JPH04221384A - 選択的アデノシン受容体アゴニスト及びアンタゴニスト - Google Patents

選択的アデノシン受容体アゴニスト及びアンタゴニスト

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JPH04221384A
JPH04221384A JP3084512A JP8451291A JPH04221384A JP H04221384 A JPH04221384 A JP H04221384A JP 3084512 A JP3084512 A JP 3084512A JP 8451291 A JP8451291 A JP 8451291A JP H04221384 A JPH04221384 A JP H04221384A
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    • AHUMAN NECESSITIES
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明はある種の化合物群に関す
るものであり、それらはアデノシン受容体として選択的
に作用するキサンチン誘導体類である。
【従来の技術】アデノシンの顕著な低血圧症性、鎮静性
、抗痙攣性、および血管拡張性作用は最初は50年以上
も前に認識されていた。その後、アデノシンに関して提
案される生物学的役割がかなり増加してきている。アデ
ノシン受容体は多くの細胞中でアデニレートシクラーゼ
と結合すると思われる。最近数年間にこれらの受容体の
機能研究に関しては、種々のアデノシン類似体も加えら
れてきている。例えばカフェインおよびテオフィリンの
如きアルキルキサンチン類は、アデノシン受容体の最も
良く知られている拮抗剤である。特定の細胞型または組
織が生成に関して独自に寄与していないため、アデノシ
ンは多分一般的な調節物質に相当するのであろう。この
点に関しては、アデノシンは種々の内分泌ホルモンと異
なる。アデノシンの貯蔵および神経または他の細胞から
のアデノシンの放出がなされるという証拠もない。従っ
て、アデノシンは種々の神経伝達物質とは異なる。アデ
ノシンは生理学的調節剤としてはプロスタグランジン類
と比較されるものかもしれない。両者の場合とも、代謝
生成に含まれる酵素は普遍的に存在しそして細胞の生理
学的状態を変化させることに寄与すると思われる。アデ
ノシンの受容体は、プロスタグランジン類用のものと同
様に、非常に広く存在することが証明されている。最後
に、プロスタグランジン類およびアデノシンの両者とも
カルシウムイオンを含む機能の調節と関連しているよう
でもある。もちろん、プロスタグランジン類は膜先駆体
から誘導されるのであるが、アデノシンは細胞質ゾル先
駆体から誘導される。アデノシンは種々の生理学的機能
に影響を与えることができるが、臨床的用途を生じるで
あろう作用に関してここ数年特に注目されている。アデ
ノシンの心臓血管効果は顕著であり、それは血管拡張お
よび低血圧をもたらすが、また心臓鬱血ももたらす。 アデノシンの抗脂肪分解作用、抗血栓症作用および抗痙
攣作用も注目を浴びている。アデノシンは、これも多分
アデニレートシクラーゼの活性化によるのであろうが、
副腎皮質細胞中でのステロイドゲネシスを刺激する。ア
デノシンは神経伝達に対する抑制効果および中枢神経の
自発的作用に対する抑制効果を有する。最後に、アデノ
シンの気管支収縮剤作用およびキサンチン類によるそれ
の拮抗作用も重要な研究分野である。アデノシンの作用
に関連している細胞外受容体は1種類ではなく少なくと
も2種類が存在しているということが現在認識されてい
る。これらの一方はアデノシンに対する高い親和力を有
しておりそして少なくとも一部の細胞中でアデニレート
シクラーゼと抑制方式で結合している。これらはA−1
受容体としても称されている。他の種類の受容体はアデ
ノシンに対する比較的低い親和力を有しておりそして多
くの細胞型ではアデニレートシクラーゼと刺激方式で結
合している。これらはA−2受容体と称されている。種
々の構造的類似体と共にアデノシン受容体の同定は現在
可能である。代謝または吸収機構に抵抗性であるアデノ
シン類似体が入手できるようになってきている。これら
の見掛け能力は奏効体系からの代謝的除去によりあまり
影響を受けないため、これらは特に価値がある。アデノ
シン類似体はA−1およびA−2アデノシン受容体にお
いて異なる等級の能力を示すので、アデノシン受容体の
性質に関する生理学的応答を分類するための簡単な方法
が提供される。アデノシン受容体の封鎖(拮抗)により
、アデノシン受容体の関与に関する応答を分類するため
の別の方法が提供される。A−1またはA−2アデノシ
ン受容体に特異的な拮抗剤の開発がこの研究分野並びに
動物中の特定な生理学的効果を有するアデノシン受容体
選択的薬剤における主要な突破口であることに注目すべ
きである。
【課題を解決する手段】本発明は、(R)および(S)
エナンチオマー類並びにラセミ体混合物を含む構造式:
【化6】 [式中、R1およびR2はそれぞれ独立して、(C1−
C4)低級アルキルまたは(C2−C4)低級アルケニ
ルであり、Zは
【化7】 であり、R3は(C1−C3)低級アルキル、ニトロ、
アミノ、ヒドロキシ、フルオロ、ブロモまたはクロロで
あり、mは0または1−4の整数であり、nは1−4の
整数であり、そしてXはHまたはOHである]の化合物
、並びにそれの製薬上受入れられる塩に関するものであ
る。本出願で使用されている(C1−C3)低級アルキ
ルという用語は、メチル、エチル、n−プロピル、また
はイソプロピルを称している。また、本出願で使用され
ている(C1−C4)低級アルキルという語は、メチル
、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、
イソブチル、第二−ブチルまたは第三−ブチルを称して
いる。さらに、本出願で使用されている(C2−C4)
低級アルケニルという語は、エテニル、プロペニル、イ
ソプロペニル、ブテニル、イソブテニルなどを称してい
る。 また、本出願で使用されているR3により表示されてい
る置換基は、フェニル環上の2−6位置のいずれにあっ
てもよい。環上に3個までのそのような独立置換基が存
在することができ、ここで置換基は水素以外のものであ
る。
【課題を解決する手段】一般的に、本発明に従う化合物
は下記の反応式IおよびIIに詳細に記載されている工
程に従うことにより製造することができる。反応式I

化8】 適当にアルキル置換された出発化合物1(ここでR1お
よびR2は上記で定義されている如くである)である6
−アミノ−2,4(1H,3H)−ピリミジンジオンを
、R1およびR2が最終的生成物中で希望するものと同
一となるように、選択する。6−アミノ−2,4(1H
,3H)−ピリミジンジオンを20%酢酸と共に水中に
懸濁させる。溶液を濃塩酸を用いて微酸性に保ちながら
、水中の亜硝酸ナトリウム(1.5当量)を一部分ずつ
加える。 懸濁液を数時間攪拌し続ける。次にそれを濾過し、水で
すすぎ、そして真空下で乾燥して、紫色のアルキル置換
された6−アミノ−5−ニトロソ−2,4(1H,3H
)−ピリミジンジオン(2)を生成する。次にアルキル
置換された6−アミノ−5−ニトロソ−2,4(1H,
3H)−ピリミジンジオンを水中に懸濁させ、50%水
酸化アンモニウムを用いてアルカリ性とし(pH≒11
)とし、そして紫色が消えるまで過剰のジチオン酸ナト
リウムを用いて処理する。次に反応物をクロロホルムで
抽出する。有機抽出物を一緒にし、無水硫酸マグネシウ
ム上で乾燥し、濾過し、そして真空下で濃縮する。残渣
をフラッシュクロマトグラフィー(クロロホルム中の5
%−10%メタノール)により精製する。この物質を次
に10%イソプロパノール/ヘキサンから再結晶化させ
て、アルキル置換された5,6−ジアミノ−2,4(1
H,3H)−ピリミジンジオン(3)を生成する。(J
.W.ダリー(Daly)、ザ・ジャーナル・オブ・メ
ディカル・ケミストリイ(J. Med. Chem.
)、28、487、1985参照、ここでは参考用に引
用しておく)。反応式Iからの化合物3を次に反応式I
Iに示されている如く反応させる。反応式II
【化9】 アルキル置換された5,6−ジアミノ−2,4(1H,
3H)−ピリミジンジオン(3)を次に2−アルキル置
換されたアルカン酸(4)(ここで、m、n、Xおよび
R3は上記で定義されている如くである)と反応させる
。 酸(4)は、mおよびnの定義が最終的生成物中で希望
されるものと同一となるように、選択される。−CH−
により示されている炭素原子が不斉炭素原子で、この酸
はその不斉が最終的生成物中で希望されるものと同一と
なるように選択すべきであることに注意しなければなら
ない。そのような酸類の例には下記のものが包含される
: S−(+)−2−フェニルプロピオン酸R−(+)−2
−フェニルプロピオン酸。 さらに、他の酸類は下記の如くして製造することもでき
る: HOOC−(CH2)m−CH3  +  塩化ベンジ
ル  =  HOOC−CHX−(CH2)n−CH3
[式中、mは1−4の整数であり、nはm−1であり、
そしてXは構造式
【化10】 のベンジル基である]。酸をテトラヒドロフラン中に溶
解させ、そして室温において2当量のリチウムジイソプ
ロピルアミドで処理する。反応物を30分間にわたり4
0℃に加熱する。反応物を次に1当量の塩化ベンジルで
処理し、そして加熱を40℃において数時間続ける。次
に反応物を室温に冷却し、水中に注ぎ、そしてジエチル
エーテルで抽出する。次に水相を1M塩酸を用いて酸性
化し、そしてエーテルで抽出する。一緒にした有機抽出
物を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして
濃縮する。残渣をラジアルクロマトグラフィー(ヘキサ
ン中の40%−50%酢酸エチル、2mm板)により精
製して、2−アルキル置換された−3−フェニルプロピ
オン酸(4)を生成する。2−アルキル置換された−3
−フェニルプロピオン酸類を製造するために塩化ベンジ
ルと反応させることのできる酸類の例は下記のものであ
る:n−酪酸、n−吉草酸。さらに、他の酸類は反応式
IIIに示されている如くして製造することもできる。                          
      反応式III
【化11】 適当にアルキル置換されたマロン酸ジエチル(A)(こ
こでnが上記で定義されている如くである)は、nが最
終的生成物中で希望されるのと同じ定義を有するように
、選択される。マロン酸エステルを1当量の水素化ナト
リウムのテトラヒドロフラン中懸濁液に0℃において滴
々添加する。約30分間攪拌した後に、1当量の塩化ベ
ンジルを加え、そして反応物を約3時間にわたり加熱還
流させる。次に反応物を冷却し、水中に注ぎ、そして酢
酸エチルで抽出する。一緒にした有機抽出物を無水硫酸
マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして真空下で濃縮
して、アルキル置換されたベンジルマロン酸ジエチル(
B)を生成する。次にアルキル置換されたベンジルマロ
ン酸ジエチル(B)をエタノール中で水性水酸化カリウ
ムを用いて処理し、そして14時間にわたり加熱還流さ
せる。冷却後に、反応物をジエチルエーテルで抽出する
。次に水相を濃塩酸を用いて酸性化し、そしてジエチル
エーテルで抽出する。一緒にした有機抽出物を無水硫酸
マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして真空下で濃縮
して、アルキル置換されたベンジルマロン酸(C)を生
成する。次にアルキル置換されたベンジルマロン酸(C
)をアセトニトリル中に溶解させ、そして触媒量の酸化
第一銅を用いて処理する。(M.マウミー(Maumy
)他、シンセシス(Syntesis)、1029、1
986参照。)次にそれを5時間加熱還流させる。次に
溶媒を真空下で除去する。残渣をジエチルエーテル中に
加え、そして10%塩酸ですすぎ、その後、飽和塩化ナ
トリウム溶液ですすぐ。有機抽出物を無水硫酸マグネシ
ウム上で乾燥し、濾過し、そして真空下で濃縮する。残
渣をフラッシュクロマトグラフィー(クロロホルム中の
5%−10%メタノール)により精製して、2−アルキ
ル置換された−3−フェニルプロピオン酸(4)を生成
する(反応式II参照)。次に2−アルキル置換された
−3−フェニルプロピオン酸(4)をテトラヒドロフラ
ン中に溶解させ、1当量のN−メチルモルホリン(NM
M)を用いて処理し、そして−20℃に冷却する。1当
量のクロロ蟻酸イソブチルを加え、そして反応物を約3
0分間にわたり攪拌し続ける。ジメチルホルムアミド中
のアルキル置換された5,6−ジアミノ−1,3−ジプ
ロピルウラシル(3)を加え、そして反応物を−20℃
において4時間攪拌する。室温に温めた後、溶媒を真空
下で除去する。残渣をクロロホルム中に加え、そして飽
和炭酸水素ナトリウム溶液ですすぎ、その後、飽和塩化
ナトリウム溶液ですすぐ。次に有機抽出物を無水硫酸マ
グネシウム上で乾燥し、濾過し、そして真空下で濃縮す
る。残渣をラジアルクロマトグラフィー(クロロホルム
