JPH04221015A - 高い降伏強度を有する鋼板の製造方法 - Google Patents
高い降伏強度を有する鋼板の製造方法Info
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- JPH04221015A JPH04221015A JP40442290A JP40442290A JPH04221015A JP H04221015 A JPH04221015 A JP H04221015A JP 40442290 A JP40442290 A JP 40442290A JP 40442290 A JP40442290 A JP 40442290A JP H04221015 A JPH04221015 A JP H04221015A
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Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船体構造用あるいは海
洋構造物等の構造部材に適用される降伏強度が42kg
f/mm2 以上の高い降伏強度を有する鋼板の製造方
法に関するものである。
洋構造物等の構造部材に適用される降伏強度が42kg
f/mm2 以上の高い降伏強度を有する鋼板の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、厚鋼板の製造方法として変態強化
を利用した加速冷却法が実用化され、高強度・高靱性鋼
の製造に適用されはじめている。この方法による強靱化
は圧延による細粒化と圧延後の水冷によるベイナイトの
生成により達成されているため、鋼の引張強さは冷却速
度の上昇および/または冷却停止温度の低下とともに著
しく上昇する。一方、降伏強度は鋼のミクロ組織に依存
する傾向がつよく、図3に示すように冷却停止温度が約
400℃以上のフェライトを主体とする場合には、引
張強さと同様に降伏強度は上昇するが、冷却停止温度が
約 400℃以下になるとベイナイトの多量生成および
/または島状マルテンサイト等の硬質低温変態生成物の
出現とともに、降伏強度は大幅に低下するという現象が
しばしば観察される。この現象は合金元素量の増加、い
いかえれば、高強度鋼の場合に一層顕著となる。したが
って、この方法では、加速冷却による引張強さの上昇を
十分に活用できない 400℃以上の冷却停止温度を採
用しているのが実情である。
を利用した加速冷却法が実用化され、高強度・高靱性鋼
の製造に適用されはじめている。この方法による強靱化
は圧延による細粒化と圧延後の水冷によるベイナイトの
生成により達成されているため、鋼の引張強さは冷却速
度の上昇および/または冷却停止温度の低下とともに著
しく上昇する。一方、降伏強度は鋼のミクロ組織に依存
する傾向がつよく、図3に示すように冷却停止温度が約
400℃以上のフェライトを主体とする場合には、引
張強さと同様に降伏強度は上昇するが、冷却停止温度が
約 400℃以下になるとベイナイトの多量生成および
/または島状マルテンサイト等の硬質低温変態生成物の
出現とともに、降伏強度は大幅に低下するという現象が
しばしば観察される。この現象は合金元素量の増加、い
いかえれば、高強度鋼の場合に一層顕著となる。したが
って、この方法では、加速冷却による引張強さの上昇を
十分に活用できない 400℃以上の冷却停止温度を採
用しているのが実情である。
【0003】上記の方法とはべつに、圧延ままで高強度
を達成する方法として、例えば、特開昭61−4851
9号公報に開示されているように、圧延後750〜60
0 ℃の温度範囲まで冷却し、その後自然放冷したのち
700〜500 ℃の温度範囲から 200℃以下の
温度まで冷却する方法があるが、変態温度域の冷却が緩
慢であるため強度上昇効果が十分に得られないという問
題が依然として残っている。
を達成する方法として、例えば、特開昭61−4851
9号公報に開示されているように、圧延後750〜60
0 ℃の温度範囲まで冷却し、その後自然放冷したのち
700〜500 ℃の温度範囲から 200℃以下の
温度まで冷却する方法があるが、変態温度域の冷却が緩
