JPH04234396A - シアノヒダントイン化合物の製造方法 - Google Patents

シアノヒダントイン化合物の製造方法

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JPH04234396A
JPH04234396A JP3211294A JP21129491A JPH04234396A JP H04234396 A JPH04234396 A JP H04234396A JP 3211294 A JP3211294 A JP 3211294A JP 21129491 A JP21129491 A JP 21129491A JP H04234396 A JPH04234396 A JP H04234396A
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JP
Japan
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alkyl
aryl
unsubstituted
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JP3211294A
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English (en)
Inventor
Michael Casutt
ミヒァエル カスット
Michael Schwarz
ミヒァエル シュヴァルツ
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Merck Patent GmbH
Original Assignee
Merck Patent GmbH
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D513/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for in groups C07D463/00, C07D477/00 or C07D499/00 - C07D507/00
    • C07D513/02Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having nitrogen and sulfur atoms as the only ring hetero atoms, not provided for in groups C07D463/00, C07D477/00 or C07D499/00 - C07D507/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D513/04Ortho-condensed systems

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、下記式 (I)【00
02】 【化4】 〔但しこの式において R1  及び R2 はそれぞれ互いに独立に H、非
置換の、又は置換されたアルキル、シクロアルキル、ア
リール、アラルキル又は異節環アリールを表わすか、或
いは一緒になって非置換のアルキレン又は異節環アルキ
レンを表わし、そして R3  は H  か、非置換の、又は1つ以上のアル
キル、アルコキシ又はアルカ−2− エニル基によって
置換されたベンジル基か、又はSiR4R5R6 を表
わし、その際、R4、R5  及び R6 はそれぞれ
互いに独立に1ないし8個の炭素原子を有する直鎖状又
は分岐鎖状のアルキルか、又は非置換の、又は置換され
たアリールを表わす〕のキラル性シアノヒダントイン化
合物を製造する改良方法に関する。 【0003】本発明は光学活性の D−(+)− ビオ
チンを合成するための有用な中間生成物である式 (I
)  の2環式シアノヒダントイン化合物を製造するた
めの、ラセミ体の分割を行わず、従って望ましくない光
学的対掌体の廃棄や再循環を避けることのできる、改善
された方法を提供しようとすることを基礎とするもので
ある。 【0004】 【従来の技術】適当な配置の糖類から D−(+)− 
ビオチンの立体特異的合成のための種々の方法が知られ
ている。 すなわちテトラヘドロン  レターズ( Tetrah
edron Letters )No. 32、276
5−2766 頁 (1975) においては出発物質
として D− マンノースが用いられ、アグリカルチュ
ラル  バイオロジカル  ケミストリー( Agri
c.  Biol.Chem. ) No. 42、4
