JPH04202798A - プレス成形性および電着塗装性に優れた複数のめっき層を有する亜鉛系合金めっき鋼板およびその製造方法 - Google Patents
プレス成形性および電着塗装性に優れた複数のめっき層を有する亜鉛系合金めっき鋼板およびその製造方法Info
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- JPH04202798A JPH04202798A JP33883990A JP33883990A JPH04202798A JP H04202798 A JPH04202798 A JP H04202798A JP 33883990 A JP33883990 A JP 33883990A JP 33883990 A JP33883990 A JP 33883990A JP H04202798 A JPH04202798 A JP H04202798A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
この発明は、プレス成形性および電着塗装性に優れた、
複数のめっき層を有する亜鉛系合金めっき鋼板、および
、その製造方法に関するものである。
複数のめっき層を有する亜鉛系合金めっき鋼板、および
、その製造方法に関するものである。
鋼板の表面上に、合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層が形
成された合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき鋼板は、優れた
耐食性を有し且つ比較的安価なために、自動車業界、家
電業界等、多(の産業分野において、広く使用されてい
る。
成された合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき鋼板は、優れた
耐食性を有し且つ比較的安価なために、自動車業界、家
電業界等、多(の産業分野において、広く使用されてい
る。
しかしながら、このような合金化溶融鉄−亜鉛合金めっ
き鋼板は、冷延鋼板に比べて、プレス成形性に劣る問題
を存している。即ち、プレス成形時における、合金化溶
融鉄−亜鉛合金めっき鋼板の金型に対する摺動抵抗は、
冷延鋼板よりも大であるために、合金化溶融鉄−亜鉛合
金めっき鋼板の金型への滑り込み性が悪い。従って、酷
しいプレス成形加工が施されると、合金化溶融鉄−亜鉛
合金めっき層の表層が粉状に剥離する、いわゆるパウダ
リングや、合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層が鋼板との
界面から剥離する、いわゆるフレーキングが発生する。
き鋼板は、冷延鋼板に比べて、プレス成形性に劣る問題
を存している。即ち、プレス成形時における、合金化溶
融鉄−亜鉛合金めっき鋼板の金型に対する摺動抵抗は、
冷延鋼板よりも大であるために、合金化溶融鉄−亜鉛合
金めっき鋼板の金型への滑り込み性が悪い。従って、酷
しいプレス成形加工が施されると、合金化溶融鉄−亜鉛
合金めっき層の表層が粉状に剥離する、いわゆるパウダ
リングや、合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層が鋼板との
界面から剥離する、いわゆるフレーキングが発生する。
上述した問題を解決する、鉄系合金めっき鋼板として、
特開平2−66148号公報には、下記からなる多層め
っき鋼板が開示されている。
特開平2−66148号公報には、下記からなる多層め
っき鋼板が開示されている。
鋼板の少なくとも1つの表面上に、12wt、%以下の
鉄を含有する下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっ
き層と、前記下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっ
き層の上に形成された、50wt、%以上の鉄を含有す
る、表面摩擦係数が0.22以下の、上層としての鉄系
合金電気めっき層とからなる、複数の亜鉛系合金めっき
層を有することを特徴とする、耐フレーキング性に優れ
た多層めっき鋼板(以下、先行技術という)。
鉄を含有する下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっ
