JPH04223154A - 密封包装用容器の熱封緘蓋材 - Google Patents

密封包装用容器の熱封緘蓋材

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JPH04223154A
JPH04223154A JP40705090A JP40705090A JPH04223154A JP H04223154 A JPH04223154 A JP H04223154A JP 40705090 A JP40705090 A JP 40705090A JP 40705090 A JP40705090 A JP 40705090A JP H04223154 A JPH04223154 A JP H04223154A
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JP
Japan
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heat
sensitive adhesive
weight
acid
parts
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP40705090A
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English (en)
Inventor
Jiyuugo Gotou
後藤 銃吾
Naotake Tamaki
玉木 尚武
Hiroichi Takenaka
博一 竹中
Eizo Isoyama
礒山 永三
Yutaka Kato
豊 加藤
Hideo Kawai
英夫 河合
Ryota Chikasawa
近沢 亮太
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Altemira Co Ltd
Original Assignee
Showa Aluminum Corp
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばガラス、金属
、セラミックまたは陶器等によりつくられた密封包装用
容器に好適に用いられる熱封緘蓋材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、粉体、液体および粘性体の食品を
びん等のガラス容器に密封包装するには、食品を充填後
、容器の口部に金属製キャップをかしめ止め、あるいは
金属製もしくは合成樹脂製ねじキャップをねじ止め、あ
るいはまた王冠を被せ止めることにより密封していた。 また従来、蓋材に感熱接着剤を被覆しておき、この蓋材
をガラス容器の口部にヒ―トシ―ルにより接着すること
も行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
キャップや王冠は開封が比較的難しく、かつコストが高
くつくという問題があった。また蓋材に被覆した感熱接
着剤をガラス容器の口部にヒ―トシ―ルにより接着する
場合には、容器内容物が例えば粉ミルク、インスタント
コーヒー等の粉末であれば、容器口部と蓋材間の接着部
の接着力の低下は無いが、内容物が例えば酒、ジュース
、ジャム等の液体もしくは粘性体であるような場合には
、保管中に容器口部と蓋材間の熱封緘接着部に水やジャ
ムが入り込んで、接着力が著しく低下し、ひどいときに
は蓋材が剥離してしまうという問題があった。
【0004】また従来、ガラス容器の口部に金属塩、シ
ランカップリング剤等をアンカーコート層とし、この層
にさらに熱接着性樹脂をコートする方法も既に知られて
いる(例えば特公昭61−9181号公報参照)が、こ
のような従来法によれば、開封時に容器の口部に蓋材の
樹脂の一部が残り、外観が損なわれる場合があるし、容
器の口部に予め熱可塑性樹脂を被覆するため、それだけ
工程が増え、容器の生産性が悪く、コスト高になるとい
う問題があった。
【0005】ところで従来、エチレン―酢酸ビニル共重
合体(以下、EVAと略称する)に、ロジン類を含有し
てなる感熱接着剤層を備えた熱封緘蓋材は、既に公知で
ある(例えば実公昭63−28137号公報参照)。
【0006】この従来の熱封緘蓋材は、主としてプラス
チック、ワックスコート紙、ポリエチレンコート紙等か
らなるびん等の小型容器の封緘に使用された場合に、す
