JPH04214486A - ワイヤロープ - Google Patents

ワイヤロープ

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JPH04214486A
JPH04214486A JP41014190A JP41014190A JPH04214486A JP H04214486 A JPH04214486 A JP H04214486A JP 41014190 A JP41014190 A JP 41014190A JP 41014190 A JP41014190 A JP 41014190A JP H04214486 A JPH04214486 A JP H04214486A
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wire
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芯綱の周りに複数本の
ストランドが撚り合わされたワイヤロープに係り、特に
、昇降機、クレーン、リフト等に用いるのに好適なワイ
ヤロープに関する。
【0002】
【従来の技術】一般にワイヤロープにあっては、昇降機
、クレーン、リフト等に備えられる場合、トラクション
シーブに巻掛けられたり、巻付けられた状態で荷重が掛
けられるため、特に、曲げに対する柔軟性や疲労強度が
大きいことが要求されている。
【0003】図7は従来の昇降機用ワイヤロープを示す
断面図、図8は図7のワイヤロープに組込まれる前の状
態を示す芯綱の断面図である。
【0004】図7に示す従来のワイヤロープは、上記の
要求を満たすために、中心部の芯綱1と、この芯綱1の
周りに撚り合わせた複数本、例えば8本の鋼線ストラン
ド(小綱)2とからなり、この鋼線ストランド2は、そ
れぞれ多数本の細い鋼素線3を撚り合わすことにより形
成されている。
【0005】また、上述した芯綱1は、例えば図8に示
すように、いわゆる3ストランド構成で、3本の麻スト
ランド4から構成されており、それぞれの麻ストランド
4は、図示を省略したが多数本のサイザル麻、マニラ麻
等の天然繊維を撚り合わせ潤滑油を含浸させることによ
り形成されている。
【0006】このような従来のワイヤロープでは、図8
に示す芯綱1単体の輪郭形状と、図7に示す鋼線ストラ
ンド2を周りに撚り合わせた状態での芯綱1の輪郭形状
とが異なっている。すなわち、鋼線ストランド2を周り
に撚り合わせることによって芯綱1が大きく変形し、こ
の状態で芯綱1が、鋼線ストランド2との間で隙間なく
密着して馴染むようになっている。また、このワイヤロ
ープは8本の鋼線ストランド2を備えていることから、
通常の6本の鋼線ストランドを備えるものと比べ、乗か
ごの走行時に振動を防止することができる。
【0007】そして、上記のような天然繊維を撚り合わ
せた芯綱を有する有機繊維芯綱方式の8本ストランドワ
イヤロープは、次のような種々の利点を有している。
【0008】■ワイヤロープがトラクションシーブやプ
ーリ類と係合するときの騒音や振動は、乗かごの運転速
度の高速化とともに増加する傾向にあるが、8本ストラ
ンドワイヤロープは外形の凹凸の程度が6本ストランド
ワイヤロープと比べて小さいため、上記の騒音や振動が
少なくて済む。
【0009】■8本ストランドワイヤロープは、6本ス
トランドワイヤロープと比べて、ワイヤロープの断面積
に占める芯綱の断面積の比率が大きくなることから、ワ
イヤロープの張力に対するばね定数が適度に低くなる。 このため、トラクションマシンのギヤの噛み合いに伴う
脈動等をより吸収しやすく、乗かごの防振を図ることが
できる。
【0010】■サイザル麻、マニラ麻等の天然繊維を撚
り合わせて構成した芯綱は、ワイヤロープの曲げ変形と
伸び変形に対して適当な可塑性すなわち内部損失を有し
ており、ワイヤロープの横振動、縦振動に対して減衰能
力が高い。
【0011】■特に昇降機用ワイヤロープでは、シーブ
との係合時の騒音振動の低下を図るために、ワイヤロー
プの外径を大きくする代わりに、ワイヤロープの本数を
増やす設計が好まれている。そして、ワイヤロープの本
数が増えた場合、隣接するワイヤロープが横揺れにより
互いに衝突して衝突音を発することが避けられないが、
