JPH04238508A - ディジタル・サーボ制御システム - Google Patents

ディジタル・サーボ制御システム

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JPH04238508A
JPH04238508A JP656091A JP656091A JPH04238508A JP H04238508 A JPH04238508 A JP H04238508A JP 656091 A JP656091 A JP 656091A JP 656091 A JP656091 A JP 656091A JP H04238508 A JPH04238508 A JP H04238508A
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JP
Japan
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observer
controlled object
speed
estimated
servo control
Prior art date
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Pending
Application number
JP656091A
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English (en)
Inventor
Akira Shimada
明 島田
Norio Yokoshima
典夫 横島
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Seiko Instruments Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業用ロボットシステ
ムなどのサーボ制御システムに関するものであり、特に
、状態量を推定するオブザーバを用いるサーボ制御シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】サーボ制御は産業用ロボットシステム、
工作機械、プロッタ、自動組立装置など、制御対象(ア
クチュエータ)をサーボモータを用いて制御する種々の
制御システムに用いられている。一般に制御系(システ
ム)においては、「可制御性」の概念と「可観測性」の
概念が導入されている。サーボ制御を行うため、全ての
状態量をフィードバックすることにより「可制御」な制
御対象の極を任意に設定できる。一方、制御システムに
よっては全ての状態量を直接検出することができない場
合があり、かかる制御システムを構築する場合、「可観
測」である場合に限り「オブザーバ」を構成できるから
、検出できる信号からオブザーバによって検出できない
状態量を算出しこの算出状態量をフィードバックして制
御するシステムを構成する。
【0003】特に、工作機械装置、産業用ロボットなど
の機械駆動を行う制御対象の運動に対してクーロン摩擦
、弾性力、粘性、負荷変動などによって発生する加速ト
ルクの変動、または外部からの予期できない外力などの
外乱は制御対象の動特性を悪化させるから、その補償が
必要とされている。そのような変動する外乱は直接測定
できないから、オブザーバを用いて外乱を推定して外乱
補償を行う制御システムが知られている。
【0004】また、制御対象の運動速度を検出しフィー
ドバック制御を行うことより制御性を向上させることが
知られている。そこで、外乱トルクを制御対象モデルの
一部として扱い、アクチュエータの発生電流または発生
トルクと運動速度を用いて外乱トルクを推定し、速度制
御系に推定外乱トルクをフィードバックして制御を行う
制御システムが知られている。
【0005】このような速度制御系を有するサーボ制御
システムにおいて、制御対象の運動速度を正確に検出す
ることが必要になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、工作機
械装置などの比較的小型の装置においては、位置検出手
段は設けられているものの、小型化、軽量化、低価格化
などの観点から速度検出手段、たとえば、タコジェネレ
ータなどが設けられていない場合が多い。また、速度検
出手段を設ける場合でも、精度の高い速度検出装置は高
価格になり設置が難しいという問題がある。
【0007】したがって、そのような制御装置において
は位置検出手段からの位置データを微分して速度を算出
する方法をとることになる。ところが、アナログ回路で
