JPH04211609A - 骨吸収抑制剤およびナフタレン誘導体 - Google Patents

骨吸収抑制剤およびナフタレン誘導体

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JPH04211609A
JPH04211609A JP3057170A JP5717091A JPH04211609A JP H04211609 A JPH04211609 A JP H04211609A JP 3057170 A JP3057170 A JP 3057170A JP 5717091 A JP5717091 A JP 5717091A JP H04211609 A JPH04211609 A JP H04211609A
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Takashi Soda
左右田 隆
Masao Tsuda
津田 昌夫
Yoshitomo Naruse
成瀬 義知
Shigehisa Taketomi
滋久 武冨
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は骨粗鬆症の治療剤として
用いることが期待される骨吸収抑制活性を有するナフタ
レン誘導体を有効成分として含有、もしくは該ナフタレ
ン誘導体を含有するキツネノマゴもしくは該植物の抽出
物を含有してなる骨吸収抑制剤に関する。
【0002】
【従来の技術】骨粗鬆症は、骨の量的減少がある程度以
上になって、そのために何らかの症状または危険を起こ
している病的状態あるいは疾患である。その主要症状は
脊椎の後彎、腰背骨ならびに椎体、大腿骨頸部、橈骨下
端、肋骨、上腕骨上端等の骨折である。その原因は内分
泌及び栄養の障害等多様である。従来、治療薬としては
エストロゲン剤、カルシトニン、ビタミンD及びカルシ
ウム剤等が投与されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
治療薬を投与する場合、投与対象が限定されたり、効果
が不確実である場合もあり十分な効果が得られていない
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、骨に直接
作用して骨吸収を抑制する、より一般的な薬剤の開発を
目的として鋭意研究を行った結果、下記一般式(I)で
表されるナフタレン誘導体もしくは該ナフタレン誘導体
を含有するキツネノマゴもしくは該植物の抽出物が骨に
直接作用してすぐれた骨吸収抑制作用を示すことを見い
だし本発明を完成した。すなわち本発明は、(1)一般
【化5】 [式中、A環およびB環は置換されていてもよく、Rは
水素原子、水酸基または置換されていてもよいアルコキ
シ基を、破線を含む部分は炭素−炭素単結合または二重
結合を示す]で表されるナフタレン誘導体を含有してな
る骨吸収抑制剤、 (2)キツネノマゴもしくは該植物の抽出物を含有して
なる骨吸収抑制剤、 (3)一般式
【化6】 [式中、B環は置換されていてもよく、R′はA環がハ
ロゲン原子または置換されていてもよい炭化水素残基で
置換されていることを示し、二価の炭化水素残基で環を
形成している場合を含み、破線を含む部分は炭素−炭素
単結合または二重結合を示す]で表されるナフタレン誘
導体、(4)下式構造を有するジャスチシジンGおよび
【化7】 (5)下式構造を有するジャスチシジンHに関する。
【化8】 上記一般式(I)および(I′)において、A環および
/またはB環が置換されている場合における置換基とし
ては、例えばハロゲン原子,それぞれ置換されていても
よいアルキル基,アリール基,アルケニル基および水酸
基等が挙げられる。置換の数はそれぞれ1〜4である。
【0005】次に上記各置換基について説明する。ハロ
ゲン原子としては、フッ素,塩素,臭素およびヨウ素が
挙げられ、 フッ素または塩素が好ましい。置換されて
いてもよいアルキル基におけるアルキル基としては、炭
素数1〜10の直鎖状、分枝状、環状いずれでもよく、
例えばメチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,
n−ブチル,イソブチル,sec−ブチル,tert−
ブチル,n−ペンチル,イソペンチル,ネオペンチル,
ヘキシル,ヘプチル,オクチル,ノニル,デシル,シク
ロプロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘ
キシル,シクロヘプチルなどが挙げられ、その中で炭素
数1〜5のものが好ましい。該アルキル基が有していて
もよい置換基としては、例えばハロゲン,ニトロ,アミ
ノ(アシル,アルキル,イミノメチル,イミノ(アリー
ル置換)メチル,アミジノ,アミノを置換基として有し
ていてもよい。),スルホ,シアノ,ヒドロキシ,カル
ボキシ,ヒドラジノ,イミノ,アミジノ,カルバモイル
,アリール(ハロゲン,アルキル,アルコキシ,アルキ
ルアミノ,アミノ,カルバモイル,スルホ,アルキルス
ルホニル,シアノ,ヒドロキシ,カルボキシ,ニトロ,
アシルオキシ,アラルキルオキシ,スルホニルオキシを
置換基として有していてもよい。),複素環(ニトロ,
オキソ,アリール,アルケニレン,ハロゲノアルキル,
アルキルスルホニル,アルキル,アルコキシ,アルキル
アミノ,アミノ,ハロゲン,カルバモイル,ヒドロキシ
,シアノ,カルボキシ,スルホを置換基として有してい
てもよい。)などが挙げられる。
【0006】置換されていてもよいアリール基における
