JPH0420864B2 - - Google Patents

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JPH0420864B2
JPH0420864B2 JP28492388A JP28492388A JPH0420864B2 JP H0420864 B2 JPH0420864 B2 JP H0420864B2 JP 28492388 A JP28492388 A JP 28492388A JP 28492388 A JP28492388 A JP 28492388A JP H0420864 B2 JPH0420864 B2 JP H0420864B2
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fluidized bed
cooling device
cement clinker
discharge chute
bed
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JP28492388A
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Tomiichi Sekiwa
Katsuharu Mukai
Jun Tatebayashi
Chikanori Kumagai
Isao Hashimoto
Tatsuya Watanabe
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Sumitomo Cement Co Ltd
Kawasaki Motors Ltd
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Sumitomo Cement Co Ltd
Kawasaki Jukogyo KK
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Publication date
Application filed by Sumitomo Cement Co Ltd, Kawasaki Jukogyo KK filed Critical Sumitomo Cement Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、セメントクリンカを流動層焼成炉な
どを用いて製造する装置、並びに該装置に用いる
流動層焼成炉及び該流動層焼成炉の炉底部の粗粒
検出・抜出方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、セメントクリンカの製造装置として、特
開昭62−230657号公報に示される装置が知られて
いる。
この装置は、第7図に示すように、セメント原
料粉を予熱するサスペンシヨンプレヒータ(予熱
部)3と、このサスペンシヨンプレヒータに接続
され予熱セメント原料粉を造粒する噴流層造粒炉
1と、この噴流層造粒炉に排ガスダクト13及び
気密排出装置7を介して接続された流動層焼成炉
2と、この流動焼成炉に接続され焼成物を冷却す
る冷却装置10とからなつている。C1〜C4はサ
イクロン、4,5はフラツパダンパ、6は誘引フ
アン、8は気密排出装置、11は気密装置、12
は押込みフアンである。なお噴流層造粒炉1の代
りに、流動層造粒炉を設ける場合もある。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記の特開昭62−230657号公報記載のセメント
クリンカの製造装置においては、流動化空気(燃
焼空気)の全量が、冷却装置10、流動層焼成炉
2、噴流層造粒炉1を通過するため、つぎのよう
な不都合点があつた。
(1) 冷却装置10、流動層焼成炉2、噴流層造粒
炉1が空気の流れからみて直列に配置されてい
るので、流動化空気の押込み動力が大きい。
(2) 流動層焼成炉2からの排出クリンカが、移動
層で排出されるために、排出シユート14内で
