JPH0421745Y2 - - Google Patents

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JPH0421745Y2
JPH0421745Y2 JP1988100906U JP10090688U JPH0421745Y2 JP H0421745 Y2 JPH0421745 Y2 JP H0421745Y2 JP 1988100906 U JP1988100906 U JP 1988100906U JP 10090688 U JP10090688 U JP 10090688U JP H0421745 Y2 JPH0421745 Y2 JP H0421745Y2
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piston
hole
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booster
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Description

【考案の詳細な説明】 A 考案の目的 (1) 産業上の利用分野 本考案は、ピストンボスに、その前面に開口す
る大シリンダ孔とそれの奥部に連なる小シリンダ
孔とを設け、この小シリンダ孔には入力杆に連な
る反力ピストンを、また大シリンダ孔には出力ピ
ストン、及びこの出力ピストン及び反力ピストン
間に介在する弾性ピストンをそれぞれ摺動自在に
嵌合し、出力ピストン前面に、ブースタシエル前
壁の透孔を貫通するように配設される出力杆を一
体に突設し、負荷側から出力杆が受ける反力を入
力杆側へフイードバツクするようにした負圧ブー
スタに関する。
(2) 従来の技術 従来、かかる負圧ブースタは、例えば特公昭61
−48451号公報に開示されている。
(3) 考案が解決しようとする課題 出力杆が前方移動を拘束されない負圧ブースタ
の単体状態では、出力杆を下向きにすると、出力
ピストンがブースタピストンの大シリンダ孔から
脱落する惧れがあり、若し脱落した場合には、ブ
ースタシエルを分解して出力ピストンをブースタ
ピストンに再度組付けしなければならない。
そこで、ブースタピストンの大シリンダ孔内周
壁に出力ピストンの抜止めのためのクリツプを係
止することが従来行われているが、そうしたもの
では、メンテナンスのために出力ピストンを大シ
リンダ孔から取出す際には、上記クリツプを外さ
なければならず、作業が面倒となる。
本考案は、かかる事情に鑑みてなされたもの
で、単体時には出力ピストン及び出力杆の脱落を
防止でき、しかも組立時やメンテナンス時には出
力ピストンの着脱を容易に行う得るようにした、
簡単有効な負圧ブースタを提供することを目的と
する。
B 考案の構成 (1) 課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本考案は、ピスト
ンボスの前面に固着されるストツパには、大シリ
ンダ孔軸線に対する出力杆の傾き角度が所定角度
以上であると出力ピストンの通過を許容するが、
上記傾き角度が所定角度未満であると出力ピスト
ンの通過を阻止するよう、長径が大シリンダ孔の
直径と同等またはそれよりも大きく且つ短径が該
直径よりも小さい楕円形の通孔を穿設し、ブース
タシエル前壁の透孔を、その孔縁で出力杆の傾き
角度を所定角度未満に規制するように形成したこ
とを特徴とする。
(2) 作用 上記構成によれば、ピストンボスにストツパを
固着した後でも、大シリンダ孔軸線に対し出力杆
を所定角度以上傾ければ、出力ピストンをストツ
パの通孔から大シリンダ孔へ挿入できるから、出
力ピストンの取外しも可能である。
出力ピストンの挿入後、ブースタシエルの組立
ての際、出力杆をブースタシエル前壁の透孔に挿
入すれば、出力杆の傾き角度は所定角度未満に規
