JPH04209696A - 原油の精製方法 - Google Patents
原油の精製方法Info
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- JPH04209696A JPH04209696A JP40619290A JP40619290A JPH04209696A JP H04209696 A JPH04209696 A JP H04209696A JP 40619290 A JP40619290 A JP 40619290A JP 40619290 A JP40619290 A JP 40619290A JP H04209696 A JPH04209696 A JP H04209696A
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Landscapes
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
[00011
【産業上の利用分野]本発明は原油の精製方法に関し、
詳しくは原油の精製設備を簡略化して効率よく原油を精
製する方法に関する。 [0002] 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に
原油の精製方法は、原油を常圧蒸留して各成分にそれぞ
れ分離し、分離した各留分について脱硫などの処理を行
うものである。しかし、この方法では、原油を分留した
後にそれぞれについて独立に精製処理を実施しているた
め、精製設備の基数が多くなり複雑な設備となっていた
。そのため、各精製設備の運転管理もそれぞれ独立に制
御する必要があり、運転管理用の設備やこれに付随する
各種設備も多く、複雑な運転管理を余儀なくされていた
。そこで、設備の単純化による設備コストの低減、エネ
ルギーの有効利用による運転コストの低減及び総合的な
運転管理の容易化などが望まれていた。 [0003]また、原油の精製効率を向上させる方法と
して、従来から次の方法■〜■が知られている。■原油
を昇圧し、水素を混合して軽質油と重質油に分離した後
、重質油をさらに昇圧し、水素を混合して水素化脱硫す
る方法(特公昭50−37043号公報)。■重質油の
水素化分解油及び/または水素化分解油を原油と熱交換
し、加圧下で蒸留する方法(特公昭51−21407号
公報)。■原油を昇圧し、水素を混合して軽質油と重質
油に分離した後、軽質油を水素化脱硫する方法(特公平
2−25952号公報)。しかし、上記の各方法を用い
ても満足すべき安定性を有した留分を得ることができな
かった。また、従来の方法では、一般に脱硫処理を、原
油を灯油、軽油9重質軽油、残油に分留した後、個別に
実施しており、−括処理した場合の技術的検証が確立さ
れていなかった。
詳しくは原油の精製設備を簡略化して効率よく原油を精
製する方法に関する。 [0002] 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に
原油の精製方法は、原油を常圧蒸留して各成分にそれぞ
れ分離し、分離した各留分について脱硫などの処理を行
うものである。しかし、この方法では、原油を分留した
後にそれぞれについて独立に精製処理を実施しているた
め、精製設備の基数が多くなり複雑な設備となっていた
。そのため、各精製設備の運転管理もそれぞれ独立に制
御する必要があり、運転管理用の設備やこれに付随する
各種設備も多く、複雑な運転管理を余儀なくされていた
。そこで、設備の単純化による設備コストの低減、エネ
ルギーの有効利用による運転コストの低減及び総合的な
運転管理の容易化などが望まれていた。 [0003]また、原油の精製効率を向上させる方法と
して、従来から次の方法■〜■が知られている。■原油
を昇圧し、水素を混合して軽質油と重質油に分離した後
、重質油をさらに昇圧し、水素を混合して水素化脱硫す
る方法(特公昭50−37043号公報)。■重質油の
水素化分解油及び/または水素化分解油を原油と熱交換