き層と、前記下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっ
き層の上に形成された、50wt、%以上の鉄を含有す
る、表面摩擦係数が0.22以下の、上層としての鉄系
合金電気めっき層とからなる、複数の亜鉛系合金めっき
層を有することを特徴とする、耐フレーキング性に優れ
た多層めっき鋼板(以下、先行技術という)。
先行技術に開示されている多層めっき鋼板によれば、上
層の硬質めっき層によって、プレス成形時における、金
型への滑り込み性は向上する。しかしながら、先行技術
には、次のような問題がある。
層の硬質めっき層によって、プレス成形時における、金
型への滑り込み性は向上する。しかしながら、先行技術
には、次のような問題がある。
下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層は、熱的
に形成されているので、めっき層中に内部応力は存在し
ない。これに対し、上層としての鉄系合金電気めっき層
は、金属の析出により形成されているので、めっき層中
に大きな内部応力が存在している。
に形成されているので、めっき層中に内部応力は存在し
ない。これに対し、上層としての鉄系合金電気めっき層
は、金属の析出により形成されているので、めっき層中
に大きな内部応力が存在している。
このために、内部応力が大きい、上層としての鉄系合金
電気めっき層が、下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金
めっき層を強く拘束するので、プレス成形時に、上層が
らの局部応力の集中によって、下層としての合金化溶融
鉄−亜鉛合金めっき層が破壊される。この結果、上層の
表面上に電着塗装法によって形成された塗膜に気泡状欠
陥が発生し、電着塗装性が劣化する。
電気めっき層が、下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金
めっき層を強く拘束するので、プレス成形時に、上層が
らの局部応力の集中によって、下層としての合金化溶融
鉄−亜鉛合金めっき層が破壊される。この結果、上層の
表面上に電着塗装法によって形成された塗膜に気泡状欠
陥が発生し、電着塗装性が劣化する。
従って、この発明の目的は、プレス成形性が良好であっ
て、プレスによって酷しい成形加工が施されても、めっ
き層が破壊することはなく、塗膜に気泡状欠陥が生ずる
ことのない、プレス成形性および電着塗装性に優れた、
複数のめっき層を有する亜鉛系合金めっき鋼板、および
、その製造方法を提供することにある。
て、プレスによって酷しい成形加工が施されても、めっ
き層が破壊することはなく、塗膜に気泡状欠陥が生ずる
ことのない、プレス成形性および電着塗装性に優れた、
複数のめっき層を有する亜鉛系合金めっき鋼板、および
、その製造方法を提供することにある。
本発明者等は、上述した問題を解決すべく鋭意研究を重
ねた。その結果、次の知見を得た。
ねた。その結果、次の知見を得た。
即ち、鋼板の表面上に形成された下層としての合金化溶
融鉄−亜鉛合金めっき層の上に、上層として、所定量の
シリカ粒子が均一に分散した亜鉛−シリカ分散めっき層
を形成すれば、シリカ粒子によって、プレス成形時にお
ける、金型との摺動抵抗か低下してプレス成形性が向上
し、且つ、上層めっき層の内部応力が分散する結果、下
層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層の破壊が防
止され、塗膜に気泡状欠陥が発生せず、電着塗装性が向
上する。
融鉄−亜鉛合金めっき層の上に、上層として、所定量の
シリカ粒子が均一に分散した亜鉛−シリカ分散めっき層
を形成すれば、シリカ粒子によって、プレス成形時にお
ける、金型との摺動抵抗か低下してプレス成形性が向上
し、且つ、上層めっき層の内部応力が分散する結果、下
層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層の破壊が防
止され、塗膜に気泡状欠陥が発生せず、電着塗装性が向
上する。
この発明は、上記知見に基づいてなされたものであって
、この発明の亜鉛系合金めっき鋼板は、鋼板の少なくと
も1つの表面上に形成された、下層としての合金化溶融
鉄−亜鉛合金めっき層と、前記下層としての合金化溶融
鉄−亜鉛合金めっき層の上に形成された、0.01〜2
wt、%のシリカ粒子が均一に分散している、前記鋼
