JPH04221359A - ウレタンの製造法 - Google Patents

ウレタンの製造法

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JPH04221359A
JPH04221359A JP40484090A JP40484090A JPH04221359A JP H04221359 A JPH04221359 A JP H04221359A JP 40484090 A JP40484090 A JP 40484090A JP 40484090 A JP40484090 A JP 40484090A JP H04221359 A JPH04221359 A JP H04221359A
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JP
Japan
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aromatic
reaction
ammonia
urea
aryl
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JP40484090A
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English (en)
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Masahisa Yokota
昌久 横田
Yukio Yamawaki
幸男 山脇
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マスクドイソシアナー
トおよび芳香族イソシアナートの中間原料等に用いられ
る芳香族O−アリールウレタンの製造方法に関する。さ
らに詳しくは、芳香族1級アミンを芳香族ヒドロキシル
化合物の存在下尿素及び/またはカルバミン酸O−アリ
ールとを反応させることを特徴とする芳香族O−アリー
ルウレタンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、イソシアナートは第一級アミンと
ホスゲンとの反応によって製造されているが、この方法
は猛毒性のホスゲンを使用すること、腐食性の塩化水素
ガスが大量に副生すること、さらにはイソシアナートと
分離困難な加水分解性の塩素化合物が副生し、これが製
品中に混入するなどの欠点を有しており、ホスゲンを使
用しないイソシアナートの工業的製法の確立が強く求め
られてきた。
【0003】例えば、触媒の存在下有機ニトロ化合物と
一酸化炭素から直接有機イソシアナート類を製造するこ
とが検討されたが、この方法は収率が悪く、安価な工業
的製造方法としては満足できるものとはいえない。他の
方法として、ホーベンーワイル著メトーデン・デル・オ
ルガニッシェンヘミー8巻126頁(1952年)に示
されたウレタンの熱分解によるものがあり、比較的容易
に高収率でイソシアナート類が製造できるため、この熱
分解技術の検討と共に、原料であるウレタンをホスゲン
を用いず工業的に有利に製造する方法が鋭意研究される
こととなった。
【0004】特開昭57−126459号公報には、ホ
スゲンを用いない芳香族ウレタンの製造方法として、1
級アミン、一酸化炭素および脂肪族アルコールまたは芳
香族ヒドロキシル化合物から、貴金属触媒を用いて酸化
的にウレタン化する方法が記載されている。ただし、芳
香族ヒドロキシル化合物を用いた実施例はない。この方
法は毒性の強い一酸化炭素を使用すること、および高価
な貴金属触媒を用いるため、生成物であるウレタンから
触媒を回収するには、煩雑な操作と多大な費用を要する
こと等の欠点を有している。
【0005】一方、米国特許第2677698号明細書
には、ホスゲンを用いない芳香族モノウレタンの製造方
法として、1段目で芳香族1級アミンと尿素からN,N
’−ジアリル尿素を作り、2段目でN,N’ジアリル尿
素とヒドロキシル化合物を反応させて芳香族モノウレタ
ンを製造し、副生する1級アミンを分離回収して1段目
に戻す方法が記載されている。ただし、芳香族ヒドロキ