ぐれた密封性と耐水性を発揮するものであるが、ガラス
容器の口部のようなポーラスでかつ親水性を有する被着
面に対しては接着性が著しく劣り、このような従来の熱
封緘蓋材は、ガラス容器の口部のシールに使用すること
ができないものであった。
【0007】この発明の目的は、上記の従来技術の問題
を解決し、ガラス容器等の口部のようなポーラスでかつ
親水性を有する被着面に対しても良好な接着性を有して
おり、しかも内容物が例えば酒、ジュース、ジャム等の
液体もしくは粘性体であるような場合にも、接着界面へ
の水の侵入を有効に阻止することができ、水環境下にお
いて接着力の低下が少なく、従って耐水性が大幅に増大
し、良好な接着状態を長期間維持することができて、す
ぐれた密封性を有しており、しかも適度の力で容易に開
封することができる、耐水接着性とイージーピール性の
両機能を備えた密封包装用容器の熱封緘蓋材を提供しよ
うとするにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、まず、この発明の第1発明による密
封包装用容器の熱封緘蓋材は、金属箔の片面に、エチレ
ン―酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物または(および
)その酸変性体を主成分とする感熱接着性樹脂55〜9
9重量部と、ロジン類1〜45重量部と、高級脂肪酸0
.1〜30重量部とを含有する感熱接着剤層が設けられ
ていることを特徴とするものである。
【0009】つぎに、この発明の第2発明による密封包
装用容器の熱封緘蓋材は、金属箔の片面に、エチレン―
酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物または(および)そ
の酸変性体を主成分とする感熱接着性樹脂55〜99重
量部と、ロジン類1〜45重量部とを含有する感熱接着
剤層が設けられ、この感熱接着剤層の表面に高級脂肪酸
が0.01〜10μmの厚さでコーティングされている
ことを特徴とするものである。
【0010】上記金属箔は、通常アルミニウム箔を使用
するが、その他の金属箔であってもよい。アルミニウム
箔の場合は、その厚さは5〜200μm、好ましくは2
0〜60μmである。熱封緘蓋材の基材として金属箔を
使用すると、バリヤー性にすぐれていて、デザート類や
調理済み食品等の内容物の保存を長期間有効に果すこと
ができる。
【0011】上記感熱接着剤層の構成成分のうち、まず
エチレン―酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物(以下、
HEVAと略称する)または(および)その酸変性体(
以下、HEVA−Cと略称する)について説明する。
【0012】これらの成分を製造するさいの原料となる
エチレン―酢酸ビニル共重合体(EVA)としては、酢
酸ビニル含量が10〜55重量%のものを使用するが、
さらに好ましくは25〜45重量%のものを使用する。 このような酢酸ビニル含量のEVAは、高圧法などの公
知の製造法によって製造され、通常、そのメルトインデ
ックス(g/10分、ASTM1238−65Tによる
、以下同じ)は、0.1〜500、好ましくは1〜30
0である。このようなEVA原料を、ついでケン化反応
に付すことにより、EVAの部分ケン化物(HEVA)
が得られる。
【0013】ここで、EVAのケン化度は、通常10〜
98%、好ましくは20〜80%、さらに好ましくは3
0〜70%である。ケン化反応は、従来公知の方法で行
なえば良く、例えばメタノール、エタノールなどの低沸
点アルコールと、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
ナトリウムメチラートなどのアルカリとからなる系で行
なうものである。
【0014】ついで、このようなエチレン―酢酸ビニル
共重合体の部分ケン化物(HEVA)を用いて、カルボ
キシル基を有する酸変性体(HEVA−C)が得られる
。HEVAを酸変性する方法としては、グラフト反応を
利用する方法と、エステル化反応を利用する方法とがあ
る。
【0015】まずグラフト反応を利用する場合は、HE
VAに不飽和カルボン酸を反応させる。このような不飽
和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、イタコン酸などのような不飽和モノカ
