JPH0219261A - 密封包装用容器 - Google Patents

密封包装用容器

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Publication number
JPH0219261A
JPH0219261A JP63164556A JP16455688A JPH0219261A JP H0219261 A JPH0219261 A JP H0219261A JP 63164556 A JP63164556 A JP 63164556A JP 16455688 A JP16455688 A JP 16455688A JP H0219261 A JPH0219261 A JP H0219261A
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JP
Japan
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water repellent
heat sealing
heat
water
container
Prior art date
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Pending
Application number
JP63164556A
Other languages
English (en)
Inventor
Eizo Isoyama
礒山 永三
Hiroichi Takenaka
博一 竹中
Masayuki Kaji
鍛治 雅幸
Ryota Chikasawa
近沢 亮太
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Altemira Co Ltd
Original Assignee
Showa Aluminum Corp
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Publication date
Application filed by Showa Aluminum Corp filed Critical Showa Aluminum Corp
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Publication of JPH0219261A publication Critical patent/JPH0219261A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、密封包装用容器に関する。
従来の技術 従来、粉体、液体および粘性体の食品をびん等のガラス
容器に密封包装するには、食品を充填後、容器の口部に
金属製キャップをかしめ止め、あるいは金属製もしくは
合成樹脂製ねじキャップをねじ止め、あるいはまた王冠
を被せ止めることにより密封していた。また従来、熱接
着性樹脂を積層した金属箔よりなる蓋材をガラス容器の
口部にヒートシールにより接着することも行なわれてい
た。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記のキャップや王冠は開封が比較的難
しく、かつコストが高くつくという問題があった。また
金属箔に積層した熱接着性樹脂をガラス容器の口部にヒ
ートシールにより接着する場合には、容器内容物が例え
ば粉ミルク、インスタントコーヒー等の粉末であれば、
容器口部と蓋材間の接着部の接召力の低下は無いが、内
容物が例えば酒、ジュース、ジャム等の液体もしくは粘
性体であるような場合には、保管中に容器口部と蓋材間
の熱封緘接着部に水が侵入して、接着力が著しく低下し
、ひどいときには蓋材が剥離してしまうという問題があ
った。
また従来、ガラス容器の口部に熱接着性樹脂を被覆し、
これに蓋材をヒートシールにより密着させることも行な
われているが(例えば特公昭61−9181号公報参照
)、この場合、とくにガラス容器の口部表面はポーラス
(多孔質)で、比較的極性が弱く、接着性が悪いことか
ら、熱接着性樹脂として、近年エチレン−酢酸ビニル共
重合体ケン化物のカルボキシル変性体を使用することが
開発された(例えば特開昭60刊78042号公報参照
)。このような熱接着性樹脂は短時間でかつ比較的低い
温度での熱接着性にすぐれているものであるが、これを
ガラス容器の口部に波頂した場合には、口部表面は上記
のように接着性が悪いうえに親水性を有しているため、
いわゆるヌレの現象によって水が付着しやすく、熱封緘
