JPH04210658A - フェノールの製造方法 - Google Patents

フェノールの製造方法

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JPH04210658A
JPH04210658A JP40174890A JP40174890A JPH04210658A JP H04210658 A JPH04210658 A JP H04210658A JP 40174890 A JP40174890 A JP 40174890A JP 40174890 A JP40174890 A JP 40174890A JP H04210658 A JPH04210658 A JP H04210658A
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benzene
various
phenol
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JP40174890A
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Tetsuo Kamitoku
神徳 哲郎
Koichi Nishimura
公一 西村
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
[00013
【産業上の利用分野]本発明は、フェノールの製造方法
に関し、より詳しく言うと、ベンゼンを分子状酸素によ
って直接に酸化して一段でフェノールを製造する方法に
関するものである。 [0002] 【従来の技術】従来、フェノールは工業的には主にクメ
ン法によって製造されている。 [0003]Lかしながら、このクメン法においては、
ベンゼンをわざわざクメンに変えてから酸化するので工
程が複雑になるなどの欠点がある上に、フェノールと等
モル量のアセトンが副生ずるという問題があり、ベンゼ
ンの直接酸化によるフェノール製造法の開発が望まれて
いた。 [0004]ベンゼンを直接酸化してフェノールを合成
する反応例としては、これまでに、ベンゼンに硝酸を反
応させる方法(特開昭62−67038号公報)や、パ
ラジウム系触媒の存在下でベンゼンに酸素と一酸化炭素
の混合ガスを反応させる方法(特開昭61−387号公
報、同61−135217号公報、同62−67038
号公報等)などが報告されている。 [0005]Lかしながら、これら従来の方法において
は、高温で腐食性の高い硝酸や酢酸を用いるので装置が
腐食しやすいなどの問題があったり、あるいは、高価な
金属を含有する触媒を用いなければならず、また、触媒
の回収および再生という煩雑な操作を要するなどの問題
があった。 [0006]
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の事情
に鑑みてなされたものである。◇本発明の目的は、硝酸
等の腐蝕性物質や高価な金属触媒を用いることなく、ベ
ンゼンを酸素ガス等の分子状酸素含有ガスを用いて酸化
することにより一段で直接にフェノールを製造すること
ができるフェノールの製造方法を提供することにある。 [0007]
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ベンゼンを酸素
ガスや酸素富化空気等の分子状酸素含有ガスによって直
接に酸化する際に該反応系に第三級アミン等のアミン類
またはアセチルアセトン等の1.3−ジケトン類やアセ
ト酢酸メチル等のアシル酢酸エステル類などの1,3−
ジカルボニル型のジカルボニル化合物という特定の化合
物を特定の割合で共存させることによって、フェノール
をベンゼンから直接に、選択性よく合成することができ
ることを見出して、本発明を完成するに至った。 [0008]すなわち、本発明の第一の方法は、次の一
般式 %式%(1) [ただし、式(1)中のR1、R2およびR3は、各々
独立に、窒素原子に単結合でつながった水素原子、炭化
水素基またはへテロ原子を含有する基を表す。]で表さ
れるアミン類をベン上21モル当たりo、oooi〜0
.2モルの割合で共存させて、ベンゼンを分子状酸素含
有ガスで酸化することを特徴とするフェノールの製造方
法であり、また、本発明の第二の方法は、次の一般式%
式%(2) [ただし、式(2)中の、Rは炭素原子に単結合でつな
がった水素原子または炭化水素基であり、XおよびYは
、各々独立に、炭素原子に単結合でつながった水素原子
、炭化水素基またはへテロ原子を含有する基を表し、な
お、XおよびYが共にアルコキシ基または水酸基である
場合を除く。]で表される1、3−ジカルボニル型のジ
カルボニル化合物をベン上21モル当たり0.01モル