し、加圧下で蒸留する方法(特公昭51−21407号
公報)。■原油を昇圧し、水素を混合して軽質油と重質
油に分離した後、軽質油を水素化脱硫する方法(特公平
2−25952号公報)。しかし、上記の各方法を用い
ても満足すべき安定性を有した留分を得ることができな
かった。また、従来の方法では、一般に脱硫処理を、原
油を灯油、軽油9重質軽油、残油に分留した後、個別に
実施しており、−括処理した場合の技術的検証が確立さ
れていなかった。
[0004]そこで本発明者等は、設備コストや運転コ
ストの低減が可能で、しかも簡単な運転管理で安定した
運転を行うことができる原油の精製方法を開発すべく鋭
意研究を重ねた。最近、本発明者の研究グループは原油
中のナフサ成分のみを分離した留分を一括して脱硫処理
した後に、各成分に分留する方法を開発した(特願平2
−94967号明細書参照)。この方法は、精製設備の
簡略化が達成できると共に比較的安定した性状の製品が
得られ、すぐれた方法である。さらに、本発明者等は、
簡略な工程で一層すぐれた性状の各留分を得る方法を開
発すべく、研究を続けた。その結果、あらかじめ原油中
のナフサ成分のみを分離してから脱硫操作を行い、さら
に水素化精製した後に分留することにより、上記の目的
を達成できることを見出した。本発明は、かかる知見に
基づいて完成したものである。 [0005]すなわち本発明は、原油中のナフサ留分を
分離した後、該ナフサ留分を除いた残りの留分を水素化
脱硫し、次いで水素化精製した後、蒸留して各留分に分
離することを特徴とする原油の精製方法を提供するもの
である。 [0006]図1は本発明を実施するための基本的な装
置構成の一例を示すものである。本発明の方法を実施す
る精製装置には、原油中のナフサ留分を蒸留分離するた
めの予備蒸留塔1と、該ナフサ留分を除いた残りの留分
の脱硫を行う脱硫装置、例えば該留分を水素と共に脱硫
触媒に接触させて脱硫するための水素化脱硫装置3と、
脱硫後の留分の脱窒素などを行う水素化精製装置4、そ
の後蒸留して各留分、すなわち灯油、軽油9重質軽油。 残油等に分留するための常圧蒸留塔5が備えられている
。また、前記予備蒸留塔1で分離したナフサ留分の脱硫
を行うための脱硫装置2も備えられている。 [0007]まず予備蒸留塔1においては、原油中のナ
フサ留分を原油から蒸留分離する。このときの蒸留条件
は、原油の組成、性状、蒸留塔の構成9段数により最適
な条件を選択する。通常は圧力を常圧〜10 kg/c
m2G。 温度を145〜200℃とすればよいが、好ましくは圧
力を1. 5 kg/ cm2G前後として上記温度範
囲で原油中のナフサ留分を分離する。この予備蒸留塔l
で分離したナフサ留分は、脱硫装置2において従来と同
様にして脱硫することができる。例えば触媒にCo−M
o系触媒を用いて、温度を280〜340℃、圧力を2
0〜40kg/cm2G、液時空間速度(以下LH5V
と記す。)を3〜10hr’及び水素量を50〜10
ONm3/klとすることにより、該ナフサ留分中の硫
黄残留分を1重量ppm以下にすることができる。なお
、上述したナフサ留分の分離は、蒸留により行うことが
好ましいが、その他、フラッシュ操作により行うことも
できる。 [0008]一方、予備蒸留塔1の蒸留残分である灯油
留分以上の重質分は、これらが全て混合した状態で一括
して水素化脱硫装置3に導入される。この脱硫装置3の
運転は、最終的な残油の硫黄含量を目標値として制御す
ることが望ましく、運転条件としては、例えば残油の硫
黄残留分を1重量%以下にする場合には、触媒として通
常の脱硫触媒、例えば、Mo、W、Co、Ni等の周期
律表第vI族金属と同第VIII族金属の1種または2
種以上、具体的にはCo−Mo又はNi−Moをアルミ
ナ。 シリカ、ゼオライトあるいはこれらの混合物等の担体に
担持した触媒を用い、温度を300〜450℃、圧力を
50〜400kg/Cm2Gとし、LH8Vを0.1〜
5.Ohr’及び水素量を500〜5000 Nm3.