板の片面当たり1〜10g/m”の付着量の、上層とし
ての亜鉛−シリカ分散めっき層とからなる、複数の亜鉛
系合金めっき層を有することに特徴を有するものである
。
、この発明の亜鉛系合金めっき鋼板は、鋼板の少なくと
も1つの表面上に形成された、下層としての合金化溶融
鉄−亜鉛合金めっき層と、前記下層としての合金化溶融
鉄−亜鉛合金めっき層の上に形成された、0.01〜2
wt、%のシリカ粒子が均一に分散している、前記鋼
板の片面当たり1〜10g/m”の付着量の、上層とし
ての亜鉛−シリカ分散めっき層とからなる、複数の亜鉛
系合金めっき層を有することに特徴を有するものである
。
そして、この発明の方法は、鋼板を、溶融亜鉛めっき浴
が収容された溶融亜鉛めっき槽に通して前記鋼板の表面
上に亜鉛めっき層を形成し、次いで、前記鋼板を加熱し
、前記亜鉛めっき層と前記鋼板とを合金化させて、前記
鋼板の少なくとも1つの表面上に、所定めつき量の下層
としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層を形成し、次
いで、前記下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき
層が形成された鋼板に対し、0.1〜10g#?の範囲
内の量のシリカ粒子と、100〜20. oooppm
の範囲内の量の硝酸イオンとを含有する、1〜4.5の
pHの酸性亜鉛電気めっき浴によって電気めっきを施す
ことにより、前記下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金
めっき層の上に、0.01〜2 wt、%のシリカ粒子
が均一に分散している、前記鋼板の片面当たり1〜10
g#1”の付着量の、上層としての亜鉛−シリカ分散め
っき層を形成することに特徴を有するものである。
が収容された溶融亜鉛めっき槽に通して前記鋼板の表面
上に亜鉛めっき層を形成し、次いで、前記鋼板を加熱し
、前記亜鉛めっき層と前記鋼板とを合金化させて、前記
鋼板の少なくとも1つの表面上に、所定めつき量の下層
としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層を形成し、次
いで、前記下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき
層が形成された鋼板に対し、0.1〜10g#?の範囲
内の量のシリカ粒子と、100〜20. oooppm
の範囲内の量の硝酸イオンとを含有する、1〜4.5の
pHの酸性亜鉛電気めっき浴によって電気めっきを施す
ことにより、前記下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金
めっき層の上に、0.01〜2 wt、%のシリカ粒子
が均一に分散している、前記鋼板の片面当たり1〜10
g#1”の付着量の、上層としての亜鉛−シリカ分散め
っき層を形成することに特徴を有するものである。
この発明の亜鉛系合金めっき鋼板においては、上述した
ように、鋼板の少なくとも1つの表面上に形成された、
下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層の上に、
シリカ粒子が均一に分散した、上層としての亜鉛−シリ
カ分散めっき層が形成されている。亜鉛−シリカ分散め
っき層中のシリカ粒子は、硬質で且つ高融点であるため
に、プレス成形時における、金型との摺動抵抗が低下す
る。この結果、鋼板の金型への滑り込み性は向上する。
ように、鋼板の少なくとも1つの表面上に形成された、
下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層の上に、
シリカ粒子が均一に分散した、上層としての亜鉛−シリ
カ分散めっき層が形成されている。亜鉛−シリカ分散め
っき層中のシリカ粒子は、硬質で且つ高融点であるため
に、プレス成形時における、金型との摺動抵抗が低下す
る。この結果、鋼板の金型への滑り込み性は向上する。
更に、上記シリカ粒子は、上層めっき層の内部応力を分
散させる結果、下層に対する上層の拘束力を弱める。し
かも、プレス成形時に、シリカ粒子を起点として微細な
りラックが生ずるため、このクラックによって、下層と
しての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層の破壊が防止さ
