JPH04222209A - 過熱蒸気を用いて紡糸セル生産量を増大させたdmac溶液からのpan乾燥紡糸方法 - Google Patents

過熱蒸気を用いて紡糸セル生産量を増大させたdmac溶液からのpan乾燥紡糸方法

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JPH04222209A
JPH04222209A JP2041791A JP2041791A JPH04222209A JP H04222209 A JPH04222209 A JP H04222209A JP 2041791 A JP2041791 A JP 2041791A JP 2041791 A JP2041791 A JP 2041791A JP H04222209 A JPH04222209 A JP H04222209A
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spinning
filament
filaments
pan
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JP2041791A
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Ulrich Reinehr
ウルリツヒ・ライネール
Guenter Tuerk
ギユンター・テユルク
Rolf-Burkhard Hirsch
ロルフ・ブルクハルト・ヒルシユ
Hermann-Josef Jungverdorben
ヘルマン−ヨゼフ・ユングフエルドルベン
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Bayer AG
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    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F6/00Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof
    • D01F6/02Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • D01F6/18Monocomponent artificial filaments or the like of synthetic polymers; Manufacture thereof from homopolymers obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds from polymers of unsaturated nitriles, e.g. polyacrylonitrile, polyvinylidene cyanide
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01DMECHANICAL METHODS OR APPARATUS IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS
    • D01D5/00Formation of filaments, threads, or the like
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】セルガスとして過熱蒸気を用いそして水ま
たは水系調剤でのセル内処理を用いた、時間当たりの紡
糸セル当たり少なくとも20kgのPAN固体の高紡糸
セル生産量でもって、合成重合体を含有するジメチルア
セトアミド溶液を、特に、PAN(共)重合体中85重
量%以上のアクリロニトリルを有するPANフィラメン
トに乾燥紡糸するための方法に関する。
【0002】PAN繊維(85重量%以上のPAN、好
適には92重量%以上のPANを含有する)の通常の乾
燥紡糸において、紡糸溶液(高極性溶媒、例えばジメチ
ルホルムアミドまたはジメチルアセトアミド中)がジェ
ットを通して直立紡糸セル中に紡糸される。該紡糸溶液
を、該ジェットの若干上流で100〜150℃の温度に
加熱する。該セルの壁は150〜220℃に加熱されて
いる。熱空気または不活性ガスが、400℃以下の温度
でフィラメントを通過させてフィラメントの方向もしく
はそれを横切って導入される。このセルガスの酸素含有
量は、フィラメントの変色および高極性紡糸溶媒、例え
ばジメチルホルムアミドまたはジメチルアセトアミドの
分解を防止するためできるだけ低くすべきである。この
紡糸セル中で、大部分の溶媒(例えば、ジメチルアセト
アミド)が蒸発しそして、該セルの低部において、該セ
ルガスと一緒に吸引除去される。200〜2000個の
穴のジェットが、フィラメントの微細さに応じて用いら
れる。均一な表面範囲を有する環状のジェットを用いる
のが好ましい。固化し乾燥したフィラメントが200〜
500m/minの速度で取り出される。この紡糸され
た材料は、水系の紡糸仕上げ剤、或はフィラメント製造
の場合の油系紡糸仕上げ剤を用いて、紡糸セルの下方で
処理され、そしてボビン上に巻き上げられる。上記乾燥
紡糸セルの生産量は、最終的には、ハードウエアの大き
さ、並びに該熱セルガスを通してそして加熱されたセル
の壁からの輻射を通してフィラメントに与えられる熱の
量によって決定される(Ullmanns Enzyc
lopaedie、11巻、329頁、右側のコラム参
照)。
【0003】一般に、PAN繊維は、時間当たりの紡糸
セル当たり約8〜15kgのPAN固体の紡糸セル生産
量でもって乾燥紡糸される。German Ausle