/klとすることが好ましい。また、より好ましくは
、温度を370〜420℃、圧力を100〜200kg
/Cm2Gとし、LH3Vを0゜2〜2. Ohr ’
及び水素量を800〜200 ONm” /klの範囲
に設定する。これにより、残油以外の各留分の硫黄分も
充分に除去することができる。 [0009]上記のようにして脱硫された留分は、−括
して水素化精製装置4に導入される。この水素化精製装
置4の運転は、最終的な残油の硫黄分のみでなく他の不
純物である窒素分などの除去を目標として制御すること
が望ましい。その運転条件としては、触媒として通常に
公知触媒、例えば、周期律表第Vl族金属(好ましくは
NOまたはW)と同第VIII族金属(好ましくはNi
)をアルミナ、シリカ、ゼオライト、酸化ホウ素あるい
はこれらの混合物等の担体、特に平均細孔径60〜20
0オンクストローム、より好ましくは80〜120オン
グストロームの多孔質担体に担持した触媒を用い、温度
を300〜400℃、圧力を50〜400kg/Cm2
Gとし、LH3■を0.1〜5.Ohr’及び水素量を
500〜500ONn3 /klに設定することが好ま
しい。状況により異なるが、より好ましくは、温度を3
40〜360℃、圧力を100〜200kg/Cm2G
とし、LH3Vを0.2〜2. Oh+1及び水素量を
800〜200ONm3/klとすべきで夕る。 [00101次に、上記のようにして水素化精製を終え
た留分を常圧蒸留塔5に導入して、ざらに各留分に分留
(分離)する。この分留時の条件としては、例えば常H
下において、ナフサ留分のカット温度を145〜170
℃、灯油留分のカット温度を235〜265℃、軽油惺
分のカット温度を360〜380℃とすることにより、
ナフサ留分、灯油留分、軽油留分及び残油に分離するこ
とができる。 [0011]このようにして常圧蒸留塔5から得られる
灯油乃至重質残油の各留分は、すでに水素化脱硫及び水
素化精製を終えているため、必要に応じてそのまま熱交
換器で原油と熱交換させて熱回収した後に、直接各製品
貯槽に送られて貯留し、あるいは直接需要先に供給する
ことができる。また、ナフサ留分は、原油から分離され
たナフサと共に前記脱硫装置2で精製される。 [0012]ここで、予備蒸留により原油中のナフサ留
分を分離せずに、原油を直接脱硫工程に導入すると、ナ
フサの硫黄分を必要限度まで下げることが非常に困難で
あり、硫黄分を1重量ppm程度にすることができず、
リフオーマ−にかけると触媒毒として作用するため、後
工程に支障をきたすことがある。したがって上記の如く
ナフサ留分を除去した後に脱硫操作を行い、水素化精製
の後、次いで精製油留分を分留することにより、従来と
同程度以上の性状を保持しながら、原油の精製に必要な
設備を大幅に簡略化することができる。これによる中間
タンクの省略によって、該タンクへの導入、導出に伴う
エネルギー損失を低減することができる。さらに水素化
脱硫処理や水素化精製処理を一括して行うために、その
運転管理が容易となり、管理用機器の設備費の低減や運
転員の数の低減も図ることが可能となる。 [0013]また本発明によれば、脱硫工程において生
成するおそれのある不安定物質を主蒸留塔での蒸留で分
離除去することも可能である。さらに脱硫処理を残油の
残留硫黄分を目標値として行うことにより、軽質留分中
の硫黄分を従来より低減することができる。さらに、本
発明では、水素化精製を行うことにより軽質留分中の窒
素、金属などの不純物を除去することができるので、軽