慢であるため強度上昇効果が十分に得られないという問
題が依然として残っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】Nb、V 等の析出強
化を活用して上記の欠点を回避する手段が考えられるが
、Nb、V はともに同じ温度域で焼入れ性を向上させ
る元素であるため、通常の加速冷却を適用するとかえっ
て硬質低温変態生成物の出現を助長して、降伏強度が低
下する。さらに、Nb、V の析出が最も期待されるα
−γ二相域が急冷却されるため、Nb、V の析出強化
作用が十分に発揮できないという問題がある。
化を活用して上記の欠点を回避する手段が考えられるが
、Nb、V はともに同じ温度域で焼入れ性を向上させ
る元素であるため、通常の加速冷却を適用するとかえっ
て硬質低温変態生成物の出現を助長して、降伏強度が低
下する。さらに、Nb、V の析出が最も期待されるα
−γ二相域が急冷却されるため、Nb、V の析出強化
作用が十分に発揮できないという問題がある。
【0005】本発明は、Nbおよび/またはV の析出
強化作用と加速冷却による強度上昇効果を活用すること
によって、高い降伏強度を有する鋼板の製造方法を提供
することを目的とする。
強化作用と加速冷却による強度上昇効果を活用すること
によって、高い降伏強度を有する鋼板の製造方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、Nbおよ
び/またはV を含有する鋼板を製造するに際して、N
bおよび/またはV の析出強化作用を利用し、かつ、
加速冷却停止温度を 400℃以下にして、降伏強度を
高める方法について種々研究を重ねた結果、鋼片の加熱
時にNb、V を固溶させ、圧延終了後Nb、V を析
出させ、その後加速冷却することによ って、高い降伏
強度を有する鋼板の製造が可能であるという知見を得て
本発明に至ったものである。
び/またはV を含有する鋼板を製造するに際して、N
bおよび/またはV の析出強化作用を利用し、かつ、
加速冷却停止温度を 400℃以下にして、降伏強度を
高める方法について種々研究を重ねた結果、鋼片の加熱
時にNb、V を固溶させ、圧延終了後Nb、V を析
出させ、その後加速冷却することによ って、高い降伏
強度を有する鋼板の製造が可能であるという知見を得て
本発明に至ったものである。
【0007】第1発明は、 C:0.010〜0.14
%、 Si:0.05〜0.80%、 Mn:0.50
〜2.0 %、 Al:0.01〜0.08%を含有し
、さらに、Nb:0.005〜0.080 %、V:0
.01〜0.10%の内の一種または二種を含有し、残
部Feおよび不可避不純物からなる鋼片を 980℃以
上の温度に加熱後、 Ar3変態点−30℃以上の温度
で圧延を終了し、その後、 Ar3変態点−70℃〜
Ar3変態点−150 ℃の温度範囲で2分間以上保持
し、その後 400℃以下の温度まで加速冷却する高い
降伏強度を有する鋼板の製造方法である。
%、 Si:0.05〜0.80%、 Mn:0.50
〜2.0 %、 Al:0.01〜0.08%を含有し
、さらに、Nb:0.005〜0.080 %、V:0
.01〜0.10%の内の一種または二種を含有し、残
部Feおよび不可避不純物からなる鋼片を 980℃以
上の温度に加熱後、 Ar3変態点−30℃以上の温度
で圧延を終了し、その後、 Ar3変態点−70℃〜
Ar3変態点−150 ℃の温度範囲で2分間以上保持
し、その後 400℃以下の温度まで加速冷却する高い
降伏強度を有する鋼板の製造方法である。
【0008】第2発明は、 Cu:0.50%以下、N
i:4.0%以下、Cr:1.0%以下、Mo:1.0
%以下、Ti:0.10%以下、 B:0.002%以
下の内から選んだ一種なたは二種以上を含有する請求項
1の高い降伏強度を有する鋼板の製造方法である。
i:4.0%以下、Cr:1.0%以下、Mo:1.0
%以下、Ti:0.10%以下、 B:0.002%以
下の内から選んだ一種なたは二種以上を含有する請求項
1の高い降伏強度を有する鋼板の製造方法である。
【0009】第3発明は、 Ca:0.001 〜0.
