JPH04204516A - コンタクトレンズ用ボタン及びそれを用いたコンタクトレンズの製造方法 - Google Patents

コンタクトレンズ用ボタン及びそれを用いたコンタクトレンズの製造方法

Info

Publication number
JPH04204516A
JPH04204516A JP32963790A JP32963790A JPH04204516A JP H04204516 A JPH04204516 A JP H04204516A JP 32963790 A JP32963790 A JP 32963790A JP 32963790 A JP32963790 A JP 32963790A JP H04204516 A JPH04204516 A JP H04204516A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
button
vacuum chuck
spike
cutting
periphery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32963790A
Other languages
English (en)
Inventor
Masami Kosaka
正己 小坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP32963790A priority Critical patent/JPH04204516A/ja
Publication of JPH04204516A publication Critical patent/JPH04204516A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Eyeglasses (AREA)
  • Jigs For Machine Tools (AREA)
  • Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は切削研磨法でコンタクトレンズを製造する際に
、球面精度の良いレンズを作るために供するボタンなら
びにそれを用いたコンタクトレンズの製造方法に関する
[従来の技術] コンタクトレンズの一般形状を第3図に示す。
同図においてRIlはベースカーブの曲率半径、RFは
フロントカーブの曲率半径、Rnvはベベルカーブの曲
率半径、RPCはキャリアカーブの曲率半径、rは端部
の曲率半径、Doは光学部の直径、Sはレンズ全体の直
径、1;は光学部中心の厚さである。
図中、RF>RIlの場合は近視用レンズ、RF<RB
の場合は遠視用レンズとなる。Rnv、  RFCは通
常1段の場合が多いが、2〜3段とする場合もある。
従来コンタクトレンズの装用は起床時に限られ、就寝時
は取り外す°”日々装用”(Dailywear)とさ
れていたが、1000年代中頃より睡眠中の閉瞼時でも
角膜の生理に必要な酸素量を供給出来る高酸素透過性材
料によるコンタクトレンズが多種類登場し、−週間程度
の“連続装用”  (Extended  wear)
が可能となってきた。
しかし、高酸素透過性材料、例えばDK値がえるような
材料になると、硬度が小さくなる傾向がある。例えば1
950年代に始めて登場したコンタクトレンズの材料で
あるポリメチルメタクリレート(PMMA)は殆ど酸素
透過性はないがビッカーズ硬度(Hv)は25前後であ
る。これに対し、最近の高酸素透過性のコンタクトレン
ズ材料はHV10以下のものが多く、硬度の低下に伴い
コンタクトレンズを加工するうえで、きめ細かい配慮が
必要になってきた。
コンタクトレンズの製造方法は、材料の物理的または化
学的性質により、切削研磨法、静止鋳造法あるいは遠心
鋳造法に大別される。これらのなかでも切削研磨法は、
小規模から大規模な製作所に至るまで、多品種少量生産
に適し且つ複雑なレンズが精度よく出来るので、最も普
及している製造方法である。
次に切削研磨法でボタンにベースカーブまたはフロント
カーブを切削する工程について説明する。尚、以下の説
明は、ベースカーブの加工を先に行なった後、フロント