後、接着部へ水が侵入すると、接着性が著しく低下し、
蓋材が接着界面より簡単に剥がれてしまうという問題が
あった。
この発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決し、密
封包装用容器がガラス容器等のポーラスでかつ親水性の
口部表面を有するものであって、しかも内容物が例えば
酒、ジュース、ジャム等の液体もしくは粘性体である場
合にも、熱封緘接着部への水の侵入を確実に阻止し得る
とともに、熱封緘樹脂の吸水性が抑制され、熱封緘接着
部の耐水性が大幅に増大して、水環境下における接着性
の低下が少なく、良好な接着性を長期間維持することが
でき、密封性に非常にすぐれている、密封包装用容器を
提供しようとするにある。
課題を解決するための手段 上記の目的を達成するために、この発明による密封包装
用容器は、蓋材と熱接着すべき面に、撥水剤が存在せし
められていることを特徴とするものである。
ここで、密封包装用容器の、蓋材と熱接着すべき面に撥
水剤を存在せしめるには、次の3通りの場合がある。
(I)  まず第1に、密封包装用容器の口部上面に、
撥水剤を含む熱封緘材層が設けられることにより、蓋材
と熱接芒すべき面に、撥水剤が存在せしめられる場合。
(IN)  第2に、密封包装用容器の口部上面に、熱
封緘材層が設けられ、この熱封緘材層に、撥水剤がコー
ティングされることにより、蓋材と熱接着すべき面に、
撥水剤が存在せしめられる場合。
(III)  第3に、密封包装用容器の口部上面に、
撥水剤が直接コーティングされることにより、熱封緘材
層を有する蓋材と熱接着すべき面に、撥水剤が存在せし
められる場合。
上記において、密封包装用容器は、その容器本体が、ソ
ーダ石灰ガラス等のガラス、金属、セラミックまたは陶
器によりつくられたものである また熱封緘材としては、一般に使用されているすべて熱
封緘材を使用することができる。
具体的には、熱封緘材として、ポリエチレン、エチレン
と酢酸ビニルの共重合体、あるいはエチレンと不飽和カ
ルボン酸との共重合体、またはエチレン−酢酸ビニル共
重合体のケン化物にカルボキシル基含有不飽和化合物を
グラフト重合させてなる変性体、アイ第4ツマ−1水分
散ポリオレフィン、水分散ポリオレフィンと水溶性エポ
キシ樹脂との混合物、ポリエステル、変性ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラール、ポリメタ
クリル酸エステル、およびポリアクリル酸エステルより
なる群の中から選ばれた少なくとも1つの熱可塑性合成
樹脂を使用する。
これらの樹脂のうちでは、ガラス容器のポーラス(多孔
質)でかつ比較的極性が弱い口部表面に対して短時間で
かつ比較的低い温度での熱接着性にすぐれているエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体のケン化物にカルボキシル基含
有不飽和化合物をグラフト重合させてなる変性体(例え
ば特開昭60−178042号公報参照)、およびアイ
オノマー(例えば特公昭81−54587号公報参照)
を使用するのが望ましい。
ここで、前者のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
のカルボキシル変性体は、例えば下記のようなものであ
る。
すなわち、メルトインデックス1〜300g/ 10分
(A S T M 1238−135Tによる)を有し
、かつエチレン含有量50〜97モル%、好ましくは7
0〜92モル%のエチ1ノンー酢酸ビニル共重合体をケ
ン化して、水酸基当量が100〜3000g / 1当
量、好ましくは200〜1000g / 1当量である
ケン化物をつくり、ついでこのケン化物にカルボン酸基
含有不飽和化合物をグラフト重合することにより得られ
たものである。
ここで、カルボン酸基含q不飽和化合物としては、例え
ばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸
およびシトラコン酸などがある。得られたグラフト重合
物すなわちエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のカ
ルボキシル変性体は、全体として酸当J150000g
/ 1当量以下、好ましくは1000〜1.0000g
/ 1当量を有している。
また後者のアイオノマーは、モノオレフィンー不飽和カ
ルボン酸共重合体樹脂ないしその金属塩よりなるもので
ある。
ここで、モノオレフィンー不飽和カルボン酸共重合体樹
