JP2916646B2 - 密封包装用容器の熱封緘蓋材 - Google Patents

密封包装用容器の熱封緘蓋材

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、例えばガラス、金属、セラミックまたは
陶器等によりつくられた密封包装用容器に好適に用いら
れる熱封緘蓋材に関する。
従来の技術 従来、粉体、液体および粘性体の食品をびん等のガラ
ス容器に密封包装するには、食品を充填後、容器の口部
に金属製キャップをかしめ止め、あるいは金属製もしく
は合成樹脂製ねじキャップをねじ止め、あるいはまた王
冠を被せ止めることにより密封していた。また従来、蓋
材に感熱接着性樹脂を被覆しておき、この蓋材をガラス
容器の口部にヒートシールにより接着することも行われ
ていた。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記のキャップや王冠は開封が比較的
難しく、かつコストが高くつくという問題があった。ま
た蓋材に被覆した感熱接着性樹脂をガラス容器の口部に
ヒートシールにより接着する場合には、容器内容物が例
えば粉ミルク、インスタントコーヒー等の粉末であれ
ば、容器口部と蓋材間の接着部の接着力の低下は無い
が、内容物が例えば酒、ジュース、ジャム等の液体もし
くは粘性体であるような場合には、保管中に容器口部と
蓋材間の熱封緘接着部に水やジャムが入り込んで、接着
力が著しく低下し、ひどいときには蓋材が剥離してしま
うという問題があった。
また従来、ガラス容器の口部に金属塩、シランカップ
リング剤等をアンカーコート層とし、この層にさらに熱
接着性樹脂をコートする方法も既に知られている(例え
ば特公昭61−9181号公報参照)が、このような従来法に
よれば、開封時に容器の口部に蓋材の樹脂の一部が残
り、外観が損なわれる場合があるし、容器の口部に予め
熱可塑性樹脂を被覆するため、それだけ工程が増え、容
器の生産性が悪く、コスト高になるという問題があっ
た。
ところで従来、エチレン−酢酸ビニル共重合体(以
下、EVAと略称する)に、ロジン類を含有してなる感熱
接着剤層を備えた熱封緘蓋材は、既に公知である(例え
ば実公昭63−28137号公報参照)。
この従来の熱封緘蓋材は、主としてプラスチック、ワ
ックスコート紙、ポリエチレンコート紙等からなるびん
等の小型容器の封緘に使用された場合に、すぐれた密封
性と耐水性を発揮するものであるが、ガラス容器の口部
のようなポーラスでかつ親水性を有する被着面に対して
は接着性が著しく劣り、このような従来の熱封緘蓋材
は、ガラス容器の口部のシールに使用することができな
いものであった。
この発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、
ガラス容器等の口部のようなポーラスでかつ親水性を有
する被着面に対しても良好な接着性を有しており、しか
も内容物が例えば酒、ジュース、ジャム等の液体もしく
は粘性体であるような場合にも、接着界面への水の侵入
を有効に阻止することができ、水環境下において接着力
の低下が少なく、従って耐水性が大幅に増大し、良好な
接着状態を長期間維持することができて、すぐれた密封
性を有しており、しかも適度の力で容易に開封すること
ができる、密封包装用容器の熱封緘蓋材を提供しようと
するにある。
課題を解決するための手段 上記の目的を達成するために、この発明による密封包
装用容器の熱封緘蓋材は、金属箔の片面に、エチレン−
酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物(以下、HEVAと略称
する)または(および)その酸変性体(以下、HEVA−C
と略称する)を主成分とする感熱接着性樹脂55〜99重量
部と、ロジン類1〜45重量部とを含有する感熱接着剤層
が設けられていることを特徴とするものである。
上記金属箔は、通常アルミニウム箔を使用するが、そ
の他の金属箔であってもよい。アルミニウム箔の場合
は、その厚さは5〜200μm、好ましくは20〜60μmで
ある。熱封緘材の基材として金属箔を使用すると、バリ
ヤー性にすぐれていて、デザート類や調理済み食品等の
内容物の保存を長期間有効に果すことができる。
上記感熱接着剤層の構成成分のうち、まずエチレン−
酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物または(および)そ
