JPH04219321A - ソフトフェライト用の亜鉛原料及びこれを用いたソフトフェライト用原料酸化物の製造方法 - Google Patents

ソフトフェライト用の亜鉛原料及びこれを用いたソフトフェライト用原料酸化物の製造方法

Info

Publication number
JPH04219321A
JPH04219321A JP40225990A JP40225990A JPH04219321A JP H04219321 A JPH04219321 A JP H04219321A JP 40225990 A JP40225990 A JP 40225990A JP 40225990 A JP40225990 A JP 40225990A JP H04219321 A JPH04219321 A JP H04219321A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raw material
zinc
oxide
soft ferrite
chloride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP40225990A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidetada Yoshimatsu
吉松 秀格
Satoru Narutani
成谷 哲
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
Priority to JP40225990A priority Critical patent/JPH04219321A/ja
Publication of JPH04219321A publication Critical patent/JPH04219321A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compounds Of Iron (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はソフトフェライト用の亜
鉛原料及びこれを用いたソフトフェライト用原料酸化物
の製造方法に係り、フェライトを構成する金属元素であ
る鉄、ニッケル、マンガン、マグネシウムの塩化物に、
酸化亜鉛、炭酸亜鉛、水酸化亜鉛等の亜鉛の化合物を添
加することによるソフトフェライト用原料酸化物の製造
方法に関する。 【0002】 【従来の技術】フェライトの製造工程は従来、第6図に
示すように、フェライトに含有される主要構成金属元素
である鉄、マンガン、ニッケル、マグネシウム、亜鉛等
の個々の酸化物または加熱により容易に酸化物に変化す
る炭酸塩等の化合物を所定のモル比率で混合した後に、
800〜1000℃の温度で仮焼し、粉砕、造粒、焼成
することにより、構成されていた。 【0003】しかしこの方法においては、■  0.1
〜1μmの粒径の原料酸化物を混合分散させるために、
均一混合性に限界があり製品の磁気特性を充分に発揮し
えない。■  800〜1000℃という高温での仮焼
工程を経るために、コスト高になるのみでなく、仮焼で
磁粉が2〜10μmに粒成長を起こす。 【0004】■  次工程において1μm程度に粉砕す
る際に、粉砕に長時間を要する。等の問題点があった。 そこで従来技術の問題点である上記の■及び■を改善す
るソフトフェライト製造方法としてフェライトを構成す
る金属元素の塩化物混合水溶液を出発原料として、これ
を酸化焙焼する製造方法が提案されている(特公昭63
−17776号公報)。しかしこの方法によっても、ソ
フトフェライトを構成する金属元素のうち、その塩化物
の蒸気圧が高い亜鉛等は同時に酸化焙焼することができ
ず、第7図に示すように後工程において酸化物の形態に
て混合する必要がある。つまり、亜鉛等の成分について
は0.1〜1μmの粒径の酸化物を後工程において混合
する工程を必要とし、これらの成分については原料の均
一混合性が充分でなく、組成の不均一を招き、製品の磁
気特性を充分に発揮し得ないという上記■の問題点は解
決されていなかった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来のソフトフェライト原料酸化物の製造方法においては