アリール基としては、例えばフェニル,ナフチル,ビフ
ェニル,アンスリル,インデニルなどが挙げられる。該
アリール基が有していてもよい置換基としては、例えば
ハロゲン,ニトロ,シアノ,アミノ(アルキル,アルケ
ニル,シクロアルキル,アリールを置換基として有して
いてもよい。),スルホニル,ヒドロキシ,スルホオキ
シ,スルファモイル,アルキル(アミノ,ハロゲン,ヒ
ドロキシ,シアノを置換基として有していてもよい。)
,アルコキシ,アラルキルオキシ,アルキルスルホンア
ミド,メチレンジオキシ,アルキルスルホニル,アルキ
ルスルホニルアミノなどが挙げられる。また、シクロア
ルキルと縮合環(例、テトラヒドロナフチル,インダニ
ル,アセナフチルなど)を形成していてもよい。
【0007】置換されていてもよいアルケニル基におけ
るアルケニル基としては、炭素数2〜10の直鎖状、分
枝状、環状いずれでもよく、例えばアリル(allyl
),ビニル,クロチル,2−ペンテン−1−イル,3−
ペンテン−1−イル,2−ヘキセン−1−イル,3−ヘ
キセン−1−イル,2−シクロヘキセニル,2−シクロ
ペンテニル,2−メチル−2−プロペン−1−イル,3
−メチル−2−ブテン−1−イル等が挙げられ、その中
で炭素数2〜6のものが好ましい。該アルケニルが有し
ていてもよい置換基としては、例えば炭素数1〜6のア
ルキル(前記のアルキル基が有していてもよい置換基と
同様の基を有していてもよい。),ハロゲン,ニトロ,
アミノ(アシル,イミノメチレン,アミジノ,アルキル
,アリールを置換基として有していてもよい。),スル
ホ,シアノ,ヒドロキシ,カルボキシアルキルオキシカ
ルボニル,カルバモイル,アルキルチオ,アリルチオ,
アルキルスルフィニル,アリールスルフィニル,アルキ
ルスルホニル,アリールスルホニル,スルファモイル,
アリール,アシルなどの基が挙げられる。 上記アルケ
ニルあるいはアルケニレンは二重結合に関する異性体(
E,Z体)を包含する。
【0008】上記置換基の説明におけるハロゲンとして
は、たとえば塩素,臭素,フッ素,ヨウ素が挙げられる
。上記置換基の説明におけるアルキルとしては、炭素数
1〜10、さらに1〜6、特に1〜4のものが好ましく
、その例としては、メチル,エチル,n−プロピル,イ
ソプロピル,n−ブチル,イソブチル,tert−ブチ
ル,sec−ブチル,n−ペンチル,イソペンチル,n
−ヘキシル,イソヘキシル,ヘプチル,オクチル,ノニ
ル,デシルなどが挙げられる。上記置換基としてのシク
ロアルキルとしては、炭素数3〜6のものが好ましく、
その例としてはシクロプロピル,シクロブチル,シクロ
ペンチル,シクロヘキシルなどが挙げられる。上記置換
基としてのアルコキシとしては、 炭素数1〜4のもの
が好ましく、その例としてはメトキシ,エトキシ,n−
プロポキシ,イソプロポキシ,n−ブトキシ,sec−
ブトキシ,tert−ブトキシなどが挙げられる。上記
置換基としてのアリールとしては、 例えばフェニル,
ナフチルなどが挙げられる。上記置換基としての複素環
としては、例えば2−ピリジル,3−ピリジル,イミダ
ゾリル,チアゾリル,ピロリジニル,ピリド[2,3−
d]ピリミジルなどが挙げられる。上記置換基としての
アシルとしては、 炭素数1〜6のものが好ましく、例
えばホルミル,アセチル,プロピオニル,ブチリル,イ
ソブチリル,バレリル,イソバレリル,ピバロイル,ヘ
キサノイルなどが挙げられる。上記置換基としてのアラ
ルキルとしては例えばベンジル,フェネチル,フェニル
プロピルなどが挙げられる。上記置換基としてのアルケ
ニルあるいはアルケニレンとしては、 前記したアルケ
ニルと同様のものまたはメチレンが挙げられる。
【0009】置換されたアルキルの具体例としては、 
例えばトリフルオロメチル,トリフルオロエチル,ジフ
ルオロメチル,トリクロロメチル,ヒドロキシメチル,
1−ヒドロキシエチル,2−ヒドロキシエチル,メトキ
シエチル,エトキシエチル,1−メトキシエチル,2−
メトキシエチル,2,2−ジメトキシエチル,2,2−
ジエトキシエチルなどが挙げられる。置換されたアリー
ル基の具体例としては、例えば4−クロロフェニル,4
−フルオロフェニル,2,4−ジクロロフェニル,p−
トリル,4−メトキシフェニル,4−(N,N−ジメチ
ルアミノ)フェニルなどが挙げられる。置換されたアル
ケニルの具体例としては、例えば2,2−ジクロロビニ
ル,3−ヒドロキシ−2−プロペン−1−イル,2−メ
トキシビニルなどが挙げられる。
【0010】置換されていてもよい水酸基としては、水
酸基およびこの水酸基に適宜の置換基、特に水酸基の保
護基として用いられるものを有した、例えばアルコキシ
,アルケニルオキシ,アラルキルオキシ,アシルオキシ
などに加えてアリールオキシが挙げられる。 該アルコ
キシとしては、 炭素数1〜10のアルコキシ(例、メ
トキシ,エトキシ,n−プロポキシ,イソプロポキシ,
n−ブトキシ,イソブトキシ,sec−ブトキシ,te
rt−ブトキシ,n−ペントキシ,イソペントキシ,ネ
オペントキシ,ヘキシルオキシ,ヘプチルオキシ,ノニ
ルオキシ,シクロブトキシ,シクロペントキシ,シクロ
ヘキシルオキシ等)が好ましい。 該アルケニルオキシとしては、アリル(allyl)オ
キシ,クロチルオキシ,2−ペンテニルオキシ,3−ヘ
キセニルオキシ,2−シクロペンテニルメトキシ,2−
シクロヘキセニルメトキシなど炭素数2〜10のものが
、該アラルキルオキシとしては、例えばフェニル−C1
−4アルキルオキシ(例、ベンジルオキシ,フェネチル