65 頁 (1978) においては D− グルコー
スが用いられており、そしてドイツ公開特許明細書 D
E−OS−3,122,562  及び DE−OS−
3,320,140  においては D− アラビノー
スがキラル性出発物質として用いられている。 【0005】しかしながらこれらの方法は全て多数の合
成段階によって特徴付けられるものであり、従って全収
率は低い。その糖としての性質から、通常は結晶化でき
ないような各中間生成物がしばしば不満足な純度でのみ
得られ、そしてそれらの多官能性及びそれに伴う化学的
不安定性のために比較的狭い反応条件を維持することが
要求される。また多くの糖類は天然原料から得ることは
できず、その結果高価格となる。 【0006】米国特許明細書第 4,009,172 
 号、同第 4,130,713  号及び同第 4,
337,345号並びに米国化学会誌 ( Journ
al of the American Chemic
al Society ) No. 99、7020 
 頁 (1977) より公知の L− システインを
用いることによって、不安定な種々の中間生成物を取扱
うことは実際に避けられるけれども、望ましくない各種
異性体を除去することに加えて、全部で18段階もの反
応段によって不満足な収率でしか光学活性のD−(+)
−ビオチンが得られない。 【0007】コーリー( Corey ) 等がテトラ
ヘドロン  レターズ( Tetrahedron L
etters ) 29, 57 (1988) が記
載した L− シスチンのヒダントインからの D−(
+)− ビオチンの全合成は多数の合成段階を経て僅か
に 12 %のD−(+)− ビオチンの収率しか与え
ず、従って工業的に実施するためには不適当である。 【0008】米国化学会誌 ( Journal of
 the American Chemical So
ciety ) No. 105 、第5946頁 (
1983) 及びヨーロッパ特許公開明細書 EP−O
S0,094,776号の他の方法においては置換され
た 3H,5H− イミダゾ[1,5−C] テトラヒ
ドロチアゾール化合物が記述されており、このものから
、ラセミ体の分割の後に光学活性のビオチンが得られる
。システイン又はシスチンから中間生成物として式 (
I)  の光学活性の2環式ヒダントイン誘導体をへて
、D−(+)−ビオチンを合成する非常にエレガントな
合成方法が E. ペッチュ( Poetsch )及
び M. カスット ( Casutt ) によって
キミア( Chimia ) 41, 148 (19
87) 及びヨーロッパ特許明細書 EP−A2−0,
242,686/EP−A2−0,243,734に記
載されている。 【0009】この全合成の欠点は式 (II) の化合
物を式 (I) のキラル性シアノヒダントイン化合物
に変えるための試薬としてシアン化アルカリ金属又はト
リアルキルシリルニトリルを使用しなければならないこ
とである。 【0010】シアン化アルカリ金属を使用する場合には
、これらは溶解度が低く、そのためにこれらを大過剰で
使用しなければならず、そして未反応のシアン化アルカ
リ金属を反応後に引き続いて分解し、極めて有毒な化学
薬品が廃水を通じて環境中に放出されるのを防がなけれ
ばならないという問題が生ずる。 【0011】トリアルキルシリルニトリルは揮発性が高
く、そして極めて僅かな水分の存在中でも加水分解して
青酸を生ずるために、安全な装置の中でしか用いること
ができない。従って、このトリアルキルシリルニトリル
を用いる方法を大規模に利用することは殆ど不可能であ
る。 【0012】これに対して本発明に従う方法により用い
られるジアルキルアルミニウムシアニドは容易に取扱う
ことができ、式 (I)  の化合物をも溶解できる全
ての溶媒中に容易に溶解し、そして水分の存在中でも問
題とならない程度しか加水分解の傾向を示さない。 【0013】今日まで、ジアルキルアルミニウムシアニ
ド化合物はシアノヒドリン類の製造に使用できること(
カルボニル化合物への付加反応、例えばドイツ特許明細
書DE1,493,086 )、或いは 3− シアノ
置換されたカルボニル化合物の製造に使用できること(
2,3−不飽和のカルボニル化合物へのミカエル付加反
応、例えば日本公告特許公報 JP 75/030,0
66−B)しか知られていない。この場合にこれらの反
応はアシロキシ基又はスルホニロキシ基を含むカルボニ
ル化合物を用いても行われた。 【発明が解決しようとする課題】アルカリ金属シアニド
又はトリアルキルシリルニトリルを用いて式 (II)
 の化合物からシアノヒダントイン化合物を製造するに
