JPH0423016Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案の目的物は実用新案登録請求の範囲第１
項の前提概念によるインキリボンカセツトであ
る。この種のインキリボンカセツトはカセツトに
設けられた符合部分によつて機構上でのインキリ
ボンカセツトの装着の際にインキリボンの送りピ
ツチ長さを自動的に調整するために役立つ。しか
しこの種の公知のインキリボンカセツトは比較的
コスト高に形成されている。符合部分は部分的に
複雑化され、組立てられなければならない多数の
部分から成る。そのために符合部分はインキリボ
ンカセツトを著しく高価にする、このことは使用
済のインキリボンカセツトが使い捨てされること
を考えると特別に不都合である。

本考案の基礎とする課題は符合部分をカセツト
においてできる限り簡単に形成することにある。
このことは簡単な方法で実用新案登録請求の範囲
の符合部分の特徴に従つて行われる。インキリボ
ン送りピツチの長さを決定する符合部分はそのた
めに製造プロセスの間カセツトに射出成形される
簡単なピンから成る。このことは例えば射出成形
の過程においてそれぞれ追加の出費なしに行われ
ることができる。インキリボンカセツトの高価化
は回避される。

本考案の実施例を図面に基いて説明する。

インキリボン２のインキリボンカセツト１はそ
の外形が機械のその他の構造群に相応して適合さ
れることができる。その内方にはカセツト１が二
つの送りローラ３を有し、ローラ間にインキリボ
ン２が挾まれて送られることができる。そのため
に送りローラの一つがインキリボン送り機構と連
結されることができるカツプリング部分４を有す
る。更にインキリボンカセツト１にはピン５があ
る。インキリボンカセツト１とインキリボン２と
の間の自由空間６内にタイプライタのタイプヘツ
ドが進入している。その際球形又は円板状のタイ
プヘツドが対象とされることができる。

インキリボン２の送り機構は旋回レバ８が嵌着
された軸７から成る。旋回レバ８には引張ロツド
９が枢支されており、引張ロツドは例えば図示し
ないマグネツトと共同する。旋回レバ上には送り
爪１０が旋回可能に支承されており、送り爪はば
ね１１によつて軸７の方に引かれる。

旋回レバ８の上方にリンクレバ１２が軸７上に
嵌着され、リンクレバはそのリンク１３と共に記
載の方法で送り爪１０と共働する。リンクレバ１
２にはアングルレバ１５と結合された別の引張ロ
ツド１４が係止されている。アングルレバは位置
固定のピン１６のまわりに旋回可能でかつばね１
７の作用の下にある。ばねはアングルレバ１５を
同様に位置固定のストツパ１８に向つて引付けて
いる。アングルレバ１５の他のアームは突出部１
９を備え、突出部はインキリボンカセツト１のピ
ン５と共働することができる。

更に軸７上には送りホイール２０がリンクレバ
１２の上方に配設されている。この送りホイール
は鋸歯形の歯２１を有する。送りホイール２０の
突出部２２にカツプリングピン２３が設けられて
おり、送りローラ３の一つのカツプリング部分４
と連結可能である。

図から明らかなように送り機構の休止位置にお
いてリンク１３は送り爪１０と送りホイール２０
の歯２１との間に位置する。更に図からリンクレ
バ１２の位置従つてリンク（半月キー状部分）１
３の位置に従つて送り爪１０が、旋回レバ８が矢
印Ａの方向に旋回される場合に送りホイール２０
の歯２１に係入することができることが認められ
る。その際送り爪１０はまずリンク１３上を滑動
し、それから同様に矢印Ａの方向に所定の量だけ
送りホイールを回動させるために送りホイール２
０の歯２１に係入する。この回動運動はカツプリ
ングピン２３を介してインキリボンカセツト１の
送りローラ３上に伝達され、それによつてインキ
リボン２は相応した量だけ矢印Ｂの方向に送られ
る。

送り爪１０の休止位置に対するリンク１３を備
えたリンクレバ１２の位置はインキリボンカセツ
ト１のピン５として形成された符合部分によつて
決定される。カセツト１がピン５を有さい場合に
はインキリボンカセツト１が装着された場合でも
アングルレバ１５は位置固定のストツパ１８に当
接する。このことはばね１７の作用に帰因する。
それによつてリンクレバ１２のリンク１３は即ち
旋回レバ８が矢印Ａの方向に動かされる場合にイ
ンキリボン２の大きな送り量に相当する位置に持
束されると、送り爪１０は早期にインク１３に添
つて送りホイール２０の歯２１に係入することが
できる。旋回レバ８が常に同一角度戻されるの
で、正確な予め特定された大きさだけインキリボ
ン２の送りが行われる。

しかしインキリボンカセツト１にピン５が存在
するので、ピンはアングルレバ１５の突出部１９
上に押圧し、かつアングルレバをインキリボン１
の装着の際にばね１７の作用に向つて旋回する。
それによつてリンクレバ１２はその軸７のまわり
に旋回され、それによつてリンク１３は略矢印Ａ
の方向に動かされる。このことは旋回レバ８の旋
回運動の際に送り爪１０が前に記載した場合より
も遅れて送りホイール２０の歯２１に係入する。
従つて送りローラ３に介して小さい送りピツチが
インキリボンに伝達される。

不意に送りホイール２０が反対方向、即ち矢印
Ａと反対方向に回動されることを回避するため
に、いわゆる逆止爪が設けられることができる。
このことは自由回転クラツチ又は歯２１に係入す
る逆止ばねでありうる。

勿論ピン５を所定の種類のインキリボンではリ
ンク１３のための前記両位置の間の中間位置が達
せられるように形成することが可能である。

図示のように、本考案によれば、簡単な方法
で、カセツト１が創造され、そのピン５はインキ
リボン２の送りピツチの長さを決定する。しかし
勿論追加の構造部分としても形成されることもで
き、追加の構造部分はカセツトへの簡単な差込結
合によつてクランプ可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の図式図である。 図中符号、１……カセツト、２……インキリボ
ン、５……ピン、８，１０，１３，２０，２３，
４，３……送り機構。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 タイプライタ及び類似機械におけるインキリボ
   ンカセツトにして、その際カセツトにインキリボ
   ンの種類に相応した大きさの送りピツチの自動調
   整のための符合部分が設けられているものにおい
   て、 符合部分はカセツト１の外側に付設され、旋回
   レバ８と、送り爪１０と、リンク１３と、送りホ
   イール２０とから成るインキリボン２のラチエツ
   ト送り機構におけるリンク１３に作用して送り爪
   １０が送りホイール２０と係合する範囲を調整す
   るように作用するピン５であることを特徴とする
   前記インキリボンカセツト。