れる。この結果、塗膜に気泡状欠陥が発生しなくなる。
散させる結果、下層に対する上層の拘束力を弱める。し
かも、プレス成形時に、シリカ粒子を起点として微細な
りラックが生ずるため、このクラックによって、下層と
しての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層の破壊が防止さ
れる。この結果、塗膜に気泡状欠陥が発生しなくなる。
上層としての亜鉛−シリカ分散めっき層中のシリカ粒子
の量は、0.01〜2 wt、%の範囲内とすべきであ
る。めっき層中のシリカ粒子の量が0.01Wt、%未
満では、プレス成形時における、金型との摺動抵抗を低
下させる効果が得られない。一方、めっき層中のシリカ
粒子の量が2Wt、%を超えると、プレス成形時に、シ
リカ粒子を起点として生ずるクラックが過大になるため
、このクラックによって上層めっき層に粉状の剥離が発
生する。
の量は、0.01〜2 wt、%の範囲内とすべきであ
る。めっき層中のシリカ粒子の量が0.01Wt、%未
満では、プレス成形時における、金型との摺動抵抗を低
下させる効果が得られない。一方、めっき層中のシリカ
粒子の量が2Wt、%を超えると、プレス成形時に、シ
リカ粒子を起点として生ずるクラックが過大になるため
、このクラックによって上層めっき層に粉状の剥離が発
生する。
上層としての亜鉛−シリカ分散めっき層の付着量は、鋼
板の片面当たり1〜10g/m”の範囲内とすべきであ
る。付着量が、鋼板の片面当たり1 g/m2未満では
、下層を均一に被覆することが困難であり、プレス成形
時にお(プる金型への滑り込み性が向上しない。一方、
付着量が、鋼板の片面当たり10g/m”を超えると、
プレス成形時に上層の破壊が顕著に生じ、プレス成形性
が劣化する。
板の片面当たり1〜10g/m”の範囲内とすべきであ
る。付着量が、鋼板の片面当たり1 g/m2未満では
、下層を均一に被覆することが困難であり、プレス成形
時にお(プる金型への滑り込み性が向上しない。一方、
付着量が、鋼板の片面当たり10g/m”を超えると、
プレス成形時に上層の破壊が顕著に生じ、プレス成形性
が劣化する。
次ぎに、この発明の亜鉛系合金めっき鋼板の製造方法に
ついて説明する。
ついて説明する。
熱処理炉および還元炉によって清浄された鋼板を、溶融
亜鉛めっき浴が収容された溶融亜鉛めっき槽を通過させ
、過剰の亜鉛を鋼板の表面から除去しながら、溶融亜鉛
めっき槽から抽出する。次いで、その表面上に亜鉛めっ
き層が形成された鋼板を、合金化処理装置に導き、合金
化処理装置によって加熱して、亜鉛めっき層と鋼板とを
合金化させ、亜鉛めっき層を鉄−亜鉛合金めっき層に変
える。このようにして、鋼板の少なくとも1つの表面上
に、下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層を形
成する。
亜鉛めっき浴が収容された溶融亜鉛めっき槽を通過させ
、過剰の亜鉛を鋼板の表面から除去しながら、溶融亜鉛
めっき槽から抽出する。次いで、その表面上に亜鉛めっ
き層が形成された鋼板を、合金化処理装置に導き、合金
化処理装置によって加熱して、亜鉛めっき層と鋼板とを
合金化させ、亜鉛めっき層を鉄−亜鉛合金めっき層に変
える。このようにして、鋼板の少なくとも1つの表面上
に、下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層を形
成する。
次いて、下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層
が形成された鋼板に対し、所定量のシリカ粒子と、所定
量の硝酸イオンとを含有する、所定のplの酸性亜鉛電
気めっき浴が収容された電気めっき槽中に通し、電気め
っき槽中において陰極電解処理を施す。
が形成された鋼板に対し、所定量のシリカ粒子と、所定
量の硝酸イオンとを含有する、所定のplの酸性亜鉛電
気めっき浴が収容された電気めっき槽中に通し、電気め
っき槽中において陰極電解処理を施す。
かくして、下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき
層の上に、0.01〜2 wt、%のシリカ粒子が均一
に分散している、鋼板の片面当たり1〜10g/釦2の
付着量の、上層としての亜鉛−シリカ分散めっき層が形
成される。