油留分の安定性を向上させることが可能となる。 [0014]
ストの低減が可能で、しかも簡単な運転管理で安定した
運転を行うことができる原油の精製方法を開発すべく鋭
意研究を重ねた。最近、本発明者の研究グループは原油
中のナフサ成分のみを分離した留分を一括して脱硫処理
した後に、各成分に分留する方法を開発した(特願平2
−94967号明細書参照)。この方法は、精製設備の
簡略化が達成できると共に比較的安定した性状の製品が
得られ、すぐれた方法である。さらに、本発明者等は、
簡略な工程で一層すぐれた性状の各留分を得る方法を開
発すべく、研究を続けた。その結果、あらかじめ原油中
のナフサ成分のみを分離してから脱硫操作を行い、さら
に水素化精製した後に分留することにより、上記の目的
を達成できることを見出した。本発明は、かかる知見に
基づいて完成したものである。 [0005]すなわち本発明は、原油中のナフサ留分を
分離した後、該ナフサ留分を除いた残りの留分を水素化
脱硫し、次いで水素化精製した後、蒸留して各留分に分
離することを特徴とする原油の精製方法を提供するもの
である。 [0006]図1は本発明を実施するための基本的な装
置構成の一例を示すものである。本発明の方法を実施す
る精製装置には、原油中のナフサ留分を蒸留分離するた
めの予備蒸留塔1と、該ナフサ留分を除いた残りの留分
の脱硫を行う脱硫装置、例えば該留分を水素と共に脱硫
触媒に接触させて脱硫するための水素化脱硫装置3と、
脱硫後の留分の脱窒素などを行う水素化精製装置4、そ
の後蒸留して各留分、すなわち灯油、軽油9重質軽油。 残油等に分留するための常圧蒸留塔5が備えられている
。また、前記予備蒸留塔1で分離したナフサ留分の脱硫
を行うための脱硫装置2も備えられている。 [0007]まず予備蒸留塔1においては、原油中のナ
フサ留分を原油から蒸留分離する。このときの蒸留条件
は、原油の組成、性状、蒸留塔の構成9段数により最適
な条件を選択する。通常は圧力を常圧〜10 kg/c
m2G。 温度を145〜200℃とすればよいが、好ましくは圧
力を1. 5 kg/ cm2G前後として上記温度範
囲で原油中のナフサ留分を分離する。この予備蒸留塔l
で分離したナフサ留分は、脱硫装置2において従来と同
様にして脱硫することができる。例えば触媒にCo−M
o系触媒を用いて、温度を280〜340℃、圧力を2
0〜40kg/cm2G、液時空間速度(以下LH5V
と記す。)を3〜10hr’及び水素量を50〜10
ONm3/klとすることにより、該ナフサ留分中の硫
黄残留分を1重量ppm以下にすることができる。なお
、上述したナフサ留分の分離は、蒸留により行うことが
好ましいが、その他、フラッシュ操作により行うことも
できる。 [0008]一方、予備蒸留塔1の蒸留残分である灯油
留分以上の重質分は、これらが全て混合した状態で一括
して水素化脱硫装置3に導入される。この脱硫装置3の
運転は、最終的な残油の硫黄含量を目標値として制御す
ることが望ましく、運転条件としては、例えば残油の硫
黄残留分を1重量%以下にする場合には、触媒として通
常の脱硫触媒、例えば、Mo、W、Co、Ni等の周期
律表第vI族金属と同第VIII族金属の1種または2
種以上、具体的にはCo−Mo又はNi−Moをアルミ
ナ。 シリカ、ゼオライトあるいはこれらの混合物等の担体に
担持した触媒を用い、温度を300〜450℃、圧力を
50〜400kg/Cm2Gとし、LH8Vを0.1〜
5.Ohr’及び水素量を500〜5000 Nm3.
