JPH0422321B2 - - Google Patents
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- JPH0422321B2 JPH0422321B2 JP26665084A JP26665084A JPH0422321B2 JP H0422321 B2 JPH0422321 B2 JP H0422321B2 JP 26665084 A JP26665084 A JP 26665084A JP 26665084 A JP26665084 A JP 26665084A JP H0422321 B2 JPH0422321 B2 JP H0422321B2
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Landscapes
- Thermistors And Varistors (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は特定の温度域において温度の増大と共
に抵抗が急激に増大する性質(以下PTC特性と
称する)を示す抵抗体に関するもので、PTC発
熱体として広く一般加熱機器に用いることができ
るものである。
に抵抗が急激に増大する性質(以下PTC特性と
称する)を示す抵抗体に関するもので、PTC発
熱体として広く一般加熱機器に用いることができ
るものである。
従来の技術
従来から結晶性高分子中に導電性微粉末を分散
した抵抗体組成物が顕著なPTC特性を示すこと
が知られている。その原理は、結晶性高分子が結
晶質から非結晶質へ転換する際の急激な体積膨張
のために、その中に分脚している導電性微粉末の
平均粒子間隔が急激に増大することにより、電流
経路が断たれる確率が増大し、その結果、抵抗値
も増大するものと考えられている。この原理を用
いてPTC発熱体を構成するためには、抵抗値の
増大する過程が、繰り返し使用や長期使用に対し
て安定であることと、機械的強度や加工性が優れ
ていることが不可欠である。それに対して、単に
結晶性高分子中に導電性微粉末を分散しただけの
抵抗体組成物では全てを満足する結果が得られず
従来から様々な対応策が試みられてきた。
した抵抗体組成物が顕著なPTC特性を示すこと
が知られている。その原理は、結晶性高分子が結
晶質から非結晶質へ転換する際の急激な体積膨張
のために、その中に分脚している導電性微粉末の
平均粒子間隔が急激に増大することにより、電流
経路が断たれる確率が増大し、その結果、抵抗値
も増大するものと考えられている。この原理を用
いてPTC発熱体を構成するためには、抵抗値の
増大する過程が、繰り返し使用や長期使用に対し
て安定であることと、機械的強度や加工性が優れ
ていることが不可欠である。それに対して、単に
結晶性高分子中に導電性微粉末を分散しただけの
抵抗体組成物では全てを満足する結果が得られず
従来から様々な対応策が試みられてきた。
その中で抵抗値の安定化に対して顕著な効果が
あつたのは、有機過酸化物や電子線等による結晶
性樹脂の架橋である。架橋による抵抗値の安定化
の原理は、樹脂が結晶融点近傍まで加熱されても
全体が完全に溶融するのではなく、部分的に分子
の間の位置を固定することができるため、再結晶
時に導電性微粉末の位置関係もある範囲内に固定
できることによるものである。そして、付加メリ
ツトとして、結晶融点よりも高温域における機械
強度度を大幅に向上することができることと、そ
の温度域における負の抵抗温度特性を緩和できる
こと等の特長があり、架橋処理は波及効果が非常
に大きく、有用であつた。加工性に関しては、結
晶性高分子中に導電性微粉末を分散したものを架
橋した後に再度加工することは不可能なので、一
担、粉砕した後に、他の樹脂中に分散させてから
加工する方法が示されていて、優れた特性が得ら
れていた。(特公昭56−19044号公報) 発明が解決しようとする問題点 このような従来のPTC抵抗体は、特性面にお
いては確かに優れていたが、架橋後の粉砕工程に
大きな加工上の問題をかかえていた。一般に、架
橋物はゴム弾性を示し、強靭であるために容易に
粉砕することはできず、できたとしても、粒径
100μm以下を高収率で得ることは困難であつた。
したがつて、他の樹脂中に分散した後の抵抗値の
安定性や表面状態に問題があつた。そこで、完全
に架橋しないで、粉砕加工が可能な範囲の架橋度