層の上に、0.01〜2 wt、%のシリカ粒子が均一
に分散している、鋼板の片面当たり1〜10g/釦2の
付着量の、上層としての亜鉛−シリカ分散めっき層が形
成される。
酸性亜鉛電気めっき洛中のシリカ粒子の量は、0.1〜
10g#’の範囲内に限定すべきである。めっき洛中の
シリカ粒子の量が0.1g#’未満では、シリカの析出
率が低く、所望の効果が得られない。
10g#’の範囲内に限定すべきである。めっき洛中の
シリカ粒子の量が0.1g#’未満では、シリカの析出
率が低く、所望の効果が得られない。
一方、めっき洛中のシリカ粒子の量が10g#を超える
と、シリカを、めっき浴中に均一に分散させることがで
きず、めっき洛中に凝集しそして沈澱する。この結果、
凝集しそして沈澱したシリカがめつき層の表面上に付着
して、めっき層表面の均質性の劣化を招く。
と、シリカを、めっき浴中に均一に分散させることがで
きず、めっき洛中に凝集しそして沈澱する。この結果、
凝集しそして沈澱したシリカがめつき層の表面上に付着
して、めっき層表面の均質性の劣化を招く。
酸性亜鉛電気めっき洛中に添加される硝酸イオンには、
めっき層中へのシリカ粒子の析出を促進させる作用があ
る。めっき洛中の硝酸イオンの量は、100〜20.0
00ppmの範囲内に限定すべきである。めっき浴中の
硝酸イオンの量が100 ppm未満では、上記作用に
所望の効果が得られない。一方、めっき洛中の硝酸イオ
ンの量が、20.0001)pmを超えると、プレス成
形性が劣化する。硝酸イオンとしては、NaN0m、
KNOs、 Zn(NOm)2.8NOs等を使用する
ことができる。
めっき層中へのシリカ粒子の析出を促進させる作用があ
る。めっき洛中の硝酸イオンの量は、100〜20.0
00ppmの範囲内に限定すべきである。めっき浴中の
硝酸イオンの量が100 ppm未満では、上記作用に
所望の効果が得られない。一方、めっき洛中の硝酸イオ
ンの量が、20.0001)pmを超えると、プレス成
形性が劣化する。硝酸イオンとしては、NaN0m、
KNOs、 Zn(NOm)2.8NOs等を使用する
ことができる。
酸性亜鉛電気めっき浴OpH値は、1〜4.5の範囲内
に限定すべきである。めっき浴のpH値が1未満では、
めっき電流効率が低下する。一方、めっき浴のpH11
1が4.5を超えると、シリカを、めっき洛中に均一に
分散させることができず、めっき洛中に凝集しそして沈
澱する問題が生ずる。
に限定すべきである。めっき浴のpH値が1未満では、
めっき電流効率が低下する。一方、めっき浴のpH11
1が4.5を超えると、シリカを、めっき洛中に均一に
分散させることができず、めっき洛中に凝集しそして沈
澱する問題が生ずる。
酸性亜鉛電気めっき洛中には、必要に応して、pH緩衝
剤、または、めっき浴の吐の過剰な上昇を抑制するため
酪化剤を添加してもよい。
剤、または、めっき浴の吐の過剰な上昇を抑制するため
酪化剤を添加してもよい。
シリカ粒子は、めっき浴に添加する上での取扱い昌さか
ら、コロイダルシリカを使用することが好ましく、その
粒径は、粒子をめっき層中に均一に分散させる上におい
て、5mm〜1μmの範囲内とすることが好ましい。
ら、コロイダルシリカを使用することが好ましく、その
粒径は、粒子をめっき層中に均一に分散させる上におい
て、5mm〜1μmの範囲内とすることが好ましい。
酸性亜鉛電気めっき浴としては、通常の硫酸浴、塩化浴
または両者の混合浴を使用することができる。これらの
浴に、電導度補助剤、光沢剤等を含有させてもよい。
または両者の混合浴を使用することができる。これらの
浴に、電導度補助剤、光沢剤等を含有させてもよい。
次ぎに、この発明を、実施例により比較例と対比しなが
ら説明する。
ら説明する。
〔実施例1〕
板厚0.8mmの冷延鋼板に対し、下記に示す条件で合
金化溶融亜鉛めっき処理を施して、鋼板の表面上に、下
層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層を形成した
。
金化溶融亜鉛めっき処理を施して、鋼板の表面上に、下
層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層を形成した
。
(1) めっき浴の化学成分組成:
Al : 0.12 wt、%
Zn: 残り
(2) めっき浴の温度 460℃
(3)めっき浴浸入供試体温度:470℃(4)合金化
