JPH0420081B2

JPH0420081B2 -

Info

Publication number: JPH0420081B2
Application number: JP54103711A
Authority: JP
Inventors: Kazuo Sugimura; Nobuyuki Sugimura
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1979-08-15
Filing date: 1979-08-15
Publication date: 1992-03-31
Also published as: JPS5628301A; DE3030899A1; FR2463301A1; GB2060072A; FR2463301B1; GB2060072B; US4335751A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、液体の蓄積、緩衝等に使用するアキ
ユムレータに関する。

従来、アキユムレータにおいて、タンクの球面
底に液体給排用の数個の小孔を設け、ダイヤフラ
ムの中央部に前記球面底に当接する面を球面状と
したバルブを付設したものは、(1)実願昭50−2470
号（実開昭51−82116号）の明細書により、又、
液体給排口の中心へ向かつて傾く環状の間〓及び
窓孔を経て、圧力容器へ液体を給排させるように
したものは、(2)特開昭50−144914号公報によりそ
れぞれ公知である。

しかし、前記した(1)の明細書に記載されるアキ
ユムレータは、弁体の下面をタンクの球面底と一
致する球面としたから、ダイヤフラムがタンクに
対して偏心して膨脹しても、小孔の閉塞が完全に
行われる特徴がある。しかし前記した小孔はタン
ク底の中央部へ軸心と平行するよう設けられるか
ら、タンク内の液体を毎分10ｍというような高速
度で排出するときには、前記小孔がジエツトノズ
ルのように作用して、ダイヤフラムの底部に吸引
力を作用させるため、ダイヤフラムが直径方向に
充分膨脹することなく軸方向に伸び、その底部に
よりバルブを閉じて、タンクの内容積とダイヤフ
ラムの現容積とにかなりのの差がある時、液体の
排出を阻止してしまうので、タンク内に多量の液
体が残留して僅かな吐出量しか得られないし、
又、ダイヤフラムが軸方向に急激に伸長すれば、
これに加圧されて弁体が衝撃的に閉塞するため、
その衝撃により弁体及び弁座が損傷され易く、時
としてはダイヤフラムの下部がはみ出して弁体と
弁座間に挾まれて切断する等の事故を起こすこと
があり、更に、ジエツトノズルの作用をする液体
給排口は、液体の流入時、ダイヤフラムの底部中
心に集中的に押圧力を加えてダイヤフラムを圧扁
し、ダイヤフラムと弁体との接合面に流柱（ジエ
ツトノズル作用）が当つて、ダイヤフラムを破損
するか、ジエツトノズルの作用により弁体が振り
回されて、ダイヤフラムを容器本体との間で叩い
て損傷させる問題点がある。

次に(2)の公報に記載されるアキユムレータは、
反流部材の周囲に液体給排口の中心へ向つて傾く
環状の間〓及び窓孔があり、容器主体に対する液
体の出入を底に沿つて行うため、前記した(1)の明
細書に記載されるアユムレータの問題点は解決さ
れるが、前記した反流部材に弁体を支持する機能
がないため、弁体を周囲の弁座のみにより支持さ
せて高圧力に耐えさせるから、弁体を肉厚の鋼材
により強固に形成する必要が生じ、このため弁体
の重量が重くなつてブラダに大きな慣性力を作用
させるので、ブラダの急収縮により気体が圧縮さ
れ、その反動によりブラダを跳ね返される時、慣
性力によりブラダが加速されて、弁体を弁座に激
突させるから、弁体か弁座が破壊されたり、ダイ
ヤフラムが弁体と弁座間に挾まれて損傷したりす
ることがあるし、更に、前記した環状流路は給排
口の中心へ向う傾斜を有するが、放射状の導翼を
備えないため、圧力容器への液体の流入時、これ
をブラダの周囲全体へ均一に配分誘導して、全周
からブラダを圧縮させることができないため、ブ
ラダの収縮効率が良くない問題点があつた。

本発明は前記した従来の問題点を解決するため
になされたもので、液体給排口の中央部に遮蔽体
を設け、この遮蔽体の周囲に給排口の中心へ向つ
て傾斜し、且つ、放射状の導翼を間隔的に設けた
環状流路を形成して、容器主体への液体の出入を
その底面に沿つて全周より均一に行われるように
改良し、液体の蓄積、吐出の量を可及的に増大さ
せると共に、容器主体の底面とこれに接する弁体
の下部とをそれぞれ球面に形成して、ダイヤフラ
ムが偏心して膨脹しても確実な給排口の閉塞が行
われるようにし、更に、弁体の中央を前記遮蔽体
に支持させて、弁体を薄肉鋼板や軽合金等により
軽量に製作しても、充分な耐圧力が得られるよう
にし、弁体の軽量化によりダイヤフラムに作用す
る慣性力を減少させて、ダイヤフラムの収縮時、
弁体が弁座へ激突したり、弁体と弁座間にダイヤ
フラムが挾まれたりするのを防止させることによ
り、最大限の性能の向上と、安全性、信頼性の確
保とが計れるアキユムレータを提供することを目
的としている。