の酸変性体について説明する。
これらの成分を製造するさいの原料となるエチレン−
酢酸ビニル共重合体(EVA)としては、酢酸ビニル含量
が10〜55重量%のものを使用するが、さらに好ましくは
25〜45重量%のものを使用する。このような酢酸ビニル
含量のEVAは、高圧法などの公知の製造法によって製造
され、通常、そのメルトインデックス(g/10分、ASTM12
38−65Tによる、以下同じ)は、0.1〜500、好ましくは
1〜300である。このようなEVA原料を、ついでケン化反
応に付すことにより、EVAの部分ケン化物(HEVA)が得
られる。
ここで、EVAのケン化度は通常10〜98%、好ましくは2
0〜80%、さらに好ましくは30〜70%である。ケン化反
応は、従来公知の方法で行なえば良く、例えばメタノー
ル、エタノールなどの低沸点アルコールと、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラートなどの
アルカリとからなる系で行なうものである。
ついで、このようなエチレン−酢酸ビニル共重合体の
部分ケン化物(HEVA)を用いて、カルボキシル基を有す
る酸変性体(HEVA−C)が得られる。HEVAを酸変性する
方法としては、グラフト反応を利用する方法と、エステ
ル化反応を利用する方法とがある。
まずグラフト反応を利用する場合は、HEVAに不飽和カ
ルボン酸を反応させる。このような不飽和カルボン酸と
しては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、イタコン酸などのような不飽和モノカルボン酸、マ
レイン酸などのような不飽和ジカルボン酸(またはその
無水物)を挙げることができるが、アクリル酸が通常用
いられる。
グラフト反応は、例えば過酸化ベンゾイル、過酸化ラ
ウロイル、α,α′−アゾビスイソブチロニトリルなど
のラジカル開始剤を用いて通常の反応条件下に行なえば
よい。
不飽和カルボン酸はHEVA重量に対して0.1〜15重量
%、好ましくは0.5〜5重量%の割合で使用する。この
ような反応により得られたカルボキシル基を有する変性
樹脂は、通常、その酸価が0.5〜120、好ましくは3〜50
である。
また、エステル化反応を利用する場合には、HEVAにジ
カルボン酸無水物を、通常の反応条件下で反応させる。
このようなジカルボン酸無水物としては、例えば無水マ
レイン酸、無水コハク酸、無水フタール酸、無水ヘキサ
ヒドロフタール酸などを挙げることができる。ジカルボ
ン酸無水物の使用量は、HEVA中の水酸基の5〜60モル
%、好ましくは10〜50モル%をエステル化するに必要な
量である。このようなエステル化反応によって得られた
カルボキシル基を有する変性樹脂は、通常、その酸価が
10〜200、好ましくは20〜150である。
上記エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物
(HEVA)およびその酸変性体(HEVA−C)は、単独で、
あるいは2種以上混合して使用されるものである。また
これらHEVA)およびHEVA−Cのうちでは、特にHEVA−C
が好適に用いられる。
つぎに上記ロジン類について説明する。
一般にロジン類は、アビエチン酸を主成分とする熱可
塑性樹脂であって、これにはガムロジン、ウッドロジン
およびトール油ロジンなどがある。
さらに本発明に用いられるロジン類としては、例えば
つぎのようなものがあげられる。
変性ロジン: 水添ロジン(ジヒドロアビエチン酸、テトラヒドロア
ビエチン酸)。
不均化ロジン。
不均化水添ロジン。
重合ロジン(一部重合ロジンを含む)。
ロジンエステル: ロジンのアルキルエステル、ロジンのグリコールエス
テル、ロジンのグリセリンエステル、ロジンのペンタエ
リスリトールエステル。
変性ロジンエステル: 変性ロジンのアルキルエステル、変性ロジンのグリコ
ールエステル、変性ロジンのグリセリンエステル、変性
ロジンのペンタエリスリトールエステル。
二塩基酸変性ロジン: マレイン酸または無水マレイン酸変性ロジン。
二塩基酸変性ロジンエステル: マレイン酸または無水マレイン酸変性ロジンのアルキ
ルエステル、グリコールエステル、グリセリンエステ
ル、ペンタエリスリトールエステル。
上記ロジン類は、単独で、あるいは2種以上混合して
使用されるものである。
上記感熱接着剤層には、HEVAまたは(および)HEVA−