geschrift DE−B−1760 377に、
乾燥紡糸に関して20kg/時以上の紡糸セル生産量が
記載されているのは事実であるが、この引用した方法は
特定の紡糸ヘッドを用いてのみ32kg/時の最大生産
量を生じさせている。この紡糸ヘッド中で、筒状にそし
て同心円状に細分されている紡糸口金の1000個の穴
から染み出る紡糸溶液のジェットが、好適には、紡糸溶
液の別々の加熱そして異なる温度で紡糸口金部分から紡
糸溶液のジェットを排出させることによる異なる温度を
用いて、紡糸口金の中心に向かって内側に向かう「ケン
プ」ガスの流れと、結び付けられる。 これらの高い紡糸セル生産量においては、明らかに、紡
糸口金に近いセルガスに対して異なる流れの状態を作り
出す複雑な紡糸ヘッドによって、そして異なる紡糸溶液
温度によってでのみ、紡糸の欠陥を阻止することが可能
となる。
【0004】紡糸セル生産量OUTSCは、下記のよう
に全線密度LDTOT(dtex)から計算できる:

0005】
【数1】
【0006】全線密度LDTOT(dtex=g/10
,000m)は下記の等式から計算できる:
【0007
【数2】
【0008】ここで、 LDTOT =全線密度(dtex) P      =ポンプ容量(cm3)R      
=回転/分(min−1)C      =紡糸溶液の
濃度(g/cm3)T      =取り出し速度(m
/min)最近、乾燥紡糸方法によるPAN繊維の連続
生産に関する数多くの方法が公知となってきている(例
えば、DE 3 308 657、DE 3 2252
66およびDE 3 630245参照)。
【0009】従って、これらの連続後処理方法に続いて
、乾燥紡糸段階の容量をこれらの新しい後処理段階に適
合させることが非常に望まれており、もしそれを増大さ
せることが可能となれば、即ち特定の紡糸セル生産量を
該後処理方法に適合させることが非常に望まれることと
なった。
【0010】本分野の技術者にとって公知のように、紡
糸セルの生産容量を増大させることは、主に紡糸口金の
穴の数、取り出し速度および通過速度を増すこと、並び
にまたフィラメントに利用される熱の量を増すことで可
能になる。しかしながら、これらのパラメーターをどれ
だけ増大できるかに関して技術的な限界がある。例とし
て、例えば、特定のセルの大きさ(セルの長さおよびセ
ルの直径)が与えられた時、紡糸口金の穴の数、取り出
し速度および紡糸溶液の通過速度は無限には増大させる
ことができない、何故ならば、フィラメントが乾燥でき
なくなりそして癒着するからである。同様に、紡糸セル
中に生じる振動および撹流のため、セルガスの速度をど
れだけ増大できるかにも限界がある。空気がセルガスの
場合、セルガスの温度は400℃より著しく高い温度に
はできない、何故ならば、この空気/DMF混合物は自
動発火可能になりそして爆発性となり、従って安全に関
する危険性を呈するからである。220℃以上のセル表
面温度では、セルの壁の内部表面(爆発領域にある空気
/DMAC混合物を発火させ得る発火源)に接触するP
ANの熱分解を生じさせるからである。更に、周囲の空
気と接触する時のフィラメント上の高温応力は、淡褐色
色合いの問題を生じさせる。更に一層の可能性は、セル
の大きさを増大させ(より長いそしてより広い紡糸セル
)そしてそれによって、より高い紡糸セル生産量に到達
するための特定のガスとエネルギーの供給を増大させる
ことである。しかしこの可能性も同様に自然と限界があ
る。一方、上記乾燥紡糸装置は、人による操作を簡単に
する必要があり、例えば紡糸を再開する場合、紡糸口金
を変換する必要があるか、或は紡糸に関する問題箇所を
補修する必要がある。他方、例えばセルの火災および急
激な燃焼の危険に関する特定の安全基準を守る必要があ
る。これらの考察は、与えられた範囲の条件に依存して
いる紡糸セルの生産能力を増大させることの範囲を示し
ている。
【0011】安全に実施できそして非常に良好な淡褐色
色合い−高紡糸生産量にも拘らず−を有するフィラメン
トを生じさせ、そして紡糸条件下でジメチルアセトアミ
ドの分解も減少させるところの、PAN繊維(ポリマー
中85重量%以上、特に≦92重量%のアクリロニトリ
ル単位を有するホモおよび(好適には)コポリマー)の
ための、そして溶媒としてジメチルアセトアミドを用い
、時間当たりの紡糸セル当たり少なくとも20kgのP
AN固体から成る増大した紡糸セル生産量での、乾燥紡
糸方法を利用できるようにすることが本発明の目的であ
った。
【0012】本出願者の所有する優先未発表のドイツ国
出願P 3 832 871.2およびP 3 926
857.8(内部優先権を用いて出願)には既に、溶媒
としてのジメチルホルムアミドに関する結果を報告して
ある。
【0013】驚くべきことに、上記目的が、セルガス媒
体として過熱蒸気を供給しそして、与えられた紡糸セル
の大きさの範囲内のフィラメントに、PAN固体kg当
たりの加熱されたセルの壁m2当たり少なくとも0.0
9kWhのエネルギーを与えることによって、達成でき
ることを見い出した。この比エネルギー消費量は、供給
したセルガスのエネルギーと、該紡糸セルを加熱するた
めに必要な電気エネルギーとの合計である。両方のエネ
ルギー消費は、相当する装置を電流クリップを用いて切
ることによって、キロワット(kW)で測定できる。該
セルガスエネルギーの測定の場合、測定は、蒸気を加熱
するために用いられる熱交換機の直ぐ下流で行われる。 セルの蒸気の量は、相当する測定用ダイヤフラムを用い
て測定される。該セルの壁の加熱された領域(m2)は
、円形のセルを用いた場合、セルの長さ(m)xセルの
直径(m)xπから、筒状の表面に関する式によって計