ルボン酸、マレイン酸などのような不飽和ジカルボン酸
(またはその無水物)を挙げることができるが、アクリ
ル酸が通常用いられる。
【0016】グラフト反応は、例えば過酸化ベンゾイル
、過酸化ラウロイル、α,α´−アゾビスイソブチロニ
トリルなどのラジカル開始剤を用いて通常の反応条件下
に行なえばよい。
【0017】不飽和カルボン酸はHEVA重量に対して
0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜5重量%の割
合で使用する。このような反応により得られたカルボキ
シル基を有する変性樹脂は、通常、その酸価が0.5〜
120、好ましくは3〜50である。
【0018】また、エステル化反応を利用する場合には
、HEVAにジカルボン酸無水物を、通常の反応条件下
で反応させる。このようなジカルボン酸無水物としては
、例えば無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタール
酸、無水ヘキサヒドロフタール酸などを挙げることがで
きる。ジカルボン酸無水物の使用量は、HEVAおよび
その酸変性体(HEVA−C)中の水酸基の2〜60モ
ル%、好ましくは10〜50モル%をエステル化するに
必要な量である。このようなエステル化反応によって得
られたカルボキシル基を有する変性樹脂は、通常、その
酸価が4〜200、好ましくは20〜150である。
【0019】上記エチレン―酢酸ビニル共重合体の部分
ケン化物(HEVA)およびその酸変性体(HEVA−
C)は、単独で、あるいは2種以上混合して使用される
ものである。またこれらHEVA)およびHEVA−C
のうちでは、特にHEVA−Cが好適に用いられる。
【0020】つぎに上記ロジン類について説明する。
【0021】一般にロジン類は、アビエチン酸を主成分
とする熱可塑性樹脂であって、これにはガムロジン、ウ
ッドロジンおよびトール油ロジンなどがある。
【0022】さらに本発明に用いられるロジン類として
は、例えばつぎのようなものがあげられる。
【0023】変性ロジン:水添ロジン(ジヒドロアビエ
チン酸、テトラヒドロアビエチン酸)。
【0024】不均化ロジン。
【0025】不均化水添ロジン。
【0026】重合ロジン(一部重合ロジンを含む)。
【0027】ロジンエステル:ロジンのアルキルエステ
ル、ロジンのグリコールエステル、ロジンのグリセリン
エステル、ロジンのペンタエリスリトールエステル。
【0028】変性ロジンエステル:変性ロジンのアルキ
ルエステル、変性ロジンのグリコールエステル、変性ロ
ジンのグリセリンエステル、変性ロジンのペンタエリス
リトールエステル。
【0029】二塩基酸変性ロジン:マレイン酸または無
水マレイン酸変性ロジン。
【0030】二塩基酸変性ロジンエステル:マレイン酸
または無水マレイン酸変性ロジンのアルキルエステル、
グリコールエステル、グリセリンエステル、ペンタエリ
スリトールエステル。
【0031】上記ロジン類は、単独で、または2種以上
混合して使用されるものである。
【0032】上記感熱接着剤層には、HEVAまたは(
および)HEVA−Cを主成分とする感熱接着性樹脂5
5〜99重量部、好ましくは60〜97重量部と、ロジ
ン類1〜45重量部、好ましくは3〜40重量部とを含
有する樹脂が用いられる。
【0033】ここで、HEVAまたは(および)HEV
A−Cが99重量部を越え、かつロジン類が1重量部未
満であるときは、ロジン類の量が少なすぎて、熱封緘接
合部に十分な耐水性が付与されず、水環境下において接
着性が低下するので、好ましくない。
【0034】また逆に、HEVAまたは(および)HE
VA−Cが55重量部未満、かつロジン類が45重量部
を越えるときは、ロジン類の量が多すぎるため、いわゆ
るブロッキングが生じるので、好ましくない。
【0035】なお、感熱接着性樹脂には、いわゆるブロ
ッキングを防止するために、場合によっては上記の樹脂
以外の熱可塑性樹脂をブレンドしてもよい。
【0036】このような熱可塑性樹脂としては、ポリエ
チレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン―ア
クリル酸共重合体、エチレン―アクリル酸エステル共重
合体、アイオノマーなどあり、特にアイオノマーが好適
に用いられる。