位置信号を微分して速度を算出する場合、高周波ノイズ
を拾いやすく、精度的に実用的でない場合が多く上記制
御に使用できないという問題がある。
【0008】一方、位置検出装置としてパルスエンコー
ダなどを用いている場合、通常、パルス周波数に比例す
る電圧を発生する速度検出装置が用いられるが、低速度
においてリップルを含み精度的に問題がある。かかるリ
ップルを改善するためには通常ローパスフィルタを挿入
する方法がとられるが、ローパスフィルタの挿入はフィ
ルタ信号が遅延するので制御性を悪化させる場合がある
【0009】さらに、オブザーバは通常、マイクロコン
ピュータなどを用いてサンプリング周期ごとディジタル
演算処理して状態量を推定するように構成されるが、従
来のオブザーバはサンプリング周期と状態量算出タイミ
ングが適切でなく有効な演算が行われないという問題が
ある。したがって、本発明にかかるオブザーバを用いた
ディジタル・サーボ制御システムにおいて、制御対象の
運動速度を正確に推定してその推定速度を用いて速度制
御を行い、さらに、サンプリング方式のディジタル信号
処理に適した状態量算出を行うオブザーバを有するディ
ジタル・サーボ制御システムを構成することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
、本発明のオブザーバを有するディジタル・サーボ制御
システムにおいては、オブザーバを用いて外乱推定を行
い、外乱補償制御を行う他、オブザーバを用いて制御対
象の運動速度を正確に算出してその推定速度を用いて速
度制御をも行う。また、状態量としての推定外乱および
推定速度の演算、および、これらを算出するための推定
出力の演算をサンプリング周期と関連において効果的に
行う。
【0011】したがって、本発明によればサーボ制御シ
ステムは、制御対象の位置を検出する位置検出手段、前
記制御対象を駆動する手段、前記位置検出手段からの位
置および前記駆動手段に印加される駆動指令に基づいて
推定速度および推定外乱をディジタル演算により算出す
るオブザーバ、制御目標と前記制御対象の位置および前
記推定速度および推定外乱とに基づいて制御指令を算出
し前記駆動手段を介して前記制御対象を前記制御目標に
制御するサーボ制御手段から構成される。特に、前記オ
ブザーバはサンプリング周期に適したアルゴリズムかつ
1サンプリング前の表現のアルゴリズムの推定値算出部
と状態量算出部からなり、サンプリング周期ごとの演算
で状態量と推定値を算出するように構成される。
【0012】
【作用】本発明のサーボ制御システムは速度制御ループ
を含み、その速度フィードバック信号にオブザーバで算
出したデータを用いる。オブザーバは、制御対象に与え
られる駆動トルクまたは駆動手段に印加する駆動電流と
制御対象の位置信号から速度を推定する。
【0013】また、推定値と状態量とを演算するオブザ
ーバはサンプリング周期に同期して動作する形態に構成
し、状態量と推定値とをサンプリング周期を考慮して適
切に推定する。
【0014】
【実施例】図1に本発明のディジタル・サーボ制御シス
テムの一実施例として産業用ロボットシステムを例示す
る。図1のディジタル・サーボ制御システムは、制御対
象1、例えば、ロボットアーム、この制御対象1の絶対
位置(角度)を検出する絶対位置検出器2、例えば、ア
ブソリュート形エンコーダ、制御対象1を駆動する駆動
手段3、例えば、サーボモータ、この駆動手段3を駆動
制御するための駆動回路4、およびディジタル・サーボ
制御装置5からなる。
【0015】ディジタル・サーボ制御装置5は、位置制
御演算部51、信号加算部52、外乱負荷速度オブザー
バ53、およびオブザーバ初期状態量算出部54が図示
の如く構成されている。ディジタル・サーボ制御装置5
は本実施例では、マイクロコンピュータ(またはマイク
ロプロセッサ)で実現されている。アブソリュート形エ
ンコーダを用いた絶対位置検出器2はインクリメンタル
な位置、すなわち、位置変化のみ出力する形式ではなく
、制御対象1の現在の位置をそのまま出力する形式のも
のである。したがって、制御対象1が任意の位置で停止
している場合、制御対象1を原点位置に復帰させずに、
その時の位置検出器2の出力を読み取るとすれば制御対
象1の現在位置が判る。
【0016】制御対象1と駆動手段3とは機械的に接続
されている。制御対象1の駆動軸には摩擦力、弾性又は
複数の駆動軸からなる制御対象1に生ずる軸間干渉トル
クなどからなる外乱負荷7が印加される。外乱負荷7は
制御対象1の運動特性の悪化をもたらすので本実施例に