010 %、REM:0.001〜0.010 %の内
の一種または二種を含有する請求項1または請求項2の
高い降伏強度を有する鋼板の製造方法である。
010 %、REM:0.001〜0.010 %の内
の一種または二種を含有する請求項1または請求項2の
高い降伏強度を有する鋼板の製造方法である。
【0010】
【作用】以下、本発明をさらに詳細に説明する。まず、
製造条件の限定理由について説明する。
製造条件の限定理由について説明する。
【0011】発明者らは、析出強化作用に必要なNb、
V の固溶量を調査するために、0.09%C−0.2
%Si−1.48 %Mn−0.2%Ni−0.03
%Alを基本成分として、これにNbとV をそれぞ
れ 0〜0.04%の範囲内で単独に添加した鋼片を
980℃以上の温度で加熱し、760℃の温度で板厚2
5mmの鋼板に圧延したのち、 620〜680 ℃の
温度で3分間保持したのち、冷却速度15℃/secで
300℃まで冷却した。これらの鋼板について、引張
試験を行いNb、V の固溶量と強度との関係を明らか
にした。その結果を図1に示す。
V の固溶量を調査するために、0.09%C−0.2
%Si−1.48 %Mn−0.2%Ni−0.03
%Alを基本成分として、これにNbとV をそれぞ
れ 0〜0.04%の範囲内で単独に添加した鋼片を
980℃以上の温度で加熱し、760℃の温度で板厚2
5mmの鋼板に圧延したのち、 620〜680 ℃の
温度で3分間保持したのち、冷却速度15℃/secで
300℃まで冷却した。これらの鋼板について、引張
試験を行いNb、V の固溶量と強度との関係を明らか
にした。その結果を図1に示す。
【0012】図1に示すように、NbとV の必要固溶
量は、降伏強さの点から、Nbは0.005 %以上、
V は0.01%以上が必要である。
量は、降伏強さの点から、Nbは0.005 %以上、
V は0.01%以上が必要である。
【0013】上記の必要なNbとV 量を鋼片に固溶さ
せるための加熱温度は、例えば、Nbの固溶温度はIr
vin の溶解度積から求めた温度が実用的にはよく合
致しており、Nbを 0.005%以上固溶させるため
には 980℃以上の加熱温度が必要である。なお、V
の固溶温度はNbの固溶温度より低いため、鋼片の加
熱温度は 980℃以上で十分である。したがって、鋼
片の加熱温度は 980℃以上に限定する。
せるための加熱温度は、例えば、Nbの固溶温度はIr
vin の溶解度積から求めた温度が実用的にはよく合
致しており、Nbを 0.005%以上固溶させるため
には 980℃以上の加熱温度が必要である。なお、V
の固溶温度はNbの固溶温度より低いため、鋼片の加
熱温度は 980℃以上で十分である。したがって、鋼
片の加熱温度は 980℃以上に限定する。
【0014】ここで、Irvin の式は、log(N
b)(C+12/14N)=−6770/T+2.26
であり、T は絶対温度を示す。
b)(C+12/14N)=−6770/T+2.26
であり、T は絶対温度を示す。
【0015】圧延終了温度を Ar3変態点−30℃以
上に限定した理由は、オーステナイトの細粒化を図り、
靱性を確保するためである。
上に限定した理由は、オーステナイトの細粒化を図り、
靱性を確保するためである。
【0016】NbとV の析出強化作用に必要な保持温
度範囲は、Nb、V の析出が 650℃近辺で最大と
なると一般にいわれており、本発明においてもこの温度
を含み、固溶元素の拡散が最も容易な Ar3変態点−
70℃〜 Ar3変態点−150 ℃の温度範囲に限定
する。
度範囲は、Nb、V の析出が 650℃近辺で最大と
なると一般にいわれており、本発明においてもこの温度
を含み、固溶元素の拡散が最も容易な Ar3変態点−
70℃〜 Ar3変態点−150 ℃の温度範囲に限定
する。
【0017】発明者らは、NbとV の析出強化作用に
必要な保持時間を調査するために、NbとV を単独に
添加した鋼について、 Ar3変態点−70℃〜 Ar
3変態点−150 ℃の温度範囲で、保持時間を変化さ
せて、保持時間と強度との関係を明らかにした。その結
果を図2に示す。なお、加熱温度は 980℃以上、圧
延終了温度は 760℃、板厚は25mmである。
必要な保持時間を調査するために、NbとV を単独に
添加した鋼について、 Ar3変態点−70℃〜 Ar
3変態点−150 ℃の温度範囲で、保持時間を変化さ
せて、保持時間と強度との関係を明らかにした。その結
果を図2に示す。なお、加熱温度は 980℃以上、圧
延終了温度は 760℃、板厚は25mmである。
【0018】図2に示すように、NbとV の析出強化
作用に必要な保持時間は、降伏強さの点から2分間以上
が必要である。したがって、 Ar3変態点−70℃〜
Ar3変態点−150 ℃の温度範囲で、保持時間は
2分間以上に限定する。なお、 Ar3変態点の温度は
次式で定められる。 Ar3(℃)=910−310C−80Mn−20Cu
−15Cr−55Ni−80Mo(%)ただし、各元素
は含有量(%)で表す。
作用に必要な保持時間は、降伏強さの点から2分間以上