脂は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチン
、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプ
テンのようなα−モノオレフィンと、アクリル酸、メタ
アクリル酸、メタアクリル酸、クロトン酸のようなα、
β−不飽和カルボン酸とを共重合させて得られた樹脂を
ベースとするものであり、その代表例としては、エチレ
ン−アクリル酸共重合体樹脂、エチ17ンーメタアクリ
ル酸共重合体樹脂があげられる。このような共重合体樹
脂の分子量は1000〜200000であり、共重合体
樹脂中の不飽和カルボン酸含有量は1〜30重量%、好
ましくは2〜20重量%である。
またモノオレフィンー不飽和カルボン酸共重合体樹脂の
金属塩の例としては、上記共重合体樹脂のカルボキシル
基を、ナトリウム、カリウムのようなアルカリ金属イオ
ンまたは亜鉛、マグネシウムのようなアルカリ土類金属
イオンで中和して得られるイオン架橋樹脂すなわちアイ
オノマー樹脂があげられる。特にエチレン−メタアクリ
ル酸共重合体樹脂の亜鉛塩よりなるアイオノマー樹脂を
使用するのが好ましい。アイオノマー樹脂のカルボン酸
含有量は5〜18%であり、イオン化度は数%〜90%
である。
また上記の熱封緘材にはつぎの無機化合物が含まれてい
てもよい。無機化合物としては、例えばマグネシウム、
カルシウム、アルミニウム、チタンおよびケイ素の酸化
物、水酸化物、炭酸塩並びに硫酸塩、あるいはタルク、
クレー、長石粉、マイカ、パライトなどがあげられるが
、特にカルシウムの炭酸塩、タルクを使用するのが好ま
しい。無機化合物の平均粒径は0.1〜50p5好まし
くは0.5〜30pである。
熱封緘材に無機化合物が含まれる場合は、上記熱可塑性
樹脂100重量部に対して、無機化合物が30重量部以
下、通常o、1−io重量部、好ましくは1〜5重量部
混合される。
また上記撥水剤としては、例えばつぎのちのを使用する
(1)  脂肪酸アミド:ステアリン酸アミド、ビスス
テアリン酸アミド、バルミチン酸アミド、第1ツイン酸
アミド、エシル酸アミドなど。
アルキレンビス脂肪酸アミド:メチレンビスステアロア
ミド、エチレンビスステアロアミ ド。
(11)高級脂肪酸およびその塩、すなわち、不飽和お
よび飽和高級脂肪酸およびその塩で、ジカルボン酸およ
びその塩を含む。またオキシ脂肪酸(主としてCI2以
上)も含まれる。
高級脂肪酸ニラウリル酸、ステアリン酸、オレイン酸、
エルカ酸など。
高級脂肪酸の塩二上記高級脂肪酸のl、Ca SM g
 s Z n SB a s N a sKなどの塩。
(III)食用油ニオリーブ浦、なたね油、ゴマ油、コ
ーン浦など。
食用油には不飽和脂肪酸、トリブリセライト等が含まれ
ている。
(Iv)  脂肪酸エステル 脂肪酸低級アルコールエステル:ブチルステアレートな
ど。
脂肪酸多価アルコールエステル:硬化ヒマシ油など。
脂肪酸ポリグリコールエステル:エチレングリコールモ
ノステアレートなと。
(V)  脂肪アルコール:セチルアルコール、ステア
リルアルコールなど。
(Vり  多価アルコール;ポリグリコール、ポリグリ
セロールなど。
(vil)脂肪酸クロム錯化合物ニステアレートクロミ
ッククロライドなど。
ベルフロロモノカルボン錯化物:ビニルベルフルオル酸
エステル、ベルフルオルオクタン酸の塩化クロムなど。
(vlll)  フッ素化合物:1゜■ジハイドロベル
フルオルオクチルアクリレート、ベルフルオルラウリン
酸(ベルフルオルカルボン酸)、ビニルベルフルオル酸
エステルなど。
(1,X )  シリコーン化合物:メチルハイドロジ
エンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサンなど。
(X)  アルキルエチレン尿素:オクタデシルエチレ
ンウレア。
(xl)  ピリジニウム−脂肪系化合物ニステアリン
酸アミド・メチルピリジニウムクロライドなど。
(xH)  ジルコニウム化合物:酢酸ジルコニウムな
ど。
撥水剤としては、これらの化合物を2種類以上混合して
もよい。
上記(1)の場合、すなわち密封包装容器の口部上面に
、撥水剤を含む熱封緘材層が設けられる場合には、熱封
緘材層の撥水剤含有量は、0.01〜30重量%、好ま
しくは0.03〜5重二%とする。
また上記(n)およびCm)の場合、すなわち密封包装
容器の口部上面に、熱封緘材層が設けられ、この熱封緘
材層に、撥水剤がコーティングされる場合、および同口
部上面に、撥水剤が直接コーティングされる場合には、
