JPH0420355Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案はタイマ装置にセツトされた時限が完了
すると自動的に炊飯が開始されるタイマ付炊飯器
に関する。

（従来の技術） 従来のこの種炊飯器において、タイマ装置の操
作摘みに付設された時限の表示をこれと対向され
た指示部に合せると炊飯開始迄の時限がセツトさ
れ、セツトされた時限が完了すると炊飯用のヒー
タが通電されて炊飯動作が自動的に開始されるよ
うになつている。

（考案が解決しようとする問題点） そこで、炊飯完了の直後に炊きたての米を食し
たい場合には、タイマ装置をセツトする時に予め
炊飯及び蒸らしに要する時間を差引いて炊飯開始
の時限をセツトするようにしており、セツトの際
に時間の計算をしなければならず操作が面倒であ
るとともに、時間の計算を誤ると、米を食したい
時に米が炊き上がつていないという炊飯の失敗を
起こす欠点があつた。

従つて、本考案の目的は、タイマ装置をセツト
する時に、セツト操作が簡単で、炊飯の失敗を起
こすことを極力防止し得るタイマ付炊飯器を提供
するにある。

［考案の構成］ （問題点を解決するための手段） 本考案は、時限の表示が付設された操作部に対
向するように炊飯開始の時限を指示する第１の指
示部及び炊飯完了の時限を指示する第２の指示部
を設けたことを特徴とするものである。

（作用） タイマ装置をセツトする時に操作部に設けられ
た時限の表示を炊飯開始時間を指示する第１の指
示部及び炊飯完了時間を指示する第２の指示部の
いずれにでもセツトすることが可能であり、セツ
トの際の操作が簡単で、誤操作による炊飯の失敗
の虞を極力防止できることを特徴とするものであ
る。

（実施例） 以下本考案の第１の実施例について第１図乃至
第３図を参照して説明する。１は炊飯器の外ケー
スで、これは筒状をなす外枠２の下端に容器状の
底枠３を連結して構成されたもので、外枠２と底
枠３にまたがるようにして外ケース１の一部を構
成する例えばプラスチツク製のスイツチカバー４
が装着されている。そして、このスイツチカバー
４の一部には横長な矩形状の開口部５が設けられ
ていて、該開口部５の上部に位置させて透明なプ
ラスチツクからなる表示カバー６が該スイツチカ
バー４に一体に形成されている。７及び８は表示
カバー６に互いに所定の間隔を存して一体に突出
形成された第１及び第２の指示部としての第１及
び第２の突条部で、第１の突条部７には「炊飯開
始」の表示文字９が付されており、第２の突条部
８には「炊飯終了」の表示文字１０が付されてい
る。さて、１１は時限軸１２を上方に指向させた
タイマ装置で、これはスイツチカバー４から内方
に向けて突出形成されたボス１３にＵ字形の取付
金具１４を介してねじ１５を締付けることによつ
て該スイツチカバー４内に固着されている。１６
は時限軸１２に嵌合固定された円盤状の操作ダイ
ヤルで、これの外周部に時限の表示が付された時
刻表示ラベル１７が貼付されたテーパ状の時刻表
示面１８が設けられている。１９は時刻表示面１
８の下端に連続させて外方に突出する環状の操作
部で、これの一部がスイツチカバー４の開口部５
から外方に突出されていて、表示カバー６の外面
が操作部１９の外周面と略面一状態になされてい
る。尚、２０は内部に図示しない鍋が収納される
内枠である。

次に上記構成の作用について説明する。時刻表
示ラベル１７に付された時限の表示が表示カバー
６を介して外部から目視できるから、まず、従来
のものと同様に炊飯開始迄の時限を設定したい時
には、操作部１９に指を掛けて操作ダイヤル１６
を回動操作して時刻表示ラベル１７に付された時
限の表示が第１の突条部７に合致するようにセツ
トする。一方、米を食したい時刻が定まつてい
て、炊飯完了迄の時限をセツトしたい場合には、
操作部１９に指を掛けて操作ダイヤル１６を回動
操作して時刻表示ラベル１７に付された時限の表
示が第２の突条部８に合致するようにセツトす
る。そして、いずれの場合もセツト操作が完了す
ると、タイマ装置１１に内蔵されているタイマモ
ータが動作して操作ダイヤル１６が回動され、セ
ツト時に第１の突条部７に対向している時限が経
過した時に炊飯が自動的に開始され、セツト時に
第２の突条部８に対向している時限が経過した時
に炊飯及び蒸らしが完了する。

上記構成によれば、表示カバー６に炊飯開始の
時限に対応する第１の突条部７及び炊飯完了の時
限に対応する第２の突条部１８を設けるようにし
たから、炊飯完了の直後に炊きたての米を食した
い場合でも、炊飯及び蒸らしに要する時間を計算
して差引いてセツトするという面倒さが無く、単
に時刻表示ラベル１７に付された時限を第２の突
条部８に直接合せるだけの簡単な操作でよく、計
算違いによる炊飯の失敗を極力防止できる。