合とするとか、溶剤等の力を借りつつ、3本ロー
ルで磨りつぶす等、特性あるいは生産性のいづれ
かを犠牲にする水準に留つていた。また、薄肉抵
抗体の厚さ方向に電圧を印加する場合のように、
一対の電極間隔が非常に接近した発熱体を構成す
るためには、一層緻密で均質な抵抗体が要望さ
れ、従来の加工方法では、生産性を犠牲にしても
対応することができなかつた。このため、完全な
架橋物でありながら、より微細に、より高速に紛
砕する方法が望まれていた。
あつたのは、有機過酸化物や電子線等による結晶
性樹脂の架橋である。架橋による抵抗値の安定化
の原理は、樹脂が結晶融点近傍まで加熱されても
全体が完全に溶融するのではなく、部分的に分子
の間の位置を固定することができるため、再結晶
時に導電性微粉末の位置関係もある範囲内に固定
できることによるものである。そして、付加メリ
ツトとして、結晶融点よりも高温域における機械
強度度を大幅に向上することができることと、そ
の温度域における負の抵抗温度特性を緩和できる
こと等の特長があり、架橋処理は波及効果が非常
に大きく、有用であつた。加工性に関しては、結
晶性高分子中に導電性微粉末を分散したものを架
橋した後に再度加工することは不可能なので、一
担、粉砕した後に、他の樹脂中に分散させてから
加工する方法が示されていて、優れた特性が得ら
れていた。(特公昭56−19044号公報) 発明が解決しようとする問題点 このような従来のPTC抵抗体は、特性面にお
いては確かに優れていたが、架橋後の粉砕工程に
大きな加工上の問題をかかえていた。一般に、架
橋物はゴム弾性を示し、強靭であるために容易に
粉砕することはできず、できたとしても、粒径
100μm以下を高収率で得ることは困難であつた。
したがつて、他の樹脂中に分散した後の抵抗値の
安定性や表面状態に問題があつた。そこで、完全
に架橋しないで、粉砕加工が可能な範囲の架橋度
合とするとか、溶剤等の力を借りつつ、3本ロー
ルで磨りつぶす等、特性あるいは生産性のいづれ
かを犠牲にする水準に留つていた。また、薄肉抵
抗体の厚さ方向に電圧を印加する場合のように、
一対の電極間隔が非常に接近した発熱体を構成す
るためには、一層緻密で均質な抵抗体が要望さ
れ、従来の加工方法では、生産性を犠牲にしても
対応することができなかつた。このため、完全な
架橋物でありながら、より微細に、より高速に紛
砕する方法が望まれていた。
問題点を解決するための手段
本発明は上記問題点を解決するため、結晶性高
分子中に導電性微粉末と混練時高流動性添加粒子
を分散させた組織を架橋した後に粉砕し、他の高
分子中に分散してなるPTC特性を有する抵抗体
組成物を適用するものである。
分子中に導電性微粉末と混練時高流動性添加粒子
を分散させた組織を架橋した後に粉砕し、他の高
分子中に分散してなるPTC特性を有する抵抗体
組成物を適用するものである。
作 用
この技術的手段による作用は次のようになる。
すなわち、結晶性高分子中に導電性微粉末を分散
した材料を架橋すると、強靭でゴム弾性を示すよ
うになり、容易に粉砕することができなくなる。
そこで、架橋反応を阻害しないフイラーを高度に
充填することによつて、粉砕性を加善することが
できるものと考えられるが、通常のフイラーを添
加すると、既に導電性微粉末が分散されているた
めに粘度が高くなり過ぎ、混練が非常に困難にな
つてしまう。しかしながら、形状や物性面を吟味
することによつて高流動性を得た粒子を添加する
ことによつて、混練が容易でありながら架橋処理
後の粉砕性が極めて良好になることを見出した。
このような組成物は微粉砕が容易であるだけでな
く、高剪断荷重下において、自己崩壊による超微
粉砕も可能とするものであり、従来の問題点を全
て解決するものである。
すなわち、結晶性高分子中に導電性微粉末を分散
した材料を架橋すると、強靭でゴム弾性を示すよ
うになり、容易に粉砕することができなくなる。
そこで、架橋反応を阻害しないフイラーを高度に
充填することによつて、粉砕性を加善することが
できるものと考えられるが、通常のフイラーを添
加すると、既に導電性微粉末が分散されているた
めに粘度が高くなり過ぎ、混練が非常に困難にな
つてしまう。しかしながら、形状や物性面を吟味
することによつて高流動性を得た粒子を添加する
ことによつて、混練が容易でありながら架橋処理
後の粉砕性が極めて良好になることを見出した。