はその反応混合物の複雑な精製を必要とするので、式 
(I)  の2環式シアノヒダントイン化合物を経済的
に簡単に製造するための適当な方法の要求がなお存在し
ていた。 【0014】 【課題を解決するための手段】本発明者等は驚くべきこ
とに、光学活性の D−(+)− ビオチンの合成のた
めの有用な中間化合物である式 (I) の2環式シア
ノヒダントイン化合物は式 (II) の化合物とジア
ルキルアルミニウムシアニドとを反応させることによっ
て作ることができることを見いだした。 【0015】従って本発明は式 (I)【0016】 【化5】 〔但しこの式において R1  及び R2 はそれぞれ互いに独立に H、非
置換の、又は置換されたアルキル、シクロアルキル、ア
リール、アラルキル又は異節環アリールを表わすか、或
いは一緒になって非置換のアルキレン又は異節環アルキ
レンを表わし、そして R3  は H  か、非置換の、又は1つ以上のアル
キル、アルコキシ又はアルカ−2−エニル基によって置
換されたベンジル基か、又は SiR4R5R6 を表
わし、その際、R4、R5  及び R6 はそれぞれ
互いに独立に1ないし8個の炭素原子を有する直鎖状又
は分岐鎖状のアルキルか、又は非置換の、又は置換され
たアリールを表わす〕のキラル性シアノヒダントインを
製造するに当たり、下記式 (II) 【0017】 【化6】 〔但しこの式において R1、R2  及び R3 は上述の意味を有し、M 
  は CO 、CS、SO、SO2 又はS  を表
わし、R7  は1ないし5個の炭素原子を有するアル
キル又はパーフルオロアルキル、それぞれ非置換の、又
はハロゲン又はニトロ基によって置換されているアリー
ル又はアラルキル、或いは含窒素の非置換の、又は置換
された、或いは融合された5員環を表わす〕の化合物を
、アルキルが1ないし6個の炭素原子を有する直鎖状又
は分岐鎖状のアルキルであるようなジアルキルアルミニ
ウムシアニドと反応させることを特徴とする方法、中で
も上記式において R7 がメチル、イミダゾール−1
− イル又はトリフルオロメチルであるような方法、そ
して特に、上記式 (II) のエステルをジエチルア
ルミニウムシアニドと反応させる方法に関する。 【0018】更に本発明はまた、 D−(+)− ビオ
チンを製造するために上記本発明の方法によって作られ
たキラル性シアノヒダントイン化合物を使用する方法に
も関する。 【0019】式 (II) の出発化合物は例えば、キ
ミア( Chimia ) 31, 148 (198
7)のような文献に記述されている公知の方法によって
そのような反応に適した公知の反応条件のもとで作るこ
とができる。これに関して公知である種々の変法を利用
することも出来るが、詳細にはここでは述べない。 【0020】式 (II) において M−R7 が 
CO−CH3 である化合物を製造するための好ましい
方法の一つは、下記式(III) 【0021】 【化7】 〔但しこの式において R1 、R2  及び R3 
は前述の意味を有する〕の化合物を無水酢酸と適当の場
合には稀釈剤の中で触媒量の 4−(N,N−ジアルキ
ルアミノ)−ピリジンの存在中に反応させることよりな
る。 【0022】適当な稀釈剤は中でも例えばヘキサン、シ
クロヘキサン、ベンゼン又はトルエンのような炭化水素
類及び例えばジクロロメタン、クロロホルム又は四塩化
炭素のようなハロゲン化炭化水素類である。 【0023】用いられる 4−(N,N−ジアルキルア
ミノ)−ビリジンの触媒有効量は式 (III)  の
アルコールに対して約 0.5  ないし 2.0  
モル%である。この場合に 4−(N,N−ジメチルア
ミノ)−ピリジンの 0.75 ないし 1.5  モ
ル%が特に好ましい。 【0024】以上及び以下の記述において R1 、R
2 及び R3 は特に別に記載しない限り上述の意味
を有するものとする。 【0025】好ましいジアルキルアルミニウムシアニド
化合物はその1ないし6個の炭素原子、特に2ないし4
個の炭素原子を有する2つのアルキル基が同一であるも
のである。特に好ましいシアニド化合物はジメチルアル
ミニウムシアニド、ジエチルアルミニウムシアニド、ジ
プロピルアルミニウムシアニド、ジイソブチルアルミニ
ウムシアニド及びジブチルアルミニウムシアニドである
。 【0026】上述のジアルキルアルミニウムシアニド化
合物に加えて、例えばエチルアルミニウムクロロシアニ
ドのようなアルキルアルミニウムハロシアニド類も使用
することができる。 【0027】R1 及び R2 の基は好ましくは H
、C1 − C4 のアルキル、フエニル又はベンジル
