JPH04235243A - クラッド材用高耐食合金 - Google Patents

クラッド材用高耐食合金

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JPH04235243A
JPH04235243A JP4191A JP4191A JPH04235243A JP H04235243 A JPH04235243 A JP H04235243A JP 4191 A JP4191 A JP 4191A JP 4191 A JP4191 A JP 4191A JP H04235243 A JPH04235243 A JP H04235243A
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JP
Japan
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alloy
corrosion resistance
steel
content
cladding material
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Pending
Application number
JP4191A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Azuma
茂樹 東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Filing date
Publication date
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  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩化物(塩素イオン)
および硫化水素が存在するような過酷な腐食環境下にお
いて優れた耐食性を示す合金であって、炭素鋼または低
合金鋼と組み合わせてクラッド材として使用する高耐食
合金に関する。
【0002】
【従来の技術】ステンレス鋼あるいはNi基合金(以下
、これらを高合金という)と、炭素鋼あるいは低合金鋼
とからなるクラッド材(板や管など)は、耐食性および
強度に優れ、石油の生産や化学工業の分野で広く使用さ
れている。従来、このようなクラッド材において、耐食
性を高めるための高合金としては18〜25重量%Cr
、2〜5重量%Moを含有するオーステナイト系の合金
が、また強度を付与するための炭素鋼または低合金鋼と
しては降伏応力 40kgf/mm2 程度の鋼が一般
に使用されてきた。
【0003】しかしながら近年、石油輸送用鋼管や化学
工業用反応容器などの材料として、さらに高耐食性で、
かつ、高強度の材料が必要とされている。
【0004】一般に、オーステナイト系の合金の耐食性
を向上させるためにはCrおよびMo含有量の増加が必
要である。しかし、この合金を高Cr、高Mo化した場
合、固溶処理状態では均質な組織を有し、優れた耐食性
を示しても、1000℃以下の熱処理を施したりあるい
は徐冷すると金属間化合物が析出し易くなり、それに伴
って耐食性も劣化する。一方、炭素鋼、低合金鋼では強
度および靱性を高めるため一般に焼き入れ焼き戻し処理
が施され、特に高強度鋼の場合は良好な靱性を与えるた
め通常よりも高温での焼き戻しが必要となる。上記のオ
ーステナイト系合金と炭素鋼あるいは低合金鋼とからな
るクラッド材では、焼き入れ焼き戻し処理を行うとオー
ステナイト系合金における金属間化合物の析出温度域と
炭素鋼や低合金鋼の焼き戻し温度とが重なり合い、この
結果、オーステナイト系合金中に金属間化合物が析出し
て耐食性が劣化する。
【0005】この耐食性の劣化を防止する方法としては
、例えば特開昭61−223126号公報に示される方
法がある。この方法は、通常含有される程度のSi、M
nを含み、Cr:16〜20重量%、Mo:2.5 〜
5重量%を含有するオーステナイト系ステンレス鋼を合
わせ材として炭素鋼または低合金鋼に合体させた後、耐
食性を劣化させるσ相の析出が起こらない 800〜9
80 ℃の温度で熱処理を行う方法であるが、耐食性向
上のためにCrとMoをさらに高めたオーステナイト系
高合金と 650℃以上での焼き戻し処理が必要な高強
度低合金鋼とからなるクラッド材には適用できない。こ
れは、σ相の析出が起こらない前記の温度で熱処理を行
うと高強度低合金鋼の機械的性質(強度)が劣化するか
らである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐食性を高
めるためにCr、Moの含有量を増大させたクラッド材
用のオーステナイト系高合金であって、炭素鋼または低
合金鋼の強度と靱性を高めるための焼き入れ焼き戻し処
理を行っても、金属間化合物の析出が少なく、耐食性が
劣化しない合金を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、クラッド材
の合わせ材として用いられる高合金の組成と金属間化合
物の析出および耐食性の関係について種々検討した結果
、特に、Si、Mnの含有量を低い値に抑えることによ
り、クラッド材とした後焼き入れ焼き戻し処理を行って
も良好な耐食性を保持し得ることを見いだし、本発明を
完成した。
【0008】本発明の要旨は、「重量%で、Si:0.
1 %以下、Mn:0.1 %以下、Ni:50〜65
%、Cr:18〜25%、Mo:5〜10%、Al:0
.2 〜0.4%、NbとTiの1種または2種:4%
以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からな
り、不純物中のCが0.03%以下、Pが0.03%以
下、Sが0.005 %以下であるクラッド材用高耐食
合金」にある(以下、合金成分の「%」は「重量%」を
意味する)。
【0009】
【作用】以下に、本発明のクラッド材用高耐食合金を構
成する化学成分の作用効果とその含有量の限定理由につ
いて述べる。
【0010】Siは脱酸に有効な元素である。しかし、
 0.1%を超えると金属間化合物の析出を著しく加速
するので、その含有量を 0.1%以下とした。
【0011】Mnも脱酸に有効な元素である。しかし、
0.1 %を超えるとSiと同様に金属間化合物の析出
を著しく加速するので、その含有量を0.1 %以下と
した。