おいてはその補償を行う。ただし、この外乱負荷7は変
動し、また直接検出できないので、外乱負荷速度オブザ
ーバ53が位置検出器2からの絶対位置信号S2、信号
加算部52からの駆動指令信号S52を参照して推定外
乱負荷(信号S53a)を算出し、信号加算部52にフ
ィードバックして外乱負荷7の補償を行う。
【0017】また制御対象1の位置および速度を制御す
る場合、速度フィードバックをかけることが制御特性を
向上させるのに有効であることが知られている。そのた
め図1のディジタル・サーボ制御システムにおいては、
外乱負荷速度オブザーバ53が位置検出器2からの位置
信号(絶対位置信号S2)および駆動回路4および駆動
手段3に印加する駆動電流(駆動力信号S52)から推
定速度(信号S53b)を算出して位置制御演算部51
にフィードバックし、速度制御を行う。
【0018】推定外乱負荷信号S53aおよび推定速度
信号S53bの算出アルゴリズムについては後述する。 位置制御演算部51はこの実施例においては、通常のP
ID制御演算を行うように構成されており、位置指令(
制御目標)REFから絶対位置信号S2を減じて速度指
令を算出し、さらに推定速度信号S531bを加算して
駆動力指令信号S51を算出する。この駆動力指令信号
S51は信号加算部52において外乱負荷速度オブザー
バ53からの推定外乱負荷信号S53aが加算されて駆
動回路4に対する駆動力信号S52が算出される。駆動
回路4は駆動力信号S52に応答した駆動信号で駆動手
段3を駆動させ、最終的に制御対象1を駆動する。
【0019】オブザーバ初期状態量算出部54はサーボ
制御システムの起動時に動作して、絶対位置信号S2に
基づいて外乱負荷速度オブザーバ53において算出され
る状態量、すなわち、推定外乱負荷信号S53aおよび
推定速度信号S53bの初期値を算出する。したがって
、制御対象1が任意の位置に停止している場合において
も、オブザーバ初期状態量算出部54が制御対象1の停
止位置におけるオブザーバで算出する状態量の初期値を
算出して外乱負荷速度オブザーバ53に印加し、外乱負
荷速度オブザーバ53はその初期値を用いてそれ以降の
状態量の算出を行う。
【0020】以下、外乱負荷速度オブザーバ53および
オブザーバ初期値算出部54の処理内容について詳述す
る。ここでは、上述したように制御対象1の入力にあた
る駆動トルクと制御対象1の出力にあたる位置信号を外
乱負荷速度オブザーバ53の入力として、制御対象1に
印加される外乱トルクと制御対象1の運動速度を推定す
る場合について述べる。
【0021】制御対象1への駆動トルクTmは第1式で
表される。
【0022】
【数1】
【0023】ただし、Jは制御対象1の慣性モーメント
【0024】
【外1】
【0025】は制御対象1の回転角度位置、  本実施
例では位置信号S2の読み、TL は制御対象1に印加
される外乱トルク、本実施例では外乱負荷7の値を示す
。ここで、状態ベクトルx=(x1,x2,x3 )、
入力u、出力yを
【0026】
【数2】
【0027】とおくと次の状態方程式が得られる。
【0028】
【数3】
【0029】ただし、Aは係数ベクトル、Bは入力ベク
トル、Cは出力ベクトルを示す。係数ベクトルA、入力
ベクトルB、出力ベクトルCを下記データに設定すると
次式が得られる。
【0030】
【数4】
【0031】上述したようにディジタル・サーボ制御装
置5はマイクロコンピュータで実現されており、上記状
態方程式をサンプリング周期ごとにディジタル演算する
ため、サンプリング方式に則したディジタル演算処理の
アルゴリズムに変換する。このため、第7式〜第9式に
示す差分方程式を用いる。その結果を以下に示す。
【0032】まず、サンプリング方式に則した表現はk
サンプリング番号、k=0,1,2・・・とした場合、
状態方程式は下記式に変換できる。
【0033】
【数5】
【0034】ただし、Tはサンプリング周期、tはサン
プリング時間t=kT以上から、サンプリング周期ごと
にディジタル演算を行う状態方程式は次式で表される。 ┌x1(k+1)┐  ┌1  T  −T2/2J┐
┌x1(k)┐  ┌ T2/2J┐│x2(k+1)
│=│0  1  −T/J  ││x2(k)│+│
 T/J  │u(k) ・・・(10)└x3(k+
1)┘  └0  0   1    ┘└x3(k)
┘  └  0   ┘  y(k) =[1  0 
 0]┌x1(k)┐               
                         
                      │x2