シル化合物を用いた実施例はない。しかしこの方法はウ
レタン収率が低いだけでなく、反応が2段で且つ1級ア
ミンのリサイクル設備を要するため、工程が極めて煩雑
で工業的に実施するのに満足すべきものではない。
【0006】米国特許第3467694号明細書には、
貴金属及びルイス酸からなる触媒の存在下に、高圧下1
50℃以上の温度において、有機ニトロ化合物、一酸化
炭素及びヒドロキシル基含有化合物を反応させることに
よりウレタンが製造されるとの記載がある。又、米国特
許第3895054号明細書には硫黄、セレン、硫黄化
合物及び/あるいはセレン化合物及び少なくとも一種類
の塩基及び/あるいは水の存在下に、ヒドロキシル基含
有化合物、一酸化炭素及びニトロ基、ニトロソ基、アゾ
基及びアゾキシ基を有する化合物からウレタンが製造さ
れる。
【0007】また、1段で芳香族1級アミンとヒドロキ
シル化合物および尿素とを反応させて、芳香族ウレタン
を製造する方法がいくか提案されているが、これらの方
法で得られる芳香族ウレタンは、いずれも芳香族O−ア
リールウレタンではなく、芳香族O−アルキルウレタン
である。例えば、米国特許第2409712号明細書に
は、芳香族1級アミンおよび尿素をアルコールと反応さ
せて、芳香族O−アルキルモノウレタンを製造する方法
が記載されている。また、特開昭56−103152号
公報、特開昭56−103153号公報には、芳香族1
級ポリアミンを尿素およびカルバミン酸O−アリールの
存在下で脂肪族、脂環族、芳香脂肪族アルコールと反応
させて、芳香族O−アルキルポリウレタンを製造する方
法が記載されている。この場合カルバミン酸O−アリー
ルは脂肪族、脂環族、芳香脂肪族アルコールと置換され
カルバミン酸O−アルキルとなることが記載されている
【0008】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、これらの方
法で製造される芳香族O−アルキルウレタンは、熱的に
極めて安定なため、対応する脂肪族イソシアナートとア
ルコールに分解するのが困難であり、したがってマスク
ドイソシアナートおよび芳香族イソシアナートの中間原
料等に用いるには満足すべきものではない。
【0009】この点、脂肪族O−アリールウレタンが対
応する脂肪族イソシアナートと芳香族ヒドロキシル化合
物に容易に分解することは知られていた(例えば、O.
Bayer,“Das  Diisocyanat−P
olyadditions  Verfahren”,
12頁,1963年)。しかし、芳香族O−アリールウ
レタンを工業的に有利に製造する方法は、未だ知られて
いなかった。例えば、S.R.Sandler  W.
Karo著「官能基別  有機化合物合成法II」、2
48頁(1971年、広川書店刊)によれば、尿素とア
ルコールからは容易にカルバミン酸O−アルキルを合成
出来るが、尿素と芳香族ヒドロキシル化合物からカルバ
ミン酸O−アリールを再生することは極めて困難である
ことが記載されているのである。
【0010】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、尿素、芳香族ヒドロキシル化合物と芳香族1級
アミンとの反応から工業的に有利に芳香族O−アリール
ウレタンを製造できることを見いだし、本発明を為すに
至った。すなわち、芳香族1級アミンから芳香族O−ア
リールウレタンを製造する方法において、a)次の一般
式: Ar−OH (式中、Arは芳香族基を表す)で表わされる芳香族ヒ
ドロキシル化合物の存在下、芳香族1級アミンと尿素及
び/または次の一般式: Ar−OCONH2  (式中、Arは同じ芳香族基を表す)で表わされるカル
バミン酸O−アリールとを反応させること、b)反応液
中のアンモニア濃度が1重量%以下になるように、副生
するアンモニアを反応系から除去しながら反応させるこ
と、を特徴とする芳香族O−アリールウレタンの製造方
法である。
【0011】本反応は、例えば式(1)、(2)で示さ
れるように、可逆的で且つ平衡が著しく原系側に偏って
いるため反応の進行には副生するアンモニアの除去が肝
要であること、且つ本発明の方法において用いられる芳
香族ヒドロキシル化合物は酸性であるためアンモニアと