【0037】これらの熱可塑性樹脂の添加量は、HEV
Aまたは(および)HEVA−Cの量の50重量%未満
にすることが必要である。
【0038】また上記感熱接着剤には、その他テルペン
樹脂、石油樹脂(脂肪族、芳香族、脂環族)等の粘着付
与剤を適量使用してもよい。
【0039】また上記高級脂肪酸としては、例えばつぎ
のものを使用する。
【0040】すなわち、不飽和および飽和高級脂肪酸で
あって、ジカルボン酸を含む。またオキシ脂肪酸(主と
してC12以上)も含まれる。
【0041】高級脂肪酸:ラウリン酸、ステアリン酸、
オレイン酸、エルカ酸など。
【0042】高級脂肪酸は、2種類以上混合して使用し
てもよい。
【0043】上記第1発明において、金属箔の片面に、
高級脂肪酸を含む感熱接着剤層が設けられることにより
、密封包装用容器の口部と熱接着すべき面に、高級脂肪
酸が存在せしめられる場合には、感熱接着剤層は、感熱
接着性樹脂55〜99重量部、好ましくは60〜97重
量部と、ロジン類1〜45重量部、好ましくは3〜40
重量部と、高級脂肪酸0.1〜30重量部と、好ましく
は1〜10重量部とを含有するものである。
【0044】また上記第2発明において、金属箔の片面
に、感熱接着性樹脂55〜99重量部、好ましくは60
〜97重量部と、ロジン類1〜45重量部、好ましくは
3〜40重量部とを含有する感熱接着剤層が設けられ、
この感熱接着剤層の表面に高級脂肪酸がコーティングさ
れることにより、密封包装用容器の口部と熱接着すべき
面に、高級脂肪酸が存在せしめられる場合には、高級脂
肪酸のコーティング層の厚みは0.01〜10μm、好
ましくは0.01〜5μmとする。
【0045】上記第1および第2発明において、高級脂
肪酸の含有量が1重量部未満であるとき、および高級脂
肪酸のコーティング層の厚みが0.01μm未満である
ときには、いずれも高級脂肪酸の量が少なすぎて、熱封
緘接合部に十分な耐水性が付与されず、水環境下におい
て接着性が低下するので、好ましくない。
【0046】また逆に、高級脂肪酸の含有量が30重量
部を越えるとき、あるいは高級脂肪酸コーティング層の
厚みが10μmを越えるときは、高級脂肪酸は元来接着
性を有するものではないので、感熱接着剤層本来の接着
性が低下し、あるいは高級脂肪酸コーティング層を介し
ての感熱接着剤層と密封包装用容器との接着力が低下し
てしまうため、好ましくない。
【0047】なお、上記第1発明において、蓋材の金属
箔の片面に高級脂肪酸を含む感熱接着剤層を設けた場合
には、感熱接着剤層の表面に高級脂肪酸がブリードされ
て、表面側に拡散され濃縮された状態となる。この場合
、高級脂肪酸は、密封包装容器の口部に熱封緘すべき面
に、すなわち感熱接着剤層の表面に、1%以上存在させ
るようにするのが好ましい。
【0048】また上記第2発明において、蓋材の金属箔
の片面に設けられた感熱接着剤層の表面に高級脂肪酸を
コーティングする場合には、密封包装用容器の口部と熱
接着すべき面に、高級脂肪酸が100%存在せしめられ
るものであり、従ってコーテイング層の厚みすなわち熱
封緘すべき面に存在させる高級脂肪酸の量を調整するの
が、上記第1発明の場合に比べて容易である。
【0049】金属箔の片面に感熱接着剤層を設けるには
、上記のような高級脂肪酸を含むまたは含まない感熱接
着剤を予めフィルム状に加工しておき、このフィルムを
金属箔の片面に例えばポリエステル・イソシアネート系
2液反応型接着剤等の接着剤を介して接合するか、また
は金属箔の片面に押出機を用いて感熱接着剤の溶融物を
押し出すことにより、これを直接接合するようにすれば
よい。感熱接着剤層の厚さは通常20〜100μmであ
る。
【0050】また、感熱接着剤層の表面に高級脂肪酸を
コーティングする場合は、例えばハケ塗りあるいはロー
ルコーター等により行なえばよい。
【0051】さらに上記感熱接着剤層には、低温シール
性を確保するために、かつプレスによる打抜き加工のさ
いブロッキングを防止するために、無機化合物を充填す
るのが好ましい。
【0052】ここで、無機化合物としては、例えばマグ
ネシウム、カルシウム、アルミニウム、チタンおよびケ
イ素の酸化物、水酸化物、炭酸塩並びに硫酸塩、あるい
はタルク、クレー、長石粉、マイカ、バライトなどがあ
げられるが、特にカルシウムの炭酸塩、タルクを使用す
るのが好ましい。これらの無機化合物の平均粒径は0.