次に本発明に関するアキユムレータの実施例を
図面に基いて説明する。

図面第１図において１はアキユムレータの容器
主体で、使用圧力に応じて金属、合成樹脂、その
他の適当な材料により耐圧構造の下椀体ａと、そ
の上椀体ｂとを形成し、これら上下の椀体ａ，ｂ
をねじ２により結合して一体化すると共に、下椀
体ａの底部を球面底とし、その中心に液体の給排
口を設け、上椀体ｂの天部中心に給気部材４を取
付けてある。

５はダイヤフラムで、天然ゴム、合成ゴム等に
より下椀体ａに適合する形に形成し、その底部中
心に容器主体１の球面底に適合させた球面の弁体
６を取付けて、液体給排口３の上部を遮蔽させる
様にし、上部の周縁には取付フランジ７を設け
て、この取付フランジ７の下縁を下椀体ａの段部
９に支持させ、フランジ７の内側には抑え環８を
嵌め込み、この抑え環８を上椀体ｂにより抑えさ
せて、フランジ７を容器主体１へ強固に、且つ、
気密的に取付け、容器主体１内を気体室と液体室
とに区画させてある。

１０は液体給排口３の内側へ、該給排口３の正
面を遮蔽する様に取付けた遮蔽体で、その内面を
前記容器主体１の球面底に一致する球面とし、下
側に設けた取付部材１１を後記する導翼により液
体給排口３の中心に保持させてある。

１２は遮蔽体１０の裏面周縁に設けたテーパー
部で、液体給排口３の中心へ向かつて水平面に対
して25゜〜60゜の傾きを持つ傾斜を付けてある。

１３は前記遮蔽体１０のテーパー部１２と平行
させて液体給排口３の内周縁に設けたテーパー部
で、遮蔽体１０におけるテーパー部１２との間に
液体の流れを容器主体１の内壁面に沿わせる様に
方向付ける環状の流路１４を形成させ、この環状
流路１４には放射状に幾つかの導翼１５を設け
て、この導翼１５により容器主体１内へ流入する
液体を全周へ均一に配分されるように誘導させる
もので、この導翼１５は図面第２図〜第４図に示
す様に４枚設けて、図面第３図に示す様に垂立さ
せるか、第４図に示すようにねじれ角を与える場
合と、図面第５図〜第７図に示す様に５枚設け
て、第６図に示す様に垂立させるか、第７図に示
すようにねじれ角を与える場合とがある。

前記のように構成される本発明のアユムレータ
は、液体給排口３から容器主体１内へ圧力液体を
送り込むとき、液体給排口３の正面は遮蔽体１０
が遮蔽し、ダイヤフラム５の底面中央へ向う液流
を生じさせない。しかし、遮蔽体１０の周囲には
環状の流路１４が上方へ拡がるテーパー状に開口
し、この流路１４内には放射状の導翼１５が設け
られていて、流路１４が液流を容器主体１の内壁
面に沿うように方向付けると、導翼１５は液流を
全周へ均一に配分するように誘導させるため、液
体は容器主体１の内壁面に沿つてダイヤフラム５
との間へ侵入して、ダイヤフラム５の取付部の下
迄達し、ダイヤフラム５を周面から均一に加圧す
るため、ダイヤフラ５は原形と相似の形を保ち
つゝ図面第１図に実線で示す様に収縮して行き、
次第に椀形が浅くなり、遂には同図に一点鎖線で
示す様に反転し、液体室を最大容積に拡大して圧
力液体を受入れ、規定量の圧力液体の蓄積を行
う。

又、蓄積した圧力液体を放出するときも、液体
給排口３の正面は遮蔽体１０が遮蔽し、給排口３
へ向う液流をダイヤフラム５の底面へ向かつて反
流させるが、遮蔽体１０の周囲には導翼１５を備
える環状流路１４が液流に対して下つぼまりのテ
ーパー状に開口していて、排出液体を容器主体１
の内壁面に沿つて環状流路１４に流出させ、ダイ
ヤフラム５を取付部に近い方から次第に復元さ
せ、同図に実線で示す状態に戻らせ、更に、一点
鎖線で示すように順次膨脹させて行き、容器主体
１内の液体か殆ど排出された後に、底部の弁体６
が環状流路１４上に被さり、流路１４、即ち、給
排口３を塞ぐから、蓄積液体の全量排出が確実に
行われる。