が必要である。したがって、 Ar3変態点−70℃〜
Ar3変態点−150 ℃の温度範囲で、保持時間は
2分間以上に限定する。なお、 Ar3変態点の温度は
次式で定められる。 Ar3(℃)=910−310C−80Mn−20Cu
−15Cr−55Ni−80Mo(%)ただし、各元素
は含有量(%)で表す。
【0019】2分間以上保持後は、 400℃以下の温
度まで加速冷却を行う。この加速冷却は安定した高い降
伏強度を得るためのものであり、 400℃超えの温度
では安定した降伏強度が得られない。
度まで加速冷却を行う。この加速冷却は安定した高い降
伏強度を得るためのものであり、 400℃超えの温度
では安定した降伏強度が得られない。
【0020】つぎに、本発明における化学成分の限定理
由について説明する。
由について説明する。
【0021】C は、強度を確保するためには、0.0
1%以上の添加が必要である。しかし、過多に添加する
と溶接性を阻害するので、上限を0.14%とする。し
たがって、C添加量は0.01〜0.14%の範囲とす
る。
1%以上の添加が必要である。しかし、過多に添加する
と溶接性を阻害するので、上限を0.14%とする。し
たがって、C添加量は0.01〜0.14%の範囲とす
る。
【0022】Siは、製鋼時の鋼の脱酸に必要な元素で
あり、そのためには、0.05%以上の添加が必要であ
る。しかし、0.80%を超えて過多に添加すると溶接
性を劣化させる。したがって、Si添加量は0.05〜
0.80%の範囲とする。
あり、そのためには、0.05%以上の添加が必要であ
る。しかし、0.80%を超えて過多に添加すると溶接
性を劣化させる。したがって、Si添加量は0.05〜
0.80%の範囲とする。
【0023】Mnは、強度確保のために少なくとも0.
50%の添加が必要であるが、 2.0%を超えて過多
に添加すると溶接割れ感受性を高める。したがって、M
n添加量は0.50〜2.0 %の範囲とする。
50%の添加が必要であるが、 2.0%を超えて過多
に添加すると溶接割れ感受性を高める。したがって、M
n添加量は0.50〜2.0 %の範囲とする。
【0024】Alは、製鋼時の鋼の脱酸に必要な元素で
あり、そのためには、0.01%以上の添加が必要であ
る。しかし、0.08%を超えて過多に添加すると溶接
性を劣化させる。したがって、Al添加量は0.01〜
0.08%の範囲とする。
あり、そのためには、0.01%以上の添加が必要であ
る。しかし、0.08%を超えて過多に添加すると溶接
性を劣化させる。したがって、Al添加量は0.01〜
0.08%の範囲とする。
【0025】Nbは、本発明の目的とする析出強化によ
る降伏強度上昇のために、 0.005%以上添加する
。しかし、 0.080%を超えて過多に添加すると溶
接性を劣化させる。したがって、Nb添加量は 0.0
05〜0.080 %の範囲とする。
る降伏強度上昇のために、 0.005%以上添加する
。しかし、 0.080%を超えて過多に添加すると溶
接性を劣化させる。したがって、Nb添加量は 0.0
05〜0.080 %の範囲とする。
【0026】Vは、Nbと同様に本発明の目的とする析
出強化による降伏強度上昇のために、0.01%以上添
加する。しかし、0.10%を超えて過多に添加すると
溶接性を劣化させる。したがって、V 添加量は0.0
1〜0.10%の範囲とする。
出強化による降伏強度上昇のために、0.01%以上添
加する。しかし、0.10%を超えて過多に添加すると
溶接性を劣化させる。したがって、V 添加量は0.0
1〜0.10%の範囲とする。
【0027】Cuは、強度および耐食性向上に有効な元
素であるが、0.50%を超えて添加すると溶接性を劣
化させる。したがって、Cu添加量は0.50%以下と
する。
素であるが、0.50%を超えて添加すると溶接性を劣
化させる。したがって、Cu添加量は0.50%以下と
する。
【0028】Niは、強度および靱性向上に有効な元素
であるが、高価な元素のため、上限を 4.0%とする
。したがって、Ni添加量は0.40%以下とする。
であるが、高価な元素のため、上限を 4.0%とする
。したがって、Ni添加量は0.40%以下とする。
【0029】Crは、強度および耐食性向上に有効な元
素であるが、 1.0%を超えて過多に添加すると溶接
性を劣化させる。したがって、Cr添加量は 1.0%
以下とする。
素であるが、 1.0%を超えて過多に添加すると溶接
性を劣化させる。したがって、Cr添加量は 1.0%
以下とする。
【0030】Moは、強度上昇に有効な元素であるが、
1.0%を超えて過多に添加すると溶接性を劣化させ
る。 したがって、Mo添加量は 1.0%以下とする。
1.0%を超えて過多に添加すると溶接性を劣化させ
る。 したがって、Mo添加量は 1.0%以下とする。
【0031】Tiは、強度および靱性向上に有効な元素
であるが、0.10%を超えて添加すると溶接性を劣化
させる。したがって、Ti添加量は0.10%以下とす
る。
であるが、0.10%を超えて添加すると溶接性を劣化
させる。したがって、Ti添加量は0.10%以下とす