1〜50μm、好ましくは0.5〜30μmである。
【0053】感熱接着剤層に無機化合物が含まれる場合
は、上記熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記無機
化合物が30重量部以下、通常0.1〜20重量部、好
ましくは1〜10重量部混合される。
【0054】なお、必要に応じて、感熱接着剤層と金属
箔との間にポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂フィ
ルムを介在させてもよい。これによりヒートシール時の
クッション性が向上するとともに、ドレッシングやマス
タード等の内容物による金属箔の腐食を防止することが
できる。
【0055】また、金属箔の他面には通常必要な印刷が
施され、さらにこれの表面に防食コート層が設けられる
【0056】金属箔と感熱接着剤層とよりなる蓋材はガ
ラス製容器の口部を被う形状および大きさに連続的に打
抜き成形される。
【0057】この発明による熱封緘蓋材によって密封せ
られる密封包装用容器は、例えばガラス、金属、セラミ
ックまたは陶器によりつくられたものである。
【0058】第1図〜第3図は、この発明による蓋材の
具体例を示すものである。まず第1図に示す蓋材は、ア
ルミニウム箔(1) の片面に、高級脂肪酸を含む感熱
接着剤層(2) が接着剤層(3) を介して設けられ
、ガラス容器等の密封包装用容器の口部(10)と熱接
着すべき面に、高級脂肪酸が存在せしめられているもの
である。アルミニウム箔(1) の他面には、防食コー
ト層(4) が施されている。
【0059】また第2図に示す蓋材は、アルミニウム箔
(1) の片面に、感熱接着剤層(2) が接着剤層(
3) を介して設けられ、この感熱接着剤層(2) の
表面に高級脂肪酸のコーティング層(5) が施される
ことにより、ガラス容器の口部(10)と熱接着すべき
面に、高級脂肪酸が存在せしめられているものである。 アルミニウム箔(1)  の他面には、同様に防食コー
ト層(4) が施されている。
【0060】さらに第3図に示す蓋材は、第1図の蓋材
の構成とほぼ同様であるが、内容物によるアルミニウム
箔(1) の腐食を防止するためにアルミニウム箔(1
) の片面に例えばポリエチレンフィルムよりなる中間
層(7) が設けられ、この中間層(7) に接着剤層
(3) を介して高級脂肪酸を含む感熱接着剤層(2)
 が設けられ、またアルミニウム箔(1) の他面に印
刷層(6) が設けられ、さらにその表面に防食コート
層(4) が設けられているものである。
【0061】この発明の熱封緘蓋材によれば、感熱接着
剤にロジン類が含まれることにより、ポーラスなガラス
表面を充分に覆うことができる。
【0062】また、感熱接着剤に高級脂肪酸が含まれる
、ないしはコーティングされることにより、水環境下に
おいて、接着力の低下が少なく、良好な接着状態を長期
間維持することができる。
【0063】この発明の熱封緘蓋材によれば、ポーラス
なガラス表面を感熱接着剤が隙間なく充分に覆うことが
でき、またガラス容器の口部と熱接着すべき面に高級脂
肪酸が存在せしめられているから、接着界面における水
のヌレが低下し、接着界面への水の侵入を阻止し得ると
ともに、熱封緘樹脂の吸水性が抑制され、感熱接着剤の
接着部の耐水性が大巾に増大するものである。
【0064】
【実施例】つぎに、この発明の実施例を、比較例と共に
説明する。
【0065】実施例1〜9 第1図に示すように、片面に防食コート層(4)を有す
る厚さ50μmのアルミニウム箔(1) の他面に、感
熱接着性樹脂に各種配合量のロジン類と高級脂肪酸を混
合した厚さ50μmの感熱接着剤フィルムよりなる感熱
接着剤層(2) を接着剤層(3)を介して接合し、各
種蓋材をつくった。
【0066】ここで、感熱接着性樹脂としては、酢酸ビ
ニル含有量33%のエチレンー酢酸ビニル共重合体の部
分ケン化物(HEVA、ケン化度50モル%)にアクリ
ル酸をグラフト重合することによって得られた変性体(
HEVA−C、登録商標デュミラン、武田薬品工業株式
会社製)に、平均粒径約1μmの炭酸カルシウム5重量
%を均一に分散混合したものを使用した。
【0067】またロジン類として二塩基酸変性ロジンエ
ステル(商品名ルイゾール28、理化ハーキュレス株式
会社製)を、高級脂肪酸としてステアリン酸をそれぞれ
使用した。
【0068】このようにして得られた各種蓋材を打抜き
プレスによりガラス容器の口部(10)に対応する所定
の形状および大きさに打ち抜いた。
【0069】ついで、ガラス容器に40℃の水を充填し
、この容器の口部に上記蓋材を温度200℃および圧力
160kgf/個の条件下に2秒間加熱、加圧し、熱封
緘によりこれらの蓋材をガラス容器の口部(10)に直
接接合して容器を密封した。
【0070】そして、熱封緘直後の蓋材の剥離強度と、