温度:500°C (5)合金化時間、所定の合金化率が得られるように設
定 次いで、下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層
が形成された鋼板を、所定量のシリカ粒子および硝酸イ
オンを含有する酸性亜鉛電気めっき浴が収容された電気
めっき槽を通過させ、下記に示す条件で陰極電解処理を
施して、下層とじての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層
の上に、上層としての亜鉛−シリカ分散めっき層を形成
した。
温度:500°C (5)合金化時間、所定の合金化率が得られるように設
定 次いで、下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層
が形成された鋼板を、所定量のシリカ粒子および硝酸イ
オンを含有する酸性亜鉛電気めっき浴が収容された電気
めっき槽を通過させ、下記に示す条件で陰極電解処理を
施して、下層とじての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層
の上に、上層としての亜鉛−シリカ分散めっき層を形成
した。
(1)めっき浴の化学成分組成:
ZnSO4’ 7H20: 300Fl/fNaxSO
a : 30g/lシリカ : 2g/
I! NaN0a : 1.6 g/1(2)めっき
浴のpH・ 2 (3) めっき電流密度: 70A/dm2このよ
うにして、鋼板の表面上に、下層としての合金化溶融鉄
−亜鉛合金めっき層と、上層としての亜鉛−シリカ分散
めっき層とを有する、第1表に示す、この発明の亜鉛系
合金めっき鋼板の供試体(以下、本発明供試体という)
Nα1を調製した。
a : 30g/lシリカ : 2g/
I! NaN0a : 1.6 g/1(2)めっき
浴のpH・ 2 (3) めっき電流密度: 70A/dm2このよ
うにして、鋼板の表面上に、下層としての合金化溶融鉄
−亜鉛合金めっき層と、上層としての亜鉛−シリカ分散
めっき層とを有する、第1表に示す、この発明の亜鉛系
合金めっき鋼板の供試体(以下、本発明供試体という)
Nα1を調製した。
〔実施例2〕
下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層が形成さ
れた鋼板に対し、下記に示す条件で陰極電解処理を施し
たほかは、実施例1と同じ条件で第1表に示す本発明供
試体Nα2を調製した。
れた鋼板に対し、下記に示す条件で陰極電解処理を施し
たほかは、実施例1と同じ条件で第1表に示す本発明供
試体Nα2を調製した。
(1)めっき浴の化学成分組成:
ZnSOs ・7HzO’: 300g/fNa*SO
4: 301i!/ 1 シリカ ・ 1g/l NaNOs : 0.6 g/1(2) め
っき浴のpH:3 (3)めっき電流密度: 50A/dm’〔実施例3
〕 下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層が形成さ
れた鋼板に対し、下記に示す条件で陰極電解処理を施し
たほかは、実施例1と同じ条件で第1表に示す本発明供
試体Nα3を調製した。
4: 301i!/ 1 シリカ ・ 1g/l NaNOs : 0.6 g/1(2) め
っき浴のpH:3 (3)めっき電流密度: 50A/dm’〔実施例3
〕 下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層が形成さ
れた鋼板に対し、下記に示す条件で陰極電解処理を施し
たほかは、実施例1と同じ条件で第1表に示す本発明供
試体Nα3を調製した。
(1)めっき浴の化学成分組成・
ZnSO4・7)1*O: 300g/i’Na*SO
a : 30g/lシリカ : 0.5g
#’ NaN0m : 1.7g/1 (2) めっき浴のpH: 2 (3)めっき電流密度 80A/dm2〔比較例〕 比較のために、シリカ粒子が含有されていない鉄−亜鉛
合金酸性電気めっき浴を使用し、下記に示す条件で陰極
電解処理を施したほかは、実施例1と同じ条件で、第1
表に併せて示す、比較用の亜鉛系合金めっき鋼板の供試
体(以下、比較用供試体という)癲→を調製した。
a : 30g/lシリカ : 0.5g
#’ NaN0m : 1.7g/1 (2) めっき浴のpH: 2 (3)めっき電流密度 80A/dm2〔比較例〕 比較のために、シリカ粒子が含有されていない鉄−亜鉛