以上の割合で共存させて、ベンゼンを分子状酸素含有ガ
スで酸化することを特徴とするフェノールの製造方法で
ある。 [00091本発明の方法において、反応原料として使
用する前記ベンゼンは、純粋なものが特に好ましいが、
石油の改質プロセス、接触分解プロセスなどの様々なプ
ロセスから得られる粗製ベンゼン、回収ベンゼンなども
使用することができる。 [00101本発明の方法において、ベンゼンの酸化に
使用する前記分子状酸素含有ガスとしては、通常は、純
粋な酸素ガスや粗製酸素ガス等のいわゆる酸素ガス、酸
素富化空気等の酸素富化ガス、あるいは空気等の酸素ガ
ス含有ガス等が好適に使用される。 [00111なお、酸素ガスや酸素分子を十分に高濃度
で含有するガスを使用する場合、これらは必要に応じて
、空気や不活性ガス等の前記酸化反応に支障のないガス
によって適宜に希釈してもよい。 [0012]前記酸素ガス等のガス状の分子状酸素含有
ガスは、たとえば、反応系に吹き込むことによって供給
することができる。 [00131本発明の目的は、前記ベンゼンを前記分子
状酸素含有ガスによって酸化するに際して、該酸化反応
系に、前記一般式(1)で表されるアミン類を前記特定
の割合で共存させる方法すなわち第一の方法あるいは前
記一般式(2)で表されるジカルボニル化合物を前記特
定の割合で共存させる方法すなわち第二の方法によって
達成される。 [0014]本発明の第一の方法においては、前記ベン
ゼンを前記分子状酸素含有ガスによって酸化するに際し
て、該酸化反応系に、前記一般式(1)で表されるアミ
ン類を、使用するベン上21モル当たり0.0001〜
0.2モルの割合で共存させる。 [0015]このアミン類の使用割合が使用するベン上
21モル当たり0.0001モル未満であり、しかも本
発明の第二の方法が適用されていない場合には、アミン
類の使用割合が少なすぎて、フェノールが生成しなかっ
たり、あるいはその生成速度が著しく小さくなったりし
て、本発明の目的を達成することができない。一方、前
記アミン類の使用割合が使用するベン上21モル当たり
0.2モルを超えると、アミン類を使用割合が多すぎて
、フェノールが生成しなかったり、フェノールの収量が
著しく低くなったりして、本発明の目的を十分に達成す
ることができないことがある。本発明の第一の方法にお
いて、前記酸化反応における前記アミン類の好ましい使
用割合は、使用するアミン類の種類や反応条件等の他の
条件に依存するので一律に定めることができないが、通
常は、使用するベン上21モル当たり該アミン類を0.
001〜0.1モルの割合で使用するのが好ましい。 [00161本発明の第二の方法においては、前記ベン
ゼンを前記分子状酸素含有ガスによって酸化するに際し
て、該酸化反応系に、前記一般式(2)で表される1゜
3−ジカルボニル型のジカルボニル化合物を、使用する
ベン上21モル当たり0.01〜10モルの割合で共存
させる。 [0017]このジカルボニル化合物の使用割合が使用
するベン上21モル当たり0.01モル未満であり、し
かも本発明の第一の方法が適用されていない場合には、
該ジカルボニル化合物の使用割合が少なすぎて、フェノ
ールが生成しなかったり、あるいはその生成速度が著し
く小さくなったりして、本発明の目的を達成することが
できないことがある。一方、前記ジカルボニル化合物の
使用割合が使用するベン上21モル当たり10モルを超
えると、ジカルボニル化合物を使用割合が多すぎて、フ
ェノールが生成しなかったり、フェノールの収量が著し
く低くなったりして、本発明の目的を十分に達成するこ
とができないことがある。 [0018]本発明の第二の方法において、前記酸化1
応における前記ジカルボニル化合物の好ましい使用割ブ
は、使用するジカルボニル化合物の種類や反応条件等り
他の条件に依存するので一律に定めることができなしが
、通常は、使用するベン上21モル当たり該ジカルボニ
ル化合物を0.01〜0.5モルの割合で使用するσが
好ましい。 [0019]なお、本発明は、前記第一の方法と第二σ
方法を同時に適用し、前記アミン類と前記ジカルボニ刀
化合物の両方を反応系に共存させて、前記ベンゼンの^
化反応を実施することも可能である。 [002033本発明第一の方法において使用する前色
アミン類は、前記一般式(1)で表される。 [00211一般式(1)において、R1、R2およ乙
R3は、各々独立に、窒素原子に単結合でつながった4
素原子、炭化水素基またはへテロ原子を含有する基をf
す。 [0022] R1、R2およびR3は、全てが同一で
tっでもよく、一部のみが異なっていてもよく、あるい
に全てが相違していてもよく、いずれでもよいが、通常
tFR1、R2およびR3のうちの1つ以上が、好まし
