JPH0422753Y2

JPH0422753Y2 -

Info

Publication number: JPH0422753Y2
Application number: JP1986181579U
Authority: JP
Priority date: 1986-11-26
Filing date: 1986-11-26
Publication date: 1992-05-26
Also published as: JPS6386276U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、両開きの例えば防火用扉等におい
て、扉の閉鎖順序を規制するために用いられる扉
閉鎖順位調整器に関する。

（従来の技術）非常出口に設けられる防火用の両開き扉等は、
第８図に示されるように、左右それぞれの扉４，
５の召合せ部分に目板６ａ，６ｂが設けられてお
り、閉鎖する先後が決まつているものが多い。こ
のような先扉４と後扉５を有するものにおいて
は、後に閉鎖されるべき後扉５が先に閉鎖されて
しまうと、前記目板６ａ，６ｂにより確実な閉鎖
が阻止されてしまうことから、従来においては、
第９図にも示されているように、扉枠を構成する
上枠３ｃをその前方で連結軸１０を回転自在に支
持し、この連結軸１０に後に閉鎖されるべき後扉
５に当接してこの後扉５を閉位置の手前で停止さ
せるストツパ８と、先に閉鎖されるべき先扉４が
閉鎖される際にこの先扉４により押上げらける従
動片９とを接合し、閉鎖の先後の順序が逆になら
ないようにして両先端扉が完全に閉鎖できるよう
にしている。

（考案が解決しようとする問題点）しかしながら、上述の調整器においては、連結
軸１０やストツパ８、従動片９が上枠３ｃの前方
に取付けられているので、目ざわりな存在とな
り、ともすれば建築物の美観を損なう虞れがある
という問題点がある。

そこで、この考案においては、扉閉鎖順位調整
器の連結軸等が露出していることに起因する上記
問題点を解消し、建築物の美観を損なう虞れをな
くすことを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段）しかして、この考案の要旨とするところは、両
開き扉枠３を構成する上枠３ｃ内に、連結軸１０
を回動自在に設け、この連結軸１０にストツパ８
と従動片９とを固着し、該ストツパ８と従動片９
の先端を前記上枠３ｃの下板３ｃ−２に形成の各
切欠部１６ａ，１６ｂから両扉４，５の閉位置部
３０に突出させると共に、前記連結軸１０には固
定板１９が突出され、その固定板１９に当接する
調整ねじ２０が下板３ｃ−２に螺合して設けられ
たことにある。

（作用）したがつて、扉閉鎖順位調整器のストツパと従
動片が上枠の下板に形成の各切欠部より突出する
だけとなり、ほとんどの部分が露出せず、そのた
めに、上記目的を達成できるものである。

（実施例）以下、この考案の実施例を図面により説明す
る。

第１図において、例えば非常口を構成する両開
き扉が示され、この両開き扉は、建築物の側壁１
に形成された出入口２に扉枠３を嵌込み、一方の
扉４をこの扉枠３の一方の横枠３ａに、他方の扉
５を他方の横枠３ｂにそれぞれ回転自在に支持し
て構成されている。これらの扉４，５は第２図に
も示されているように、召合せ部分に相前後する
目板６ａ，６ｂが形成されており、以下述べる扉
閉鎖順位調整器７のストツパ、従動軸８，９によ
り、この実施例では一方の扉４（以下この扉を先
扉という）が閉鎖した後に他方の扉５（以下この
扉を後扉という）が閉鎖するように規制されてい
る。

扉閉鎖順位調整器７が内蔵の上枠３ｃは、第４
図乃至第６図に示されるように、上板３ｃ−１
と、この上板３ｃ−１の下側を覆うように固定さ
れた第１及び第２の下板３ｃ−２，３ｃ−３とか
ら成つており、内部が中空に構成され、第１の下
板３ｃ−２は第２の下板３ｃ−３よりも上方にあ
り、その接続部分に段部３ｃ−４が形成されてい
る。この第１の下板３ｃ−２の段部３ｃ−４まで
の長さは、シール材２６を考慮して扉４，５の厚
みに相当し、扉４，５の扉閉位置３０を構成して
いる。扉閉鎖順位調整器７は、そのほとんどが上
枠３ｃ内にあり、連結軸１０と、この連結軸１０
に連結のストツパ８、そして従動片９とより成
り、連結軸１０は、第３図にも示されているよう
に、パイプ１１の両端に第１及び第２の丸棒１２
ａ，１２ｂを結合して形成されているもので、こ
れら丸棒１２ａ，１２ｂの部分を前記上枠３ｃ内
で第２の下板３ｃ−３に固着のＬ字状の第１及び
第２の軸受け１３ａ，１３ｂにブツシユ１４ａ，
１４ｂを介して軸支されている。

