JPH04214141A - 搬送用クリーンユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は搬送用クリーンユニット
、更に詳しくは被処理物を無菌または無塵状態で保存し
ながら搬送する際に用いる搬送用クリーンユニットに関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、雑菌や塵埃から隔絶して原料や中
間処理物等の被処理物を処理するには、室の壁の中や天
井裏等に送風機と無菌または無塵用のエアフィルタとを
設置し、清浄空気を該室内に送風循環せしめるようにし
たクリーン室内で行うか、或いは別の手段として、室内
にクリーンブースを固設し、このブース内で処理するこ
とが行われているが、この無菌または無塵処理された被
処理物を所定の場所に搬送する場合には、別個に搬送用
の台車を必要とする。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、クリー
ン室内或いはブース内で処理された被処理物をその密閉
状態で別個の搬送用台車に載せて所定の場所に搬送する
場合、この搬送中に外気中に含まれる雑菌や塵埃がその
密閉状態の容器を通してその被処理物に付着する危険が
あるという問題がある。また、この汚染の危険性は、上
記のようなクリーンユニットを備えない室で例えば純粋
に培養した菌や、加熱殺菌した被処理物を容器内に収容
密栓した状態で運搬する場合にも同様に生ずるという問
題がある。本発明は前記問題点を解消した、別個の台車
を必要とすることなく、被処理物を無菌または無塵状態
で保存しながら、これを直ちにそのまま所定の場所に任
意の経路で搬送することが出来る搬送用クリーンユニッ
トを提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の搬送用クリーン
ユニットは、送風機とこれにより生成される空気流を浄
化するエアフィルタとから成る清浄空気流発生装置と、
該発生装置からの空気を外側方に吹出す吹出口を備える
側板を立設せる底壁を備えた被処理物を収容する清浄室
と、移動用の車輪とから成ることを特徴とする。

【０００５】

【作用】清浄空気流発生装置で生成された清浄空気流は
清浄室内に流入し、清浄室内に収容された被処理物を清
浄空気で包み込む。次いで該清浄空気は清浄室内を流通
して底壁の側板の吹出口より外側方に排出される。

【０００６】

【実施例】以下添付図面に従って本発明について説明す
る。図１は本発明の搬送用クリーンユニットの１実施例
を示し、図中、１は清浄室、２は清浄空気流発生装置、
３は車輪を夫々示す。清浄室１は矩形の底壁４の各側縁
には吹出口５を備える側板６が立設されており、該底壁
４上に機枠７を載置し、該機枠７の上面に通気口８を備
える区劃板９を横設すると共に、該機枠７の周面を透明
なビニールカーテン等の柔軟シート１０で囲繞して、該
機枠７内を区劃形成すると共に、被処理物Ａを収容する
ようにした。また、該清浄室１の柔軟シート１０はその
上下両端を夫々カーテンレール１１で支持して開閉自在
とした。清浄空気流発生装置２は前記清浄室１の区劃板
９の上方に取外し自在の筺形のカバー１２を載置して該
清浄室１の上に区劃室１３を区劃形成し、該区劃室１３
内に送風機１４とエアフィルタ１５とを収容した。また
、該エアフィルタ１５は用途に応じて無菌用または無塵
用フィルタで構成し、区劃板９に設けた通気口８に対面
してその周囲を気密に固設した。また、該送風機１４は
図示しないが搬送用クリーンユニット内に備えられる電
池等の内部電源によって、或いは外部の商用電源によっ
て駆動されるものとした。そして該清浄空気流発生装置
２によって生成された清浄空気流を下方の清浄室１内に
流入させ、これを清浄室１内を流通させて底壁４の各側
縁に立設せる各側板６に設けられた吹出口５より外側方
に排出するようにして、作動中、その清浄室１内を陽圧
に保持出来るようにした。また、該清浄室１の底壁４の
下面の４隅に車輪３を設けると共に、該底壁４の一側に
該清浄室１に沿って上方に延びるハンドル１６を付設し
てクリーンユニットを搬送出来るようにした。図示例で
は底壁４の側板６に設けた吹出口５を細長形状としたが
、この吹出口５を円形、方形等の孔を複数穿設したもの
としてもよい。尚、図中、１７は清浄空気流発生装置２
の区劃室１３のカバー１２の側面に設け、外気と送風機
１４との間に介在せしめたプレフィルタ、１８はシール
用カーテンを示す。