算される。PANの固体通過量kg当たりの加熱セル壁
m2当たり0.09kWhから成る明記された比エネル
ギー消費量は、より詳細には、明記された紡糸口金から
の、時間当たりの紡糸セル当たり少なくとも20kgの
PAN固体から成るセル生産量での癒着のない紡糸が可
能であるところの、下方の限界を表している。より低い
比エネルギー供給(表1の実施例番号12および15を
参照)において、紡糸された材料中の欠陥率はかなり増
大している。この紡糸された材料の品質は、100,0
00個のフィラメント当たりの紡糸欠陥の数として測定
した。
【0014】紡糸欠陥の数が100,000個のフィラ
メント当たり10未満の場合、品質が良好であると言え
る。時間当たりの紡糸セル当たり約10kgのPAN固
体の紡糸セル生産量での通常の乾燥紡糸は、空気をセル
ガス媒体として用いた場合、PAN固体kg当たりの加
熱表面m2当たり約0.05kWhの比エネルギー消費
を有している。
【0015】従って、PANフィラメントの過熱におけ
るセルの急激な燃焼および熱分解に関する上記危険が与
えられた時、該紡糸セルの容量を20kgのPAN固体
/時に上昇させるために、このエネルギー供給を単に所
望する程度にまで上昇させることはできない。PAN繊
維の燃焼特性および燃焼メカニズムに関する詳細は、例
えばMelliand Textilberichte
 53(1972)、1395〜1402頁、特に14
00頁、および58(1977)、52〜59、特に5
5頁により詳細に提供されている。従って、PAN繊維
の発火温度は245℃である(Chemiefaser
n/Text.−industrie July 19
72、611頁、右側のコラム:Thermal ch
aracteristics of fibre ma
terials(繊維材料の熱特性)参照)。PAN繊
維はゆっくりと分解し、これによって毒性のある熱分解
生成物を生じる。
【0016】従って、驚くべきことに、上述した理由か
ら最初は技術的に不可能と見えるところの、PANkg
当たり少なくとも0.09kWh/加熱表面m2のより
高い比エネルギー供給にも拘らず、セルガスとして過熱
蒸気を用いるばかりでなく、この熱紡糸セル内、好適に
は下方のセル部分内のフィラメント温度を、水または水
系油含有調剤を施すことによって、フィラメントが該セ
ルを出て大気中の酸素と接触する前の繊維の温度が13
5℃未満、好適には130℃未満であるような程度に冷
却し、そしてセルガスとして過熱され実質的に液滴のな
い蒸気を特定量用いることによって、少なくとも20k
gのPAN固体/時の高紡糸セル能力で乾燥紡糸するこ
とを可能にすることを見い出した。通常、乾燥紡糸PA
Nフィラメントは、紡糸缶中に堆積させられる前には、
該セルの外に出るまで処理されていない。これに関連し
て、R. Kleber:Avivagen und 
Avivierungsmethoden bei C
hemie−Schnittfasern und −
kabeln[人工ステープル繊維およびトウの場合の
紡糸仕上げおよび紡糸仕上げ方法]、Melliand
 Textilberichte 3/1977、18
7〜194頁、特に188頁の上部を参照。フィラメン
トを処理するための適切な装置は、例えばDE 3 5
15 091中により詳細に記載されている。例えば連
続方法において、或はボビン上に巻取るため、より一層
の加工を行うための個々のフィラメントの満足できる粘
着性を確保しながら、該フィラメントを135℃未満の
温度に冷却するために必要な最小量の水分は、PAN固
体を基準にして10.0以上、好適には11〜20重量
%である。より低い水分量を用いた場合、けばだった材
料を生じさせこれは、折り重なりを生じさせる傾向があ
る。(より詳細には表2を参照)。
【0017】上述したように、紡糸した材料の温度が1
35℃以下に下がらない場合、上述したように癒着が観
察される。より高いフィラメント温度は、(空気中に出
た時)引き続く自動発火が生じるか否かに拘らず、強い
黄色化を生じさせる。
【0018】フィラメントの温度は、紡糸セルからフィ
ラメントが出た直後、Heimann GmbH、 W
iesbaden、 FRGからのKT15輻射温度計
を用いて、接触させないで測定した。過熱蒸気を用いた
乾燥紡糸によるPANフィラメントの製造は本技術の状
態(German Auslegeschrift D
E−B−1 012 027)としてずっと以前に述べ
られていたのは事実である。しかしながら、時間当たり
20kgのPAN固体の最小セル能力でPAN繊維を製
造するための技術的作用に関する規則は、この公知の方
法からは引き出すことはできない、何故ならば、この引
用したAuslegeschriftはいかなる実施例
をも含んでいないからである。 また、主要な請求項1の教示による方法を再現すること
ができなかった、何故ならば、束ねる過程で、或はセル
の金属部分と接触して、過熱蒸気雰囲気中の乾燥紡糸P
ANフィラメントは結果として炭化し、そしてフィラメ
ント上に静電電荷を生じさせることが見い出されたため
である。この紡糸された材料に関する欠陥および問題と
なり得る処理は、驚くべきことに、該フィラメントを1
35℃未満の温度、好適には130℃未満の温度に冷却
することによる、フィラメントが大気中の酸素と接触す
る前に該セル内の紡糸された材料に関する請求処理およ
び水分量を用いて、阻止できることをここに見い出した
【0019】DE−A−2 713 456には、親水
性PAN繊維製造のために適切であるが、飽和蒸気(本
発明で記載する請求過熱蒸気ではない)を用いた蒸気紡
糸方法が記載されている。しかしながら、この引用した
方法は、乾燥紡糸における別の通常のダンベル断面を有