カーブの加工を行なう順序で述べであるが、フロントカ
ーブの加工後、ベースカーブの加工を行なう場合も同様
に考えてよい。
コンタクトレンズの原料である高分子モノマーは、原料
重合工程において試験管等により直径15〜16mm、
長さ100−150mmの丸棒状のポリマーに重合され
る。重合方法は熱重合が多いが、紫外線重合の場合もあ
る。
試験管より取り出された丸棒は、ボタン加工工程におい
て数値制御(NG)加工機により、通常″ボタン“と呼
ばれるワークに、1本の丸棒より10個前後切り出され
る。ボタンの形状、寸法としては、第4図(a)に示す
ような、直径12〜14mm、厚さ4〜5mmの平行円
板状のものが多いが、第4図(b)に示すような段付円
板状のものもある。
次にこのボタン】aは、ベースカーブ切削工程において
、第5図に示されるコレットチャック3や第6図に示さ
れる真空チャック4aにより、数千〜1.0.000r
pm程度で高速回転する旋盤に取り付けられ、バイト5
によってベースカーブ面が切削される。旋盤へのボタン
1aの取り付けは、旋盤のスピンドルと同軸に設けられ
た第5図のコレットチャック3で行われることが多いが
、第6図の真空チャック4aで行われることもある。真
空チャック4aで保持する場合は、コレットチャック3
のようにボタン1aの周辺部を締め付けないので、ボタ
ン1aに応力歪みが発生するのを防止することができる
旋盤でベースカーブ面が切削されたワーク1b(第7図
ないし第9図参照)は、ベースカーブ及びベベル面の切
削条痕(゛°旋目°°とも呼ばれる)を消し、光学面が
得られるまで研磨仕上げが施こされる。
次にワーク1bはワーク接着工程に送られ、第7図に示
されるように金属製の治具(以下「接着治具」という)
8に接着される。本工程は、フロントカーブを切削する
旋盤にワーク1bを取り付けるために、研磨が終わった
ワーク1bのベースカーブ面をワックスなどの接着剤9
を介して、接着治具8に接着するのが目的である。
接着治具8の頭部は、ワーク]bのベースカーブの曲率
半径と等しいかまたは近似する曲率半径であることが望
ましく、予熱した接着治具8にワックスなどの接着剤9
を介してワーク]bのベースカーブ面が貼り合わされ、
接着剤が冷却・固化することでワーク1bを接着保持す
るものである。
接着治具8に固定されたワーク〕bは、フロントカーブ
切削工程に送られ、第8図に示されるように、旋盤のス
ピンドルと軸芯が一致するコレットチャック3で接着治
具8のスカート部を締めて旋盤に取り付けられる。続い
て、ベースカーブの曲率半径に対応してコンタクトレン
ズに所定の屈折力を与えるフロントカーブの曲率半径を
もって、ワーク1b外面の切削を行ない、レンズの中心
厚さが設定した値となるまで加工が施される。
次いでワーク1bを、接着治具8に固定したままフロン
トカーブ研磨工程に送り、第9図のように接着治具8を
研磨機の回転軸に取り付けて回転させ、上方より研磨剤
を介した研磨パッド11あるいはフロントカーブの曲率
半径と等しい曲率半径を凹状に設けたワックスなどを押
し当て、押えビン7で揺動させながら回転軸10を回転
させてフロントカーブ面の研磨を行なう。
研磨終了後、接着治具8を加熱するか、または接着剤9
の溶剤によってワーク1bを接着治具8より取り外し、
洗浄した後乾燥させる。
最後のエツジ仕上げ工程では、薄片状となったコンタク
トレンズを、軽く回転する真空引きのホルダーで吸引保
持しながら、回転するパフで工・ンジ部の研磨仕上げを
行なう。
[発明が解決しようとする課題] 上述のように、コンタクトレンズの製造方法は切削研磨
法が主流を占めており、ボタン1aを切削する装置も高
精度のCNC旋盤が普及しているが、ボタン1aの旋盤
への取り付けにはコレットチャック3を用いるのが一般
的である。
しかし、コレットチャック3でボタンlaを締め込むと
、硬度の小さな材料では応力歪が生じ、第10図に示す
ようにボタン1aが彎曲する。この状態でベースカーブ
の切削を行なって得られたワーク1bを旋盤から取り外
すと、ベースカーブ中心部の曲率半径が所定の曲率半径