撥水剤のコーティング層の厚みは、いずれも0.01〜
304゜好ましくは 0.1〜10切とする。
上記(1)〜(III)の場合において、撥水剤の含有
量が0.01重量%未満であるとき、および撥水剤のコ
ーティング層の厚みが0.0IQ未満であるときには、
いずれも撥水剤の量が少なすぎて、熱封緘接着部に十分
な耐水性が付与されず、水環境下において接着性が低下
するので、好ましくない。
また逆に、撥水剤の含有量が30重量%を越えるとき、
あるいは撥水剤コーティング層の厚みが304を越える
ときは、撥水剤は元来接着性を有するものではないので
、熱封緘材層本来の接着性が低下し、あるいは撥水剤コ
ーティング層を介しての熱封緘接着部の接着力が低下し
てしまうl;め、好ましくない。
なお、上記(I)の密封包装容器の口部上面に、撥水剤
を含む熱封緘材層を設けた場合には、熱封緘材層の表面
に撥水剤がブリードされて、表面側に拡散され濃縮され
た状態となる。この場合、撥水剤は、蓋材に熱封緘すべ
き面に、すなわち熱封緘材層の表面に、1%以上存在さ
せるようにするのが好ましい。。
また上記(n)および(III)の場合、すなわち密封
包装容器の口部上面に設けられた熱封緘材層の表面に、
撥水剤がコーティングされる場合、および同口部上面に
、撥水剤が直接コーティングされる場合には、蓋材と熱
接着すべき面に、撥水剤が100%存在せしめられるも
のであり、従ってコーティング層の厚みすなわち熱封緘
すべき面に存在させる撥水剤の量を調整するのが、上記
(I)の場合に比べて容易である6゜密封包装容器の口
部上面に熱封緘材層を設けるには、上記のような撥水剤
を含むまたは含まない熱封緘材を予めフィルム状に加工
しておき、このフィルムを口部上面に例えばポリニスデ
ル・イソシアネート系2液反応型接着剤等の接着剤を介
して接合するか、または口部上面に熱封緘材の溶融物を
塗布することにより、これを直接接合するようにすれば
よい。熱封緘材層の厚さは通常20〜100IUIであ
る。
また、熱封緘材層の表面に、あるいは密封包装容器の口
部上面に直接撥水剤をコー・ティングする場合は、例え
ばハケ塗りあるいはロールコータ−等により行なえばよ
い。
一方、蓋材は、金属箔の片面に、ポリエチレンメン、ポ
リ酢酸ビニル、ポリプロピレン等の熱可塑性合成樹脂、
あるいは上記熱封緘材層が接着剤を介しまたは介さずに
接合されたものである。
ここで、蓋材の基材である金属箔は、通常アルミニウム
箔を使用するが、その他の金属箔であってもよい。アル
ミニウム箔の場合は、その厚さは5〜200贋、好ま(
7くは20〜80mである。
なお、必要に応じて、熱封緘材層と金属箔との間にポリ
エチレン、ポリプロピレン等の樹脂フィルムを介在させ
てもよい。これによりヒートシール時のクツション性が
向上するとともに、ドレッシングやマスタード等の内容
物による金属箔の腐食を防止することができる。
また金属箔の他面には通常必要な印刷が施され、さらに
これの表面に防食コート層が設けられている。
第1図〜第3図は、この発明をガラス容器に適用した具
体例を示すものである。
まず第1図に示すガラス容器(1)は、口部(la)上
面に、撥水剤を含む熱封緘材層(2)が設けられること
により、蓋材(10)と熱接着すべき面に、撥水剤が存
在せしめられているものである。
一方、蓋材(10)は、アルミニウム箔(11)の片面
に、熱可塑性合成樹脂層(12)が接着剤層(13)を
介して設けられ、アルミニウム箔(11)の他面に防食
コート層(14)が施されているものである。
また第2図に示すガラス容器(1)は、口部(1a)上
面に、熱封緘材層(2)が設けられ、この熱封緘材層(
2)に、撥水剤のコーティング層(3)が設けられるこ
とにより、蓋材(10)と熱接着すべき面に、撥水剤が
存在せしめられているものである。
なお、蓋材(lO)は、第1図の場合と同じ構成を有す
るものである。
さらに第3図に示すガラス容器(1)は、口部(la)
上面に、撥水剤のコーティング層(3)が直接設けられ
ることにより、熱封緘材層(15)を有する蓋材(10
)と熱接着すべき面に、撥水剤が存在せしめられている
ものである。
なお、ガラス容器(1)側には熱封緘材層が設けられて
いないので、蓋材(10)側のアルミニウム箔(11)
の片面に、熱封緘材層(15)が接着剤層(13)を介
して設けられ、他面に、防食コート層(14)が施され
ている。
この発明のガラス容器等の密封包装用容器(1)によれ
ば、蓋材(10)と熱接着すべき面に、撥水剤が存在せ
しめられているため、水環境下において接着性の低下が