中の3%−5%−10%メタノール)(ヘキサン中の1
0%−15%イソプロパノール)により精製して、アミ
ド(5)を生成する。次にアミド(5)を乾燥ベンゼン
中に溶解させ、そして6.5当量のテトラフルオロホウ
酸トリエチルオキソニウム(ジクロロメタン中1M)を
用いて処理する。反応物を約2時間にわたり50℃に加
熱する。冷却後に、反応物を燐酸塩緩衝液中に注ぎ、そ
してジエチルエーテルで抽出する。有機相を飽和塩化ナ
トリウム溶液ですすぎ、無水硫酸マグネシウム上で乾燥
し、濾過し、そして真空下で濃縮する。残渣をラジアル
クロマトグラフィー(クロロホルム中の3%−6%メタ
ノール)により精製して、イミノエーテル(6)を生成
する。次にイミノエーテル(6)を乾燥ベンゼン中に溶
解させ、そして窒素下で約2時間加熱還流させる。溶媒
を真空下で除去し、そして残渣をラジアルクロマトグラ
フィー(ヘキサン中の50%酢酸エチル)により精製し
て、1,3−ジアルキル−8−置換されたキサンチン(
7)を生成する。反応式IV
【化12】 別の2−置換されたアルカン酸を、上記の反応式IVに
示されている如くして製造することができる。β−プロ
ピオラクトン(A)をメタノール中に溶解させ、そして
1当量のトリエチルアミンを用いて処理して、3−メト
キシプロピオン酸メチル(B)を生成する。化合物Bを
2当量のリチウムジイソプロピルアミドを用いてジアニ
オンに転化させ、そして1当量の臭化ベンジルを用いて
アルキル化して、2−ベンジル−3−ヒドロキシプロピ
オン酸メチル(C)を生成する。化合物Cはt−ブチル
ジメチルシリルエーテル(D)として保護されている。 次に化合物Dを水酸化カリウムを用いて鹸化し、そして
注意深く酸性化して、酸(E)を生成する。次に酸(E
)をテトラヒドロフラン中に溶解させ、1当量のN−メ
チルモルホリンを用いて処理し、そして−20℃に冷却
する。1当量のクロロ蟻酸イソブチルを加え、その後、
ジメチルホルムアミド中の1当量の5,6−ジアミノ−
1,3−ジプロピルウラシルを加えて、アミドを生成す
る。 次にアミドを70℃において水性水酸化カリウムを用い
て処理して、環化され保護基が除かれた3,7−ジヒド
ロ−8−[1−(ヒドロキシメチル)−2−フェニルエ
チル]−1,3−ジプロピル−1H−プリン−2,6−
ジオンを生成する。反応式V
【化13】 反応式IIに示されている如き目標化合物の製造用に使
用できる他のカルボン酸は、上記の反応式Vに示されて
いる如くして製造することができる。α,α−ジブロモ
−o−キシレン(A)を還流下でマロン酸ジエチルのア
ニオンを用いて処理して、ジエステル(B)を生成する
。 次に化合物Bを水性水酸化カリウムを用いて鹸化して化
合物Cを生成し、それを200℃において熱的に脱カル
ボキシル化してインダン−2−カルボン酸(D)を生成
する(ザ・ジャーナル・オブ・メディカル・ケミストリ
イ(J. Med. Chem.)、32、1989(
1989)参照)。次に酸(C)をテトラヒドロフラン
中に溶解させ、1当量のN−メチルモルホリンを用いて
処理し、そして−20℃に冷却する。1当量のクロロ蟻
酸イソブチルを加え、その後、ジメチルホルムアミド中
の1当量の5,6−ジアミノ−1,3−ジプロピルウラ
シルを加えてアミドを生成する。アミドを水性水酸化カ
リウムで処理し、そして加熱還流させて、環化された生
成物である3,7−ジヒドロ−8−(2−インダニル)
−1,3−ジプロピル−1H−プリン−2,6−ジオン
を生成する。下記のリストが、本発明に従う化合物の代
表例である:3,7−ジヒドロ−8−[(1R)−メチ
ル−2−フェニルエチル]−1,3−ジプロピル−1H
−プリン−2,6−ジオン、3,7−ジヒドロ−8−[
(1S)−メチル−2−フェニルエチル]−1,3−ジ
プロピル−1H−プリン−2,6−ジオン、3,7−ジ
ヒドロ−8−[(1R)−フェニルエチル]−1,3−
ジプロピル−1H−プリン−2,6−ジオン、3,7−
ジヒドロ−8−[(1S)−フェニルエチル]−1,3
−ジプロピル−1H−プリン−2,6−ジオン、3,7
−ジヒドロ−8−[1−(フェニルメチル)ブチル]−
1,3−ジプロピル−1H−プリン−2,6−ジオン、
3,7−ジヒドロ−8−(1−フェニルエチル)−1,
3−ジ−2−プロペニル−1H−プリン−2,6−ジオ
ン、3,7−ジヒドロ−8−[1−(フェニルメチル)
プロピル]−1,3−ジプロピル−1H−プリン−2,
6−ジオン、3,7−ジヒドロ−8−(1−フェニルエ
チル)−1,3−ジプロピル−1H−プリン−2,6−
ジオン、3,7−ジヒドロ−8−(1−フェニルエチル
−2−フェニルエチル]−1,3−ジプロピル−1H−
プリン−2,6−ジオン、3,7−ジヒドロ−8−(2
−インダニル)−1,3−ジプロピル−1H−プリン−
2,6−ジオン、3,7−ジヒドロ−8−(ヒドロキシ
メチル−2−フェニルエチル)−1,3−ジプロピル−
1H−プリン−2,6−ジオン、3,7−ジヒドロ−8
−[(±)−フェニルプロピル]−1,3−ジプロピル
−1H−プリン−2,6−ジオン。選択的アデノシン受
容体剤の治療用途下表は、本発明に従う選択的アデノシ
ン受容体剤の有力な治療用途をさらに詳細に示している
ものである。 分野          効果           
                     受容体関
連          心臓血管      強心剤 
                         
    A−1拮抗作用心臓血管      頻脈の調
節                        
  A−1アゴニズム心臓血管      冠状血流の
増加                      A
−2アゴニズム心臓血管      血管拡張    
                        A
−2(不定形)                  
                         
       アゴニズム肺            
気管支拡張                    
      A−1拮抗作用肺           
 肥満細胞、好塩基球からの            
細胞表面上の新規アデノ              
オータコイド放出の媒介              
シン受容体相互作用肺            呼吸の
刺激、                      
  アド拮抗作用              逆理呼
吸応答の治療(乳児)腎臓          リーニ
ン放出の抑制                  A
−1アゴニズム中枢神経系    阿片禁断症の補助 
                   アドアゴニズ
ム中枢神経系    鎮痛剤            
                  A−1アゴニズ
ム中枢神経系    抗痙攣剤           
                 A−1アゴニズム
中枢神経系    抗鬱剤             
                 A−1アゴニズム
中枢神経系    抗精神病剤           
               アドアゴニズム中枢神
経系    抗不安症剤              
            アゴニズム中枢神経系   
 自己断節行動(レッシュ−ナイハン    アドアゴ
ニズム              症候群)の抑制中
枢症候群    鎮静剤              
                A−2アゴニズム心
臓血管、肺および腎臓系の目標においては、受容体結合
研究により同定されている設定化合物を人間の生理学的
応答を直接示す機能性生体内試験で評価することができ
る。プリン受容体の薬学的および機能的意義は、M.ウ
ィリアムス(Williams)のアナーレン・レビュ
ー・オブ・ファーマコロジカル・トキシコロジイ(An
n. Rev. Pharmacol. Toxico
l.)、27、31(1987)により良く記載されて
おり、それはここでは参考として記しておく。「アデノ
シン受容体調節剤の治療目標」という標題の章には、「
アデノシンアゴニストは抗高血圧症剤として、阿片剤禁
断症の治療において、免疫適応およびリ−ニン放出の媒
介剤として、抗精神病剤として、並びに催眠薬として有
効である。逆に、拮抗剤は中枢刺激剤、変力剤、強心剤
、抗ストレス剤、抗喘息剤として、および呼吸器疾病の
治療において有用である。」と記されている。アデノシ
ン受容体剤が示す活性の多様性は、治療への大きな潜在
的用途および特定試薬の必要性を強調するものである。   アデノシンはそれの種々の生物学的効果を、細胞表
面受容体に対する作用を介して作用させている。これら
のアデノシン受容体は2種の型、すなわちA−1および
A−2、を有している。A−1受容体は、例えばR−フ
ェニルイソプロピルアデノシン(R−PIA)およびシ
クロアデノシン(CHA)の如き数種のN6−置換され
たアデノシン類似体が2−クロロアデノシンおよびN−
5′−エチルカルボキサミドアデノシン(NECA)よ
り有効であるという点で、受容体として機能的に定義さ
れている。A−2受容体では、有効性の順序はそれの代
わりにNECA>2−クロロアデノシン>R−PIA>
CHAとなる。上記の表に示されている如く、アデノシ
ン受容体は種々の生理学的機能を支配している。アデノ
シン受容体の主な2種類はすでに定義されている。これ
らは、アデニレートシクラーゼを抑制するA−1アデノ
シン受容体、およびアデニレートシクラーゼに刺激を与
えるA−2アデノシン受容体である。A−1受容体はA
−2受容体よりアデノシンおよびアデノシン類似体に対
する高い親和力を有している。アデノシンおよびアデノ
シン類似体の生理学的影響は、非選択的アデノシン受容
体剤が最初に比較的普遍的な低親和性のA−2受容体と
結合し、次に投与量が増加するにつれて高親和性のA−
2受容体が結合され、そして最後にそれよりはるかに高
い投与量において非常に高親和性のA−1アデノシン受
容体が結合されるという事実により、複雑になっている
。(J.W.ダリー(Daly)他、中枢神経系におけ
るアデノシン受容体の分類:カフェインおよび関連メチ
ルキサンチン類との相互作用、セルラー・アンド・モレ
キュラー・ニューロバイオロジー(Cellular 
and Molecular Neurobiolog
y)、3、(1)、69−80(1983)参照、ここ
では参考用に記しておく)。一般的には、アデノシンの
生理学的効果はアデニレートシクラーゼの刺激または抑
制のいずれかにより媒介されている。アデニレートシク
ラーゼの活性化が環状AMPの細胞内濃度を増加させ、
それは一般的に細胞内の第2の伝令物として認められて
いる。アデノシン類似体の効果は従って、培養された細
胞線中の環状AMPを増大させる能力または増加と拮抗
する能力により測定することができる。これに関して重
要な2種の細胞ラインは、アデノシン受容体のA−2サ
ブタイプを有することが知られているVA13(WI−
38 VA 13 2RA),SV−40形質転換WI
38人間胎児の肺腺維芽細胞と、アデノシン受容体のA
−サブタイプを有することが知られている脂肪細胞であ
る。(R.F.ブルンス(Bruns)、人間の肺腺維
芽細中のプリン類、プテリジン類およびベンゾプテリジ
ン類によるアデノシン拮抗、ケミカル・ファーマコロジ
ー(Chemical Pharmacology)、
30、325−33、(1981)参照、ここでは参考
用に記しておく)。8−フェニル−1,3−ジプロピル
−キサンチンのカルボン酸類似体(XCC)が、非選択
的なアデノシン受容体であることは試験管内研究から周
知であり、58±3nMの脳膜中のA−1受容体におけ
るKiおよび34±13nMの脳断片検定のA−2受容
体におけるKiを有する。。一方、8−フェニル−1,
3−ジプロピル−キサンチンのアミノ類似体(XAC)
は脳断片検定のA−2受容体の49±17nMのKiと
比較して40倍高い1.2±0.5nMのKiのA−1
アデノシン受容体に対する親和力を有している。さらに
、XACはアデノシン類似体の心拍度数に対する効果の
拮抗作用においては血圧に対する効果の拮抗作用よりは
るかに強力である。心臓に対するアデノシン類似体で誘
発される効果はA−1受容体が介在しておりそして血圧
に対するものはA−2受容体が介在しているようである
ことは一般的に周知であるため、生体内条件下でのXA
Cの選択性は試験管内でのアデノシン受容体活性が生体
内でのアデノシン受容体活性と相互関連していることお
よびこの選択性の結果として特定の生理学的効果が区別
出来ることを示唆している。(B.B.フレドホルム(
Fredholm)、K.A.ジャコブセン(Jaco
bsen)、B.ジョンゾン(Jonzon)、K.L
.カーク(Kirk)、Y.O.リー(Li)、および
J.W.ダリー(Daly)、新規な8−フェニル−置
換キサンチン誘導体が生体内での心臓選択性アデノシン
受容体拮抗剤であることの証明、ジャーナル・オブ・カ
ルディオヴァスキュラー・ファーマコロジー(Jour
nal of Cardiovascular Pha
rmacology)、9、396−400、(198
7)参照、ここでは参考用に記しておく。またK.A.