、亜鉛等の蒸気圧の高い金属元素の塩化物は、鉄、マン
ガン、ニッケル、マグネシウムの塩化物と同時に高温焙
焼することができず、これらを高温焙焼した後に酸化物
の形態で混合するという工程が必要なために、原料の均
一混合性が劣り、最終的には焼成後の製品の磁気特性を
劣化させる等の問題点は依然として残っていた。 【0006】本発明者らは、上記問題点を解決するため
に、低コストで特性の優れたソフトフェライトを製造す
ることができる原料酸化物の製造方法について鋭意研究
を重ねた結果、新技術を開発した。本発明はこのような
ソフトフェライト用の亜鉛原料及びこれを用いたソフト
フェライト用原料酸化物の製造方法を提供することを目
的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明者らは
表面処理を施した酸化亜鉛、炭酸亜鉛、水酸化亜鉛等の
亜鉛の化合物と、その他のフェライトの主要元素である
鉄、マンガン、ニッケル、マグネシウム等の金属塩化物
とを同時焙焼することにより、以下の発明を完成するに
至った。本発明は、次の(a)、(b)、(c)である
。 【0008】(a)酸化亜鉛、炭酸亜鉛、水酸化亜鉛等
の亜鉛化合物の表面に、鉄、マンガン、ニッケル、マグ
ネシウムのうち1種以上の成分を含有する酸化物皮膜を
形成させたことを特徴とするソフトフェライト用の亜鉛
原料である。 (b)鉄の塩化物と、マンガン、ニッケル、マグネシウ
ムの塩化物のうち1種以上とを含む塩化物混合溶液に、
上記(a)のソフトフェライト用の亜鉛原料を混合分散
させ、次いで酸化焙焼することを特徴とするソフトフェ
ライト用原料酸化物の製造方法である。 【0009】(c)鉄の塩化物と、マンガン、ニッケル
、マグネシウムの塩化物のうち1種以上とを含む塩化物
混合溶液を酸化焙焼し、その酸化物に、この酸化物が焙
焼熱を保持する間に、上記(a)のソフトフェライト用
の亜鉛原料を添加することを特徴とするソフトフェライ
ト用原料酸化物の製造方法である。 【0010】 【作用】以下、本発明に至った基礎実験結果について述
べる。試薬特級の塩化第1鉄(FeCl2 ・4H2 
O)300gと、塩化亜鉛(ZnCl2 )15gとを
80℃の温純水1lに溶かした。この溶液のpHは5.
0であった。 【0011】この水溶液に酸化亜鉛(ZnO)を100
g加え、撹拌分散させた後に吸引濾過し乾燥して、暗緑
色の粉末を回収した。回収した粉末を200℃の空気中
にて1時間の焼鈍を施したところ、表面が赤色のソフト
フェライト用の亜鉛原料粉末を得た。以下ではこのZn
O粉末を複合化ZnO粉末と呼ぶ。この複合化ZnO粉
末をX線回折によって定性分析したところ、ZnO以外
に非常に弱い強度であるが、酸化鉄(Fe2 O3 )
のピークが確認された。しかしZnスピネル等の亜鉛の
酸化物については確認できなかった。したがって、この
複合化ZnO粉末の表面には酸化鉄(Fe2 O3)の
皮膜が形成されていることを確認することができた。 【0012】次に、試薬特級の塩酸を80℃の温純水に
溶かし、36N、9N、1Nの規定度の塩酸溶液を作成
し、上記複合化ZnO粉末及び未処理のZnO粉末の溶
解量の時間経過による変化を調査した。その結果を図1
〜図3に示した。図1〜図3から明らかなように、複合
化ZnO粉末はほとんど塩酸溶液に溶解していない。こ
の結果、複合化ZnO粉末は、塩化物溶液に溶解せずに
均一混合することが可能になり、蒸気圧の低いZnOと
塩化物溶液と混合して同時焙焼することにより成分組成
の均一分散したソフトフェライト原料酸化物を製造する
ことが可能であることがわかった。 【0013】 【実施例】以下に、本発明を実施例に基づき具体的に説
明する。 〔実施例1〕図4に示すフローによって本発明を実施し
た。100ml中に25gの鉄を含有する濃度まで濃縮
した鋼板の塩酸酸洗廃液3000リットルに金属マンガ
ン25kgを投入し、80℃に加熱して、金属マンガン
を完全に溶解させた(溶液Aとする)。この溶液Aを貯
蔵タンク3に貯留した。 【0014】100リットルの純水に試薬塩化鉄を10
kgと試薬塩化亜鉛2kgとを溶解させ、ここに14.