合金酸性電気めっき浴を使用し、下記に示す条件で陰極
電解処理を施したほかは、実施例1と同じ条件で、第1
表に併せて示す、比較用の亜鉛系合金めっき鋼板の供試
体(以下、比較用供試体という)癲→を調製した。
(1)めっき浴の化学成分組成・
Zn5Oa ・7H20: 300g/fNa2S04
: 30g/ r (2) めっき浴のpH: 2 (3)めっき電流密度: 70A/dm’二のように
して調製された本発明供試体および比較用供試体の各々
の摩擦係数、および、以下に述べる性能試験によって調
査した電着塗装性ならびに加工性を、第1表に併せて示
す。
: 30g/ r (2) めっき浴のpH: 2 (3)めっき電流密度: 70A/dm’二のように
して調製された本発明供試体および比較用供試体の各々
の摩擦係数、および、以下に述べる性能試験によって調
査した電着塗装性ならびに加工性を、第1表に併せて示
す。
(1)電着塗装性試験
a、気泡状欠陥試験
本発明供試体および比較用供試体の各々の表面上に、浸
漬処理によって燐酸塩被膜を形成した後、下記条件によ
ってカチオンタイプの電着塗装を施した。
漬処理によって燐酸塩被膜を形成した後、下記条件によ
ってカチオンタイプの電着塗装を施した。
電圧 ・ 260v
浴温 27℃
供試体面積/陽極面積・1/1
塗膜の厚さ 20μm
焼き付は温度、 270℃
焼き付は時間、 10分
上記のようにして電着塗装を施した供試体の塗膜に生じ
た気泡状欠陥を、目視によって調べ、下記によって評価
した。
た気泡状欠陥を、目視によって調べ、下記によって評価
した。
○ 気泡状欠陥 なし
△ : 気泡状欠陥 1〜10個
× : 気泡状欠陥 10個超
す、クレータ−状ピンホール試験
本発明供試体および比較用供試体の各々の表面上に、浸
漬処理によって燐酸塩被膜を形成した後、下記条件によ
ってカチオンタイプの電着塗装を施した。
漬処理によって燐酸塩被膜を形成した後、下記条件によ
ってカチオンタイプの電着塗装を施した。
電圧 + 280V
浴温 ・ 27℃
供試体面積/陽極面積:1/1
塗膜の厚さ : 20μm
焼き付は温度: 170℃
焼き付は時間= 25分
上記のようにして電着塗装を施した供試体の塗膜に生じ
たクレータ−状ピンホールを、目視によって調べ、下記
によって評価した。
たクレータ−状ピンホールを、目視によって調べ、下記
によって評価した。
○ ・ クレータ−状ピンホール 20個以下△ :
クレータ−状ピンホール 20〜100個× : クレ
ータ−状ピンホール 100個超(2)加工性試験 供試体を第1図に示したドロービード試験機を使用して
しごき、めっき被膜の単位面積当たりの剥離量を、以下
に述べる方法により測定した。
クレータ−状ピンホール 20〜100個× : クレ
ータ−状ピンホール 100個超(2)加工性試験 供試体を第1図に示したドロービード試験機を使用して
しごき、めっき被膜の単位面積当たりの剥離量を、以下
に述べる方法により測定した。
即ち、第1図に概略断面図で示すような、所定長さの実
質的に水平な突条1aを有する雄ダイス1と、雄ダイス
1の突条1aと向き合った所定長さの実質的に水平な溝
2aを存する雌ダイス2とからなるドロービード試験機
を使用し、供試体3を、上述したドロービード試験機の
雄ダイス1と雌ダイス2との間の間隙内に垂直に挿入し
、雄ダイス1と雌ダイス2とを、500Kgfの圧力て
押しつけ、そして、矢印に示すように上方に引き抜いて
しごいた。このようにしてしごかれた供試体3に接着テ
ープを貼り次いでこれを剥がして、めっき被膜の剥離量
を測定した。なお、雄ダイス1の突条1aの先端は0.
5R1雌ダイス2の肩はIRlそして、雄ダイスlの突
条〕aおよび雌ダイス2の溝2aの幅は40+nm、供
試体3の幅は30mmであった。
質的に水平な突条1aを有する雄ダイス1と、雄ダイス
1の突条1aと向き合った所定長さの実質的に水平な溝
2aを存する雌ダイス2とからなるドロービード試験機
を使用し、供試体3を、上述したドロービード試験機の
雄ダイス1と雌ダイス2との間の間隙内に垂直に挿入し
、雄ダイス1と雌ダイス2とを、500Kgfの圧力て
押しつけ、そして、矢印に示すように上方に引き抜いて
しごいた。このようにしてしごかれた供試体3に接着テ
ープを貼り次いでこれを剥がして、めっき被膜の剥離量
を測定した。なお、雄ダイス1の突条1aの先端は0.