の分離が従来の技術で開示されてきた脂肪族ヒドロキシ
ル化合物を用いる場合に較べ容易には為されず、本発明
の方法により初めてウレタンの製造が実施可能となるの
である。
【0012】
【化1】
【0013】本発明の実施に際し用いられる芳香族ヒド
ロキシル化合物は、芳香族基に直接ヒドロキシル基が結
合しているものであれば、どのようなものであってもよ
い。例えば、フェノール;クレゾール(各異性体)、キ
シレノール(各異性体)、エチルフェノール(各異性体
)、プロピルフェノール(各異性体)等の各種アルキル
フェノール類;メトキシフェノール(各異性体)、エト
キシフェノール(各異性体)等の各種アルコキシフェノ
ール類;クロルフェノール(各異性体)、プロモフェノ
ール(各異性体)、ジクロルフェノール(各異性体)、
ジブロモフェノール(各異性体)等のハロゲン化フェノ
ール類;メチルクロルフェノール(異性体)、エチルク
ロルフェノール(各異性体)、メチルブロモフェノール
(各異性体)、エチルブロモフェノール(各異性体)等
のアルキルおよびハロゲン置換フェノール類;
【001
4】
【化2】
【0015】一般式(3)で示される芳香族ジヒドロキ
シル化合物類;ニトロフェノール(各異性体)、ニトロ
ナフトール(各異性体)等のニトロ置換芳香族ヒドロキ
シル化合物類;シアノフェノール(各異性体)、シアノ
ナフトール(各異性体)等のシアノ置換芳香族ヒドロキ
シル化合物類等が用いられる。このような芳香族ヒドロ
キシル化合物は1種だけでもよいし、2種以上混合して
用いることもできる。また、蒸留分離の容易なことから
、芳香族モノヒドロキシル化合物を用いるのが好ましい
。そのなかでも、沸点が低いフェノールを用いるのがさ
らに好ましい。
【0016】本発明の実施に際し用いられるカルバミン
酸O−アリールは使用する芳香族ヒドロキシル化合物の
ヒドロキシル基(−OH)の代わりにアミノカルボキシ
ル基(−OCONH2 )が結合したものが例示される
。 本発明の実施に際し用いられる芳香族ヒドロキシル化合
物の量は、存在すれば幾らでも良いが、使用される尿素
及び/またはカルバミン酸O−アリールの合計1モル当
り、5モル以上100モル以下となるよう使用するのが
好ましい。また尿素とカルバミン酸O−アリールの混合
物を用いる場合には、使用する尿素とカルバミン酸O−
アリールのモル数の和に対し5倍以上100倍以下とな
るよう使用するのが好ましい。5倍以下だとカルバミン
酸O−アリールまたは尿素が芳香族O−アリールウレタ
ンと変成するため芳香族O−アリールウレタンの収率が
低下する。また100モルより多いと空時収率が低下す
るので、工業的に実施するには得策ではないからである
【0017】本発明に用いられる尿素及び/またはカル
バミン酸O−アリールの量は、芳香族1級アミンのアミ
ノ基1モル当り、尿素とカルバミン酸O−アリールの和
が0.5モル以上となるのが好ましい。より好ましい使
用量は、アミノ基1モル当り、尿素0.8モル以上2モ
ル以下である。尿素の量が芳香族1級アミンのアミノ基
1モル当り0.5モルより少ないと、複雑に置換した尿
素化合物が副生するし、2モルより多いと複雑に置換し
た尿素化合物が副生したり、未反応の尿素とカルバミン
酸O−アリールが残存するので好ましくない。
【0018】本発明で用いられる芳香族1級アミンとは
、一つまたは二つ以上の1級アミノ基が芳香族炭素原子
に結合しているものであればどのようなものでもよい。 例えば、アニリン、o−,m−およびp−アミノトルエ
ン、o−ニトロ−p−キシレン、1−アミノナフタレン
、m−およびp−ジアミノベンゼン、2,4−および2
,6−ジアミノトルエン、ジアミノメシチレン、4,4
’−ジアミノビフェニル、2,4’−ジアミノビフェニ
ル、4,4’−ジアミノジベンジル、ビス(4−アミノ
フェニル)メタン、2,2−ビス(4−アミノフェニル
)プロパン、ビス(4−アミノフェニル)エーテル、ビ
ス(4−アミノフェノキシ)エタン、α,α’−ジアミ
ノ−p−キシレン、o−,m−およびp−アミノアニソ
ール、2,4−ジアミノフェネトール、3,3’−ジメ
チル−4,4’−ジアミノビフェニル、1,5−ジアミ