徐冷され、品質上、バラツキが生じるおそれが
ある。
(3) 流動層焼成炉2の炉床熱負荷が非常に高くな
り、フリーボード燃焼になりやすい。
また、前記の特開昭62−230657号公報記載の装
置においては、前記の(2)項及び第8図に示すよう
に、流動層焼成炉2の排出シユート14内では、
高温のセメントクリンカが移動層となるため、セ
メントクリンカ粒子が相互に付着し、排出シユー
ト14を閉塞するおそれがある。そして、流動層
焼成炉2と冷却装置10との間で、移動層を形成
させながら、ある時間滞留して移送される間に、
セメントクリンカは1400〜1000℃域で徐冷され
る。その結果、移動層での移動時間が長い場合
は、焼成セメントクリンカの品質が劣化する。
さらに、第9図に示すような、オーバフロー排
出口15を備えた流動層炉16においては、粗粒
が偏析して、炉底部に蓄積し、流動層炉16の流
動化状態が悪化し、運転継続がむずかしくなる。
とくに、セメントクリンカの製造装置における
流動層焼成炉においては、一旦、この粗粒による
流動化状態の悪化が発生すれば、流動化状態の改
善を図ることはむずかしい。
なお、従来技術においては、粗粒の蓄積の検出
は、温度計17を空気分散板18の直上に設置
し、この検知温度と層温度との差をみることで行
われているが、事前に流動化状態の悪化を検知す
ることは、きわめてむずかしい。
本発明は上記の諸点に鑑みなされたもので、流
動化空気の押込み動力が少なく、かつセメントク
リンカを連続安定して排出し、急冷して、焼成セ
メントクリンカの品質の低下を防止することがで
きるセメントクリンカの製造装置並びに該装置に
用いる流動層焼成炉及び該炉底部に蓄積される粗
粒による流動化状態の悪化を事前に検出する、該
炉底部の粗粒検出・抜出方法を提供することを目
的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、請求項1のセメ
ントクリンカの製造装置は、第1図に示すよう
に、セメント原料粉を予熱するサスペンシヨンプ
レヒータ3と、このサスペンシヨンプレヒータに
接続され予熱セメント原料粉を造粒する噴流層造
粒炉1と、この噴流層造粒炉に排ガスダクト13
及び気密排出装置7を介して接続された流動層焼
成炉2と、この流動層焼成炉に接続され焼成物を
冷却する冷却装置とからなるセメントクリンカの
製造装置において、冷却装置を1次流動層冷却装
置20と2次冷却装置21とで構成し、1次流動
層冷却装置20の上部と流動層焼成炉2のフリボ
ード部22とを排ガスダクト23を介して接続
し、流動層焼成炉2の流動層の上側と1次流動層
冷却装置20の流動層の界面付近とを焼成セメン
トクリンカがオーバフローして排出されるように
オーバフロー排出シユート24を介して接続し、
1次流動層冷却装置20と2次冷却装置21とを
気密排出装置25を介して接続し、2次冷却装置
21の上部と流動層焼成炉2の風箱とを排ガスダ
クト27を介して接続したものである。
請求項2のセメントクリンカの製造装置は、第
1図に示すように、1次流動層冷却装置20の流
動層に層圧損測定器35を接続し、層圧損を制御
してこの流動層界面上に焼成セメントクリンカが
供給されるように、層圧損測定器35と、1次流
動層冷却装置20の気密排出装置25の空気供給
弁36とを演算器37を介して接続したものであ
る。
請求項3のセメントクリンカの製造装置は、第
1図及び第5図に示すように、流動層焼成炉2の
オーバフロー排出シユート24に水冷ジヤケツト
38を設け、この水冷ジヤケツトの下流側のオー
バフロー排出シユート24に可変通風抵抗装置4
0を設けたものである。
また、請求項4の流動層焼成炉は、第2図〜第
5図に示すように、流動層の上側の炉本体側壁に
オーバフロー排出シユート24を接続し、このオ
ーバフロー排出シユートの入口部にオーバフロー
堰45を設け、この堰に隣接してオーバフロー排
出シユート24に水冷ジヤケツト38を設け、オ
ーバフロー排出シユート24の下端を流動層冷却
装置41の層界面付近に接続したものである。