ジャコブセン、K.L.カ−ク、J.W.ダリ−、B.
ジョンゾン、Y.O.リ−及びB.B.フレドホルム「
新規8−フェニル置換キサンチン誘導体は生体内でアデ
ノシン受容体に於いて選択的な拮抗剤である。」Act
a Physiol. Scand.341−42(1
985)これも引用)。アデノシンが顕著な血圧降下を
生じさせることも周知である。この血圧降下は多分末梢
抵抗性におけるA−2受容体で媒介される減少に依存し
ているのであろう。アデノシン類似体は心拍度数を減少
させることもできる。この効果は多分A−1サブタイプ
のアデノシン受容体により媒介されているのであろう。 従って、ここで開示されているアデノシン受容体に選択
的なアデノシン類似体の薬理学的投与によりA−2また
はA−1受容体のいずれかとの選択的結合が生じ、それ
が血圧降下または心拍度数減少のいずれかを選択的に生
じ、例えばそれによりこれらの生理学的効果が生体内で
分けられる。そのようなアデノシン受容体に選択的な試
薬の選択は、以下でさらに詳細に記されている方法によ
り決めることができる。脳アデノシンA−2受容体に対
する親和力の試験下記の試験を使用して、試験化合物が
、動物脳膜から調製されたアデノシンA−2受容体のリ
ガンドである[3H]5′−N−エチル−カルボキサミ
ドアデノシン(NECA)と競走する効力を測定した。 (R.R.ブルンズ(Bruns)、G.H.ルー(L
u)、およびT.A.プグスリー(Pugsley)、
鼠の条膜中の[3H]NECAにより標識されたA−2
アデノシン受容体の測定、モレキュラー・ファーマコロ
ジー(Mol. Pharmacol.)、29、33
1−346、(1986)参照、ここでは参考用に記し
ておく)。チャールスリバ−から入手した若い雄鼠(C
−D系統)を断頭により死亡させ、そして脳を取り出す
。リガンド結合用の膜を鼠の脳条から単離する。組織を
ポリトロン(6に20秒間に設定)を用いて20容量の
氷冷50mMトリス−HCl緩衝液(pH7.7)中で
ホモジナイズさせる。ホノジネ−トを4℃において50
,000×gで10分間遠心する。ペレットを再びポリ
トロン中で20容量の緩衝液中でホモジナイズし、そし
て前記の如く遠心する。ペレットを最後に1グラムの組
織初期湿潤重量当たり40容量の50mMトリス−HC
l(pH7.7)の中に再懸濁させる。3つの培養管中
に、最終的な1ml容量の50mMトリス−HCl緩衝
液、pH7.7中の100μlの[3H]NECA(検
定で94nM)、100μlの1μMシクロヘキシルア
デノシン(CHA)、100μlの100mM MgC
l2、100μlの1IU/mlのアデノシンデアミナ
ーゼ、試験緩衝液(50mMトリス−HCl緩衝液、p
H7.7)で希釈された10−10M〜10−4Mの範
囲にわたる種々の濃度の100μlの試験化合物、並び
に0.2μlの膜懸濁液(5mg湿潤重量)を加える。 培養を25℃において60分間実施する。各管をGF/
Bガラス繊維フィルターを通して真空を用いて濾過する
。フィルターを5mlの氷冷緩衝液で2回すすぐ。フィ
ルター上の膜を、8mlの5%プロトゾル含有オムニフ
ルオルが加えられてあるシンチレーション瓶に移す。 フィルターを液体シンチレーション分光計により計測す
る。[3H]NECAの特異的結合を、100μM 2
−クロロアデノシンの存在下で、空白実験に対する過剰
量として測定する。全体的な膜に結合された放射能は試
験管に加えられたものの約2.5%である。この条件が
全体的結合を放射能の10%未満に限定しているために
、遊離リガンドの濃度は結合検定中には目につくほどの
変化がない。膜に対する特異的結合は全体的結合の約5
0%である。膜懸濁液の蛋白質含有量は、O.H.ロー
リー(Lowry)、N.J.ローズブラフ(Rose
brough)、A.L.ファル(Farr)、R.J
.ランダル(Randall)、「フォリンフェノ−ル
試薬での蛋白質測定」ジャーナル・オブ・バイオロジカ
ル・ケミストリー(J. Biol. Chem.)、
193、265−275(1951)の方法により測定
される(ここでは参考用に記しておく)。試験化合物に
よる15%以上の[3H]NECAの置換がアデノシン
A−2位置に対する親和力を示している。リガンドの結
合の50%抑制をもたらす化合物のモル濃度がIC50
である。100−1000nMの範囲内の値は非常に強
力な化合物であることを示している。脳のアデノシンA
−1受容体結合位置に対する親和力の試験下記の試験を
使用して、試験化合物の鼠の脳膜から調製されたアデノ
シンA−1受容体のリガンドである[3H]シクロアデ
ノシンと競走する効力を測定する。雄のスプラグ−ダウ
リー鼠を断頭により死亡させ、そして動物の脳全体から
膜を単離する。(R.グッドマン(Goodman)、
M.クーパー(Cooper)、M.ガヴィッシュ(G
avish)、およびS.シンダー(Synder)、
脳膜中のアデノシンA−1受容体に対する[3H]ジエ
チルフェニルキサンチンの結合のグアニンヌクレオチド
およびカチオン調節、モレキュラー・ファーマコロジー
(Molecular Pharmacology)、
21、329−335、(1982)参照、ここでは参
考用に記しておく)。膜を(ポリトロン、7に10秒間
の設定を用いて)25容量の−冷50mMトリス−HC
l緩衝液(pH7.7)中でホモジナイズする。ホモジ
ネ−トを4℃において19,000rpmで10分間遠
心する。ペレットを、1ml当たり2IUのアデノシン
デアミナーゼを含んでいる25容量の緩衝液中に再懸濁
させることにより、洗浄し、37℃で30分培養する。 均質物を再び延伸する。最終的なペレットを25容量の
氷冷緩衝液中に再懸濁させる。3つの培養管中に、最終
的な2ml容量のトリス緩衝液中の検定液中の0.8n
Mの100μlの[3H]シクロヘキシルアデノシン、
50nMトリス−HCl緩衝液(pH7.7)で希釈さ
れた10−10M〜10−6Mの範囲にわたる種々の濃
度の200μlの試験化合物、0.2mlの膜懸濁液(
8mg湿潤重量)を加える。培養を25℃において2時
間実施し、そしてそれぞれをGF/Bガラス繊維フィル
ターを通して真空を用いて濾過することにより10秒以
内に終了させる。フィルター上の膜を、シンチレ−ショ
ンのバイアルにうつす。5%プロトゾルを含有する8m
lのオムニフルオル中で液体シンチレーション分光計に
より計測する。  [3H]シクロアデノシンの特異的
結合を、10−5M 2−クロロアデノシンの存在下で
、空白実験に対する過剰量として測定する。全体の膜に
結合された放射能は試験管に加えられたものの約5%で
ある。膜に対する特異的結合は全結合の約90%である
。膜懸濁液の蛋白質含有量は、ローリー(Lowry)
他の上記引用文献、265の方法により測定される。試
験化合物による15%以上の[3H]NECAの置換が
アデノシン結合位置に対する親和力を示している。上記
の試験工程を用いて得られたアデノシン受容体結合親和
力値下記のものは、数種の化合物に関するアデノシン受
容体結合親和力を示している表である。                        アデ
ノシン受容体結合親和力              
                         
   A1Ki  A2Ki  A2/A13,7−ジ
ヒドロ−8−[(S)−1−メチル−  60.7 n
m     848 nm      14 2−フェ
ニルエチル]−1,3−ジプロピル−1H−プリン−2
,6−ジオン 3,7−ジヒドロ−8−[(±)−1−メチル−  3
2.6 nm     644 nm      20
 2−フェニルエチル]−1,3−ジプロピル−1H−
プリン−2,6−ジオン 3,7−ジヒドロ−8−[(R)−1−メチル−   
6.9 nm     157 nm      23
 2−フェニルエチル]−1,3−ジプロピル−1H−
プリン−2,6−ジオン 3,7−ジヒドロ−8−(1−フェニルエチル    
71 nm   2,600 nm      37 
 −2−フェニルエチル)−1,3−ジプロピル−1H
−プリン−2,6−ジオン 3,7−ジヒドロ−8−(1−フェニルエチル)   
20 nm   2,400 nm     119 
−1,3−ジ−2−プロペニル−1H−プリン−2,6
−ジオン 3,7−ジヒドロ−8−(1−フェニルエチル)   
11 nm   1,600 nm     150 
−1,3−ジプロピル−1H−プリン−2,6−ジオン 3,7−ジヒドロ−8−[1−(フェニルメチル) 1
3,900nm 71,700nm       5 
プロピル]−1,3−ジプロピル−1H−プリン−2,
6−ジオン 3,7−ジヒドロ−8−[1−(フェニルメチル)  
73 nm     608 nm       8 
ブチル]−1,3−ジプロピル−1H−プリン−2,6
−ジオン 3,7−ジヒドロ−8−(2−インダニル)     
  61.8 nm  7,100 nm    11
5 −1,3−ジプロピル−1H−プリン −2,6−ジオン 3,7−ジヒドロ−8−(ヒドロキシメチル−   5
56 nm    3,900 nm      7 
2−フェニルエチル)−1,3−ジ−プロピル−1H−
プリン−2,6−ジオン 3,7−ジヒドロ−8−[(±)−フェニル     
    5.1 nm  1,100 nm    2
16 プロピル]−1,3−ジプロピル−1H−プリン
−2,6−ジオン 3,7−ジヒドロ−8−[(R)−フェニル     
    1.6 nm    647 nm    4
04 プロピル]−1,3−ジプロピル−1H−プリン
−2,6−ジオン 3,7−ジヒドロ−8−[(S)−フェニル     
     52 nm   1558 nm     
30プロピル]−1,3−ジプロピル−1H−プリン−
2,6−ジオン ヌクレオチドグアノシン三燐酸塩(GTP)がアゴニス
トおよび拮抗剤の種々の神経伝達物質受容体に対する結
合にたいして異なる影響を与えることが示されている。 一般的に、グアニンヌクレオチド類は同時に拮抗剤親和
力の減少を起こすことなく、受容体に対するアゴニスト
の親和力を低下させる。従って、GTPはアデノシン拮
抗質である[3H]3−ジエチル−8−フェニルキサン
チン結合の抑制剤としてアゴニスト能力を減少させるが
拮抗剤能力は減少させない。一般的に、GTPは[3H
]−フェニルイソプロピルアデノシン結合の抑制剤とし
てプリンアゴニスト能力を大きく減少させるが拮抗剤能
力は減少させず、従って、アゴニストと拮抗剤とを区別
するための有効な試薬である。(L.P.デーヴィース
(Davies)、S.C.チョウ(Chow)、J.