0kgの酸化亜鉛(ZnO)粉末を分散混合した。この
スラリーを濾過した後に、250℃に保持した炉内で1
時間の焼鈍を施し赤茶色の粉末を得た(粉末Bとする)
。この粉末Bをスラリーとし貯蔵タンク2に貯留した。 上記溶液Aと粉末Bとを送液ポンプ4によって撹拌装置
のついた撹拌槽5内にて混合し、噴霧装置6、噴霧ノズ
ル7を経て、810℃に保持した噴霧焙焼炉1の炉頂よ
り液滴8として噴霧し、この溶解液を酸化焙焼し、炉底
に酸化焙焼生成物9を得た。この生成物9のX線回折定
性分析を行ったところ、生成酸化物はFe2 O3 、
Mn2 O3 、スピネルであり、塩化物は確認できな
かった。 【0015】さらに、生成物9の化学分析により、Fe
、Mn、Znの組成を求めた。組成はFe、Mn、Zn
の全濃度が100重量%となるように求めた。Fe、M
n、Znの目標値からの組成ずれは、表1に示したとお
りであり、組成のずれを生じることなくソフトフェライ
ト原料酸化物が得られていることがわかる。この原料酸
化物にSiO2 を0.01重量%、CaCO3 を0
.1重量%加え、純水を混ぜ、アトライタにて混合を行
った。混合後にスラリーを乾燥し、この乾燥粉末にバイ
ンダとしてPVAを添加し、造粒後、外径36mm、内
径24mm、高さ10mmのトロイダル形状に成形し、
1340℃にて1%の酸素を含む窒素雰囲気中で焼成し
た。得られた焼結コアの磁気特性として100kHz、
200mT、100℃でのコアロスを測定したところ、
表2に示したように300mW/cm3 という良好な
磁気特性を得た。 【0016】〔実施例2〕図4に示すフローによって本
発明を実施した。100リットルの純水に試薬塩化鉄を
10kgと塩化亜鉛2kgとを溶解させ、ここに25.
0kgの炭酸亜鉛(ZnCO3 )粉末を分散混合した
。 このスラリーを濾過した後に、250℃に保持した炉内
で1時間の焼鈍を施し赤茶色の粉末を得た(粉末Cとす
る)。この粉末Cをスラリー状にして貯蔵タンク3に収
納した。 【0017】上記実施例1にて作成した溶液Aとこの粉
末Cとを撹拌装置のついた撹拌槽6内にて混合し、図4
に示したように810℃に保持した噴霧焙焼炉1の炉頂
より噴霧し、この溶解液を酸化焙焼し、炉底に酸化焙焼
生成物を得た。X線回折定性分析を行ったところ、生成
酸化物はFe2 O3 、Mn2 O3 、スピネルで
あり、塩化物は確認できなかった。 【0018】化学分析によりFe、Mn、Znの組成を
求めた。組成はFe、Mn、Zn全濃度が100重量%
となるようにもとめた。Fe、Mn、Znの組成ずれは
、表1に示したとおりであり、組成のずれを生じること
なくソフトフェライト原料酸化物が得られていることが
わかる。この原料酸化物にSiO2を0.01重量%、
CaCO3 を0.1重量%加え、純水を混ぜ、アトラ
イタにて混合を行った。混合後にスラリーを乾燥し、こ
の乾燥粉末にバインダとしてPVAを添加し、造粒後、
外径36mm、内径24mm、高さ10mmのトロイダ
ル形状に成形し、1340℃にて1%の酸素を含む窒素
雰囲気中で焼成した。得られた焼結コアの磁気特性とし
て、100kHz、200mT、100℃でのコアロス
を測定したところ、表2に示したように310mW/c
m3 という良好な磁気特性を得た。 【0019】〔実施例3〕実施例1にて作成した溶液A
を図5に示したように810℃に保持した噴霧焙焼炉1
の炉頂より噴霧した。実施例1にて作成した粉末Bは純
水と混ぜ、30%スラリー濃度に調節した後に、図5に
示したように噴霧焙焼炉の炉の胴部より噴霧した。炉底
より酸化焙焼生成物9を得た。この生成物9をX線回折
によって定性分析をしたところ、生成酸化物はFe2 
O3 、Mn2 O3 、スピネルであり、塩化物は確
認できなかった。 【0020】化学分析によりFe、Mn、Znの組成を
求めた。組成はFe、Mn、Zn全濃度が100重量%
となるように求めた。Fe、Mn、Znの組成ずれは表
1に示したとおりであり、組成のずれを生じることなく
ソフトフェライト原料酸化物が得られていることがわか
る。この原料酸化物にSiO2 を0.01重量%、C
aCO3 を0.1重量%加え、純水を混ぜ、アトライ
タにて混合を行った。混合後にスラリーを乾燥し、この
乾燥粉末にバインダとしてPVAを添加し、造粒後、外
径36mm、内径24mm、高さ10mmのトロイダル
形状に成形し、1340℃にて1%の酸素を含む窒素雰
囲気中で焼成した。得られた焼結コアの磁気特性として