くは2つ以上が、さらに好ましくはR1、R2およびR
3C5つが、未置換または置換炭化水素基やアルコキシ
基であるものが好適に使用される。 [0023]中でも、R1、R2およびR3が共に一価
の炭化水素基である第三級アミン類、好ましくは第三級
アルキルアミン(トリアルキルアミン)、さらに好まし
くは第三級n−アルキルアミン(トリn−アルキルアミ
ン)であるものが特に好適に使用される。 [0024]前記−価の炭化水素基としては、アルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基等を挙げ
ることができる。 [0025]前記アルキル基は、その炭素数としては特
に制限はないが、通常、炭素数が1〜8程度のものが好
適である。 [0026]その構造としても特に制限はなく、直鎖状
のもの、分岐状のもの、シクロアルキル基やシクロアル
キルアルキル基等の環式構造を有するもの、アラルキル
基等の芳香族基を有するアルキル基など各種の構造のア
ルキル基であってよい。 [0027]こうしたアルキル基の具体例としては、た
とえば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、5ec−ブチル基、イソブチ
ル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、5ec−
ペンチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、
n−ヘキシル基、イソヘキシル基、5ec−ヘキシル基
、tert−ヘキシル基、ネオヘキシル基、各種ヘプチ
ル基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デシル基、
シクロペンチル基、メチルシクロペンチル基、シクロペ
ンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロヘキ
シル基、メチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシ
ル基、シクロヘキシルメチル基、エチルシクロヘキシル
基、メチルシクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエ
チル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロ
デシル基、ベンジル基、フェネチル基、2−フェニル−
2−メチルエチル基などを挙げることができる。 [0028]これらのアルキル基の中でも、炭素数が1
〜8程度の直鎖状もしくは分岐状アルキル基などが好ま
しく、特に、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n
−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等の炭素
数が1〜8程変の直鎖状のアルキル基などが好ましい。 [0029]前記アルケニル基は、その炭素数としては
特に制限はないが、通常、炭素数が2〜8程度のものが
好適である。 [00301また、その構造としても特に制限はなく、
直鎖状のもの、分岐状のもの、環式構造を有するもの、
芳香族環を有するものなど各種のものであってよい。 [00313こうしたアルケニル基の具体例としては、
たとえば、ビニル基、アリル基、メチルビニル基、エチ
ルビニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、2−メ
チル−1−ブテニル基等の各種ブテニル基、各種ペンテ
ニル基、各種へキセニル基、各種へブテニル基、各種オ
クテニル基、各種ノネニル基、各種デセニル基、シクロ
ペンテニル基、メチルシクロペンテニル基、シクロペン
チルビニル基、シクロペンチルアリル基、シクロへキセ
ニル基、メチルシクロへキセニル基、ビニルシクロヘキ
シル基、アリルシクロヘキシル基、2−ブテニルシクロ
ヘキシル基、シクロヘキシルビニル基、3−シクロヘキ
シルアリル基、4−シクロへキシル−2−ブテニル基、
シクロへキシニルメチル基、シクロへキシニルメチル基
、シクロオクテニル基、フェニルビニル基、フェニルア
リル基、4−フェニル−2−ブテニル基などを挙げるこ
とができる。 ro 032]これら各種のアルケニル基の中でも、重
合や分解を起こしにくい非ビニル系のものが好ましく、
中でも特に、2−ブテニル基、2−ペンテニル基などが
好ましい。 [0033]前記アルキニル基は、その炭素数としては
特に制限はないが、通常、炭素数が4〜8程度のものが
好適であり、また、その構造としても特に制限はなく、
直鎖状のもの、分岐状のもの、環式構造を有するもの、