Cを主成分とする感熱接着性樹脂55〜99重量部、好まし
くは80〜97重量部と、ロジン類1〜45重量部、好ましく
は3〜20重量部とを含有する樹脂が用いられる。
ここで、HEVAまたは(および)HEVA−Cが99重量部を
越え、かつロジン類が1重量部未満であるときは、ロジ
ン類の量が少なすぎて、熱封緘接合部に十分な耐水性が
付与されず、水環境下において接着性が低下するので、
好ましくない。
また逆に、HEVAまたは(および)HEVA−Cが55重量部
未満、かつロジン類が45重量部を越えるときは、ロジン
類の量が多すぎるため、いわゆるブロッキングが生じる
ので、好ましくない。
なお、感熱接着性樹脂には、いわゆるブロッキングを
防止するために、場合によっては上記の樹脂以外の熱可
塑性樹脂をブレンドしてもよい。
このような熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共
重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイ
オノマーなどあり、特にアイオノマーが好適に用いられ
る。
これらの熱可塑性樹脂の添加量は、HEVAまたは(およ
び)HEVA−Cの量の50重量%未満にすることが必要であ
る。
また上記感熱接着剤には、その他テルペン樹脂、石油
樹脂(脂肪族、芳香族、脂環族)等の粘着付与剤を適量
使用してもよい。
さらに上記感熱接着剤層には、低温シール性を確保す
るために、かつプレスによる打抜き加工のさいブロッキ
ングを防止するために、無機化合物を充填するのが好ま
しい。
ここで、無機化合物としては、例えばマグネシウム、
カルシウム、アルミニウム、チタンおよびケイ素の酸化
物、水酸化物、炭酸塩並びに硫酸塩、あるいはタルク、
クレー、長石粉、マイカ、バライトなどがあげられる
が、特にカルシウムの炭酸塩、タルクを使用するのが好
ましい。これらの無機化合物の平均粒径は0.1〜50μ
m、好ましくは0.5〜30μmである。
感熱接着剤層に無機化合物が含まれる場合は、上記熱
可塑性樹脂100重量部に対して、上記無機化合物が30重
量部以下、通常0.1〜20重量部、好ましくは1〜10重量
部混合される。
また上記感熱接着剤層には、必要により、ステアリン
酸アミド、パルミチン酸アミド、オレイン酸アミド、エ
ルカ酸アミド、メチレンビスステアロアミド、エチレン
ビスステアロアミド等の脂肪酸アミドよりなる撥水剤、
あるいは安定剤、着色剤等を混合しても良い。
なお、金属箔の片面に感熱接着剤層を設けるには、上
記のような感熱接着剤を予めフィルム状に加工してお
き、このフィルムを金属箔の片面に接着剤を介して接合
するか、または金属箔の片面に押出機を用いて感熱接着
剤の層を設けるようにすればよい。
上記感熱接着剤層の厚みは、通常5〜300μm、好ま
しくは20〜100μmである。
なお、金属箔の他面には通常必要な印刷が施され、さ
らにこれの表面に防食コート層が設けられる。
また必要に応じて、感熱接着剤層と金属箔との間にポ
リエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー等の樹脂よ
りなる中間層を介在させてもよい。これによりヒートシ
ール時のクッション性が向上するとともに、ドレッシン
グやマスタード等の内容物による金属箔の腐食を防止す
ることができる。
金属箔の片面に、感熱接着剤層と、クッション性を有
する樹脂よりなる中間層を設けるには、感熱接着剤およ
びクッション性を有する樹脂の各フィルムを、金属箔の
片面に接着剤を介して順次接合するか、または金属箔の
片面に押出しラミネートによりこれら両層を設けるよう
にすればよい。
なお、この発明によるHEVAまたは(および)HEVA−C
と、ロジン類とを含有してなる感熱接着剤層を備えた熱
封緘蓋材は、ガラス製容器の口部を被う形状および大き
さに連続的に打抜き成形される。
この発明による熱封緘蓋材によって密封せられる密封
包装用容器は、とくに限定はないが、例えばガラス、金
属、セラミックまたは陶器等の無機質材料によりつくら
れたものを好適に使用することができる。
第1図と第2図は、この発明による熱封緘蓋材の具体
例を示すものである。まず第1図に示す蓋材は、アルミ
ニウム箔(1)の片面に、HEVAまたは(および)HEVA−
Cと、ロジン類とを含有してなる感熱接着剤層(2)が
接着剤層(3)を介して設けられているものである。ア
ルミニウム箔(1)の他面には、防食コート層(4)が