請求項5の流動層焼成炉は、第3図及び第4図
に示すように、オーバフロー堰45に隣接して鉛
直排出シユート部48を設け、この鉛直排出シユ
ート部の下流側に隣接して水冷ジヤケツト38を
設けたものである。
請求項6の流動層焼成炉は、第2図〜第5図に
示すように、流動層焼成炉への造粒物の投入口4
6を、オーバフロー堰45の上端より下方に設け
たものである。
請求項7の流動層焼成炉は、第3図及び第4図
に示すように、オーバフロー堰45を上部が炉芯
から離れる方向に傾斜させたものである。
さらに、請求項8の流動層焼成炉底部の粗粒検
出・抜出方法は、第6図に示すように、流動層5
0の空気分散板30に隣接した部分における任意
高さ(l)間の層差圧を検知し、この層差圧が設定値
以上になると、流動層に接続して設けた粗粒抜出
装置51を作動させて、粗粒を抜き出すようにし
たものである。
〔作用〕
サスペンシヨンプレヒータ(予熱部)3で予熱
されたセメント原料粉は、噴流層造粒炉1に投入
され、造粒される。噴流層造粒炉1内で造粒され
なかつたセメント原料は、サイクロンC1を経由
して再び噴流層造粒炉1に戻される。
噴流層造粒炉1内で滞留・成長した造粒物は、
気密排出装置7によつて流動層焼成炉2に排出さ
れ、そこで再び1400〜1450℃で焼成される。焼成
されたセメントクリンカはオーバフローにて瞬間
に1次流動層冷却装置20に排出される。
1次流動層冷却装置20では、1000〜1100℃域
にセメントクリンカは急冷される。1次冷却され
たセメントクリンカは、気密排出装置25を介し
て2次冷却装置21に排出され、2次冷却装置内
の仕切板34をオーバフローしながら、順次冷却
される。
1次流動層冷却装置20で、焼成されたセメン
トクリンカと熱交換した高温の冷却空気は、排ガ
スダクト23及びオーバフロー排出シユート24
を介して流動層焼成炉2のフリーボード部22に
導入され、流動層焼成炉排ガスと混合されて、流
動層焼成炉排ガスの温度が下がる。
その結果、流動層焼成炉2のフリーボード部2
2の壁面温度が下がり、このため、流動層焼成炉
2の流動層から飛び出した高温のセメントクリン
カ小粒子が、壁面に付着することがなくなる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を
詳細に説明する。ただしこの実施例に記載されて
いる構成機器の形状、その相対配置などは、とく
に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそ
れらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる
説明例にすぎない。
実施例 1 本例のセメントクリンカの製造装置は、第1図
に示すように、セメント原料粉を予熱するサスペ
ンシヨンプレヒータ(予熱部)3と、このサスペ
ンシヨンプレヒータに接続され予熱セメント原料
粉を造粒する噴流層造粒炉1と、この噴流層造粒
炉に排ガスダクト13及び気密排出装置7を介し
て接続された流動層焼成炉2と、この流動層焼成
炉に接続され焼成物を冷却する冷却装置とからな
るセメントクリンカの製造装置において、冷却装
置を1次流動層冷却装置20と2次流動層冷却装
置21とで構成し、一次流動層冷却装置20の上
部と流動層焼成炉2のフリーボード部22とを排
ガスダクト23を介して接続し、流動層焼成炉2
の流動層の上側と1次流動層冷却装置20の流動
層の界面付近とを、焼成セメントクリンカをオー
バフローして排出できるように、オーバフロー排
出シユート24を介して接続し、1次流動層冷却
装置20と2次流動層冷却装置21とを気密排出
装置25を介して接続し、2次流動層冷却装置2
1の上部と流動層焼成炉2の風箱26とを排ガス
ダクト27を介して接続して構成されている。2
8はバーナ、30,31,32は空気分散板、3
3は押込みフアン、34は仕切板である。なお、
2次流動層冷却装置21として、多室のものを図
示しているが、これに限定されるものではなく、
1室などの他の形式のものでもよい。また、流動