芯綱を有する8本ストランドワイヤロープでは、上記の
衝突時に鈍くて低い衝突音で済む。
【0012】■ストランド本数が多くかつ柔軟なワイヤ
ロープは、トラクションシーブのロープ溝面にワイヤロ
ープが接触する際に接触点が多くの箇所に分散されてお
り、上記のロープ溝面とワイヤロープの外層素線との接
触のヘルツ面圧が減ってロープ溝面の摩耗が少なくなる
。また、接触のヘルツ面圧に起因したワイヤロープの外
層素線の摩耗も緩和され、ワイヤロープの摩耗寿命が長
くなる。
【0013】■サイザル麻、マニラ麻等の天然繊維を撚
り合わせて構成した芯綱は、ロープオイルを含浸させた
ときの含油能力が高いので、長期間にわたり使用される
昇降機のワイヤロープの潤滑と防錆に適している。特に
、8本ストランドワイヤロープは上記の■で述べたよう
に芯綱の断面積比が大きいので含油能力が高い。
【0014】■ワイヤロープの低周期大振幅の横揺れに
対しては空気の撹拌抵抗が有意義な制振作用をするが、
有機繊維芯綱方式の8本ストランドワイヤロープは断面
積の割には重量が軽いので空気抵抗を得るのに有利であ
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のワイヤロープでは、例えば昇降機に用いられる場合
、次のような不具合があった。
【0016】■ワイヤロープの両端に乗かごと釣り合い
錘とを吊り上げた状態でトラクションシーブに巻掛けら
れて、ワイヤロープとシーブ溝との間の摩擦力で駆動さ
れるようになっているので、十分な摩擦力を得るのにワ
イヤロープをシーブ溝にくさびの如く食い込ませる必要
がある。そのためにトラクションシーブのシーブ溝は、
単なる丸溝状に形成されておらず、例えば次のような形
状にシーブ溝が形成されている。
【0017】図9はワイヤロープがアンダーカット付き
丸溝に係合する状態を示す断面図、図10はワイヤロー
プがV溝に係合する状態を示す断面図である。
【0018】図9の丸溝5の底部には、アンダーカット
加工が施されて角底部6が設けられている。この場合、
ワイヤロープは丸溝5および角底部6間の稜線から強い
側圧P1を受けるので、断面形状が三角形に近づくよう
なつぶれ変形を生じる。同様に、図10に示すようにV
溝7の場合でも、ワイヤロープはV溝7の左右両斜面か
ら強い側圧P2を受けるので、断面形状が三角形に近づ
くようなつぶれ変形を生じる。
【0019】上述したようにワイヤロープがアンダーカ
ット付き丸溝5やV溝7に係合する場合、ワイヤロープ
が強く押圧されて発生する局部曲げ応力は、本出願人が
行なったワイヤロープの素線応力の数値解析によると、
単純引張応力(張力に基づく応力)および単純曲げ応力
(綱車の周囲に曲げられたときに生じる曲げ応力)より
大きく、合成応力全体の中の卓越成分になり得ることが
判明している。なお、上記の本出願人が行なった数値解
析では、実際のワイヤロープの素線応力の数値解析は極
めて難しいために変分的手法を用いたが、実際の応力を
測定するのが困難であるため上記の解析結果を実測応力
と比較して校正することは困難である。
【0020】上記のワイヤロープの素線応力の数値解析
は、次のように求められている。すなわち、まずワイヤ
ロープの安全率に関する各種の法規上の規定から見れば
明らかのように、ワイヤロープの素線の応力に関する従
来の理論は下記の計算式に基づいている。
【0021】
【数1】σt=T/A
【0022】
【数2】σb=Er×δ/D ここで、σt:張力に基づく応力(kgf/mm2)、
σb:綱車の周囲に曲げられたときに生じる曲げ応力(
kgf/mm2)、T:張力(kgf)、A:素線の合
計断面積(mm2)、Er:ワイヤロープの弾性係数(
kgf/mm2)、δ:素線の直径(mm)、D:綱車
の直径(mm)である。
【0023】図11は芯綱の剛性率とワイヤロープの外
層素線に発生する応力の関係を示す特性図である。なお
、この図11は、例えば8本ストランドロープが図9に
示すように90゜アンダーカット付き丸溝5に係合する
場合に外層素線に加わる合成応力を、上記の数1および
数2に基づいて計算した結果を示しており、図9の一点
鎖線で示す中心線との間で形成される角度θ(0゜〜1
80゜)を横軸に取り、各角度θの位置で外層素線に加
わる合成応力を縦軸に取ってある。