/klとすることが好ましい。また、より好ましくは
、温度を370〜420℃、圧力を100〜200kg
/Cm2Gとし、LH3Vを0゜2〜2. Ohr ’
及び水素量を800〜200 ONm” /klの範囲
に設定する。これにより、残油以外の各留分の硫黄分も
充分に除去することができる。 [0009]上記のようにして脱硫された留分は、−括
して水素化精製装置4に導入される。この水素化精製装
置4の運転は、最終的な残油の硫黄分のみでなく他の不
純物である窒素分などの除去を目標として制御すること
が望ましい。その運転条件としては、触媒として通常に
公知触媒、例えば、周期律表第Vl族金属(好ましくは
NOまたはW)と同第VIII族金属(好ましくはNi
)をアルミナ、シリカ、ゼオライト、酸化ホウ素あるい
はこれらの混合物等の担体、特に平均細孔径60〜20
0オンクストローム、より好ましくは80〜120オン
グストロームの多孔質担体に担持した触媒を用い、温度
を300〜400℃、圧力を50〜400kg/Cm2
Gとし、LH3■を0.1〜5.Ohr’及び水素量を
500〜500ONn3 /klに設定することが好ま
しい。状況により異なるが、より好ましくは、温度を3
40〜360℃、圧力を100〜200kg/Cm2G
とし、LH3Vを0.2〜2. Oh+1及び水素量を
800〜200ONm3/klとすべきで夕る。 [00101次に、上記のようにして水素化精製を終え
た留分を常圧蒸留塔5に導入して、ざらに各留分に分留
(分離)する。この分留時の条件としては、例えば常H
下において、ナフサ留分のカット温度を145〜170
℃、灯油留分のカット温度を235〜265℃、軽油惺
分のカット温度を360〜380℃とすることにより、
ナフサ留分、灯油留分、軽油留分及び残油に分離するこ
とができる。 [0011]このようにして常圧蒸留塔5から得られる
灯油乃至重質残油の各留分は、すでに水素化脱硫及び水
素化精製を終えているため、必要に応じてそのまま熱交
換器で原油と熱交換させて熱回収した後に、直接各製品
貯槽に送られて貯留し、あるいは直接需要先に供給する
ことができる。また、ナフサ留分は、原油から分離され
たナフサと共に前記脱硫装置2で精製される。 [0012]ここで、予備蒸留により原油中のナフサ留
分を分離せずに、原油を直接脱硫工程に導入すると、ナ
フサの硫黄分を必要限度まで下げることが非常に困難で
あり、硫黄分を1重量ppm程度にすることができず、
リフオーマ−にかけると触媒毒として作用するため、後
工程に支障をきたすことがある。したがって上記の如く
ナフサ留分を除去した後に脱硫操作を行い、水素化精製
の後、次いで精製油留分を分留することにより、従来と
同程度以上の性状を保持しながら、原油の精製に必要な
設備を大幅に簡略化することができる。これによる中間
タンクの省略によって、該タンクへの導入、導出に伴う
エネルギー損失を低減することができる。さらに水素化
脱硫処理や水素化精製処理を一括して行うために、その
運転管理が容易となり、管理用機器の設備費の低減や運
転員の数の低減も図ることが可能となる。 [0013]また本発明によれば、脱硫工程において生
成するおそれのある不安定物質を主蒸留塔での蒸留で分
離除去することも可能である。さらに脱硫処理を残油の
残留硫黄分を目標値として行うことにより、軽質留分中
の硫黄分を従来より低減することができる。さらに、本
発明では、水素化精製を行うことにより軽質留分中の窒
素、金属などの不純物を除去することができるので、軽
油留分の安定性を向上させることが可能となる。 [0014]
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
実施例1
原油として、
密度(15℃)
0.9040g/cIm3硫黄分
2.60重量%窒素分
0.15重量%
“ バナジウム
50重量ppmニッケル
15重量ppmナフサ留分(
C5〜157℃) 14.5重
量%灯油留分(157〜239℃)
11.7重量%軽油留分(239〜370℃)
20.9重量%残油(37
0℃以上) 52.9
重量%の性状のものを用い、これを圧力1.5 kg
/cm3Gで運転する予備蒸留塔にて、145〜170
℃でカットし、C5〜157℃のナフサ留分を分離した
。このナフサ留分を分離した後の原油をCo−Mo系触
媒を充填した水素化脱硫装置に導入し、圧力135kg
/cm3G、温度390℃、LH3V O,8hr’の
条件下で脱硫を行った。 また、脱硫で使用した触媒の性状を第2表に示す。この
脱硫された生成油を、分留することなく引続き水素化精