ノナフタレン、さらには一般式(4)で表されるポリメ
チレンポリフェニルポリアミンなどである。
【0019】
【化3】
【0020】本発明の実施に際し、160〜300℃の
温度範囲で反応を行うことが好ましい。160℃より低
い温度で反応を行えば、芳香族ヒドロキシル化合物と芳
香族1級アミンやアンモニアおよび尿素が強く結合する
ため、反応が遅かったり、反応が殆どおこらなかったり
、あるいは複雑に置換した尿素化合物が増加したりする
ために好ましくない。300℃より高い温度で反応を行
えば、尿素やカルバミン酸O−アリールが著しく分解し
たり、芳香族ヒドロキシル化合物が脱水素変性したり、
あるいは生成物である芳香族O−アリールウレタンの分
解や変性等による収率低下を招いたりするために好まし
くない。この意味において、より好ましい温度範囲は1
60〜280℃である。さらに好ましい温度範囲は19
0〜260℃である。本発明の実施に際し、反応系に副
生したアンモニアの除去すべき量は、反応温度および1
級アミンと芳香族ヒドロキシル化合物の塩基性度の差に
よって多少異なるが、反応系の組成によらずほぼ一定で
あり、反応液中のアンモニア濃度が1重量%以下となる
ように除去することが非常に重要である。アンモニア濃
度が1重量%を越えると、式(1)と(2)に示した平
衡のため芳香族O−アリールウレタンはほとんど得られ
ないばかりでなく、カルバミン酸O−アリール及び尿素
の変性に伴い芳香族O−アリールウレタンの収率が著し
く低下するからである。さらに芳香族O−アリールウレ
タンの収率を多くするためには、反応液中のアンモニア
濃度が0.5重量%以下となるように除去することが好
ましい。
【0021】反応系に副生したアンモニアを除去する好
ましい実施態様の一つとして、反応蒸留法がある。すな
わち、反応蒸留法とは、反応下で逐次生成してくるアン
モニアを蒸留によって気体状で分離する方法である。ア
ンモニアの蒸留効率を上げるために、溶媒もしくは芳香
族ヒドロキシル化合物の沸騰下で行うこともできる。反
応系に副生したアンモニアを除去する好ましいもう一つ
の実施態様として、不活性ガスを用いる方法がある。す
なわち、反応下で逐次的に生成してくるアンモニアを、
気体状で不活性ガスに同伴させることによって、反応系
から分離する方法である。このような不活性ガスとして
、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン、炭酸ガス、メタ
ン、エタン、プロパン等を単独で、または混合して反応
系中に導入することも好ましい方法である。また、ガス
状の低沸点有機溶媒も不活性ガス同様に副生したアンモ
ニアを反応系から除去するのに用いることができる。 こうした低沸点の有機溶媒類として例えば、ジクロルメ
タン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水
素類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の低級炭化水素類、アセトン、メチル
エチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル類を用いることもできる。
【0022】反応系に副生したアンモニアを除去する好
ましい他の実施態様として、アンモニアを吸着剤に吸着
させて分離する方法がある。このような吸着剤として、
例えば、シリカ、アルミナ、各種ゼオライト類、珪藻土
類等の160〜280℃の温度条件下で使用可能な吸着
剤を用いることができる。さらに、反応系に副生したア
ンモニアを除去するために、反応蒸留法、不活性ガス等
を用いる方法、低沸点有機溶媒を用いる方法および吸着
剤に吸着させて分離する方法等を組み合わせて用いるこ
ともできる。
【0023】またさらに、反応蒸留や不活性ガス等を用
いる温度を低下させたり、反応速度を高める目的で、触
媒を用いることもできる。このような触媒としては、例
えば、希土類元素、アンチモン、ビスマスの単体および
これらの元素の酸化物、硫化物および塩類;ホウ素単体
およびホウ素化合物;周期律表の銅族、亜鉛族、アルミ
ニウム族、炭素族、チタン族の金属およびこれらの金属
の酸化物および硫化物;周期律表の炭素を除く炭素族、
