JPH04234660A - インクジェット記録方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、インク滴を飛翔させ、
記録紙等の被転写媒体上に文字や画像を形成するインク
ジェット記録装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のインクジェット記録装置はコンテ
ィニュアスタイプとオンデマンドタイプの２つの方法に
大別することができる。このようなインクジェット装置
に用いるインクとしては染料を水に溶解させたインクが
主流を占めている。

【０００３】水性インクは、各種の水溶性染料を水また
は水及び水溶性有機溶剤からなる溶媒中に溶解、必要に
より各種添加剤が添加されたものが現在用いられている
。これらのインクジェット記録の長所としては、直接記
録が可能である、微小インク滴を吐出させるために高解
像の記録が可能である等の優れた特徴を有しておりその
将来性が注目されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の従来の
技術では、インクジェット記録は、インクが記録紙にし
みこむことによって記録されることから、従来のインク
ジェット記録紙は記録紙によって滲み記録ドットの周辺
が不鮮明になったり、記録紙上の印字物の乾燥性が遅い
という問題点を有する。この問題点を解決するものとし
て顔料系インクが提案されているが、この顔料系インク
をＯＨＰシートに飛翔させて得た記録物に光透過性がな
い等の問題点があった。

【０００５】そこで、本発明は上記問題点を解決するも
ので、その目的とするところは、記録紙の種類によらず
すべての記録紙において、滲みがなく速乾性のよいイン
クジェット記録方法を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録方法は、記録紙上で着色成分と分散媒体が分離する
顔料分散系インクを用いるインクジェット記録方法であ
って、印字後記録紙の印字面に熱エネルギーを印加する
手段を有することを特徴とする。

【０００７】

【作用】本発明に使用した顔料分散系インクは着色成分
の記録紙上での拡散がなく、分散媒体成分だけが顔料と
分離し記録紙上に拡散するという現象が見られた。この
顔料分散系インクを用いる記録方法では、インクの着色
成分は記録紙の所定の位置にとどまり、分散媒体だけが
記録紙に対して浸透する。これにより印字品質は向上す
る。さらに浸透した分散媒体の接空面積が大きくなるた
め、蒸発が早く、速乾性が良い。その後にごく極かなイ
ンク未乾燥部分に熱エネルギーを印加することにより、
インクの乾燥度をより上げることができる。また熱を加
えることにより、記録紙インクが飛翔転写した記録ドッ
トの光透過性が造膜性の向上あるいは、残存溶剤がなく
なることによる膜（インクドット）の均一性の向上によ
り高まる。

【０００８】

【実施例】次に本発明の実施例を図面を参照にしつつ詳
細に説明する。

【０００９】図１は本発明のインクジェット記録方法の
一例を実施した記録装置（以下、記録装置と呼称する）
の主要構成要素を示した斜視図である。１１は記録紙で
あり、プラテン１３とキャプスタンローラー１４及び紙
押えローラー１２により図中に示す矢印Ａ方向に紙送り
される。プラテン１３と対向する方向に記録紙をはさん
でキャリッジ送りガイド１８、１９がある。インク吐出
ヘッド１６はキャリッジ送りガイド１８、１９に取り付
けられたキャリッジ１７に搭載されている。キャリッジ
１７は図示されていないモーター及びキャリッジ移動ワ
イヤーにより、図に示したようにプラテンと平行する矢
印Ｂ方向に移動できるようになっている。

【００１０】図２に本発明の記録方法に用いる記録装置
のインク吐出ヘッドの断面図を示す。２１は圧電振動子
であり、パルス信号２５に応じて振動する。パルス信号
２５は４ｋＨｚで圧電振動子に入力した。２２はノズル
プレートであり、ノズル２３がある。２４は圧力室壁を
示す。以上の構成のインク吐出ヘッドを用いると、通常
のインクジェット記録装置と同様に顔料分散系インク２
６の吐出記録が行える。

【００１１】図３は本発明の記録方法に用いる記録装置
のプラテン１３部分の斜視図である。プラテン１３は熱
ローラー３１、回転軸３２から構成される。記録装置の
稼働時にはプラテンが熱をもっているために、顔料分散
系インク滴の記録紙への到達と同時にインクの乾燥がな
される。

【００１２】ここであげた記録装置の構成は一例であり
、例えば、本実施例のように記録紙記録面背面からの熱
エネルギー印加だけでなく、記録紙の印字面からの非接
触のハロゲンランプ（図１中１５）等よりの熱エネルギ
ー印加、あるいは温風等による熱エネルギー印加等が考
えられる。

【００１３】次に本発明の記録装置の実施例に用いた、
顔料分散系インクの組成を以下に示す。

【００１４】 上記のような顔料分散系インクは、既知の方法で作製で
きる。本実施例においては上記に示した組成よりなるイ
ンク前駆体をアトライターに入れて分散し、その後必要
に応じて巨大粒子、ゴミ等を除くためフィルター等を通
して濾過する。なお言うまでもないが、本発明のインク
ジェット記録装置に用いることのできる顔料分散系イン
クは上記に限定されるものではない。

