JPH042380B2

JPH042380B2 -

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Publication number: JPH042380B2
Application number: JP59186995A
Authority: JP
Priority date: 1984-09-06
Filing date: 1984-09-06
Publication date: 1992-01-17
Also published as: JPS6165743A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、工具交換を容易とした加工機械の
主軸ヘツドに関するもので、切削工具の外周を覆
つているカバー体を工具交換時にそこから退避し
て、作業上の便宜を図つたものである。

水質系材料、プラスチツク系材料などを切削加
工するNC加工機（NCフライス盤）が従来より
知られており、具体的な形式として、多数の主軸
ヘツドを一つの取付ベースに並列状に備えたもの
が存在する。

而して、この加工機の主軸ヘツドの下端には、
切削工具を囲繞するカバー体が固定的に備えられ
ており、周囲への切屑の飛散防止が図られてい
る。また、カバー体内には吸塵口が形成されて、
そこから外部へ切屑が排出されるようになつてい
る。

上記のカバー体は、作業環境を確保するうえで
この種加工機に不可欠であるが、切削工具の近隣
を囲繞しているので、工具交換に当たつて邪魔に
なるという問題がある。従つて、多工程加工など
において頻繁に工具交換するときには、加工作業
の能率低下を余儀なくされた。

本発明は、上記した従来の問題点に着目してな
されたもので、迅速かつ容易に工具交換ができる
主軸ヘツドを提供することを目的としている。

以下、図の実施例についてこの発明の主軸ヘツ
ドを具体的に説明する。

第１図及び第２図は、本発明を適用した並列ヘ
ツドタイプNC加工機の正面図及び側面図を示
し、符号１はベース２は第２図の左右方向にして
上記ベース１上に配設した前後のガイドレールこ
のガイドレール２には同方向に移動自在とした移
動ベース３を係合する。この移動ベース３は、ベ
ース１内に配設した図示省略の送りねじ軸と、こ
れに関連するNC駆動のサーボモータによつて同
図Ｘ軸方向に制御駆動される。

また、この移動ベース２の上面側には多数の吸
引口を有するワークＷの固定用テーブル４を配設
するもので、このテーブル４には配管５を介して
図示省略のバキユーム装置を接続する。

次に符号６は、前記テーブル４を跨ぐようにし
てベース１上に立設した門型状のフレームで、上
部構成部材である横梁６ａの前面側には前記ガイ
ドレール２と直交する左右のガイドレール７を配
設する。

そして、第３図及び第４図にも明示するよう
に、このガイドレール７には同方向に移動自在と
した複数（図の例では２基）のスライドベース８
ａ及び８ｂ（以下第１のスライドベース８ａと第
２のスライドベース８ｂという）を並列して係合
する。両スライドベース８ａ，８ｂは横梁６ａ内
に配設した送りねじ軸９と、この送りねじ軸９に
関連するサーボモータによつて第１図Ｙ軸方向に
制御駆動される。

上記第１のスライドベース８ａと第２のスライ
ドベース８ｂとの間には、その対応間隔を設定す
る間隔調整手段を備えるもので、任意間隔に設定
された状態で連動的に移動制御できるようになつ
ている。１０は第１のスライドベース８ａ側に設
けた軸受筒１１に回転だけ自由に支承した送りね
じ軸で、送りねじ部を第２のスライドベース８ｂ
側に保持し、ナツト筒１２に螺合する。前記ナツ
ト筒１２は、Ｙ軸方向の凹溝１３に係合されてス
ライド自由に保持され、第１のスライドベース８
ａ側に向く端面に押圧片１４を当接する。

而して、両スライドベース８ａ，８ｂは空圧シ
リンダ１５により互いに離反傾向にあるために、
送りねじ軸１５によりナツト筒１２を移動調整し
て、第２のスライドベース８ｂの位置を適宜に設
定することができる。また、空圧シリンダ１５を
収縮方向に作動すれば、第２のスライドベース８
ｂを急速に第１のスライドベース８ａ側へ接近す
ることができる。

前記の第１及び第２のスライドベース８ａ，８
ｂの前面側には、垂直方向のガイドレール１６ａ
及び１６ｂをそれぞれ配設するもので、これらガ
イドレール１６ａ，１６ｂには同方向に移動自在
とした第１の主軸ベース１７ａと第２の主軸ベー
ス１７ｂを係合する。上記第２の主軸ベース１７
ｂは、連係手段を介して第１の主軸ベース１７ａ
と連動的に昇降駆動されるようになつており、両
者は第１の主軸ベース１７ａに係合された送りね
じ軸１８と、この送りねじ軸に関連する図示省略
のサーボモータによつて第１図のＺ軸方向に制御
駆動される。

次に左右の第１及び第２の主軸ベース１７ａ，
１７ｂに備えた主軸ヘツドの構成について説明す
る。なお、本実施例における主軸ヘツドの構成
は、第１の主軸ヘツドＡと第２の主軸ヘツドＢと
もに同一であるから、両者についての重複した説
明は省き、第１主軸ヘツドＡ側について統一して
説明する。

符号１９は下部の取付フランジ２０を主軸ベー
ス１７ａの下端に固定して、垂直下向きに装備し
た軸受筒で、この軸受筒１９にベアリング（図示
省略）を介してスピンドル２１を支承する。スピ
ンドル２１の上端には受動プーリ２２を固定して
あり、この受動プーリ２２に伝動ベルト２３を介
してモータ２４を連係する。また、スピンドル２
１の下端部は主軸ベース１７ａから突出して設
け、チヤツク手段Ｃを介して切削工具T₁（T₂）を
取りつける。