密封ガラス容器を40℃で30日間倒立状態に放置した
後の蓋材の剥離強度とをそれぞれ測定し、下表に示した
【0071】実施例10〜14 これらの実施例においては、第2図に示すように、片面
に防食コート層(4)を有する厚さ50μmのアルミニ
ウム箔(1) の他面に、上記実施例1〜9と同じ感熱
接着性樹脂とロジン類を下表に示す所定の割合で混合し
た厚さ50μmの感熱接着剤フィルムよりなる感熱接着
剤層(2) を接着剤層(3)を介して接合したのち、
予め溶剤に稀釈したステアリン酸溶液を感熱接着剤層(
2) の表面に塗布し、60℃で5分間乾燥させること
により、各種の厚みを有するステアリン酸コーティング
層(5) を形成し、各種蓋材をつくった。
【0072】実施例15〜17 これらの実施例においては、高級脂肪酸をオレイン酸に
代えて実施例1〜9と同様に行なった。感熱接着性樹脂
に対するロジン類の配合量は下表に示すように一定とし
、オレイン酸の配合量を種々変化させた。
【0073】実施例18と19 これらの実施例においては、高級脂肪酸をオレイン酸に
代えて実施例10〜14と同様に行なった。感熱接着性
樹脂に対するロジン類の配合量は下表に示すように一定
とし、オレイン酸コーティング層(5) の厚みを変化
させた。
【0074】実施例20〜22 これらの実施例においては、ロジン類として二塩基酸変
性ロジンエステル(商品名ルイゾール28、理化ハーキ
ュレス株式会社製)と不均化水添ロジン(商品名KR−
610荒川化学工業株式会社製)を使用する他は、実施
例1〜9と同様に行なった。感熱接着性樹脂に対するロ
ジン類の配合量は下表に示すように一定とし、ステアリ
ン酸の配合量を種々変化させた。
【0075】実施例23と24 これらの実施例においては、ロジン類として実施例20
〜22と同じ二塩基酸変性ロジンエステルと不均化水添
ロジンを使用するが、感熱接着剤層(2) の表面に、
下表に示す厚みを有するステアリン酸コーティング層(
5) を形成した。
【0076】実施例25〜27 これらの実施例においては、感熱接着性樹脂として、酢
酸ビニル含有量33%のエチレンー酢酸ビニル共重合体
の部分ケン化物(HEVA、ケン化度50モル%、登録
商標デュミラン、武田薬品工業株式会社製)に、平均粒
径約1μmの炭酸カルシウム5重量%を均一に分散混合
したものを使用する他は、実施例1〜9と同様に行なっ
た。感熱接着性樹脂とロジン類の配合量を種々変化させ
、ステアリン酸の配合量は下表に示すように一定とした
【0077】実施例28 この実施例においては、感熱接着性樹脂として、上記実
施例1〜9と同じ感熱接着性樹脂と上記実施例25〜2
7と同じエチレンー酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物
(HEVA)を使用するが、感熱接着剤層(2) の表
面に、下表に示す厚みを有するステアリン酸コーティン
グ層(5) を形成した。
【0078】実施例29 この実施例においては、感熱接着性樹脂として、上記実
施例25〜27と同じエチレンー酢酸ビニル共重合体の
部分ケン化物(HEVA)を使用するとともに、ロジン
類として実施例20〜22と同じ二塩基酸変性ロジンエ
ステルと不均化水添ロジンを使用した。これらの熱接着
性樹脂、ロジン類およびステアリン酸の配合量は下表に
示した。
【0079】実施例30 この実施例においては、上記実施例29と同じ感熱接着
性樹脂とロジン類を使用するが、感熱接着剤層(2) 
の表面に、下表に示す厚みを有するステアリン酸コーテ
ィング層(5) を形成した。
【0080】なお、上記実施例10〜30において得ら
れた蓋材について密封包装試験を実施例1〜9の場合と
同様に行ない、得られた結果を下表にあわせて示した。
【0081】比較例1と2 比較のために、アルミニウム箔(1) の片面に接着剤
層(3) を介して上記実施例1〜9の場合と同じエチ
レンー酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物にアクリル酸
をグラフト重合することによって得られた変性体(HE
VA−C)のフィルムよりなる感熱接着剤層(2) を
接合した蓋材をつくった(比較例1)。
【0082】また、アルミニウム箔(1) の片面に接
着剤層(3) を介して上記実施例25〜27の場合と
同じエチレンー酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物(H
EVA)のフィルムよりなる感熱接着剤層(2) を接
合した蓋材をつくった(比較例2)。
【0083】これらの蓋材について密封包装試験を実施
例1〜9の場合と同様に行ない、得られた結果を下表に
あわせて示した。
【0084】
【表1】
【0085】上記表から明らかなように、この発明の蓋
材によれば、ガラス容器の口部(10)と熱接着すべき