、100kHz、200mT、100℃でのコアロスを
測定したところ表2に示したように315mW/cm3
 という磁気特性を得た。 【0021】〔実施例4〕100リットルの純水に試薬
塩化鉄を10kgと試薬塩化亜鉛2kgとを溶解させ、
ここに17.1kgの水酸化亜鉛(Zn(OH)2 )
粉末を分散混合した。このスラリーを濾過した後に、2
50℃に保持した炉内で1時間の焼鈍を施し赤茶色の粉
末を得た(粉末Dとする)。 【0022】実施例1にて作成した溶液Aと上記粉末D
とを撹拌装置のついた撹拌槽5内にて混合し、図4に示
したように810℃に保持した噴霧焙焼炉1の炉頂より
噴霧し、この溶解液を酸化焙焼し、炉底に酸化焙焼生成
物9を得た。X線回折定性分析を行ったところ、生成酸
化物はFe2 O3 、Mn2 O3 、スピネルであ
り、塩化物は確認できなかった。 【0023】化学分析によりFe、Mn、Znの組成を
求めた。組成はFe、Mn、Zn全濃度が100重量%
となるように求めた。Fe、Mn、Znの組成ずれは表
1に示した通りであり、組成のずれを生じることなくソ
フトフェライト原料酸化物が得られていることが分かる
。この原料酸化物にSiO2 を0.01重量%、Ca
CO3 を0.1重量%加え、純水を混ぜ、アトライタ
にて混合を行った。混合後にスラリーを乾燥し、この乾
燥粉末にバインダとしてPVAを添加し、造粒後、外径
36mm、内径24mm、高さ10mmのトロイダル形
状に成形し、1340℃にて1%の酸素を含む窒素雰囲
気中で焼成した。得られた焼結コアの磁気特性として、
100kHz、200mT、100℃でのコアロスを測
定したところ、表2に示すように305mW/cm3 
という良好な磁気特性を得た。 【0024】〔比較例1〕実施例1にて作成した溶液A
に、酸化亜鉛(ZnO)を14.0kg混合した後に、
図4に示す工程で810℃に保持した噴霧焙焼炉1の炉
頂より噴霧し、この溶解液を酸化焙焼し、炉底に酸化焙
焼生成物9を得た。X線回折定性分析を行ったところ、
生成酸化物はFe2 O3、Mn2 O3 、スピネル
であり、塩化物は確認できなかった。 【0025】化学分析によりFe、Mn、Znの組成を
求めた。組成はFe、Mn、Zn全濃度が100重量%
となるように求めた。Fe、Mn、Znの組成ずれは、
表1に示したとおりであり、亜鉛の組成が大幅に減少し
、相対的に鉄とマンガンの組成が増加している。この原
料酸化物の組成が実施例1の組成となるようにZnOを
加えて組成の調整をした後にSiO2 を0.01重量
%、CaCO3 を0.1重量%加え、純水を混ぜ、ア
トライタにて混合を行った。混合後にスラリーを乾燥し
、この乾燥粉末にバインダとしてPVAを添加し、造粒
後、外径36mm、内径24mm、高さ10mmのトロ
イダル形状に成形し、1340℃にて1%の酸素を含む
窒素雰囲気中で焼成した。得られた焼結コアの磁気特性
として、100kHz、200mT、100℃でのコア
ロスを測定したところ、表2に示したように900mW
/cm3 という磁気特性を得た。 【0026】〔比較例2〕実施例1にて作成した溶液A
を図5に示したように810℃に保持した噴霧焙焼炉1
の炉頂より噴霧した。ZnO粉末は純水と混ぜ、30%
スラリー濃度に調節した後に図5に示したように、噴霧
焙焼炉の炉の胴部より噴霧した。炉底より酸化焙焼生成
物を得た。X線回折による定性分析を行ったところ、生
成酸化物はFe2 O3 、Mn2 O3 、スピネル
及び少量のZnOであり、塩化物は確認できなかった。 【0027】化学分析により、Fe、Mn、Znの組成
を求めた。組成はFe、Mn、Zn全濃度が100重量
%となるように求めた。Fe、Mn、Znの組成のずれ
は表1に示したとおりであり、亜鉛の組成が大幅に減少
し、相対的に鉄とマンガンの組成が増加している。この
原料酸化物の組成が実施例1の組成となるようにZnO
を加えて組成の調整をした後にSiO2 を0.01重
量%、CaCO3 を0.1重量%を加え、純水を混ぜ
、アトライタにて混合を行った。混合後にスラリーを乾
燥し、この乾燥粉末にバインダとしてPVAを添加し、
造粒後、外径36mm、内径24mm、高さ10mmの
トロイダル形状に成形し、1340℃にて1%の酸素を
含む窒素雰囲気中で焼成した。得られた焼結コアの磁気
特性として、100kHz、200mT、100℃での
コアロスを測定したところ、表2に示したように920