制されて、出力ピストンがストツパの通孔を抜け
出し得ないため、出力ピストンの大シリンダ孔か
らの離脱が防止される。
またストツパに穿設される上記通孔が楕円形で
あるため、その滑らかな孔縁には応力集中が起こ
りにくく、また該通孔の開口面積を極力小さくで
きるため、該通孔の穿設によるストツパの強度低
下が可及的に抑えられる。
(3) 実施例 以下、図面により本考案の一実施例について説
明する。
先ず第1図において、タンデム型負圧ブースタ
Bのブースタシエル1の前面には、該ブースタB
により作動されるブレーキマスタシリンダMが取
付けられる。
ブースタシエル1は、対向端を相互に結合する
前後一対のシエル半体1a,1bと、両シエル半
体1a,1b間に挟止されてブースタシエル1内
部を前部シエル室2と後部シエル室3とに仕切る
隔壁板1cとから構成され、後部シエル半体1b
が図示しない車体に支持される。
前部シエル室2は、それに前後往復動可能に収
容される鋼板製の前部ブースタピストン4と、そ
の後面に重合結着されると共に前部シエル半体1
aと隔壁板1c間に挟着されるゴム製の前部ダイ
ヤフラム5とにより、前側の前部負圧室2aと後
側の前部作動室2bとに区画される。また後部シ
エル室3は、それに前後往復動可能に収容される
鋼板製の後部ブースタピストン6と、その後面に
重合結着され、且つ隔壁板1cと共に両シエル半
体1a,1b間に固着されるゴム製の後部ダイヤ
フラム7とにより、前側の後部負圧室3aと後側
の後部作動室3bとに区画される。
前,後部ブースタピストン4,6はそれぞれ鋼
板により環状に成形され、これらは、隔壁板1c
にブツシユ8及びシール部材9を介して摺動自在
に支承される合成樹脂製のピストンボス10の両
端に次のように結着される。
即ち、ピストンボス10には、深さが該ボス1
0の長さの略半分に達する円形凹部11が前端面
に形成され、またその外周面の後端からやや前方
に寄つた個所にフランジ12が突設されており、
上記円形凹部11には、前部ブースタピストン4
の内周端に連設された端壁板13a付の連結筒1
3が嵌合され、また前記フランジ12と協働して
後部ブースタピストン6を挟持する押え板14が
ピストンボス10の後端面に重ねられる。そし
て、この押え板14、ピストンボス10及び端壁
板13aの三者は、ピストンボス10の軸線を囲
む複数本(図示では三本)の通しボルト15と、
これらに螺合するナツト16により相互に固着さ
れる。
その際、前部ブースタピストン4とピストンボ
ス10の前端面との間に、前部ダイヤフラム5の
内周ビード5aと、この内周ビード5aの外周面
及び後面を覆う金属製の環状のリテーナ17が挟
入され、またフランジ12と押え板14との間
に、後部ブースタピストン6の内周端を包む後部
ダイヤフラム7の内周ビード7aが挟入される。
したがつて、前,後部ブースタピストン4,6及
びピストンボス10の三者が相互に結着されると
同時に、各ダイヤフラム5,7の内周ビード5
a,7aが対応するブースタピストン4,6に固
着される。
さらに、通しボルト15の挿通のためにピスト
ンボス10に設けられたボルト孔18にはシール
部材19が装着され、これによつてボルト孔18
による前部負圧室2a及び後部作動室3b間の連
通が阻止される。また前記端壁板13a及びピス
トンボス10間には、複数本の通しボルト15を
囲繞するシール部材20が介装され、これによつ
て、端壁板13a及びピストンボス10の当接面
間隙による後述の第1及び第2ポート30,31
間の連通が阻止される。
各通しボルト15は、角形頭部15aを後部作
動室3b側に向けて配置され、その角形頭部15
aが回転不能に嵌合する同形の凹部21(第2図
参照)が前記押え板14に形成される。したがつ
て、前部負圧室2a側でナツト16を通しボルト
15に螺合する際、該ボルト15の回転が防止さ