芳香族環を有するものなど各種のものを挙げることがで
きる。 [0034]こうしたアルキニル基の具体例としては、
たとえば、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピ
ニル基、2−ブチニル基、1−ブチニル基、2−ペンチ
ニル基、3−ペンチニル基、2−へキシニル基、4−メ
チル−2−ペンチニル基、3−へキシニル基、2−メチ
ル−3−ペンチニル基、4−へキシニル基等の各種へキ
シニル基、各種へブチニル基、各種オクテニル基、各種
デシニル基、シクロへキシニル基、3−シクロヘキシル
−2−プロピニル基、シクロへキシニルメチル基、3−
フェニル−2−プロピニル基、4−フェニル−2−ブチ
ニル基などを挙げることができる。 [0035]これらのアルキニル基の中でも、重合や分
解を起こしにくい非エチニル系ものが好ましく、中でも
特に、2〜ブチニル基、2−ペンチニル基などが好まし
い。 [0036]前記R[、RZおよびR3は、各々、ペテ
ロ原子を含有する基であってもよい。 [0037]前記へテロ原子を含有する基としては、た
とえば、水酸基、アルコキシ基、アシル基等、あるいは
、前記炭化水素基に、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン
原子、アシル基、シアノ基、カルボキシ基、アルコキシ
カルボニル基等のへテロ原子含有基が置換してなる各種
のへテロ原子含有置換炭化水素基などを挙げることがで
きる。 [0038]前記アルコキシ基としては、たとえば、メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ
基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、5ec−ブトキ
シ基、tert−ブトキシ基、各種ペンチルオキシ基、
各種へキシルオキシ基、各種オクチルオキシ基、シクロ
ペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロへ
キシルエトキシ基、フェニルエトキシ基等のアルキルオ
キシ基、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、エチルフ
ェノキシ基等のアリールオキシ基を挙げることができる
。 [0039]これら各種のアルコキシ基の中でも、炭素
数が1〜8程度のアルキルオキシ基が好ましく、中での
特に、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n
−ブトキシ基などが好ましい。 [00401前記アシル基としては、たとえば、ホルミ
ル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソ
ブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、tert−
ブチルカルボニル基、ヘキサノイル基等の各種ペンチル
カルボニル基、各種へブチルカルボニル基、シクロヘキ
シルカルボニル基等のアルキルカルボニル基、ベンゾイ
ル基等のアリールカルボニル基などを挙げることができ
る。 [0041]前記へテロ原子含有置換炭化水素基として
は、たとえば、2−メトキシエチル基、3−メトキシプ
ロピル基、4−メトキシブチル基、2−フェノキシエチ
ル基のアルコキシアルキル基、メトキシフェニル基等の
アルコキシアリール基、2−クロロエチル基、2−フル
オロエチル基、4−クロロブチル基等のハロアルキル基
、クロロフェニル基、フルオロフェニル基等のハロアリ
ール基、アセチルメチル基、2−アセチルエチル基、3
−アセチルプロピル基等のアシルアルキル基、アセチル
フェニル基等のアシルアリール基、カルボキシメチル基
、2−カルボキシエチル基、5−カルボキシペンチル基
、カルボキシフェニル基等の各種アミノ酸からアミノ基
を除いてなる残基等のカルボキシアルキル基もしくはカ
ルホキカルボキシアリール基、それらのエステル体であ
るメトキシカルボニルメチル基、2−メトキシカルボニ
ルエチル基、2−エトキシカルボニルエチル基、5−メ
トキシカルボニルペンチル基、メトキシカルボニルフェ
ニル基等のアルコキシカルボニルアルキル基もしくはア
ルコキシカルボニルアリール基、2−シアノエチル基、
3−シアノプロピル基、5−シアノペンチル基、シアノ
フェニル基等のシアノアルキル基もしくはシアノアリー
ル基などを挙げることができる。 [00421前記一般式(1)で表されるアミン類の具
体例としては、前記例示のR1、R2およびR3の種類
及び組み合せによって決定される各種のものを挙げるこ
とができる。 [0043]それらのうちで特に好ましいものとして、