H.スケリット(Skerritt)、D.J.ブラウ
ン(Brown)およびG.A.R.ジョンストン(J
ohnston)、アデノシン拮抗剤としてのピラゾロ
[3,4−d]ピリミジン類、ライフ・サイエンス(L
ife Sciences)、34、2117−28、
(1984)参照、ここでは参考用に記しておく。)ア
デノシン受容体試薬の製薬学的調合物好適な投与方法は
経口的投与である。経口的投与用には、化合物を例えば
カプセル、丸薬、錠剤、トーチ、ロゼンジ、溶融物、粉
末、溶液、懸濁液、または乳化液の如き固体または液体
調合物に調合することができる。固体の単位投与量形は
カプセルであることができ、それは例えば表面活性剤、
潤滑剤、並びに不活性充填剤、例えば乳糖、庶糖、燐酸
カルシウム、およびコーンスターチ、を含有している一
般的な硬質−または軟質−殻の付いたゼラチン型である
ことができる。他の態様では、本発明の化合物を例えば
乳糖、庶糖、およびコーンスターチの如き一般的な錠剤
基質を用いて、例えばアラビアゴム、コーンスターチ、
またはゼラチンの如き結合剤、例えばポテトスターチ、
アルギン酸、コーンスターチ、およびグアルゴムの如き
投与後の錠剤の破壊および崩壊を助けるための崩壊剤、
例えば滑石、ステアリン酸、またはステアリン酸マグネ
シウム、カルシウム、もしくは亜鉛の如き錠剤顆粒流を
改良しそして錠剤ダイおよびパンチの表面に対する錠剤
物質の接着を防止するための潤滑剤、染料、着色剤、並
びに錠剤の嗜好性質を強めそして患者に受け入れ易くす
るための香味剤と組み合わせて、錠剤にすることもでき
る。経口的液体投与形で使用するために適している賦形
薬には、希釈剤、例えば水並びにアルコール類、例えば
エタノール、ベンジルアルコール、およびポリエチレン
アルコール類、が包含され、それには製薬学的に許容可
能な表面活性剤、懸濁剤、または乳化剤を加えてあって
もまたは加えてなくてもよい。本発明の化合物は、非経
口的に、すなわち皮下に、静脈内に、筋肉内に、または
腹腔内に、薬学的担体と組み合わされた生理学的に許容
可能な希釈剤中の該化合物の注射投与形として投与する
こともでき、ここで該担体は殺菌性液体または液体類の
混合物、例えば水、食塩水、デキストロースおよび関連
糖類の水溶液、アルコール、例えばエタノール、イソプ
ロパノール、またはヘキサデシルアルコール、グリコー
ル類、例えばプロピレングリコールもしくはポリエチレ
ングリコール、グリセロールケタール類、例えば2,2
−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノール、
エーテル類、例えばポリ(エチレングリコール)400
、油、脂肪酸、脂肪酸エステルもしくはグリセリド、ま
たはアセチル化された脂肪酸グリセリド、であることが
でき、それには薬学的に許容可能な表面活性剤、例えば
石鹸もしくは洗剤、懸濁剤、例えばペクチン、カルボマ
ー類、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース、もしくはカルボキシメチルセルロース、また
は乳化剤および他の薬学的佐薬を加えてあってもまたは
加えていなくてもよい。本発明の非経口的調合物中で使
用できる油類の例は、石油性、動物性、植物性、もしく
は合成性のもの、例えば、南京豆油、大豆油、ごま油、
綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、石油、および鉱
油、である。適当な脂肪酸類には、オレイン酸、ステア
リン酸、およびイソステアリン酸が包含される。適当な
脂肪酸エステル類は、例えば、オレイン酸エチルおよび
ミリスチン酸イソプロピルである。適当な石鹸には、脂
肪アルカリ金属、アンモニウム、およびトリエタノール
アミン塩類が包含され、そして適当な洗剤にはカチオン
系洗剤、例えばジメチルジアルキルアンモニウムハライ
ド類、およびアルキルピリジニウムハライド類;アニオ
ン系洗剤、例えばアルキル、アリール、およびオレフィ
ンスルホネート類、アルキル、オレフィン、エーテル、
およびモノグリセリドサルフェート類、並びにスルホス
クシネート類;非イオン系洗剤、例えば脂肪アミンオキ
シド類、脂肪酸アルカノールアミド類、およびポリオキ
シエチレンポリプロピレン共重合体;並びに両性洗剤、
例えばアルキル−ベータ−アミノプロピオネート類、お
よび2−アルキルイミダゾリン第四級アミン塩類、並び
に混合物が包含される。一方、本発明の化合物を適当な
担体と共にエーロゾル化により直接鼻腔中に、または本
発明の化合物の適当な溶媒中溶液状の小滴の投与により
直接鼻腔中に、投与することもできる。本発明の非経口
的組成物は典型的には、溶液中に約0.5−約25重量
%の活性成分を含有している。防腐剤および緩衝剤を有
利に使用することもできる。注射位置におけるかゆみを
最少にするかまたは除くために、該組成物は約12−約
17のHLBを有する非イオン性表面活性剤を含有する
ことができる。 該調合物中の表面活性剤の量は約5−約15重量%の範
囲である。表面活性剤は上記のHLBを有する単一成分
であってもまたは希望するHLBを有する2種以上の成
分類の混合物であってもよい。非経口的調合物中で使用
される表面活性剤の例は、ポリエチレンソルビタン脂肪
酸エステル類の種類、例えばモノオレイン酸ソルビタン
並びに酸化プロピレンとプロピレングリコールの縮合に
より製造された疎水性塩基と酸化エチレンとの高分子量
付加物、である。該化合物または化合物類の正確な使用
量、すなわち希望する効果を与えるのに充分な当該化合
物または化合物類の量、は例えば使用する化合物、投与
型式、動物の寸法、年令および種類、投与の方法、時間
および頻度、並びに希望する生理学的効果の如き種々の
要素に依存している。特別な場合には、投与される量を
一般的な範囲決定技術により確認することができる。化
合物は好適には、薬学的に許容可能な担体、すなわち活
性化合物に対して化学的に不活性であり且つ使用条件下
で有害な副作用または毒性を有していない担体、と混合
された状態で該化合物を含有している組成物の形状で投
与される。そのような組成物は1mlの担体当たり約0
.1μgまたは500mg以下の活性化合物から約99
重量%までの活性化合物を薬学的に許容可能な担体と組
み合わせて含有することができる。化合物を不活性担体
中に加えて、それらを当業界で周知の技術に従い日常的
な血清検定、血液水準、尿素水準などで使用することも
できる。組成物は、固体形、例えば錠剤、カプセル、顆
粒など、並びに液体形、例えば殺菌性の注射用懸濁液、
経口的投与用懸濁液または溶液、であることもできる。 薬学的に許容可能な担体には、賦形薬、例えば表面活性
分散剤、懸濁剤、錠剤製造用結合剤、潤滑剤、香料およ
び着色剤、が包含される。適当な賦形薬は例えば、レミ
ントンズ・ファーマシューティカル・マニュファクチュ
アリング、13版、マック・パブリッシング・カンパニ
ー、イーストン、ペンシルヴァニア州(1965)の如
き文献中に開示されている。下記の実施例は本発明を説
明するために記載されているが、それらは何ら限定しよ
うとするものではない。
【実施例】実施例1 1,3−ジ−n−プロピル−6−アミノウラシル(30
g)を1リットルの水中に41mlの20%酢酸と共に
そして上部を攪拌しながら懸濁させた。溶液を12ml
の濃塩酸を用いて酸性に保ちながら、亜硝酸ナトリウム
(9.03g)を一部分ずつ加えた。紫色の沈澱が生成
した。添加は10分で完了し、そして懸濁液を2時間攪
拌し続けた。次に溶液を濾過し、濾液を水で洗浄し、そ
して真空下で乾燥して、46gの1,3−ジ−n−プロ
ピル−5−ニトロソ−6−アミノウラシルを生成した。 1,3−ジ−n−プロピル−5−ニトロソ−6−アミノ
ウラシル(61.6g)を1リットルの水中に懸濁させ
、そして懸濁液を50%水酸化アンモニウムでpH11
のアルカリ性とし、そして紫色が消えるまで100gの
ジチオン酸ナトリウムを用いて一部分づつ処理した。 水性混合物をクロロホルム(8×200ml)で抽出し
、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮し
た。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(5/10%
メタノール/クロロホルム)により精製し、ヘキサン中
10%イソプロパノールから再結晶化させ、そして10
%イソプロパノールから再結晶化させて、37.29g
の1,3−ジ−n−プロピル−5,6−ジアミノウラシ
ル、融点127−128℃、を生成した。水素化ナトリ
ウム(鉱油中50%懸濁液、15.2g)を100ml
のテトラヒドロフランですすぎ、300mlのテトラヒ
ドロフラン中に懸濁させ、0℃に冷却し、そして75m
lのテトラヒドロフラン中に溶解されている50gのメ
チルマロン酸ジエチルを45分間にわたり滴々添加した
。さらに30分間攪拌した後に、36.8ミリリットル
の塩化ベンジルを加え、そしてその後、24mlのテト