製装置に導入して水素化精製した。得られた精製油を蒸
留塔にて05〜157℃のナフサ留分、157〜239
℃の灯油留分、239〜370℃の軽油留分及び370
℃以上の重質残油に分留した。得られた留分の分析結果
を第1表に示す。なお、このときの水素化精製の処理条
件は、触媒としてNi −Mo系触媒(水素化触媒(
A))を使用し、圧力135kg/cm3G、温度36
0℃、LH3V1.25hr’とした。また、ここで使
用した触媒の性状を第2表に示す。 [0015] 実施例2 Ni−Nio系触媒(水素化触媒(B))を使用したこ
と以外は、実施例1と同様の操作を行った。このとき得
られた脱硫された生成油を、分留することなく引続き水
素化精製装置に導入し、実施例1と同様の処理を行った
。 得られた各留分の分析結果を第1表に示す。また、水素
化精製で使用した触媒の性状を第2表に示す。 [00161 参考例 水素化精製をしなかったこと以外は、実施例1と同様の
操作を行った。このとき得られた脱硫された生成油は、
そのまま蒸留塔に導いて実施例1と同様に分留した。得
られた留分の分析結果を第1表に示す。 [0017]次に実施例1,2及び参考例で得られた軽
油留分の貯蔵安定性試験を実施した。具体的には、ベン
トを有した500m1のガラス容器に上記の軽油留分を
400m1入れ、43℃に保たれた暗所に貯蔵し、一定
時間毎に470 nmにおける吸光度を測定した。この
測定結果を、図2及び第3表に示す。なお、貯蔵安定性
試験は、ASTM D4625−86に準拠した。ま
た、参考として市販の軽油の貯蔵安定性試験の結果も示
した。なお、通常の市販軽油の貯蔵安定性試験のレベル
は、30日間の貯蔵で0.12〜0.40程度である。 図2中に、その範囲を斜線で示した。 [0018]
0.9040g/cIm3硫黄分
2.60重量%窒素分
0.15重量%
“ バナジウム
50重量ppmニッケル
15重量ppmナフサ留分(
C5〜157℃) 14.5重
量%灯油留分(157〜239℃)
11.7重量%軽油留分(239〜370℃)
20.9重量%残油(37
0℃以上) 52.9
重量%の性状のものを用い、これを圧力1.5 kg
/cm3Gで運転する予備蒸留塔にて、145〜170
℃でカットし、C5〜157℃のナフサ留分を分離した
。このナフサ留分を分離した後の原油をCo−Mo系触
媒を充填した水素化脱硫装置に導入し、圧力135kg
/cm3G、温度390℃、LH3V O,8hr’の
条件下で脱硫を行った。 また、脱硫で使用した触媒の性状を第2表に示す。この
脱硫された生成油を、分留することなく引続き水素化精
製装置に導入して水素化精製した。得られた精製油を蒸
留塔にて05〜157℃のナフサ留分、157〜239
℃の灯油留分、239〜370℃の軽油留分及び370
℃以上の重質残油に分留した。得られた留分の分析結果
を第1表に示す。なお、このときの水素化精製の処理条
件は、触媒としてNi −Mo系触媒(水素化触媒(
A))を使用し、圧力135kg/cm3G、温度36
0℃、LH3V1.25hr’とした。また、ここで使
用した触媒の性状を第2表に示す。 [0015] 実施例2 Ni−Nio系触媒(水素化触媒(B))を使用したこ
と以外は、実施例1と同様の操作を行った。このとき得
られた脱硫された生成油を、分留することなく引続き水
素化精製装置に導入し、実施例1と同様の処理を行った
。 得られた各留分の分析結果を第1表に示す。また、水素
化精製で使用した触媒の性状を第2表に示す。 [00161 参考例 水素化精製をしなかったこと以外は、実施例1と同様の
操作を行った。このとき得られた脱硫された生成油は、
そのまま蒸留塔に導いて実施例1と同様に分留した。得
られた留分の分析結果を第1表に示す。 [0017]次に実施例1,2及び参考例で得られた軽
油留分の貯蔵安定性試験を実施した。具体的には、ベン
トを有した500m1のガラス容器に上記の軽油留分を
400m1入れ、43℃に保たれた暗所に貯蔵し、一定
時間毎に470 nmにおける吸光度を測定した。この
測定結果を、図2及び第3表に示す。なお、貯蔵安定性
試験は、ASTM D4625−86に準拠した。ま
た、参考として市販の軽油の貯蔵安定性試験の結果も示
した。なお、通常の市販軽油の貯蔵安定性試験のレベル
は、30日間の貯蔵で0.12〜0.40程度である。 図2中に、その範囲を斜線で示した。 [0018]
【表1】
[0019]
【表2】
[00201
【表3]
[0021]
【表4】
[0022]