たとえば、トリメチルアミン、ジメチルエチルアミン、
メチルジエチルアミン、メチルジプロピルアミン、メチ
ルエチルプロピルアミン、メチルジブチルアミン、トリ
エチルアミン、ジエチルプロピルアミン、エチルジプロ
ピルアミン、エチルジブチルアミン、トリn−プロピル
アミン、モロ−プロピルイソプロピルアミン、トリイソ
プロピルアミン等の各種トリプロピルアミン、ジプロピ
ルブチルアミン、プロピルジブチルアミン、トリn−ブ
チルアミン、トリイソブチルアミン、トリ5ec−ブチ
ルアミン、ジn−ブチルtert−ブチルアミン等の各
種トリブチルアミン、ジブチルヘキシルアミン、各種ト
リペンチルアミン、各種トリヘキシルアミン等のトリア
ルキルアミンなどを挙げることができ、中でもさらに好
ましいものとしては、たとえば、トリエチルアミン、ト
リn−ブチルアミン、トリn−ヘキシルアミンなどのと
りn−アルキルアミンなどを挙げることができる。なお
、前記アミン類は、1種単独で使用してもよいし、ある
いは、2種以上を併用してもよい。 [0044]前記一般式(2)で表されるジカルボニル
化合物において、Rは炭素原子に単結合でつながった水
素原子または炭化水素基を表すが、このRとしての炭化
水素基としては、前記例示の各種の炭化水素基を挙げる
ことができる。 [00451中でもRは、水素原子または炭素数が1〜
8程度のアルキル基などが好ましく、特に、水素原子が
好ましい。 [00463前記一般式(2)において、XおよびYは
、各々独立に、炭素原子に単結合でつながった水素原子
、炭化水素基またはへテロ原子を含有する基を表す。 [0047]XおよびYは、互いに同一であってもよく
、あるいは相違していてもよく、いずれでもよいが、X
およびYが共にアルコキシ基または水酸基であるマロン
酸類、あるいはマロン酸エステル類であるものは、フェ
ノールの生成効果を実質的に示さないので除外される。 [0048]Xおよび/またはYが炭化水素基の場合、
その炭化水素基としては、前記R1,R2またはR3と
して例示した炭化水素基すなわち前記アルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、アリール基など挙げることが
できる。 [0049]これらアルキル基、アルケニル基、アルキ
ニル基およびアラルキル基の具体例としても前記例示の
各種のものを挙げることができる。 [00501それら炭化水素基の中でも、Xおよび/ま
たはYとしては、炭素数が1〜8程度のアルキル基また
は炭素数が6〜8程度のアリール基などが好ましく、特
に、メチル基、エチル基、n−プロピル基イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、5ec−ブチル基、
tert−ブチル基、n−ペンチル基等の各種のペンチ
ル基、n−ヘキシル基等の各種のヘキシル基などの炭素
数が1〜6程度の低級アルキル基が好ましく、中でも特
にメチル基が好ましい。 [00511前記Xおよび/またはYとしての前記へテ
ロ原子を含有する基としては、前記R1、R2またはR
3として例示した各種のへテロ原子を含有する基を挙げ
ることができる。 [0052]その具体例としても前記同様のものを挙げ
ることができる。これらのへテロ原子を含有する基の中
でも、特に、アルコキシアルキル基、アルコキシ基など
が好ましい(ただし、アルコキシ基の場合には、XとY
のうちのいずれか一方をアルコキシ基または水酸基でな
いものとすることは前記した通りである。)。 [0053]前記ジ力ルボニル化合物の具体例としては
、前記R,XおよびYの種類および組み合せによって種
々の化合物を挙げることができる。 [0054]こうした各種のジカルボニル化合物の中で
も、好ましいものとして、たとえば、ホルミルアセトン
、アセチルアセトン、プロピオニルアセトン、ブチリル
アセトン、イソブチリルアセトン、バレリルアセトン、
イソバレリルアセトン、tert−ブチルカルボニルア
セトン、1−アセチル−1−メチルアセトン、ベンゾイ
ルアセトン等のアシルアセトン類や、さらには、ジプロ
ピオニルメタン、ジブチリルメタン、プロピオニルブチ
リルメタン、ジブチリルメタン、ジアシルメタン類ジイ
ソバレリルメタン、ジtert−ブチルカルボニルメタ
ン等のジアシルメタン類等のいわゆる1、3ジケトン類
、アセト酢酸、プロピオニル酢酸、ブチリル酢酸、イソ
ブチリル酢酸、バレリル酢酸、ベンゾイル酢酸等のアシ
ル酢酸類、また、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル
、アセト酢酸n−プロピル、アセト酢酸イソプロピル、
アセト酢酸n−ブチル、アセト酢酸イソブチル、アセト
酢酸tert−ブチル、各種アセト酢酸ペンチル、各種