より2/100〜3/100mm程度も小さくなって、
球面性の良いレンズが得られないという問題がある。
この対策として、切削前のボタンlaを予め加熱した金
属製の補助治具(図示されていない)にワックスなどで
接着し、コレットチャック3による締め付けは金属製の
補助治具の部分で行なう方法も実施されているが、この
方法でも治具が冷えると接着したボタン1aに熱応力が
発生し、完全な解決手段にはなっていない。
コレットチャック3に代わるもう一つの手段として、真
空チャック4a(第6図参照)でボタン1aを旋盤に吸
引保持する方法も試みられているが、真空吸引力のみで
は切削加工時にボタン1aを保持する力が不足し、加工
中にボタン1aがずれたり回転したりして良好な結果が
得られていない。
このために、第11図に示されるように、ボタン吸着面
に鋭利なスパイク13を突出させた真空チャック4bと
し、該スパイク13をボタン1aの端面に食い込ませて
、切削中のボタンlaのすれや回転を防止する措置を講
じても、スパイクが弛んでワークが振動して切削面が荒
れたり(俗に゛鮫肌゛とも呼ばれる)、ワークが飛び出
したりする現象が見られる。また、スパイク13の食い
込みかたが不均一になりやすく、真空吸着面と端面の間
に微細な間隙が生じて、真空吸引力が低下したり、スピ
ンドル軸芯に対する端面の垂直性が悪化するなどの問題
を生じる。
[課題を解決するための手段及び作用]本発明を第1図
で説明すると、本発明は、切削加工中も安定したスパイ
ク13の食い込みにより、真空チャック4bのボタン吸
着面にワークを固く保持して、球面精度の良いコンタク
トレンズの加工を可能ならしめるもので、本発明に係る
第一の手段は、真空チャック4bに同軸に吸着させたと
きに、真空チャック4bのボタン吸着面に突出したスパ
イク13を周囲に遊びをもって受け入れる凹部12が端
面に形成されたボタン1aとするものである。また、本
発明に係わる第二の手段は、上記ボタン1aを、ボタン
吸着面にスパイク13が突出した真空チャック4bに同
軸に吸着させると共に、真空チャック4bのスパイク1
3をボタン1aの凹部12の底面に食い込ませた後、凹
部12の反対側端面側に切削加工を行うコンタクトレン
ズの製造方法とするものである。
まず、本発明における四部12を設けない通常]0 のボタン1aの場合、スパイク13付き真空チャック4
bによる切削加工でも良好な結果が得られなかった推定
原因について第11図で説明する。
真空チャック4bに供給されたボタン1aの端面を真空
吸着面に密着するようにブツシュロッド15で押圧する
と、ボタン吸着面に設けられたスパイク13がボタン1
aの端面に食い込む。この時、ボタンlaはスパイク1
3が食い込んだ容積分だけスパイク13周辺の樹脂が端
面の外側に盛りあがり、盛りあがった樹脂の頭がボタン
吸着面を圧迫する。同時に、この樹脂の頭はボタン吸着
面より圧迫した力と等しい大きさの反力をうけ、該反力
はボタン1aをボタン吸着面から押し返す方向に作用す
るので、ボタン1aに食い込んだスパイク13の摩擦力
は相殺された状態になる。更に、端面とボタン吸着面の
間には盛りあがった樹脂が介在するので、第11図にC
で示すような微細な間隙が生じ、真空吸引力も減少して
ボタン1aの保持力は相乗的に低下する。
続いて高速回転のもとにバイト(図示されていない)が
ボタン1aの切削加工を行なうと、激しい衝撃が繰り返
しボタン1aに加わり、ボタン1aが弛んで振動を発生
したり、飛び出したりして安定した切削が出来なくなる
これに対し、本発明の凹部12を設けたボタン1aの場
合は、次のような作用を発揮する。すなわち、真空チャ
ック4bに供給されたボタン1aを、上述と同様に端面
がボタン吸着面に密着するようにブツシュロッド15で
押圧し、スパイク13が周囲に遊びをもって凹部12の
底面の中心またはその近傍に食い込んだ場合、凹部12
内のスパイク13の周囲には空隙が残存することになる
。凹部12の内部でボタン1aに食い込んだスパイク1
3の周辺の樹脂は、ある範囲にわたって盛りあがるが、
この盛りあがった樹脂は、第1図のように、凹部12内
に残存する空隙部に収まっており、端面のレベルより張