【0024】上記の合成応力は、図11に示すように、
45゜の角度θの位置でピーク値に到達しており、この
ピーク値は、芯綱の剛性率G(横弾性係数)が高くなる
ほどに小さく、剛性率Gが低くなるほど大きくなる傾向
にある。すなわち、芯綱の剛性率Gがワイヤロープの外
層素線に加わる合成応力の程度に極めて大きな影響を与
えており、この芯綱の剛性率Gを向上させることが重要
であるといえる。また、ワイヤロープがアンダーカット
付き溝やV溝に係合する場合、芯綱の剛性率Gが低いと
き、この芯綱がつぶれることによって、ワイヤロープと
シーブ溝の接触位置で外層素線に強い局部曲げ応力の生
じることが上記の数値解析の結果により裏付けられてい
る。
【0025】上記のようにワイヤロープの断面形状がつ
ぶれ変形を生じた結果、乗かごの往復運転時にワイヤロ
ープの自転が妨げられてしまうので、ワイヤロープは外
周上の特定の外層素線のみがトラクションシーブの溝面
と接触する当たり癖が付き、その部分が集中的に摩耗し
てロープ寿命が著しく短くなる。特に、8本ストランド
ワイヤロープは6本ストランドワイヤロープよりも上記
のつぶれ変形量が大きく、永久変形として残り易い。こ
の永久変形の有無は上述したワイヤロープの自転を妨げ
ることと密接な関係があり、ロープ寿命に大きな影響を
及ぼしている。なお、上記のつぶれ変形がない状態では
、乗かごの往復運転を反復するとワイヤロープが自転し
て、トラクションシーブの溝面と接触するワイヤロープ
の外周上の位置が変わるようになっているので、ワイヤ
ロープ外周部の素線摩耗や断線は外周部の全面にわたっ
て均一的に生じ、その結果、ロープ寿命が長くなる。
【0026】■昇降機用ワイヤロープでは常時、張力が
掛っていることからワイヤロープの初期伸びや経年伸び
が比較的大きいため、ワイヤロープの切り詰め作業を頻
繁に行なわなければならない。また、複数本のワイヤロ
ープでは不均等に伸びることがあり、各ワイヤロープに
掛る張力のバラツキが生じやすい。
【0027】■天然繊維を単に撚り合わせて潤滑油を含
浸された芯綱では、芯綱自体の形状を保持する繊維の相
互間の摩擦力が小さいためにつぶれ変形や伸び変形が生
じやすく、この芯綱の変形に伴って、上記のワイヤロー
プ全体のつぶれ変形や伸び変形が容易に生じる。
【0028】なお、このような問題を解決する手段とし
て、例えばワイヤロープの構成を変えることなく、ワイ
ヤロープにその破断強度の30〜40%程度の張力をあ
らかじめ反復して加えることによって、芯綱の締まりと
ストランドへの馴染みを向上させるプリテンション処理
方法が既に実用化されている。また、ワイヤロープにあ
る程度の張力を加えながらジグザグ配置のローラの間を
通過させることによって、芯綱の締まりとストランドへ
の馴染みを向上させるポストフォーム処理方法も既に実
用化されている。これらのプリテンション処理方法およ
びポストフォーム処理方法では、いずれもロープ寿命を
ある程度延長させる効果を有することが経験的に確認さ
れている。しかしながら、ワイヤロープの構成は変えて
ないので、芯綱の繊維の相互間のずれを防止することは
困難である。
【0029】また、ワイヤロープのつぶれ変形や伸びを
防止するため、通常の6本ストランドを有するワイヤロ
ープをベースとして、6本ストランドの中心位置にワイ
ヤストランドを設けた7本ストランドを有する鋼芯ワイ
ヤロープが昇降機以外の用途向けとしてある。この鋼芯
ワイヤロープでは、上述した利点■〜■を有していない
ことから昇降機用としては不適である。
【0030】さらに、昇降機用として使用できるように
8本ストランドロープをベースとして、8本のストラン
ドの中心位置にもう1本のストランドを設けた9本のス
トランドを有する鋼芯ワイヤロープも既に昇降機用とし
て実用化されている。この鋼芯ワイヤロープでは、潤滑
油を含浸させた天然繊維を収納するスペースが中央スト
ランドの外周と周囲ストランドの内側との間のわずかな
隙間に制限されるので、上述した利点■〜■をが少から
ず損なわれてしまい、昇降機用としては問題がある。そ
こで、振動、騒音の問題についてあまり厳しくない一部
の機種に限定されていた。
【0031】本発明はこのような従来技術における実情
に鑑みてなされたもので、その目的は、素線切れ、つぶ