(k)│  ・・・  (11)          
              └x3(k)┘    
                         
         第10式及び第11式に対して「ゴ
ビナスの設計法(たとえば、美土、他「基礎ディジタル
制御」、コロナ社、第79頁、参照)」を適用して最小
限オブザーバを作成すると、下記第12式〜第15式が
得られる。 ┌z1(k+1)┐  ┌a11a12┐┌z1(k)
┐  ┌b11b12┐┌y(k) ┐│      
  │=│        ││      │+│ 
       ││      │・・(12)└z2
(k+1)┘  └a21a22┘└z2(k)┘  
└b21b22┘└u(k) ┘          
  ここで各係数は以下に示される。
【0035】       a11=1−L1 T       a12=−T/J+L1 T2 /2J 
     a21=−L2 T       a22=−L2 T2 /2J     
 b11=−L12T−L2 T/J+L1 L2 T
2 /2      ・・・  (13)      
b12=T/J−L1 T2 /2J      b2
1=L22T2 /2J−L1 L2 T      
b22=−L2 T2 /2J           
                         
        また下記式が得られる。
【0036】
【数6】
【0037】   L1 =(−α−β−αβ+3)/2T  L2 
=(−α−β+αβ+1)/(−T2 /J)・・・(
15)ただし、α,βはオブザーバの極を示す。上記式
をより簡略化する。第12式を1サンプル前の表現にし
ても一般性を失わないから、第12式の表現の1サンプ
ル前の第16式を使用する。 ┌z1(k)┐┌a11a12┐┌z1(k−1)┐ 
 ┌b11b12┐┌y(k−1) ┐│      
││        ││        │+│  
      ││        │・・(16)└z
2(k)┘└a21a22┘└z2(k−1)┘  └
b21b22┘└u(k−1) ┘すなわち、外乱負荷
速度オブザーバ53は第16式のアルゴリズムを遂行す
る。
【0038】第16式において、kの初期値は1であり
、以後、サンプリング周期ごとにk=2,3,・・と更
新されていく。外乱負荷速度オブザーバ53は前回のサ
ンプリング周期で求めたz1(k−1)、z2(k−1
)、y(k−1) 、u(k−1) を用いて今回のサ
ンプリング周期の状態量z1(k)、z2(k)を求め
る。本実施例では、状態量z1(k)、z2(k)がそ
れぞれ推定外乱負荷信号S53aおよび推定速度信号S
53bに対応している。
【0039】もし、制御対象1が原点に位置している場
合、初期値はk=1である起動時には、y(k−1)=
y(0)=θ(0) となる。通常、初期状態においては制御対象1は無励磁
状態なので、 u(k−1)=u(0)=0 とおける。同様に、初期状態量は、 z1 (k−1)=z1 (0)=0 z2 (k−1)=z2 (0)=0 とおける。
【0040】一方、制御対象1が原点から離れた位置に
ある時、第16式から状態量は下記の値になる。 z1 (k)=z1 (1) z2 (k)=z2 (1) ここで、起動時の状態量z1 (0)=0、z2 (0
)=0と1サンプリング周期後の状態量z1 (1)、
z2 (1)がそれぞれ大きく離れている場合、外乱負
荷速度オブザーバ53は初期状態の状態量との差を0に
戻す収束特性を固有の特性として持っているから、サン
プリング周期ごとに推定を繰り返して外乱負荷速度オブ
ザーバ53の極の大きさに則した時間(速度)で収束す
るが、大きな誤差を有したまま制御対象1が駆動される
と、制御対象1に過大な入力が印加され、制御対象1の
暴走、振動などの原因となる。
【0041】オブザーバ初期値算出部54は起動時にお
ける制御対象1の現在停止位置(原点も含む)に応じた
第14式の推定状態量x1 (1)およびx2 (1)
を算出して、制御対象1がいかなる位置に停止している
場合であっても上記誤差をなくすようにする。以下、オ
ブザーバ初期値算出部54の処理内容について述べる。
【0042】位置検出器2で検出した初期状態における
絶対位置(位置信号S2の値)をθ (0)=0とすると、 y(k−1)=y(0)=θ(0) である。サーボ制御装置5は初期起動段階においては制
御対象1を励磁していないから、1サンプリング周期後
の出力は次の式で近似できる。
【0043】y(k)=y(1)=θ(0)第14式か