するコンパクトな繊維とは異なり、コア−シース構造お
よび円形の断面を有するつや消しの親水性フィラメント
を生じさせる。飽和蒸気を用いる場合、この蒸気は、セ
ル中の低エネルギー条件(低いセルおよび空気の温度)
下で、PAN紡糸溶液からのDMFを受け取るためのセ
ルガスとしてばかりでなく、ポリアクリロニトリルのた
めの凝集剤としても作用する、何故ならば、水はポリア
クリロニトリルのための溶媒ではないからである。フィ
ラメントの外側の表面は、ポリアクリロニトリルの沈澱
の結果としてより高い密度の被覆を形成し、従って、紡
糸溶媒が更に、フィラメントの内側から外側に向けて該
セル中に分散することを非常に困難にする。高濃度に溶
媒を含有するコア−シースのフィラメントは、散水によ
る溶媒の除去が必要である。
【0020】過熱蒸気を与えることによって過熱され続
けている過熱蒸気雰囲気中での紡糸は更に、紡糸セルの
生産容量を増大させるために本発明に従って用いられた
次の利点を有している: a)空気の代わりに過熱蒸気を用いた乾燥紡糸において
、同じセルガス容積に関して、より高いエネルギー供給
が可能である。
【0021】b)紡糸セル中に酸素が存在していない結
果として、より高いセルガスおよびセル壁温度が可能と
なる(例えば、>360℃、好適には≧400℃のセル
ガス温度、≧240℃のセル壁温度、そうでない場合、
>220℃のセル壁温度で既にポリマーに関する発火の
危険性を表す)。
【0022】c)本発明に従う蒸気紡糸方法は、セル当
たりの時間当たり少なくとも20kgのPAN固体から
成る非常に高い紡糸セル生産量にも拘らず、非常に低い
残存溶媒含有量を与える。本発明に従うこのことによっ
て、高生産量にも拘らず非常に低い紡糸欠陥を与える。 反対に、多い穴の数から紡糸された本従来技術の記述に
従う溶媒の豊富なフィラメントは、癒着する傾向が非常
に高い。ここでの蒸気は、空気または窒素または他の不
活性ガスに比べて明らかな優位性を示している。乾燥紡
糸において、該セルガスは一般に、フィラメントと平行
した方向で、紡糸口金の上から導入される。少なくとも
20kgのPAN固体/時の紡糸セル生産量を与えた紡
糸実験で示されたように、紡糸時の欠陥率を100,0
00個のフィラメント当たり10個未満に保持し、これ
らの紡糸セル生産量を得るためには、蒸気の比率を少な
くとも50kg/時とする必要がある(表1の実施例9
を参照)。
【0023】紡糸は一般に、多数の穴を有する口金を通
して、好適には穴が多数の環の中に分配されている環状
の紡糸口金を通して、実施される。
【0024】乾燥紡糸における更に一層の要因は、穴密
度HDである。この穴密度HDは、紡糸口金表面cm2
当たりの穴の数として定義される。この紡糸口金の表面
中の穴と穴との間の距離が小さければ小さいほど、セル
ガス媒体が個々の繊維と接触するのが次第に困難になる
。驚くべきことに、過熱蒸気を用いた場合、10.5/
cm2の穴密度HDを有する穴の開いたダイスを用いた
環状の紡糸口金でさえ優位に用いることができる。通常
、4〜6個の穴/cm2の穴密度HDを有する環状の紡
糸口金が、乾燥紡糸では通例である。
【0025】乾燥紡糸方法の更に好適な具体例において
、ガスはセルの上部中に導入された後、ガス浸透性筒状
の壁を有する筒状のガス分配機を通過させることで入り
口から出口へ繊維に向かって流れる(DE−A−3 4
24 343参照)。セルガスとして空気を用いた適切
な紡糸試験が示すように、約1200個以上の穴を有し
そして6個以上の穴/cm2の穴密度を有する環状の紡
糸口金を用いて>20kg/時にまで紡糸セル生産量を
増大させる試みを行うと、線密度の変動、癒着、並びに
フィラメント中の厚みの変化の形での相当な紡糸上の問
題を生じさせる(共通の範囲を有する特許出願Le A
 25998(P 38 32 872.0)参照)。
【0026】従って、空気の代わりに過熱蒸気(本発明
に従う)を用いた適切な紡糸試験を行うと、全く予想外
に、非常に多数の穴を有し(例えば1638個の穴;実
施例2参照)そして顕著により高い穴密度を有する紡糸
口金から、筒状のガス分配機を用いて紡糸を行っても、
非常に良好な品質でもってセル当たりの時間当たり20
kg以上のPAN固体から成る紡糸セル生産量を生じさ
せることを見い出した。この過熱蒸気をフィラメントの
方向に対して横切る方向でフィラメントに向けると(表
1の実施例13を参照)、満足できる品質を得るには、
40kg/時まで減少させた過熱蒸気で充分であった。 フィラメントに対して横切る形での蒸気の流れは少ない
量の蒸気で充分であるとの事実は、紡糸された材料上の
温度およびDMF含有量の測定を基として以下に実証さ
れるように、横切る流れがフィラメントとの接触を強化
するためである。
【0027】更に、PAN繊維およびフィラメントの蒸
気紡糸においては、使用する過熱蒸気を完全に無水状態
にすることが重要である。水滴は、紡糸工程を阻害しそ
して結果として、紡糸口金の下にあるフィラメントを束
ねるように切断する。例えば、15バールのメイン蒸気
を脱水し、縮小させた後、熱交換機を通し、そして次に
紡糸セルに導入するのみで、該セル中に液滴のない蒸気
が得られる。高紡糸セル生産能力でのこの改良された紡
糸性に加えて、過熱蒸気雰囲気は、通常の乾燥紡糸に比
べての一層の優位点として、紡糸された材料中の相当に
低い溶媒値(ジメチルアセトアミド(DMAC)値)を
与える。時間当たり20kg以上のPAN固体の高い紡
糸セル生産量にも拘らず、紡糸された材料中のDMAC
値は30重量%以下、好適には<20重量%である。同
じ試験装置での紡糸実験過程における紡糸口金近くの温
度を測定することで示されたように、セル蒸気の温度は