このような組成物は微粉砕が容易であるだけでな
く、高剪断荷重下において、自己崩壊による超微
粉砕も可能とするものであり、従来の問題点を全
て解決するものである。
実施例
実施例 1
低密度ポリエチレン50重量部に対し、フアーネ
ス系カーボンブラツク50重量部を熱ロールで混練
した後、この混練物に対して50重量部のエポキシ
樹脂球体を添加し、混練した。さらに6重量部の
ジクミルパーオキシドを添加した後、炉中におい
て180℃で30分間の架橋処理を行つた。これを小
片に切断後、冷凍ジエツトミルで微粉砕処理を試
みた結果、粒径100μm以下を95%以上の高収率
で得ることができた。エポキシ球体の平均粒径が
50μmと非常に微細であつたが、相当の高充填比
率であつたにもかかわらず、混練性は非常に良
く、特に問題はなかつた。次に、粉砕物をエポキ
シ球体と共にエチレン・プロプレンゴム中に分散
して可撓性のあるPTC抵抗体組成物を得た。こ
の組成物の表面状態は肉眼では非常に滑らかで、
緻密であつた。
ス系カーボンブラツク50重量部を熱ロールで混練
した後、この混練物に対して50重量部のエポキシ
樹脂球体を添加し、混練した。さらに6重量部の
ジクミルパーオキシドを添加した後、炉中におい
て180℃で30分間の架橋処理を行つた。これを小
片に切断後、冷凍ジエツトミルで微粉砕処理を試
みた結果、粒径100μm以下を95%以上の高収率
で得ることができた。エポキシ球体の平均粒径が
50μmと非常に微細であつたが、相当の高充填比
率であつたにもかかわらず、混練性は非常に良
く、特に問題はなかつた。次に、粉砕物をエポキ
シ球体と共にエチレン・プロプレンゴム中に分散
して可撓性のあるPTC抵抗体組成物を得た。こ
の組成物の表面状態は肉眼では非常に滑らかで、
緻密であつた。
実施例 2
低密度ポリエチレン50重量部に対し、フアーネ
ス系カーボンブラツク50重量部を熱ロールで分散
した後、この混練物100重量部に対して100重量部
のガラス球体を添加し、分散した。さらに、ジク
ミルパーオキサイド5重量部添加した後、炉中に
おいて180℃で30分間の架橋処理を行つた。これ
を粗粉砕後、エチレン・プロピレンゴムと共に高
剪断力の下で熱ロール混練を行つた結果、粗粉砕
物は自己崩壊し、非常に均一で緻密な抵抗体組成
物が得られた。光学顕微鏡でその表面状態を観測
した結果、平均粒径30μmのガラス球体はそのま
ま残つているが、架橋物の塊は見出されなかつ
た。このことは、ガラス球体が超微粉砕を補助す
る効果があるものと推定される。
ス系カーボンブラツク50重量部を熱ロールで分散
した後、この混練物100重量部に対して100重量部
のガラス球体を添加し、分散した。さらに、ジク
ミルパーオキサイド5重量部添加した後、炉中に
おいて180℃で30分間の架橋処理を行つた。これ
を粗粉砕後、エチレン・プロピレンゴムと共に高
剪断力の下で熱ロール混練を行つた結果、粗粉砕
物は自己崩壊し、非常に均一で緻密な抵抗体組成
物が得られた。光学顕微鏡でその表面状態を観測
した結果、平均粒径30μmのガラス球体はそのま
ま残つているが、架橋物の塊は見出されなかつ
た。このことは、ガラス球体が超微粉砕を補助す
る効果があるものと推定される。
以上、実施例に示した以外にも様々な材料組合
せが考えられるが、高流動性添加粒子としては、
メラミンやキシレン等の熱硬化性樹脂、チフツ化
エチレンやポリアミド等の熱可塑性樹脂、アルミ
ナ等のセラミツク、熱膨張性樹脂等の材料が用い
られ、形状としては、球形に限らず、表面積の小
さい略救形や平板状でも使用可であるし、潤滑性
のあるチフツ化エチレン等では形状の定まらない
粉砕粉末でも使用可能である。粒度としては、極
端に微細であると混練性が低下するが、このよう
な場合でも添加しただけの効果が一応得られる。
また、粒度が粗大であると、抵抗体の緻密性に問
題が生じるが、混練時に粗大であつても、粉砕後
に微細になる場合や、粒径をスペーサとして他の
目的に用いるような場合はこの限りではない。
せが考えられるが、高流動性添加粒子としては、
メラミンやキシレン等の熱硬化性樹脂、チフツ化
エチレンやポリアミド等の熱可塑性樹脂、アルミ
ナ等のセラミツク、熱膨張性樹脂等の材料が用い
られ、形状としては、球形に限らず、表面積の小
さい略救形や平板状でも使用可であるし、潤滑性
のあるチフツ化エチレン等では形状の定まらない
粉砕粉末でも使用可能である。粒度としては、極