施されている。
第2図に示す蓋材は、第1図の蓋材の構成とほゞ同様
であるが、内容物によるアルミニウム箔(1)の腐食を
防止するためにアルミニウム箔(1)の片面にポリエチ
レンフィルムよりなる中間層(6)が設けられ、この中
間層(6)に接着剤層(3)を介して上記感熱接着剤層
(2)が設けられ、またアルミニウム箔(1)の他面に
印刷層(5)が設けられ、さらにその表面に防食コート
層(4)が設けられているものである。
この発明の熱封緘蓋材によれば、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体の部分ケン化物(HEVA)または(および)そ
の酸変性体(HEVA−C)に対して、ロジン類を所定の割
合で添加混練してなる感熱接着剤層(2)が金属箔
(1)の片面に設けられているから、蓋材の感熱接着剤
層(2)とガラス容器(10)の口部表面との接着力が非
常に強固であり、接着界面への水の侵入を有効に阻止す
ることができ、水環境下において接着力の低下が少な
く、従って耐水性が大幅に増大し、密封性にすぐれてい
るものである。そのうえ蓋材は、適度の力で容易に開封
することができるものである。
実 施 例 つぎに、この発明の実施例を、比較例と共に説明す
る。
実施例1〜7 第1図に示すように、片面に防食コート層(4)を有
する厚さ50μmのアルミニウム箔(1)の他面に、酢酸
ビニル含有量33%のエチレン−酢酸ビニル共重合体の部
分ケン化物(HEVA、ケン化度50モル%)にアクリル酸を
グラフト重合することによって得られた変性体(HEVA−
C)であってかつ平均粒径約1μmの炭酸カルシウム5
重量%とエチレンビスステアロアミド0.05重量%とを均
一に分散混練した感熱接着剤樹脂(登録商標デュミラ
ン、武田薬品工業株式会社製)に、二塩基酸変性ロジン
エステル(商品名ペンタリン255、理化ハーキュレス株
式会社製)を、下表に示す所定の割合で添加混練するこ
とにより得られた感熱接着剤フィルムよりなる厚さ50μ
mの感熱接着剤層(2)を、接着剤層(3)を介してド
ライラミネートにより設けて、蓋材(実施例1〜6)を
つくった。
また上記の場合と同じ感熱接着性樹脂および二塩基酸
変性ロジンエステルに、さらに不均化水添ロジン(商品
名KR−610荒川化学工業株式会社製)を、下表に示す所
定の割合で添加混練することにより得られた感熱接着剤
フィルムよりなる感熱接着剤層(2)を、アルミニウム
箔(1)の片面に接着剤層(3)を介してドライラミネ
ートにより設けて、蓋材(実施例7)をつくった。
このようにして得られた各種蓋材を打抜きプレスによ
りガラス容器の口部(10)に対応する所定の形状および
大きさに打ち抜いた。
ついで、ガラス容器に40℃の水を充填し、この容器の
口部に、上記蓋材を温度200℃および圧力50kgf/cm2の条
件下に2秒間加熱、加圧し、熱封緘によりこれらの蓋材
をガラス容器の口部(10)に直接接合して容器を密封し
た。
そして、熱封緘直後の蓋材の剥離強度と、密封ガラス
容器を40℃で30日間倒立状態に放置した後の蓋材の剥離
強度とをそれぞれ測定し、下表に示した。
実施例8〜11 第1図に示すように、片面に防食コート層(4)を有
する厚さ50μmのアルミニウム箔(1)の他面に、酢酸
ビニル含有量33%のエチレン−酢酸ビニル共重合体の部
分ケン化物(HEVA、ケン化度50モル%)であってかつ平
均粒径約1μmの炭酸カルシウム5重量%とエチレンビ
スステアロアミド0.05重量%とを均一に分散混練した感
熱接着性樹脂に、二塩基酸変性ロジンエステル(商品名
ペンタリン255、理化ハーキュレス株式会社製)を、下
表に示す所定の割合で添加混練することにより得られた
感熱接着剤のフィルムよりなる厚さ50μmの感熱接着剤
層(2)を、接着剤層(3)を介してドライラミネート
により設けて、蓋材(実施例8〜10)をつくった。
また上記の場合と同じ感熱接着性樹脂および二塩基酸
変性ロジンエステルに、さらに不均化水添ロジン(商品
名KR−610荒川化学工業株式会社製)を、下表に示す所
定の割合で添加混練することにより得られた感熱接着剤
のフィルムよりなる感熱接着剤層(2)を、アルミニウ
ム箔(1)の片面に接着剤層(3)を介してドライラミ
ネートにより設けて、蓋材(実施例11)をつくった。
このようにして得られた蓋材について密封包装試験を
実施例1の場合と同様に行ない、得られた結果を下表に
あわせて示した。