かつロジン類を含む感熱接着剤層(2) の表面に高級
脂肪酸が含有もしくはコーティングにより存在せしめら
れているので、水を封入したガラス容器を倒立状態で長
時間保存した後にも蓋材の接着力が低下せず、耐水性が
良好で、密封性がきわめてすぐれている。
【0086】これに対し、ロジン類を含まずかつ表面に
高級脂肪酸が存在せしめられていない感熱接着剤を用い
た比較例の蓋材によれば、ガラス容器を倒立状態で長時
間保存すると、蓋材が剥れてしまい、耐水性に劣るもの
であった。
【0087】
【発明の効果】この発明の第1発明による密封包装用容
器の熱封緘蓋材は、上述のように、金属箔の片面に、エ
チレン―酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物または(お
よび)その酸変性体を主成分とする感熱接着性樹脂55
〜99重量部と、ロジン類1〜45重量部と、高級脂肪
酸0.1〜30重量部とを含有する感熱接着剤層が設け
られているものであり、また、この発明の第2発明によ
る密封包装用容器の熱封緘蓋材は、金属箔の片面に、上
記感熱接着性樹脂55〜99重量部と、ロジン類1〜4
5重量部とを含有する感熱接着剤層が設けられ、この感
熱接着剤層の表面に高級脂肪酸が0.01〜10μmの
厚さでコーティングされているものであり、いずれの場
合にも、この発明の蓋材によれば、ガラス容器の口部と
熱接着すべきかつロジン類を含む感熱接着剤層の表面に
高級脂肪酸が含有もしくはコーティングにより存在せし
められているから、ガラス容器等の口部のようなポーラ
スでかつ親水性を有する被着面に対しても良好な接着性
を有している。そして内容物が例えば酒、ジュース、ジ
ャム等の液体もしくは粘性体であるような場合にも、接
着界面への水の侵入を有効に阻止することができ、水環
境下において接着力の低下が少なく、従って耐水性が大
幅に増大し、良好な接着状態を長期間維持することがで
きて、すぐれた密封性を有するとともに、適度の力で容
易に開封することができ、非常に便利である。
【0088】またこの発明の熱封緘蓋材によれば、従来
のように食品を充填後、容器の口部に金属製キャップを
かしめ止めたり、あるいは金属製または合成樹脂製ねじ
キャップをねじ止めたり、王冠を被せ止めたりしないの
で、開封が容易であるとともに、キャップや王冠を使用
しないだけ密封包装用容器のシールコストが安くつく。
【0089】そのうえ、開封時に容器口部に樹脂が残る
ようなことがなく、従って開封後の容器口部の外観がき
れいであるし、比較的低い温度でヒートシールすること
ができるため、充填シール装置の設備費、運転費が安く
つき、充填およびシールの作業性が向上するという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は本発明品の具体例を示す部分拡大断面
図である。
【図2】第2図はいま1つの具体例を示す部分拡大断面
図である。
【図3】第3図はさらにいま1つの具体例を示す部分拡
大断面図である。
【符号の説明】
1      アルミニウム箔 2      感熱接着剤層 3      接着剤層 4      防食コート層 5      高級脂肪酸コーティング層7     
 中間樹脂層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属箔の片面に、エチレン―酢酸ビニル共
    重合体の部分ケン化物または(および)その酸変性体を
    主成分とする感熱接着性樹脂55〜99重量部と、ロジ
    ン類1〜45重量部と、高級脂肪酸0.1〜30重量部
    とを含有する感熱接着剤層が設けられている、密封包装
    用容器の熱封緘蓋材。
  2. 【請求項2】金属箔の片面に、エチレン―酢酸ビニル共
    重合体の部分ケン化物または(および)その酸変性体を
    主成分とする感熱接着性樹脂55〜99重量部と、ロジ
    ン類1〜45重量部とを含有する感熱接着剤層が設けら
    れ、この感熱接着剤層の表面に高級脂肪酸が0.01〜
    10μmの厚さでコーティングされている、密封包装用
    容器の熱封緘蓋材。
JP40705090A 1990-12-26 1990-12-26 密封包装用容器の熱封緘蓋材 Withdrawn JPH04223154A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012126784A (ja) * 2010-12-14 2012-07-05 Tosoh Corp シーラント用接着剤及び易剥離性フィルム
CN109401681A (zh) * 2018-10-08 2019-03-01 东莞市冠力胶业有限公司 一种环保胶黏剂及其制备方法和在板材中的应用

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