尚、上記構成において、第１及び第２の突条部
７及び８の代りに表示カバー６の同じ位置にシル
ク印刷又はタンポ印刷等で夫々第１及び第２の指
示部を付設するようにしてもよい。

第４図は本考案の第２の実施例を示すもので、
以下第１の実施例と異なる部分のみ説明する。即
ち、第２の突条部８を取除き代りに第２の指示部
として３個の第２の突条部２１乃至２３を表示カ
バー６に一体的に付設するようにしたもので、各
第２の突条部２１乃至２３に対して「炊飯完了」
を表す表示文字２４に合せて炊飯容量と対応する
表示文字２５乃至２７を付設したものである。従
つて、この第２実施例において炊飯完了の時限を
セツトする時にセツト操作を誤りなく簡単にでき
ることは勿論であるが、炊飯容量の多少に応じた
正確な時限にセツトすることができるために、第
１の実施例に比して一層正確に希望する時限に炊
飯が完了し、炊きたての米を食することができる
という効果を奏する。

第５図は本考案の第３の実施例を示すもので、
以下第１の実施例と異なる部分のみ説明する。即
ち、表示カバー６から第１及び第２の突条部７及
び８を取除き、代りに表示カバー６の内面にシル
ク印刷等で第１及び第２の指示部としての表示窓
２８及び２９を有するマスキング３０を付設する
ようにしたもので、この第３の実施例では時刻表
示ラベル１７に付設された時限の表示文字が表示
窓２８及び２９を介して外部から目視でき、余分
な部分が見えないために第１の実施例に比べてよ
り一層正確にセツト操作ができる効果を奏するも
のである。

第６図は本考案の第４の実施例を示すもので、
以下第１の実施例と異なる部分のみ説明する。即
ち、表示文字９及び１０の代りに「開始」及び
「完了」の表示文字３１及び３２が第１の突条部
７及び第２の突条部８の直上方に付設されてい
る。３３は表示カバー６の内面部に外部からの操
作で摺動し得るように設けられたマスキングプレ
ートで、これは第６図に示すように左方向に摺動
された状態では第１の突条部７及び「開始」の表
示文字３１に対向してこれらに対向する時刻表示
ラベル１７の表示をマスクするようになつてお
り、従つて、この状態では時刻表示ラベル１７の
時限表示のうち第２の突条部８に対向する部分だ
けが外部から目視可能であり、時限をセツトする
時に「開始」と「終了」の時限を見誤ることがな
く、「完了」の時限を確実にセツトし得る。また、
マスキングプレート３３が第６図において右方向
に摺動された状態になされると、第２の突条部８
と「完了」の表示文字３２に対向してこれらに対
向する時刻表示ラベル１７の表示をマスクするよ
うになつており、従つて、この状態では時刻表示
ラベル１７の時限表示のうち第１の突条部７に対
向する部分だけが外部から目視可能であり、時限
をセツトする時に「開始」と「終了」の時限を見
誤ることがなく、「開始」の時限を確実にセツト
し得る。この第４の実施例では、時限をセツトす
る時に開始と完了を見誤ることがなく、正確にセ
ツト操作が可能である。尚、この第４の実施例に
おいて、マスキングプレート３３は使用者が日常
の時限のセツトに不要な側をマスクするように設
定しておき、必要に応じて摺動により位置を変化
させるようにすればよい。

［考案の効果］ 本考案は以上の説明から明らかなように、時限
の表示が付設された操作部に対向するように炊飯
開始の時限を指示する第１の指示部及び炊飯完了
の時限を指示する第２の指示部を設けたものであ
るから、タイマ装置をセツトする時に、セツト操
作が簡単で、炊飯の失敗を起こすことを極力防止
し得るタイマ付炊飯器を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の第１の実施例を示
すもので、第１図は要部の側面図、第２図は全体
の側面図、第３図は要部の拡大断面図、第４図、
第５図及び第６図は本考案の第２、第３及び第４
の実施例を示す夫々第１図相当図である。 図面中、１は外ケース、４はスイツチカバー
（外ケース）、６は表示カバー、７は第１の突条部
（第１の指示部）、８は第２の突条部（第２の指示
部）、１１はタイマ装置、１２は時限軸、１６は
操作ダイヤル、１９は操作部、２１乃至２３は第
２の突条部（第２の指示部）、２８及び２９は表
示窓（第１及び第２の指示部）である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外ケース内にタイマ装置を設け、このタイマ装
   置の時限完了にともなつて炊飯動作を開始するも
   のにおいて、前記タイマ装置に連結され時限の表
   示が付設された操作部と、この操作部に付設され
   た表示に対向するように設けられ炊飯開始の時限
   を指示する第１の指示部及び炊飯終了の時限を指
   示する第２の指示部とを具備してなるタイマ付炊
   飯器。