JPH0420849Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、搬送ラインにおけるシート状物品の
反転装置に関するものである。

［従来の技術］ 例えば、２枚のアルミニウムフイルム、紙、合
成樹脂フイルム等の間に粉末状の薬剤を挾んで四
方を封止した四方シール分包品（パウチ）は、通
常パウチ製造装置において横方向に複数個シート
状に連結された状態で製造され、検査コンベアを
経て集積装置に送り込まれ、集積装置で所望の数
ごとに包装して出荷ラインに送り出される。

本考案は上記のようなパウチ製造ラインの検査
コンベアにおいて、目視検査のためのパウチシー
ト反転装置に実施して特に有効な装置に関するも
のである。

このようなシートの反転装置の代表的な例とし
て実開昭52−75280号公報に開示された考案があ
る。この反転装置は、搬入用コンベアと、搬出用
コンベアと、上記両コンベアの間に位置し、回転
体の外周部に複数の載置板が放射状に設けられた
ロータリ・バケツトと、上記ロータリ・バケツト
から上記搬出用コンベアへ物品を取出す手段とを
有し、上記搬入用コンベアに載置されて導入され
た物品が上記ロータリ・バケツトの半回転する間
に表裏反転され上記搬出用コンベアから導出され
るように構成したものである。

［考案が解決しようとする問題点］ 従来のシート反転装置は、検査コンベアにロー
タリ・バゲツト及びこのロータリ・バケツトから
搬出用コンベアシートを取出す手段を設けている
ので、構造が複雑で高価になるばかりでなく、調
整や保守が面倒であり、その上検査コンベア、し
たがつて製造ライン全体が長くなる等、種々問題
があつた。

本考案は、上記の問題点を解決すべくなされた
もので、構造が簡単で動作が確実であり、製造ラ
イン全体を短縮できるばかりでなく価格を低減す
ることのできるシート状物品の反転装置を得るこ
とを目的としたものである。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、前記の目的を達成するため、谷部と
該谷部の下流側立上り部に形成されたストツパ部
とを有し、基板上に立設されたガイドステー上に
溝を隔てて配置されて搬送されるシート状物品を
ガイドするガイド板と、下流側に上方に向つて拡
大する傾斜部を有し、その上部に段部を介して突
出部が形成された複数のアタツチメントと、前記
基板上に配置されたエンドレスの搬送用チエン等
とからなり、前記アタツチメントの下部を前記チ
エン等にはほぼ等間隔に取付けると共に、該アタ
ツチメントの突出部を前記ガイド板で形成する溝
から突出させてなるシート状物品の反転装置を提
供するものである。

［作用］ アタツチメントで送られたシート状物品は、谷
部に落下して先端部がストツパー部に当つて停止
する。さらにアタツチメントが前進すると、シー
ト状物品にこれに当つて引起され、反転して谷部
の斜面を上昇し、水平部に達して反転状態で引続
き搬送される。

［実施例］ 第１図は本考案実施例の平面図、第２図は第１
図のＡ−Ａ断面図、第３図は第２図のＢ−Ｂ断面
図である。

図において、１はフレーム２，２ａ間に固定さ
れた基板、３，３ａ，３ｂは基板２上にほぼ等間
隔に立設されたガイドステー、４，４ａは基板２
の両側部に立設された横ガイドで、各ガイドステ
ー３〜３ｂ及び横ガイド４，４ａには、同一平面
にかつそれぞれ溝８，８ａ，８ｂ，８ｃを隔てて
パウチシートＳのガイド板５，５ａ，５ｂ，５
ｃ，５ｄが取付けられている。なお、４ｂは中央
のガイドステー３ａ上に設けられた溝ガイドであ
る。

パウチシートＳのガイド板５〜５ｄは、第３図
に示すようにパウチシートＳの搬送方向（第１図
の矢印で示す）と直交して谷部６が設けられてお
り、谷部６の下流側立上り部には凹状のストツパ
ー部７が形成されている。