5R1雌ダイス2の肩はIRlそして、雄ダイスlの突
条〕aおよび雌ダイス2の溝2aの幅は40+nm、供
試体3の幅は30mmであった。
第1表から明らかなように、シリカ粒子が含有されてい
ない酸性亜鉛電気めっき浴を使用して陰極電解処理を施
し、下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層の上
に亜鉛電気めっき層を形成した比較用供試体においては
、摩擦係数が高(プレス成形性に劣っており、且つ、塗
膜に気泡状欠陥が発生し、電着塗装性に劣っていた。
ない酸性亜鉛電気めっき浴を使用して陰極電解処理を施
し、下層としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層の上
に亜鉛電気めっき層を形成した比較用供試体においては
、摩擦係数が高(プレス成形性に劣っており、且つ、塗
膜に気泡状欠陥が発生し、電着塗装性に劣っていた。
これに対して、第1表から明らかなように、本発明供試
体Nα1〜3は、何れも、摩擦係数か低く、且つ、塗膜
に気泡状欠陥が発生せず、プレス成形性および電着塗装
性に優れていた。
体Nα1〜3は、何れも、摩擦係数か低く、且つ、塗膜
に気泡状欠陥が発生せず、プレス成形性および電着塗装
性に優れていた。
以上述べたように、この発明によれば、プレス成形性か
良好であって、プレスによって酷しい成形加工が施され
ても、めっき層が破壊することはなく、且つ、塗膜に気
泡状欠陥が生ぜず、電着塗装性に優れている亜鉛系合金
めっき鋼板が得られる、工業上有用な効果がもたらされ
る。
良好であって、プレスによって酷しい成形加工が施され
ても、めっき層が破壊することはなく、且つ、塗膜に気
泡状欠陥が生ぜず、電着塗装性に優れている亜鉛系合金
めっき鋼板が得られる、工業上有用な効果がもたらされ
る。
第1図は、加工性試験に使用したドロービード試験機に
概略断面図である。 図面において、 1−・・雄ダイス、 1 a −突条、2・・
−・雌ダイス、 2a・・−溝、3−・−供試
体。
概略断面図である。 図面において、 1−・・雄ダイス、 1 a −突条、2・・
−・雌ダイス、 2a・・−溝、3−・−供試
体。
Claims (2)
- 1.鋼板の少なくとも1つの表面上に形成された、下層
としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層と、前記下層
としての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層の上に形成さ
れた、0.01〜2wt.%のシリカ粒子が均一に分散
している、前記鋼板の片面当たり1〜10g/m^2の
付着量の、上層としての亜鉛−シリカ分散めっき層とか
らなる、複数の亜鉛系合金めっき層を有することを特徴
とする、プレス成形性および電着塗装性に優れた複数の
めっき層を有する亜鉛系合金めっき鋼板。 - 2.鋼板を、溶融亜鉛めっき浴が収容された溶融亜鉛め
っき槽に通して前記鋼板の表面上に亜鉛めっき層を形成
し、次いで、前記鋼板を加熱し、前記亜鉛めっき層と前
記鋼板とを合金化させて、前記鋼板の少なくとも1つの
表面上に、所定めっき量の下層としての合金化溶融鉄−
亜鉛合金めっき層を形成し、次いで、前記下層としての
合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層が形成された鋼板に対
し、0.1〜10g/lの範囲内の量のシリカ粒子と、
100〜20,000ppmの範囲内の量の硝酸イオン
とを含有する、1〜4.5のpHの酸性亜鉛電気めっき
浴によって電気めっきを施すことにより、前記下層とし
ての合金化溶融鉄−亜鉛合金めっき層の上に、0.01
〜2wt.%のシリカ粒子が均一に分散している、前記
鋼板の片面当たり1〜10g/m^2の付着量の、上層
としての亜鉛−シリカ分散めっき層を形成することを特
徴とする、プレス成形性および電着塗装性に優れた複数
のめっき層を有する亜鉛系合金めっき鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33883990A JPH04202798A (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | プレス成形性および電着塗装性に優れた複数のめっき層を有する亜鉛系合金めっき鋼板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33883990A JPH04202798A (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | プレス成形性および電着塗装性に優れた複数のめっき層を有する亜鉛系合金めっき鋼板およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04202798A true JPH04202798A (ja) | 1992-07-23 |
Family
ID=18321911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33883990A Pending JPH04202798A (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | プレス成形性および電着塗装性に優れた複数のめっき層を有する亜鉛系合金めっき鋼板およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04202798A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001355054A (ja) * | 2000-04-11 | 2001-12-25 | Nippon Steel Corp | 加工性に優れた溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき鋼板とその製造方法 |
JP2006503187A (ja) * | 2002-10-18 | 2006-01-26 | エルテック・システムズ・コーポレーション | 電気化学的電池における望ましくない酸化を阻害するためのコーティング |
-
1990
- 1990-11-30 JP JP33883990A patent/JPH04202798A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001355054A (ja) * | 2000-04-11 | 2001-12-25 | Nippon Steel Corp | 加工性に優れた溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき鋼板とその製造方法 |
JP4555500B2 (ja) * | 2000-04-11 | 2010-09-29 | 新日本製鐵株式会社 | 加工性に優れた溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき鋼板とその製造方法 |
JP2006503187A (ja) * | 2002-10-18 | 2006-01-26 | エルテック・システムズ・コーポレーション | 電気化学的電池における望ましくない酸化を阻害するためのコーティング |
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