、ガス浸透性筒状表面を有する筒状ガス分配機を通して
導入した場合には、該蒸気をフィラメントに対して平行
に導入した時よりも該蒸気をフィラメントに対して横切
るように導入した時のほうが30〜40℃低い。例えば
、実施例1の蒸気に関しては、該紡糸口金の近くでの4
00℃から、DMAC飽和後、フィラメントに対して平
行に導入した場合約170℃、そしてフィラメントに対
して横切るようにして導入した場合135℃に降下する
。この現象に関する可能な一つの説明は、フィラメント
に対して横切って接触させると、フィラメントからのD
MACの除去がより激しくなることである。この理由で
、このセルガス媒体が相当に冷却される。この発見は非
常に重要である、何故ならば、紡糸された材料中の高い
DMAC値は、いわゆるけばだった形で個々のフィラメ
ントの間の癒着を生じさせる傾向にあるからである。 多数の穴から高セル生産量で紡糸する場合、本分野の技
術者にとって公知の如く、より多くの紡糸用溶媒を蒸発
させることが不可避的に必要である。従って、空気の代
わりに蒸気を用いてより激しくDMACを除去すること
により、非常に高い紡糸セル生産量にも拘らず、より低
い欠陥率を有するフィラメントを製造することがここに
可能となる。
【0028】即ち、本発明は特に、ジメチルアセトアミ
ド溶液から、100,000個のフィラメント当たり1
0個未満の紡糸欠陥率を有しそして紡糸された材料中の
DMAC含有量が30重量%未満、好適には20重量%
未満であるPAN固体を、時間当たりの紡糸セル当たり
少なくとも20kgの改良された紡糸セル生産量を得る
ため、 a)環状紡糸口金の穴密度が多くて環状口金面積cm2
当たり10.5個の穴であり、 b)該環状口金中の穴と穴との間の距離が少なくとも2
.8mmであり、 c)セルの壁温度が少なくとも225℃、好適には少な
くとも240℃であり、 d)比エネルギー消費量が、加熱された表面m2当たり
のPAN固体kg当たり少なくとも0.09kWhであ
り、 e)紡糸セル中に導入される過熱蒸気が少なくとも40
0℃の温度を有しそして実際上液滴のない状態で作られ
ており、 f)使用する過熱蒸気の量が、フィラメントに対して横
切って導入されている場合少なくとも40kg/時であ
り、そしてフィラメントに対して平行に導入されている
場合少なくとも50kg/時であり、 g)該フィラメントが紡糸セルを出る前でも、好適には
水または水系油含有紡糸仕上げ剤で、処理され、h)水
分の最小量がPAN固体を基準にして10重量%以上で
あり、該フィラメントがトウの粘着を行う目的のための
束ね段階で湿らされ、そして i)該セルの出口で測定したフィラメントの温度が13
5℃未満、好適には130℃未満である、ことから成る
、セルガスをフィラメントの方向に対して下流の方向に
平行または横切って導入して、多数の穴を有する紡糸口
金から紡糸を生じさせることを特徴とする、セルガス媒
体として蒸気を用いる乾燥紡糸方法によるポリアクリロ
ニトリル繊維の製造方法を提供することにある。
【0029】以下の実施例は、本発明を制限することな
しに本発明を更に説明するものである。全てのパーセン
トは特に明記されていない限り重量である。
【0030】Berger白色度WBは、Hunter
三種フィルター光度計(three−filter p
hotometer)を用いて標準色合い刺激値(st
andard dye stimulus volue
s)X、Y、Zを計量することによって測定した。下記
の定義を適用する: WB =Ry+3(RZ−RX) X  =0.783RX+0.198RZZ  =1.
182RZ
【0031】
【実施例】実施例1   93.6重量%のアクリロニトリル、5.7重量%
のアクリル酸メチルおよび0.7重量%のメタリルスル
ホン酸ナトリウムから成る、K値が83のアクリロニト
リル共重合体を90℃でジメチルアセトアミド中に溶解
して、26.0%濃度の紡糸溶液(溶液の量を基準にし
た固体)を得る。この紡糸溶液を予備加熱機中で135
℃に加熱した後、13個の環(各々が126個の穴を有
する)上に分配されている1638個の穴を有する環状
紡糸口金から紡糸した。最小の穴の間隔は3.2mmで
ある。穴密度HDはcm2当たり8.6個の穴であり、
そして円形の穴の直径は0.2mmである。このフィラ
メントを、該フィラメントの流れ方向と平行に400℃
の過熱蒸気の熱流と接触させた。時間当たり50kgの
過熱蒸気を、セルガスとして紡糸セル中に導入し通過さ
せた。この加熱された紡糸セルの表面積は7.6m2で
あった。紡糸を240℃のセル温度で生じさせた。紡糸
溶液を、1590cm3/minで該セルを通過させた
。該フィラメントを250m/minで取り出し、互い
に向き合っており異なる高さでの2個のY型フォークを
通して、該紡糸セル中に存在している間に束ね(DE−
A−3 424 343)、そして同時に、該フィラメ
ントの水分含有量が固体含有量を基準にして20.5重
量%になるように水で湿らせた。該フィラメントは約1
02℃のフィラメント温度でもって該紡糸セルを出る。 達成された9.5dtexのフィラメント線密度に関す
る紡糸セルの生産量は、時間当たり23.3kgのPA
N固体であった。20回にも渡って測定したこの紡糸さ
れた材料は、100,000個のフィラメント当たり5
個未満の欠陥を有していたが、これには下記の欠陥を算
入した:癒着、並びに太すぎる、および細すぎるフィラ
メント。 該紡糸された材料のDMAC含有量は12.1%であっ
た。Berger白色度は47.7である。該紡糸セル
の入り口の上流にある空気加熱機の下流で測定して、該
セルガスのエネルギー消費量は8.5kWhであり、該
加熱されたセルの壁のエネルギー消費量は測定して8.