【００１５】以上述べた記録装置、顔料分散系インクを
用いて一般上質紙、ボンド紙、ＰＰＣ紙、ＯＨＰシート
等の各種記録紙に対してビットイメージ印字、文字印字
等を行った後、次に示す評価を行った。

【００１６】印字滲み性；各種記録紙に対して印字後、
目視あるいは顕微鏡観察によりインキの滲みの有無を評
価し、・目視あるいは顕微鏡観察によっても印字に滲み
が見られない。

【００１７】 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　・・・好適（◎）・顕微鏡観察により印字に滲
みが見られる。　　　　　　　　　　　　　　・・・適
　　（○）・目視によって印字に滲みが見られる。　　
　　　　　　　　　　　　　　　　・・・不適（×）　
　印字乾燥性；各種記録紙に対して印字直後、記録紙を
指でこすったとき汚れるかどうか見て、 ・汚れない　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・
・・・・（◎）・汚れる　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　・・・・・（×）によって分類し評価し
た。

【００１８】ＯＨＰシート光透過性：ＯＨＰシート実印
字したサンプルを市販のＯＨＰにかけ、白色スクリーン
に映した場合、本来の色が出ているかを確認し、・本来
の色が確認できる　　　　　　　　　　　　　　　　　
　好適（◎）・黒色になる　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　不適（×）によって分
類し評価した。

【００１９】本発明の実施例１としては、インク組成１
に示したインクを用いて図１に示した記録装置を用いた
。本発明の実施例２としては、インク組成２に示したイ
ンクを用いて図１に示した記録装置を用いた。本発明の
実施例３としては、インク組成３に示したインクを用い
て図１に示した記録装置を用いた。

【００２０】比較例１として、市販の水性インク及び、
市販のインクジェット記録装置を用いて印字を行い、実
施例と同様に上記の評価を行った。また比較例２として
はインク組成３に示した組成のインクを用いて図１に示
した記録装置のヒーターを作動させずに印字する記録方
法を示す。

【００２１】なお本発明の実施例及び比較例の評価結果
を表に示す。

【００２２】

【表１】

【００２３】本発明のインクジェット記録方法で文字や
画像を記録紙に記録した場合は記録紙の種類によらない
優れた印字品質及び高いレベルの印字乾燥性が達成でき
た。また実施例３に示した様に本インクジェット記録方
法で顔料分散系インクの印字を行った記録物については
、記録後のＯＨＰシートに光透過性を持たせることが出
来た。

【００２４】これに対し比較例１の市販のインクジェッ
ト記録装置で印字を行った記録物については記録紙の種
類により目視で滲みが確認でき、インクの記録紙上での
乾燥速度も遅かった。また比較例２に示した様な記録方
法で顔料分散系インクを用いてＯＨＰシートに印字記録
した記録物については、記録後のＯＨＰシートに光透過
性を持たせることは出来なかった。尚、光透過性はＯＨ
Ｐシートに黒色以外の色素を含むインクを記録した際に
必要となる特性であるため、黒色色素を用いる実施例１
、２及び比較例１についての評価は行っていない。

【００２５】

【発明の効果】以上述べてきたように、本発明のインク
ジェット記録装置を用いれば、顔料分散系インクをイン
ク滴として飛翔させ、インク滴が記録紙に到達するとき
、熱エネルギーを印加しインクを乾燥させることにより
、顔料分散系インクの記録紙に対する文字や画像の滲み
がなく、高印字品質が可能となりまた速乾性が著しく向
上し、さらには光透過性を要求されるＯＨＰシート上記
録物などの光透過性付与を可能にするという効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の記録方法に一記録装置の主要構成要素
を示した斜視図。

【図２】本発明の記録方法に用いた一記録装置に搭載し
たインク吐出ヘッドの出ヘッドの断面図。

【図３】本発明の記録方法に用いた一記録装置のプラテ
ン部分の斜視図。

【符号の説明】

１１　　記録紙 １２　　紙押えローラー １３　　プラテン １４　　キャプスタンローラー １５　　ハロゲンランプ １６　　吐出ヘッド １７　　キャリッジ １８　　キャリッジ送りガイド １９　　キャリッジ送りガイド ２１　　圧電振動子 ２２　　ノズルプレート ２３　　ノズル ２４　　圧力室壁 ２５　　パルス信号 ２６　　顔料分散系インク ３１　　熱ローラー ３２　　回転軸

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　記録紙上で着色成分と分散媒体が分離
   する顔料分散系インクを用いるインクジェット記録方法
   であって、印字後記録紙の印字面に熱エネルギーを印加
   する手段を有することを特徴とするインクジェット記録
   方法。