ラヒドロフランを加えた。次に反応物を3時間にわたり
加熱して静かに還流させ、冷却し、400mlの水中に
注ぎ、そして酢酸エチル(3×500ml)で抽出した
。一緒にした有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し
、濾過し、そして濃縮して、75gのベンジルメチルマ
ロン酸ジエチルを生成した。ベンジルメチルマロン酸ジ
エチル(75g)を300mlのエタノールおよび10
0gの水酸化カリウムの300mlの水中溶液と一緒に
し、そして5時間にわたり加熱して静かに還流させた。 冷却後に、混合物をジエチルエーテル(2×300ml
)で抽出した。次に水相を120mlの濃塩酸で酸性化
し、そしてジエチルエーテル(3×300ml)で抽出
した。一緒にした有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾
燥し、濾過し、そして濃縮して、49.2gのベンジル
メチルマロン酸を黄色の固体状で生成した(83%収率
)。ベンジルメチルマロン酸(49.2g)を400m
lのアセトニトリル中に1.69gの酸化第一銅と共に
溶解させ、そして5時間にわたり加熱還流させた。 溶媒を真空下で除去した。残渣を400mlのジエチル
エーテル中に加え、そして10%塩酸(2×300ml
)、300mlの飽和塩化ナトリウムですすぎ、硫酸マ
グネシウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣
をフラッシュクロマトグラフィー(クロロホルム中の5
%−10%メタノール)により精製すると、38.3g
の2−ベンジルプロピオン酸を生成した(99%収率)
。2−ベンジルプロピオン酸(38.3g)を400m
lの50%水性エタノール、83.88gのキノン・2
H2Oと一緒にし、そして水蒸気浴上で20分間加熱し
て、透明溶液を与えた。一夜放置した後に、生成した結
晶を集めると、97.37gのキノン塩を生成した。5
0%水性エタノールからさらに6回再結晶化させた後に
、18.8gのキノン塩が残った。キノン塩(0.34
g)を100mlの1M硫酸で処理し、そしてクロロホ
ルム(2×100ml)で抽出した。一緒にした有機抽
出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして濃
縮した。残渣をラジアルクロマトグラフィー(クロロホ
ルム中の5%−10%メタノール、2mm板)により精
製して、89mgの(S)−2−メチル−3−フェニル
プロピオン酸を生成した。1.0g量の(S)−2−メ
チル−3−フェニルプロピオン酸を0.67mlのN−
メチルモルホリンと一緒にし、−20℃に冷却し、そし
て0.79mlのクロロ蟻酸イソブチルを用いて処理し
た。15分間後に、2mlのジメチルホルムアミド中の
1.38gの1,3−ジ−n−プロピル−5,6−ジア
ミノウラシルを加えた。反応物を2時間にわたり自然に
室温に暖めた。次に反応物を300mlのクロロホルム
中に注ぎ、200mlの飽和炭酸水素ナトリウム、20
0mlの飽和塩化ナトリウムですすぎ、硫酸マグネシウ
ム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣をラジア
ルクロマトグラフィー(クロロホルム中の3%−5%−
10メタノール、2mm板)および(ヘキサン中の10
%−15%イソプロピルアルコール、2mm板)により
精製して、1.6gのアミドを生成した。これをフラッ
シュクロマトグラフィー(クロロホルム中の3%−5%
−10メタノール)および(ヘキサン中の5%−10%
イソプロピルアルコール)により精製して、1.05g
のアミドを生成した。これをラジアルクロマトグラフィ
ー(ヘキサン中の5%イソプロピルアルコール、2mm
板)により精製して、0.44gのアミドを生成した。 アミド(430mg)を40mlの乾燥ベンゼン中に溶
解させ、そして7.5mlのテトラフルオロホウ酸トリ
エチルオキソニウム(塩化メチレン中1M)を加えた。 反応物を5時間にわたり加熱還流させた。それを次に燐
酸塩緩衝液中に注ぎ、300mlのトルエンで抽出し、
硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した
。残渣をラジアルクロマトグラフィー(クロロホルム中
の3%−6%メタノール、2mm板)により精製して、
209mgのイミノエーテルおよび122mgの出発物
質を生成した。イミノエーテルを再び上記の如く精製し
て、121mgの純粋な光学異性体イミノエーテルを生
成した。121mg量の光学異性体イミノエーテルを1
4mlのベンゼン中に溶解させ、そして4時間にわたり
加熱還流させた。薄層クロマトグラフィーは完全な反応
を示していた。溶媒を真空下で除去し、そして残渣をラ
ジアルクロマトグラフィー(ヘキサン中の50%酢酸エ
チル、2mm板)により精製して、87mgの物質を生
成し、それをヘキサン中の20%ジエチルエーテルから
再結晶化させて、真空下で60℃において2時間乾燥し
た後に、76mgの3,7−ジヒドロ−8−[(1S)
−1−メチル−2−フェニルエチル]−1,3−ジプロ
ピル−1H−プリン−2,6−ジオンを白色固体状で生
成した、融点141−142℃。実施例2S−(+)−
2−フェニルプロピオン酸(0.69g)、0.46m
lのN−メチルモルホリンおよび10mlのテトラヒド
ロフランを一緒にし、そして−20℃に冷却した。0.
46ml容量のクロロ蟻酸イソブチルを加え、そして反
応物を25分間攪拌し続けた。5mlのジメチルホルム
アミド中の0.84g量の1,3−ジ−n−プロピル−
5,6−ジアミノウラシルを加え、そして反応物を−2
0℃において4時間攪拌した。次に溶液を一夜室温に暖
めた。溶媒を高真空下で除去し、そして残渣を300m
lのクロロホルム中に加えた。有機層を200mlの飽
和炭酸水素ナトリウム、200mlの飽和塩化ナトリウ
ムですすぎ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そ
して濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(
ヘキサン中の5%−10%−15%イソプロピルアルコ
ール)により精製すると、0.94gのアミドを泡状で
生成した(69%収率)。上記のアミド(0.90g)
を50mlの乾燥ベンゼン中に溶解させ、16.3ml
のテトラフルオロホウ酸トリエチルオキソニウム(塩化
メチレン中1M)を加え、15時間にわたり50℃に加
熱した。 溶液を次に300mlの燐酸塩緩衝液中に注ぎ、そして
400mlのジエチルエーテルで抽出した。有機相を3
00mlの飽和塩化ナトリウムですすぎ、硫酸マグネシ
ウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣をラジ
アルクロマトグラフィー(クロロホルム中の3%−5%
−10%メタノール、2mm板)により精製して、0.
70gのイミノエーテルを生成した(72%収率)。上
記のイミノエーテル(0.70g)を50mlの乾燥ベ
ンゼン中に溶解させ、そして窒素下で4時間にわたり加
熱還流させた。溶媒を高真空下で除去し、そして残渣を
ラジアルクロマトグラフィー(ヘキサン中の50%酢酸
エチル、2mm板)により精製して、再結晶化後に0.
415gの物質を生成した。これを高真空下でP2O5
上で乾燥して、0.413gの生成物を生成した、融点
134.5−136℃。これを再びヘキサン中の20%
ジエチルエーテルから再結晶化させて、255mgの生
成物を生成し、それを乾燥ピストル中で高真空下で39
℃において20時間にわたり乾燥して、252mgの3
,7−ジヒドロ−8−[(1S)−1−フェニルエチル
]−1,3−ジプロピル−1H−プリン−2,6−ジオ
ンを生成した。 実施例3 N−吉草酸(1g)を75mlのテトラヒドロフラン中
に溶解させ、そして室温において2当量のリチウムジイ
ソプロピルアミドで処理した。次に溶液を40℃に30
分間加熱し、その後、1.1mlの塩化ベンジルを加え
た。40℃における1.5時間後に、反応混合物を室温
に冷却し、300mlの水中に注ぎ、そしてジエチルエ
ーテル(2×200ml)で抽出した。水溶液を次に1
M塩酸で酸性化し、そしてジエチルエーテル(2×30
0ml)で抽出した。一緒にした有機抽出物を硫酸マグ
ネシウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣を
ラジアルクロマトグラフィー(ヘキサン中の40−50
%酢酸エチル、2mm板)により精製して、1.63g
の2−ベンジルペンタン酸を生成した(87%収率)。   2−ベンジルペンタン酸(0.88g)を15ml
のテトラヒドロフラン中に0.46mlのN−メチルモ
ルホリンと共に溶解させた。溶液を−20℃に冷却し、
そして0.60mlのクロロ蟻酸イソブチルを加えた。 30分間後に、5mlのジメチルホルムアミド中の0.