オキシ等)が挙げられる。該アシルオキシとしては、炭
素数2〜4のアルカノイルオキシ(例、アセチルオキシ
,プロピオニルオキシ,n−ブチリルオキシ,イソブチ
リルオキシ等)が好ましい。該アリールオキシとしては
フェノキシ,4−クロロフェノキシなどが挙げられる。
【0011】また、上記アルコキシ,アルケニルオキシ
,アラルキルオキシ,アシルオキシ,アリールオキシに
おける、 アルキル,アルケニル,アシル,アリールの
各基は置換基を有していてもよく、 該置換基としては
、 例えばハロゲン(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素
等),水酸基,炭素数1〜6のアルコキシ(例、メトキ
シ,エトキシ,n−プロポキシ,イソプロポキシ,ブト
キシ,ペンチルオキシ,ヘキシルオキシ等)などが挙げ
られ、置換基の数は1〜3個が好ましい。その具体例と
しては、例えばトリフルオロメトキシ,2,2,2−ト
リフルオロエトキシ,ジフルオロメトキシ,2−メトキ
シエトキシ,4−クロロベンジルオキシ,2−(3,4
−ジメトキシフェニル)エトキシなどが挙げられる。
【0012】A環および/またはB環が置換されている
場合の置換基としては、上述の置換基の中で、置換され
ていてもよい水酸基である場合が好ましい。上記一般式
(I′)においてR′で表されるA環の置換基としては
、例えばハロゲン原子,それぞれ置換されていてもよい
アルキル基,アリール基およびアルケニル基が挙げられ
る。置換の数は1〜4であり、各置換基の説明は前述と
同様である。さらに上述のいかなる場合においても、置
換基が2以上有るときこれらは互いに二価の炭化水素残
基で環を形成していてもよい。このような場合の具体例
として、2つの置換基が連結して、−(CH2)P−,
 −(CH=CH)m−または−O(CH2)nO− 
(P, mおよびnはそれぞれ整数を示す。)で示され
る環を形成し、かかる環は、ベンゼン環の隣接する2つ
の炭素原子と共に5,6および7員環を形成する場合が
挙げられる。
【0013】上記一般式(I)においてRで表される置
換されていてもよいアルコキシ基におけるアルコキシ基
としては、炭素数1〜10のアルコキシ(例、メトキシ
,エトキシ,n−プロポキシ,イソプロポキシ,n−ブ
トキシ,イソブトキシ,sec−ブトキシ,tert−
ブトキシ,n−ペントキシ,イソペントキシ,ネオペン
トキシ,ヘキシルオキシ,ヘプチルオキシ,ノニルオキ
シ,シクロブトキシ,シクロペントキシ,シクロヘキシ
ルオキシ等)が挙げられ、炭素数1〜6のアルコキシが
好ましい。該アルコキシが有していてもよい置換基とし
ては、例えばハロゲン(例、フッ素,塩素,臭素,ヨウ
素等),水酸基,炭素数1〜6のアルコキシ(例、メト
キシ,エトキシ,n−プロポキシ,イソプロポキシ,ブ
トキシ,ペンチルオキシ,ヘキシルオキシ等)などが挙
げられ、置換基の数は1〜3個が好ましい。その置換ア
ルコキシの具体例としては、例えばトリフルオロメトキ
シ,2,2,2−トリフルオロエトキシ,ジフルオロメ
トキシ,2−メトキシエトキシなどが挙げられる。 上記一般式(I)で表わされる化合物のうち、次に示す
化合物はキツネノマゴ(Justicia procu
mbens L. var. leucantha H
onda)に含有されるリグナン成分である。キツネノ
マゴはキツネノマゴ科(Acanthaceae)の一
年草で、 日本から台湾にかけての温暖地に分布してい
る雑草である。 民間では茎葉を浄血剤として煎用し、
また生葉を筋肉痛などに外用する。 一方、 キツネノ
マゴの茎葉は「爵床」と称して、 漢方では古くから激
しい腰脊痛や解熱などに用いられていた。
【0014】上記一般式(I)で表されるキツネノマゴ
のリグナン成分はすでにジャスチシジンA(I−1),
ジャスチシジンB(I−2),ジャスチシジンF(I−
3),ディフィリン(I−6)などが知られているが、
本発明者らは該植物から新たに新規化合物であるジャス
チシジンG(I−4)およびジャスチシジンH(I−5
)を見出した。これらはすべてアリルナフタライド  
ラクトン(Arylnaphthalide lact
one)化合物である。
【化9】
【化10】 キツネノマゴの既知リグナン成分は公知の方法またはそ
れに準ずる方法、例えば、プランタ・メディカ(Pla
nta Medica),36,200(1979),
テトラヘッドロン・レターズ( Tetrahedro
n   Letters),1967,3517,テト
ラヘッドロン・レターズ,1965,4167,薬学雑
誌,81, 1596(1961)等に記載の方法によ
りキツネノマゴまたはそれ以外の植物を原料として製造
される。
【0015】新規成分、ジャスチシジンG(I−4)お
よびジャスチシジンH(I−5)はキツネノマゴの茎葉
または全草から抽出、精製することによって製造される
。抽出、製造される過程におけるリグナン製造の追跡手
段としては薄層クロマトグラフィー(TLC)および高
速液体クロマトグラフィー(HPLC)が適宜用いられ
る。 TLC条件−(1)プレート;シリカゲル60F254
(メルク社製,西独),展開溶媒;ジエチルエーテル,
検出方法;紫外線ランプ(254nm).(2)プレー
ト;TLCプレートRP−8 F254s(メルク社製
,西独),展開溶媒;アセトニトリル−水(7:3),
検出方法;紫外線ランプ(254nm). HPLC条件−カラム;ERC−ODS−  1161
(6×100mm),移動層;アセトニトリル−水(3