アセト酢酸ヘキシル、各種アセト酢酸オクチル、アセト
酢酸フェニル等のアセト酢酸エステル類、さらには、プ
ロピオニル酢酸メチル、プロピオニル酢酸エチル、ブチ
リル酢酸メチル、イソブチリル酢酸メチル、バレリル酢
酸メチル、ベンゾイル酢酸メチル等のアシル酢酸エステ
ル類などを挙げることができる。これらの中でも特に、
アセチルアセトン等の1,3−ジケトン類、アセト酢酸
メチル等のアシル酢酸エステル類が好ましい。 [0055]なお、これらの一般式(2)で表されるジ
カルボニル化合物は、1種単独で使用してもよいし、2
種以上を併用してもよい。 [00561本発明の第一の方法においては、前記アミ
ン類を反応に供するベンゼンに対して前記所定の割合で
使用してベンゼンと共存させて前記分子状酸素含有ガス
等の分子状酸素含有ガスによってベンゼンを酸化し、所
望のフェノールを生成させる。 [0057]一方、本発明の第二の方法においては、前
記ジカルボニル化合物を反応に供するベンゼンに対して
前記所定の割合で使用してベンゼンと共存させて前記分
子状酸素含有ガス等の分子状酸素含有ガスによってベン
ゼンを酸化し、所望のフェノールを生成させる。 [005833本発明いずれの方法においても、前記酸
化反応は、通常100〜300℃、好ましくは120〜
250℃の範囲の温度で行われる。 [0059]反応温度が100℃未満では、反応速度が
遅く、実用性が低くなることがあり、一方、300℃を
超えると、分解反応や非選択的な酸化反応が無視できな
くなり、フェノールへの選択率が低下することがある。 [00601前記酸化反応における、酸素の分圧として
は、通常、常圧以上であるのが好ましく、特に、5〜2
5kg/cm2の範囲に選定するのが好ましい。 [00611酸素圧力が、あまり低くすぎると、フェノ
ールへの酸化速度が不十分となることがあり、実用性が
低くなりやすい。一方、酸素圧力をあまり高くしても、
それに見あったフェノールへの酸化速度の増加が見られ
なくなることがあり、かえって製造コストが増加したり
、安全性が低下するなどの不都合を生じることがある。 [0062]前記酸化反応は、連続流通法、半連続法、
回分法など種々の反応方式で行うことができる。連続流
通法を採用する場合には、たとえば、ベンゼンと前記ア
ミン類または前記ジカルボニル化合物からなる液状物と
前記分子状酸素含有ガスとを並流式であるいは向流式で
所定の反応器の反応領域に流通せしめる方法などが好適
に採用される。また、半連続法を採用する場合には、た
とえば、ベンゼンと前記アミン類または前記ジカルボニ
ル化合物からなる液状物中に前記分子状酸素含有ガスを
吹き込む方法などが好適に採用される。その際、酸化反
応に使用する反応器としても、多管式、単管式、タンク
式など種々の形式のものを採用することができ、必要に
応じて、反応器内に酸素ガスと液状物との接触を向上さ
れるための充填物を用いてもよい。いずれにしても、酸
素ガスと液状反応物とが十分に接触するように撹拌状態
で行うことが望ましい。 [0063]前記酸化反応は、通常、−段反応器によっ
ても十分に行ないつるが、必要に応じて、2段以上の多
段反応器によって行ってもよい。 [0064]前記酸化反応を行うに際しての反応時間は
、通常、0.1〜20時間、好ましくは、0.5〜10
時間程度である。連続流通法を採用する場合には、これ
らの反応時間に見あった空間速度に適宜に選定すればよ
い。 [00651以上のようにして、ベンゼンからフエノル
を直接に選択性よく合成することができる。 [00661目的とするフェノールは、得られた反応生
成物から常法に従って適宜に分離、精製し、所望の濃度
の製品として各種の利用分野に利用することができる。 [0067]一方、未反応のベンゼンは、常法に従って
適宜に分離、回収され、反応原料として再利用すること
ができる。 [0068]また、添加したアミン類またはジカルボニ
ル化合物は、必要に応じて、回収され、前記酸化反応の
添加成分とじて繰り返し利用してもよい。 [00691本発明の方法において、すなわち第一の方
法および第二の方法のいずれの方法においても、前記酸
化反応は、特に触媒を用いることなく好適に実施される
。したがって、本発明の方法によると、従来法によるパ
ラジウム系触媒等の高価な金属を含有する触媒等触媒を
使用しないでもよく、触媒コストが不要になり、また、
触媒の再生、回収といった煩雑な操作や工程を省略する
ことができるので、プロセスが簡単となり、製造コスト
も著しく低減することができる。また、本発明の方法に
おいては、前記酸化反応は、特に溶媒を用いることなく
好適にに行うことができる。したがって、通常は、溶媒
コストが不要になり、溶媒の回収等の煩雑な工程を省略
することができるので、この点からも上記同様の利点が