第１の軸受１３ａは、扉４，５の召合せ部分よ
りも一方の横枠３ａ寄りの箇所に、第２の軸受１
３ｂは他方の横枠３ｂの近くにそれぞれ配置され
ている。

ストツパ８は、第２の丸棒１２ｂに、第２の軸
受１３ｂの外側からワツシヤ１５ｂを介して嵌め
込んだ後に溶接等をして固着されており、第４図
にも示されるように、第１の下板３ｃ−２に開口
された第２の切欠孔１６ｂから後扉５の扉閉位置
３０に自重にて突出されている。このストツパ８
は、その先端が後扉５の上端角部に当接され、こ
の後扉５を扉閉位置３０の手前で停止させること
ができるようになつている。このストツパ８が二
点鎖線のように上方に変位されると、後扉５は二
点鎖線のように扉閉位置３０に入り込む。

一方、従動片９は、第１の丸棒１２ａに、第１
の軸受１３ａの外側からワツシヤ１５ａを介して
嵌め込み、同じく溶接等により固着されているも
ので、第５図にも示されているように、第１の下
板３ｃ−２に開口された第１の切欠孔１６ａから
先扉４の扉閉位置３０に自重にて突出されてい
る。この従動片９には、その先端から縦方向に切
込み１７が形成され、この先端近傍にローラ１８
が軸支されている。先扉４が閉鎖する際には、該
先扉４の上端がローラ１８に接し、このローラ１
８が該先扉４の閉じ方向の力（動き）で押し上げ
られるものである。

なお、前記ストツパ８と従動片９とは、それぞ
れの先後扉４，５の閉位置３０への突出量が以下
述べる高さ調節機構により調節されるようになつ
ている。

高さ調節機構は、第６図、第７図に示されるよ
うに、前記パイプ１１の例えば中央に固定板１９
を固着し、この固定板１９に下板３ｃ−３に螺合
の高さ調整ねじ２０を当接して構成している。こ
の調整ねじ２０は、前記第２の下板３ｃ−３に形
成された調整穴２１から挿入されるドライバ等で
回すことにより固定板１９の可動範囲を規制し、
ストツパ及び従動片８，９の突出量を変える役割
をして、作動が完全に行なわれるための調整作用
をしている。

上述の構成において、非常口を閉じる先後扉
４，５は、図示しないが閉じる方向に付勢され、
不時の火災発生時に扉が閉方向に動かされる場合
にあつて、後扉５が先扉４よりも先に閉まろうと
する場合には、先ず、後扉５が第１図や第４図の
実線で示されるように、予め高さが調節されたス
トツパ８の先端に当接して、扉閉位置３０の手前
で停止させられる。したがつて、先扉４は、その
間に一方の扉を追い越して従動片９の先端のロー
ラ１８に接し、（第１図、第５図の実線）、このロ
ーラ１８を押し上げつつ二点鎖線で示す扉閉位置
３０に至る。そして、この従動片９の押し上げに
より、同じ連結軸１０に固着したストツパ８も上
昇し、（第４図二点鎖線）、後扉５はこのストツパ
８からはずれ、先扉４に遅れて閉位置に至るもの
である。

逆に、後扉５が先扉４よりも後に閉まろうとす
る場合には、先扉４により従動片９が押し上げら
れ、この状態が維持される。したがつて、ストツ
パ８は上昇して引つこんだままの状態となり、何
の障害もなく閉位置に至るものである。

（考案の効果）以上述べたように、この考案によれば、連結軸
と、後扉に当接可能なストツパと、先扉により押
し上げられる従動片とより成る扉閉鎖順位調整器
を扉枠の上枠内に配しているので、ストツパと従
動片との先端が部分的に露出するだけとなり、建
築物の美観を損なう虞れが少なくなる。また調整
ねじを回動することで、固定板との当接位置が調
整されて、各切欠部からストツパと従動片の突出
量が容易に調整されるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示す横断面図、第
２図は同上における要部拡大横断図、第３図は同
上におけるＡ−Ａ線の断面図、第４図は、第２
図、第３図におけるＢ−Ｂ線の断面図、第５図は
第２図におけるＣ−Ｃ線の断面図、第６図は高さ
調整機構を示す断面図、第７図は同上におけるＤ
−Ｄ線の断面図、第８図は従来の技術を示す平面
図、第９図は同上における側面図である。３……扉枠、３ｃ……上枠、４……先扉、５…
…後扉、８……ストツパ、９、従動片、１０……
連結軸。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

両開き扉枠３を構成する上枠３ｃ内に、連結軸
１０を回動自在に設け、この連結軸１０にストツ
パ８と従動片９とを固着し、該ストツパ８と従動
片９の先端を前記上枠３ｃの下板３ｃ−２に形成
の各切欠部１６ａ，１６ｂから両扉４，５の閉位
置部３０に突出させると共に、前記連結軸１０に
は固定板１９が突出され、その固定板１９に当接
する調整ねじ２０が下板３ｃ−２に螺合して設け
られたことを特徴とする扉閉鎖順位調整器。