れ変形や伸び変形を防止することができるばかりか、柔
軟性および潤滑性を確保することのできるワイヤロープ
を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、潤滑油が含浸される芯綱と、この芯綱の周
りに撚り合わさせる複数本のストランドとから構成され
、各ストランドが互いに撚り合わされる多数本の金属素
線からなるワイヤロープにおいて、上記芯綱は、上記弾
性体より一体的に形成されるコア部と、このコア部の外
周部に設けられ上記潤滑油を含む含油部とからなる構成
にしてある。
【0033】
【作用】本発明は上記のように、芯綱のコア部は弾性体
より一体的に形成されているので、芯綱が繊維ストラン
ド等よりなる場合と比べて、荷重時に芯綱が弾性変形を
生じる量や、荷重が除かれた後に芯綱が塑性変形を生じ
ている量が小さくて済み、これにより、芯綱の変形に起
因するワイヤロープのつぶれ変形や伸び変形を防止する
ことができる。また、芯綱は上述したように弾性変形が
比較的小さく、すなわち、芯綱の剛性が向上することか
ら、ストランド素線の局部曲げ応力が小さくなり、した
がって、ストランドの素線切れを防止することができる
【0034】そして、上記のコア部は弾性体で形成され
ていることから、ワイヤロープの柔軟性を大幅に損なう
ことがない。上記のコア部の外周部には含油部が設けら
れているので、ワイヤロープが緊張したときに含油部か
ら潤滑油がしみ出してストランドの金属素線を潤滑する
ことができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明のワイヤロープの実施例を図に
基づいて説明する。
【0036】図1は本発明のワイヤロープの第1の実施
例を示す断面図、図2は図1のワイヤロープに組込まれ
る前の状態を示す芯綱の断面図である。
【0037】図1に示す本実施例のワイヤロープは、1
本の芯綱11と、この芯綱11の周りに撚り合わさせる
複数本、例えば8本の鋼線ストランド12とから構成さ
れている。各ストランド12は、互いに撚り合わされる
多数本の金属素線、例えば鋼素線13からなっている。
【0038】上述した芯綱11は、図2に示すように、
プラスチック、ゴム等の弾性体より一体的に形成される
コア部14と、このコア部14の外周部に設けられ潤滑
油を含む含油部15とからなっている。コア部14は棒
状に形成され、外周にスプライン加工、あるいはローレ
ット加工により溝16が備えられている。含油部15は
、多数本のサイザル麻、マニラ麻等の天然繊維を撚り合
わせた麻ストランドからなり、コア部14の外周に螺旋
状に密に巻付けられている。
【0039】このように構成された芯綱11の外周に、
8本の鋼線ストランド12を撚り合わせた後、ポストフ
ォーム、プリテンション等の処理を施すことによって、
芯綱11は図1に示すように変形し、この状態で芯綱1
1が鋼線ストランド12との間で隙間なく密着して馴染
むようになっている。
【0040】この第1の実施例にあっては、芯綱11の
コア部14は弾性体より一体的に形成されていることか
ら、芯綱が繊維ストランド等よりなる場合と比べて、荷
重時に芯綱11が弾性変形を生じる量や、荷重が除かれ
たときに芯綱11が塑性変形を生じている量が小さくて
済む。また、芯綱11は上述したように弾性変形が比較
的小さく、すなわち、芯綱11の剛性が向上することか
ら、ストランド12の鋼素線13の局部曲げ応力が小さ
くなる。
【0041】このように構成した第1の実施例では、芯
綱11に力が掛るとき、芯綱11の弾性変形や塑性変形
の生じる量が小さいので、芯綱11の変形に起因するワ
イヤロープのつぶれ変形や伸び変形を防止することがで
きる。このとき、含油部15が溝16によりコア部14
の外周方向へ滑ることが防止されていることから、この
含油部15の滑りに起因する芯綱11のつぶれ変形を防
ぐことができる。また、ストランド12の鋼素線13の
局部曲げ応力が小さくなることから、鋼素線13の素線
切れを防止できるとともに、隣合うストランド12が接
触する部分でいわゆる外層素線の谷切れが生じることを
防止できる。そして、コア部14の塑性変形が防止され
ることから、芯綱11の伸び変形を抑制してワイヤロー
プの伸び量を少なくすることができる。