又、このアキユムレータは閉弁の際、底部がフ
リーの状態におかれるダイヤフラム５が容器主体
１に対して偏心状態で膨脹し、底部中央に取付け
た弁体６を環状流路１４上へ偏らせて被せても、
容器主体１の底面は球面底で、しかも、遮蔽体１
０がこの球面底に一致し、弁体６も球面底に適合
するものであるから、弁体６がその偏りに関係な
く容器主体１の球面底に完全密着して、液体の給
排口３を塞ぎ、ダイヤフラム５の損傷原因を生じ
させることがない。

更に、このアキユムレータは、弁体６がその周
囲を容器主体１の球面底に支持され、中央部を球
面の遮蔽体１０に支持されるため、弁体６を軽合
金、又は薄鉄板等の軽量なもので製作しても、加
圧力により変形することがないので、弁体の軽量
化により、ダイヤフラムの膨脹、収縮に際して、
これに働く弁体の慣性力を小さくしたから、ダイ
ヤフラムの衝動的な動きは抑制し、従来これに起
因して生じた弁体、弁座、ダイヤフラの損傷を完
全に防止し得るものである。

本発明に関するアキユムレータは、容器主体に
設けた液体給排口の正面を遮蔽体により遮蔽し、
給排口が排出液体の流速によりジエツトノズルの
作用をすることを防止すると共に、遮蔽体に向う
液流をその上面により方向変換させて、ダイヤフ
ラムの軸方向の伸びを抑え、排出速度が速い場合
でも、ダイヤフラムを直径方向に膨脹させ、その
周囲が容器主体へ密着した後に、軸方向の伸長を
行わせることにより、排出途中での閉弁を防止し
て、液体排出時のダイヤフラムの容積を容器主体
の内容積に近付け、アキユムレータの容積効率を
理想に近い状態に高めると共に、ダイヤフラム底
部の弁体をおもむろに閉じさせて、急閉による弁
体や弁座の損傷と、ダイヤフラムの噛み込みによ
る損傷を防止する。

遮蔽体の周囲に給排口の中心へ向つて傾く環状
流路を設け、この流路から液体を排出させること
により、ダイヤフラムを圧縮している液体を容器
主体の内壁面に沿つて流路へ流出させ、ダイヤフ
ラムを直径方向に膨脹し易くする。

液体給排口の中心へ向かつて傾き、内部に放射
状に導翼を設けた環状流路を設けることにより、
容器主体内へ流体を流入させるとき、液体をダイ
ヤフラムの周囲全体へ均一に配分誘導させて、ダ
イヤフラムを周囲から平均に圧縮させて、ダイヤ
フラムの直径方向の収縮を有効的に行わせ、最少
容積迄、無理なく収縮させて容器主体の蓄液量を
最大限に増大させる。

容器主体の底部を球面底とし、その中央に設け
た液体給排口を正面を遮蔽する遮蔽体をも球面と
し、ダイヤフラムの底部に中央に取付けた弁体を
前記球面底に適合する球面とすることにより、底
部がフリー状態にあるため、容器主体と偏心状態
でダイヤフラムが膨脹して、液体給排口に対して
弁体を偏らせても、弁体とダイヤフラムは球面底
に密着安定し、環状流路を完全に塞ぐと共に、ダ
イヤフラムの何れにも破損原因となる変形を生じ
させないため、ダイヤフラムの耐久性が著しく向
上し、アキユムレータの故障が低減される。

弁体の周囲を容器主体の球面底に支持させ、中
央部を球面の遮蔽体に支持させることにより、弁
体を軽合金、又は薄鉄板製のものとしても加圧力
に充分耐えて変形しないから、弁体を軽量化して
ダイヤフラムの膨脹、収縮に際して、これに作用
する慣性力を大巾に減少させ、ダイヤフラムの衝
撃的な動きを抑制して、従来これに起因して生じ
た弁体、弁座、ダイヤフラムの損傷を防止するこ
とができる。

等の特有の効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に関するアキユムレータの実施例
を示すもので、第１図は全体の縦断正面図。第２
図〜第７図は遮蔽体の各例を示す平面図と斜視
図。第８図は弁体が偏つて閉じた状態を示す一部
分の拡大縦断正面図である。図中１は容器主体、３は液体給排口、６は弁
体、１０は遮蔽体、１４は環状流路、１５は導翼
である。

Claims

【特許請求の範囲】

１容器主体の内部をダイヤフラムにより二つの
室に区画して、その一方の室に予圧気体を封入
し、他方の室に予圧気体を膨縮させて液体を出入
させるアキユムレ−タにおいて、前記容器主体の
球面底の中央に液体給排口の内端を開口させ、こ
の給排口の正面に内面が前記球面底に一致する球
面の遮蔽体を配置し、該遮蔽体の周囲には前記給
排口の中心へ向かつて傾く環状流路を形成させ、
この環状流路に幾つかの導翼を放射状に取付け、
前記ダイヤフラムの底部には、周縁を容器主体の
球面底に、中央部を前記球面の遮蔽体に支持させ
る球面状の弁体を付設したことを特徴とするアキ
ユムレータ。