mW/cm3 という磁気特性を得た。 【0028】以上の実施例1、2、3、4と比較例1、
2より、本発明によれば、組成ずれを伴うことなく鉄、
マンガン、亜鉛を同時に焙焼し、酸化物を製造するため
に、分散性の良好なソフトフェライト原料酸化物を製造
することが可能となり、その結果、磁気特性の良好な焼
結コアを製造することが可能となった。上記実施例とし
ては、酸化亜鉛、炭酸亜鉛及び水酸化亜鉛に酸化鉄を酸
化皮膜として形成した例を述べたが、亜鉛の原料として
は、他の亜鉛の化合物にも容易に適用することができる
。また酸化物の皮膜としては、酸化鉄以外に酸化ニッケ
ル、酸化マンガン、酸化マグネシウム、またはそれらの
金属イオンを1種または1種以上含有するスピネル等の
ソフトフェライト原料酸化物を構成する金属イオンを含
有する酸化物であれば本発明に容易に適応することがで
きる。また酸化物皮膜の厚さについては、塩化物水溶液
に対する耐酸性の生じる厚みがあればよい。また酸化物
の皮膜生成方法については、物理的方法でも、化学的方
法でも均一に皮膜生成できる方法であればよい。本実施
例では水溶性化合物の皮膜を酸化する方法を示したが、
その他にめっき法、PVD、CVD等でも可能である。 【0029】 【表1】                          
               分析結果(重量%) 
                         
          Fe        Mn   
     Zn        ──────────
────────────────────     
       目標組成         実施例1の焙焼後の組成    67
.7    22.5      9.8      
  実施例2の焙焼後の組成    66.9    
22.5    10.6        実施例3の
焙焼後の組成    67.8    22.6   
   9.6        実施例4の焙焼後の組成
    67.6    22.5      9.9
        比較例1の焙焼後の組成    74
.8    24.7      0.5      
  比較例2の焙焼後の組成    72.0    
22.2      5.8        ────
─────────────────────────
─    【0030】 【表2】                          
     コアロス  mW/cm3        
                         
        (100kHz、200mT、100
℃)        ───────────────
─────────────            
            実施例1         
       300               
 実施例2                310 
               実施例3      
          315            
    実施例4                3
05                比較例1   
             900         
       比較例2              
  920        ────────────
────────────────        【
0031】 【発明の効果】以上述べたように、本発明のソフトフェ
ライト用の亜鉛原料は、フェライトを構成する金属元素
のうちの塩化物として蒸気圧の低い鉄、マンガン、ニッ
ケル、マグネシウム等の酸化物の皮膜を表面に形成させ
た酸化亜鉛、炭酸亜鉛、水酸化亜鉛である。この亜鉛原
料は、鉄、マンガン、ニッケル、マグネシウム等の塩化
物とを酸化焙焼している工程中において、予めこれらと
混合して、又は別に添加して噴霧焙焼し、成分のずれの
ないソフトフェライト用原料酸化物を得ることが可能に
なった。 【0032】本発明方法では、ソフトフェライトを構成
する金属元素のうち亜鉛を炉内にて塩化物と同時反応さ
せることにより、仮焼工程を省略することができ、低コ
ストで、ソフトフェライト用原料酸化物の製造が可能と
なった。焙焼後の工程にて亜鉛を酸化物の形態にて混合
する必要がなく、一度に鉄と、マンガン(ニッケル、マ
グネシウム等)と、亜鉛の酸化物を焙焼炉内で製造する
ことができるために、均一分散性が向上し、その結果、
焼結コアの磁気特性の優れたソフトフェライト用原料酸
