機内で溶融混練
後、ペレタイズする方法が代表的である。 なお、溶融混練温度はPPSの溶融を十分にする
点から280℃以上、オレフイン系共重合体の熱劣
化およびゲル化を防止する点から340℃以下の範
囲で用いるのが好ましい。 また、本発明のPPS樹脂組成物にさらに他のポ
リマ類を、本発明の効果を損なわない範囲で配合
することは可能であり、本発明の範囲に含まれ
る。 <実施例> 以下、実施例を用いて本発明をさらに詳述す
る。 本実施例中で用いた%、部および比は特にこと
わりのない限り、各々重量%、重量部および重量
比を表わす。 また本実施例中のアイゾツト衝撃強度および熱
変形温度は各々下記の測定法により測定した。 アイゾツト衝撃強度 ASTM−D−256 熱変形温度 ASTM−D−648 (高荷重18.6Kg/cm2) 参考例1 (PPSの重合) オートクレーブに硫化ナトリウム3.26Kg(25モ
ル、結晶水40%を含む)、水酸化ナトリウム4g、
酢酸ナトリウム三水和物1.36Kg(約10モル)およ
びN−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略
称する)7.9Kgを仕込み、攪拌しながら徐々に205
℃まで昇温し、水1.36Kgを含む留出水約1.5を
除去した。残留混合物に1,4−ジクロルベンゼ
ン3.75Kg(25.5モル)およびNMP2Kgを加え、
265℃で4時間加熱した。反応生成物を70℃の温
水で5回洗浄し、80℃で24時間減圧乾燥して、溶
融粘度約2500ポアズ(320℃、剪断速度1000秒-1
の粉末状PPS約2Kgを得た。 同様の操作を繰返し、以下に記載の実施例に供
した。 実施例 1 参考例1で得られた粉末約2Kgを100℃に加熱
したNMP20中に投入し、約30分間攪拌した
後、ろ過し、続いて約90℃のイオン交換水で洗浄
し、120℃で24時間真空乾燥して粉末状生成物を
得た。 このようにして得られた粉末と、エチレン/メ
タクリル酸グリシジル(88/12比)共重合体を80
対20比でドライブレンド後、290〜310℃の温度条
件に設定したスクリユー式押出機により溶融混
合/ペレタイズした。次に得られたペレツトを用
いてスクリユーライン型成形機にて機械特性評価
用試験片を成形した(温度条件設定:290〜300
℃、金型温度設定:140〜150℃)。 得られた試験片について測定したアイゾツト衝
撃強度および熱変形温度は第1表に記載の通りで
あり、本願発明のポリフエニレンスルフイド樹脂
組成物は衝撃強度が極めて大きく、かつオレフイ
ン系共重合体を配合しないものに比べ、熱変形温
度の低下は小さいものであつた。 比較例 1、2 参考例1で得られたPPS粉末をそのまま(比較
例1)および実施例2と同様の方法でNMP洗
浄/水洗/乾燥したもの(比較例2)を用い、オ
レフイン系共重合体を配合することなく、押出/
ペレタイズ、射出成形を行なつた試験片について
アイゾツト衝撃強度および熱変形温度の評価を行
なつたところ第1表記載の結果が得られた。 このように本発明の実施例1と比べて、オレフ
イン系共重合体を配合しないものはアイゾツト衝
撃強度が大巾に低いものである。 比較例 3 実施例1において参考例1で得られたPPS粉末
をNMP洗浄して用いた代わりに、参考例1で得
られたPPS粉末をそのまま用いた以外は実施例1
と全く同様に、オレフイン系共重合体を配合して
溶融混合ペレタイズ、射出成形を行なつて試験片
を得た。これらの試験片について実施例1と同様
にアイゾツト衝撃強度および熱変形温度を測定し
たところ第1表記載の結果が得られた。 このように有機溶媒で洗浄したPPSを使用する
本発明の実施例1と比べて、水洗浄のみのPPSを
使用した本比較例のアイゾツト衝撃強度は大巾に
劣るものであり、オレフイン系共重合体を配合し
たことによる衝撃強度の向上も極くわずかであ
る。 実施例 2 実施例1で参考例1で得られたPPS粉末の有機
溶媒洗浄に100℃のNMPを使用した代わりに、
常温のアセトンを用いたことの他は、実施例1と
全く同様の操作を行ない、試験片を得た。 得られた試験片についてアイゾツト衝撃強度お
よび熱変形温度を評価した結果は第1表記載の通
りであつた。 実施例 3 参考例1と全く同様に重合操作を行ない、反応
混合物を得た。この反応混合物から生成PPSを単
離し、70℃の温水で4回洗浄した後、100℃に加
熱したN,N−ジメチルホルムアミド(以後
DMFと略称する)20中に投入し、約30分間攪
拌し、ろ過する操作を2回繰返し、続いて約90℃
のイオン交換水で洗浄し、120℃で24時間真空乾