り出してボタン吸着面を圧迫することはない。このため
に、ボタン1aに食い込んだスパイク13の摩擦力は弛
む方向の力を全く受けることがなく、切削加工中も繰り
返し加えられる外力に対し固くボタン1aを保持して安
定した切′削加工が行なわれる。この結果、硬度の小さ
な高酸素透過性材料のボタン1aであっても、旋盤に取
り付けた時に歪みを生じることがなく、球面性の良いコ
ンタクトレンズの製作を行なうことが可能である。
更に本発明を説明する。
本発明におけるボタン1aの基本的形状は、第5図に示
される平行円板状または段付円板状のいずれであっても
よい。
本発明において凹部12を形成する側のボタンlaの端
面ば、真空チャック4bによる旋盤への取付は面で、こ
の面の面粗さは通常数ミクロン以下であり、また真空チ
ャック4bによる吸着を妨げるような起伏や湾曲のない
面である。
上記端面に形成される凹部12は、真空チャック4bの
ボタン吸着面に突出している複数のスパイク13の一本
一本に対応する、相互に独立した複数個としてもよいが
、通常スパイク13は真空チャック4bの軸芯と同心の
田土に配置されているので、この円と同じ半径を有しか
つボタン1aの軸芯と同心の円形溝として形成するとそ
の形成が容易となる。また、スパイク13が複数の同心
円上に配置されているときには、凹部12もそれに合わ
せた複数の同心円形溝として形成することもできる。
凹部12は、スパイク13が食い込んだとき、スパイク
13周辺の樹脂の盛り上がりを吸収するに充分な幅が必
要であるが、通常は1mm程度あればよい。凹部12の
深さはボタン1aの材料の硬度とスパイク13の突出長
さおよび先端形状によって多少異なるが、通常は0.1
〜0.15mm程度あればよい。
真空チャツク4b本体の材質は金属製、セラミックなど
の無機材料あるいはプラスチックなどの有機材料のいず
れでも良い。ボタン吸着面の面粗さは数ミクロン以下で
あることが好ましく、鏡面に近い方が望ましい。またボ
タン吸着面は、吸着を妨げるような起伏あるいは湾曲が
ない面となっている。
ボタン吸着面は旋盤のスピンドルの軸芯に対し垂直に構
成される。ボタン吸着面には中央に一個もしくは複数個
に分散された真空吸引孔14が設けられる。ボタン吸着
面に設けるスパイク13はボタン1aの回転を止めるた
めに複数個が望ましく且つスパイク13の先端は、通常
真空チャック4bの軸芯との同心円もしくはそれに近似
した円状に配列されるが、必ずしもこのような円状でな
くともよく、また等ピッチである必要はない。
スパイク13の先端形状は30〜70°程度の鋭利な円
錐状または角錐状をなし、材質は超硬合金、焼き入れ炭
素鋼、工具鋼、セラミックなどが挙げられるが、硬度の
みでなく靭性も考慮して選択することが好ましい。真空
チャック4bの吸引圧力は、極力高真空であることが望
ましいが、実用的には一400mmHg以上の真空であ
ればよい。
本発明において、ボタン1aを真空チャック4bと同軸
吸着させる際の位置合せは従来と同様にして行うことが
でき、また、スパイク13のボタン1aへの食い込みは
、ブツシュロッド15による抑圧の他、場合によっては
真空チャック4bの吸引力によって行ってもよい。
スパイク13をボタン1aへ食い込ませかつ真空チャッ
ク4bにしっかり吸引した後、真空チャック4bのボタ
ン吸着面に密着されている端面とは反対側の端面側に切
削加工を施す。この切削加工は、ベースカーブの切削加
工でもフロントカーブの切削加工でも良い。そして、こ
の切削後は、従来と同様の手順にてコンタクトレンズを
製造することができる。
ところでコンタクトレンズ材料の硬度は、PMMAのH
v25程度のものから最近の高酸素透過性のレンズ利料
のようにHV10以下、材料によってはHV3程度まで
極めて広範囲にわたってきた。
これらの材料から製造されたボタン1aに同じ仕様の真
空チャック4bを使用すると、硬度の小さなボタン1a
に対してはスパイク13が容易に食い込むが、硬度の大
きなボタン1aの場合は所定の深さまでスパイク13が
均一に食い込みにくく、ボタン1aの端面とボタン吸着