ら第1の推定値
【0044】
【数7】
【0045】本実施例では位置の推定値
【0046】
【数8】
【0047】が得られる。この時の第1及び第2の推定
【0048】
【数9】
【0049】本実施例ではそれぞれ推定速度(信号S5
3b)および推定外乱トルク(信号S53a)を第17
式に示すように設定して第14式に導入する。
【0050】
【数10】
【0051】その結果、次の第18式が得られる。 z1 (k)=−L1 y(0) z2 (k)=−L2 y(0)  ・・・  (18
)この第18式から外乱負荷速度オブザーバ53の状態
量z1 (k)=z1 (1) z2 (k)=z2 (1) を求めることができる。第16式に初期サンプリング周
期の時のk=1を代入すると、第19式が得られる。 ┌z1(1)┐  ┌a11a12┐┌z1(0)┐ 
 ┌b11b12┐┌y(0) ┐│      │=
│        ││      │+│     
   ││      │・・・(19)└z2(1)
┘  └a21a22┘└z2(0)┘  └b21b
22┘└u(0) ┘              つ
いで、入力の初期値を   u(0)=0                 
                         
  ・・・(20)と定義して、第13式から が得られ、これらから外乱負荷速度オブザーバ53の初
期状態量を表す第22式が得られる。 ┌z1(0)┐  ┌a11a12┐−1┌−L1 −
b11┐│      │=│        │  
│            │           
     ・・・(22)└z2(0)┘  └a21
a22┘  └−L2 −b21┘         
                     オブザー
バ初期状態量算出部54は起動時に上記初期値を算出し
て外乱負荷速度オブザーバ53に与える。外乱負荷速度
オブザーバ53は上記初期値を用いて状態量を算出する
【0052】次に外乱負荷速度オブザーバ53における
上述した状態量のディジタル演算処理について述べる。 第16式はサンプリング時間t=kTにおける状態量z
1 及びz2 と、ディジタル化された制御量を示す第
10式、第11式の入出力の積和演算で処理され、サン
プリング周期Tごとに反復される。推定値を示す第14
式も同様に求められる。
【0053】次に上記処理タイミングについて述べる。 まず、上記式の算出過程に沿って、第14式を演算し、
その後第16式を演算しようとすると、第14式のサン
プリング周期kにおける状態量z1(k)、z2(k)
を用いて推定値
【0054】
【数11】
【0055】を求めた後、第16式の前回のサンプリン
グ周期における状態量z1(k−1)、z2(k−1)
、出力y(k−1) および入力u(k−1) を用い
て上記サンプリング周期kにおける状態量z1(k)、
z2(k)を求めることになり、論理的に矛盾する。し
たがって、上記アルゴリズム算出手順に沿った演算は実
現できない。そこで、第16式の演算を行い、次のサン
プリング周期において第14式の演算を行う必要がある
。このためには、外乱負荷速度オブザーバ53を、まず
第16式の演算を行い次のサンプリング周期の状態量z
1(k)、z2(k)を算出し、次のサンプリング周期
における算出されたそれら状態量を用いて第14式の推
定値
【0056】
【数12】
【0057】を算出するように構成する。すなわち、外
乱負荷速度オブザーバ53は第16式の状態量算出部と
第14式の推定値算出部に分離され、これらは異なるサ
ンプリング周期で動作する。図2に上記演算タイミング
図を示す。また、図3に上記制御アルゴリズムを遂行す
る図1のディジタル・サーボ制御装置5の処理フローチ
ャートを示す。
【0058】ステップ01 ディジタル・サーボ制御装置5を構成するマイクロコン
ピュータが起動されたとき、または、サーボ制御システ
ムが起動されたとき、まずオブザーバ初期状態量算出部
54が起動され、上述したアルゴリズムにしたがって制
御対象1の現在の停止位置における外乱負荷速度オブザ
ーバ53の初期状態量を算出する。この初期状態量はサ
ーボ制御装置5内のメモリ(図示せず)に記憶される。
【0059】以下、サンプリング周期ごと下記ステップ
02〜09の処理動作が繰り返される。 ステップ02 サーボ制御装置5は位置指令REFを入力する。この位
置指令REFはサーボ制御装置5を構成するマイクロコ
ンピュータに記憶された位置指令発生プログラムによっ
て制御対象1の制御内容に応じて所定のアルゴリズムに
したがって発生される。