次に符号２６は、軸受筒１９を外套するように
設けたフランジ筐で、このフランジ筐２６の下部
に前記切削工具T₁（T₂）を囲繞するように配設し
たカバー体２７を回動可能に備える。すなわち、
前記フランジ筐２６の前側部に、図示省略の集塵
装置に接続する吸塵口２８を突設し、この吸塵口
２８を通孔２９を介してカバー体２７内に連通す
る。また、上記カバー体２７は前記フランジ筐２
６の下部に密着する取付部材３０を介して備える
もので、この取付部材３０を取付アーム３１によ
つてフランジ筐側の枢軸３１ａに支持する。前記
の枢軸３１ａは左右方向に配設するもので、これ
を支点としてカバー体２７を回動させる。

また、取付部材３０の前端部にはカバー体２７
の退避手段たる空圧シリンダ３２を関連する。而
して、空圧シリンダ３２におけるシリンダ筒３２
ａをフランジ筐側に、ピストンロツド３２ｂを取
付部材側にそれぞれ取りつけるように構成し、ピ
ストンロツド３２ｂを伸長させた場合においてカ
バー体２７を囲繞位置に設定し、またピストンロ
ツド３２ｂを収縮させた場合において第３図仮想
線のようにカバー体２７をそこから下方へ退避さ
せ、切削工具T₁（T₂）を露呈させる。

なお、上記のカバー体２７は弾性剛毛を使用し
て環状ブラシ体に形成する。

以上が主軸ヘツド（第１主軸ヘツドＡ及び第２
主軸ヘツドＢ）の詳細である。

本発明に係る主軸ヘツドの構成は上記の通りで
あるから、退避手段たる空圧シリンダ３２のピス
トンロツド３２ｂを収縮作動させると、カバー体
２７が工具の囲繞位置から退避移動して主軸ヘツ
ドの下端を開放し、切削工具T₁（T₂）を露呈す
る。この状態においては、工具を直視できるの
で、迅速かつ容易に交換作業を行うことができ
る。

また、露呈した切削工具の周辺に広いスペース
を確保できるから、自動工具交換装置への適応が
可能となる。因みに、第３図には自動工具交換装
置を組み込んだ一例が示されている。すなわち、
符号Ｍは工具マガジン全体を示し、この工具マガ
ジンＭ内には主軸ヘツドＡ，Ｂの並列方向（Ｙ軸
方向）において所定のピツチで工具ホルダー３３
を収納したストレート状の工具ラツク３４を備え
る。同工具ラツク３４は、搬送手段によつてＹ軸
方向と直交するＸ軸方向に移送されて所要の工具
交換位置に設定される。

符号３５はフレーム６における横梁６ａの下部
両側に配設したＸ軸方向のガイドベアリング３６
は上記ガイドベアリング３５にスライド自在に係
合したスライドベースであつて、このスライドベ
ース３６の前側部に前記工具ラツク３４を固定す
る。搬送手段は、空圧シリンダ３７におけるシリ
ンダ筒３７ａを横梁６ａ側に固定し、ピストンロ
ツド３７ｂをステイ３８を介してスライドベース
３６側に固定して構成する。なお、この場合のチ
ヤツク手段は、自動工具交換に対応するものを使
用することは言うまでもない。

而して、主軸ヘツドのＹ軸およびＺ軸方向の運
動と工具マガジンのＸ軸方向の運動の相対運動に
より工具交換を行なうもので、この場合でもカバ
ー体が障害にならず、迅速かつ円滑な作業ができ
る。

このように本発明に係る加工機械の主軸ヘツド
によれば、カバー体を工具の囲繞位置と露呈位置
に切換作動して迅速かつ容易に交換作業を行うこ
とができるという効果が得られる。また、カバー
体を左右方向の枢軸を支点として上下方向に反転
するので、主軸ヘツド間隔が狭い場合でも装着で
き、ヘツド構成のコンパクト化に寄与することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る主軸ヘツドを備えた加工
機械の正面図、第２図は同じく側面図、第３図は
要部の縦断側面図、第４図は同じく正面図であ
る。６……フレーム、６ａ……横梁、７，１６ａ，
１６ｂ……ガイドレール、８ａ……第１のスライ
ドベース、８ｂ……第２のスライドベース、１７
ａ……第１の主軸ベース、１７ｂ……第２の主軸
ベース、Ａ……第１の主軸ヘツド、Ｂ……第２の
主軸ヘツド、１９……軸受筒、２０……取付フラ
ンジ、２１……スピンドル、Ｃ……チヤツク手
段、T₁，T₂……切削工具、２６……フランジ筐、
２７……カバー体、２８……吸塵口、３０……取
付部材、３１……取付アーム、３１ａ……枢軸、
３２……空圧シリンダ。

Claims

【特許請求の範囲】１下端に切削工具を保持した主軸ヘツドを左右
方向に並列して設けた加工機械において、上記主軸ヘツドに、吸塵口を有するフランジ筐
を備え、このフランジ筐の下部に上記主軸ヘツド
の並列方向と平行する枢軸によつて回動可能とし
たカバー体を取りつけ、このカバー体によつて前
記切削工具を囲繞すると共に、カバー体に退避手
段を設けて、このカバー体を前記囲繞位置から切
削工具の露呈位置へ切換的に作動するようにした
ことを特徴とする工具交換を容易とした加工機械
の主軸ヘツド。