少なく、良好な接着性を長期間維持することができて、
密封性にすぐれているものであるが、これはつぎのよう
な理由によるものと考えられる。
すなわち、例えばガラス容器の密封包装のために使用さ
れる熱封緘材には、ガラス容器の口部上面がポーラスで
、比較的極性が弱く、接着性が悪いことから、−OH基
および一〇〇〇H基等の官能基を多く含む樹脂、例えば
モノオレフィンに−OH基あるいは−COOH基を導入
したエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のカルボキ
シル変性体、およびアイオノマー系樹脂等が用いられて
、接着性の向上が図られているが、このような樹脂を用
いても、熱封緘の処理時間が非常に短いため、熱封緘樹
脂中の官能基がガラス容器の口部上面のガラス成分と作
用して水素結合を形成するに至らず、該樹脂はガラス表
面に主としてファンデルワールス力により接着している
ものと考えられる。とくに熱封緘直後は、熱封緘樹脂の
分子セグメントが熱運動して、その配向が乱れており、
従って水素結合は生じに<<、主としてファンデルワー
ルス力により接着している。そして、熱封緘後、経時的
に、上記官能基がガラス表面に徐々に配列し、ガラス表
面のシラノール基と水素結合を形成し、接着性は次第に
増大する。
ところが、ガラス容器の内容物が液体または粘性体であ
ると、容器口部のガラス表面は親水性であるため水分子
のヌレが生じ易く、水分子の多分子層が形成されるため
、熱封緘接む部のファンデルワールス力が弱められ、か
つ水素結合も切られて、接着性が著しく低下する。
これに対し、この発明によれば、ガラス容器等密封包装
用容器(1)の、蓋材(10)と熱接着すべき而に撥水
剤が存在せしめられているから、接着界面における水の
ヌレが低下し、接着界面への水の侵入を阻止し得るとと
もに、熱封緘樹脂の吸水性が抑制され、熱封緘材の接着
部の耐水性が大幅に増大するものである。
なお、図示は省略したが、上記のように密封包装用容器
(1)側に撥水剤を使用すると同時に、蓋材(lO)の
熱可塑性合成樹脂層(12)あるいは熱封緘材層(15
)に撥水剤を混合したり、またはこれらの層(12) 
(15)の表面に撥水剤のコーティング層を設ける場合
もあり、その場合には、密封包装用容器(1)側の撥水
剤の使用量を少なくすることができ、従って密封包装用
容器(1)側の熱封緘材層(2)の撥水剤の含有量を0
,01重ff1o(。
未満、あるいは撥水剤のコーティング層(3)の厚みを
0.01./J未満とすることもある。
しかし要は、密封包装容器(1)と蓋材(10)との熱
封緘すべき界面に、双方の合計で撥水剤を1%存在以上
させて、熱封緘接着部に十分な耐水性を付与し、水環境
下におりる接着性を向上せしめるようにすると良いもの
である。
実  施  例 つぎに、この発明の実施例を、比較例と共に説明する。
実施例1 第1図に示すように、ガラス容器(1)の口部(1a)
上面に、各種配合量の撥水剤を混合した厚さ501ff
lの熱封緘材フィルムよりなる熱封緘材層(2)を設け
ることにより、各種ガラス容器(1)(試料N11l〜
5)を調整した。
ここで、熱封緘材としては、エチレン−酢酸ビニル共重
合体のケン化物にアクリル酸をグラフト重合することに
よって得られた変性体(登録商標デュミラン、武田薬品
工業株式会社製)に、平均粒径約11Mの炭酸カルシウ
ム5重量%を均一に分散混合したものを使用した。また
撥水剤としてはビスステアリン酸アミドを使用した。
一方、蓋材(lO)は、片面に防食コート層(14)を
有する厚さ501u1のアルミニウム箔(11)の他面
に、ポリエチレンよりなる熱可塑性合成樹脂層(12)
を接着剤層(13)を介して接合したものである。
ついで、上記ガラス容器(1)内に40℃の水を充填し
、この容器(])の0口部1a)に上記蓋材(lO)を
温度200℃および圧力160kgf’/個の条件下に
2秒間加熱、加圧し、熱封緘により蓋材(1o)をガラ
ス容器(1)の口部(la)に接合して容器(1)を密
封した。そして熱封緘直後の蓋材(1o)の剥離強度と
、密封ガラス容器(1)を40’Cで30日間倒立状態
に放置した後の蓋材(10)の剥離強度とをそれぞれ測
定し、下表に示した。
実施例2 この実施例においては、第2図に示すように、ガラス容
器(1)の口部(1a)上面に、特殊アイオノマー、す
なわちモノオレフィンー不飽和カルボン酸共重合体樹脂
の金属塩、商品名「ハイミランl?02J  (三井デ
ュポンポリケミカル社製、メルトインデックス14g/