8kWhであった。これは、加熱された紡糸セルの表面
m2当たりのPAN固体kg当たり0.097kWhの
比エネルギー消費量に相当する。
【0032】実施例2   実施例1に記述したのと同様にして調製したPAN
紡糸溶液を再び、1638個の穴を有しそして穴密度が
cm2当たり8.6個の穴である環状紡糸口金から紡糸
した。過熱状態で紡糸セル中に導入するが、内から外に
横断するような方向で導入した(このセルガスの分配は
、直径が85mmで長さが95mmのガス浸透性筒状表
面を有する中空のシリンダーを用いて行った)400℃
の熱流と、フィラメントのジェットとを、該紡糸口金の
下で接触させた。該シリンダーの基部は金属板で密封し
て遮断した。セルガスとして時間当たり51kgの過熱
蒸気を用いた。この加熱された紡糸セルの表面積は7.
6m2であった。紡糸を再び240℃のセル温度で生じ
させた。紡糸溶液を、1840cm3/minで該セル
を通過させた。該フィラメントを300m/minで取
り出し、実施例1に記載したのと同様な紡糸セル中で、
該フィラメントの水分含有量が固体含有量を基準にして
15.5重量%になるように、水で湿らせた。該フィラ
メントは約122℃のフィラメント温度でもって該紡糸
セルを出る。得られた9.1dtexのフィラメント線
密度に関する紡糸セルの生産量は、時間当たり27.0
kgのPAN固体であった。この紡糸された材料(20
回測定)は、100,000個のフィラメント当たり1
0個未満の欠陥を有していた。該紡糸された材料のDM
AC含有量は、実施例1に比較してより高い紡糸セル生
産量を与えたにも拘らず、10.9%のみであった。B
erger白色度は51.0であった。該セルガスのエ
ネルギー消費量は再び8.5kWhであり、該加熱され
たセルの壁のエネルギー消費量は測定して13.4kW
hであった。これは、加熱された紡糸セルの表面m2当
たりのPAN固体kg当たり0.107kWhの比エネ
ルギー消費量に相当する。
【0033】下記の表1は更に、実施例1に記述したの
と同じポリアクリロニトリル紡糸溶液および実施例1ま
たは2に記述したのと同じ紡糸装置を用いた紡糸試験を
示す。実施例1および2に比較して変化させたパラメー
ターはこの表から明らかである。
【0034】表1に見られるように、本方法は、幅広い
範囲のフィラメント線密度を生じさせるのに適している
(実施例1,2,5および6を参照)。約10dtex
以下のフィラメント線密度の場合、1000個以上、好
適には1500個以上(約2500個以下)の穴が特に
好ましい。約20dtex以下のフィラメント線密度の
場合、1000個以上(約2000個以下)の穴が好ま
しく、30dtex以上のフィラメント線密度の場合、
>500個(約1500個以下)の穴が好ましい。実施
例4は、例えば30kg以上のPAN固体/時の紡糸セ
ル生産量が困難なしに実施できることを示している。実
施例7は、過剰に穴の間隔を近付けた(2.5mm)時
、低い穴密度にも拘らず、癒着したフィラメントの数が
急激に上昇することを示している(おそらくは、セルガ
スが全てのフィラメントとは接触しなくなるからであろ
う)。実施例8は、充分に大きな穴の間隔を有している
(=2.8mm)が過剰に高い穴密度HD(HD=11
.5)を有している場合同様に、良好な品質のものを生
じさせないことを示している。実施例9の場合、40k
g/時のセルガス速度は、20kg以上のPAN固体/
時の紡糸セル生産量を生じさせるには充分でない(紡糸
欠損率が上昇する)。実施例10は、セルガス温度が低
すぎる場合、癒着フィラメントとしての紡糸欠損の数が
急激に上昇することを示している。明らかに、フィラメ
ント形成段階における紡糸口金付近の条件は重要である
。これは、セルガスの温度を更に上昇させると非常に顕
著に品質が改良されるためである(実施例11を参照)
。実施例12の場合、満足できる紡糸性を確保するため
には、加熱表面m2当たりのPAN固体kg当たり0.