ある。ただし、必要に応じて、前記酸化反応を阻害しな
い溶媒を適宜に使用しても構わない。さらに、本発明の
方法においては、前記酸化反応を、装置等の腐蝕性の高
い硝酸や酢酸等を使用することなく好適に実施すること
ができる。したがって、この点からも著しく有利となる
。 [00701
【実施例] 次に、本発明を実施例および比較例によって、さらに具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。 [0071]  (実施例1) ガラス製の内装管を設けた内容積30m1のステンレス
族オートクレーブに、ベンゼン3ml  (33,6m
m。 1)、トリエチルアミン0. 102 g (1mmo
 1)を入れ、酸素ガスを圧力15kg/cm2に加圧
して充填し、180℃で1時間かけて、加熱しながら撹
拌した。 その結果、フェノールが0.34mmol  (ベンゼ
ン基準で収率1.0%、選択率90%)で生成した。 (0072]  (実施例2) 実施例1と同様の反応装置に、ベンゼン8ml  (8
9゜5mmo l) 、アセチルアセトン2ml  (
19,5mmo1)を入れ、酸素ガスを圧力15kg/
cm2に加圧して充填し、180℃で3時間かけて、加
熱しながら撹拌した。その結果、フェノールが0.41
mmo 1  (ベンゼン基準で収率0.46%、選択
率95%)で生成した。 [0073]  (比較例1) 実施例1と同様の反応装置に、ベンゼン10m1  (
112mmol)を入れ、酸素ガスを圧力15kg/c
m2に加圧して充填し、180℃で3時間かけて、加熱
しながら撹拌した。その結果、反応は起こらず原料のベ
ンゼンがそのまま100%回収された。 [0074]  (比較例2) トリエチルアミンの添加量を2ml  (14,3mm
。 l)に変えた以外は、実施例1と同様の操作で反応を行
なった。その結果、反応液は複雑な混合物になり、フェ
ノールは生成しなかった。 (0075]  (比較例3) アセチルアセトンの添加量を、0.100g (1mm
。 l)に変えた以外は、実施例2と同様の操作で反応を試
みた。その結果、反応は起こらず、原料のベンゼンがそ
のまま100%回収された。 [0076] 【発明の効果】本発明によると、硝酸等の腐蝕性物質や
パラジウム系触媒等の高価な金属触媒を用いることなく
、ベンゼンを酸素ガス等の分子状酸素含有ガスを用いて
酸化することにより直接にフェノールを得ることができ
る実用上有利なフェノールの製造方法を提供することが
できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式 NR^1R^2R^3・・・・・(1) [ただし、式(1)中のR^1、R^2およびR^3は
    、各々独立に、窒素原子に単結合でつながった水素原子
    、炭化水素基またはヘテロ原子を含有する基を表す。]
    で表されるアミン類をベンゼン1モル当たり0.000
    1〜0.2モルの割合で共存させて、ベンゼンを分子状
    酸素含有ガスで酸化することを特徴とするフェノールの
    製造方法。
  2. 【請求項2】次の一般式 X−CO−CHR−CO−Y・・・・・(2) [ただし、式(2)中の、Rは炭素原子に単結合した水
    素原子または炭化水素基であり、XおよびYは、各々独
    立に、炭素原子に単結合した水素原子、炭化水素基また
    はヘテロ原子を含有する基を表し、なお、XおよびYが
    共にアルコキシ基または水酸基である場合を除く。]で
    表される1,3−ジカルボニル型のジカルボニル化合物
    をベンゼン1モル当たり0.01モル以上の割合で共存
    させて、ベンゼンを分子状酸素含有ガスで酸化すること
    を特徴とするフェノールの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0638536A1 (en) * 1993-08-10 1995-02-15 Tosoh Corporation Process for producing phenols

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0638536A1 (en) * 1993-08-10 1995-02-15 Tosoh Corporation Process for producing phenols
EP0885865A1 (en) * 1993-08-10 1998-12-23 Tosoh Corporation Process for producing phenols

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