5:65),カラム温度;40度,流速;1ml/mi
n,検出波長;254nm. 例えば、キツネノマゴ全草の乾燥粉末をジクロロメタン
,クロロホルムなどのアルキルハライド、ジエチルエー
テル,ジオキサンなどのエーテル類、アセトンなどのケ
トン類、酢酸エチルなどのエステル類またはメタノール
,エタノールなどのアルコール類で抽出する。抽出溶媒
の量は原料の乾燥粉末に対し通常3〜20倍(w/w)
である。 また抽出温度は室温から使用する溶媒の沸騰
点までの範囲でいずれでもよい。なお、水と混和する溶
媒の場合は適宜混合溶媒を用いて抽出作業の効率化を図
ることが出来る。抽出液をろ過して残渣と分離したのち
、濃縮してエキスを作製する。かくして得られたエキス
を、例えばシリカゲル60(メルク社製)のようなシリ
カゲルの通常100〜300倍(w/w)量を固定相と
するカラムクロマトグラフィーに付し、 まずジクロロ
メタンまたはクロロホルムで、 ついでアセトンで溶離
する。溶離液中のリグナン成分は先のTLCによって検
出することができる。主要成分であるジャスチシジンA
およびBを含む溶離液を集め濃縮したのち、濃縮残留物
を、例えばYMC−ODS(山村化学研究所製)のよう
な逆相系シリカゲルの通常100〜300倍(w/w)
量を固定相とするカラムクロマトグラフィーに付し、 
40〜60%メタノール水溶液で溶離して、TLCおよ
びHPLCで追跡しながらジャスチシジンB、ついでジ
ャスチシジンAを含む分画物を得、濃縮して粉末状の残
留物を得る。両者をそれぞれジクロロメタン−ジエチル
エーテルから再結晶すると大部分のジャスチシジンAお
よびBがいずれも無色板状晶として得られる。以上の操
作過程で得られたすべての分画物および再結晶母液につ
いて、TLCおよびHPLCで追跡しながら、上記のカ
ラムクロマトグラフィーを繰り返すことによって、ジャ
スチシジンF,ディフィリンならびに新規物質のジャス
チシジンGおよびHが得られる。なお、上記ジャスチシ
ジン類およびディフィリンを含有する、永年使用されて
来たキツネノマゴの生薬,キツネノマゴ自体もしくはそ
れから製造された各種のエキスを含む製剤もまた有用な
骨吸収抑制剤として使用され得ることは当然推定される
ところである。
【0016】化合物はジャーナル・オブ・オルガニック
・ケミストリイー(J. Org. Chem.),3
6,3450(1971),ケミカル・アンド・ファー
マシュティカル・ビュレチン(Chem. Pharm
. Bull.),25, 1803(1977)およ
び37,68(1989),ケミカル・コミュニケーシ
ョン(Chem. Commun.),1968,65
3および1980,354,ジャーナル・オブ・ケミカ
ル・ソサェティ[ J. Chem.  Soc.(C
)],1971,2091および1966, 1775
等に記載の方法およびこれに準じた方法に従って合成さ
れるが、好ましくは次の合成法を用いて製造される。
【化11】
【化12】
【化13】 [上記式中A環およびB環は前記と同意義を有する]工
程4 フェノール誘導体の製造工程 以下に個々の工程について詳述する。
【0017】工程1 本工程ではけい皮アルコール誘導体(II)とフェニル
プロピオール酸誘導体(III)とを縮合してエステル
誘導体(IV)を製造する。本エステル化反応はそれ自
体公知の方法で行うことができ、例えば  (III)
とけい皮アルコール誘導体(II)を酸の存在下に直接
反応させてエステル化する方法、(III)の反応性誘
導体、例えば酸無水物,酸ハライド(酸クロリド,酸ブ
ロミド),イミダゾリドあるいは混合酸無水物(例、メ
チル炭酸との無水物,エチル炭酸との無水物,イソブチ
ル炭酸との無水物など)などをアルコール(II)と適
宜反応させる方法、あるいは(II)と(III)をジ
シクロヘキシルカルボジイミドなどで直接縮合させる方
法などが用いられる。酸ハライドを用いる場合、反応は
通常溶媒(例、クロロホルム,ジクロロメタン,酢酸エ
チル,テトラヒドロフラン,水あるいはこれらの混合物
など)中、塩基(例、トリエチルアミン,N−メチルモ
ルホリン,炭酸水素ナトリウム,炭酸水素カリウム,炭
酸ナトリウム,炭酸カリウムなど)の存在下に−10℃
〜+50℃で行われ、(II)の使用量は(III)1
モルに対して1〜1.2モルである。混合酸無水物を用
いる場合は、まず(III)とクロル炭酸エステル(例
、クロル炭酸メチル,クロル炭酸 エチル,クロル炭酸
イソブチルなど)を塩基(例、トリエチルアミン,N−
メチルモルホリン,炭酸水素ナトリウム,炭酸水素カリ
ウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウムなど)の存在下に
適宜の溶媒(例、クロロホルム,ジクロロメタン,酢酸
エチル,テ トラヒドロフラン,水あるいはこれらの混
合物など)中、−10℃〜+30℃で反応させるのが好
ましく、(II)の使用量は(III)1モルに対して
1〜1.2モルである。ジシクロヘキシルカルボジイミ
ドなどで直接縮合させる場合、反応は通常溶媒(例、ア
セトニトリル,クロロホルム,ジクロロメタン,酢酸エ
チル,テトラヒド ロフラン,ピリジンあるいはこれら
の混合物など)中、塩基(例、トリエチルアミ ン,N
−メチルモルホリン,4−ジメチルアミノピリジン,N
,N−ジメチルアニリン,炭酸水素ナトリウム,炭酸水
素カリウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウムなど) あ