【0060】ステップ03 サンプリング時間に到達したか否かを判別し、所定のサ
ンプリング時間に到達していない場合は待機する。所定
のサンプリング時間に到達した場合、以下の制御処理を
行う。このサンプリング周期管理によりサーボ制御装置
5は予め定められた一定のサンプリング周期に基づいて
、以下に述べるサンプリング方式のサンプリング制御を
行う。
【0061】ステップ04 サーボ制御装置5内のディジタル入力装置(図示せず)
は位置信号、好適には絶対位置信号(絶対位置信号S2
)としてアブソリュート形エンコーダである位置検出器
2から制御対象1の位置、この例示においては制御対象
1の回転角度を入力してメモリに記憶する。メモリに記
憶された絶対位置信号S2は外乱負荷速度オブザーバ5
3および位置制御演算部51で使用する。
【0062】ステップ05 外乱負荷速度オブザーバ53の第16式の状態量算出部
が第16式に基づいて今回のサンプリング周期の状態量
z1(k−1)、z2(k−1)、出力y(k−1) 
および入力u(k−1) を用いて次回のサンプリング
周期kに用いる状態量z1(k)、z2(k)を算出す
る。
【0063】ステップ06 外乱負荷速度オブザーバ53の第14式の推定値算出部
が、上記第16式の状態量算出部が算出しメモリに記憶
してある前回のサンプリング周期の状態量z1(k−1
)、z2(k−1)、出力y(k) を用いて、第14
式に従って今回のサンプリング周期の推定値
【0064】
【数13】
【0065】を算出する。なお、起動直後の第1回目の
サンプリング周期においては、外乱負荷速度オブザーバ
53はオブザーバ初期状態量算出部54で算出した初期
値を用いて推定外乱負荷信号S53aおよび推定速度信
号S53bを算出する。2回目以降のサンプリング周期
においては、外乱負荷速度オブザーバ53は、第14式
と第16式を順次適用して推定外乱負荷信号S53aお
よび推定速度信号S53bを算出する。
【0066】ステップ07,08 位置制御演算部51は絶対位置信号S2、外乱負荷速度
オブザーバ53からの推定速度信号S531bに基づい
て駆動力指令信号S51を算出する。このとき、位置制
御演算部51の状態量は今回のサンプリング周期の状態
量を用いる。信号加算回路52は駆動力指令信号S51
と外乱負荷速度オブザーバ53からの推定外乱負荷信号
S53aを加算して駆動力信号S52を算出する。
【0067】これによりサーボモータ駆動回路4に駆動
力信号S52が印加されサーボモータである駆動手段3
が駆動、すなわち、回転させられ、制御対象1である産
業用ロボットシステムのロボットアームなどを駆動させ
る。 ステップ09 外乱負荷速度オブザーバ53において、次のサンプリン
グ周期における第14式および第16式を演算するため
サンプリング周期の番号kが更新される。
【0068】以上述べたように、オブザーバ初期値算出
部54が任意の位置に停止している制御対象1の停止位
置で規定されるオブザーバ状態量算出のための初期値を
算出するので、外乱負荷速度オブザーバ53は制御対象
1が任意の位置に停止している場合であっても、常に制
御対象1の円滑かつ安全な制御を遂行させる初期状態量
の算出が可能となる。その結果として、制御対象1は任
意の停止位置から円滑に制御され、振動、衝撃などが発
生しない。なお、オブザーバ初期状態量算出部54は起
動直後に上述した処理を行うだけであるから、周期的な
制御動作処理(ステップ02〜09)の時間的負担を増
大させない。
【0069】また速度制御系を有しており、外乱負荷速
度オブザーバ53による正確な推定速度を用いて速度制
御されるので制御性が向上する。さらに、外乱負荷速度
オブザーバ53はサンプリング方式に適した処理を行う
ように構成されており、効率よく処理を行うことができ
る。図2及び図3を参照して述べた実施例は第14式に
基づいて演算する部分と第16式に基づいて演算する部
分が分断されている。この処理分断は必ずしも好ましく
ない。そこで、より好適な方法を以下に述べる。
【0070】図4は図2に対応する演算タイミング図を
示す。図示明らかなように前回のサンプリング周期K−
1の入力u(k−1) と出力y(k−1) と状態量
z1(k−1)、z2(k−1)からそのサンプリング
周期kTにおける状態量z1(k) 、z2(k)を算
出し、またそのサンプリング周期において、出力Y(k
) と入力u(k) 、上記算出した状態量z1(k)
 、z2(k) から推定値
【0071】
【数14】
【0072】を求める。このようにすれば、同じサンプ
リング周期内で状態量と推定値が求められるから、演算