層冷却装置に限定されるものでもなく、たとえ
ば、充填層クーラなどの他の形式の冷却装置でも
よい。
上記のように構成されたセメントクリンカの製
造装置において、サスペンシヨンプレヒータ(予
熱部)3で予熱されたセメント原料粉は、噴流層
造粒炉1に投入され、造粒される。噴流層造粒炉
1内で造粒されなかつたセメント原料は、サイク
ロンC1を経由して再び噴流層造粒炉1に戻され
る。
噴流層造粒炉1内で滞留・成長した造粒物は、
気密排出装置7によつて流動層焼成炉2に排出さ
れ、そこで再び1400〜1450℃で焼成される。焼成
されたセメントクリンカはオーバフローにて瞬時
に1次流動層冷却装置20に排出される。
1次流動層冷却装置20では、1000〜1100℃域
にセメントクリンカは急冷される。1次冷却され
たセメントクリンカは、気密排出装置25を介し
て2次流動層冷却装置21に排出され、2次流動
層冷却装置内の仕切板34をオーバフローしなが
ら、順次冷却される。
1次流動層冷却装置20で、焼成されたセメン
トクリンカと熱交換した高温の冷却空気は、排ガ
スダクト23及びオーバフロー排出シユート24
を介して流動層焼成炉2のフリーボード部22に
導入され、流動層焼成炉排ガスと混合されて、流
動層焼成炉排ガスの温度が下がる。
その結果、流動層焼成炉2のフリーボード部2
2の壁面温度が下がり、このため、流動層焼成炉
2の流動層から飛び出した高温のセメントクリン
カ小粒子が、壁面に付着することがなくなる。
実施例 2 本例のセメントクリンカの製造装置は、第1図
に示すように、1次流動層冷却装置20の流動層
に層圧損測定器35を接続し、層圧損を制御して
この流動層界面上に焼成セメントクリンカが供給
されるように、層圧損測定器35と、1次流動層
冷却装置20の気密排出装置25の空気供給弁3
6とを演算器37を介して接続したものである。
このようにして、1次流動層冷却装置20の層
圧損を、気密排出装置25の排出量を調節するこ
とにより制御し、流動層焼成炉2からの排出セメ
ントクリンカが、1次流動層冷却装置20の流動
層界面上に常に供給されるようにする。他の構
成、作用は実施例1と同様である。
実施例 3 本例のセメントクリンカの製造装置は、第1図
及び第5図に示すように、流動層焼成炉2のオー
バフロー排出シユート24に水冷ジヤケツト38
を設け、この水冷ジヤケツトの下流側のオーバフ
ロー排出シユート24に可変絞りなどの可変通風
抵抗装置40を設けたものである。41は流動層
冷却装置で、第1図に示すような1次流動層冷却
装置又は第7図に示すような流動層冷却装置のい
ずれでもよい。42はバーナ、43,44は風
箱、45は堰、46は造粒物投入口である。
このように、本例は、オーバフロー排出シユー
ト24内において流動層冷却装置41から流動層
焼成炉2へ流れるガス流速を小さくするために、
水冷ジヤケツト38より冷却装置側に、たとえば
上下移動自在の可変絞りなどの可変通風抵抗装置
40を設けたものである。
その結果、流動層焼成炉2のオーバフロー排出
口付近で、風篩効果により、小粒子が排出しにく
かつたのが、排出シユート途中に通風抵抗を設け
ることにより、小粒子も容易に排出できるように
なつた。
実施例 4 本例の流動層焼成炉2は、第2図〜第5図に示
すように、流動層の上側の炉本体側壁にオーバフ
ロー排出シユート24を接続し、このオーバフロ
ー排出シユートの入口部にオーバフロー堰45を
設け、この堰に隣接してオーバフロー排出シユー
ト24に水冷ジヤケツト38を設け、オーバフロ
ー排出シユート24の下端を流動層冷却装置41
の層界面付近に接続したものである。
流動層焼成炉2に供給された造粒物は、流動層
内の粒子と混合し、滞留しながら1400〜1450℃の
温度で焼成される。焼成されたセメントクリンカ
は、堰45をオーバフローして排出シユート24
内に移送される。
ところが、堰45に隣接して水冷ジヤケツト3
8が設けられているために、堰45をオーバフロ
ーしてきた高温の粘着性を帯びたセメントクリン