るいは酸(例、パラトルエンスルホン酸,ベンゼンスル
ホン酸など)の存在下に −10℃〜+100℃で行わ
れ、(II)の使用量は(III)1モルに対して1〜
1.2モルであり、酸あるいは塩の使用量は(III)
1モルに対して0.01〜0.3モルである。
【0018】工程2 本工程ではエステル誘導体(IV)を加熱閉環すること
によりジヒドロナフタレン誘導体(I′′)を製造する
。 本反応は通常溶媒(例、 クロロホルム,ジクロロ
メタン,1,2−ジクロロエタン,1,1,2,2−テ
トラクロロエタン,酢酸エチル,テトラヒドロフラン,
ベンゼン,トルエン,キシレン,N,N−ジメチルホル
ムアミド,ジメチルスルホキシド,無水酢酸あるいはこ
れらの混合物など)中、50℃〜200℃で行われる。 反応時間は1〜50時間である。
【0019】工程3 本工程ではジヒドロナフタレン誘導体(I′′)を芳香
化することによりナフタレン誘導体(I′′′)を製造
する。  本反応はN−ハロゲノスクシンイミド(例、N−ブロ
モスクシンイミド,N−クロロスクシンイミド,N−ヨ
ードスクシンイミド),臭素,塩素,ヨウ素等のハロゲ
ン化剤を用いる方法、 貴金属触媒,キノンを用いる脱
水素反応、 あるいは二酸化セレン等により有利に行わ
れる。 N−ハロゲノスクシンイミドを用いる場合、本
反応は通常不活性溶媒(例、クロロホルム,ジクロロメ
タン,1,2−ジクロロエタン,1,1,2,2−テト
ラクロロエタン,四塩化炭素あるいはこれらの混合物な
ど)中、過酸化ベンゾイル等のラジカル反応開始剤の存
在下、50℃〜150℃で行われる。反応時間は1〜5
0時間であり、N−ハロゲノスクシンイミドの使用量は
化合物(I′′)1モルに対して1.0〜1.5モル、
好ましくは1.0〜1.2モルである。過酸化ベンゾイ
ル等のラジカル反応開始剤の使用量は化合物(I′′)
1モルに対して0.01〜0.3モル、好ましくは0.
05〜0.2モルである。臭素,塩素,ヨウ素等を用い
る場合、本反応は通常不活性溶媒(例、クロロホルム,
ジクロロメタン,1,2−ジクロロエタン,1,1,2
,2−テトラクロロエタン,四塩化炭素あるいはこれら
の混合物など)中行われ、臭素,塩素あるいはヨウ素の
使用量は化合物(I′′)1モルに対して1.0〜1.
5モル、好ましくは1.0〜1.2モルである。反応温
度は0〜120℃、好ましくは20〜80℃、反応時間
は30分〜10時間である。脱水素反応の貴金属触媒と
してはパラジウム(Pd)あるいは白金(Pt)が主に
用いられ、 キノン類ではクロラニル,テトラクロロ−
o−ベンゾキノン,2,3−ジクロロ−5,6−ジシア
ノ−1,4−ベンゾキノン等が用いられる。
【0020】工程4 本法では化合物(I′′)または(I′′′)のうち、
A環および/またはB環の置換基が置換された水酸基で
ある化合物より、水酸基の置換基を脱離しフェノール誘
導体を製造する。アルキルオキシ誘導体からフェノール
誘導体への転換には、三臭化ホウ素または三塩化ホウ素
を用いるのが好ましい。本反応は四塩化炭素、クロロホ
ルム,ジクロロメタン,1,2−ジクロロエタン,1,
1,2,2−テトラクロロエタン等の不活性溶媒中、−
50℃〜40℃、好ましくは−20℃〜30℃で行われ
る。三臭化ホウ素または三塩化ホウ素の使用量は(I′
′)または(I′′′)に対して過剰に用いることが好
ましい。
【0021】このようにして得られるナフタレン誘導体
は公知の分離精製手段例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出
、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフイーなどにより
単離精製することができる。次に化合物(I)の製造法
を参考例および実施例により具体的に説明するが、これ
らにより本発明の範囲が限定されるものではない。
【0022】
【参考例および実施例】参考例1 3,4−ジメトキシ桂皮アルコール(2.14g),4
−エトキシフェニルプロピオール酸(2.09g),パ
ラトルエンスルホン酸(pTsOH・H2O)(0.1
1g)をピリジン(28ml)に溶解し、N,N−ジシ
クロヘキシルカルボジイミド(DCC)(2.50g)
のピリジン(9ml)溶液を加え、室温で3時間撹拌し
た。酢酸(12ml)を加え、0℃で2時間かき混ぜた
後、不溶物をろ去し、冷ピリジン(30ml)で洗浄し
た。ろ液に水(100ml)を加え、濃塩酸で酸性とし
た後、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は水、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液、水の順に洗浄、乾燥(Mg
SO4)した。溶媒を留去し、残留物はシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(
1:5,v/v)で溶出する部分より4−エトキシフェ
ニルプロピオール酸 3,4−ジメトキシシンナミルエ
ステル(2.20g,54.6%)を得た。NMR(δ
 ppm in CDCl3): 1.40(3H,t
,J=7Hz),3.86(3H,s), 3.88(
3H,s), 4.04(2H,q,J=7Hz), 
4.85(2H,d,J=6Hz), 6.19(1H
,dt,J=16 and 6Hz), 6.67(1
H,d,J=16Hz), 6.85(2H,d,J=
9Hz), 6.84−6.97(3H,m), 7.