84gの1,3−ジ−n−プロピル−5,6−ジアミノ
ウラシルを−20℃において攪拌しながら加えた。3時
間後に、反応物を室温に暖め、そして溶媒を高真空下で
除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキ
サン中の5%−10%イソプロピルアルコール)により
精製すると、0.55gのアミドを泡状で生成した。ア
ミド(0.55g)を20mlの30%水酸化カリウム
および5mlのエタノールと一緒にし、そして攪拌しな
がら80℃に5時間にわたり加熱した。溶液を次に冷却
し、濃塩酸で酸性化し、クロロホルム(3×200ml
)で抽出し、有機抽出物を一緒にし、そして硫酸マグネ
シウム上で乾燥た。混合物を濾過し、そして濾液を真空
下で濃縮した。残渣をラジアルクロマトグラフィー(ヘ
キサン中の50%酢酸エチル、2mm板)により精製し
た。 生成物をヘキサン中の20%ジエチルエーテルと共に研
和し、そして高真空下で39℃において16時間乾燥し
て、217mgの3,7−ジヒドロ−8−[1−(フェ
ニルメチル)ブチル]−1,3−ジプロピル−1H−プ
リン−2,6−ジオンを生成した、融点158−160
℃。 実施例4 1リットル丸底フラスコ中で、上部を攪拌しながら、1
,3−ジアリル−6−アミノウラシル(5g)を400
mlの水中に懸濁させた。酢酸(6.7mlの20%溶
液)を加え、その後、2mlの濃塩酸および亜硝酸ナト
リウム溶液(7mlの水中の1.53g)を間欠的に添
加した。4時間後に、この溶液を濾過し、水で洗浄し、
集め、そして真空炉中で80℃において20時間乾燥し
て、4.54gの1,3−ジアリル−5−ニトロソ−6
−アミノウラシルを紫色の固体状で生成した、融点17
0−180℃(87%収率)。1,3−ジアリル−5−
ニトロソ−6−アミノウラシル(4.5g)を150m
lの酢酸エチル中に懸濁させ、そして64mlの水中の
23.6gのジチオン酸ナトリウムを用いて処理した。 1時間後に、層を分離し、そして水相を酢酸エチル(4
×100ml)で抽出した。一緒にした有機抽出物を硫
酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、濃縮し、そして残
渣をフラッシュクロマトグラフィー(クロロホルム中の
10%メタノール)により精製すると、4.41gの1
,3−ジアリル−5,6−ジアミノウラシルを生成した
。次に2−フェニルプロピオン酸(1.0g)を10m
lのアセトニトリル中に0.73mlのN−メチルモル
ホリンと共に−20℃において溶解させた。イソブチル
クロロホルメ−ト(0.86ml)を加えた。15分間
後に、3mlのジメチルホルムアミド中の1.48gの
1,3−ジアリル−5,6−ジアミノウラシルを加えた
。4時間後に、反応物を室温に暖め、そして溶媒を真空
下で除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(
クロロホルム中の3−5%メタノール)により2回精製
して、0.50gのアミドを生成した。アミド(0.5
0g)を30mlの乾燥ベンゼン中に溶解させ、9.2
mlのテトラフルオロホウ酸トリエチルオキソニウム(
塩化メチレン中1M)を用いて処理し、そして5時間に
わたり50℃に加熱した。冷却後に、反応物を燐酸塩緩
衝液(200ml)中に注ぎ、そしてトルエン(3×2
00ml)で抽出した。一緒にした有機抽出物を硫酸マ
グネシウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣
を100mlのトルエン中に溶解させ、そして4時間に
わたり100℃に加熱した。冷却後に、溶媒を真空下で
除去し、そして残渣をラジアルクロマトグラフィー(ヘ
キサン中の50%酢酸エチル、2mm板)により精製し
て、0.45gの白色固体を生成した、融点142−1
43℃。この固体をヘキサン中の30%ジエチルエーテ
ルから再結晶化させて、280mgの3,7−ジヒドロ
−8−(1−フェニルエチル)−1,3−ジ−2−プロ
ペニル−1H−プリン−2,6−ジオンを生成した。 実施例5 ジイソプロピルアミン(3.2ml)を20mlのテト
ラヒドロフラン中に溶解させ、0℃に冷却し、そして1
4.2mlの1.6M n−ブチルリチウムを用いて処
理した。30分後に、−78℃においてリチウムジイソ
プロピルアミドを75mlのテトラヒドロフラン中の1
gのn−酪酸に加えた。10分後に、反応物を−20℃
に暖めた。さらに10分後に、反応物をゆっくり室温に
暖めた。次に溶液を30分間にわたり約35℃に加熱し
、次に冷却して室温に戻し、そして1.3mlの塩化ベ
ンジルを加えた。1.5時間後に、反応混合物を2.5
時間にわたり35℃に加熱した。次に溶液を冷却し、3
00mlの水で希釈し、ジエチルエーテル(2×200
ml)ですすぎ、水相を1M塩酸で酸性にし、ジエチル
エ−テル(3×200ml)で抽出した。一緒にした有
機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そし
て濃縮した。残渣をラジアルクロマトグラフィー(ヘキ
サン中の50%酢酸エチル、2mm板)により精製する
と、1.56gの2−ベンジル酪酸(77%収率)を生
成した。2−ベンジル酪酸(0.82g)を10mlの
テトラヒドロフラン中に溶解させ、−20℃に冷却し、
そして0.46mlのN−メチルモルホリンおよび0.
60mlのクロロ蟻酸イソブチルで処理した。30分後
に、5mlのジメチルホルムアミド中の0.84gの1
,3−ジ−n−プロピル−5,6−ジアミノウラシルを
加え、そして反応混合物を−20℃において4時間攪拌
し続けた。次に溶液を一夜自然に室温に暖めた。次に溶
液を200mlの塩化メチレンで希釈し、そして飽和炭
酸水素ナトリウム(100ml)ですすいだ。有機相を
硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして高真空下
で濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(ヘ
キサン中の5%−15%−20%イソプロピルアルコー
ル)により精製して、1.04gのアミドを生成した(
71%収率)。アミド(1.04g)を10mlのエタ
ノール中に溶解させた後に、40mlの30%水酸化カ
リウムを添加し、そして1.5時間にわたり90℃に加
熱した。次に溶液を一夜自然に室温に冷却し、そして濃
塩酸で酸性化した。反応混合物を200mlの水で希釈
し、クロロホルム(3×200ml)で抽出し、一緒に
した有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し
、そして濃縮した。残渣をラジアルクロマトグラフィー
(ヘキサン中の40−50%酢酸エチル、2mm板)に
より精製して、0.49gの生成物を生成した。生成物
をヘキサン中の20%ジエチルエーテルで研和し、白色
沈澱を集め、そして高真空下で39℃において乾燥して
、418mgの3,7−ジヒドロ−8−[1−(フェニ
ルメチル)プロピル]−1,3−ジプロピル−1H−プ
リン−2,6−ジオンを生成した、融点180℃。上記
の生成物を高真空下で39℃において再び6時間乾燥す
ると、407mgの3,7−ジヒドロ−8−[1−(フ
ェニルメチル)プロピル]−1,3−ジプロピル−1H
−プリン−2,6−ジオンを生成した、融点186−1
87℃。これを24時間高真空下で39℃で無水燐酸で
乾燥し、342mgの最終生成物、3,7−ジヒドロ−
8−[1−(フェニルメチル)プロピル]−1,3−ジ
プロピル−1H−プリン−2,6−ジオン融点186−
188℃を生成した。 実施例6 (R)−(−)−2−フェニルプロピオン酸(0.69
g)を15mlのテトラヒドロフラン、0.46mlの
N−メチルモルホリンと一緒にし、−20℃に冷却し、
そして0.6mlのクロロ蟻酸イソブチルを用いて処理
した。30分後に、5mlのジメチルホルムアミド中の
0.84gの1,3−ジ−n−プロピル−5,6−ジア
ミノウラシルを反応物に加え、それを−30℃において
4時間攪拌した。次に溶液を15時間にわたり室温に暖
め、そして溶媒を高真空下で除去した。残渣を300m
lのクロロホルム中に加え、有機層を200mlの飽和
炭酸水素ナトリウムですすぎ、硫酸マグネシウム上で乾
燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣をフラッシュクロ
マトグラフィー(ヘキサン中の5%−10%−15%−
20%イソプロピルアルコール)により精製すると、1
.21gの希望するアミドを生成した(89%収率)。 アミド(1.1g)を50mlのベンゼン中に溶解させ
、19.9mlのテトラフルオロホウ酸トリエチルオキ
ソニウム(塩化メチレン中1M)を用いて処理し、そし
て15時間にわたり50℃に加熱した。混合物を次に冷
却し、300mlのジエチルエーテル中に注ぎ、そして
200mlの燐酸塩緩衝液、200mlの水、200m
lの飽和塩化ナトリウムですすいだ。有機相を硫酸マグ
ネシウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣を
ラジアルクロマトグラフィー(クロロホルム中の2%−
5%メタノール、2mm板)により精製して、0.65
gの希望するイミノエーテルを生成した。 イミノエーテル(0.65g)を60mlの乾燥ベンゼ
ン中に溶解させ、そして4時間にわたり加熱還流させた
。冷却後に、溶媒を真空下で除去し、そして残渣をラジ
アルクロマトグラフィー(ヘキサン中の50%酢酸エチ
ル、2mm板)により精製して、0.56gの3,7−
ジヒドロ−8−[(1R)−1−フェニルエチル]−1
,3−ジプロピル−1H−プリン−2,6−ジオンを生
成した、融点136−137℃。 実施例7 2−フェニルプロピオン酸(0.69g)を15mlの
テトラヒドロフラン中に溶解させ、0.46mlのN−
メチルモルホリンを用いて処理し、−20℃に冷却し、
そして0.6mlのクロロ蟻酸イソブチルを加えた。3
0分後に、5mlのジメチルホルムアミド中の0.84
gの1,3−ジ−n−プロピル−5,6−ジアミノウラ
シルを反応物に加えた。反応物を−20℃において4時
間にわたり攪拌し続け、そして次に室温に暖めた。溶媒
を高真空下で除去し、そして残渣をフラッシュクロマト
グラフィー(ヘキサン中の5%−10%−15%−20
%イソプロピルアルコール)により精製すると、0.9
6gの希望するアミドを生成した(70%収率)。アミ
ド(0.95g)を10mlのエタノールおよび40m
lの30%水性水酸化カリウムと一緒にし、そして1.