燥して粉末状PPS約2Kgを得た。 このようにして得られたPPS粉末を実施例1の
PPS粉末の代わりに用いることおよびエチレン−
メタクリル酸グリシジル(88/12比)共重合体を
用いた代わりに、共重合比が94/6の共重合体を
用いる以外は、実施例1と全く同様に溶融混合ペ
レタイズ、射出成形を行なつて試験片を得た。 得られた試験片について実施例1と同様にアイ
ゾツト衝撃強度および熱変形温度を測定したとこ
ろ第1表記載の通りであつた。 実施例 4 参考例1と全く同様に重合操作を行ない、反応
混合物を得た。この反応混合物をアクセント20
中に投入し、約30分間攪拌後、ろ過し、生成PPS
を単離した。次に単離PPSを70℃の温水で5回洗
浄し、120℃で24時間真空乾燥して粉末状PPS約
2Kgを得た。 このようにして得られた粉末と、オレフイン系
共重合体を90対10の比でドライブレンドし、実施
例1と同様に溶融混合ペレタイズ、射出成形を行
なつて試験片を得た。これらの試験片について実
施例1と同様にアイゾツト衝撃強度および熱変形
温度を測定したところ第1表記載の結果が得られ
た。 実施例 5 アセトン20の代わりにNMP20を使用する
以外は実施例4と全く同様に重合操作、後処理操
作および溶融混合ペレタイズ、射出成形を行なつ
て試験片を得た。これらの試験片についてアイゾ
ツト衝撃強度および熱変形温度を測定したところ
第1表記載の結果が得られた。 実施例 6、7 実施例1と同様の方法でN−メチルピロリドン
洗浄を行なつたPPS粉末、オレフイン系共重合体
およびガラス繊維とを第1表記載の割合で実施例
1と同様の方法で溶融混合ペレタイズ、射出成形
を行ない試験片を得た。得られた試験片について
物性を評価した結果を第1表に示した。いずれも
優れた衝撃強度を示し、オレフイン共重合体を配
合したことによる熱変形温度の低下はわずかであ
る。 比較例 4、5 参考例1で得られたPPSおよびガラス繊維(比
較例4)、参考例1で得られたPPS、オレフイン
系共重合体およびガラス繊維(比較例5)とを第
1表記載の割合で実施例1と同様の方法で溶融混
合ペレタイズ、射出成形を行ない試験片を得た。
得られた試験片について物性を評価した結果を第
1表に示した。本発明の実施例6と比べて、有機
溶媒洗浄を行なつていないPPSを使用した場合
(比較例5)、さらにオレフイン系共重合体を配合
しない場合(比較例4)共に大巾に劣つた衝撃強
度である。
【表】 実施例 8 実施例1と同様の方法でNMP洗浄を行なつた
PPS粉末、オレフイン系共重合体およびポリエチ
レンとを80対10対10の比でドライブレンドし、以
下、実施例1と全く同様の方法で溶融混合ペレタ
イズおよび射出成形を行ない試験片を得た。得ら
れた試験片について評価したカツト・ノツチ付ア
イゾツト衝撃強度は36Kg・cm/cm・ノツチであ
り、熱変形温度は103℃であつた。 実施例 9 ポリエチレンの代わりに無水マレイン酸をグラ
フトしたポリエチレン−ポリプロピレン共重合体
(三井石油化学工業(株)製“N−タフマーMP−
0610”)を用いたこと以外は実施例8と全く同様
の方法で試験片を得た。得られた試験片について
評価したカツト・ノツチ付アイゾツト衝撃強度は
47Kg・cm/cm・ノツチであり、熱変形温度は104
℃であつた。 実施例 10 実施例1で参考例1で得られたPPS粉末の有機
溶媒洗浄にNMPを使用した代わりにポリエチレ
ングリコールを用いた以外は実施例1と同様の洗
浄操作を行なつて粉末状生成物を得た。 このようにして得られたPPS粉末を実施例1の
PPS粉末の代わりに用いることおよびエチレン−
メタクリル酸グリシジル(88/12比)共重合体の
代わりに、共重合比が97/3の共重合体を用いる
以外は実施例1と全く同様に溶融混合ペレタイ
ズ、射出成形を行なつて試験片を得た。得られた
試験片について評価したカツト・ノツチ付アイゾ
ツト衝撃強度は15Kg・cm/cm・ノツチであり、熱
変形温度は101℃であつた。 実施例 11 実施例1で参考例1で得られたPPS粉末の有機
溶媒洗浄にNMPを使用した代わりにジオキサン
を用いたこと以外は、実施例1と全く同様の操作
を行ない試験片を得た。得られた試験片について
評価したカツト・ノツチ付アイゾツト衝撃強度は
64Kg・cm/cm・ノツチであり、熱変形温度は101
℃であつた。 実施例 12 実施例1で参考例1で得られたPPS粉末の有機
溶媒洗浄にNMPを使用した代わりにジメチルス
ルホキシドを使用した以外は実施例1と同様の洗
浄操作を行なつて粉末状生成物を得た。 このようにして得られたPPS粉末を実施例6の