52(2H,d,J=9Hz)
【0023】参考例2〜
32 参考例1と同様にして〔表1〜2〕参考例2〜32の化
合物を得た。
【0024】参考例33 フェニルプロピオール酸(2.05g)をテトラヒドロ
フラン(10ml)に溶解し、オキザリルクロリド(2
.13g)及びN,N−ジメチルホルムアミド(DMF
,1滴)を加え、室温で1.5時間撹拌した。減圧下に
濃縮し、残留する油状物をベンゼン(50ml)に溶解
した。このベンゼン溶液に3,4−ジメトキシ桂皮アル
コール(2.72g)とピリジン(1.3ml)を加え
、40分間還流下に加熱した。反応混合 物を放冷し、
水、2N HCl、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水
の順で洗浄し、乾燥(MgSO4)した。減圧下に溶媒
を留去し、残留物はシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーに付し、酢酸エチル−ヘキサン(1:6,v/v)で
溶出する部分よりフェニルプロピオール酸3,4−ジメ
トキシシンナミルエステル(3.13g,69.4%)
の油状物を得た。NMR(δ ppm in CDCl
3): 3.88(3H,s), 3.90 (3H,
s), 4.88(2H,d,J=6Hz),6.19
(1H,dt,J=16 and 6Hz), 6.6
7(1H,d,J=16Hz), 6.86−7.00
(3H,m), 7.33−7.75(5H,m)
【0
025】参考例34〜38 参考例1と同様にして〔表2〕参考例34〜38の化合
物を得た。
【0026】実施例1 キツネノマゴ全草の乾燥品を粉砕して得た粉末40kg
にジクロロメタン320リットルを加え、室温で1日抽
出した後、ろ過した。残渣に再びジクロロメタン320
リットルを加え、室温で1日抽出した後、ろ過した。ろ
液を合し、ジクロロメタンを留去してエキス1176g
を得た。本エキスに60%アセトン10リットルを加え
、懸濁させたのち、2時間還流した。冷後、懸濁液をろ
過し、ろ液を濃縮して褐色のシロップ状物質176gを
得た。本品をシリカゲル(Silica gel 60
;メルク社製,西独)カラム(6.5×107cm)ク
ロマトグラフィーに付し、TLCおよびHPLCで確認
しながら、ジクロロメタンで溶離し、ジャスチシジン類
およびディフィリンを含む画分90gを得た。本画分を
逆相系シリカゲル(YMC−ODS;山村化学研究所製
)カラム(8×107cm)クロマトグラフィーに 付
し、60%アセトニトリル水溶液で溶離し、ジャスチシ
ジンBを主成分とする画分(Fr.1)31.6gとジ
ャスチシジンAを主成分とする画分(Fr.2)58.
4gを得た。それぞれの画分につきシリカゲルおよび逆
相系シリカゲルカラムクロマトグラフィーを繰り返し、
Fr.1からジャスチシジンB2.42g、Fr.2か
らジ ャスチシジンA 8.66gを得た。つぎにジャ
スチシジンAおよびBの製造過程で得られた不要の分画
物をTLCおよび HPLCによって検索し、リグナン
物 質を含む画分を合し、シリカゲルおよび逆相系シリ
カゲルカラムクロマトグラフィーを3回繰り返しジャス
チシジンC 2.64g、ジャスチシジンD127mg
、ジャスチシジンG 26mg、ジャスチシジンH 1
10mgおよびディフィリン134mgを得た。 ジャスチシジンG:エタノールから再結晶して無色板状
晶。 融点  283−285℃ 元素分析  (C22H18O8): 計算値  C,64.39;    H,4.42実測
値  C,62.24;    H,4.51紫外線極
大吸収(エタノール)228, 259, 307, 
353nm.赤外線吸収スペクトル(KBr) 330
0, 1770, 1620, 1595, 1500
, 1260, 1210cm−1.ジャスチシジンH
:エタノールから再結晶して微黄色板状晶。 融点  287−290℃ 元素分析  (C21H16O7): 計算値:C,66.31;    H,4.24実測値
:C,66.50;    H,4.25紫外線極大吸
収(エタノール)223, 256, 308, 35
0nm.赤外線吸収スペクトル(KBr) 3300,
 1730, 1620, 1592, 1502, 
1260, 1220cm−1.