であり、それらは非置換のものであるか、又は C1 
− C3  のアルキル及び/又はアルコキシによって
モノ置換又はポリ置換されていることができ、特に好ま
しくは同時に R1 が H  であって R2 がフ
ェニルであるものである。 【0028】R1 及び R2 は更に、互いに一緒に
なって非置換のアルキレン又はヘテロアルキレンである
ことができ、好ましくは−(CH2)n− であって 
n  が3、4、5又は6であるもの、或いは −(C
H2)n−X−(CH2)o−  であって n  及
び o  がそれぞれ互いに独立に1、2、3又は4で
あって、n と o  との合計が2、3、4、5又は
6であり、そして X  が O、S 又は NH で
あるものである。 【0029】R3 は好ましくはこれと結合している窒
素原子のための保護基であり、それによって式 (I)
  の化合物を本発明に従う方法を用いて、窒素原子が
 R3 によって保護されている D−(+)− ビオ
チン誘導体に転換することができ、そしてこの保護基を
引き続いて温和な条件のもとで選択的に除去することが
できる。 【0030】このような保護基は当業者にはよく知られ
たものであり( 例えば「有機化学における保護基 (
 Protective Groups in Org
anic Chemistry ) 」プレナム出版社
( Plenum Press )  ニューヨーク 
(1973) )、そして公知の方法で導入又は除去す
ることができる。好ましい R3 基は例えばベンジル
、1−フェニルエチル、メトキシベンジル、3,4−ジ
メトキシベンジル、4−メチルベンジル、アリル、メタ
リル、クロチル、トリメチルシリル、又はtert− 
ブチルジメチルシリル、ジフェニルメチル、トリチル、
 9−H− フルオレニル、9−フェニル−9− フル
オレニル及びメトキシメチルである。 【0031】本発明に従う反応自身は簡単に実施するこ
とができる。式 (II) の化合物は適当な場合は稀
釈剤と混合して、好ましくは不活性気体雰囲気中でジア
ルキルアルミニウムシアニドで処理し、そしてこの混合
物を攪拌する。反応は、好ましくは例えばジクロロメタ
ン、クロロホルム、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエ
ン、ベンゼン、ジエチルエーテル又は THF  のよ
うな不活性溶媒の中で行う。反応温度は通常的に −5
0℃と 150℃との間、好ましくは0℃と 50 ℃
との間であり、中でも室温である。反応は常圧において
、減圧のもとで又は加圧のもとで行うことができ、そし
てこれは好ましくは常圧において、又は不活性ガスの僅
かな加圧のもとで行われる。 【0032】このような反応条件のもとで反応は通常 
15 分ないし4時間で完了する。 【0033】本発明に従う方法の中の好ましい具体例の
1つは、式 (III)の化合物を不活性溶媒中でジメ
チルアミノピリジンの存在のもとに無水酢酸と反応させ
、次いで不活性溶媒に溶解させたジアルキルアルミニウ
ムシアニド化合物を添加することである。 【0034】このように本発明に従う方法は式 (I)
の光学活性シアノヒダントイン化合物を容易に入手でき
る安価な出発物質から、簡単でしかも立体特異的に高い
収率で、少数の合成段階で製造することを許容し、これ
を更にヨーロッパ特許明細書EP−A2−0,242,
686/EP−A2−0,243,734 に記述され
ている方法によって処理し、 D−(+)− ビオチン
にすることができ、従ってビオチン合成の分野における
多大な進歩をもたらすものである。 【0035】 【実施例】以下に本発明に従う方法を幾つかの実施例に
よって更に詳細に説明するが、これは本発明になんら制
限を加えるものではない。 【0036】各比旋光度の値はいずれの場合もそれにあ
げてある溶媒の中で Perkin−Elmer ポー
ラリメータにより測定したものである。 【0037】カラムクロマトグラフィーによる分離は 
230 − 400メッシュのシリカ 60 の上でお
こなった。 例  1 (7RS,7aR)−3−フェニル−6− ベンジル−
7,7a−ジヒドロ−7− アセチロキシ−1H,3H
− イミダゾ[1,5−c] チアゾール−5(6H)
− オン 32.64 g (0.1  モル) の、(7RS,
7aR)−3−フェニル−6− ベンジル−7,7a−
ジヒドロ−7− ヒドロキシ−1H,3H− イミダゾ
[1,5−c] チアゾール−5(6H)− オンを 
150 ml のトルエンの中に懸濁させ、そして 1
1.22 g (0.11  モル) の無水酢酸及び
