JPH0421734Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、ドアミラー付自動車において、雨天
走行時にサイドウインドに付着する雨滴を除去し
てドアミラーによる車の側方及び後方の視界を確
保するサイドウインド雨滴除去装置に関する。

〈従来の技術〉 近年、自動車の室外に取付けて車の側方及び後
方の状況を確認するアウトサイドミラーとして、
フエンダーミラーに代えて、ドアミラーが使用さ
れる傾向にある。ドアミラーの場合は、サイドウ
インドを通して車の側方及び後方を確認すること
になる。

〈考案が解決しようとする問題点〉 しかしながら、このようなドアミラー付自動車
にあつては、雨天走行時にサイドウインドに雨滴
が付着すると、ワイパーが無いため、ドアミラー
の写像が非常に見ずらいという問題点があつた。

本考案は、このような従来の問題点に鑑み、サ
イドウインドに付着した雨滴を自動的に除去でき
るようにして、ドアミラーによる視界を確保でき
るようにすることを目的とする。

〈問題点を解決するための手段〉 このため、本考案は、ドアミラーの支持部にあ
つてサイドウインドを指向する空気噴出口と、該
空気噴出口へ圧縮空気を供給する圧縮空気供給装
置と、該圧縮空気供給装置を少なくともワイパー
スイツチON、サイドウインド閉及び車速所定値
以下の条件で間欠的に作動させるコントロールユ
ニツトとを設けるようにしたものである。

〈作用〉 すなわち、噴出空気でサイドウインドのドアミ
ラー近傍部分から雨滴を吹き飛ばして、サイドウ
インドを通してのドアミラーによる視界を確保す
るものである。ここで、空気の噴出（圧縮空気の
供給）は、少なくともワイパースイツチON、サ
イドウインド閉及び車速所定値以下の条件で間欠
的に行わせ、特に走行風による雨滴の吹き飛ばし
が期待できない低車速時にのみ間欠的に行わせる
ことで、エネルギーロスを最小限に抑える。

〈実施例〉 以下に本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図は本考案の一実施例を示す。図中１はフ
ロントウインド、２はサイドウインド、３はドア
ミラー、３ａはそのミラー部である。

ここで、ドアミラー３の支持部に空気噴出口４
を設けて、サイドウインド２を指向させてある。
そして、電動式コンプレツサ５からの圧縮空気を
サージタンク６及び常閉の電磁バルブ７を介して
空気噴出口４に導くようにしてある。コンプレツ
サ５、サージタンク６及び電磁バルブ７により圧
縮空気供給装置が構成される。そして、コンプレ
ツサ５及び電磁バルブ７はマイクロコンピユータ
内蔵のコントロールユニツト８により第２図のフ
ローチヤートに従つて作動させるようにしてあ
る。

第２図のフローチヤートの流れに沿つて説明す
ると、ステツプ１（図にはＳ１と記してある。以
下同様）では、ワイパースイツチがONであるか
否か、すなわち雨天走行時でワイパーを使用して
いるか否かを判定する。YESの時は、ステツプ
２に進み、パワーウインドが閉じてあるか否か、
すなわちサイドウインド２が閉じられてあるか否
かを判定する。YESの時は、ステツプ３に進み、
車速が所定値（例えば60Km／ｈ）以下であるか否
か、すなわち低車速で走行風による雨滴の吹き飛
ばしが期待できないか否かを判定する。そして、
ステツプ１〜３で全てYESの場合にのみ、ステ
ツプ４に進んで、コンプレツサ５を所定時間ON
にし、その後、ステツプ５に進んで、電磁バルブ
７を所定時間例えば第３図に示すようなパターン
で間欠的にONにして開弁させる。

これにより、運転走行時にドアミラー３の空気
噴出口４から圧縮空気を噴出させ、サイドウイン
ド２に付着した雨滴を吹き飛ばして、ドアミラー
３による車の側方及び後方の視界を確保すること
ができる。尚、空気噴出口４はスリツト状に又は
複数設けるとよい。また、コンプレツサ５は機関
駆動するようにしてもよい。

尚、この実施例の如くサイドウインド２に向け
て空気を噴出させる他、一部の空気をドアミラー
３のミラー部３ａに向けて噴出させ、そのミラー
部３ａの雨滴をも除去できるようにしてもよい。

〈考案の効果〉 以上説明したように本考案によれば、雨天走行
時にサイドウインドに付着する雨滴を吹き飛ばす
ことができ、サイドウインドを通してドアミラー
による写像をはつきりと見ることができて、安全
性が向上するという効果が得られる。また、空気
の噴出は、自動的に、少なくともワイパースイツ
チON、サイドウインド閉及び車速所定値以下の
条件で間欠的に行わせるので、運転者の負担を軽
減することができると共に、特に走行風による雨
滴の吹き飛ばしが期待できない低車速時にのみ間
欠的に行わせることでエネルギーロスを最小限に
抑えることができるという効果も得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す車両上方から
見たドアミラー部分の平面図、第２図は同上実施
例のフローチヤート、第３図は電磁バルブのON
−OFFパターンを示す図である。 ２……サイドウインド、３……ドアミラー、
４，１１……空気噴出口、５……コンプレツサ
５、６……サージタンク、７……電磁バルブ、８
……コントロールユニツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. サイドウインドを通して車の側方及び後方を確
   認するドアミラーを備える自動車において、ドア
   ミラーの支持部にあつてサイドウインドを指向す
   る空気噴出口と、該空気噴出口へ圧縮空気を供給
   する圧縮空気供給装置と、該圧縮空気供給装置を
   少なくともワイパースイツチON、サイドウイン
   ド閉及び車速所定値以下の条件で間欠的に作動さ
   せるコントロールユニツトとを設けたことを特徴
   とするドアミラー付自動車のサイドウインド雨滴
   除去装置。