5時間にわたり90℃に加熱した。次に溶液を氷浴中で
冷却し、そして濃塩酸を用いて注意深く酸性化した。反
応混合物を100mlの水で希釈し、そして水層をクロ
ロホルム(3×200ml)で抽出した。一緒にした有
機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そし
て濃縮して、0.91gの生成物を生成した。生成物を
ラジアルクロマトグラフィー(ヘキサン中の50%酢酸
エチル、2mm板)により精製して、0.78gの物質
を生じ、これをヘキサン中の20%ジエチルエ−テルか
ら再結晶して0.591gの3,7−ジヒドロ−8−(
1−フェニルエチル)−1,3−ジプロピル−1H−プ
リン−2,6−ジオンを生成した、融点148−150
℃。 実施例8 水素化ナトリウム(15.2g、50%溶液)を100
mlのテトラヒドロフランですすいだ。それを次に30
0mlのテトラヒドロフラン中に懸濁させ、0℃に冷却
し、そして75mlのテトラヒドロフラン中に溶解され
ている50gのメチルマロン酸ジエチルを45分間にわ
たり滴々添加した。さらに30分間攪拌した後に、36
.8mlの塩化ベンジルを加え、その後、25mlのテ
トラヒドロフランを加えた。反応混合物を次に静かに還
流しながら3時間加熱し、冷却し、500mlの水中に
注ぎ、そして酢酸エチル(3×500ml)で抽出した
。一緒にした有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し
、濾過し、そして濃縮して、75gのベンジルメチルマ
ロン酸ジエチルを生成した。ベンジルメチルマロン酸ジ
エチル(75g)を300mlのエタノールおよび10
0gの水酸化カリウムの300mlの水中溶液と一緒に
し、そして静かに還流させながら5時間加熱した。冷却
後に、混合物をジエチルエーテル(2×300ml)で
抽出した。次に水層を120mlの濃塩酸を用いて酸性
化し、そしてジエチルエーテル(3×300ml)で抽
出した。一緒にした有機抽出物を硫酸マグネシウム上で
乾燥し、濾過し、そして濃縮して、49.2gのベンジ
ルメチルマロン酸を黄色の固体状で生成した(83%収
率)。ベンジルメチルマロン酸(49.2g)を400
mlのアセトニトリル中に溶解させ、1.69gの酸化
第一銅で処理し、そして5時間にわたり加熱還流させた
。溶媒を真空下で除去し、そして400mlのジエチル
エーテル中に加え、10%塩酸(2×300ml)、飽
和塩化ナトリウム(300ml)ですすぎ、硫酸マグネ
シウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣をフ
ラッシュクロマトグラフィー(クロロホルム中の5%−
10%メタノール)により精製すると、38.37gの
2−ベンジルプロピオン酸を生成した(99%収率)。 2−ベンジルプロピオン酸(38.3g)を400ml
の50%水性エタノール、83.88gのキノン・2H
2Oと一緒にし、水蒸気浴上で20分間にわたり加熱し
て、透明溶液を与えた。一夜放置した後に、生成した結
晶を集めて、97.37gのキノン塩を生成した。50
%水性エタノールからのさらに6回の再結晶化後に、1
8.8gのキノン塩が残った。上記の再結晶化からの母
液を酸性化し、そして抽出して、24.86gの回収さ
れた2−ベンジルプロピオン酸を生成した。この酸を1
60mlの酢酸エチル中の18.4gのd−(+)−α
−メチルベンジルアミドと一緒にし、水蒸気浴上での加
熱により溶解させ、冷却し、そして沈澱を集めて、35
gのアミン塩を生成した。酢酸エチルからのさらに3回
の再結晶化後に、アミン塩(0.4g)を100mlの
1M硫酸を用いて処理した。水層をクロロホルム(2×
100ml)で抽出し、一緒にした有機抽出物を硫酸マ
グネシウム上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣
をラジアルクロマトグラフィー(クロロホルム中の5%
メタノール、2mm板)により精製して、186mgの
(R)−2−ベンジルプロピオン酸を生成した。 (R)−2−ベンジルプロピオン酸(0.69g)を1
5mlのテトラヒドロフラン中に溶解させ、そして溶液
を−20℃に冷却し、そして0.46mlのN−メチル
モルホリン、0.60mlのクロロ蟻酸イソブチルを用
いて処理し、そして30分間攪拌し続けた。その後、5
mlのジメチルホルムアミド中の0.84gの1,3−
ジ−n−プロピル−5,6−ジアミノウラシルを添加し
、そして反応混合物を−20℃においてさらに4時間攪
拌し続けた。溶液を一夜自然に室温に暖めた。溶媒を高
真空下で除去し、そして紫色の残渣をフラッシュクロマ
トグラフィー(ヘキサン中の5%−10%−15%−2
0%イソプロピルアルコール)により精製して、0.8
7gの希望するアミドを生成した(64%収率)。アミ
ド(0.85g)を100mlの乾燥ベンゼン中に溶解
させ、14.8mlのテトラフルオロホウ酸トリエチル
オキソニウム(塩化メチレン中1M)を用いて処理し、
そして溶液を15時間にわたり50℃に加熱した。次に
溶液を冷却し、500mlのジエチルエーテル中に注ぎ
、300mlの燐酸塩緩衝液、200mlの飽和塩化ナ
トリウムですすぎ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過
し、そして濃縮した。残渣をラジアルクロマトグラフィ
ー(クロロホルム中の2%−5%メタノール、2mm板
)により精製して、0.36gの希望するイミノエーテ
ルを生成した。イミノエーテル(0.36g)を100
mlの乾燥ベンゼン中に溶解させ、そして3時間にわた
り加熱還流させた。溶媒を真空下で除去し、そして残渣
をラジアルクロマトグラフィー(ヘキサン中の50%酢
酸エチル、2mm板)により精製して、0.23gの3
,7−ジヒドロ−8−[(1R)−1−メチル−2−フ
ェニルエチル]−1,3−ジプロピル−1H−プリン−
2,6−ジオンを生成した。この固体をヘキサン中の2
0%ジエチルエーテルから再結晶化させて、高真空下で
の39℃における乾燥後に、187mgの3,7−ジヒ
ドロ−8−[(1R)−1−メチル−2−フェニルエチ
ル]−1,3−ジプロピル−1H−プリン−2,6−ジ
オンを生成した、融点141−142℃。 実施例9 β−プロピオラクトン(5.5g)を100mlのメタ
ノール中に溶解させ、そして室温において10.8ml
のトリエチルアミンで攪拌しながら処理した。3日後に
、溶媒を真空下で除去し、そして残渣をフラッシュクロ
マトグラフィー(ヘキサン中の10%−20%イソプロ
ピルアルコール)により精製すると、3.30gの3−
ヒドロキシメチルプロピオネ−トを生成した。3−ヒド
ロキシメチルプロピオネ−ト(3.23g)を100m
lのテトラヒドロフラン中に溶解させ、−50℃に冷却
し、そして100mlのテトラヒドロフラン中の2.1
当量のリチウムジイソプロピルアミドを用いて処理した
。20分後に、3.68mlの臭化ベンジルをジアニオ
ンに−50℃において加えた。温度を1時間にわたり−
20℃に暖めた。次に反応物を500mlの飽和塩化ア
ンモニウムで希釈し、そして生成した水層をジエチルエ
ーテル(2×500ml)で抽出した。一緒にした有機
抽出物を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そ
して濃縮した。粗製残渣をフラッシュクロマトグラフィ
ー(ヘキサン中の10%−20%イソプロパノールアル
コール)により精製して、2.65gの2−ベンジル−
3−ヒドロキシメチルプロピオネ−トを生成した。2−
ベンジル−3−ヒドロキシメチルプロピオネ−ト(2.
6g)を窒素下で75mlの乾燥ジメチルホルムアミド
中に溶解させた。塩化t−ブチルジメチルシリル(2.
2g)を攪拌しながら加え、その後、2.0gのイミダ
ゾールを添加した。1−1/2 時間後に、反応物を5
00mlのジエチルエーテルで希釈した。有機相を50
%水性塩化ナトリウム(3×200ml)、飽和塩化ナ
トリウム(300ml)ですすぎ、無水硫酸マグネシウ
ム上で乾燥し、濾過し、そして真空下で濃縮した。残渣
をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の5%−
10%イソプロパノールアルコール)により精製して、
3.49gのメチル2−ベンジル−3−(t−ブチルジ
メチルシリルオキシ)プロピオネ−トを生成した。メチ
ル2−ベンジル−3−(t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)プロピオネ−ト(3.3g)を100mlのメタノ
ール中に溶解させ、0℃に冷却し、そして50mlの3
0%水酸化カリウムを用いて激しく攪拌しながら処理し
た。 反応物を次に5時間にわたり室温に暖めた。反応物を2
00mlの水で希釈し、ジエチルエーテルですすぎ、そ
して水溶液を0℃に冷却した。ジクロロメタン(100
ml)を加え、その後、260mlの1M塩酸を激しく
攪拌しながらゆっくり添加した。層を分離し、そして水
層をジクロロメタン(3×200ml)で抽出した。一
緒にした有機抽出物を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し
、濾過し、そして真空下で濃縮した。残渣をラジアルク
ロマトグラフィー(クロロホルム中の2%−4%メチル
アルコール、4mm板)により精製して、2.14gの
2−ベンジル−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ
)プロピオン酸を生成した。2−ベンジル−3−(t−
ブチルジメチルシリルオキシ)プロピオン酸(2.1g
)を20mlのテトラヒドロフラン中に溶解させ、−2
0℃に冷却し、そして0.71mlのN−メチルモルホ
リンで処理した。次にクロロ蟻酸イソブチル(0.92
ml)を加え、そして反応物を−20℃において20分
間攪拌し続けた。10mlのジメチルホルムアミド中の
1,3−ジ−n−プロピル−5,6−ジアミノウラシル
(1.62g)を加え、そして反応物を−20℃におい
て3時間攪拌した。次に反応物を室温に暖め、400m
lのクロロホルムで希釈し、そして有機相を50%水性
塩化ナトリウム(2×200ml)、飽和炭酸水素ナト
リウム(200ml)ですすぎ、無水硫酸マグネシウム
上で乾燥し、濾過し、そして真空下で濃縮した。残渣を
ラジアルクロマトグラフィー(クロロホルム中の5%−
10%メチルアルコール、4mm板)により精製して、
4.25gのアミドを生成した。次にアミド(3.1g
)を50mlのエチルアルコール中に溶解させ、そして
100mlの30%水酸化カリウムで処理した。これを
1.5時間にわたり加熱還流させた。0℃に冷却した後
に、反応物を42mlの濃塩酸を用いて酸性化した。水
層をクロロホルム(2×200ml)で抽出した。一緒
にした有機抽出物を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、
濾過し、そして真空下で濃縮した。残渣をラジアルクロ
マトグラフィー(クロロホルム中の5%−10%メチル
アルコール、4mm板)および(ヘキサン中の5%−1
0%−20%イソプロピルアルコール、4mm板)によ
り精製して、1.1gの粗製物質を生成した。これをヘ
キサン中の25%ジエチルエーテルと共に研和して、真
空下で39℃において5時間乾燥した後に、0.82g
の3,7−ジヒドロ−8−[1−(ヒドロキシメチル)
−2−フェニルエチル]−1,3−ジプロピル−1H−
プリン−2,6−ジオンを白色の固体状で生成した、融
点145−146℃。 実施例10 ナトリウム(3.7g)を80mlのエチルアルコール
中に溶解させ、その後、150mlのジエチルエーテル
を添加した。マロン酸ジエチル(12.5ml)を加え
、その後、150mlのジエチルエーテル中の20gの
α,α′−ジブロモ−o−キシレンを上部で攪拌しなが
ら加えた。反応物を還流に5時間加熱した。反応物を冷
却し、濾過し、そして溶媒を真空下で除去した。残渣を
水酸化カリウム溶液(125mlの水中の20g)で処
理し、そして15時間にわたり加熱還流させた。反応物
を次に冷却し、そして200mlのジエチルエーテルで
すすいだ。水相を30%塩酸で酸性化した。沈澱を集め
、そして真空下でドライエルイテ上で5時間にわたり乾
燥して、8.86gのインダン−2,2−ジカルボン酸
を生成した。インダン−2,2−ジカルボン酸(8.8
6g)を500mlの丸底フラスコ中に入れ、そして1
5分間にわたり激しく攪拌しながら200℃に加熱した
。 反応物を次に室温に冷却し、そしてヘキサン中の10%
イソプロピルアルコールから再結晶化させて、1.77
gのインダン−2−カルボン酸を生成した。(ザ・ジャ
ーナル・オブ・メディカル・ケミストリイ(J. Me
d. Chem.)、23、1955、1989参照)
。インダン−2−カルボン酸(1.0g)を15mlの
テトラヒドロフラン中に溶解させ、0.62mlのN−
メチルモルホリンで処理し、そして−20℃に冷却した
。クロロ蟻酸イソブチル(0.80ml)を加え、そし
て反応物を−20℃において30分間攪拌した。次に5