化物の製造が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】36N塩酸溶液1リットル中に残留する酸化亜
鉛及び複合酸化亜鉛量の混合後の時間依存性を調べた結
果である。
【図2】9N塩酸溶液1リットル中に残留する酸化亜鉛
及び複合酸化亜鉛量の混合後の時間依存性を調べた結果
である。
【図3】1N塩酸溶液1リットル中に残留する酸化亜鉛
及び複合酸化亜鉛量の混合後の時間依存性を調べた結果
である。
【図4】ソフトフェライト用原料酸化物の酸化焙焼炉の
模式図である。
【図5】別のソフトフェライト用原料酸化物の酸化焙焼
炉の模式図である。
【図6】従来法によるソフトフェライト製造プロセスの
フローシートである。
【図7】従来法によるソフトフェライト製造プロセスの
フローシートである。
【符号の説明】
1  噴霧焙焼炉 2  亜鉛の化合物の貯蔵タンク 3  塩化鉄と塩化マンガンの混合塩化物の貯蔵タンク
4  送液ポンプ 5  撹拌装置 6  噴霧槽 7  噴霧ノズル 8  液滴 9  生成物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  亜鉛化合物表面に鉄、マンガン、ニッ
    ケル、マグネシウムのうち1種以上の成分を含有する酸
    化物皮膜を形成させたことを特徴とするソフトフェライ
    ト用の亜鉛原料。
  2. 【請求項2】  鉄の塩化物と、マンガン、ニッケル、
    マグネシウムの塩化物のうち1種以上とを含む塩化物混
    合溶液に、請求項1記載のソフトフェライト用の亜鉛原
    料を分散させ、該溶液を酸化焙焼することを特徴とする
    ソフトフェライト用原料酸化物の製造方法。
  3. 【請求項3】  鉄の塩化物と、マンガン、ニッケル、
    マグネシウムの塩化物のうち1種以上とを含む塩化物混
    合溶液を酸化焙焼し、該酸化物が焙焼熱を保持する間に
    、請求項1記載のソフトフェライト用の亜鉛原料を添加
    することを特徴とするソフトフェライト用原料酸化物の
    製造方法。
JP40225990A 1990-12-14 1990-12-14 ソフトフェライト用の亜鉛原料及びこれを用いたソフトフェライト用原料酸化物の製造方法 Pending JPH04219321A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP40225990A JPH04219321A (ja) 1990-12-14 1990-12-14 ソフトフェライト用の亜鉛原料及びこれを用いたソフトフェライト用原料酸化物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP40225990A JPH04219321A (ja) 1990-12-14 1990-12-14 ソフトフェライト用の亜鉛原料及びこれを用いたソフトフェライト用原料酸化物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04219321A true JPH04219321A (ja) 1992-08-10

Family

ID=18512082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP40225990A Pending JPH04219321A (ja) 1990-12-14 1990-12-14 ソフトフェライト用の亜鉛原料及びこれを用いたソフトフェライト用原料酸化物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04219321A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6099849A (en) * 1995-06-13 2000-08-08 Mansouri; Zari Skin care moisturizers and cleansers
US6579516B1 (en) 1995-06-13 2003-06-17 Zahra Mansouri Methods of delivering materials into the skin, and compositions used therein