【０００７】次に前記構成の搬送用クリーンユニットの
作動を説明する。先ず、清浄空気発生装置２の送風機１
４を作動させて生成した空気をエアフィルタ１５で清浄
化せしめ、これを清浄室１内に流入して無菌または無塵
状態で陽圧に保持する。そして清浄室１内に流入した清
浄空気流は清浄室１内を流通して底壁４の側板６に設け
られている吹出口５よりクリーンユニットの外側方に吹
出して排出する。この際、クリーンユニットが通過する
床面等が汚れていたとしても排出された空気は直接床面
等に吹き付けられないから、床面等の塵埃等を舞い上が
らせて巻き込み、これを再び清浄室１内に還流させるこ
とがない。また、必要によりこれを所定の場所に運ぶ場
合は、清浄室１内に被処理物Ａを収容し、これを無菌ま
たは無塵状態で保存しながら所定の場所に底壁４に設け
た車輪３によりレール等の軌道がない場所であっても床
面上を直ちに任意の経路で搬送出来る。尚、底壁４の側
板６に設けた吹出口５に着脱式のエアフィルタを配設す
れば、清浄室１内に流入した清浄空気流で被処理物を清
浄状態に保存する際、被処理物に雑菌等が付着していた
としても清浄化されると共に、清浄室１内から該吹出口
５を経て排出される空気が該エアフィルタで清浄化され
るので、クリーンユニットの外部を汚染することがない
。

【０００８】次に本発明装置をエノキダケの栽培におけ
る、殺菌処理された培養基の搬送に適用した場合につい
て説明する。先ず、密栓したビン入り培養基Ａを殺菌室
の殺菌釜で常法に従って殺菌処理し、これを次の接種室
に搬送するに当り、予め、前記構成の搬送用クリーンユ
ニットの清浄空気発生装置２の送風機１４を作動させエ
アフィルタ１５で清浄化された空気流を清浄室１内に吹
き込んで清浄化させた後、該清浄室１内に殺菌処理され
たビン入り培養基Ａを収容し、該送風機１４を引続き作
動させると共に、清浄空気流を底壁４の側板６の吹出口
５より外側方に排出させながら、作業者がハンドル１６
を掴んでの手押しで車輪３の回動で接種室に搬送する。 かくして、この搬送中、殺菌処理されたビン入り培養基
Ａは清浄室１内に流入された清浄空気流により包み込ま
れ、外気に含まれ雑菌、塵埃から完全に隔絶されて雑菌
、塵埃による汚染から確実に保護される。また、この搬
送中、送風機１４により流入され、清浄室１内を流通し
た後、吹出口５より外側方に排出される空気流によって
、高温状態のビン入り培養基Ａは強制冷却されるので、
その後の所定の接種温度までの冷却時間を短縮すること
が出来る効果を併せ有する。その後、培養基にエノキダ
ケの種菌を接種して、常法に従って菌まわし室、芽出し
室、抑制室、生育室に順次移して培養、生育させ、これ
を収穫したところ雑菌で汚染されたビン入り培養基Ａは
１００本中僅か０．７本であった。これに対して従来の
ような台車を用いてビン入り培養基Ａを殺菌室から接種
室に搬送した場合、雑菌で汚染されたビン入り培養基Ａ
は１００本中７．５本であった。

【０００９】本発明装置は、あらゆる生産試験、研究分
野での無菌または無塵状態で物品を保存し、搬送する際
に使用することが出来る。

【００１０】

【発明の効果】このように本発明の搬送用クリーンユニ
ットによれば、清浄空気流発生装置より清浄室内に流入
した清浄空気流を清浄室内を流通させ、これを底壁に立
設せる側板の吹出口からユニットの外側方へ排出しなが
ら搬送出来るから、一旦外方に排出された空気が再び清
浄室内に舞い戻ることがなく、被処理物をその清浄室内
で常時清浄空気流によって包み込んだ状態で搬送出来て
、被処理物を搬送中に雑菌または塵埃によって汚染され
ることから防止すると共に、底壁に車輪が設けられてい
るので、レール等の軌道がない場所であっても被処理物
をそのまま所定の場所に任意の経路で搬送することが出
来、更に清浄室内を流通する清浄空気流で被処理物に冷
却を与える等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】　　本発明クリーンユニットの１実施例を示し
、清浄室内に被処理物を収容した状態の正面図である。

【符号の説明】

１　　　　清浄室　　　　　　　　　　　　２　　　　
清浄空気流発生装置３　　　　車輪　　　　　　　　　
　　　　　４　　　　底壁５　　　　吹出口　　　　　
　　　　　　　６　　　　側板１４　　　　送風機　　
　　　　　　　　１５　　　　エアフィルタＡ　　　　
被処理物

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 送風機とこれにより生成される空気流を浄化するエアフ
   ィルタとから成る清浄空気流発生装置と、該発生装置か
   らの空気を外側方に吹出す吹出口を備える側板を立設せ
   る底壁を備えた被処理物を収容する清浄室と、移動用の
   車輪とから成ることを特徴とする搬送用クリーンユニッ
   ト。