チタン族、バナジウム族、クロム族元素の炭化物および
窒化物等が好ましく用いられる。触媒を用いる場合、こ
れら触媒と芳香族1級アミンの量比はいくらでもとりう
るが、芳香族1級アミンに対し重量比で通常0.000
1〜100倍の触媒を用いるのが好ましい。
【0024】本発明の実施に際し、反応圧力は、反応系
の組成、反応温度、アンモニアの除去方法、および反応
装置の種類等によって異なるが、通常0.1〜50気圧
の圧力範囲で反応を行うことが好ましい。さらに好まし
くは、1〜30気圧の圧力範囲が工業的に実施する上で
好ましい。同様に、反応時間も、反応系の組成、反応温
度、アンモニアの除去方法、および反応装置の種類等に
よって異なるが、通常数分〜数十時間である。好ましく
は数分〜数時間であり、可能な限り短い方がよい。
【0025】本発明の実施に際し使用する装置の様式は
、なんら限定されるものではなく、例えば、縦型の管形
装置の内部を原料液を流下させながら反応を進め、副生
するアンモニアを装置の上部から取り出して除去する方
法や、あるいは槽型装置を用いて反応させると共に、副
生するアンモニアを気相に取り出して除去する方法、お
よびこれらを組み合わせた方法等が好ましく用いられる
。さらに必要に応じて、これらの装置の上部に蒸留塔お
よび/または部分凝縮器等を設けることも好ましい方法
である。
【0026】また、本発明の反応は、回分式、連続式い
ずれの方法でも実施できる。
【0027】
【実施例】次に、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるも
のではない。反応液中のアンモニアの定量は、反応液を
10倍量以上の水で抽出し水溶液とした後、アンモニウ
ムイオンをイオンクロマトグラフィー(IC)を用いて
定量した。イオンクロマトカラムおよび検出器は、東ソ
ー株式会社製  TSK−gel  IC−Catio
nおよびCM−8000を用い、溶離液として2mM濃
硝酸水溶液を毎分1.2ml流し、35℃で測定した。 また、反応ガス中のアンモニアの定量はガスクロマトグ
ラフィー(GC)で行った。芳香族ヒドロキシル化合物
、カルバミン酸O−アリールおよび芳香族1級アミンの
定量は、ガスクロマトグラフィー(GC)および液体ク
ロマトグラフィー(LC)で行った。尿素、カルバミン
酸O−アリールおよび芳香族O−アリールウレタンの定
量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(G
PC)およびLCで行った。
【0028】
【実施例1】温度計、攪拌器、還流器、およびガス導入
管を備えた1000ml容のガラス四つ口フラスコに、
4,4’−ジアミノジフェニルメタン(以下MDAとい
う)29g、尿素33g、フェノール470gを仕込み
、反応器の底まで達したボールフィルターより窒素ガス
を毎時20L流しながら、フェノールの沸騰下(約18
0℃)で攪拌しながら反応を行った。さらに、20時間
毎に次の操作を繰り返した。まず、反応液の一部を採取
し重さを測定した後、反応液に含まれる4,4’−ビス
(フェノキシカルボニルアミノ)ジフェニルメタン(以
下、MDUと略す)およびアンモニア(NH3 )の重
量%を定量した。この値から、MDAの仕込モル数当り
のMDUのモル収率%を換算した。結果を表1に示す。
【0029】
【比較例1】窒素ガスを流さない点以外は、実施例1と
全く同様な操作を行った。還流温度(約180℃)で6
0時間攪拌した。反応液中にアンモニアは2.1重量%
含まれており、MDUの収率は5mol%であり、GP
Cでは多量の高分子量体の生成が認められた。
【0030】
【実施例2〜3】図1に示す、充填剤を詰めた容積2L
の縦型反応管1の上部より原料液Aを連続的に流入し、
反応管1の下部に設置したリボイラー4より反応液Bを
連続的に回収した。一方、リボイラー4の下部より窒素
ガスCを導入し、反応管上部の冷却還流器2および気液
分離器3を経て反応ガスEを回収した。この時、ガスに
同伴する凝縮成分Dは気液分離器の下部より連続的に回
収した。
【0031】MDA198部、尿素138部およびフェ
ノール3760部からなる原料液を用いた。冷却還流器