 0.12g (1ミリモル)の 4−(ジメチルアミ
ノ)−ピリジンで処理し、そしてこの混合物を 50 
℃において3時間攪拌する。 【0038】次いでこれを室温に冷却し、それぞれ 1
00 ml の1N塩酸で2回洗浄し、そして減圧のも
とで濃縮する。 【0039】34.7 g  の (7RS,7aR)
−3− フェニル−6− ベンジル−7,7a−ジヒド
ロ−7− アセトキシ−1H,3H− イミダゾ[1,
5−c] チアゾール−5(6H)− オンが油状生成
物として得られる (理論値の約 94 %)。 [a
]20365 = −779 °, c = 1 ( 
メタノール)。 例  2 (7RS,7aR)−3−フェニル−6− ベンジル−
7− シアノ −7,7a− ジヒドロ−1H,3H−
 イミダゾ[1,5−c] チアゾール−5(6H)−
 オン トルエンに溶解させたジエチルアルミニウムシアニドの
1モル溶液 100 ml を−10℃において 10
 分間に窒素気流中で 350 ml のトルエンに溶
解させた 36.85g (0.1 モル)の (7R
S,7aR)−3− フェニル−6− ベンジル−7,
7a−ジヒドロ−7− アセトキシ−1H,3H− イ
ミダゾ[1,5−c] チアゾール−5(6H)− オ
ンの溶液に滴加し、この反応混合物を室温において更に
 60 分間攪拌する。 【0040】これを次に0℃において1N塩酸 300
 ml で注意深く処理し、そして 30 分間攪拌す
る。有機相を分離し、そしてそれぞれ200 ml の
水で2回洗浄し、そして減圧のもとに濃縮する。 【0041】残渣をシリカゲルの上でクロマトグラフィ
ー処理〔トルエン/酢酸エチル=9/1(容積)〕した
後、32.3 g (理論値の 92 %)の (7R
S,7aR)−3− フェニル−6− ベンジル−7−
 シアノ−7,7a−ジヒドロ−1H,3H− イミダ
ゾ[1,5−c] チアゾール−5  (6H)− オ
ンが油状生成物として得られる。 [a]20365 
= −807°, c = 1( メタノール)。 例  3 32.64 g (0.1 モル)の (7RS,7a
R)−3− フェニル−6− ベンジル−7,7a−ジ
ヒドロ−7− ヒドロキシ−1H,3H− イミダゾ[
1,5−c] チアゾール−5(6H)− オンを 3
00 ml のトルエン中に懸濁させ、そして 11.
22 g (0.11  モル) の無水酢酸及び 0
.12 g (1ミリモル)の 4−(ジメチルアミノ
)−ピリジンで処理し、そしてこの混合物を65 ℃に
おいて1時間攪拌する。 【0042】次いで、トルエン中のジエチルアルミニウ
ムシアニドの1モル溶液 110 ml を冷却するこ
となく滴加し、そしてこの反応混合物を次に1時間攪拌
する。 【0043】これを次に 20 ℃において1N塩酸 
300 ml で注意深く処理し、そして 60 分間
激しく攪拌する。 【0044】有機相を分離し、水で数回洗浄し、そして
減圧のもとに濃縮する。その残渣をシリカゲルの上でク
ロマトグラフィー処理〔トルエン/酢酸エチル=9/1
(容積)〕した後、30.5 g (理論値の約 87
 %)の (7RS,7aR)−3− フェニル−6−
 ベンジル−7− シアノ−7,7a−ジヒドロ−1H
,3H− イミダゾ[1,5−c] チアゾール−5(
6H)− オンが油状生成物として得られる。 [a]
20365 = −813°, c = 1 ( メタ
ノール)。 使用例  1 134.17 g (0.7a− ジヒドロ−1H,3
H− イミダゾ[1,5−c] チアゾール−5(6H
)− オンから、80℃において濃塩酸 1000 m
l  で3時間処理することにより 127.2 g 
 の(7RS,7aR)−3− フェニル−5(6H)
− オキソ−6− ベンジル−7,7a−ジヒドロ−1
H,3H− イミダゾ[1,5−c] チアゾール−7
− カルボン酸が得られる。この化合物を 80 ℃に
おいて 1500 ml  の無水酢酸中で 80 g
 の亜鉛粉末と反応させる。ジメチルホルムアミド中の
 41 g の酢酸ナトリウムを加えて 110℃に加
熱した後、 (3aS,6aR)−1,3− ジベンジ
ルテトラヒドロチエノ[3,4−d] イミダゾール−
2(3H),4− ジオン 88g が得られ、この物
質は融点 118  ℃を有する。この物質は例えばド
イツ特許明細書 DE−PS 2,058,234  
又は同 2,331,244  に従い D−(+)−
 ビオチンに転換することが出来る。使用例  2 3.68 g (30  ミリモル)の 1− クロロ
−4− メトキシブタン及び0.97 g (40 ミ