075kWhで比エネルギー消費量は不充分である。フ
ィラメントに対して横切る蒸気の流れによって特徴づけ
られる実施例13は、この装置中時間当たり40kgの
蒸気でも、良好な紡糸性でもって時間当たり20kg以
上のPAN固体の紡糸セル生産量を与えることを示して
いる。実施例14は、HDが11.5/cm2と穴密度
が高すぎる場合、ここでもまた癒着フィラメントの数が
急激に上昇することを示しており、これは該セルガスが
全てのフィラメントに達しなくなるためであろう。 最後に、実施例15は、セルガス速度が低すぎると紡糸
欠損率が非常に高くなることを示している。
【0035】実施例3(比較) a)実施例1で記述したのと同様に調製したPAN紡糸
溶液を、そこに記述したように紡糸する。しかしながら
、フィラメントは該紡糸セルの下方にある水では処理し
なかった。このフィラメントは空気と接触した時、黄褐
色に変色し、巻取り機上で熱を持ち始めた。同時に、フ
ィラメントの切断が連続して生じた。このフィラメント
はざらざらしており、粗く、そして非常に堅いトウを形
成した。フィラメントの温度は158℃であった。この
熱くなったボビンは酢酸の刺激的な鋭い臭気を放ったた
め、直ちに水を噴霧した。
【0036】b)実施例3aに従うフィラメントを、紡
糸セルの外側で、水または水系油含有紡糸仕上げ剤を用
いて処理した。セルと、仕上げおよび巻取り段階との間
で、連続してフィラメントの切断および詰まりが生じた
。同時に、ある部分では、フィラメントが互いに癒着し
ていた。
【0037】c)更に一連の実験において、実施例1に
従って製造されたフィラメントに関して、水および水系
帯電防止剤含有および潤滑剤含有紡糸仕上げ剤の量を測
定し、そして紡糸セルを出て直ぐのそれらの温度を測定
した。更に、紡糸特性を評価した。使用した紡糸仕上げ
剤は、40g/Lの濃度を有する潤滑剤と帯電防止剤と
の混合物であった。適切な潤滑剤は、例えばグリコール
類、シリコン類またはエトキシ化された脂肪酸類、アル
コール類、エステル類、アミド類およびアルキルエーテ
ルスルフェート類である。適切な帯電防止剤は、例えば
カチオン系、アニオン系またはノニオン系化合物類、例
えば長鎖、エトキシ化、スルフェート化、および中性化
アルコール類などである。
【0038】表1に従う一層の実施例を、数と添え字(
tl)で表示してここに示す。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】表2(添え字t2によって同定される実験
)にられるように、更に良好な加工を確保するため、該
フィラメントの水分濃度はPAN固体を基準にして10
重量%以上であるべきである。表2の実施例5t2およ
び6t2に従って、他の線密度を用いた紡糸実験によっ
て示されるように、トウの粘着を有し、詰まりがなくそ
してフィラメントの切断なしで満足される紡糸特性を得
るためには、紡糸仕上げ剤に関するこの最小量が常に必
要である。135℃以上のフィラメント温度においては
、トウの固化の増大が生じる。このフィラメントはざら
ざらになりそして脆くなり、そしてトウの粘着は存在し
なくなる。フィラメントに関するトウの粘着は、湿らさ
れそして引き続く紡糸セル中で束ねられた個々のフィラ
メントが、個々のフィラメントの方向がランダムでなく
そして個々のフィラメントを再び巻取る時または偏らせ
る時切断することなしに、密で均一な集合体として存在
している状態を、意味している。
【0042】トウの粘着、即ちフィラメントが漂遊フィ
ラメントなしに該トウ内で互いに均一で平行にある層を
なしている状態は、技術的に非常に重要である。このこ
とは、フィラメントが炭素繊維に切断されることなしに
引き続いてより有効に加工させるため、5〜15%の収
縮は許容されそして該フィラメントのゲル構造が元のま
まであるように、凝結後、未乾燥の湿潤紡糸したアクリ
ル系トウを100〜10重量%の水分含有量に乾燥する
ことから成る、例えばDE−A−3 726 211か
らも明らかである。しかしながら、本発明に従う方法に
対比して、湿潤紡糸方法におけるフィラメントは、ラン
ダム化状態で存在させないように、或は紡糸溶媒効果の
ため互いに癒着できるように、進行するそれらの形成か
ら常に未乾燥状態にある。
【0043】反対に、乾燥紡糸における本発明に従う方
法は、フィラメントの詰まり、摩耗および静電的電荷の
蓄積を防止するため、束ねる前に残存量の溶媒量のみを
含有する前もって乾燥したフィラメントを湿らすことを
提供している。更にその上の困難さは、本発明に従う方
法に関する現在可能な高エネルギーデータ(例えば、セ
ル壁温度=240℃、蒸気温度=400℃)のため、フ
ィラメントを予め湿らせることなしに束ねた時、フィラ
メント間の接着剤としての残留紡糸溶媒の作用を通して
、けば立ちの形成を伴うフィラメントの癒着が、非常に
容易に生じることである。これは、実際上束ねる段階に
先立って紡糸セルそれ自身の中でフィラメントを湿らせ
ることによる本発明に従って防止される。
【0044】
【表3】
【0045】本発明の特徴および態様は以下のとおりで
ある。
【0046】1.ジメチルアセトアミド溶液から、10
0,000個のフィラメント当たり10個未満の紡糸欠
陥率を有しそして紡糸された材料中のDMAC含有量が
30重量%未満、好適には20重量%未満であるPAN
固体を、時間当たりの紡糸セル当たり少なくとも20k