比較例1〜3 比較のために、それぞれアルミニウム箔(1)の片面
に、ロジン類を全く含まないエチレン−酢酸ビニル共重
合体の部分ケン化物にアクリル酸をグラフト重合するこ
とによって得られた変性体(HEVA−C)(比較例1)、
エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物(HEVA、
ケン化度50モル%)(比較例2)、並びにエチレン−酢
酸ビニル共重合体(EVA)(比較例3)であって、かつ
平均粒径約1μmの炭酸カルシウム5重量%とエチレン
ビスステアロアミド0.05重量%とを均一に分散混練した
感熱接着剤のフィルムよりなる感熱接着剤層(2)を、
接着剤層(3)を介してドライラミネートにより設け
て、蓋材(比較例1〜3)をつくった。
これらの蓋材について密封包装試験を実施例1の場合
と同様に行ない、得られた結果を下表にあわせて示し
た。
上記表から明らかなように、この発明の熱封緘蓋材に
よれば、ガラス容器の口部表面に対する接着力が非常に
すぐれており、水を封入したガラス容器を倒立状態で長
時間保存した後にも蓋材の接着力が低下せず、耐水性が
良好で、密封性がすぐれている。
これに対し、ロジン類を使用しない感熱接着剤を用い
た比較例の蓋材によれば、ガラス容器を倒立状態で長時
間保存すると、蓋材が剥れてしまい、耐水性に劣るもの
であった。
発明の効果 この発明による密封包装用容器の熱封緘蓋材は、上述
のように、金属箔の片面に、エチレン−酢酸ビニル共重
合体の部分ケン化物または(および)その酸変性体を主
成分とする感熱接着性樹脂55〜99重量部と、ロジン類1
〜45重量部とを含有する感熱接着剤層が設けられている
もので、ガラス容器等の口部のようなポーラスでかつ親
水性を有する被着面に対しても良好な接着性を有してお
り、しかも内容物が例えば酒、ジュース、ジャム等の液
体もしくは粘性体であるような場合にも、接着界面への
水の侵入を有効に阻止することができ、水環境下におい
て接着力の低下が少なく、従って耐水性が大幅に増大
し、良好な接着状態を長期間維持することができて、す
ぐれた密封性を有しており、しかも適度の力で容易に開
封することができ、非常に便利である。
またこの発明の熱封緘蓋材によれば、従来のように食
品を充填後、容器の口部に金属製キャップをかしめ止め
たり、あるいは金属製もしくは合成樹脂製ねじキャップ
をねじ止めたり、王冠を被せ止めたりしないので、開封
が容易であるとともに、キャップや王冠を使用しないだ
け密封包装用容器のシールコストが安くつく。
そのうえ、開封時に容器口部に樹脂が残るようなこと
がなく、従って開封後の容器口部の外観がきれいである
し、比較的低い温度でヒートシールすることができるた
め、充填シール装置の設備費、運転費が安くつき、充填
およびシールの作業性が向上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明品の具体例を示す部分拡大断面図、第2
図はいま1つの具体例を示す部分拡大断面図である。 (1)……アルミニウム箔、(2)……感熱接着剤層、
(3)……接着剤層、(4)……防食コート層、(5)
……印刷層、(6)……中間樹脂層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 礒山 永三 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和ア ルミニウム株式会社内 (72)発明者 鍛治 雅幸 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和ア ルミニウム株式会社内 (72)発明者 近沢 亮太 大阪府堺市海山町6丁224番地 昭和ア ルミニウム株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 15/08 B65D 53/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属箔の片面に、エチレン−酢酸ビニル共
    重合体の部分ケン化物または(および)その酸変性体を
    主成分とする感熱接着性樹脂55〜99重量部と、ロジン類
    1〜45重量部とを含有する感熱接着剤層が設けられてい
    る、密封包装用容器の熱封緘蓋材。
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