カ粒子は、水冷ジヤケツト38に接触し、直ちに
セメントクリンカ粒子の表面が冷却される。その
ため、粒子は粘着性を失つて、排出シユート24
内壁に付着せずに、流動層冷却装置41に移送さ
れる。
また、流動層冷却装置41のセメントクリンカ
供給口47は、層界面付近に設けられているの
で、排出シユート24内にセメントクリンカ粒子
が充填されることはなく、したがつて、移動層を
形成することは全くなく、セメントクリンカ粒子
は円滑に冷却装置41内に供給される。
したがつて、排出シユート24内で粒子が壁面
に付着することもなく、また、粒子相互で付着す
ることもなく、流動層焼成炉2から冷却装置にセ
メントクリンカが円滑に移送される。
このように、排出シユート24内に移動層を形
成しないので、セメントクリンカは瞬時に冷却装
置41内に排出される。このため、セメントクリ
ンカは1400〜1450℃の温度レベルから1000〜1100
℃の温度レベルまで急冷され、高品質のセメント
クリンカを製造することができる。
実施例 5 本例の流動層焼成炉2は、第3図及び第4図に
示すように、オーバフロー堰45に隣接して鉛直
排出シユート部48を設け、この鉛直排出シユー
ト部の下流側に隣接して水冷ジヤケツト38を設
けたものである。
流動層焼成炉2から排出シユート24内に移送
されるセメントクリンカ粒子は、まず鉛直排出シ
ユート部48を重力落下する。このため、セメン
トクリンカ粒子に慣性力がつき、排出シユート2
4内に転がり、円滑に排出することができる。他
の構成、作用は実施例4と同様である。
実施例 6 本例の流動層焼成炉2は、第2図〜第5図に示
すように、流動層焼成炉2への造粒物の投入口4
6を、オーバフロー堰45の上端より下方に設け
たものである。このため、流動層焼成炉2に投入
された造粒物が、流動層焼成炉の層内に滞留せず
に直ちにオーバフロー排出シユート24の排出口
に排出されることがなくなる。他の構成、作用は
実施例4と同様である。
実施例 7 本例の流動層焼成炉2は、第3図〜第5図に示
すように、オーバフロー堰45を上部が炉芯から
離れる方向に、角度θだけ傾斜させたものであ
る。このため、層内に残留しやすい比較的大きい
粗粒は、オーバフロー排出しやすくなる。また、
堰45の上端面に焼成物が堆積することはなく、
したがつて、オーバフロー排出口を閉塞すること
を回避することができる。他の構成、作用は実施
例4と同様である。
実施例 8 本例の流動層焼成炉底部の粗粒検出・抜出方法
は、第6図に示すように、流動層50の空気分散
板30に隣接した部分における任意高さl間の層
差圧を検知し、この層差圧が設定値以上になる
と、流動層50に接続して設けた粗粒抜出装置5
1を作動させて、粗粒を抜き出すようにしたもの
である。
この方法をさらに詳しく説明すると、空気分散
板30の直上の層内にて、任意高さl間の層差圧
(標準差圧)を層差圧検出器52で検出する。な
お、標準差圧は、静止層高より空気分散板側での
標準差圧とする。
この標準差圧がある値以上になると、演算器5
3を介して、粗粒抜出シユート54の電動シール
弁55,56を交互に開閉して粗粒を抜き出し、
ある値以上に戻ると、粗粒抜出しを停止する。
セメントクリンカの製造装置における流動層焼
成炉などにおいては、空塔速度が一定であるため
に、粒子の径が大きくなると、層膨張が小さくな
り、標準差圧が大きくなる。一方、逆に粒子の径
が小さくなると、層膨張が大きくなり、標準差圧
が小さくなる。この現象を利用して、流動層底部
に偏析する粗粒によつて起こる流動化不良状態を
事前に検知して、粗粒抜出しを実施し、流動層焼
成炉2の流動化状態を常に良好に保とうとするも
のである。
なお、本例においては、粗粒抜出装置51の一
例として、粗粒抜出シユート54、電動シール弁
55,56を用いたものを図示しているが、電動
シール弁の代りに電気圧制御弁など他の手段を用
いることも可能である。
〔発明の効果〕
本発明は上記のように構成されているので、つ
ぎのような効果を奏する。
(1) 請求項1のセメントクリンカの製造装置にお