【0027】実施例2 4−エトキシフェニルプロピオール酸 3,4−ジメト
キシシンナミルエステル(2.13g)の無水酢酸(4
0ml)溶液を14時間還流下に加熱した。反応混合物
は減圧下に濃縮し、残留物はシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付した。酢酸エチル−ヘキサン(1:2,
v/v)で溶出する部分より1−(4−エトキシフェニ
ル)−3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシメチル−6,
7−ジメトキシナフタレン−2−カルボン酸ラクトン(
0.97g,45.5%)を得た。酢酸エチルから再結
晶し、無色プリズム晶を得た。 融点  190−191℃。 元素分析  C22H22O5として 計算値:C,72.12;    H,6.05実測値
:C,71.74;    H,6.00
【0028】
実施例3〜34 実施例2と同様にして〔表3〜5〕の化合物を得た。
【0029】実施例35 1−(4−エトキシフェニル)−3,4−ジヒドロ−3
−ヒドロキシメチル−6,7−ジメトキシナフタレン−
2−カルボン酸ラクトン(0.77g),N−ブロモス
クシンイミド(NBS)(0.45g),過酸化ベンゾ
イル(benzoyl peroxide)(0.06
1g)の四塩化炭素(100ml)溶液を3時間還流下
に加熱した。反応混合物は減圧下に濃縮し、残留物はシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付した。酢酸エチ
ル−ヘキサン(1:2,v/v)で溶出する部分より1
−(4−エトキシフェニル)−3−ヒドロキシメチル−
6,7−ジメトキシナフタレン−2−カルボン酸ラクト
ンを得た。酢酸エチルから再結晶し、無色プリズム晶(
0.24g,31.2%)を得た。 融点  218−219℃。 元素分析C22H20O5として 計算値:C,72.51;    H,5.53実測値
:C,72.40;    H,5.60
【0030】
実施例36〜66,72〜76実施例35と同様にして
〔表6〜8〕実施例36〜66,72〜76の化合物を
得た。
【0031】実施例67〜71 実施例2と同様にして〔表5〕実施例67〜71の化合
物を得た。
【0032】実施例77 1−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシメチル−
6,7−ジメトキシナフタレン−2−カルボン酸ラクト
ン(1.06g)をジクロロメタン(100ml)に溶
解し、三臭化ホウ素(3.53Nジクロロメタン溶液)
(3.40ml)を室温で加えた。室温で2時間かき混
ぜた後、反応液を氷水(500ml)中に注ぎ、酢酸エ
チルで抽出した。有機層は水で洗浄し、乾燥(MgSO
4)した。溶媒を留去し、析出する結晶をイソプロピル
エーテル−ヘキサンで集め洗浄、エタノール−クロロホ
ルムより再結晶して、1−(4−クロロフェニル)−6
,7−ジヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルナフタレン
−2−カルボン酸ラクトン(0.51g,52%)を淡
橙色プリズム晶として得た。 融点  >300℃ 元素分析C18H11O4Clとして 計算値:C,66.17;    H,3.39実測値
:C,66.08;    H,3.33
【表1】
【表2】 注1)NMR(δppm in CDCl3): 1.
32(6H,d,J=6Hz), 3.86(3H,s
), 3.88(3H,s),4.57(1H,m),
 4.85(2H,d,J=6Hz), 6.18(1
H,double d,J=16 and 6Hz),
 6.66(1H,d,J=16Hz), 6.97(
1H,d,J=9Hz), 6.82(2H,d,J=
9Hz), 6.83(1H,double d,J=
9 and 2Hz), 6.94(1H,d,J=2
Hz), 7.50(2H,d,J=9Hz). 注2)NMR(δppm in CDCl3): 3.
90(12H,m), 4.87(2H,d,J=7H
z), 6.21(1H,double t,J=16
 and 6Hz), 6.70(1H,d,J=16
Hz), 6.8−7.0(4H,m), 7.10(
1H,d,J=2Hz), 7.27(1H,doub
le d,J=8and 2Hz).注3)NMR(δ
ppm in CDCl3): 1.43(6H,t,
J=7Hz), 3.87(3H,s), 3.88(
3H,s),4.06(2H,q,J=7Hz), 4
.10(2H,q,J=7Hz), 4.85(2H,
d,J=6Hz), 6.18(1H,doublet
,J=16 and 6Hz), 6.66(1H,d
,J=16Hz), 6.79(2H,d,J=9Hz
), 6.89(1H,d,J=2Hz), 6.90
(1H,double d,J=9 and 2Hz)
, 7.06(1H,d,J=2Hz),7.18(1
H,doubled,J=9 and 2Hz).注4
)NMR(δppm in CDCl3): 3.87
(3H,s), 3.88(3H,s), 4.25(
4H,s), 4.85(2H,d,J=6Hz), 
6.19(1H,double t,J=16 and
 6Hz), 6.66(1H,d,J=15Hz),
 6.77−7.13(6H,m). 注5)NMR(δppm in CDCl3): 2.
08(2H,m), 2.90(4H,t,J=7Hz
), 4.88(2H,  double  d,J=
7  and  1Hz),  6.27(1H,do
uble  t,J=16  and  7Hz), 
 6.72(1H,d,J=16Hz),  7.16
−7.19(2H,m),  7.30(1H,s),
  7.36(2H,d,J=9Hz),  7.53
(2H,d,J=9Hz).