PPS粉末の代わりに用いる以外は、実施例6と全
く同様に溶融混合/ペレタイズ、射出成形を行な
つて、PPS/オレフイン系共重合体/ガラス繊維
=80/20/70比の試験片を得た。得られた試験片
について評価したカツト・ノツチ付アイゾツト衝
撃強度は17Kg・cm/cm・ノツチであり、熱変形温
度は254℃であつた。 実施例 13 実施例1と同様の方法でNMP洗浄を行なつた
PPS粉末およびオレフイン系共重合体とを60対40
の比でドライブレンドし、以下、実施例1と全く
同様の方法で溶融混合ペレタイズおよび射出成形
を行ない試験片を得た。得られた試験片について
評価したカツト・ノツチ付アイゾツト衝撃強度は
76Kg・cm/cm・ノツチ、ノツチなしアイゾツト衝
撃強度は120Kg・cm/cm2以上であり、熱変形温度
は98℃であつた。 実施例 14 実施例1と同様の方法でNMP洗浄を行なつた
PPS粉末/オレフイン系共重合体/ガラス繊維=
65/35/70の比で実施例6と同様に溶融混合ペレ
タイズおよび射出成形を行ない試験片を得た。得
られた試験片について評価したカツト・ノツチ付
アイゾツト衝撃強度は20Kg・cm/cmノツチであ
り、熱変形温度は250℃であつた。 実施例 15 実施例12と同様の方法でジメチルスルホキシド
洗浄を行なつたPPS粉末およびエチレン−メタク
リル酸グリシジル(94/6比)共重合体とを55対
45の比でドライブレンドし、以下、実施例1と全
く同様の方法で溶融混合ペレタイズおよび射出成
形を行ない試験片を得た。得られた試験片につい
て評価したカツト・ノツチ付アイゾツト衝撃強度
は78Kg・cm/cm・ノツチ、ノツチなしアイゾツト
衝撃強度は120Kg・cm/cm2以上であり、熱変形温
度は98℃であつた。 <発明の効果> 本発明のポリフエニレンスルフイド樹脂組成物
は、PPSが本来もつている耐熱性をほとんど損な
うことなく耐衝撃特性を大巾に向上させる。 そして本発明のPPS組成物は、その優れた特性
を利用して、電気・電子製品、自動車部品、事務
機器部品、航空・宇宙機器部品等の分野に広く活
用され得る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 有機溶媒で洗浄したポリフエニレンスルフイ
    ド樹脂に、α−オレフイン60〜99.5重量%および
    α,β−不飽和酸のグリシジルエステル0.5〜40
    重量%を必須成分とするグリシジル基を有するオ
    レフイン系共重合体を含有せしめることを特徴と
    するポリフエニレンスルフイド樹脂組成物。
JP7688388A 1987-04-03 1988-03-30 Polyphenylene sulfide polymer composition Granted JPS6426670A (en)

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JP7688388A JPS6426670A (en) 1987-04-03 1988-03-30 Polyphenylene sulfide polymer composition

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JP8116087 1987-04-03
JP7688388A JPS6426670A (en) 1987-04-03 1988-03-30 Polyphenylene sulfide polymer composition

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JP3219993A Division JPH0680878A (ja) 1993-02-22 1993-02-22 ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物
JP27346593A Division JPH06279676A (ja) 1993-11-01 1993-11-01 ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物

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JPS6426670A JPS6426670A (en) 1989-01-27
JPH0424387B2 true JPH0424387B2 (ja) 1992-04-24

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