いては、1次流動層冷却装置の流動化用空気の
押込み圧を小さくできるので、流動化用空気押
込み動力が少なくて済む。流動層焼成炉からの
焼成クリンカをオーバフローで排出するので、
排出シユート内で徐冷されることなく、1次冷
却装置内で急冷される。流動層焼成炉のフリー
ボード部に、1次流動層冷却装置からの低温の
冷却空気が導入されるために、フリーボード部
の温度が下がり、セメントクリンカ小粒子の壁
面への溶着が防止できる。流動層焼成炉が小型
化でき、放熱損失が低減されるため、エネルギ
ー消費量が低減される。2次流動層冷却装置か
らの比較的低温の空気を、焼成炉の流動化空気
として使用するため、焼成炉の空気分散板耐熱
構造が簡単になる。などの効果がある。
(2) 請求項2のセメントクリンカの製造装置にお
いては、前記(1)の効果に加えて、流動層焼成炉
からの排出セメントクリンカが、1次流動層冷
却装置の層界面上に常に供給されるので、より
円滑にセメントクリンカを1次流動層冷却装置
に排出することができる。
(3) 請求項3のセメントクリンカの製造装置にお
いては、前記(1)の効果に加えて、流動層焼成炉
から1次流動層冷却装置へ小粒子をも容易に排
出することができる。
(4) 請求項4の流動層焼成炉においては、流動層
焼成炉の排出シユート内で移動層を形成しない
ので、セメントクリンカ粒子が相互に付着する
ことがなく、このため排出シユートでの閉塞が
発生せず、円滑に粒子が排出される。焼成セメ
ントクリンカが瞬時に冷却装置内に排出される
ので、1400〜1000℃域において急冷され、この
ため、焼成物の品質が良好である。また、排出
シユートには水冷ジヤケツトを設けているの
で、焼成セメントクリンカの表面が急冷され、
粒子の排出シユート内壁への付着が回壁され
る。などの効果がある。
(5) 請求項5の流動層焼成炉においては、前記(4)
の効果に加えて、排出シユートの入口部に鉛直
排出シユート部を設けているので、排出クリン
カ粒子に下向きの慣性力が与えられ、このた
め、粒子が円滑に排出される。
(6) 請求項6の流動層焼成炉においては、前記(4)
の効果に加えて、投入された造粒物が流動層内
に滞留し、このため直ちにオーバフロー排出さ
れることが防止される。
(7) 請求項7の流動層焼成炉においては、前記(4)
の効果に加えて、流動層内に残留しやすい比較
的大きい粗粒が、オーバフロー排出しやすくな
る。また堰の上端面に焼成物が堆積するのを防
止し、このため、オーバフロー排出口を閉塞す
ることが回壁できる。
(8) 請求項8の流動層焼成炉底部の粗粒検出・抜
出方法においては、流動層焼成炉底部に偏析し
た粗粒による流動化不良状態を事前に検知する
ことができ、このため、流動層焼成炉の流動化
状態を常に良行に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のセメントクリンカの製造装置
の一実施例を示す説明図、第2図は本発明の流動
層焼成炉の一実施例を示す断面説明図、第3図及
び第5図は本発明の流動層焼成炉の他の実施例を
示す断面説明図、第4図は第3図におけるA−A
線拡大断面図、第6図は本発明の流動層焼成炉の
炉底部の粗粒検出・抜出方法を実施する装置の説
明図、第7図は従来のセメントクリンカの製造装
置の一例を示す説明図、第8図及び第9図は従来
の流動層焼成炉まわりを示す説明図である。 C1〜C4……サイクロン、1……噴流層造粒炉、
2……流動層焼成炉、3……サスペンシヨンプレ
ヒータ(予熱部)、4,5……フラツプダンパ、
6……誘引フアン、7,8……気密排出装置、1
0……冷却装置、11……気密装置、12……押
込みフアン、13……排ガスダクト、14……排
出シユート、15……オーバフロー排出口、16
……流動層炉、17……温度計、18……空気分
散板、20……1次流動層冷却装置、21……2
次流動層冷却装置、22……フリーボード部、2
3……排ガスダクト、24……オーバフロー排出
シユート、25……気密排出装置、26……風