処理の分断は発生せず、より好適になる。そのため図3
を参照して述べた演算処理を、例えばステップ05にお
いて第16式の演算とステップ06の第14式の演算処
理を同じステップ、例えば、ステップ05で同時に行う
ようにする。
【0073】上述した実施例は産業用ロボットシステム
のロボットアーム駆動に関連づけた角度制御について例
示したが、本発明の実施に際しては上述したものの他、
種々の変形形態をとることができる。例えば、位置制御
演算部51はPID制御に限定されず、IPD制御を行
うように構成されていてもよい。
【0074】また、位置検出器2はアブソリュート形エ
ンコーダに限らず、インクリメンタル形エンコーダにカ
ウンタ回路を組合わせた構成でもよい。さらに、制御対
象1は角度制御に限定されず、リニアな位置制御につい
ても適用できる。さらに本発明は上述した産業用ロボッ
トシステムばかりでなく、他の種々のサーボ制御システ
ム、例えば、工作機械などに適用できることはいうまで
もない。
【0075】本発明は第14式及び第16式に例示した
ような2種の式(アルゴリズム)で表現される演算を行
うオブザーバを用いる種々のディジタル・サーボ制御シ
ステムに広く適用できる。
【0076】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、本発
明はサンプリング方式に適した演算を行うように構成さ
れており、効率のよいディジタル処理を行うオブザーバ
が提供できる。また、本発明によれば、制御対象が任意
の位置(角度を含む)に停止している状態におけるオブ
ザーバ状態量算出のための初期値を提供するオブザーバ
初期状態量算出手段を設けることにより、制御対象が任
意の位置にあっても円滑にその停止位置から目標制御位
置に制御することができる。
【0077】さらに本発明によれば、速度を推定しその
推定速度を速度制御に用いることにより、制御性を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のサーボ制御システムのブロ
ック図である。
【図2】本発明の実施例の外乱負荷速度オブザーバの処
理タイミングを示す図である。
【図3】図1のサーボ制御装置の処理フローチャートで
ある。
【図4】本発明の実施例の外乱負荷速度オブザーバの処
理タイミングを示す図である。
【符号の説明】
1  ・・・  制御対象 2  ・・・  絶対位置検出器 3  ・・・  駆動手段 4  ・・・  駆動回路 5  ・・・  サーボ制御装置 7  ・・・  外乱負荷 51  ・・・  位置制御演算部 52  ・・・  信号加算回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  制御対象の位置を検出する位置検出手
    段、前記制御対象を駆動する手段、前記位置検出手段か
    らの位置及び前記駆動手段に印加される駆動指令に基づ
    いて推定速度および推定外乱をディジタル演算により算
    出するオブザーバ、制御目標、前記制御対象の位置、前
    記推定速度及び推定外乱とに基づいて制御指令を算出し
    前記駆動手段を介して前記制御対象を前記制御目標に制
    御するサーボ制御手段を具備し、前記オブザーバはサン
    プリング周期に応じかつ1サンプリング前のアルゴリズ
    ムに基づいた推定値算出部と状態量算出部を有し、サン
    プリング周期ごと状態量と推定値を算出するように構成
    したディジタル・サーボ制御システム。
JP656091A 1991-01-23 1991-01-23 ディジタル・サーボ制御システム Pending JPH04238508A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997020260A1 (fr) * 1995-11-28 1997-06-05 Fanuc Ltd Procede d'estimation de la charge de perturbations sur des servomoteurs

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US5936369A (en) * 1995-11-28 1999-08-10 Fanuc, Ltd Method of estimating disturbance load on servomotor

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