面の密着が損なわれやすくなる。このような場合は、真
空チャック4bのスパイク13の突出長さを短くするよ
うに調整することで密着性を維持することは可能である
が、機構的に複雑になり且つ調整の精度合わせも難しい
。よってボタン材料の硬度の変化に対しては、真空チャ
ック4b側の機構は同一のものとし、NC加工機でボタ
ン1bを製作するさい、NC加工機のプログラムにイン
プットする凹部12の深さの数値(必要あれば凹部12
の幅の数値も合わせて)を変更する方が遥かに容易且つ
きめ細かく対応することができる。このような調整を加
えれば、広範囲の硬度のボタン材料に対する効用を一層
高めるものとなる。
[実施例] 実施例−1 シロキザニルメククリレートに第2、第3成分ならびに
微量の重合開始剤を加えた高分子モノマーをポリプロピ
レン製の試験管に取り、熱水中で重合させて直径164
°3” m m、長さ約120mmの丸棒を製造した。
該丸棒の中央部から理研製鋼製RPL−IBS型のボタ
ン加工機により8個のボタンを製作した。ボタンは直径
12mm、厚さ5mrn、端面の面粗さは1ミクロン以
下、端面の平面性は1.5ミクロンでほぼ完全な平面を
なし、硬度はHV7.0であった。これらのボタンの中
、4個には第2図のように端面にボタンの軸芯と同心状
に、中心直径7.5mm、幅1mm、深さ0.12mm
のリング状の溝を設けて、これをAグループとし、溝を
設けない残りのボタン4個をBグループとした。
加工面を切削する旋盤は、理研製鋼製UPL−120B
の超精密旋盤で、ボタンの保持方法は真空チャックを使
用した。該真空チャックの吸着面にはスピンドルの軸芯
と同心円をなす直径7.5mm円上に焼入れ炭素鋼製の
スパイクを等ピッチで3本設け、真空吸着面の直径は1
2:glmmとボタン外径より僅かに大きなものとした
スパイクの形状は先端角度60°の鋭利な円錐状をなし
、真空吸着面から0.3mmの長さだけ突き出させた。
真空吸引孔は真空吸着面の中心部に直径3mmのものを
1個設けた。
Aグループの溝を設けたボタン4個を順次真空チャック
に圧接するとともにスパイクをボタンに食い込ませ、加
工面にベースカーブの切削を行なった。加工条件は、ベ
ースカーブの曲率半径7.7mm、旋盤の回転数600
0rpm、送り速度1/100mm/回転、切り込み2
7100mm、バイトは粗切削が高速度鋼、精切削が天
然ダイアモンドであり、真空吸引圧力は約−420mm
Hgとした。
切削したベースカーブ面をナイツ製CG−D型、対物1
0倍のコンタクトゲージで測定した結果、4個のボタン
の中心部と周辺部の平均曲率半径は7.70二g01m
mで殆ど差異はなく、良好な球面が得られ、切削面の状
態も極めて良好であった。
次に、前述の溝を設けないBグループのボタン4個を同
じ要領で旋盤に取り付け、前述と同じ加工条件でベース
カーブの切削を行なった。この際、真空吸引圧力は約−
400mmHgと幾分下がり、4個のボタンの中心部と
周辺部の平均曲率半径は7.701:giで、溝を設け
たボタンよりバラツキの幅が増大し、切削面は溝を設け
たAグループより鮫肌状を呈していた。
これらの結果より、スパイク付き真空チャックで保持す
る旋盤に供するボタンには、スパイクを受け入れる凹部
を設けると良好な球面性と切削面が得られることが判明
した。
実施例−2 メチルメタクリレート(MMA)に微量の重合開始剤を
加えてポリプロピレン製の試験管に充填し、熱水中で重
合させて、直径16二84mrn、長さ約120mmの
丸棒を製造した。この重合丸棒の両端部分には光学歪み
が入っていたので、中央部から実施例−1と同じNCボ
タン加工機により、実施例−1と同じ形状、寸法のボタ
ンを8個製作した。
これらのボタンの中、4個には端面にボタンの軸芯と同
心状に中心直径7.5mm、幅1mm、深さ0.15m
mのリング状の溝を設けて、これをグループAとした。
残る4個のボタンには深さだけを0.08mmに変えた
同様の溝を設けて、これをグループBとした。ボタンの
硬度はHv24であった。
加工面を切削する旋盤、真空チャック及びそのスパイク
などは総て実施例−1と同じ物を使用し、加工条件も実