箱、27……排ガスダクト、28……バーナ、3
0,31,32……空気分散板、33……押込み
フアン、34……仕切板、35……層圧損測定
器、36……空気供給弁、37……演算器、38
……水冷ジヤケツト、40……可変通風抵抗装
置、41……流動層冷却装置、42……バーナ、
43,44……風箱、45……堰、46……造粒
物投入口、47……セメントクリンカ供給口、4
8……鉛直排出シユート部、50……流動層、5
1……粗粒抜出装置、52……層差圧検出器、5
3……演算器、54……粗粒抜出シユート、5
5,56……電動シール弁。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セメント原料粉を予熱するサスペンシヨンプ
    レヒータ3と、このサスペンシヨンプレヒータに
    接続され予熱セメント原料粉を造粒する噴流層造
    粒炉1と、この噴流層造粒炉に排ガスダクト13
    及び気密排出装置7を介して接続された流動層焼
    成炉2と、この流動層焼成炉に接続され焼成物を
    冷却する冷却装置とからなるセメントクリンカの
    製造装置において、冷却装置を1次流動層冷却装
    置20と2次冷却装置21とで構成し、1次流動
    層冷却装置20の上部と流動層焼成炉2のフリー
    ボード部22とを排ガスダクト23を介して接続
    し、流動層焼成炉2の流動層の上側と1次流動層
    冷却装置20の流動層の界面付近とを焼成セメン
    トクリンカがオーバフローして排出されるように
    オーバフロー排出シユート24を介して接続し、
    1次流動層冷却装置20と2次冷却装置21とを
    気密排出装置25を介して接続し、2次冷却装置
    21の上部と流動層焼成炉2の風箱とを排ガスダ
    クト27を介して接続したことを特徴とするセメ
    ントクリンカの製造装置。 2 1次流動層冷却装置20の流動層に層圧損測
    定器35を接続し、層圧損を制御してこの流動層
    界面上に焼成セメントクリンカが供給されるよう
    に、層圧損測定器35と、1次流動層冷却装置2
    0の気密排出装置25の空気供給弁36とを演算
    器37を介して接続した請求項1記載のセメント
    クリンカの製造装置。 3 流動層焼成炉2のオーバフロー排出シユート
    24に水冷ジヤケツト38を設け、この水冷ジヤ
    ケツトの下流側のオーバフロー排出シユート24
    に可変通風抵抗装置40を設けた請求項1記載の
    セメントクリンカの製造装置。 4 流動層の上側の炉本体側壁にオーバフロー排
    出シユート24を接続し、このオーバフロー排出
    シユートの入口部にオーバフロー堰45を設け、
    この堰に隣接してオーバフロー排出シユート24
    に水冷ジヤケツト38を設け、オーバフロー排出
    シユート24の下端を流動層冷却装置41の層界
    面付近に接続したことを特徴とする、請求項1記
    載のセメントクリンカの製造装置に用いる流動層
    焼成炉。 5 オーバフロー堰45に隣接して鉛直排出シユ
    ート部48を設け、この鉛直排出シユート部の下
    流側に隣接して水冷ジヤケツト38を設けた請求
    項4記載の流動層焼成炉。 6 流動層焼成炉への造粒物の投入口46を、オ
    ーバフロー堰45の上端より下方に設けた請求項
    4記載の流動層焼成炉。 7 オーバフロー堰45を上部が炉芯から離れる
    方向に傾斜させた請求項4記載の流動層焼成炉。 8 流動層50の空気分散板30に隣接した部分
    における任意高さ(l)間の層差圧を検知し、この層
    差圧が設定値以上になると、流動層に接続して設
    けた粗粒抜出装置51を作動させて、粗粒を抜き
    出すことを特徴とする、セメントクリンカの製造
    装置に用いる流動層焼成炉底部の粗粒検出・抜出
    方法。
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