る。
【0032】B は、焼入れ性を高め強度向上に有効な
元素であるが、 0.001%を超えて過多に添加する
と溶接性を劣化させる。したがって、B 添加量は 0
.001%以下とする。
元素であるが、 0.001%を超えて過多に添加する
と溶接性を劣化させる。したがって、B 添加量は 0
.001%以下とする。
【0033】Caは、介在物の形態制御による異方性の
改善に有効な元素であり、その効果を発揮させるために
は、 0.001%以上の添加が必要であるが、 0.
010%を超えて過多に添加すると鋼の清浄度を劣化さ
せる。したがって、Ca添加量は 0.001〜0.0
10 %の範囲とする。
改善に有効な元素であり、その効果を発揮させるために
は、 0.001%以上の添加が必要であるが、 0.
010%を超えて過多に添加すると鋼の清浄度を劣化さ
せる。したがって、Ca添加量は 0.001〜0.0
10 %の範囲とする。
【0034】REM は、Caと同様に介在物の形態制
御による異方性の改善に有効な元素であり、その効果を
発揮させるためには、 0.001%以上の添加が必要
であるが、 0.010%を超えて過多に添加すると鋼
の清浄度を劣化させる。したがって、REM 添加量は
0.001〜0.010 %の範囲とする。
御による異方性の改善に有効な元素であり、その効果を
発揮させるためには、 0.001%以上の添加が必要
であるが、 0.010%を超えて過多に添加すると鋼
の清浄度を劣化させる。したがって、REM 添加量は
0.001〜0.010 %の範囲とする。
【0035】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。
【0036】供試鋼板は表1および表2に示す化学成分
を含有する鋼片を、表3に示す製造条件にしたがって、
板厚25〜40mmに仕上げたものである。これらの鋼
板から試験片を採取し引張試験と衝撃試験を行った。そ
の結果を表4に示す。
を含有する鋼片を、表3に示す製造条件にしたがって、
板厚25〜40mmに仕上げたものである。これらの鋼
板から試験片を採取し引張試験と衝撃試験を行った。そ
の結果を表4に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】表1および表2に化学成分を、表3に製造
条件を、表4に試験結果を示すが、本発明法による鋼A
〜Hは、いずれも42kgf/mm2以上の降伏強度を
有している。一方、比較法による鋼I、Jは、本発明法
による鋼B、Dに対して、NbあるいはV を含有して
ないため、鋼B、Dと同様の製造条件を採用しているに
もかかわらず31〜32kgf/mm2 の降伏強度し
か得られていない。
条件を、表4に試験結果を示すが、本発明法による鋼A
〜Hは、いずれも42kgf/mm2以上の降伏強度を
有している。一方、比較法による鋼I、Jは、本発明法
による鋼B、Dに対して、NbあるいはV を含有して
ないため、鋼B、Dと同様の製造条件を採用しているに
もかかわらず31〜32kgf/mm2 の降伏強度し
か得られていない。
【0042】また、比較法による鋼Kは、本発明法によ
る鋼Eと比較して、加熱温度が低いため、Nb、V の
固溶が不十分で、40kgf/mm2 と低い降伏強度
を示す。
る鋼Eと比較して、加熱温度が低いため、Nb、V の
固溶が不十分で、40kgf/mm2 と低い降伏強度
を示す。
【0043】さらに、比較法による鋼L、Mは、本発明
法による鋼F、Gと比較して、圧延後 Ar3変態点−
70℃〜 Ar3変態点−150 ℃の温度範囲に保持
していないため、固溶させたNb、V が十分に析出し
なかったため、低い降伏強度を示している。
法による鋼F、Gと比較して、圧延後 Ar3変態点−
70℃〜 Ar3変態点−150 ℃の温度範囲に保持
していないため、固溶させたNb、V が十分に析出し
なかったため、低い降伏強度を示している。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、Nbお
よび/またはV の析出強化作用を利用し、かつ、加速
冷却停止温度を 400℃以下にして、降伏強度を高め
ることによって、高い降伏強度を有する鋼板を製造する
もので、本発明によれば降伏強度42kgf/mm2
以上の高い降伏強度を有する鋼板の製造が可能である。
よび/またはV の析出強化作用を利用し、かつ、加速
冷却停止温度を 400℃以下にして、降伏強度を高め
ることによって、高い降伏強度を有する鋼板を製造する
もので、本発明によれば降伏強度42kgf/mm2
以上の高い降伏強度を有する鋼板の製造が可能である。
【図1】図1は、鋼片加熱時の固溶Nb、V 量と強度
との関係を示す図である。
との関係を示す図である。
【図2】図2は、 Ar3変態点−70℃〜 Ar3変
態点−150 ℃の温度範囲での保持時間と強度との関
係を示す図である。
態点−150 ℃の温度範囲での保持時間と強度との関
係を示す図である。
【図3】図3は、従来法による冷却停止温度と強度との
関係を示す図である。
関係を示す図である。