端に微細であると混練性が低下するが、このよう
な場合でも添加しただけの効果が一応得られる。
また、粒度が粗大であると、抵抗体の緻密性に問
題が生じるが、混練時に粗大であつても、粉砕後
に微細になる場合や、粒径をスペーサとして他の
目的に用いるような場合はこの限りではない。
発明の効果
以上述べてきたように、本発明は、結晶性高分
子中に導電性微粉末を分散した材料を架橋処理し
た後に粉砕し、それを他の高分子中に分散する方
式の特性面の良さに着目するものであり、その唯
一、かつ、最大の短所であつた粉砕方法を解決す
ることにより、これまでは量産規模ではなし得な
かつた架橋度の高い架橋物の微粉砕を実現可能と
するものである。その結果、抵抗値の再現性と安
定性に優れたPTC抵抗体を量的に生産する道を
開くことができ、その波及効果も相当大きいもの
と考えられる。
子中に導電性微粉末を分散した材料を架橋処理し
た後に粉砕し、それを他の高分子中に分散する方
式の特性面の良さに着目するものであり、その唯
一、かつ、最大の短所であつた粉砕方法を解決す
ることにより、これまでは量産規模ではなし得な
かつた架橋度の高い架橋物の微粉砕を実現可能と
するものである。その結果、抵抗値の再現性と安
定性に優れたPTC抵抗体を量的に生産する道を
開くことができ、その波及効果も相当大きいもの
と考えられる。
Claims (1)
- 1 結晶性高分子中に導電性微粉末と混練時高流
動性添加粒子を分散させた組織を架橋処理した後
に粉砕し、他の高分子中に分散してなる正の抵抗
温度係数を有する抵抗体組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26665084A JPS61144001A (ja) | 1984-12-18 | 1984-12-18 | 抵抗体組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26665084A JPS61144001A (ja) | 1984-12-18 | 1984-12-18 | 抵抗体組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61144001A JPS61144001A (ja) | 1986-07-01 |
JPH0422321B2 true JPH0422321B2 (ja) | 1992-04-16 |
Family
ID=17433778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26665084A Granted JPS61144001A (ja) | 1984-12-18 | 1984-12-18 | 抵抗体組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61144001A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63146402A (ja) * | 1986-12-10 | 1988-06-18 | 松下電器産業株式会社 | 正抵抗温度係数抵抗体 |
JPH0821486B2 (ja) * | 1987-01-23 | 1996-03-04 | 日本メクトロン株式会社 | Ptc組成物の製造法 |
JPH0217609A (ja) * | 1988-07-06 | 1990-01-22 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 正抵抗温度係数発熱体 |
JP2686559B2 (ja) * | 1989-10-18 | 1997-12-08 | 禮男 森 | 自己温度制御特性をもつ複合質感温素子 |
JP2668426B2 (ja) * | 1988-12-09 | 1997-10-27 | 禮男 森 | 自己温度制御特性をもつ有機質感温素子及びその製造法 |
-
1984
- 1984-12-18 JP JP26665084A patent/JPS61144001A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61144001A (ja) | 1986-07-01 |
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