９，９ａはガイドステー３，３ｂの両側におい
て基板１に固定されたチエンのガイド板、１０，
１０ａ，１０ｂ，１０ｃはエンドレスの搬送用チ
エンで、スプロケツト（図示せず）に駆動されて
ガイド板９ａ，９ｂ上をパウチシートＳの搬送方
向に移動する。１１，１１ａ，１１ｂ，１１ｃ，
１１ｄは各搬送用チエン１０〜１０ｃにほぼ等間
隔に取付けられたアタツチメントで、パウチシー
トＳの搬送方向に向つて下から上方に拡大する傾
斜部１２が形成され、その上方には段部１３を経
て突出部１４が設けられており、この突出部１４
は各ガイド板５〜５ｄで形成する溝８〜８ｃから
それぞれ突出している。

次に上記のように構成した本考案の作用を第４
図を参照して説明する。パウチシート製造装置で
製造されたパウチシートＳは、第１図〜第３図に
示すようにアタツチメント１１ｂ，１１ｃにより
検査コンベアのガイド板５ｂ〜５ｄ上に送り込ま
れ、表面を目視検査される。引続いてアタツチメ
ント１１ｂ，１１ｃが前進するとパウチシートＳ
は第４図ａに示すようにガイド板５ｂ〜５ｄの谷
部６に落下し、先端部がストツパー部７に当つて
停止する。さらにアタツチメント１１ｂ，１１ｃ
が前進すると、ｂ，ｃ図に示すようにパウチシー
トＳはアタツチメント１１ｂ，１１ｃの傾斜部１
２と段部１３で形成するエツジに当接して引き起
され、ｄ図に示すように反転する。そしてｄ図に
示すようにアタツチメント１１ｂ，１１ｃの傾斜
部１２に押されて谷部６の斜面を上昇し、水平部
に達するとｅ図に示すように突出部１４に当接し
て搬送され、次工程（例えば集積部）へ送り込ま
れるが、この間裏面の目視検査が行われる。

上記実施例ではパウチシートの反転装置を例に
説明したが、他のシート状物品の反転装置にも本
考案を実施することができる。またシート状物品
の搬送ラインを２列並設した場合について説明し
たが、１列でもよくあるいは３列以上並設しても
よい。さらにアタツチメントをチエンで送る例を
示したが、ワイヤ、ベルト等で送るようにしても
よい。

［考案の効果］ 以上の説明から明らかなように、本考案はきわ
めて簡単な構造でシート状物品を確実に反転させ
ることができ、その上製造ラインの長さを短くす
ることができる。さらに価格を低減できるばかり
でなく、調整や保守も容易である等、実用に供し
て効果大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の平面図、第２図は第１
図のＡ−Ａ断面図、第３図は第２図のＢ−Ｂ断面
図、第４図ａ〜ｅは本考案の作用説明図である。 １……基板、３〜３ｂ……ガイドステー、５〜
５ｄ……ガイド板、６……谷部、７……ストツパ
ー部、８〜８ｃ……溝、１０〜１０ｃ……チエ
ン、１１〜１１ｄ……アツタチメント、１２……
傾斜部、１３……段部、１４……突出部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 谷部と該谷部の下流側立上り部に形成されたス
   トツパ部とを有し、基板上に立設されたガイドス
   テー上に溝を隔てて配置されて搬送されるシート
   状物品をガイドするガイド板と、 下流側に上方に向つて拡大する傾斜部を有し、
   その上部に段部を介して突出部が形成された複数
   のアタツチメントと、 前記基板上に配設されたエンドレスの搬送用チ
   エン等とからなり、 前記アタツチメントの下部を前記チエン等にほ
   ぼ等間隔に取付けると共に、該アタツチメントの
   突出部を前記ガイド板で形成する溝から突出させ
   たことを特徴とするシート状物品の反転装置。