mlのジメチルホルムアミド中の1,3−ジ−n−プロ
ピル−5,6−ジアミノウラシル(1.2g)を加え、
そして反応物を−20℃において4時間攪拌した。室温
に暖めた後に、反応物を300mlのクロロホルム中に
注ぎ、そして50%水性塩化ナトリウム(2×100m
l)、飽和炭酸水素ナトリウム(2×100ml)です
すぎ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、そして真
空下で濃縮した。 残渣をラジアルクロマトグラフィー(クロロホルム中の
5%−10%メチルアルコール、4mm板)及び(ヘキ
サン中の10%−20%−30%イソプロピルアルコー
ル、4mm板)により精製すると、2.19gのアミド
を生成した。アミド(2.19g)を100mlの30
%水酸化カリウム、40mlのエチルアルコールで処理
し、そして2時間にわたり加熱還流させた。反応物を次
に0℃に冷却し、そして42mlの濃塩酸で酸性化した
。沈澱を集め、そして300mlのクロロホルム中に溶
解させた。有機相を200mlの飽和炭酸水素ナトリウ
ムですすぎ、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し
、そして真空下で濃縮した。残渣をヘキサン中の80%
ジエチルエーテルと共に研和して、真空下での60℃に
おける乾燥後に、1.10gの3,7−ジヒドロ−8−
(2−インダニル)−1,3−ジプロピル−1H−プリ
ン−2,5−ジオンを生成した、融点223−224℃
。 実施例11 2−フェニル酪酸(1.1g)を5,6−ジアミノ−1
,3−ジプロピルウラシルを用いて処理してアミドを得
て、そしてそれを実施例7の工程に従い環化して、45
4mgの3,7−ジヒドロ−8−[(±)−フェニルプ
ロピル]−1,3−ジプロピル−1H−プリン−2,6
−ジオンを生成した、融点137−138℃。 実施例12 (S)−(+)−2−フェニル酪酸(0.93g)を実
施例6の工程に従い5,6−ジアミノ−1,3−ジプロ
ピルウラシルを用いて処理してアミドを得た。該アミド
をイミノエーテルに転化させ、それを実施例6の工程に
従い熱的に環化して、547mgの3,7−ジヒドロ−
8−[(S)−フェニルプロピル]−1,3−ジプロピ
ル−1H−プリン−2,5−ジオンを生成した、融点1
28−131℃。 実施例13 (R)−(−)−2−フェニル酪酸(0.98g)を実
施例6の工程に従い5,6−ジアミノ−1,3−ジプロ
ピルウラシルを用いて処理してアミドを得た。該アミド
をイミノエーテルに転化させ、それを実施例6の工程に
従い熱的に環化して、190mgの3,7−ジヒドロ−
8−[(R)−フェニルプロピル]−1,3−ジプロピ
ル−1H−プリン−2,6−ジオンを生成した、融点1
28−130℃。 実施例14 1.9g量の2−ベンジルプロパン酸を60mlの水中
の0.65gの水酸化カリウムを用いて激しく攪拌しな
がら処理した。この溶液に2.0gの5,6−ジアミノ
−1,3−ジプロピルウラシル水和物を加え、その後、
2.3gの1−エチル−3−[3−(ジメチルアミノ)
プロピル]カルボジイミド塩酸塩を加えた。2時間後に
、溶媒を除去し、そして残渣をラジアルクロマトグラフ
ィー(ヘキサン中の40%イソプロピルアルコール、4
mm板)により精製すると、1.85gの物質を生成し
、これをエーテルと共に研和して、0.40gのアミド
を白色固体状で生成した。アミド(0.33g)を10
mlの30%水性水酸化カリウムおよび2mlのエチル
アルコールを用いて処理し、そして1.5時間にわたり
70℃に加熱した。冷却後に、反応物を55mlの1M
塩酸を用いて酸性化し、そして300mlのエチルエー
テルで抽出した。有機相を200mlの水、200ml
の飽和塩化ナトリウムですすぎ、無水硫酸マグネシウム
上で乾燥し、濾過し、そして濃縮した。残渣をヘキサン
と共に研和して、真空下での五酸化燐上における乾燥後
に、142mgの3,7−ジヒドロ−8−[(±)−(
メチル−2−フェニルエチル)]−1,3−ジメチル−
1H−プリン−2,6−ジオンを生成した、融点198
−199℃。 実施例15 22g量の塩化4−ベンジルオキシベンジルを実施例8
の工程に従いメチルマロン酸ジエチルアニオンを用いて
激しく処理した。アルキル化されたマロン酸メチルを鹸
化し、そして同一工程に従い脱カルボン酸化して、18
.06gの2−(4−ベンジルオキシベンジル)プロピ
オン酸を得た、融点93−95℃。3.6g量のこの酸
を5,6−ジアミノ−1,3−ジプロピルウラシルを用
いて処理してアミドを得て、そして実施例7の工程に従
い環化して、1.46gの物質を得て、それをヘキサン
中の5%エチルエーテルから再結晶化させて、0.72
gの3,7−ジヒドロ−8−[メチル−2−(4−ベン
ジルオキシフェニル)エチル]−1,3−ジプロピル−
1H−プリン−2,6−ジオンを生成した、融点124
−126℃。260mg量の3,7−ジヒドロ−8−[
メチル−2−(4−ベンジルオキシフェニル)エチル]
−1,3−ジプロピル−1H−プリン−2,6−ジオン
を20mlのメチルアルコール中に溶解させ、そして触
媒量の木炭上5%パラジウムを用いて処理した。これを
水素雰囲気下に攪拌しながら2時間置いた。それを次に
セライト上で濾過し、そして濾液を真空下で濃縮した。 残渣をラジアルクロマトグラフィー(ヘキサン中の50
%酢酸エチル、4mm板)により精製すると、182m
gの物質を生成し、これをヘキサン中の5%エチルエー
テルと共に研和し、高真空下での39℃における3時間
の乾燥後に、162mgの3,7−ジヒドロ−8−[メ
チル−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−1,
3−ジプロピル−1H−プリン−2,6−ジオンを生成
した、融点218−220℃。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (R)および(S)エナンチオマー類
    並びにラセミ混合物を含む構造式: 【化1】 [式中、R1およびR2はそれぞれ独立して、(C1−
    C4)低級アルキルまたは(C2−C4)低級アルケニ
    ルであり、Zは 【化2】 であり、R3は(C1−C3)低級アルキル、ニトロ、
    アミノ、ヒドロキシ、フルオロ、ブロモまたはクロロで
    あり、mは0または1−4の整数であり、nは1−4の
    整数であり、そしてXはHまたはOHである]の化合物
    、並びにそれの薬学的に許容可能な塩類。
  2. 【請求項2】  3,7−ジヒドロ−8−[(1R)−
    メチル−2−フェニルエチル]−1,3−ジプロピル−
    1H−プリン−2,6−ジオンである、請求項1記載の
    化合物。
  3. 【請求項3】  3,7−ジヒドロ−8−[(1S)−
    メチル−2−フェニルエチル]−1,3−ジプロピル−
    1H−プリン−2,6−ジオンである、請求項1記載の
    化合物。
  4. 【請求項4】  3,7−ジヒドロ−8−[(1R)−
    フェニルエチル]−1,3−ジプロピル−1H−プリン
    −2,6−ジオンである、請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】  3,7−ジヒドロ−8−[(1R)−
    フェニルエチル]−1,3−ジプロピル−1H−プリン
    −2,6−ジオンである、請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】  3,7−ジヒドロ−8−[(1S)−
    フェニルエチル]−1,3−ジプロピル−1H−プリン
    −2,6−ジオンである、請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】  3,7−ジヒドロ−8−[1−(フェ
    ニルメチル)ブチル]−1,3−ジプロピル−1H−プ
    リン−2,6−ジオンである、請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】  3,7−ジヒドロ−8−(1−フェニ
    ルエチル)−1,3−ジ−2−プロペニル−1H−プリ
    ン−2,6−ジオンである、請求項1記載の化合物。
  9. 【請求項9】  3,7−ジヒドロ−8−[1−(フェ
    ニルメチル)プロピル]−1,3−ジプロピル−1H−
    プリン−2,6−ジオンである、請求項1記載の化合物
  10. 【請求項10】  3,7−ジヒドロ−8−(1−フェ
    ニルエチル)−1,3−ジプロピル−1H−プリン−2
    ,6−ジオンである、請求項1記載の化合物。
  11. 【請求項11】  3,7−ジヒドロ−8−[1−(ヒ
    ドロキシメチル)−2−フェニルエチル]−1,3−ジ
    プロピル−1H−プリン−2,6−ジオンである、請求
    項1記載の化合物。
  12. 【請求項12】  3,7−ジヒドロ−8−(2−イン
    ダニル)−1,3−ジプロピル−1H−プリン−2,6
    −ジオンである、請求項1記載の化合物。
  13. 【請求項13】  3,7−ジヒドロ−8−[(±)−
    フェニルプロピル]−1,3−ジプロピル−1H−プリ
    ン−2,6−ジオンである、請求項1記載の化合物。
  14. 【請求項14】  3,7−ジヒドロ−8−[(R)−
    フェニルプロピル]−1,3−ジプロピル−1H−プリ
    ン−2,6−ジオンである、請求項1記載の化合物。
  15. 【請求項15】  3,7−ジヒドロ−8−[(S)−
    フェニルプロピル]−1,3−ジプロピル−1H−プリ
    ン−2,6−ジオンである、請求項1記載の化合物。
  16. 【請求項16】  3,7−ジヒドロ−8−[(±)−
    メチル−2−フェニルエチル]−1,3−ジメチル−1
    H−プリン−2,6−ジオンである、請求項1記載の化
    合物。
  17. 【請求項17】  3,7−ジヒドロ−8−[メチル−
    2−(4−ヒドロキシフェニル)エチル]−1,3−ジ
    プロピル−1H−プリン−2,6−ジオンである、請求
    項1記載の化合物。
  18. 【請求項18】  請求項1記載の化合物を不活性担体
    との混合物状で含有している組成物。
  19. 【請求項19】  請求項1記載の化合物を製薬上に許
    容可能な担体との混合物状で含有している組成物。
  20. 【請求項20】  下記の反応式Iに示されている段階
    からなる、(R)および(S)エナンチオマー類並びに
    ラセミ体混合物を含む構造式: 【化3】 [式中、R1およびR2はそれぞれ独立して、(C1−
    C4)低級アルキルまたは(C2−C4)低級アルケニ
    ルであり、Zは 【化4】 であり、R3は(C1−C3)低級アルキル、ニトロ、
    アミノ、ヒドロキシ、フルオロ、ブロモまたはクロロで
    あり、mは0または1−4の整数であり、nは1−4の
    整数であり、そしてXはHまたはOHである]の化合物
    、並びにそれの製薬上受け入れられる塩類の製造方法:
    反応式I 【化5】 (a)段階Aにおいては、構造式1(ここでR1および
    R2が上記で定義されている如くである)により記され
    ている適当にアルキル置換されたピリミジンジオンと硝
    酸ナトリウムとの間でニトロソ化反応を行って、構造式
    2により記されているニトロソ置換されたピリミジンジ
    オンを生成し、 (b)段階Bにおいては、構造式2により記されている
    ニトロソ置換されたピリミジンジオンを過剰のジチオン
    酸ナトリウムで処理することにより対応するジアミノピ
    リミジンジオンに還元して、構造式3に従う化合物を生
    成し、 (c)段階Cにおいては、構造式4(ここでm、n、X
    およびR3が上記で定義されている如くである)に従う
    化合物をテトラヒドロフラン中に溶解させ、それを1当
    量のN−メチルモルホリンおよび1当量のクロロ蟻酸イ
    ソブチルで処理し、そして次にジメチルホルムアミド中
    に溶解されている構造式3により記されているジアミノ
    ピリミジンジオンを加えることにより、構造式3により
    記されているジアミノピリミジンジオンを構造式4に従
    う化合物と反応させて、構造式5により記されているア
    ミドを生成し、 (d)段階Dにおいては、構造式5により記されている
    アミドを乾燥ベンゼン中に溶解させ、そして6.5当量
    のテトラフルオロホウ酸トリエチルオキソニウムで処理
    して、構造式6により記されているイミノエーテルを生
    成し、 (e)段階Eにおいては、構造式6により記されている
    イミノエーテルを乾燥ベンゼン中に溶解させ、そして窒
    素下で加熱還流して生成物を生成し、それを真空中で除
    去し、そして精製して、式Iにより表示されている化合
    物である構造式7に従う化合物を生成する。
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