【0012】Niはオーステナイトの安定化に必須の元
素であり、また耐応力腐食割れ性を向上させる効果もあ
る。オーステナイトの安定化には50%以上必要である
が、65%を超えて含有させると水素脆性に対する感受
性が著しく増大するので、その含有量を50〜65%と
した。
【0013】Crは高耐食性を確保する上で必須の元素
である。しかし、18%未満では所望の耐食性は得られ
ず、25%を超えて含有させても耐食性向上効果は小さ
いので、その含有量を18〜25%とした。
【0014】MoはCr以上に耐食性向上効果が大きい
。5%以上含有させることが必要であるが、10%を超
えると加工性が低下するので、その含有量を5〜10%
とした。
【0015】NbおよびTiはいずれも合金中のCある
いはNを安定化し、熱処理時および溶接時における炭窒
化物の析出を抑制するが、両者の合計量が4%を超える
と加工性が低下するので、その含有量を4%以下とした
【0016】Alは脱酸に有効であり、同じく脱酸元素
であるSiおよびMnの含有量を本発明の場合のように
低下させた場合、 0.2%以上含有させることが必要
である。しかし、 0.4%を超えて含有させると加工
性および耐食性が低下するので、その含有量を 0.2
〜0.4 %とした。
【0017】本発明のクラッド材に用いる合金は、上記
の成分以外、残部Feと不可避の不純物からなるもので
ある。不純物としては、C、PおよびSの上限を抑える
ことが重要である。
【0018】Cは、その含有量が多いと金属間化合物と
同様に耐食性に悪影響を及ぼす炭化物が析出し易くなる
。従って、含有量は低い方が望ましいが、製造コストを
考慮して許容上限を0.03%とした。
【0019】Pには応力腐食割れ感受性を高める作用が
あり、0.03%を超えるとこれが顕著になるので、そ
の許容上限含有量を0.03%とした。
【0020】Sには熱間加工性を劣化させる作用があり
、0.005 %を超えるとこれが顕著になるので、そ
の許容上限含有量を 0.005%とした。
【0021】本発明のクラッド材用高耐食合金を溶製す
るには特別な製造方法を必要とはせず、通常の高合金溶
製法(VOD法、VIM法など)により製造することが
できる。
【0022】また、この合金を炭素鋼あるいは低合金鋼
と組み合わせてクラッド材を製造するにあたっても、周
知の方法を用いればよい。すなわち、クラッド鋼板を製
造する場合は、例えば所定厚さの低合金鋼と本発明の合
金とを組合せ、周縁部をシール接合したスラブを加熱後
熱間圧延する等の方法を用いればよく、クラッド鋼管を
製造する場合は、所定寸法の低合金鋼と本発明の合金と
からなる組立ビレットあるいは鋳込み複合ビレットを加
熱後熱間圧延または熱間押出しにより製管する方法、あ
るいはこの後、さらに冷間で圧延または抽伸する方法な
どを用いればよい。
【0023】
【実施例1】表1に示す化学成分を有する合金を通常の
溶製法で溶製し、長さ500mm ×直径150mm 
のインゴットにした。このインゴットを加工開始温度1
280℃で熱間鍛造および熱間圧延を施して板厚40m
mの板材とし、さらにこの板材に圧延開始温度1170
℃で熱間圧延を施して板厚5mmの板とした。この板に
、高強度低合金鋼の代表例としての 2.2%Cr−1
%Mo鋼に対する焼き入れ焼き戻し処理に相当する熱処
理、すなわち、 980℃で20分保持した後水冷し、
続いて 700℃で30分保持した後空冷する熱処理を
施した。なお、この温度(700℃)は、金属間化合物
が極めて析出しやすい温度である。また、比較のため、
1150℃に1時間保持した後水冷する固溶化処理も行
った。
【0024】熱処理後の金属間化合物の析出状況の評価
は抽出レプリカ法による電子顕微鏡観察によって行い、
また、耐食性の評価は20%NaClと0.05MK2
S2O3水溶液中での孔食発生電位の測定によって行っ
た。孔食発生電位が高い方が耐食性が良好である。
【0025】結果を表2に示す。この表の「金属間化合
物」の欄の○印は金属間化合物の析出が認められないこ
とを、△印は微小な金属間化合物の析出が認められるこ
とを、×印は粗大な金属間化合物の析出が認められるこ
とをそれぞれ表す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表2から明らかなように、本発明で定めた
範囲の合金成分を有するNo. 1〜4の合金では、熱
処理後、金属間化合物の析出が認められず、耐食性につ
いても固溶化処理材と同等の優れた耐食性が確保されて
いる。
【0029】
【発明の効果】本発明の合金は、炭素鋼または低合金鋼
と組み合わせてクラッド材とし、焼入れ焼き戻し処理を
施しても、耐食性の劣化がない。塩化物(塩素イオン)
および硫化水素が存在するような苛酷な腐食環境に耐え
る優れたクラッド材用高耐食合金である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で、Si:0.1 %以下、Mn:
    0.1 %以下、Ni:50〜65%、Cr:18〜2
    5%、Mo:5〜10%、Al:0.2 〜 0.4%
    、NbとTiの1種または2種:4%以下を含有し、残
    部がFeおよび不可避的不純物からなり、不純物中のC
    が0.03%以下、Pが0.03%以下、Sが0.00
    5 %以下であるクラッド材用高耐食合金。
JP4191A 1991-01-04 1991-01-04 クラッド材用高耐食合金 Pending JPH04235243A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106852131A (zh) * 2014-08-21 2017-06-13 亨廷顿冶金公司 制造包覆金属管的方法

Cited By (3)

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CN106852131A (zh) * 2014-08-21 2017-06-13 亨廷顿冶金公司 制造包覆金属管的方法
EP3183074A4 (en) * 2014-08-21 2018-02-21 Huntington Alloys Corporation Method for making clad metal pipe
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