gの改良された紡糸セル生産量を得るため、a)環状紡
糸口金の穴密度が多くて環状口金面積cm2当たり10
.5個の穴であり、 b)該環状口金中の穴と穴との間の距離が少なくとも2
.8mmであり、 c)セルの壁温度が少なくとも225℃、好適には少な
くとも240℃であり、 d)比エネルギー消費量が、加熱された表面m2当たり
のPAN固体kg当たり少なくとも0.09kWhであ
り、 e)過熱蒸気が少なくとも400℃の温度を有しそして
実際上液滴のない状態で作られており、f)使用する過
熱蒸気の量が、フィラメントに対して横切って導入され
ている場合少なくとも40kg/時であり、そしてフィ
ラメントに対して平行に導入されている場合少なくとも
50kg/時であり、 g)該フィラメントが紡糸セルを出る前でも、好適には
水または水系油含有紡糸仕上げ剤で、処理され、h)水
分の最小量がPAN固体を基準にして10重量%以上で
あり、該フィラメントがトウの粘着を行う目的のための
束ね段階で湿らされ、そして i)該セルの出口で測定したフィラメントの温度が13
5℃未満、好適には130℃未満である、ことから成る
、セルガスをフィラメントの方向に対して下流の方向に
平行または横切って導入して、多数の穴を有する紡糸口
金から紡糸を生じさせることを特徴とする、セルガス媒
体として蒸気を用いる乾燥紡糸方法によるポリアクリロ
ニトリル繊維の製造方法。
【0047】2.脱水、(部分的)圧抜きそして熱交換
機による再加熱に続く紡糸セル中に入る前に該使用蒸気
ガスを実際上液滴がない状態にすることを特徴とする第
1項記載の方法。
【0048】3.10dtex以下のフィラメント線密
度が>1500〜2500個の穴を有する環状の紡糸口
金を用いて得られ、20dtex以下のフィラメント線
密度が>1000〜2000個の穴を用いて得られ、そ
して>30dtexのフィラメント線密度が>500〜
1500個の穴を用いて得られることを特徴とする第1
および2項記載の方法。
【0049】4.該セルガスがフィラメントに対して横
切るように該紡糸セル中に導入されることを特徴とする
第1〜3項記載の方法。
【0050】5.該紡糸セルを出る時のフィラメントの
DMAC含有量が、PAN固体を基準にして30重量%
未満、特に10〜20重量%であることを特徴とする第
1〜4項記載の方法。
【0051】6.紡糸された材料のBerger白色度
が40以上、特に45以上であることを特徴とする第1
〜5項記載の方法に従うフィラメント。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ジメチルアセトアミド溶液から、10
    0,000個のフィラメント当たり10個未満の紡糸欠
    陥率を有しそして紡糸された材料中のDMAC含有量が
    30重量%未満、好適には20重量%未満であるPAN
    固体を、時間当たりの紡糸セル当たり少なくとも20k
    gの改良された紡糸セル生産量を得るため、a)環状紡
    糸口金の穴密度が多くて環状口金面積cm2当たり10
    .5個の穴であり、 b)該環状口金中の穴と穴との間の距離が少なくとも2
    .8mmであり、 c)セルの壁温度が少なくとも225℃、好適には少な
    くとも240℃であり、 d)比エネルギー消費量が、加熱された表面m2当たり
    のPAN固体kg当たり少なくとも0.09kWhであ
    り、 e)過熱蒸気が少なくとも400℃の温度を有しそして
    実際上液滴のない状態で作られており、f)使用する過
    熱蒸気の量が、フィラメントに対して横切って導入され
    ている場合少なくとも40kg/時であり、そしてフィ
    ラメントに対して平行に導入されている場合少なくとも
    50kg/時であり、 g)該フィラメントが紡糸セルを出る前でも、好適には
    水または水系油含有紡糸仕上げ剤で、処理され、h)水
    分の最小量がPAN固体を基準にして10重量%以上で
    あり、該フィラメントがトウの粘着を行う目的のための
    束ね段階で湿らされ、そして i)該セルの出口で測定したフィラメントの温度が13
    5℃未満、好適には130℃未満である、ことから成る
    、セルガスをフィラメントの方向に対して下流の方向に
    平行または横切って導入して、多数の穴を有する紡糸口
    金から紡糸を生じさせることを特徴とする、セルガス媒
    体として蒸気を用いる乾燥紡糸方法によるポリアクリロ
    ニトリル繊維の製造方法。
  2. 【請求項2】  脱水、(部分的)圧抜きそして熱交換
    機による再加熱に続く紡糸セル中に入る前に該使用蒸気
    ガスを実際上液滴がない状態にすることを特徴とする請
    求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】  10dtex以下のフィラメント線密
    度が>1500〜2500個の穴を有する環状の紡糸口
    金を用いて得られ、20dtex以下のフィラメント線
    密度が>1000〜2000個の穴を用いて得られ、そ
    して>30dtexのフィラメント線密度が>500〜
    1500個の穴を用いて得られることを特徴とする請求
    項1および2記載の方法。
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