施例−1に合わせた。
真空圧力約−420m m Hgで切削したAグループ
のワークのベースカーブ面を、実施例−1と同じコンタ
クトゲージにより測定した曲率半径は、実施例−1のA
グループと同様であったが、切削面の状態は実施例−1
の三元共重合ポリマーよりも更に鏡面に近かった。
つぎにBグループのボタンを上記Aグループと同じ加工
条件に設定して切削を行なったが、この時の真空吸引圧
力は約−400m m HgでAグループを切削した時
より幾分低下し、端面と真空吸着面の密着がAグループ
よりも幾分悪いことが判った。
続いてコンタクトゲージによりベースカーブ面の測定を
行なった結果、中心部と周辺部の曲率半径の値は7.”
to二g:g〒mmとバラツキの幅が拡大し、Aグルー
プよりやや不安定な切削が行なわれたことが認められた
この実験の結果より、ボタンの硬度が大きくなると、ス
パイクを受け入れる溝を設けていても、スパイクの食い
込み深さが浅くなることで、ボタン端面と真空吸着面の
密着性も悪くなりやすく、安定した加工を阻害しやすい
ことが判明した。これより、スパイクを受け入れる凹部
の深さを材料の硬度によって調整すると、−層良好な結
果が得られることが認められた。
[発明の効果] 近年、コンタクトレンズの材料は連続装用の要求に応え
る為に、高酸素透過性、耐汚染性、耐久性、水濡れ性の
向上など多彩な開発が進んでいる。このような材料から
造ったボタンをレンズに切削加工する為に、通常のコレ
ットチャックで旋盤に取り付けると、応力歪みでボタン
が変形し、ワークを旋盤から取り外した時、加工面の中
心部と周辺部で曲率半径が異なり、レンズの球面性が悪
いことが問題になっている。コレットチャックに代わる
旋盤への取り付は方法としては真空チャック方式が挙げ
られるが、真空チャックではボタンの保持力が問題にな
って汎用化するに至っていない。
本発明は、スパイクを設けた真空チャックに供するボタ
ンが安定して旋盤に保持されるようボタンに対策を講じ
、精度の良いコンタクトレンズを製造する方法を確立し
たものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はスパイク付き真空チャックに本発明に係わるボ
タンをブツシュロッドで押圧した状態の説明図、第2図
(a)、(b)は本発明の実施例に使用した凹部(溝)
の有るボタンの説明図、第3図はコンタクトレンズの一
般形状の説明図、第4図(a)及び(b)は従来のボタ
ンの形状を示す断面図、第5図及び第6図は各々従来の
ベースカーブ切削工程の説明図、第7図はワーク接着工
程の説明図、第8図は従来のフロントカーブ切削工程の
説明図、第9図は従来のフロントカーブ研磨工程の説明
図、第10図はコレットチャックにボタンを取り付けて
ボタンが歪んだ状態の説明図、第11図はスパイク付き
真空チャックに従来のボタンをブツシュロッドで押圧し
た状態の説明図である。 である。 1a:ボタン      】b ワーク2:受け部  
    3 コレラ1〜チヤツク4a 真空チャック 4b スパイク付き真空チャック 5:切削バイト    6 キャップ 7:押えビン     8:接着治具 9:接着剤      10・回転軸 11:研磨パッド   ]2.凹部 13 スパイク    14:真空吸引孔]5 プッシ
ュロッド (a)     (b)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)真空チャックに同軸に吸着させたときに、真空チ
    ャックのボタン吸着面に突出したスパイクを周囲に遊び
    をもって受け入れる凹部が端面に形成されていることを
    特徴とするコンタクトレンズ用ボタン。
  2. (2)真空チャックに同軸に吸着させたときに、真空チ
    ャックのボタン吸着面に突出したスパイクを周囲に遊び
    をもって受け入れる凹部をボタンの端面に形成し、この
    凹部を有するボタンを、ボタン吸着面にスパイクが突出
    した真空チャックに同軸に吸着させると共に、真空チャ
    ックのスパイクをボタンの凹部の底面に食い込ませた後