【0042】上記のコア部14は、鋼素線13より柔軟
なプラスチック、ゴム等の弾性体より一体的に形成され
ていることから、中心位置にワイヤストランドを設けた
鋼芯ワイヤロープと比べて、ワイヤロープの柔軟性を大
幅に損なうことがない。
【0043】含油部15からしみ出した潤滑油によって
ストランド12の鋼素線13が潤滑されるので、鋼素線
13表面の摩擦力を小さくしたり、発錆を防止すること
ができる。
【0044】なお、この第1の実施例では、コア部14
に天然繊維を用いたが、この天然繊維の代わりに、必要
に応じて合成繊維、ガラス繊維、カーボン繊維等を用い
ることもできる。さらに、この実施例にあっては8本ス
トランドロープの場合を例示したが、本発明はこれに限
らず、他の本数のストランドを有するワイヤロープの場
合にも適用することができる。
【0045】図3は本発明のワイヤロープの第2の実施
例を示す断面図、図4は図3のワイヤロープに組込まれ
る前の状態を示す芯綱の断面図である。
【0046】図3に示す本実施例のワイヤロープは、1
本の芯綱21と、この芯綱21の周りに撚り合わさせる
複数本、例えば8本の鋼線ストランド22とから構成さ
れている。各ストランド22は、互いに撚り合わされる
多数本の金属素線、例えば鋼素線23からなっている。
【0047】上述した芯綱21は、図4に示すように、
プラスチック、ゴム等の弾性体より一体的に形成される
コア部24と、このコア部24の外周部に設けられ潤滑
油を含む含油部25とからなっている。コア部24は多
角形状、例えば8角形状の断面を有する棒状に形成され
、コア部24の長手方向に沿って螺旋状に形成される凹
円弧状の溝26が備えられている。この溝26の捻りピ
ッチは、鋼線ストランド22の撚りピッチと同等に設定
されている。含油部25は、多数本のサイザル麻、マニ
ラ麻等の天然繊維を撚り合わせた麻ストランドからなり
、コア部24の外周に螺旋状に密に巻付けられている。
【0048】このように構成された芯綱21の外周に、
8本の鋼線ストランド22を撚り合わせた後、ポストフ
ォーム、プリテンション等の処理を施すことによって、
芯綱21は図3に示すように変形し、この状態で芯綱2
1が鋼線ストランド22との間で隙間なく密着して馴染
むようになっている。
【0049】この第2の実施例にあっても、上述した第
1の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0050】なお、この第2の実施例でもコア部24に
天然繊維を用いたが、この天然繊維の代わりに、必要に
応じて合成繊維、ガラス繊維、カーボン繊維等を用いる
こともできる。さらに、この実施例にあっては8本スト
ランドロープの場合を例示したが、本発明はこれに限ら
ず、他の本数のストランドを有するワイヤロープの場合
にも適用することができる。
【0051】図5は本発明のワイヤロープの第3の実施
例を示す断面図、図6は図5のワイヤロープに組込まれ
る前の状態を示す芯綱の断面図である。
【0052】図5に示す本実施例のワイヤロープは、1
本の芯綱31と、この芯綱31の周りに撚り合わさせる
複数本、例えば8本の鋼線ストランド32とから構成さ
れている。各ストランド32は、互いに撚り合わされる
多数本の金属素線、例えば鋼素線33からなっている。
【0053】上述した芯綱31は、図6に示すように、
プラスチック、ゴム等の弾性体より一体的に形成される
コア部34と、このコア部34の外周部に設けられ潤滑
油を含む含油部35とからなっている。コア部34は多
角形状、例えば8角形状の断面を有する棒状に形成され
、コア部34の長手方向に沿って螺旋状に形成される凹
円弧状の溝36が備えられている。この溝36の捻りピ
ッチは、鋼線ストランド32の撚りピッチと同等に設定
されている。含油部35は、多数本のサイザル麻、マニ
ラ麻等の天然繊維を撚り合わせた8本の麻ストランド3
7からなっている。これらの麻ストランド37は、コア
部34の外周の溝36に係合する状態で巻付けられてい
る。
【0054】このように構成された芯綱31の外周に、
8本の鋼線ストランド32を撚り合わせた後、ポストフ
ォーム、プリテンション等の処理を施すことによって、
芯綱31は図5に示すように変形し、この状態で芯綱3