れるので、ナツト16の締付けを確実に行うこと
ができる。
上記通しボルト15及びナツト16を利用し
て、連結筒13の端壁板13aに座板22が重合
結着される。この座板22は、複数のナツト16
間でボルト15の突出部の高さよりも高く隆起し
た複数の座部22a(第3図参照)を備えており、
この座部22aと前部シエル半体1aとの間にピ
ストンボス10を後退方向へ付勢する戻しばね2
3が縮設される。こうして戻しばね23は連結筒
13と共にピストンボス10前面の凹部11に受
容される。
両ブースタピストン4,6の後退限は、後退ダ
イヤフラム6の後面に多数隆起した突起24がブ
ースタシエル1の後壁に当接することにより規制
される。
ピストンボス10の後端には弁筒25が一体に
突設されており、この弁筒25は、ブースタシエ
ル1の後壁に突設されて弁筒25を覆う被覆筒2
6にブツシユ27及びシール部材28を介して摺
動自在に支承される。
前部負圧室2aは、負圧導入管29を介して図
示しない負圧源(例えば内燃機関の吸気マニホー
ルド内部)と接続される。また前,後部両負圧室
2a,3aは、ピストンボス10に形成された二
股状の第1ポート30を介して弁筒25内に連通
し、また前,後部両作動室2b,3bは同じくピ
ストンボス10に形成された一対の第2ポート3
1,31を介して弁筒25内に連通する。そし
て、第2ポート31,31は制御弁32により第
1ポート30と、弁筒25後端の大気導入口33
とに交互に連通切換えされる。
弁筒25内には、ブレーキペダル34に連なる
入力杆35と、これにより制御される前記制御弁
32が次のように設けられる。即ち、弁筒25内
の前部には弁ピストン38が摺合され、この弁ピ
ストン38には、前記大気導入口33を貫通した
入力杆35の前端が首振り可能に結合される。ま
た弁筒25の内周面には環状の第1弁座401
突設され、これに囲繞される環状の第2弁座40
が弁ピストン38の後端面に形成され、これら
弁座401,402と協働する弁体41が弁筒25
内に配設される。弁体41はゴム製であつて、前
後両端を開放した筒状をなしており、その後端部
即ち基端部41aは、弁筒25の内周面に嵌着さ
れた保持筒42により、弁筒25内周面との密着
状態に保持される。この弁体41は、上記基端部
41aから半径方向内方へ屈曲した薄肉の可撓部
41b、及びこの可撓部41bの前端に連なる肉
厚の弁部41cを備えており、その弁部41cは
前記第1及び第2弁座401,402に対向して配
置される。
而して、弁部41cは可撓部41bの変形によ
り前後移動が可能であつて、前進時には第1及び
第2弁座401,402に着座し、後退時には保持
筒42の前端で受止められる。
弁部41cには環状の補強板43が埋設され、
これと入力杆35との間には、弁部41cを両弁
座401,402に向つて付勢する弁ばね44が縮
設される。
弁筒25の内面には、第1弁座401の外側で
前記第1ポート30の一端が、また同弁座401
の内側で前記第2ポート31の一端がそれぞれ開
口する。
また第2弁座402の内側は弁体41及び保持
筒42の中空部を通して大気導入口33と連通す
る。
而して、弁体41、弁ばね44、第1弁座40
及び第2弁座402により制御弁32が構成され
る。
入力杆35及び保持筒42間には、入力杆35
をその後退限に向つて付勢する戻しばね45が縮
設される。
前記被覆筒26の後端には環状の端壁26aが
一体に形成され、この端壁26aの内側面に当接
して入力杆35の後退限を規制するストツパ板4
6が入力杆35に進退調節可能に螺合される。而
して、ストツパ板46を回せば、ストツパ板46
と入力杆35との螺合位置が変わるので、入力杆
35の後退限を前後に調節することができる。こ
の調節後のストツパ板46の固定は、同じく入力
杆35に螺合したロツクナツト47の緊締により
行われる。