2の温度は140℃、窒素ガス量は標準状態換算で毎時
20L流した。反応温度(℃)および原料液Aの流入量
は表2に示す様々な条件下で行った。平均滞留時間は1
0分〜15分であった。反応終了後、反応液Bを全量回
収し重量を測定した。次に反応液Bに含まれるMDUお
よびアンモニアの重量%を定量した。この値からMDA
の仕込モル数当りのMDUのモル収率%を換算した。結
果を表2に示す。
【0032】
【実施例4〜7】窒素ガスを用いず反応温度・圧力を変
えた以外は実施例2と同様の操作を行った。結果を表3
に示す。
【0033】
【比較例2〜3】窒素ガスを用いず反応温度・圧力を変
えた以外は実施例2と同様の操作を行った。結果を表4
に示す。
【0034】
【実施例8】2,4−ジアミノトルエン(以下、2,4
−TDAと略す)122部、尿素138部、フェノール
3760部からなる原料液を用い、実施例4と同様の方
法で反応を行った。反応温度/圧力および原料液の供給
量および供給した2,4−TDAに対する2,4−ビス
(フェノキシアミノカルボニル)トルエン(以下、2,
4−TDUと略す)のモル収率を表5に示す。
【0035】
【実施例9】1,5−ジアミノナフタレン(以下、1,
5−NDAと略す)158部、尿素138部、フェノー
ル3760部からなる原料液を用い、実施例4と同様の
方法で反応を行った。反応温度/圧力および原料液の供
給量及び供給した1,5−NDAに対する1,5−ビス
(フェノキシアミノカルボニル)ナフタレン(以下、1
,5−NTDUと略す)のモル収率を表5に示す。
【0036】
【実施例10】尿素のかわりにカルバミン酸O−フェニ
ル310部を用いた以外は実施例4と同様の操作を行っ
た。結果を表5に示す。
【0037】
【実施例11】尿素のかわりに尿素78部及びカルバミ
ン酸O−フェニル135部を用いた以外は実施例4と同
様の操作を行った。結果を表5に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、従来法に比べ次の利点
がある。 1)ホスゲンや一酸化炭素を用いないため、腐食や毒性
等の問題、および塩化水素ガス等が大量に副生する問題
がない。さらに、高価な貴金属触媒を使用する必要がな
いため安価である。
【0044】2)副生するアンモニアを反応系から積極
的に除去しながら反応させることにより、芳香族O−ア
リールウレタンを高収率で得ることができる。 3)1段反応であるためプロセスが単純である。ウレタ
ン収率が高いため工業的に実施する上で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2〜9の工程の一例を示す説明図である
【符号の説明】
1  反応管 2  冷却還流器 3  気液分離器 4  加熱器 A  原料液 B  反応液 C  窒素ガス D  凝縮成分 E  反応ガス

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  芳香族1級アミンから芳香族O−アリ
    ールウレタンを製造する方法において、 a)次の一般式: Ar−OH (式中、Arは芳香族基を表す)で表わされる芳香族ヒ
    ドロキシル化合物の存在下、芳香族1級アミンと尿素及
    び/または次の一般式: Ar−OCONH2  (式中、Arは同じ芳香族基を表す)で表わされるカル
    バミン酸O−アリールとを反応させること、b)反応液
    中のアンモニア濃度が1重量%以下になるように、副生
    するアンモニアを反応系から除去しながら反応させるこ
    と、を特徴とする芳香族O−アリールウレタンの製造方
    法。
JP40484090A 1990-12-21 1990-12-21 ウレタンの製造法 Withdrawn JPH04221359A (ja)

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JP40484090A JPH04221359A (ja) 1990-12-21 1990-12-21 ウレタンの製造法

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