    、凹部の反対側端面側に切削加工を行うことを特徴とす
    るコンタクトレンズの製造方法。
JP32963790A 1990-11-30 1990-11-30 コンタクトレンズ用ボタン及びそれを用いたコンタクトレンズの製造方法 Pending JPH04204516A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32963790A JPH04204516A (ja) 1990-11-30 1990-11-30 コンタクトレンズ用ボタン及びそれを用いたコンタクトレンズの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32963790A JPH04204516A (ja) 1990-11-30 1990-11-30 コンタクトレンズ用ボタン及びそれを用いたコンタクトレンズの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH04204516A true JPH04204516A (ja) 1992-07-24

Family

ID=18223569

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32963790A Pending JPH04204516A (ja) 1990-11-30 1990-11-30 コンタクトレンズ用ボタン及びそれを用いたコンタクトレンズの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH04204516A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Suzuki et al. Precision cutting of aspherical ceramic molds with micro PCD milling tool
EP2497592B1 (en) Cutting tool, method for manufacturing molding die
JP3161423U (ja) 研削工具
JP4466956B2 (ja) ダイヤモンド工具の製造方法
JP2006198743A (ja) 小径回転工具及び高硬度材料ワークの切削方法
JPH04204516A (ja) コンタクトレンズ用ボタン及びそれを用いたコンタクトレンズの製造方法
KR20020046151A (ko) 프레넬 렌즈용 금형 가공 방법, 이 가공 방법에 사용하는공구, 그리고 이 가공 방법에 의해 가공된 금형 및 프레넬렌즈
JP4746339B2 (ja) 切削工具の製造方法
JPH1043903A (ja) 結晶材料の超精密切削加工方法
Suzuki et al. Precision Cutting of Structured Ceramic Molds with Micro PCD Milling Tool.
JP5075185B2 (ja) スクライビングホイール
JPH04204515A (ja) コンタクトレンズの製造方法
JP2004181548A (ja) 単結晶ダイヤモンドバイトおよびその製造方法
JPS61100358A (ja) 研摩パツド
JP2005212015A (ja) 切削工具
JPH0469617A (ja) コンタクトレンズ用ボタン及びそれを用いたコンタクトレンズの製造方法
JP2003053646A (ja) レンズホルダ
KR100381713B1 (ko) 디스플레이 유리 컷팅용 휠커터 및 그 제조 방법
JPH10337673A (ja) 研削用砥石
JPH1044048A (ja) 研削用砥石
JP3271334B2 (ja) セラミック製切削工具の研削装置
CN118023738A (zh) 锥形孔宝石元件的激光加工方法
JPS624565A (ja) 切削工具研削用ワークレストの製造方法
JPH08216021A (ja) 回転砥石のツルーイング方法および回転砥石製造方法
JP2004243432A (ja) 切削加工方法、切削加工装置および金型製作方法