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば、中
間タンクの省略や脱硫設備の一元化により、設備コスト
を大幅に低減することができる。さらに予備蒸留装置か
ら最終的な分留までを一体的な装置として機能させるこ
とができるため、中間タンクの省略や脱硫設備の一元化
と合わせて運転管理性も向上させることができ、設備管
理に必要な機器、費用の低減とともに運転員の数も低減
できる。また、水素化精製処理を加えることにより、脱
硫及び脱窒素等の不純物の除去が徹底され貯蔵安定性を
向上させることができる。このように、本発明によれば
、石油精製のコストを大幅に低減することができ、安価
な各種石油製品あるいは石油化学分野における安価な原
料油を提供することができる。
間タンクの省略や脱硫設備の一元化により、設備コスト
を大幅に低減することができる。さらに予備蒸留装置か
ら最終的な分留までを一体的な装置として機能させるこ
とができるため、中間タンクの省略や脱硫設備の一元化
と合わせて運転管理性も向上させることができ、設備管
理に必要な機器、費用の低減とともに運転員の数も低減
できる。また、水素化精製処理を加えることにより、脱
硫及び脱窒素等の不純物の除去が徹底され貯蔵安定性を
向上させることができる。このように、本発明によれば
、石油精製のコストを大幅に低減することができ、安価
な各種石油製品あるいは石油化学分野における安価な原
料油を提供することができる。
【図1】図1は本発明を実施するための基本的な装置構
成を示すフローシートである。
成を示すフローシートである。
【図2】図2は貯蔵安定性試験の結果を示す。
1 予備蒸留塔
2 水素化脱硫装置
3 水素化脱硫装置
4 水素化精製装置
5 常圧蒸留塔
【表1】
【図1】
Claims (3)
- 【請求項1】原油中のナフサ留分を分離した後、該ナフ
サ留分を除いた残りの留分を水素化脱硫し、次いで水素
化精製した後、蒸留して各留分に分離することを特徴と
する原油の精製方法。 - 【請求項2】ナフサ留分の分離を蒸留で行う請求項1記
載の原油の精製方法。 - 【請求項3】水素化精製をMoまたはWとNiを担持し
た触媒の存在下で行う請求項1記載の原油の精製方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40619290A JPH04209696A (ja) | 1990-12-07 | 1990-12-07 | 原油の精製方法 |
EP91917699A EP0514549B1 (en) | 1990-12-07 | 1991-10-09 | Method of refining crude oil |
PCT/JP1991/001377 WO1992010557A1 (en) | 1990-12-07 | 1991-10-09 | Method of refining crude oil |
DE69117937T DE69117937D1 (de) | 1990-12-07 | 1991-10-09 | Rohölraffinationsverfahren |
US08/400,494 US5851381A (en) | 1990-12-07 | 1995-03-08 | Method of refining crude oil |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP40619290A JPH04209696A (ja) | 1990-12-07 | 1990-12-07 | 原油の精製方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04209696A true JPH04209696A (ja) | 1992-07-31 |
Family
ID=18515805
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP40619290A Pending JPH04209696A (ja) | 1990-12-07 | 1990-12-07 | 原油の精製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04209696A (ja) |
-
1990
- 1990-12-07 JP JP40619290A patent/JPH04209696A/ja active Pending
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