上記ストツパ板46には大気導入口33と連通
する複数の通孔48が穿設される。
弁筒25には、大気導入口33から制御弁32
側へ取入れる空気を濾過するためのエアフイルタ
49が入力杆35を取巻いて装着される。このエ
アフイルタ49は入力杆35と弁筒25との相対
変位を妨げないように適度な柔軟性を有する。
ピストンボス10には、その前面中心部に開口
する大シリンダ孔37と、この大シリンダ孔37
及び弁筒25内に両端が開口する小シリンダ孔3
6とが設けられる。そして小シリンダ36には、
前記弁ピストン38と一体または弁ピストン38
に当接する反力ピストン52が摺合され、大シリ
ンダ37には、反力ピストン52に対向する弾性
ピストン50、及びこの弾性ピストン50の前面
に重合される出力ピストン51が摺合される。
出力ピストン51の前面には出力杆53が一体
に突設され、この出力杆53は、ブースタシエル
1前壁の透孔57を貫通するように配置されると
共に、前記ブレーキマスタシリンダMのピストン
55に連接される。
前記出力ピストン51の大シリンダ孔37から
の抜出防止のために、前記端壁板13aには、孔
縁の一部が大シリンダ孔37の開口部内に突出す
る通孔58が形成される。
即ち、第4図及び第5図に示すように、通孔5
8は、長径d1が大シリンダ孔37の直径Dと同等
またはそれよりも大きく、短径d2が上記直径Dよ
り小さい楕円形に形成され、したがつて通孔58
の孔縁の、短径d2方向で対向する部分58a,5
8aのみが大シリンダ孔37の開口部内に突出す
る。
而して、通孔58は、大シリンダ孔37の軸線
に対する出力杆53の傾き角度が所定角度θ以上
であると出力ピストン51の通過を許容するが、
上記傾き角度が所定角度θ未満であると出力ピス
トン51の通過を阻止するようになつている。し
たがつて、この通孔58を持つた端壁板13aは
本考案のストツパに相当する。
一方、ブースタシエル1の前壁、即ち前部シエ
ル半体1aに設けられた透孔57は、その孔縁で
出力杆53の傾き角度を前記所定角度θ未満に規
制するように、大きさが選定される。
次にこの実施例の作用について説明する。
負圧ブースタBの組立に際しては、ブースタシ
エル1の前、後部シエル半体1a,1bを結合す
る前に、大シリンダ孔37に弾性ピストン50を
挿入し、ピストンボス10に端壁板13a及び座
板22を通しボルト15及びナツト16により固
着し、それから第4図及び第5図に示すように、
大シリンダ孔37の軸線に対し出力杆53を端壁
板13aの通孔58の短径d2方向へ所定角度θ以
上傾ければ、出力ピストン51は通孔58を通過
し得るので、そのような状態で出力ピストン51
を通孔58から大シリンダ孔37へ挿入する。
このように出力ピストン51の装着前に端壁板
13aをピストンボス10に固着し得ることは、
その固着のためのナツト16の締付けを出力杆5
3に何等邪魔されることなく行うことができるこ
とであり、組立性の向上をもたらす。
出力ピストン51の挿入後は、ブースタシエル
1の前、後部シエル半体1a,1bを結合する
が、その際、出力杆53を大シリンダ孔37の軸
線に略合せて前部シエル半体1aの透孔57に挿
入する。この透孔57は、その孔縁により出力杆
53の傾き角度を前記所定角度θ未満に規制する
ので、前、後部シエル半体1a,1bの結合後は
出力ピストン51が大シリンダ孔37から離脱す
ることを防止できる。
メンテナンスのために、出力ピストン51を大
シリンダ孔37から取出す際には、上記と反対の
要領で行うものである。
組立後、負圧ブースタBの倍力休止状態では、
第1図に示すように、入力杆35は後退限に位置
し、制御弁32は、弁部41cを第1及び第2弁
座401,402に着座させて前、後部両作動室2
b,3bを両負圧室2a,3a及び大気導入口3
3のいずれとも不通にした中立状態にあり、この
ような制御弁32により、両負圧室2a,3aに