10分、亜鉛イオンタイプ)のフィルムよりなる厚さ5
0IH1!の熱封緘材層(2)をドライラミネートによ
り設けたのち、撥水剤としてオレイン酸の溶液を熱封緘
材層(2)の表面に塗布し、60℃で5分間乾燥させる
ことにより、各種の厚みを有する撥水剤コーティング層
(3)を形成し、各種ガラス容器(1)(試料Na6〜
11)を調整した。
また蓋材(lO)としては、上記実施例1の場合と同じ
ものを使用した。
これらのガラス容器(1)および蓋材(10)について
密封包装試験を実施例1の場合と同様に行ない、得られ
た結果を下表にあわせて示した。
実施例3 この実施例においては、第3図に示すように、ガラス容
器(1)の口部(la)上面に、溶融したエチレングリ
コールモノステアレートをロールコート法により塗布す
ることにより、厚さ約0.2贋の撥水剤コーティング層
(3)を形成し、ガラス容器(1)(試料No、12)
を調整した。
一方、蓋材(10)として、アルミニウム箔(11)の
片面に、撥水剤を含まない上記実施例1の場合と同じ素
材(デュミラン)よりなる熱封緘材層(15)が接着剤
層(13)を介して設けられ、他面に、防食コート層(
14)が施されたものを使用した。
これらのガラス容器(1)および蓋材り10)について
密封包装試験を実施例1の場合と同様に行ない、得られ
た結果を下表にあわせて示した。
比較例1 比較のために、ガラス容器(1)の口部(la)上面に
、撥水剤を含まない上記実施例1と同素材よりなる熱封
緘材層(2)を設けた。
ついで、このガラス容器(1)および実施例1と同じ蓋
材(lO)について密封包装試験を実施例1の場合と同
様に行ない、得られた結果を下表にあわせて示した。
(以下余白) 上記表から明らかなように、この発明による密封包装用
ガラス容器(1)によれば、蓋材(10)と熱接着すべ
き面に撥水剤が存在せしめられているので、水を封入し
たガラス容器(1)を倒立状態で長時間保存した後にも
熱封緘接着部の接管力が低下せず、耐水性が良好で、密
封性がきわめてずぐれている。
これに対し、撥水剤を使用しない熱封緘材を用いた比較
例1のガラス容器によれば、これを倒立状態で長時間保
存すると、蓋材が剥れてしまい、耐水性に劣るものであ
った。
発明の効果 この発明による密封包装用容器は、上述のように、蓋材
と熱接着すべき面に、撥水剤が存在せしめられているも
のであるから、ガラス容器等の口部のようにポーラスで
かつ親水性を有し、しかも内容物が例えば酒、ジュース
、ジャム等の液体もしくは粘性体であるような場合にも
、撥水剤の存在により、熱封緘接着部における水のヌレ
が低下し、熱封緘接着部への水の侵入を確実に阻止し得
るとともに、熱封緘樹脂の吸水性が抑制され、熱封緘材
の接着部の耐水性が大幅に増大して、水環境下における
接着性の低下が少なく、良好な接着性を長期間維持する
ことができ、密封性に非常にすぐれているという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明品の具体例を示す部分拡大断面図で、蓋
が併せて示されている。第2図はいま1つの具体例を示
す部分拡大断面図、第3図はさらにいま1つの具体例を
示す部分拡大断面図である。 (1)・・・密封包装用容器(ガラス容器) 、(Ia
)・・・口部、(2)・・・熱封緘材層、(3)・・・
撥水剤コーティング層、(io)・・・蓋材、(11)
・・・アルミニウム箔、(12)・・・熱可塑性合成樹
脂層、(15)・・・熱封緘材層。 以  上 特許出願人 昭和アルミニウム株式会社第1図 第2図

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)蓋材と熱接着すべき面に、撥水剤が存在せしめら
    れていることを特徴とする、密封包装用容器。
  2. (2)口部上面に、撥水剤を含む熱封緘材層が設けられ
    ることにより、蓋材と熱接着すべき面に、撥水剤が存在
    せしめられている、請求項1記載の密封包装用容器。
  3. (3)口部上面に、熱封緘材層が設けられ、この熱封緘
    材層に、撥水剤がコーティングされることにより、蓋材
    と熱接着すべき面に、撥水剤が存在せしめられている、
    請求項1記載の密封包装用容器。
  4. (4)口部上面に、撥水剤がコーティングされることに
    より、熱封緘材層を有する蓋材と熱接着すべき面に、撥
    水剤が存在せしめられている、請求項1記載の密封包装
    用容器。
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