AU771272B2 (en) * 1995-06-13 2004-03-18 Zahra Mansouri Methods of delivering materials into the skin and compositions used therein

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6099849A (en) * 1995-06-13 2000-08-08 Mansouri; Zari Skin care moisturizers and cleansers
US6579516B1 (en) 1995-06-13 2003-06-17 Zahra Mansouri Methods of delivering materials into the skin, and compositions used therein
AU771272B2 (en) * 1995-06-13 2004-03-18 Zahra Mansouri Methods of delivering materials into the skin and compositions used therein
US7655250B2 (en) 1995-06-13 2010-02-02 Laboratory Skin Care, Inc. Topical formulations comprising ceramic hydroxyapatite particles
US7771753B2 (en) 1995-06-13 2010-08-10 Laboratory Skin Care, Inc. Topical formulations comprising ceramic hydroxyapatite particles

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4372865A (en) Carbonate/hydroxide coprecipitation process
US5190740A (en) Method producing composite oxides for use as starting materials for producing ferrites
DE19630756A1 (de) Verfahren zur Herstellung eisenhaltiger komplexer Oxidpulver
JPH05254830A (ja) 分散性に優れた希土類酸化物微粉体及びその製造方法
KR970008749B1 (ko) 금속옥살레이트를 전구체로 이용한 니켈-아연 페라이트 분말제조방법
JPH04219321A (ja) ソフトフェライト用の亜鉛原料及びこれを用いたソフトフェライト用原料酸化物の製造方法
JP2002145620A (ja) 酸化鉄およびその製造方法
KR960002625B1 (ko) 판상 바륨페라이트 미분말의 제조방법
JPS58115027A (ja) 酸化物磁性体及製造法
US5626788A (en) Production of magnetic oxide powder
JP2849207B2 (ja) ソフトフェライト用原料酸化物の製造方法
JPS6131601B2 (ja)
JP3638654B2 (ja) フェライト粉末の製造方法
JP3406381B2 (ja) フェライト系磁性粉末原料酸化物及びフェライト系磁性粉末の製造方法
JPH0453207A (ja) ソフトフェライト用原料酸化物の製造方法
JP2846149B2 (ja) フェライト用原料酸化物の製造方法
JP3078626B2 (ja) ソフトフェライト用原料酸化物の製造方法
JP3406382B2 (ja) フェライト系磁性粉末の製造方法
JPH06215924A (ja) 磁性酸化物粉体の製造方法
JP3406380B2 (ja) フェライト系磁性粉末原料酸化物及びフェライト系磁性粉末の製造方法
JPH082922A (ja) フェライト系磁性粉又はフェライト系磁性粉原料酸化物及びその製造方法
JP3653638B2 (ja) ソフトフェライト製造用原料酸化鉄粉およびソフトフェライトの製造方法
JPH05198417A (ja) ソフトフェライト粉末の製造方法
NL8204778A (nl) Werkwijze voor het bereiden van ferromagnetische oxyden.
JPS6325272A (ja) 高密度psznt系強誘電体セラミツクの製造方法