は、負圧導入管29を通して供給される負圧源の
負圧が蓄えられ、両作動室2b,3bには、大気
により適当に希釈された負圧、即ち負圧室2a,
3aの圧力より若干高い気圧が保持される。こう
して前、後部ブースタピストン4,6には、前部
の負圧室2aと作動室2b、後部の負圧室3aと
作動室3bの各間に生じる気圧差により僅かな前
進力が与えられるが、これらの前進力と戻しばね
23の弾発力とが釣合つて、両ブースタピストン
4,6は後退限から僅かに前進したところで停止
している。
いま、車両を制動すべくブレーキペダル34を
踏込み、入力杆35及び弁ピストン38を前進さ
せれば、当初、両ブースタピストン4,6は不動
であるから、第2弁座402が弁部41cから直
ちに離れて両作動室2b,3bを大気導入口33
に連通させる。その結果、大気中の空気がストツ
パ板46の通気孔48から大気導入口33に導入
され、そして弁筒25内から第2弁座402及び
第2ポート31を通して両作動室2b,3bに素
早く導入される。
両作動室2b,3bが空気の導入により両負圧
室2a,3aより高圧になると、それらの気圧差
に基づく大きな前進力を得て両ブースタピストン
4,6は戻しばね23の力に抗して応答良く前進
し、出力杆53を介してブレーキマスタシリンダ
Mのピストン55を前方へ駆動する。こうして、
ブレーキマスタシリンダMをブレーキペダル34
の踏込みに遅れなく作動させ、車両に制動をかけ
ることができる。
上記のような制動中は、入力杆35と共に、弁
ピストン38も前進して反力ピストン52を介し
弾性ピストン50に当接するが、その弾性ピスト
ン50は、両ブースタピストン4,6の作動反力
を受けて小シリンダ孔36側へ膨出変形し、反力
ピストン52に上記反力の一部を作用させるの
で、その力は弁ピストン38及び入力杆35を介
してブレーキペダル34側にフイードバツクされ
る。このような反力作用により操縦者は出力杆5
3の出力、即ち制動力の大きさを感知することが
できる。
ブレーキペダル34に対する踏力、即ち入力杆
35の入力の増加により出力杆53の出力が倍力
限界点を超えると、弁ピストン38は前面をピス
トンボス10に当接させるので、前記入力全体が
弁ピストン38、ピストンボス10、弾性ピスト
ン50及び出力ピストン51を介して出力杆53
に伝達することになり、結局、各ブースタピスト
ン4,6の気圧差により前進力と入力による前進
力との和が出力杆53から出力される。
次に、ブレーキペダル34に対する踏力を解放
すると、まず入力杆35が戻しばね45の弾発力
により弁ピストン38と共に後退し、第2弁座4
2を弁体41の弁部41cに着座させると共に
弁部41cを第1弁部401から大きく離間させ
るので、両作動室2b,3bが第1及び第2ポー
ト30,31を介して両負圧室2a,3aと連通
して各ブースタピストン4,6前後の気圧差が直
ちに無くなり、したがつて両ブースタピストン
4,6は戻しばね23の弾発力をもつて後退し、
ブレーキマスタシリンダMの作動を解除してい
く。そして、入力杆35がストツパ板46を延長
筒26の隔壁26aに当接させる後退限まで戻る
と、後部ブースタピストン6は、第6図に示すよ
うに、一旦後部ダイヤフラム7の突起24をブー
スタシエル1の後壁に当接させる後退限まで戻
り、今度は第1弁座401を弁座41cに着座さ
せると共に弁部41cを第2弁座402から僅か
に離間させるので、第2ポート31を通して再び
両作動室2b,3bに大気中の空気が導入される
が、それにより生じる気圧差により両ブースタピ
ストン4,6が少しく前進すれば第2弁座402
及び弁部41c間の小間隙は無くなり、制御弁3
2を当初の中立状態にする。こうして両作動室2
b,3bには大気に希釈された負圧が保持され、
負圧ブースタBは第1図の倍力休止状態となる。
C 考案の効果 以上のように本考案によれば、ピストンボスの