1が鋼線ストランド32との間で隙間なく密着して馴染
むようになっている。
【0055】この第3の実施例にあっても、上述した第
1の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0056】なお、この第3の実施例でもコア部34に
天然繊維を用いたが、この天然繊維の代わりに、必要に
応じて合成繊維、ガラス繊維、カーボン繊維等を用いる
こともできる。さらに、この実施例にあっては8本スト
ランドロープの場合を例示したが、本発明はこれに限ら
ず、他の本数のストランドを有するワイヤロープの場合
にも適用することができる。
【0057】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、ス
トランド素線の局部曲げ応力を小さくして素線切れを防
止でき、したがって、ワイヤロープの寿命を延長するこ
とができる。同時に、ワイヤロープのつぶれ変形を防止
してワイヤロープが自転しやすい形状に保持することに
より、ワイヤロープ外周部の素線摩耗や断線を外周部の
全面にわたって均一的に生じさせることができ、したが
って、上述したワイヤロープの寿命をより大きくするこ
とができる。万一、ワイヤロープの自転が阻害されるよ
うな過酷な条件下にあっても、芯綱の剛性向上に伴って
ワイヤロープ接触部の局部曲げ応力も小さくなるので、
この場合でもやはりワイヤロープの寿命を延長すること
ができる。そして、ワイヤロープの伸び量が少なくなる
ので、ワイヤロープの切り詰め作業を行なう間隔を大き
くすることができるとともに、複数本のワイヤロープに
掛る張力がバラツキの生じることを防止できる。
【0058】また、上記のワイヤロープは、中心位置に
ワイヤストランドを設けた鋼芯ワイヤロープと比べて大
きな柔軟性を有していることから、トラクションシーブ
のロープ溝面にワイヤロープが接触する際に接触点を多
くの箇所に分散でき、したがって、ロープ溝面の摩耗や
ワイヤロープの摩耗を少なくできる。そして、ワイヤロ
ープは潤滑性をも有していることから、ワイヤロープ表
面の潤滑と防錆を施すことができ、したがって、長期間
にわたり使用される昇降機に好適なワイヤロープを得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワイヤロープの第1の実施例を示す断
面図である。
【図2】図1のワイヤロープに組込まれる前の状態を示
す芯綱の断面図である。
【図3】本発明のワイヤロープの第2の実施例を示す断
面図である。
【図4】図1のワイヤロープに組込まれる前の状態を示
す芯綱の断面図である。
【図5】本発明のワイヤロープの第3の実施例を示す断
面図である。
【図6】図1のワイヤロープに組込まれる前の状態を示
す芯綱の断面図である。
【図7】従来の昇降機用ワイヤロープを示す断面図であ
る。
【図8】図7のワイヤロープに組込まれる前の状態を示
す芯綱の断面図である。
【図9】ワイヤロープがアンダーカット付き丸溝に係合
する状態を示す断面図である。
【図10】ワイヤロープがV溝に係合する状態を示す断
面図である。
【図11】芯綱の剛性率とワイヤロープの外層素線に発
生する応力の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
11  芯綱 12  ストランド 13  鋼素線(金属素線) 14  コア部 15  含油部 21  芯綱 22  ストランド 23  鋼素線(金属素線) 24  コア部 25  含油部 31  芯綱 32  ストランド 33  鋼素線(金属素線) 34  コア部 35  含油部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  潤滑油が含浸される芯綱と、この芯綱
    の周りに撚り合わさせる複数本のストランドとから構成
    され、各ストランドが互いに撚り合わされる多数本の金
    属素線からなるワイヤロープにおいて、上記芯綱は、上
    記弾性体より一体的に形成されるコア部と、このコア部
    の外周部に設けられ上記潤滑油を含む含油部とからなる
    ことを特徴とするワイヤロープ。
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