リモル)のマグネシウムから調製したグリニヤ試薬を 
6.71 g (20 ミリモル)の(7RS,7aR
)−3−フェニル−6− ベンジル−7− シアノ−7
,7a−ジヒドロ−1H,3H− イミダゾ[1,5−
c] チアゾール−5(6H)− オン(例2に従って
合成した)と反応させる。 【0045】酸で加水分解した後に 6.6 g  の
 (7RS,7aR)−3− フェニル−6− ベンジ
ル−7−(5−メトキシペンタノイル)−7,7a− 
ジヒドロ−1H,3H− イミダゾ[1,5−c] チ
アゾール−5(6H)− オンが得られる。 【0046】使用例1と同様にこの化合物を 200 
ml の酢酸中で7.06 g (108ミリモル)の
亜鉛粉末で処理し、次いで氷酢酸/ピペリジンとともに
 100℃に加熱する。 【0047】通常の方法で処理した後に 8.1 g 
 の (3aS,6aR)−1,3− ジベンジル−4
−(4−メトキシブチリデン) テトラヒドロチエノ[
4,5−d] イミダゾール−2(3H)− オンが得
られ、この物質から、ドイツ特許明細書 DE−PS 
2,058,234、ヨーロッパ特許明細書EP−PS
 0,036,030 及び EP−PS 0,084
,377  に従い D−(+)− ビオチンが得られ
る。 【0048】 【発明の効果】以上に詳細に説明したように、本発明に
従う方法は式 (I)の光学活性シアノヒダントイン化
合物を、容易に入手できる安価な出発物質から、簡単で
しかも立体特異的に高い収率で、少ない合成段階で製造
することを許容し、これを更に、ヨーロッパ特許明細書
EP−A2−0,242,686/EP−A2−0,2
43,734 に記述されている方法によって処理して
D− (+)−ビオチンにすることができ、従ってビオ
チン合成の分野における多大な進歩をもたらすものであ
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  下記式 (I) 【化1】 〔但しこの式において R1  及び R2 はそれぞれ互いに独立に H、非
    置換の、又は置換されたアルキル、シクロアルキル、ア
    リール、アラルキル又は異節環アリールを表わすか、或
    いは一緒になって非置換のアルキレン又は異節環アルキ
    レンを表わし、そして R3  は H  か、非置換の、又は1つ以上のアル
    キル、アルコキシ又はアルカ−2−エニル基によって置
    換されたベンジル基か、又は SiR4R5R6 を表
    わし、その際、R4、R5  及び R6 はそれぞれ
    互いに独立に1ないし8個の炭素原子を有する直鎖状又
    は分岐鎖状のアルキルか、又は非置換の、又は置換され
    たアリールを表わす〕のキラル性シアノヒダントイン化
    合物を製造するに当たり、下記式 (II)  【化2】 〔但しこの式においてR1、R2  及び R3は上述
    の意味を有し、M   は CO 、CS、SO、SO
    2 又は S  を表わし、R7  は1ないし5個の
    炭素原子を有するアルキル又はパーフルオロアルキル、
    それぞれ非置換の、又はハロゲン又はニトロ基によって
    置換されているアリール又はアラルキル、或いは含窒素
    の非置換の、又は置換された、或いは縮合した5員環を
    表わす〕の化合物を、アルキルが1ないし6個の炭素原
    子を有する直鎖状又は分岐鎖状のアルキルであるような
    ジアルキルアルミニウムシアニドと反応させることを特
    徴とする方法。
  2. 【請求項2】   R7 がメチル、イミダゾール−1
    − イル又はトリフルオロメチルである、請求項1の方
    法。
  3. 【請求項3】  式 (II) のエステルをジエチル
    アルミニウムシアニドと反応させる、請求項1又は2の
    方法。
  4. 【請求項4】  下記式 (III) 【化3】 〔但しこの式において R1 、R2  及び R3 
    は前述の意味を有する〕の化合物を不活性溶媒の中でジ
    メチルアミノピリジンの存在のもとに無水酢酸と反応さ
    せ、その後にこの反応混合物に不活性溶媒に溶解させた
    ジアルキルアルミニウムシアニドを加えることよりなる
    、請求項1ないし3のいずれかの方法。
  5. 【請求項5】   D−(+)− ビオチンを製造する
    ために請求項1ないし4のいずれかに従い作られたキラ
    ル性シアノヒダントイン化合物を使用する方法。
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