符号の説明なし
Claims (3)
- 【請求項1】 C:0.010〜0.14%、 S
i:0.05〜0.80%、 Mn:0.50〜2.0
%、Al:0.01〜0.08%を含有し、さらに、
Nb:0.005〜0.080 %、V:0.01〜0
.10%の内の一種または二種を含有し、残部Feおよ
び不可避不純物からなる鋼片を 980℃以上の温度に
加熱後、 Ar3変態点−30℃以上の温度で圧延を終
了し、その後、 Ar3変態点−70℃〜 Ar3変態
点−150 ℃の温度範囲で2分間以上保持し、その後
400℃以下の温度まで加速冷却することを特徴とす
る高い降伏強度を有する鋼板の製造方法。 - 【請求項2】 Cu:0.50%以下、Ni:4.
0%以下、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、
Ti:0.10%以下、B:0.002%以下の内か
ら選んだ一種なたは二種以上を含有することを特徴とす
る請求項1の高い降伏強度を有する鋼板の製造方法。 - 【請求項3】 Ca:0.001 〜0.010
%、 REM:0.001〜0.010 %の内の一種
または二種を含有することを特徴とする請求項1または
請求項2の高い降伏強度を有する鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40442290A JPH04221015A (ja) | 1990-12-20 | 1990-12-20 | 高い降伏強度を有する鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40442290A JPH04221015A (ja) | 1990-12-20 | 1990-12-20 | 高い降伏強度を有する鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04221015A true JPH04221015A (ja) | 1992-08-11 |
Family
ID=18514099
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40442290A Withdrawn JPH04221015A (ja) | 1990-12-20 | 1990-12-20 | 高い降伏強度を有する鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04221015A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007040317A1 (en) | 2005-10-06 | 2007-04-12 | Posco | The precipitation hardening cold rolled steel sheet having excellent yield ratios, and the method for manufacturing the same |
KR20150073844A (ko) | 2013-12-20 | 2015-07-01 | 주식회사 포스코 | 구멍확장성이 우수한 석출강화형 강판 및 그 제조방법 |
-
1990
- 1990-12-20 JP JP40442290A patent/JPH04221015A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007040317A1 (en) | 2005-10-06 | 2007-04-12 | Posco | The precipitation hardening cold rolled steel sheet having excellent yield ratios, and the method for manufacturing the same |
US8398786B2 (en) | 2005-10-06 | 2013-03-19 | Posco | Precipitation hardening cold rolled steel sheet having excellent yield ratios, and the method for manufacturing the same |
US8864922B2 (en) | 2005-10-06 | 2014-10-21 | Posco | Method for manufacturing a precipitation-hardening cold-rolled steel sheet having excellent yield ratios |
KR20150073844A (ko) | 2013-12-20 | 2015-07-01 | 주식회사 포스코 | 구멍확장성이 우수한 석출강화형 강판 및 그 제조방법 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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