前面に固着されるストツパには、大シリンダ孔軸
線に対する出力杆の傾き角度が所定角度以上であ
ると出力ピストンの通過を許容するが、上記傾き
角度が所定角度未満であると出力ピストンの通過
を阻止するよう、長径が大シリンダ孔の直径と同
等またはそれよりも大きく且つ短径が該直径より
も小さい楕円形の通孔を穿設し、ブースタシエル
前壁の透孔を、その孔縁で出力杆の傾き角度を所
定角度未満に規制するように形成したので、スト
ツパをピストンボスに固着した後でも出力杆を傾
けるという簡単な操作により出力ピストンを大シ
リンダ孔に挿入したり取出したりすることがで
き、組立性のみならず、メンテナンス性の向上を
図ることができる。そしてブースタシエルの組立
後は、ブースタシエル前壁の透孔が出力杆の傾き
角度を規制することにより出力ピストンの大シリ
ンダ孔からの離脱を防止でき、したがつて負圧ブ
ースタが単体時どのような状態に置かれても、出
力ピストンが離脱することはないから、運搬取扱
上の利便が大きい。
またストツパに穿設される上記通孔が楕円形で
あるため、その滑らかな孔縁には応力集中が起こ
りにくく、また該通孔の開口面積を極力小さくで
きるため、該通孔の穿設に伴うストツパの強度低
下が可及的に抑えられ、該ストツパの薄肉軽量化
及び耐久性の向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示すもので、第1図
はタンデム型負圧ブースタの倍力休止状態での縦
断側面図、第2図及び第3図は第1図の−線
及び−線断面図、第4図は出力ピストンの取
付要領を示すピストンボスの縦断側面図、第5図
は第4図のV矢視拡大図、第6図は同負圧ブース
タが作動を終えて休止状態に戻る直前の状態を示
す部分縦断側面図である。 B……負圧ブースタ、1……ブースタシエル、
4……前部ブースタピストン、6……後部ブース
タピストン、10……ピストンボス、13a……
ストツパとしての端壁板、35……入力杆、36
……小シリンダ孔、37……大シリンダ孔、50
……弾性ピストン、51……出力ピストン、52
……反力ピストン、53……出力杆、57……透
孔、58……通孔、D……直径、d1……長径、d2
……短径。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ピストンボス10に、その前面に開口する大シ
    リンダ孔37とそれの奥部に連なる小シリンダ孔
    36とを設け、この小シリンダ孔36には入力杆
    35に連なる反力ピストン52を、また大シリン
    ダ孔37には出力ピストン51、及びこの出力ピ
    ストン51及び反力ピストン52間に介在する弾
    性ピストン50をそれぞれ摺動自在に嵌合し、出
    力ピストン51前面に、ブースタシエル1前壁の
    透孔57を貫通するように配設される出力杆53
    を一体に突設した負圧ブースタにおいて、ピスト
    ンボス10の前面に固着されるストツパ13aに
    は、大シリンダ孔37軸線に対する出力杆53の
    傾き角度が所定角度θ以上であると出力ピストン
    51の通過を許容するが、上記傾き角度が所定角
    度θ未満であると出力ピストン51の通過を阻止
    するよう、長径d1が大シリンダ孔37の直径Dと
    同等またはそれよりも大きく且つ短径d2が該直径
    Dよりも小さい楕円形の通孔58を穿設し、ブー
    スタシエル1前壁の透孔57を、その孔縁で出力
    杆53の傾き角度を所定角度θ未満に規制するよ
    うに形成したことを特徴とする、負圧ブースタ。
JP1988100906U 1988-07-29 1988-07-29 Expired JPH0421745Y2 (ja)

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