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】 つぎに化合物(I)の骨吸収抑制作用の測定法および結
果を示す。
【0033】[骨吸収抑制作用] 骨吸収抑制作用の測定はロイスの方法[ジャーナル・オ
ブ・クリニカル・インベスティゲーション(J. Cl
in. Invest.)44,103−116(19
65)]によった。すなわち、妊娠19日目のSpra
gue−Dawley系ラット1匹に45Ca(カルシ
ウムの同位元素、CaCl2溶液)を50μCi皮下注
射し、翌日開腹し、無菌的に胎児ラットを取り出し、解
剖顕微鏡下で胎児ラットの左右の前腕骨(橈骨、尺骨)
を躯幹より切り離し、さらに可能な限り結合織、軟骨を
除いて骨培養サンプルとした。骨を一片ずつ0.6ml
のBGJbメデウム(Fitton−Jackson 
modification, [GIBCO  Lab
ora−tories(米国)]に牛血清アルブミン,
2mg/mlを含む)中で37℃で24時間培養した後
、化合物を10μg/mlおよび1μg/mlとなるよ
うに加えた上記メデウムでさらに2日間培養を続けた後
、メデウム中の45Caの放射活性と骨中の45Caの
放射活性を測定し、次式に従って骨からメデウム中へ放
出した45Caの比率(%)を求めた。
【数1】 同腹の胎児から得た骨を化合物を加えないで同様に2日
間培養したものを対象群とした。各群5個の骨から得ら
れた値の平均値±標準偏差を求め、この値の対象群の値
に対する比率(%)を求め〔表9〕および〔表10〕に
示した。
【表9】
【0034】
【表10】   〔表9〕および〔表10〕より明らかなように、化
合物(I)は強い骨吸収抑制作用を示す。
【0035】化合物(I)の薬理学的に許容される塩と
しては、例えば、ナトリウム塩,カリウム塩などのアル
カリ金属塩などが挙げられ、 これらは通常の方法によ
り製造される。本発明における化合物(I)は、すぐれ
た骨吸収抑制作用を有する。したがって、化合物(I)
は、哺乳動物(例、マウス,ラット,ウサギ,犬,ネコ
,牛,豚,ヒト等)に投与して骨吸収抑制剤として用い
ることができる。本化合物を人に投与する場合、投与方
法は経口的、非経口的いずれのルートによってもよい。 経口投与のための組成物としては、固体または液体の剤
形、具体的には錠剤(糖衣錠,フィルムコーテイング錠
を含む),丸剤,顆粒剤,散剤,カプセル剤(ソフトカ
プセル剤を含む),シロップ剤,乳剤,懸濁剤などがあ
げられる。かかる組成物は自体公知の方法によって製造
され製剤分野において通常用いられる担体もしくは賦形
剤を含有するものである。例えば、錠剤用の担体,賦形
剤としては乳糖,でんぷん,庶糖,ステアリン酸マグネ
シウムなどがあげられる。非経口投与のための組成物と
しては、たとえば注射剤,坐剤などがあげられ、注射剤
は皮下注射剤,皮内注射剤,筋肉注射剤などの剤形を包
含する。かかる注射剤は自体公知の方法、すなわち化合
物(I)を通常注射剤に用いられる無菌の水性もしくは
油性液に懸濁または乳化することによって調製される。 注射用の水性液としては生理食塩水,等張液などがあげ
られ、必要により適当な懸濁化剤、たとえばカルボキシ
メチルセルロースナトリウム,非イオン性界面活性剤な
どと併用してもよい。油性液としてはゴマ油,大豆油な
どがあげられ、溶解補助剤としては安息香酸ベンジル,
ベンジルアルコールなどを併用してもよい。調製された
注射液は通常適当なアンプルに充填される。化合物(I
)またはその塩を骨吸収抑制剤として使用する場合、成
人1日当たりの投与量は、経口投与の場合1〜500m
g、好ましくは10〜150mgであると推定される。
【0036】   上記の組成のうち、(1),(2),(3)及び(
4)を混合し、それに水を加え練合を行った後、40℃
,16時間真空乾燥し、乳鉢で粉砕し、16メッシュの
篩を通して顆粒とした。この顆粒に(6)を加え混合し
、ロータリー式打錠機(菊水製作所製)で1錠あたり2
00mgの錠剤を製造した。
【0037】 上記組成のうち、(1),(2),(3),(4),(
5)及び(6)を用い製剤例1と同様にして錠剤を製造
した。この錠剤に(7)のアセトン溶液をハーコーター
(フロイント社製,西独)でフィルムコートし、1錠あ
たり210mgの腸溶錠を製造した。
【0038】   上記の組成のうち、(1),(2),(3)及び(
4)を混合し、それに水を加え練合を行った後40℃,
16時間真空乾燥し乳鉢で粉砕し、16メッシュの篩を
通して顆粒とした。この顆粒をカプセル充填機(イタリ
ア、ザナシー社製)でゼラチン3号カプセルに充填し、
カプセル剤を製造した。
【0039】   上記の組成のうち、(2),(3),(4),(5
)及び (6)を撹拌しながら80℃で上記の約半分の
蒸留水に溶解する。得られた溶液を40℃まで冷却し、
本発明化合物をその溶液中に溶解する。次にその溶液に
注射用蒸留水を加えて最終の容量に調整し、適当なフィ
ルターペーパーを用いて滅菌ろ過することにより滅菌し
て、注射剤を調整する。
【0040】
【発明の効果】本発明の薬剤は、強い骨吸収抑制作用を
有し骨に直接作用して骨代謝を改善するので、骨吸収抑
制剤として骨粗鬆症の予防治療薬としての用途が期待さ
れる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 [式中、A環およびB環は置換されていてもよく、Rは
    水素原子、水酸基または置換されていてもよいアルコキ
    シ基を、破線を含む部分は炭素−炭素単結合または二重
    結合を示す]で表されるナフタレン誘導体を含有してな
    る骨吸収抑制剤。
  2. 【請求項2】キツネノマゴもしくは該植物の抽出物を含
    有してなる骨吸収抑制剤。
  3. 【請求項3】一般式 【化2】 [式中、B環は置換されていてもよく、R′はA環がハ
    ロゲン原子または置換されていてもよい炭化水素残基で
    置換されていることを示し、二価の炭化水素残基で環を
    形成している場合を含み、破線を含む部分は炭素−炭素
    単結合または二重結合を示す]で表されるナフタレン誘
    導体。
  4. 【請求項4】下式構造を有するジャスチシジンG;【化
    3】
  5. 【請求項5】下式構造を有するジャスチシジンH;【化
    4】
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